説明

立体からくり装置

【課題】立体的に視覚的美観や面白味を有するからくり装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る立体からくり装置は、立体的に形状を変化させる立体からくり装置1であって、所定の立体構造物に模した形状を有する本体部11と、当該本体部11の形状を変化させるための駆動部12とを備え、本体部11は、回動自在に軸支され、立体構造物の表面に沿って表面が設けられた複数の回転片110を有し、複数の回転片110は、歯車形状を有し、少なくとも他の一つの回転片との間で歯車を構成する歯によって噛み合い、駆動部12は、回転片110の少なくとも一つの回転片110を回転駆動し、当該回転駆動された回転片に与えられた回転動力は、他の回転片に対して順次伝達されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体からくり装置に関し、特に立体的に形状を変化させる立体からくり装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、糸や歯車の仕掛けで操るからくり装置があり、様々なからくり装置が作り出されている。その代表的なものとして、例えば茶運び人形のようなからくり人形等がある。
近年、このようなからくり装置は、種々のものに応用されている。例えば、一例として、時計に付された装飾物等をからくり装置によって移動させ、時計に視覚的美観や面白味を与えている。このような時計装置の一例が、特許文献1に開示されている。
【0003】
従来のからくり装置では、多くの場合、平歯車等の平行軸を有する歯車やすぐばかさ歯車等の交差軸を有する歯車が用いられている。そのため、従来のからくり装置では、平面的な動きを実現したり、動力を垂直に伝えることによって垂直面での動きを実現したりすることは頻繁に行われてきた。このような平面的な動きでは、単調な動きとなる場合が多く、立体的に視覚的美観や面白味を付与することが困難であった。
【特許文献1】特開平11−109056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来のからくり装置では、平面的に視覚的美観や面白みを付与することができても、立体的な視覚的美観や面白味を付与するのが困難であるという問題があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、立体的に視覚的美観や面白味を有する立体からくり装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る立体からくり装置は、立体的に形状を変化させる立体からくり装置であって、所定の立体構造物に模した形状を有する本体部と、当該本体部の形状を変化させるための駆動部とを備え、前記本体部は、支持体と、当該支持体に回動自在に軸支され、前記立体構造物の表面に沿って表面が設けられた複数の回転片とを有し、前記複数の回転片は、歯車形状を有し、少なくとも他の一つの回転片との間で歯車を構成する歯によって噛み合い、前記駆動部は、前記回転片の少なくとも一つの回転片を回転駆動し、当該回転駆動された回転片に与えられた回転動力は、他の回転片に対して順次伝達される。
このような構成において、支持体と回転片との連結部分における回転面と、回転片の表面の回転面とが異なるため、回転片が複雑に回転するように視認される。これによって、立体的な視覚的美観や面白みを付与することができる。
【0006】
さらに、前記駆動部は、前記連結された回転片を介して前記複数の回転片に回転動力を順次伝達することによって、前記本体部が前記立体構造物を模した形状となった初期状態から前記立体構造物とは異なった形状を有する動作状態へと前記本体部の形状を変化させる。
【0007】
さらにまた、前記駆動部は、前記初期状態と前記動作状態とを交互に繰り返す。これによって、より立体的な視覚的美観や面白みを実現することができる。
【0008】
また、前記複数の回転片は、前記歯車を構成する歯の数が異なる複数種類の回転片を有し、当該異なる種類の回転片同士の間で、歯車を構成する歯が噛み合う。これによって、動作状態において多数の形状を有するので、より立体的な視覚的美観や面白みを実現することができる。
【0009】
またさらに、前記駆動部は、前記所定の回転片に連結され、当該連結された所定の回転片に回転動力を伝達する枢軸を有し、前記所定の回転片は、歯車を構成する歯が噛み合った他の回転片に前記枢軸を介して伝達された回転動力を伝えることによって、前記複数の回転片全てを回転させる。これによって、単純な構成とすることができるので、簡便に形成することが可能となる。
【0010】
好適には、前記支持体は、正多面体状の形状を有し、前記複数の回転片は、当該正多面体の頂点の位置に配設される。これによって、回転片の位置や形状を簡便に設計することが可能となる。
【0011】
一例として、前記正多面体を正二十面体とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、立体的に視覚的美観や面白味を有する立体からくり装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明に係る立体からくり装置は、所定の立体構造物の形状を有し、この立体構造物の形状とこの形状が崩れることによって立体構造物と異なった形状に変化するものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。
【0014】
まず、図1を用いて、本発明に係る立体からくり装置の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る立体からくり装置の全体構成を示す正面模式図である。
図1に示すように、本発明に係る立体からくり装置1は、本体部11、駆動部12を備える。
本体部11は、立体構造物に模した形状を有し、その形状が変化する部分である。具体的には、本体部11は、全体として立体的に丸みを帯びたハート状の形状を有する。すなわち、本体部11は、簡潔にはハート形を立体的に模した形状を有する。
【0015】
本体部11は、複数の回転片110を有し、この回転片110は、本体部11表面に垂直な軸によって回転する歯車として機能する歯車形状を有する。即ち、回転片110は歯部分111を有し、この歯部分111は、本体部11表面に沿って広がるとともに、本体部11表面に垂直な方向に削り取られた歯車としての歯である。これら複数の回転片110の歯部分111は、互いに回転可能な状態で隣接したもの同士で噛み合っている。従って、各歯部分111は、隣接した回転片110の歯部分111が逆に回転することによって互いの回転を阻害することがないように噛み合っている。また、回転片110の歯車形状は、星型状に歯部分111が広がったような歯車等、種々の歯車形状にしてもよい。
【0016】
回転片110は、本体部11の外観を構成する肉部分112を有する。すなわち、ハート形状の本体部11は、回転片110がこの肉部分112によって覆われることによって立体構造物としての形状が構成されている。換言すれば、内部が充填されたハート形状の本体部111から、歯車形状の回転片110を切り出すことによって、回転片110の全体を構成することができる。
【0017】
駆動部12は、本体部11の形状を変えるための駆動部分であり、電動モータ、これを駆動するための駆動回路等から構成することができる。また、駆動部12が電動で回転動力を生成する場合に限らず、手動で回転動力を生成する場合には、種々の歯車、これを回転させるためのハンドル等から構成することができる。
【0018】
駆動部12は、回転動力を本体部11に伝達する枢軸120を有し、この枢軸120は、本体部11と駆動部12とを連結する。換言すれば、駆動部12は、枢軸120を介して本体部11を軸支している。枢軸120は、それとともに所定の回転片110に固定され、この所定の回転片110に回転動力を伝達する。具体的には、枢軸120は、駆動部12が載置された状態で最下部の回転片110、即ち駆動部12に最近の回転片110に固定されている。この回転片110に対して、これ以外の回転片110は、後述するように、枢軸に連結されていない。
【0019】
続いて、図2〜4を用いて、本発明に係る立体からくり装置1の詳細な構成について説明する。
図2の斜視模式図に、本発明に係る立体からくり装置1の内部機構が示されている。図2に示すように、立体からくり装置1の本体部11は、回転片110を回転自在に支持するための支持体20を有する。この支持体20は、本体部11の中心付近に配設され、各回転片110を回転自在に支持する。支持体20は枢軸120を介して駆動部12に軸支され、本体部11は支持体20を介して駆動部12に固定されている。
【0020】
支持体20は、具体的には、正二十面体を土台とした形状を有し、正二十面体の各頂点に五角柱状の連結軸201が連結されている。この連結軸201は、正二十面体状の支持体20の中心と頂点を結ぶ線に平行に延在している。より詳細には、連結軸201は、中心各20の中心と頂点を結ぶ線上で、頂点から外側に向かって延びている。また、支持体20は、12個の頂点を有するので、このような連結軸201を各頂点に12本有する。図2では、連結軸201は、12個の内の代表する1個を示している。
回転片110は、連結軸201に回転自在に取付けられ、支持体20に固着された連結軸201を介して、支持体20に対して回転自在に取付けられている。すなわち、回転片110は、連結軸201が正二十面体の各頂点の位置に設けられているので、正十二面体の面に平行な面で回転自在である。
【0021】
図3,4の斜視模式図に、本発明に係る立体からくり装置1の詳細な内部機構が示されている。なお、図3では、立体からくり装置1の内部機構が分かりやすいように、本体部11のハート形状の立体構造物を構成する肉部分112が省略され、回転片110の回転面のみが示されている。また、図3,4では、回転片110の配設位置が分かりやすいように、支持体20の土台となる正二十面体が紙面右側に並べて示されている。
図3に示すように、複数の回転片110は、2種類の回転片を有し、具体的には、歯数(歯部分111の個数)が多い大側回転片、歯数が少ない小側回転片を有する。なお、図1,2では、回転片110は、これらの2種類の回転片を代表した一片を示し、以下でも回転片110によってその代表を示すことがある。
【0022】
詳細には、図3,4に示すように、回転片110は合計12個配設され、大側回転片211,212,213は歯数が15歯である3個、小側回転片221,222,223,224,225,226,227,228,229は歯数が10歯である9個である。これら12個の大側回転片211〜213、小側回転片221〜219は、正二十面体の各頂点に配置され、これらの各頂点の位置で軸支されている。このとき、小側回転片221〜229の歯部分は、隣接した大側回転片211〜213の歯部分と噛み合っている。これに対して、隣接した小側回転片221〜229の歯部分は互いに噛み合うことがなく、隣接した大側回転片211〜213の歯部分も互いに噛み合っていない。
また、図3,4には詳細に図示しないが、小側回転片221〜229のいずれかは、枢軸120に固定され、枢軸120の回転にともなって回転する。換言すれば、この大側回転片221〜229のいずれかは、枢軸120に軸支されている。また、一般には小さな歯車によって大きな歯車を回転させるので、ここでは小側回転片221〜229が枢軸120に固定されているが、これに限らず、大側回転片211〜213を枢軸120に固定してもよい。
【0023】
次に、本発明に係る立体からくり装置1の動作につい説明する。
まず、図5を用いて、本発明に係る立体からくり装置1の全体動作について説明する。図5は、本発明に係る立体からくり装置1の動作状態を示す斜視模式図である。また、図5が動作状態を示すのに対して、図1は初期状態を示している。ここでは、適宜図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、動作の開始前の初期状態では、本体部11は、全体としてハート形の形状を有する。従って、本体部11は、使用者が正面から見てハート形に視認される。駆動部12がこの状態で駆動を開始すると、枢軸120に回転動力が与えられ、枢軸120が回転を行う。枢軸120の回転は、これに固定された本体部11の回転片110に伝達され、この固定された回転片110は枢軸120とともに回転する。これによって、後に詳細に説明するように、各回転片110が連動しながら回転し、本体部11の回転片110全てが回転を行う。
【0024】
図5に示すように、全ての回転片110が連動しながら回転すると、本体部11は、ハート形の形状を有していた状態から形状が崩れて状態へと変化する。詳細には、各回転片110には、本体部11を初期状態でハート形を構成する肉部分112が設けられている。そのため、回転片110の肉部分112表面の回転動作は、連結軸201に連結された回転片110側の連結部分の回転動作と異なった面での回転動作となる。換言すれば、回転片110の肉部分112表面が描く軌跡と、回転片110と連結軸201との連結部分が描く軌跡とが異なる。より詳細には、回転片110と連結軸201との連結部分が固定面で回転するのに対して、肉部分112表面は回転面を変化させながら動作を行う。このように肉部分112が動作することによって、ハート形状の形状を有する本体部11は崩れたように視認される。
【0025】
駆動部12は、さらに枢軸120を回転駆動すると、回転片110は引き続き回転動作を継続し、本体部11は崩れた状態から初期のハート形状の形状に戻る。例えば、複数の回転片110が歯数の異なる大側回転片211〜213、小側回転片221〜229から構成されているとする。このとき、この大側回転片211〜213の歯数が15個であり、小側回転片の歯数が10個であり、これらの歯数の比率が3:2である。そのため、小側回転片221〜229が3回転すると、大側回転片211〜213が2回転する。これによって、本体部11は、枢軸120に固定された回転片110が6回転したとき、一旦初期状態から崩れた状態となり、再度この崩れた状態から初期状態へと元に戻る。
【0026】
続いて、図3,4を用いて、本発明に係る立体からくり装置1の動作機構について詳細に説明する。ここで、図3,4では、小側回転片221が枢軸120として説明する。
図3(a)に示すように、駆動部12によって枢軸120が回転すると、小側回転片221が回転する。ここで、小側回転片221が時計回りに回転したとすると、小側回転片221の回転にともない、これと噛み合っている隣接した大側回転片211,212は反時計回りに回転する。大側回転片211,212それぞれと噛み合っている隣接した小側回転片225,228はともに時計回りに回転する。これによって、小側回転片225,228に隣接した大側回転片213は反時計回りに回転する。ここで、小側回転片221が小側回転片225,228と噛み合っていないので、これら3個の小側回転片221,225,228同士がそれぞれの回転を阻害することはない。
【0027】
図3(b)に示すように、大側回転片211,212が回転すると、これらの間に隣接した小側回転片222は時計回りに回転する。それとともに、大側回転片211,212それぞれに隣接した小側回転片223,224はともに時計回りに回転する。ここで、小側回転片222が小側回転片223,224と噛み合っていないので、これら3個の小側回転片222,223,224同士がそれぞれの回転を阻害することはない。
図3(c)に示すように、大側回転片213が反時計回りに回転すると、これに隣接した小側回転片226は時計回りに回転する。ここで、小側回転片226が小側回転片223,225と噛み合っていないので、これら3個の小側回転片226,223,225同士がそれぞれの回転を阻害することはない。
【0028】
図4(d)に示すように、大側回転片213が反時計回りに回転すると、これに隣接した小側回転片229は時計回りに回転する。ここで、小側回転片229が小側回転片224,228と噛み合っていないので、これら3個の小側回転片229,224,228同士がそれぞれの回転を阻害することはない。
図4(e)に示すように、小側回転片227は、大側回転片213が反時計回りに回転するので、時計回りに回転する。ここで、小側回転片227が小側回転片223,224と噛み合っていないので、これら3個の小側回転片227,223,224同士がそれぞれの回転を阻害することはない。また、図4(f)に示すように、大側回転片213は、5個の小側回転片225〜229と噛み合い、連動して回転する。
このように、駆動部12は、枢軸120を介して、これに連結された回転片110を回転させる。駆動部12は、この回転片110を介して、歯部分111が噛み合った隣接の回転片110に回転動力を伝達する。駆動部12は、この回転片110間の回転動力の伝達が各回転片110について順次行われることによって、全ての回転片110を回転させる。
【0029】
以上のように、本発明に係る立体からくり装置1では、回転片110の回転動作と、これに固着された肉部分112との回転動作とが異なって視認される。そのため、立体からくり装置1の本体部11は、初期状態では立体的にハート形状に視認されても、動作状態では形状を変化させ、その形状を崩したように視認される。従って、立体的に視覚的美観や面白味を実現することが可能となる。
【0030】
上記の実施形態では、回転片110のうちの一つを回転させるために、この回転片110を枢軸120に固定したが、これに限らず、全ての回転片110に回転動力が順次伝導されればよい。例えば、支持体20中に電動モータ等を設け、回転片110のうちの一つを回転させ、この回転動力が伝達された回転片110が、その他の回転片110に順次回転動力伝達させることが可能である。
この場合には、駆動部12が支持体20中に設けられ、回転動力を伝達するための枢軸120を必要としない。さらに、このように駆動部12を支持体20中に設ける構成で、一つの回転片110のみに回転動力を伝達するだけでなく、複数の回転片110に回転動力を伝達することも可能である。この場合には、回転動力が伝達される回転片110が同期して回転し、回転片110全体が連動するように駆動部12が構成される。また、駆動部12を支持体20中に設ける場合には、電動モータ等によって回転片110を直接回転させてもよいし、電動モータ等による回転動力伝える回転機構を設け、この機構によって回転片110を回転させてもよい。
【0031】
なお、本実施形態では本体部がハート形の形状を有する場合について説明したが、このような形状に限らず、例えば立方体等の幾何学的な立体構造物、あるいは卵形形状や人体頭部の形状等のある特定の物体を模した立体造形物としてもよい。この場合にもまた、全体として特定の形状を有するが、これは複数の回転片によって構成される。
また、本実施形態では正二十面体の頂点の位置に各回転片が回転可能に配置されているが、これに限らず、各回転片が回転動力を伝達しながら連動して回転可能となるように配置されればよい。特に、回転方向が逆になる回転片同士の間には間隔が設けられ、複数の回転片は互いの回転を阻害しなように配置される。
またさらに、本実施形態では歯数の少ない小側回転片221〜229を枢軸120に固定した場合について説明したが、これに限らず、大側回転片211〜213を枢軸120に固定して回転させてもよい。さらに、これら歯数の異なる回転片の歯数の比率も適宜変更することが可能であり、種々の比率にすることによって立体からくり装置1が初期状態から再度初期状態に戻るまでの時間を適宜変更することができる。これによって、本体部11が崩れたような動作状態の時間を適宜調整することができ、視覚的美観や面白味をより高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る立体からくり装置の全体構成の一例を示す斜視模式図である。
【図2】本発明に係る立体からくり装置の内部構成の一例を示す斜視模式図である。
【図3】本発明に係る立体からくり装置の内部機構の一例を示す斜視模式図である。
【図4】本発明に係る立体からくり装置の内部機構の一例を示す斜視模式図である。
【図5】本発明に係る立体からくり装置の動作状態の一例を示す斜視模式図である。
【符号の説明】
【0033】
1…立体からくり装置、11…回転片、12…駆動装置、120…枢軸
110…回転片、111…歯部分、112…肉部分、
20…支持体、201…連結軸、
211〜213…大側回転片、221〜229…小側回転片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体的に形状を変化させる立体からくり装置であって、
所定の立体構造物に模した形状を有する本体部と、
当該本体部の形状を変化させるための駆動部とを備え、
前記本体部は、支持体と、当該支持体に回動自在に軸支され、前記立体構造物の表面に沿って表面が設けられた複数の回転片とを有し、
前記複数の回転片は、歯車形状を有し、少なくとも他の一つの回転片との間で歯車を構成する歯によって噛み合い、
前記駆動部は、前記回転片の少なくとも一つの回転片を回転駆動し、
当該回転駆動された回転片に与えられた回転動力は、他の回転片に対して順次伝達される立体からくり装置。
【請求項2】
前記駆動部は、前記連結された回転片を介して前記複数の回転片に回転動力を順次伝達することによって、前記本体部が前記立体構造物を模した形状となった初期状態から前記立体構造物とは異なった形状を有する動作状態へと前記本体部の形状を変化させることを特徴とする請求項1に記載の立体からくり装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記初期状態と前記動作状態とを交互に繰り返すことを特徴とする請求項1又は2に記載の立体からくり装置。
【請求項4】
前記複数の回転片は、前記歯車を構成する歯の数が異なる複数種類の回転片を有し、当該異なる種類の回転片同士の間で、歯車を構成する歯が噛み合うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の立体からくり装置。
【請求項5】
前記駆動部は、前記所定の回転片に連結され、当該連結された所定の回転片に回転動力を伝達する枢軸を有し、
前記所定の回転片は、歯車を構成する歯が噛み合った他の回転片に前記枢軸を介して伝達された回転動力を伝えることによって、前記複数の回転片全てを回転させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の立体からくり装置。
【請求項6】
前記支持体は、正多面体状の形状を有し、
前記複数の回転片は、当該正多面体の頂点の位置に配設されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の立体からくり装置。
【請求項7】
前記正多面体は、正二十面体であることを特徴とする請求項6に記載の立体からくり装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−244766(P2007−244766A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−75389(P2006−75389)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成17年9月18日〜19日 愛知県、東海テレビ放送主催の「愛知万博 愛知県ウイークパート2「帰ってきた江戸のハイテク&世界からくりコンテスト」」に出品
【出願人】(506092721)有限会社ワイズ・マーケティング (2)
【Fターム(参考)】