紙製袋体
【課題】 収容物の出し入れが容易な紙製袋体を提供すること。
【解決手段】 矩形の袋体であって、二組の対向する第一対向辺と第二対向辺とを有する矩形の基部片2と、第一対向辺の両辺からそれぞれ延設して折り返した対向覆片3、4と、第二対向辺の一方の辺から延設して折り返した覆片5とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の辺24に折り返し可能な蓋部片6を延設して成り、基部片2の収容部内側の表面は対向覆片3、4及び覆片5に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成されると共に、覆片5の収容部外側の表面には少なくとも1個の係止具7が設けられ、覆片5の収容部外側の表面と係止具7との間に生じた隙間に折り返した蓋部片6の先端縁部61を挿入して蓋部片6が係止される。
【解決手段】 矩形の袋体であって、二組の対向する第一対向辺と第二対向辺とを有する矩形の基部片2と、第一対向辺の両辺からそれぞれ延設して折り返した対向覆片3、4と、第二対向辺の一方の辺から延設して折り返した覆片5とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の辺24に折り返し可能な蓋部片6を延設して成り、基部片2の収容部内側の表面は対向覆片3、4及び覆片5に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成されると共に、覆片5の収容部外側の表面には少なくとも1個の係止具7が設けられ、覆片5の収容部外側の表面と係止具7との間に生じた隙間に折り返した蓋部片6の先端縁部61を挿入して蓋部片6が係止される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙製袋体に関し、詳しくは冠婚葬祭等に用いられる祝儀袋や香典袋などの金員を内部に入れる金封に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、祝儀袋や香典袋などとして用いられる金封は、金員を包み紙で包むように折りたたみ、その折りたたまれた包み紙に環状に形成された水引をかける構造となっていた。
このような金封では、金員を収容したり取り出したりする際に、環状に形成された水引を取り外し、折りたたまれている包み紙を開くという作業が必要であるという問題があった。
また、水引を取り外すことによって水引の形状がくずれたり、包み紙に皺が生じたりするのという問題もあった。
【0003】
このような作業の手間を解消すべく特許文献1では、図13に示すように、水引を取り外さずに金員を入れることができる封筒状の金封100が提案されている。
金封100は、紙を折りたたんで形成した封筒部101と封筒部101にかけられた水引102と封筒部101の開口に封をするための舌片103とから構成されている。
【0004】
このような金封100では、封筒部101の開口から金員を入れ、舌片103を折り返して貼着することによって、水引102を取り外すことなく金員を金封100の中に入れることができる。
【特許文献1】 実用新案登録第3092585号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
封筒状の金封は封筒の内表面を収容物であるお金との間で摩擦力がはたらくため、収容物の出し入れがしにくいという問題があった。
開口を舌片で閉じる際には、糊、接着剤、粘着テープ等が必要となり、開封する際にははさみ等が必要になり、収容物の出し入れに時間がかかるという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明は、収容物の出し入れが容易な紙製袋体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1の紙製袋体は、矩形の袋体であって、二組の対向する第一対向辺と第二対向辺とを有する矩形の基部片と、第一対向辺の両辺からそれぞれ延設して折り返した対向覆片と、第二対向辺の一方の辺から延設して折り返した覆片とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の辺に折り返し可能な蓋部片を延設して成り、基部片の収容部内側の表面は対向覆片及び覆片に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成されると共に、覆片の収容部外側の表面には少なくとも1個の係止具が設けられ、覆片の収容部外側の表面と係止具との間に生じた隙間に折り返した蓋部片の先端縁部を挿入して蓋部片が係止されるようになっている。
【0008】
請求項2の紙製袋体は、それぞれの対向覆片と覆片とが重なり合う、少なくとも一方の重合部が貼着されている。
【0009】
請求項3の紙製袋体は、係止具が水引細工である。
【0010】
請求項4の紙製袋体は、折り返された覆片の第一対向辺と平行な方向の最大幅を第一対向辺の長さより短くなっている。
【0011】
請求項5の紙製袋体は、対向覆片の蓋部片側の縁辺が欠損して、第二対向片の他方と平行な方向に対して傾斜している。
【0012】
請求項6の紙製袋体は、矩形の基部片の周囲において、対向覆片、覆片及び蓋部片が一体に形成されており、対向覆片、覆片及び蓋部片の一部を折り込むことによって、矩形の袋体を形成するようになっている。
【0013】
請求項7の紙製袋体は、対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返すことによって、収容物の厚さに応じた底部、マチ部を形成するようになっている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の紙製袋体によれば、覆部と非覆部とが形成されるので、収容物を非覆部から容易に収容部の内部に収容することができる。
また、収容部に収容されている収容物を取り出すときは、非覆部の位置にある収容物を保持して容易に取り出すことができる。
係止具が設けられていることによって、接着剤や粘着テープなどを用いることなく蓋部片が係止されるようになっている。
したがって、収容物を何度も収容すること及び取り出すことが可能となり、収容物の入れ替え及び紙製袋体の再利用が可能となる。
また、係止されている蓋部片は、覆片の収容部外側の表面と係止具との間の隙間に折り返した蓋部片の先端縁部を挿入している状態なので、その隙間から蓋部片の先端縁部を抜くことによって容易に蓋部片の係止を解除することができる。
紙製袋体は可撓性を有しているので、第二対向辺の両辺が接近する方向であって、基部片の曲率半径より蓋部片の曲率半径が小さくなるように紙製袋体を湾曲させることによって、蓋部片の弾性力が生じるとともに蓋部片の係止が解除される。
したがって、紙製袋体を湾曲させることによって、容易に蓋部片の係止を解除することができる。
【0015】
請求項2の紙製袋体によれば、重合部が貼着されていることによって、対向覆片と覆片とが折り返した状態で維持され、収容物を収容する際に対向覆片と覆片とが折り返す前の状態に戻ることを防止することができる。
したがって、容易に収容物を収容することができる。
【0016】
請求項3の紙製袋体によれば、係止具が水引細工であることによって、蓋部片を係止する役割を果たすと共に紙製袋体に冠婚葬祭その他の催し用の装飾を行うことができる。
したがって、お祝い金等を収容する祝儀袋等として紙製袋体を使用することができる。
【0017】
請求項4の紙製袋体によれば、収容物の大きさや形状等に応じて、収容の容易さと収容物の落下防止とを両立するために、折り返された覆片の第一対向辺と平行な方向の最大幅を自由に設定することができる。
したがって、多様な収容物に対応できる紙製袋体を用意に提供することができる。
【0018】
請求項5の紙製袋体によれば、対向覆片の蓋部片側の縁辺が欠損して、第二対向片の他方と平行な方向に対して傾斜しているので、蓋部片の折り返しによって形成される第二対向辺の谷折部と、対向覆片の蓋部片側の縁辺が重ならないようにすることができる。
しがたって、収容物を収容する際に谷折部に収容物が引っかかってしまうことを防止することができ、収容が容易になる。
【0019】
請求項6の紙製袋体によれば、収容物を収容しているときは矩形の紙製袋体だが、収容物を取り出した後、紙製袋体を展開するとメッセージ性を備えた形状とすることができる。
したがって、より印象的な紙製袋体を提供することができる。
【0020】
請求項7の紙製袋体1によれば対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返して底部、マチ部を形成した。
底部、マチ部を形成することによって、収容物の厚さに応じた紙製袋体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第一実施形態である紙製袋体1を示す斜視図である。
図2は、図1の紙製袋体1の蓋部片6を開いた状態を示す斜視図である。
【0022】
紙製袋体1は、内部に収容物を収容するための収容部を有する矩形の袋体である。
図3の紙製袋体1の展開図に示すように、紙製袋体1は、二組の対向する第一対向辺21、22と第二対向辺23、24とを有する矩形の基部片2と、第一対向辺の両辺である21、22からそれぞれ延設して折り返した対向覆片3、4と第二対向辺の一方の辺23から延設して折り返した覆片5とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の片24に折り返し可能な蓋部片6を延設してなる。
基部片2の収容部内側の表面は対向覆片3、4及び覆片5に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成される。
図1及び図2に示すように、覆片5の収容部外側の表面には、係止具7が設けられている。
図4は、図1における断面線A−Aの断面間略図である。
覆片5の収容部外側の表面と係止具7との隙間に折り返した蓋部片6の先端縁部61を挿入して、蓋部片6が係止されるようになっている。
【0023】
上記の紙製袋体1によれば、覆部と非覆部とが形成されるので、収容物を非覆部から容易に収容部の内部に収容することができる。
また、収容部に収容されている収容物を取り出すときは、非覆部の位置にある収容物を保持して容易に取り出すことができる。
【0024】
係止具7が設けられていることによって、接着剤や粘着テープなどを用いることなく蓋部片6が係止されるようになっている。
【0025】
また、係止されている蓋部片6は、覆片5の収容部外側の表面と係止具との間に生じた隙間に折り返した蓋部片6の先端縁部61を挿入している状態なので、はさみ等を用いることなく、その隙間から蓋部片6の先端縁部61を抜くことによって容易に蓋部片6の係止を解除することができる。
したがって、収容物を何度も収容すること及び取り出すことが可能となり、収容物の入れ替え及び紙製袋体1の再利用が可能となる。
【0026】
紙製袋体1は可撓性を有しているので、図5に示すように、第二対向辺の両辺23、24が接近する方向であって、基部片2の曲率半径より蓋部片6の曲率半径が小さくなるように紙製袋体1を湾曲させることによって、蓋部片6に弾性力が生じる。
この弾性力は、図5中の矢印Bの方向に蓋部片6の先端縁部61を付勢する。
図5のように紙製袋体1を湾曲させることによって、覆片5も湾曲して蓋部片6の内側表面に当接し、蓋部片6の先端縁部61を矢印Bの方向に付勢する。
【0027】
紙製袋体1を湾曲させても、図5(a)のように蓋部片6の先端縁部61が覆片5の収容部外側の表面と係止具7との間の隙間に位置する間は、B方向の付勢力と、係止具7が蓋部片6の先端縁部61に当接して押さえつけられている力とが釣り合っている。
蓋部片6の曲率半径が小さくなるようにさらに紙製袋体1を湾曲させていくと、図5(b)のように第二対向辺24から係止具7の先端71までの弧が長くなる。第二対向辺24から延設されており、その弧に沿って湾曲する蓋部片6の先端縁部61は係止具7の先端71まで達しなくなる。
蓋部片6の先端縁部61が係止具7の先端71に達しなくなった瞬間、蓋部片6に働く力はB方向の付勢力だけとなり、蓋部片6が開くようになっている。
【0028】
紙製袋体1は図3の紙製袋体1の展開図から以下の手順によって形成される。
まず、第一対向辺22を折り線として対向覆片4を折り返して、図6に示す状態にする。
次いで、第二対向辺23を折り線として覆片5を折り返して、図7に示す状態にする。
本実施形態の紙製袋体1では対向覆片4と覆片5とが重なりあっている重合部があり、対向覆片4と覆片5との重合部を接着剤で貼着する。
【0029】
次いで、第一対向辺21を折り線として対向覆片3を折り返して、覆片5と基部片2との間に挟みこみ、図8に示す状態にする。
次いで、覆片5の収容部外側の表面に係止具7を接着剤8で取り付けて、図2の状態にする。
次いで、第二対向辺24を折り線として蓋部片6を折り返して、覆片5の収容部外側の表面と係止具7との隙間に、蓋部片6の先端縁部61を挿入し、図1の状態にする。
【0030】
紙製袋体1には対向覆片3、4と覆片5とが重なりあっている重合部があり、本実施形態では、上述の通り対向覆片4と覆片5との重合部が接着剤で貼着されている。
重合部が貼着されていることによって、対向覆片4と覆片5とが折り返した状態で維持され、収容物を収容する際に対向覆片4と覆片5とが折り返す前の状態に戻ることを防止することができる。
したがって、容易に収容物を収容することができる。
【0031】
また、本実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3と覆片5とが重なり合う重合部が貼着されていない。
これにより、収容物を収容する際に、対向覆片3を開き覆片5と基部片2との距離を離間させることによって収容部を大きく開口させることができるので、容易に収容物を収容することができる。
【0032】
係止具7は水引細工であり、本実施形態では、3本の紐体を使用してあわび結びをした水引細工を使用している。
【0033】
係止具7が水引細工であることによって、蓋部片6を係止する役割を果たすと共に紙製袋体1に冠婚葬祭その他の催し用の装飾を行うことができる。
したがって、お祝い金等を収容する祝儀袋等として紙製袋体を使用することができる。
【0034】
本実施形態の紙製袋体1では、覆片5の第一対向辺21、22と平行な方向の最大幅は、第一対向辺21、22の長さの4分の3程度となっている。
ただし、覆片5の第一対向辺21、22と平行な方向の最大幅は、第一対向辺21、22の長さより短くなっていれば、収容物の大きさや形状等に応じて、収容の容易さと収容物の落下防止とを両立するために、覆片5の第一対向辺21、22と平行な方向の最大幅を自由に設定することができる。
したがって、多様な収容物に対応できる紙製袋体1を用意に提供することができる。
【0035】
本実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3、4は略台形形状をなしており、対向覆片3、4の蓋部片6側の縁辺が欠損して、第二対向辺24と平行な方向に対して傾斜している。
【0036】
対向覆片3、4の蓋部片6側の縁辺が欠損して、第二対向辺24と平行な方向に対して傾斜しているので、蓋部片6の折り返しによって形成される谷折部(第二対向辺24)と、対向覆片3、4の蓋部片6側の縁辺が重ならないようにすることができる。
しがたって、収容物を収容する際に谷折部(第二対向辺24)に収容物が引っかかることを防止することができ、収容が容易になる。
【0037】
第一実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3、4と覆片5とが重なりあっている重合部があり、対向覆片4と覆片5との重合部が接着剤で貼着されており、対向覆片3と覆片5とが重なり合う重合部が貼着されていなかったが、これに限定されることなく、対向覆片4と覆片5との重合部及び対向覆片3と覆片5との重合部の両方が貼着されていなくてもよく、対向覆片4と覆片5との重合部及び対向覆片3と覆片5との重合部の両方が貼着されていてもよい。
【0038】
第一実施形態の紙製袋体1では、あわび結びの水引細工を使用したが、これに限定されることなく、水引細工は、例えば本結び、叶結び、片なわ結び、玉結び、かめ結び、松葉結び等の他の結び方の水引細工であってもよい。
【0039】
第一実施形態の紙製袋体1では、紙製袋体1は図3の紙製袋体1の展開図から対向覆片4、覆片5、対向覆片3の順に折り返して形成したが、これに限定されることなく、対向覆片4、対向覆片3、覆片5の順に折り返して形成してもよい。
【0040】
さらに第一実施形態の紙製袋体1では、対向覆片、覆片及び蓋部片をそれぞれ1回折り返して形成したが、これに限定されることなく、対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返して底部、マチ部を形成してもよい。
【0041】
底部、マチ部を形成することによって、収容物の厚さに応じた紙製袋体を提供することができる。
【0042】
図9〜図12は本発明の紙製袋体の別の実施形態を示している。
以下、それぞれの実施形態について、第一実施形態の紙製袋体1と同一の部分の説明は省略し、第一実施形態の紙製袋体1との相違点を説明する。
【0043】
第一実施形態の紙製袋体1では、1個の係止具7が設けられていたが、図9に示す第二実施形態の紙製袋体12では、覆片5の収容部外側の表面に複数の係止具7を設けられている。
【0044】
複数の係止具7が設けられていることによって、複数の箇所で蓋部片6を係止することができるので、安定した蓋部片6の係止を実現することが出来る。
【0045】
第一実施形態の紙製袋体1では、第一対向辺21、22が図3において基部片2の上下方向に対向し、第二対向辺23、24が図3において基部片2の左右方向に対向していたが、図10に示す第三実施形態の紙製袋体13では、第一対向辺21、22が基部片2の左右方向に対向し、第二対向辺23、24が基部片2の上下方向に対向している。
【0046】
これにより、第三実施形態の紙製袋体13の蓋部片6が図10において上下に開閉するので、第一実施形態の紙製袋体1の蓋部片6のように蓋部片6が左右に開閉する場合に、収容部から転がり落ちやすいような収容物を収容することができる。
【0047】
第一実施形態の紙製袋体1では、覆片5の覆部と非覆部との境界をとなる縁辺は第二対向辺24と平行となっていたが、図11に示す第四実施形態の紙製袋体14では、覆片5の覆部と非覆部との境界となる縁辺が第二対向辺24に対して傾斜している。
【0048】
覆片5の覆部と非覆部との境界となる縁辺が第二対向辺24に対して傾斜しているので、収容物の大きさや形状等に応じて、収容の容易さと収容物の落下防止とを両立することができる。
【0049】
第一実施形態の紙製袋体1では、本実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6がそれぞれ独立して基部片2から延設されていたが、図12に示す第五実施形態の紙製袋体15では、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6が一体に形成されており、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6をそれぞれ第一対向辺21、22、第二対向辺23、24で折り返す際に、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6の一部である折込部9を折り込むことによって矩形の袋体を形成する。
【0050】
第五実施形態の紙製袋体15では、収容物を収容しているときは矩形の紙製袋体1だが、収容物を取り出した後、紙製袋体15を展開するとメッセージ性を備えた形状とすることができる。
したがって、より印象的な紙製袋体を提供することができる。
【0051】
上記実施形態の紙製袋体1、12、13、14、15では、収容する収容物は金員に限定されず、収容物の寸法に合わせて、紙製袋体1、12、13、14、15の寸法を自由に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】 本発明の一実施形態である紙製袋体1を示す斜視図である。
【図2】 図1の紙製袋体1の蓋部片6を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】 図1の紙製袋体1を展開した平面図である。
【図4】 図1の断面線A−Aにおける断面図である。
【図5】 図1の断面線A−Aにおける断面図であって、紙製袋体1を湾曲させて蓋部片を開ける様子を示す。
【図6】 図1の紙製袋体1を形成する過程を示す平面図である。
【図7】 図1の紙製袋体1を形成する過程を示す平面図である。
【図8】 図1の紙製袋体1を形成する過程を示す平面図である。
【図9】 本発明の第二実施形態の紙製袋体12の平面図である。
【図10】 本発明の第三実施形態の紙製袋体13の平面図である。
【図11】 本発明の第四実施形態の紙製袋体14の平面図である。
【図12】 本発明の第四実施形態の紙製袋体15の平面図である。
【図13】 従来の紙製袋体(金封)の平面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 紙製袋体
2 基部片
3、4 対向覆片
5 覆片
6 蓋部片
7 係止具
8 接着剤
9 折込部
12、13、14、15 紙製袋体
21、22 第一対向辺
23、34 第二対向辺
61 先端縁部
71 先端
100 金封
101 封筒部
102 水引
103 舌片
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙製袋体に関し、詳しくは冠婚葬祭等に用いられる祝儀袋や香典袋などの金員を内部に入れる金封に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、祝儀袋や香典袋などとして用いられる金封は、金員を包み紙で包むように折りたたみ、その折りたたまれた包み紙に環状に形成された水引をかける構造となっていた。
このような金封では、金員を収容したり取り出したりする際に、環状に形成された水引を取り外し、折りたたまれている包み紙を開くという作業が必要であるという問題があった。
また、水引を取り外すことによって水引の形状がくずれたり、包み紙に皺が生じたりするのという問題もあった。
【0003】
このような作業の手間を解消すべく特許文献1では、図13に示すように、水引を取り外さずに金員を入れることができる封筒状の金封100が提案されている。
金封100は、紙を折りたたんで形成した封筒部101と封筒部101にかけられた水引102と封筒部101の開口に封をするための舌片103とから構成されている。
【0004】
このような金封100では、封筒部101の開口から金員を入れ、舌片103を折り返して貼着することによって、水引102を取り外すことなく金員を金封100の中に入れることができる。
【特許文献1】 実用新案登録第3092585号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
封筒状の金封は封筒の内表面を収容物であるお金との間で摩擦力がはたらくため、収容物の出し入れがしにくいという問題があった。
開口を舌片で閉じる際には、糊、接着剤、粘着テープ等が必要となり、開封する際にははさみ等が必要になり、収容物の出し入れに時間がかかるという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明は、収容物の出し入れが容易な紙製袋体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1の紙製袋体は、矩形の袋体であって、二組の対向する第一対向辺と第二対向辺とを有する矩形の基部片と、第一対向辺の両辺からそれぞれ延設して折り返した対向覆片と、第二対向辺の一方の辺から延設して折り返した覆片とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の辺に折り返し可能な蓋部片を延設して成り、基部片の収容部内側の表面は対向覆片及び覆片に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成されると共に、覆片の収容部外側の表面には少なくとも1個の係止具が設けられ、覆片の収容部外側の表面と係止具との間に生じた隙間に折り返した蓋部片の先端縁部を挿入して蓋部片が係止されるようになっている。
【0008】
請求項2の紙製袋体は、それぞれの対向覆片と覆片とが重なり合う、少なくとも一方の重合部が貼着されている。
【0009】
請求項3の紙製袋体は、係止具が水引細工である。
【0010】
請求項4の紙製袋体は、折り返された覆片の第一対向辺と平行な方向の最大幅を第一対向辺の長さより短くなっている。
【0011】
請求項5の紙製袋体は、対向覆片の蓋部片側の縁辺が欠損して、第二対向片の他方と平行な方向に対して傾斜している。
【0012】
請求項6の紙製袋体は、矩形の基部片の周囲において、対向覆片、覆片及び蓋部片が一体に形成されており、対向覆片、覆片及び蓋部片の一部を折り込むことによって、矩形の袋体を形成するようになっている。
【0013】
請求項7の紙製袋体は、対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返すことによって、収容物の厚さに応じた底部、マチ部を形成するようになっている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の紙製袋体によれば、覆部と非覆部とが形成されるので、収容物を非覆部から容易に収容部の内部に収容することができる。
また、収容部に収容されている収容物を取り出すときは、非覆部の位置にある収容物を保持して容易に取り出すことができる。
係止具が設けられていることによって、接着剤や粘着テープなどを用いることなく蓋部片が係止されるようになっている。
したがって、収容物を何度も収容すること及び取り出すことが可能となり、収容物の入れ替え及び紙製袋体の再利用が可能となる。
また、係止されている蓋部片は、覆片の収容部外側の表面と係止具との間の隙間に折り返した蓋部片の先端縁部を挿入している状態なので、その隙間から蓋部片の先端縁部を抜くことによって容易に蓋部片の係止を解除することができる。
紙製袋体は可撓性を有しているので、第二対向辺の両辺が接近する方向であって、基部片の曲率半径より蓋部片の曲率半径が小さくなるように紙製袋体を湾曲させることによって、蓋部片の弾性力が生じるとともに蓋部片の係止が解除される。
したがって、紙製袋体を湾曲させることによって、容易に蓋部片の係止を解除することができる。
【0015】
請求項2の紙製袋体によれば、重合部が貼着されていることによって、対向覆片と覆片とが折り返した状態で維持され、収容物を収容する際に対向覆片と覆片とが折り返す前の状態に戻ることを防止することができる。
したがって、容易に収容物を収容することができる。
【0016】
請求項3の紙製袋体によれば、係止具が水引細工であることによって、蓋部片を係止する役割を果たすと共に紙製袋体に冠婚葬祭その他の催し用の装飾を行うことができる。
したがって、お祝い金等を収容する祝儀袋等として紙製袋体を使用することができる。
【0017】
請求項4の紙製袋体によれば、収容物の大きさや形状等に応じて、収容の容易さと収容物の落下防止とを両立するために、折り返された覆片の第一対向辺と平行な方向の最大幅を自由に設定することができる。
したがって、多様な収容物に対応できる紙製袋体を用意に提供することができる。
【0018】
請求項5の紙製袋体によれば、対向覆片の蓋部片側の縁辺が欠損して、第二対向片の他方と平行な方向に対して傾斜しているので、蓋部片の折り返しによって形成される第二対向辺の谷折部と、対向覆片の蓋部片側の縁辺が重ならないようにすることができる。
しがたって、収容物を収容する際に谷折部に収容物が引っかかってしまうことを防止することができ、収容が容易になる。
【0019】
請求項6の紙製袋体によれば、収容物を収容しているときは矩形の紙製袋体だが、収容物を取り出した後、紙製袋体を展開するとメッセージ性を備えた形状とすることができる。
したがって、より印象的な紙製袋体を提供することができる。
【0020】
請求項7の紙製袋体1によれば対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返して底部、マチ部を形成した。
底部、マチ部を形成することによって、収容物の厚さに応じた紙製袋体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第一実施形態である紙製袋体1を示す斜視図である。
図2は、図1の紙製袋体1の蓋部片6を開いた状態を示す斜視図である。
【0022】
紙製袋体1は、内部に収容物を収容するための収容部を有する矩形の袋体である。
図3の紙製袋体1の展開図に示すように、紙製袋体1は、二組の対向する第一対向辺21、22と第二対向辺23、24とを有する矩形の基部片2と、第一対向辺の両辺である21、22からそれぞれ延設して折り返した対向覆片3、4と第二対向辺の一方の辺23から延設して折り返した覆片5とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の片24に折り返し可能な蓋部片6を延設してなる。
基部片2の収容部内側の表面は対向覆片3、4及び覆片5に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成される。
図1及び図2に示すように、覆片5の収容部外側の表面には、係止具7が設けられている。
図4は、図1における断面線A−Aの断面間略図である。
覆片5の収容部外側の表面と係止具7との隙間に折り返した蓋部片6の先端縁部61を挿入して、蓋部片6が係止されるようになっている。
【0023】
上記の紙製袋体1によれば、覆部と非覆部とが形成されるので、収容物を非覆部から容易に収容部の内部に収容することができる。
また、収容部に収容されている収容物を取り出すときは、非覆部の位置にある収容物を保持して容易に取り出すことができる。
【0024】
係止具7が設けられていることによって、接着剤や粘着テープなどを用いることなく蓋部片6が係止されるようになっている。
【0025】
また、係止されている蓋部片6は、覆片5の収容部外側の表面と係止具との間に生じた隙間に折り返した蓋部片6の先端縁部61を挿入している状態なので、はさみ等を用いることなく、その隙間から蓋部片6の先端縁部61を抜くことによって容易に蓋部片6の係止を解除することができる。
したがって、収容物を何度も収容すること及び取り出すことが可能となり、収容物の入れ替え及び紙製袋体1の再利用が可能となる。
【0026】
紙製袋体1は可撓性を有しているので、図5に示すように、第二対向辺の両辺23、24が接近する方向であって、基部片2の曲率半径より蓋部片6の曲率半径が小さくなるように紙製袋体1を湾曲させることによって、蓋部片6に弾性力が生じる。
この弾性力は、図5中の矢印Bの方向に蓋部片6の先端縁部61を付勢する。
図5のように紙製袋体1を湾曲させることによって、覆片5も湾曲して蓋部片6の内側表面に当接し、蓋部片6の先端縁部61を矢印Bの方向に付勢する。
【0027】
紙製袋体1を湾曲させても、図5(a)のように蓋部片6の先端縁部61が覆片5の収容部外側の表面と係止具7との間の隙間に位置する間は、B方向の付勢力と、係止具7が蓋部片6の先端縁部61に当接して押さえつけられている力とが釣り合っている。
蓋部片6の曲率半径が小さくなるようにさらに紙製袋体1を湾曲させていくと、図5(b)のように第二対向辺24から係止具7の先端71までの弧が長くなる。第二対向辺24から延設されており、その弧に沿って湾曲する蓋部片6の先端縁部61は係止具7の先端71まで達しなくなる。
蓋部片6の先端縁部61が係止具7の先端71に達しなくなった瞬間、蓋部片6に働く力はB方向の付勢力だけとなり、蓋部片6が開くようになっている。
【0028】
紙製袋体1は図3の紙製袋体1の展開図から以下の手順によって形成される。
まず、第一対向辺22を折り線として対向覆片4を折り返して、図6に示す状態にする。
次いで、第二対向辺23を折り線として覆片5を折り返して、図7に示す状態にする。
本実施形態の紙製袋体1では対向覆片4と覆片5とが重なりあっている重合部があり、対向覆片4と覆片5との重合部を接着剤で貼着する。
【0029】
次いで、第一対向辺21を折り線として対向覆片3を折り返して、覆片5と基部片2との間に挟みこみ、図8に示す状態にする。
次いで、覆片5の収容部外側の表面に係止具7を接着剤8で取り付けて、図2の状態にする。
次いで、第二対向辺24を折り線として蓋部片6を折り返して、覆片5の収容部外側の表面と係止具7との隙間に、蓋部片6の先端縁部61を挿入し、図1の状態にする。
【0030】
紙製袋体1には対向覆片3、4と覆片5とが重なりあっている重合部があり、本実施形態では、上述の通り対向覆片4と覆片5との重合部が接着剤で貼着されている。
重合部が貼着されていることによって、対向覆片4と覆片5とが折り返した状態で維持され、収容物を収容する際に対向覆片4と覆片5とが折り返す前の状態に戻ることを防止することができる。
したがって、容易に収容物を収容することができる。
【0031】
また、本実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3と覆片5とが重なり合う重合部が貼着されていない。
これにより、収容物を収容する際に、対向覆片3を開き覆片5と基部片2との距離を離間させることによって収容部を大きく開口させることができるので、容易に収容物を収容することができる。
【0032】
係止具7は水引細工であり、本実施形態では、3本の紐体を使用してあわび結びをした水引細工を使用している。
【0033】
係止具7が水引細工であることによって、蓋部片6を係止する役割を果たすと共に紙製袋体1に冠婚葬祭その他の催し用の装飾を行うことができる。
したがって、お祝い金等を収容する祝儀袋等として紙製袋体を使用することができる。
【0034】
本実施形態の紙製袋体1では、覆片5の第一対向辺21、22と平行な方向の最大幅は、第一対向辺21、22の長さの4分の3程度となっている。
ただし、覆片5の第一対向辺21、22と平行な方向の最大幅は、第一対向辺21、22の長さより短くなっていれば、収容物の大きさや形状等に応じて、収容の容易さと収容物の落下防止とを両立するために、覆片5の第一対向辺21、22と平行な方向の最大幅を自由に設定することができる。
したがって、多様な収容物に対応できる紙製袋体1を用意に提供することができる。
【0035】
本実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3、4は略台形形状をなしており、対向覆片3、4の蓋部片6側の縁辺が欠損して、第二対向辺24と平行な方向に対して傾斜している。
【0036】
対向覆片3、4の蓋部片6側の縁辺が欠損して、第二対向辺24と平行な方向に対して傾斜しているので、蓋部片6の折り返しによって形成される谷折部(第二対向辺24)と、対向覆片3、4の蓋部片6側の縁辺が重ならないようにすることができる。
しがたって、収容物を収容する際に谷折部(第二対向辺24)に収容物が引っかかることを防止することができ、収容が容易になる。
【0037】
第一実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3、4と覆片5とが重なりあっている重合部があり、対向覆片4と覆片5との重合部が接着剤で貼着されており、対向覆片3と覆片5とが重なり合う重合部が貼着されていなかったが、これに限定されることなく、対向覆片4と覆片5との重合部及び対向覆片3と覆片5との重合部の両方が貼着されていなくてもよく、対向覆片4と覆片5との重合部及び対向覆片3と覆片5との重合部の両方が貼着されていてもよい。
【0038】
第一実施形態の紙製袋体1では、あわび結びの水引細工を使用したが、これに限定されることなく、水引細工は、例えば本結び、叶結び、片なわ結び、玉結び、かめ結び、松葉結び等の他の結び方の水引細工であってもよい。
【0039】
第一実施形態の紙製袋体1では、紙製袋体1は図3の紙製袋体1の展開図から対向覆片4、覆片5、対向覆片3の順に折り返して形成したが、これに限定されることなく、対向覆片4、対向覆片3、覆片5の順に折り返して形成してもよい。
【0040】
さらに第一実施形態の紙製袋体1では、対向覆片、覆片及び蓋部片をそれぞれ1回折り返して形成したが、これに限定されることなく、対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返して底部、マチ部を形成してもよい。
【0041】
底部、マチ部を形成することによって、収容物の厚さに応じた紙製袋体を提供することができる。
【0042】
図9〜図12は本発明の紙製袋体の別の実施形態を示している。
以下、それぞれの実施形態について、第一実施形態の紙製袋体1と同一の部分の説明は省略し、第一実施形態の紙製袋体1との相違点を説明する。
【0043】
第一実施形態の紙製袋体1では、1個の係止具7が設けられていたが、図9に示す第二実施形態の紙製袋体12では、覆片5の収容部外側の表面に複数の係止具7を設けられている。
【0044】
複数の係止具7が設けられていることによって、複数の箇所で蓋部片6を係止することができるので、安定した蓋部片6の係止を実現することが出来る。
【0045】
第一実施形態の紙製袋体1では、第一対向辺21、22が図3において基部片2の上下方向に対向し、第二対向辺23、24が図3において基部片2の左右方向に対向していたが、図10に示す第三実施形態の紙製袋体13では、第一対向辺21、22が基部片2の左右方向に対向し、第二対向辺23、24が基部片2の上下方向に対向している。
【0046】
これにより、第三実施形態の紙製袋体13の蓋部片6が図10において上下に開閉するので、第一実施形態の紙製袋体1の蓋部片6のように蓋部片6が左右に開閉する場合に、収容部から転がり落ちやすいような収容物を収容することができる。
【0047】
第一実施形態の紙製袋体1では、覆片5の覆部と非覆部との境界をとなる縁辺は第二対向辺24と平行となっていたが、図11に示す第四実施形態の紙製袋体14では、覆片5の覆部と非覆部との境界となる縁辺が第二対向辺24に対して傾斜している。
【0048】
覆片5の覆部と非覆部との境界となる縁辺が第二対向辺24に対して傾斜しているので、収容物の大きさや形状等に応じて、収容の容易さと収容物の落下防止とを両立することができる。
【0049】
第一実施形態の紙製袋体1では、本実施形態の紙製袋体1では、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6がそれぞれ独立して基部片2から延設されていたが、図12に示す第五実施形態の紙製袋体15では、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6が一体に形成されており、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6をそれぞれ第一対向辺21、22、第二対向辺23、24で折り返す際に、対向覆片3、4、覆片5及び蓋部片6の一部である折込部9を折り込むことによって矩形の袋体を形成する。
【0050】
第五実施形態の紙製袋体15では、収容物を収容しているときは矩形の紙製袋体1だが、収容物を取り出した後、紙製袋体15を展開するとメッセージ性を備えた形状とすることができる。
したがって、より印象的な紙製袋体を提供することができる。
【0051】
上記実施形態の紙製袋体1、12、13、14、15では、収容する収容物は金員に限定されず、収容物の寸法に合わせて、紙製袋体1、12、13、14、15の寸法を自由に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】 本発明の一実施形態である紙製袋体1を示す斜視図である。
【図2】 図1の紙製袋体1の蓋部片6を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】 図1の紙製袋体1を展開した平面図である。
【図4】 図1の断面線A−Aにおける断面図である。
【図5】 図1の断面線A−Aにおける断面図であって、紙製袋体1を湾曲させて蓋部片を開ける様子を示す。
【図6】 図1の紙製袋体1を形成する過程を示す平面図である。
【図7】 図1の紙製袋体1を形成する過程を示す平面図である。
【図8】 図1の紙製袋体1を形成する過程を示す平面図である。
【図9】 本発明の第二実施形態の紙製袋体12の平面図である。
【図10】 本発明の第三実施形態の紙製袋体13の平面図である。
【図11】 本発明の第四実施形態の紙製袋体14の平面図である。
【図12】 本発明の第四実施形態の紙製袋体15の平面図である。
【図13】 従来の紙製袋体(金封)の平面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 紙製袋体
2 基部片
3、4 対向覆片
5 覆片
6 蓋部片
7 係止具
8 接着剤
9 折込部
12、13、14、15 紙製袋体
21、22 第一対向辺
23、34 第二対向辺
61 先端縁部
71 先端
100 金封
101 封筒部
102 水引
103 舌片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の袋体であって、二組の対向する第一対向辺と第二対向辺とを有する矩形の基部片と、第一対向辺の両辺からそれぞれ延設して折り返した対向覆片と、第二対向辺の一方の辺から延設して折り返した覆片とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の辺に折り返し可能な蓋部片を延設して成り、基部片の収容部内側の表面は対向覆片及び覆片に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成されると共に、覆片の収容部外側の表面には少なくとも1個の係止具が設けられ、覆片の収容部外側の表面と係止具との隙間に折り返した蓋部片の先端縁部を挿入して蓋部片が係止されることを特徴とする紙製袋体。
【請求項2】
それぞれの対向覆片と覆片とが重なり合う、少なくとも一方の重合部が貼着されていることを特徴とする請求項1記載の紙製袋体。
【請求項3】
係止具が水引細工であることを特徴とする請求項1又は2記載の紙製袋体。
【請求項4】
折り返された覆片の第一対向辺と平行な方向の最大幅を第一対向辺の長さより短くなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項5】
対向覆片の蓋部片側の縁辺が欠損して、第二対向片の他方と平行な方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項6】
矩形の基部片の周囲において、対向覆片、覆片及び蓋部片が一体に形成されており、対向覆片、覆片及び蓋部片の一部を折り込むことによって、矩形の袋体を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項7】
対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返すことによって、収容物の厚さに応じた底部、マチ部を形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項1】
矩形の袋体であって、二組の対向する第一対向辺と第二対向辺とを有する矩形の基部片と、第一対向辺の両辺からそれぞれ延設して折り返した対向覆片と、第二対向辺の一方の辺から延設して折り返した覆片とで収容部を構成し、第二対向辺の他方の辺に折り返し可能な蓋部片を延設して成り、基部片の収容部内側の表面は対向覆片及び覆片に覆われた覆部と覆われていない非覆部とが形成されると共に、覆片の収容部外側の表面には少なくとも1個の係止具が設けられ、覆片の収容部外側の表面と係止具との隙間に折り返した蓋部片の先端縁部を挿入して蓋部片が係止されることを特徴とする紙製袋体。
【請求項2】
それぞれの対向覆片と覆片とが重なり合う、少なくとも一方の重合部が貼着されていることを特徴とする請求項1記載の紙製袋体。
【請求項3】
係止具が水引細工であることを特徴とする請求項1又は2記載の紙製袋体。
【請求項4】
折り返された覆片の第一対向辺と平行な方向の最大幅を第一対向辺の長さより短くなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項5】
対向覆片の蓋部片側の縁辺が欠損して、第二対向片の他方と平行な方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項6】
矩形の基部片の周囲において、対向覆片、覆片及び蓋部片が一体に形成されており、対向覆片、覆片及び蓋部片の一部を折り込むことによって、矩形の袋体を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の紙製袋体。
【請求項7】
対向覆片、覆片及び蓋部片を複数回折り返すことによって、収容物の厚さに応じた底部、マチ部を形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の紙製袋体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−166893(P2009−166893A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35294(P2008−35294)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(508048159)
【出願人】(508048160)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(508048159)
【出願人】(508048160)
【Fターム(参考)】
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