説明

立体型グリーティングカード用保護ケース

【課題】立体型グリーティングカードの輸送・保管に好適で、特に写真立て等を用いずともそのまま立置き鑑賞に用いることができる立体型グリーティングカード用保護ケースの提供。
【解決手段】上下に開口部を有する透明プラスチック製ケース本体の下部開口部51に、脚部形成用突出片が外方折曲可能に形成されていると共に、グリーティングカード受止部形成用突出片が内方折曲可能に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体型グリーティングカード用保護ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
グリーティングカードは、誕生日や入学祝いなどのお祝い;パーティや歓送迎会などの招待;開店や住所変更などのお知らせ等広く利用されている。
而して、従来のグリーティングカードは、一般に絵画部とメッセージ欄部を備えているが、当該絵画部は単なる平面的な絵画に過ぎなかった(例えば、特許文献1参照)ため、立体感が得られないと云う問題があった。しかも、印刷絵画であったため、グリーティングカードを受け取った者が、当該絵画のレイアウトを変更することは全く不可能なことであった。
【0003】
また、従来のグリーティングカードは、薄い紙製カードであったため、これを保管乃至鑑賞するためには、写真立て等を利用しなければならないのが実状であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−52585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みてなされたもので、立体感が得られるグリーティングカード、更には絵画のレイアウト変更が可能なグリーティングカードを提供することを課題としている。
また、本発明は、当該グリーティングカードの輸送・保管に好適で、しかも特に写真立て等を用いずともそのまま立て置き鑑賞に用いることができるグリーティングカード用保護ケースを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、グリーティングカード本体の少なくとも一部に、パーツ絵片を適宜枚数重ね貼りした絵画部が形成されていることを特徴とする立体型グリーティングカードにより前記課題を解決したものである。
【0007】
また、本発明は、上記立体型グリーティングカードにおいて、パーツ絵片を、面ファスナーにより着脱自在に重ね貼りしていることを特徴とする立体型グリーティングカードにより前記課題を解決したものである。
【0008】
また、本発明は、上下に開口部を有する透明プラスチック製ケース本体の下部開口部に、脚部形成用突出片が外方折曲可能に形成されていると共に、グリーティングカード受止部形成用突出片が内方折曲可能に形成されていることを特徴とするグリーティングカード用保護ケースにより前記課題を解決したものである。
【0009】
また、本発明は、上記保護ケースにおいて、透明プラスチック製ケース本体の上部開口部に、グリーティングカード係止部形成用突出片が内方折曲可能に形成されていることを特徴とするグリーティングカード用保護ケースにより前記課題を解決したものである。
【0010】
また、本発明は、上記グリーティングカードが、上記保護ケースに収納されていることを特徴とする立体型グリーティングカードにより前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の立体型グリーティングカードによれば、看者は立体感を得ながら絵画部を鑑賞することができる。特に、パーツ絵片を面ファスナーにより着脱自在な実施形態とすれば、グリーティングカードを受け取った側において、絵画部を自在にレイアウト変更することができる。
また、本発明の保護ケースによれば、厚みのある立体型グリーティングカードを収納し、安全に輸送・保管することができると共に、グリーティングカードを立て置きディスプレイすることができるので、特に写真立て等を用いずに鑑賞に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明立体型グリーティングカードの概略平面説明図。
【図2】本発明立体型グリーティングカードの概略断面説明図。
【図3】パーツ絵片とスペーサーの概略断面説明図。
【図4】本発明保護ケースの概略正面説明図。
【図5】本発明保護ケースの概略背面説明図。
【図6】本発明保護ケースにグリーティングカードを収納して立て置きした状態の概略斜視説明図。
【図7】本発明保護ケースにグリーティングカードを収納して立て置きした状態の概略断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
【0014】
図1は本発明立体型グリーティングカードの概略平面説明図、図2はその概略断面説明図、図3はパーツ絵片とスペーサーの概略断面説明図を示している。
当該図1〜図3において、10はグリーティングカード本体で、その表面側には絵画部Pが形成されていると共に、その裏面側にはメッセージ欄(図示省略)が形成されている。
【0015】
当該絵画部Pは、平面絵画部20と立体絵画部30とから構成されている。平面絵画部20は、グリーティングカード本体10の表面に印刷等によって表示されている。また、立体絵画部30は、当該平面絵画部20の各部と対応する部分毎のパーツ絵片31を、それぞれ部分毎に適宜枚数重ね貼りして構成されている。尚、当該パーツ絵片31の具体的な大きさや形状は絵柄等に応じて適宜決定される。
【0016】
当該パーツ絵片31の重ね貼りに際しては、適宜スペーサー32を介在させるのが、少ないパーツ絵片の重ね貼り数で立体感を出せるのでより望ましい。
また、当該パーツ絵片31とスペーサー32は、図3に示すように、その表裏にそれぞれ面ファスナー部31A、31B及び32A,32Bを形成し、相互に着脱自在とするのが、絵画部Pのレイアウト変更が可能となり、より望ましい。
【0017】
図4は本発明グリーティングカード用保護ケースの概略正面説明図、図5はその概略背面説明図、図6は当該保護ケースにグリーティングカードを収納して立て置きした状態の概略斜視説明図、図7はその概略断面説明図を示している。
当該図4〜図7において、50は角筒型の透明プラスチック製ケース本体で、下部開口部51と上部開口部52を有する。このケース本体50の下部開口部51には、脚部形成用突出片53aが外方折曲可能に形設されている。この脚部形成用突出片53aの数は特に限定されないが、例えばケース本体50の正面壁部50aの両サイドに2個、背面壁部50bの両サイドに2個の計4個とするのが、図6に示すように、外方折曲により4個の脚部53が得られ、安定した立て置きが可能となるので好ましい。
【0018】
また、ケース本体50の下部開口部51の背面壁部50bには、グリーティングカード受止部形成用突出片54aが内方折曲可能に形成されている。この突出片54aは、これを内方に折曲することにより、図7に示すように、グリーティングカードを内部に収納した場合、当該グリーティングカードが下部開口部51から脱落するのを防止するためのカード本体10の下端受止部54が形成される。この下端受止部54は、1回の内方折曲による水平受止部のみとしても良いが、2回の内方折曲により水平受止部54xと垂直受止部54yとにより構成するのが、カード本体10の下端を、当該ケース本体50の背面壁部50bと水平受止部54xと垂直受止54yとにより形成される凹所に挿入することにより、より安定に保持固定し得るので望ましい。
【0019】
他方、ケース本体50の上部開口部52の背面壁部50bには、当該グリーティングカード係止部形成用突出片55aが内方折曲可能に形成されている。この突出片55aは、これを内方に折曲することにより、図7に示すように、グリーティングカードを内部に収納した場合、当該グリーティングカードが上部開口部52から脱落するのを防止するためのカード本体10の上端係止部55が形成される。この上部係止部55は、下端受止部54と同様2回の折曲により水平係止部55xと垂直係止部55yとにより構成するのが、カード本体10の上端をより安定に保持固定する上で望ましい。
【0020】
尚、ケース本体50自体の具体的形成法はその如何を問わないが、当該ケース本体50における各折曲部には、適宜型押し加工、ハーフカット加工等を施しておくのが折曲作業が容易となり望ましい。
【0021】
斯かる保護ケースに本発明の立体型グリーティングカードを収納して輸送・保管する場合には、まずケース本体50の上部開口部52又は下部開口部51から、絵画部Pを備えたカード本体10を挿入し、次いでグリーティングカード受止部形成用突出片54aとグリーティングカード係止部形成用突出片55aとを適宜順序で内方折曲して、それぞれ受止部54と係止部55を形成し、カード本体10の下端及び上端を保持固定する。この場合、脚部形成用突出片53aを外方折曲して脚部53を形成すると、脚部53がケース本体50から突出した状態となり、包装に不向きなので、折曲せずそのままの状態で輸送に供するのが好ましい。
而して、本発明の保護ケースを用いれば、厚みのある立体型グリーティングカードを破損することなく安全に輸送・保管することができる。
【0022】
一方、グリーティングカードを受け取った側は、脚部形成用突出片53aを外方折曲して脚部53を形成すれば、そのまま立て置きディスプレイに供することができる。
しかも、パーツ絵片31が面ファスナーにより着脱自在となっている場合には、好みに応じて絵画部Pのレイアウトを変更することができる。
【符号の説明】
【0023】
P:絵画部
10:カード本体
20:平面絵画部
30:立体絵画部
31:パーツ絵片
31A,31B:面ファスナー部
32:スペーサー
32A,32B:面ファスナー部
50:ケース本体
50a:正面壁部
50b:背面壁部
51:下部開口部
52:上部開口部
53:脚部
53a:脚部形成用突出片
54:受止部
54a:受止部形成用突出片
54x:水平受止部
54y:垂直受止部
55:係止部
55a:係止部形成用突出片
55x:水平係止部
55y:垂直係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に開口部を有する透明プラスチック製ケース本体の下部開口部に、脚部形成用突出片が外方折曲可能に形成されていると共に、グリーティングカード受止部形成用突出片が内方折曲可能に形成されていることを特徴とする立体型グリーティングカード用保護ケース。
【請求項2】
透明プラスチック製ケース本体の上部開口部に、グリーティングカード係止部形成用突出片が内方折曲可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の立体型グリーティングカード用保護ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−48916(P2013−48916A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−239842(P2012−239842)
【出願日】平成24年10月31日(2012.10.31)
【分割の表示】特願2011−523495(P2011−523495)の分割
【原出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(510290991)興和紡株式会社 (3)
【Fターム(参考)】