篩機用篩枠

【課題】従来の篩枠において製品側への粗粉や異物などの混入を確実に防ぐ事が出来る篩機用篩枠を提供する。
【解決手段】篩網枠と外枠の内嵌合する接合面を互いに傾斜面に加工する事で双方の間には隙間が発生せず密着性が確保され、篩網面上からの粗粉の混入や粉の滞留を確実に防ぐ事が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術の分野】
【０００１】
本発明は多段積層型篩機の内嵌合式による篩い分け作用の篩枠に関し、製品に原料の粗粉混入に対する防止策として、篩網枠と外枠との内嵌合部の密着性構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来粉の粒度選別の為の多段積層型篩機の篩枠は矩形の木製枠である。
【０００３】
木製篩枠は篩網枠とそれを内嵌合する外枠とで構成され一対として、篩機内に整合積み重ねられ、駆動装置で水平運動を行い粉流体の選別をしている。
【０００４】
従来一般的に使用されている篩網枠は、ほぼ垂直に内嵌合する形態に有り嵌合面に微小の隙間が発生する。篩い分け工程中に篩網上の粗粉と篩網を通過した微粉が混合するのを防止するためシールが取り付けられているが、磨耗や経時的寸法変化によりシール効果が悪化し原料の粗粉が製品に混入することを招いている。
【先行技術文献】
【特許文献１】特許公開２００３−１１７４９４
【特許文献２】特許公開平６−３２０１１１
【特許文献３】特許公開平９−３８５７９
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明の目的は、従来の篩網枠でそれを受け入れる外枠との内嵌合形状が直垂直状態に嵌る為、長期間の使用で枠側面の磨耗により隙間がおおきくなる。
その為に篩分け作業中に粗粉の混入や隙間に入り込んだ滞留粉などに虫の発生や通路となり、異物混入の障害になっている。
【発明を解決するための手段】
【０００６】
本発明は矩形四辺の枠体に篩網を張った篩網枠と、それを受け入れる外枠とが双方ともに同じ傾斜角度の形状を有する構造となっている。
【０００７】
本発明の矩形四辺の枠体は木製であり、篩網枠の四辺の外側は傾斜角度を有する枠構造とし、それを受ける外枠の接合面も同じ角度を有する構造である。
【０００８】
本発明の篩枠は矩形四辺の篩網を張った枠体を受け入れる外枠の受入部分は傾斜面を有する食品に相応しいプラスチックの一体化成型品の構造体と木製の矩形枠体とステンレスの微粉受け板を有する部材で構成された篩枠を提供する。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、内嵌合の傾斜面による密着性が向上する事で、隙間をなくし粉の混入を防ぐと共に、隙間の粉の滞留による虫の発生等を防ぐ事を特徴とする篩枠構造である。
【００１０】
本発明の篩枠は、多段式積層篩機に使用され、上段からの圧力により傾斜面の密着性は向上してシールパッキン等の不具合発生時でも篩網面からの粗粉などの混入は防止できる構造としている。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】内嵌合状態を説明する為の斜視展開図
【図２】従来枠の垂直嵌合状態の一部を示す要部断面図
【図３】本発明の傾斜形状面の内嵌合状態の一部を示す要部断面図
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
本発明の実施形態を図１〜図３の添付図を参照に説明する。
【００１３】
図１従来の代表的多段式積層篩機用篩枠で篩網枠１とそれを受け入れる外枠２とが対となる構造の篩枠で内嵌合する展開図
【００１４】
図２従来の篩枠の内嵌合形状を構成する拡大図で、篩網枠が垂直に嵌め込まれている状態を示している。
【００１５】
図３本発明の篩網枠１−２の内嵌合状態の一部を示す拡大図で、接合面が傾斜形状に接地されている状態を示している。
【００１６】
本発明の篩枠では矩形四辺で構成する篩網枠とそれを受け入れる外枠との四隅の角形状は鈍角でも丸型形状でも良いが、粉などの付着しにくい形状が望ましい。
【符号の説明】
【００１７】
１・・篩網枠
２・・外枠
３・・篩網
４・・金網
５−５′・・嵌合面
６・・微粉受け板
７・・シールパッキン

【特許請求の範囲】
【請求項１】
矩形四辺の枠体に篩網を張った篩網枠と内嵌合し合う矩形四辺状の枠で粉粒体通路開口を有し篩網を通過した微粉を受ける受板を設置した外枠を対として構成されている多段式篩機用篩において、篩網枠が内嵌合する外枠との嵌合面を篩網枠と受け枠共に傾斜面に形成する。双方の接合面を傾斜型にすることでより密着性が増し、篩網枠上の粗粉と網目を通過した微粉とが混合しにくくなる特徴を有する篩枠。
【請求項２】
篩網枠を内嵌合する外枠の受け入れ部を木製もしくは、食品に相応しいプラスチック材料の一体化成形品及び金属材料の一体化成形品で作られる請求項１による篩枠。

【図１】