説明

空気調和機のファン室構造

【課題】
ファン室と給気室のキャンバスを不用にし、ファン室の高さをより低くすることが可能な空気調和機のファン室構造を提供する。
【解決手段】
ファン室の枠体の上部には防振部材を介してファンモータ基盤を設け、該ファンモータ基盤にファン駆動モータとファンユニットを吊り下げるように取り付け、枠体とファンモータ基盤との隙間には気密部材を設け、該気密部材として該隙間を覆うように柔軟材質からなるバイパス防止板を設け、該バイパス防止板の内側には、バイパス防止板が変形しないように硬質材質の当て板を非接着状態で接圧させた空気調和装置のファン室の構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機のファン室構造、特に、ファン室の防振構造、及び、気密構造の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、空気調和機のファン室にはファンモータユニットが設置されている。このファンモータの振動をファン室の枠体に伝えないために、特許文献1、特許文献2等に示されるように、ファンモータを載置した上部架台にはバネやゴム等の吸振体を有する防振装置(振動絶縁機構)が設けられている。
例えば、従来の空気調和機では、図5に示すように、ファン室aではコイル空調室bからの空気調和された空気を、モータユニットcに駆動される一対のファンユニットdによって、給気室eに供給する。
前記のモータユニットcに駆動されるファンユニットdは、振動を発生することから騒音の原因になる。そのため、ファン室aの振動を空調機全体の枠体から遮断しなければならないが、通常、ファン室aの床にファン架台f上に吸振部材gを介して設けられた防振架台hに載置されている。
【0003】
この際にファン室aのファン架台fと給気室eとが固定されているが、モータユニットc、ファンユニットd、防振架台hは振動しているので、ファンユニットdと給気室eとの間は、ファン室aの室内の空気(Air.A)がファンによって吸引されるため負圧になる。このことから、ファン室aと給気室eとの間に隙間があると、給気室eから空気(Air.A)を吸い込んでしまい、コイル空調室bを通過せずにバイパスを形成して効率が低下するので、ファン室aと給気室eとを気密に維持するように、気密性があり柔軟性のあるキャンバスiで塞ぐようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−139414号公報
【特許文献2】特開2009−92034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図5に示す従来のファン室の構造は、ファン室aと給気室eとの間を振動を伝えずに気密にするために、キャンバスiを取り付けるには手間暇がかかるという問題があり、また、上述したように、モータユニットcやファンユニットdを備え付けるために、ファン架台f上に吸振部材gを介して設けられた防振架台hに載置しなければならないため、このためのファン室aの天井までの高さがかなり必要となり、ファン室aが大型になってしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、ファン室と給気室のキャンバスを不用にし、振動の伝達を遮断して騒音を低減し、ファン室の高さをより低くすることが可能な空気調和機のファン室構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、空気調和装置のファン室の構造であって、該ファン室の枠体の上部には防振部材を介してファンモータ基盤を設け、該ファンモータ基盤にファン駆動モータとファンユニットを吊り下げるように取り付け、前記枠体とファンモータ基盤との隙間には気密部材を設け、該気密部材として該隙間を覆うように柔軟材質からなるバイパス防止板を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の空気調和装置のファン室の構造であって、前記バイパス防止板とファンモータ基盤との接合面は接着固定され、該バイパス防止板と枠体との接合面は接圧するだけで非接着状態としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置のファン室の構造において、前記バイパス防止板の内側には硬質材質の当て板を非接着状態で接圧させ、該当て板はバイパス防止板が変形しないように、且つ、ファンモータ基盤に接触しないように前記ファン室の枠体に固定したことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の空気調和装置のファン室の構造であって、前記バイパス防止板の内側と前記当て板との間には、保護用パッキンを介在させたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4の記載から選択される空気調和装置のファン室の構造であって、前記バイパス防止板のファンモータ基盤と接合面の位置は、枠体との接合面の位置よりも内側に配置し、該ファンモータ基盤の外周に前記バイパス防止板が下方に広がるスカート状に設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、請求項1の空気調和装置のファン室の構造の発明によれば、ファン室のファン室枠体の上部にファンモータ基盤を設けて、ファン駆動モータとファンユニットを吊り下げるように取り付けたので、ファン架台が不用になり、従来のファン室の高さよりも低くすることが可能となり、また、ファン室枠体とファンモータ基盤との外周隙間に気密部材として柔軟材質のバイパス防止板を設けるようにしたので、振動の伝達を遮断できることに加えて、 従来の気密維持のキャンバスが不要となる。
請求項2の空気調和装置のファン室の構造の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、バイパス防止板のファンモータ基盤と接合面は接着し、枠体との接合面は非接着状態としたことから設置が極めて容易となり、振動も完全に遮断でき、加えて、ファン室が負圧となるのでバイパス防止板がファン室内部に吸い寄せられ、枠体との接合面は非接着状態でも完全に気密となる。
請求項3の空気調和装置のファン室の構造の発明によれば、バイパス防止板がゴムなどの柔軟材質であるので、金属等の硬質材料の当て板をバイパス防止板の内側に設けたので、ファン室の負圧によるバイパス防止板の変形を防止できる。
請求項4の空気調和装置のファン室の構造の発明によれば、請求項3の発明の効果に加えて、バイパス防止板の変形を防ぐとともに、バイパス防止板と当て板との摩耗を防止することができる。
請求項5の空気調和装置のファン室の構造の発明によれば、請求項1乃至4の発明の効果に加えて、バイパス防止板のファンモータ基盤と接合面の位置が枠体との接合面の位置よりも内側に配置したので、確実に枠体との接合面とが非接着状態でも密着し、ファン室と給気室とが完全に気密にした状態となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例1の空気調和装置のファン室の構造の全体の概略を示す正面図、
【図2】図1の側面図、
【図3】図1の防振部材と気密部材の拡大部分断面、
【図4】本発明の実施例2の気密部材の拡大部分断面、
【図5】従来の空気調和装置のファン室の構造の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の空気調和装置のファン室の構造の実施例を図面に沿って説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は空気調和装置Aのファン室1と給気室の概略を示す実施例1の正面図であり図2はその側面図で、ファン室1では、熱交換器や加湿器等が配備されるコイル空調室7からの空気調和された空気を、ファン室1内の配備されるモータユニット3とそれによって駆動される一対のファンユニット4によって給気室8に供給している。
ファン室1のファン室枠体11の上部の天井部分には防振部材5を介してファンモータ基盤12が設けられ、このファンモータ基盤12のほぼ中央部にはモータユニット3が吊り下げられるように固定され、このモータユニット3は両端に駆動軸31が張りだした駆動モータ32が設けられ、両端に駆動軸31にはそれぞれプラグファン等のファンユニット4がファンモータ基盤12に吊り下げられるように設けられている。
【0011】
ファン室1のファンモータ基盤12の上面の空気ダンパ室81は給気室8の一部を形成するが、ファンモータ基盤12のファンユニット4の天井に位置する部分には、給気室8の空気ダンパ室81に連通する大きな給気開口13が設けられ、ファンユニット4からの空気を空気ダンパ室81及び給気ダクト82に送風するように構成されている。本実施例1のファンユニット4はプラグファンのファンランナーを組み込んだもので、左右一対に配備されている。
ファンモータ基盤12とファン室枠体11のファンモータ基盤受け枠111の上面1111との間の適所には、複数の防振部材5を配置するが、防振部材5自体は図3に示すように公知の構成で、バネ51やゴム52等の吸振体を有する防振機構(振動絶縁機構)が設けられ、モータユニット3やファンユニット4で生じるファンモータ基盤12の振動をファン室枠体11に伝達しないような構成で、振動を効果的に遮断するようにしている。
【0012】
次に、本発明の特徴部分であるファンモータ基盤12とファン室枠体11(ファンモータ基盤受け枠111)との隙間を覆う気密部材6について説明する。
この気密部材6は、主に、バイパス防止板61(リーク防止のパッキンシート)と保護パッキン62と当て板63とから構成される。
バイパス防止板61はゴム板等の振動を吸収して伝達しない柔軟材質を用い、ファン室枠体11(ファンモータ基盤受け枠111)とファンモータ基盤12との外周の隙間を覆うように配置し、バイパス防止板61の上端面611はファンモータ基盤12の側面下部122に接着剤123で貼り付け、バイパス防止板61の下端面612はファン室枠体11に設けたファンモータ基盤受け枠111の側面上部1112に非接着状態で接触している。この際、ファンユニット4によりAir.Aが吸い込まれ、ファン室1が負圧となるのでバイパス防止板もファン室内部に吸い寄せられ、枠体11のファンモータ基盤受け枠111との接合面は非接着状態でも完全に気密となる。
【0013】
本実施例1において、ファンモータ基盤12の側面下部122の垂直位置は、ファン室枠体11のファンモータ基盤受け枠111の側面上部1112の垂直位置よりも内側で、図3に示されるように、側面下部122と側面上部1112とを覆うバイパス防止板61の全体の形状はスカート状を呈している。
このバイパス防止板61はゴムなどの柔軟材質であるので振動の伝達を遮断できるが、稼働の際にはファン室1が常に負圧になり、バイパス防止板61がファン室1の内部側に吸い寄せられる力が働くので、バイパス防止板61だけでは内側に湾曲するように変形するので、金属(亜鉛鋼板)等の硬質材料の当て板63をバイパス防止板61の中間面613の内側に設けてバイパス防止板61の変形を防止する。また、当て板63の斜面631の高さは、大きな振動があっても、先端がファンモータ基盤12、例えば、基盤底面121に当たって騒音等を生じないように十分な間隔xを有するようにしてあり、枠体11のファンモータ基盤受け枠111とバイパス防止板61との接合面は非接着状態であることと相俟って、振動を遮断する構成としている。
この金属板等の硬質素材の当て板63は、スカート形状に合うように、斜面631がバイパス防止板61の中間面613に面接触するようにファンモータ基盤受け枠111の上面1111にボルト632や、後述する実施例2に示されるクリップ634の固着手段等で固定されている。
なお、ファン室1が稼働時に負圧になり、この負圧によりバイパス防止板61がファンモータ基盤受け枠111の側面上部1112に密着するので、バイパス防止板61に強度があり、ファン室1の負圧もそれほど大きくなく、バイパス防止板61だけでも変形しないのであれば、前記当て板63や保護用パッキンも不要である。
【0014】
また、バイパス防止板61の内側と当て板63の間には、バイパス防止板61よりはやや硬質ではあるが変形可能な柔軟材料の保護用パッキン62を当て板63の斜面631に接着剤621で固定して介在させている。
この保護用パッキン62は、当て板63の斜面631の高さを低くして、先端がファンモータ基盤12の基盤底面121に当たらないように間隔xを有しているが、この間隔xでの大きな負圧によるバイパス防止板61の変形を防止するように補強したもので、また、バイパス防止板61と当て板63との摩耗も防止している。保護パッキン62自体の高さは、図3に示すように、通常では基盤底面121に当たらないように、それよりも保護パッキン62の上端を若干低くしてある。
なお、保護用パッキン62は、バイパス防止板61の変形がほとんど無く、また、摩耗が激しくなければ省略してもよく、この場合でも、当然にバイパス防止板61とファンモータ基盤12との接合面は接着固定され、バイパス防止板61とファン室枠体11のファンモータ基盤受け枠111の側面上部との接合面は接圧するだけで非接着状態とし、振動は遮断する構成とする必要がある。
給気室8の空気ダンパ室81の天井部112はファン室枠体11でもあるが、空気ダンパ室81の底面は振動するファンモータ基盤12であっても、その間には防振部材5が介在しているので、振動が天井部に伝達することはなく、天井部112は設置床に対して固定している。したがって、給気室8の給気ダクト82への振動も遮断される。
なお、ファン室1が稼働時に負圧になり、この負圧によりバイパス防止板61がファンモータ基盤受け枠111の側面上部1112に密着するので、バイパス防止板61に強度があり、ファン室1の負圧もそれほど大きくない場合で、バイパス防止板61だけでも変形しないのであれば、前記当て板63や保護用パッキン62も不要である。
【0015】
本発明の実施例1は、以上ような構成であるので、その作用・効果は、ファン室枠体11の上部のファンモータ基盤12に、駆動モータ32とファンユニット4を吊り下げるように取り付けたので、従来のファン架台が不用になり、ファン室の高さをより低くすることが可能となり、本実施例では、約20〜30cmも高さを短縮できた。また、ファン室枠体11とファンモータ基盤12との外周隙間Bに気密部材6としてバイパス防止板61を設けるようにしたので、従来の気密維持のキャンバスが不要となり、空調機の設置作業が簡略化できた。
また、バイパス防止板61がゴムなどの柔軟材質であるので振動の伝達を遮断でき、金属等の硬質材料の当て板63をバイパス防止板の内側に設けたので、ファン室1の負圧によるバイパス防止板61の変形を防止できる。
また、バイパス防止板61のファンモータ基盤12と接合面は接着し、枠体11のファンモータ基盤受け枠111との接合面は非接着状態とし、また、当て板63の垂直面633の高さを、大きな振動があっても、先端がファンモータ基盤12の基盤底面121等に当たって騒音等を生じないように十分な間隔xを有するようにしてあり、前記ファンモータ基盤受け枠111との接合面は非接着状態であることと相俟って、振動を遮断する構成としている。
さらなる利点として、設置が極めて容易となり、加えて、稼働時にはファン室1が負圧となるのでバイパス防止板61がファン室1内部に吸い寄せられ、枠体11との接合面は非接着状態でも完全に気密とすることができる。
【0016】
更に、バイパス防止板61と当て板63との間には保護パッキン62を介在させたので、この補強パッキン62は、当て板63と基盤底面121との間隔を大きくしても、この間隔xでの負圧によるバイパス防止板61の変形を防止でき、バイパス防止板61と当て板63との摩耗も防止している。
実施例1では、バイパス防止板61のファンモータ基盤12と接合面の垂直位置が、枠体11のファンモータ基盤受け枠111との接合面の垂直位置よりも内側に配置したので、常にバイパス防止板61の下端は、バイパス防止板61の自重によりファンモータ基盤受け枠111とバイパス防止板61との接合面とが非接着状態でも密着し、ファン室1と給気室8とが完全に気密にした状態となる。
【実施例2】
【0017】
本発明の別の実施例2は、図4に示すような気密部材6の構成が実施例1と異なるだけで、他は同じ構成であるので気密部材6以外の説明は省略する。
実施例2では、駆動モータ32とファンユニット4の振動や余り大きくない場合のもので、バイパス防止板61のファンモータ基盤12と接合面の垂直位置と、枠体11(ファンモータ基盤受け枠111)との接合面の垂直位置が同じにしている。 また、実施例1と同様に、当て板63の垂直面633の高さを、大きな振動があっても、先端がファンモータ基盤12の基盤底面121等に当たって騒音等を生じないように十分な間隔xを有するようにしてあり、枠体11のファンモータ基盤受け枠111との接合面は非接着状態であることと相俟って、振動を遮断する構成としている。
【0018】
この実施例2では、ファンモータ基盤12とバイパス防止板61とが同一位置であるので、外周に平板のバイパス防止板61を巻くだけでよく、取り付けが極めて簡単であり、当て板63のバイパス防止板61の中間面613の接面も、ファンモータ基盤受け枠111の上面1111に対して直角の垂直面633でよいので、制作も容易であり、実施例2ではファンモータ基盤受け枠111への当て板63の取り付けもクリップ634で固着して、取り付け作業を簡単にしている。
【0019】
ただし、バイパス防止板61の下端はファン室枠体11の上面に屈曲して接するように十分長くして、多少の振動でも気密が保たれるようにしている。なお、バイパス防止板61の上端面611はファンモータ基盤12の側面下部122に接着剤123で貼り付け、バイパス防止板61の下端面612はファン室枠体11に設けたファンモータ基盤受け枠111の側面上部1112に非接着状態で接触するようにした点は実施例1と同じである。
また、作用・効果も実施例1とバイパス防止板61の自重によるファンモータ基盤受け枠111での接合力がやや弱いだけで、他の作用・効果は同じであり、逆に、実施例1よりも製造や設定が容易である。
なお、本発明の特徴を損うものでなければ、上記の各実施例に限定されるものでないことは勿論である。
【符号の説明】
【0020】
a・・ファン室、b・・コイル空調室、c・・モータユニット、
d・・ファンユニット、e・・給気室、f・・ファン架台、g・・吸振部材、
h・・防振架台、i・・キャンバス、
A・・空気調和装置、B・・隙間、x・・間隔、
1・・ファン室、11・・ファン室枠体、111・・ファンモータ基盤受け枠、
1111・・上面、1112・・・側面上部、112・・天井部、
12・・ファンモータ基盤、121・・基盤底面、
122・・側面下部、123・・接着剤、
13・・給気開口、
3・・モータユニット、31・・駆動軸、32・・駆動モータ、
4・・ファンユニット、
5・・防振部材、51・・バネ、52・・ゴム、
6・・気密部材、
61・・バイパス防止板、611・・上端面、612・・下端面、
613・・中間面、
62・・保護パッキン、621・・接着剤、
63・・当て板、631・・斜面、632・・ボルト、633・・垂直面、
634・・クリップ、
7・・コイル空調室、
8・・給気室、81・・空気ダンパ室、82・・給気ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和装置のファン室の構造であって、
該ファン室の枠体の上部には防振部材を介してファンモータ基盤を設け、
該ファンモータ基盤にファン駆動モータとファンユニットを吊り下げるように取り付け、
前記枠体とファンモータ基盤との隙間には気密部材を設け、
該気密部材として該隙間を覆うように柔軟材質からなるバイパス防止板を設けたことを特徴とする空気調和装置のファン室の構造。
【請求項2】
前記バイパス防止板とファンモータ基盤との接合面は接着固定され、該バイパス防止板と枠体との接合面は接圧するだけで非接着状態としたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置のファン室の構造。
【請求項3】
前記バイパス防止板の内側には硬質材質の当て板を非接着状態で接圧させ、該当て板はバイパス防止板が変形しないように、且つ、ファンモータ基盤に接触しないように前記ファン室の枠体に固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置のファン室の構造。
【請求項4】
前記バイパス防止板の内側と前記当て板との間には、保護用パッキンを介在させたことを特徴とする請求項3に記載の空気調和装置のファン室の構造。
【請求項5】
前記バイパス防止板のファンモータ基盤と接合面の位置は、枠体との接合面の位置よりも内側に配置し、該ファンモータ基盤の外周に前記バイパス防止板が下方に広がるスカート状に設けることを特徴とする請求項1乃至4の記載から選択される空気調和装置のファン室の構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−232003(P2011−232003A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104218(P2010−104218)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(390003333)新晃工業株式会社 (46)
【Fターム(参考)】