説明

細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置

開示されているのは、細胞の汚染を防ぎ、スペースの有効利用度を改善するための、細胞
治療剤の生産のための細胞の操作及び培養装置である。この装置は、細胞治療剤の生産及
び試験のための室であって、内部空間部が全側面で塞がって、そのどれか一側面に外部出
入りドアが具備された室と;室の内部の一か所に設置されているL字型の隔壁であって、
そのどれか一側面に内部出入りドアが具備された隔壁と;隔壁の内側に配置されているク
リーンベンチデバイスであって、細胞の汚染防止とスペースの有効利用度を最大化させる
ために第1、第2、第3のクリーンベンチに区別されたクリーンベンチデバイスと、を含
む。この装置は、画期的に改善されたクリーンベンチ、高められたスペースの有効利用度
、快適な作業環境、及び使い易い補助具を介しての使用の便利さ、という利点を提供でき
、よって装置の汚染を防ぎ、細胞治療剤の品質と信頼性を大幅に向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞治療剤(cell therapy products)を生産するための細胞の操作(manipulati
on)及び培養装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、クリーンベンチ(clean bench)は、有害菌、有害物質の取り扱い時にオペ
レーターの安全のために有害菌、有害物質の漏洩を根本的に予防、遮断するように設計さ
れている。クリーンベンチに関する多数の特許が出願され登録されている。
【0003】
多くの特許の一例は、大韓民国特許出願第1998-0032987号(名称:クリーンベ
ンチ)を含む。
【特許文献1】大韓民国特許登録番号第0308666号、2001.08.30
【0004】
前記の特許に開示された従来のクリーンベンチの技術的構成は次のようである。
【0005】
すなわち、図1は、リモートコントロール操作によるクリーンベンチ1の操作を示したブ
ロック図である。
図1と2に示すように、開示されたクリーンベンチ1は、その回転により空気流を発生さ
せて、制御部21の制御を受けて殺菌フィルター80に送風する電動モーター22と、該
モーター22によって送風された空気を殺菌処理する殺菌フィルター80と、オペレータ
ーのリモコン2の操作に応答して、入力制御信号を発生させるリモコン信号送信部10と
、リモコン2に組み込まれたリモコン信号送信部10から発生された入力制御信号を受信
するリモコン信号受信部20と、制御部21の制御を受けて殺菌時間等を調整するのに利
用されるタイマー30と、作業スペースの照明のための蛍光灯40と、殺菌のための紫外
線殺菌灯50と、フィルター交換が必要になったことを報知する警報音を鳴らすブザー6
0で構成される。
ここで、制御部21は、モーター22とタイマー30の全操作、例えば、リモコン信号受
信部20からの入力制御信号に基づいて、モーター22の1分当たりの回転数、を制御す
る。
【0006】
前記のように構成された従来のクリーンベンチは次のように作動する。
【0007】
すなわち、オペレーターのリモコン2の操作で入力制御信号がリモコン信号送信部から発
生されると、その入力制御信号はクリーンベンチ1のリモコン信号受信部20で受信され
て、順番に、リモコン信号受信部20に受信された入力制御信号を制御部21に伝達する
。これによって、制御部21は伝達された入力制御信号によってモーター22やタイマー
30等の作動を制御して、クリーンベンチの電源スイッチのオン/オフ操作、風速調節、
蛍光灯及び紫外線殺菌灯のオン/オフ操作、殺菌時間の予約などがリモコン2の使用によ
って遠距離で調整されることを可能にさせたものである。
【0008】
しかし、前記した従来のクリーンベンチは、次のような問題点を有している。
【0009】
例えば、従来のクリーンベンチは、クリーンベンチ1をリモコン2で遠隔で操作すること
ができること以外に、別に創意に富んだ技術的作用効果がない。言い換えれば、従来のク
リーンベンチは、クリーンベンチの汚染を防止すること、小さなスペース内に細胞培養に
必要な機器を効率的にレイアウトしてスペースの有効利用度(utility of space)を改善す
ること、又は細胞培養に好適な条件を満たすこと、などの機能を有していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記のような従来技術の諸般の問題点を解消するために案出したものであり、
第1の目的は、細胞治療剤の生産及び試験のための作業室の内部にクリーンベンチデバイ
スを提供することである。
第2の目的は、各種器具と機器を一体化して、これらをオペレーターの最適な動線を達成
するように配列することで、小規模実験室又は建物内でもクリーンルームを容易に構成で
きるようにすることである。特に、クリーンベンチが「U」字型の配置を持つ場合、クリ
ーンベンチデバイスが小さなクリーンルームに設置される場合でも、細胞培養及び細胞治
療剤の生産に必要な作業スペースの増大を確保できる。さらに、クリーンベンチデバイス
が第1、第2、第3のクリーンベンチを含み、細胞培養に必要な設備と器具をそれらの適
切な位置に配置すると、オペレーターの不必要な移動を減らして、かつ汚染可能性を生じ
させる作業に応じて各クリーンベンチの操作を別々に行うことができる。これは、汚染の
可能性を最小化してクリーンルーム及びクリーンベンチを画期的に改善する効果を持つ。
また、第3の目的は、透明板、蛍光灯とUV殺菌灯、コンピューターモニター、そして培
養器などを一体化して設置したクリーンベンチを提供し、作業環境及びスペースの有効利
用度を改善することである。
また、第4の目的は、操作パネル、フットスイッチ、折り畳み可能な引き出しなどの種々
の使い易い装置を付け加えたクリーンベンチを提供し、使用の便利性を提供することであ
る。
第5の目的は、細胞治療剤の生産のための細胞の操作及び培養装置の汚染を防止すること
である。
第6の目的は、細胞治療剤の品質と信頼性を大幅に向上させて、消費者に良いイメージを
与えることができる細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置を提供すること
である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような目的達成のために、本発明は、細胞治療剤の生産及び試験のための室であって
、内部空間部が全側面で塞がって、そのどれか一側面に外部出入りドアが具備された室と
;該細胞治療剤の生産及び試験のための室の内部の一か所に設置されているL字型の隔壁
であって、そのどれか一側面に内部出入りドアが具備された隔壁と;該隔壁の内側に配置
されているクリーンベンチデバイスであって、細胞の汚染防止とスペースの有効利用度を
最大化させるために第1、第2、第3のクリーンベンチを含むクリーンベンチデバイス、
が含まれることを特徴とする細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置を提供
する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、細胞治療剤の生産及び試験のための作業室の内部にクリーンベンチデバイスを
具備して、スペースの有効利用度を最大化させるとともにクリーンベンチデバイスの汚染
を防止したものである。このために、クリーンベンチデバイスに具備される各種器具と機
器をオペレーターの最適な動線を達成するように一体化して配列する。これにより、小規
模実験室又は建物内でもクリーンルームを容易に構成できる。
【0013】
特に、本発明は、クリーンベンチを「U」字型にして、小さなクリーンルームにクリーン
ベンチデバイスを設置する場合でも細胞培養及び細胞治療剤の生産に必要な増大した作業
スペースを確保できるようにした。これと共に、クリーンベンチデバイスは、第1、第2
、第3のクリーンベンチを含み、細胞培養に必要な設備と器具を適切な位置に配置する。
結果として、オペレーターの不必要な移動を減らすこと、各クリーンベンチの汚染可能性
に応じてクリーンベンチ毎に別々に作業をすることが可能である。これは、汚染の可能性
を最小化してクリーンルーム及びクリーンベンチを画期的に改善する効果を奏する。
【0014】
また、本発明は、クリーンベンチは、透明板、蛍光灯とUV殺菌灯、コンピューターモニ
ター、そして培養器などを一体化して、作業環境及びスペースの有効利用度を改善する。
【0015】
本発明は、操作パネル、フットスイッチ、折り畳みできる引き出しなどの種々の使い易い
装置を付け加えて、使用の便利性をもたらす。
【0016】
前記のような結果によって、本発明は、細胞治療剤の品質と信頼性を大幅に向上させるこ
とができて、消費者に良いイメージを与える非常に有用な発明であるということができる

【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の上記及びその他の目的、特徴及びその他の利点は、添付の図面と共同してなされ
る以下の詳細な説明から、より明確に理解されるであろう。
【0018】
【図1】従来のクリーンベンチのブロック図である。
【0019】
【図2】従来のクリーンベンチの殺菌過程を示した概略立面図である。
【0020】
【図3】本発明に従う細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置の全体構成を示した平面図である。
【0021】
【図4】本発明に従う細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置の主要部を示した斜視図である。
【0022】
【図5】本発明に従う第1クリーンベンチの正面図である。
【0023】
【図6】本発明に従う第2クリーンベンチの正面図である。
【0024】
【図7】本発明に従う第2クリーンベンチの側断面図である。
【0025】
【図8】本発明に従う第3クリーンベンチの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、上記の目的達成のための本発明に従う細胞の操作及び培養装置の望ましい実施
例を添付された図面を参照して詳しく説明する。
【0027】
細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置は、図3ないし図8に示すように構
成される。
【0028】
下記で本発明を説明する際に、公知機能又は構成に関する詳細な説明が本発明の要旨を不
必要に不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0029】
そして、後述される用語は、本発明での対応する素子の機能を考慮して設定されており、
これは生産者の意図又は慣例によって変わることがある。したがって、用語の定義は本明
細書全般の記載に基づくべきである。
【0030】
先ず、本発明に従う細胞の操作及び培養装置は、図3に示すように、細胞治療剤の生産及
び試験のための室100であって、内部空間部が全側面で塞がって、そのどれか一側面に
外部出入りドア102が具備された室100と;該細胞治療剤の生産及び試験のための室
の内部の一か所に設置されている図3の平面図でみてL字型の隔壁103であって、その
どれか一側面に内部出入りドア104が具備された隔壁103と;該隔壁103の内側に
配置されているクリーンベンチデバイス200であって、細胞の汚染防止とスペースの有
効利用度を最大化させるために第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、23
0を含むクリーンベンチデバイス200が基本的に含まれる。
【0031】
本発明に従う細胞の操作及び培養装置は、冷凍庫105と冷蔵庫106の熱がクリーンベ
ンチに流入することを防止すると共にクリーンベンチの大きさを減らすために、クリーン
ベンチデバイス200の外部である室100の空間部101に冷凍庫105、冷蔵庫10
6、液体窒素タンク107を配置する。
【0032】
そして、本発明に従う第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230は、図
4に示すように、オペレーターからみて、第1クリーンベンチ210の左側と右側に第2
クリーンベンチ220、第3クリーンベンチ230があり、図3の平面図でみてクリーン
ベンチデバイスは、「U」字型に配置される。このU字型の配置は、クリーンベンチの全
体スペースを大きくするのに効果的であり、これにより、小さなクリーンルームでも細胞
培養及び細胞治療剤の生産に必要な十分な作業スペースが確保される。
【0033】
図5に示すように、第1クリーンベンチ210は、細胞培養液の吸入に用いられる棒を洗
滌及び滅菌する装置(図面上には図示せず)と、第1クリーンベンチの下端に具備されて細
胞培養液吸入棒と該洗滌及び滅菌する装置を作動させる真空ポンプ212と、該真空ポン
プを選択的に作動させるために真空ポンプと連結される第1フットスイッチ213と、第
1クリーンベンチ210の正面下端には使用頻度が高い消耗品を保管することができるよ
うに折り畳み式引き出し211を具備する。
【0034】
図6と図7に示すように、第2クリーンベンチ220は、遠心分離機222と恒温水槽2
21を具備する。恒温水槽221の下部には排水ポンプ224と排水管225、そして排
水桶226が順次に続いて設置されている。恒温水槽221の一側には蒸溜水流入管22
7と蒸溜水保存容器228、そして蒸溜水製造装置229が順次に続いて設置されている

【0035】
図8に示すように、第3クリーンベンチ230は、その左側下端に多用途引き出し箱23
1と、該多用途引き出し箱の上に置かれた電子秤232及び顕微鏡234と、第3クリー
ンベンチの天井内に具備されるモニター233と、第3クリーンベンチの右側下端に具備
される二酸化炭素利用培養器235を具備し、それらは作業スペースの有効利用度を最大
にするように設置される。
【0036】
図4に示すように、蛍光灯とUV殺菌灯240を第1、第2、第3のクリーンベンチ21
0、220、230の天井前側に具備して、眩しさによるオペレーターの目の疲れを減ら
す。
【0037】
透明板241が、第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230の前面に設
置される。透明板241は第2フットスイッチ214の選択的な作動によって高さが調節
される。
【0038】
本発明では、カーテン242が「U」字型クリーンベンチが収容されるクリーンルームを
形作る隔壁の外側壁表面の下端に具備され、空調機の作動停止時に外部空気の逆流を防止
する。
【0039】
さらに、本発明では、図4に示すように、第1、第2、第3のクリーンベンチ210、2
20、230の全ては、その下端に多数のキャスター243を一定間隔で具備し、クリー
ンベンチの移動を容易にする。
【0040】
一方、本発明の前記の構成は他の異なった形態を持つように種々の態様で変更してもよい
ことが特記される。
【0041】
また、本発明は、前記の特別な形態に限定されるものではなく、添付された請求範囲によ
って定義される本発明の精神と範囲内にある種々の変形物と均等物及び代替物を含んでも
よいことが特記される。
【0042】
本発明に従う前記の構成を持つ細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置の操
作と作用効果をこれから説明する。
【0043】
まず、本発明に従う細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置においては、各
種の器具と機器を一体化してオペレーターの最適な動線を達成するように配列することで
、小規模実験室や建物内でもクリーンルームを容易に構成できるようにする。これについ
て、以下でより詳しく説明する。
【0044】
図3に示すように、オペレーターは、外部出入りドア102を通って、細胞治療剤の生産
及び試験のための室100の内部にアクセスでき、内部出入りドア104を通って隔壁1
03の内側にあるクリーンベンチ領域の内部にアクセスできる。この場合、冷凍庫105
と冷蔵庫106、そして液体窒素タンク107をクリーンベンチの外である空間部101
に配置することによって、本発明は、クリーンベンチ領域の大きさを減らし、冷凍庫と冷
蔵庫の熱がクリーンベンチデバイス200の内部に流入するのを防止する作用効果を持つ

【0045】
クリーンベンチデバイス200の第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、2
30を「U」字型に配置して、クリーンベンチの全体のスペースを大きくして、これによ
って、小さなクリーンルームでも細胞培養及び細胞治療剤の生産に必要な十分な作業スペ
ースを確保することができる。
【0046】
クリーンベンチを第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230に区分して
細胞培養に必要な設備と器具を適切な位置に配置することによって、オペレーターの不必
要な移動を減らすこと、各クリーンベンチの汚染可能性に応じてクリーンベンチ毎の操作
を別々に行うことが可能であり、これによって、細胞の汚染の可能性を減らし、かつクリ
ーンルーム及びクリーンベンチを画期的に改善する。
【0047】
より具体的には、第1クリーンベンチ210は、その内部下端に真空ポンプ212を一体
型で設置して、第1フットスイッチ213で真空ポンプ212を作動することができるよ
うにする。特に、第1クリーンベンチには、細胞培養液吸入棒の洗滌及び滅菌装置(図面
上には図示せず)を設置して、吸入棒の交換に対する煩わしさを除去する。
【0048】
第2クリーンベンチ220には、恒温水槽221と遠心分離機222を一体型で設置して
、操作中にオペレーターの動線を短くする一方で、第2クリーンベンチ220を使わない
時には汚染物の頻繁な流入を必要とする操作方法を許容する。
【0049】
恒温水槽及び遠心分離機のふたを電動で操作することができるように操作パネル部223
を第2クリーンベンチ上に設置して、命令の入力及び器具の操作を便利にする。
【0050】
第2クリーンベンチ220は、恒温水槽221用に排水ポンプ224、排水管225、排
水桶226を具備して、使用した培養溶液が容易に排水されるようにし、蒸溜水装置22
7、228、229を具備して、蒸溜水補充を容易にする。
【0051】
第3クリーンベンチ230は、顕微鏡234とコンピューターモニター233と二酸化炭
素利用培養器235を一体化して具備する。特に、作業スペースの効率的な使用のために
、モニターを具備した第3クリーンベンチの操作台上に電子秤232を設置する。操作台
にはさらにキーパッドを装着して細胞の数とその他の測定値のような種々の情報をオペレ
ーターが作業を遂行しながら容易に入力できるようにする。さらに顕微鏡234に付着し
たデジタルカメラ(図面上には図示せず)をコンピューターモニターに連結して、リアルタ
イムで操作の進行をオペレーターがモニターにて観察できるようにする。
【0052】
第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230は、その天井前側に蛍光灯と
UV殺菌灯240を設置して、眩しさによるオペレーターの目の疲れを減らす。
【0053】
そして、第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230の前面に具備された
透明板241は、その高さを第2フットスイッチ214で調整する。
【0054】
また、「U」字形クリーンベンチデバイス200が収容されるクリーンベンチ領域を定め
る隔壁103の外壁表面の下端にカーテン242を設置して、空調機の作動停止時に外部
空気の逆流を防止する。
【0055】
第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230は、その底面にはキャスター
243を設置してクリーンベンチの移動と構造の変更を容易にする。
【0056】
本発明の好ましい具体例を、説明に役立てる目的で開示したが、添付の請求の範囲に記載
したとおりの本発明の範囲と精神から離れることなしに、種々の改変、追加、及び置換が
可能であることを当業者は理解するであろう。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、画期的に改善されたクリーン操作ルームすなわちクリーンベンチ、高められた
スペースの有効利用度、快適な作業環境、及び使い易い補助具を介しての使用の便利さ、
という利点を提供できる細胞の操作及び培養装置に関するものであり、結果的に細胞治療
剤の培養及び生産中の細胞の汚染を防止できるようにし、細胞治療剤の品質と信頼性を大
幅に向上させて消費者にとって良いイメージを与えるものである。
【符号の説明】
【0058】
1 クリーンベンチ
2 リモコン
22 電動モーター
40 蛍光灯
50 紫外線殺菌灯
80 殺菌フィルター
100 細胞治療剤の生産及び試験のための室
101 空間部
102 外部出入りドア
103 L字形の隔壁
104 内部出入りドア
105 冷凍庫
106 冷蔵庫
107 液体窒素タンク
200 クリーンベンチデバイス
210 第1クリーンベンチ
220 第2クリーンベンチ
230 第3クリーンベンチ
211 折り畳み式引き出し
212 真空ポンプ
213 第1フットスイッチ
214 第2フットスイッチ
221 恒温水槽
222 遠心分離機
224 排水ポンプ
225 排水管
226 排水桶
227 蒸溜水流入管
228 蒸溜水保存容器
229 蒸溜水製造装置
231 多用途引き出し箱
232 電子秤
233 コンピューターモニター
234 顕微鏡
235 二酸化炭素利用培養器
240 蛍光灯とUV殺菌灯
241 透明板
242 カーテン
243 キャスター




【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞治療剤の生産及び試験のための室100であって、内部空間部が全側面で塞がって、
そのどれか一側面に外部出入りドアが具備された室100と;該細胞治療剤の生産及び試
験のための室の内部の一か所に設置されているL字型の隔壁103であって、そのどれか
一側面に内部出入りドアが具備された隔壁103と;該隔壁の内側に配置されているクリ
ーンベンチデバイス200であって、細胞の汚染防止とスペースの有効利用度を最大化さ
せるために第1、第2、第3のクリーンベンチに区別されたクリーンベンチデバイス20
0、が含まれることを特徴とする細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置。
【請求項2】
冷凍庫と冷蔵庫の熱がクリーンベンチに流入することを防止すると共に、クリーンベンチ
の大きさを減らすために、前記クリーンベンチデバイス200の外部である室100の空
間部101に冷凍庫105、冷蔵庫106、液体窒素タンク107をさらに配置したこと
を特徴とする請求項1に記載の細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置。
【請求項3】
前記第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230は、第1クリーンベンチ
210の左側と右側に第2クリーンベンチ220、第3クリーンベンチ230が配置され
、全体で「U」字型に配置されることを特徴とする請求項1に記載の細胞治療剤を生産す
るための細胞の操作及び培養装置。
【請求項4】
前記第1クリーンベンチ210は、細胞培養液を吸入棒で吸引するための装置のためにそ
の下端に具備した真空ポンプ;該真空ポンプを選択的に作動させるために真空ポンプと連
結される第1フットスイッチ213;使用頻度が高い消耗品を保管することができるよう
にその正面下端に具備された折り畳み式引き出し211;がさらに具備されることを特徴
とする請求項1または3に記載の細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置。
【請求項5】
前記第2クリーンベンチ220は、その内部に遠心分離機222と恒温水槽221が具備
され、前記恒温水槽の下部には廃水ポンプ224と廃水管225、そして廃水桶226が
順次に続いて設置されて、前記恒温水槽221の一側には蒸溜水流入管227と蒸溜水保
存容器228、そして蒸溜水製造装置229がさらに順次に続いて設置されることを特徴
とする請求項1または3に記載の細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置。
【請求項6】
前記第3クリーンベンチ230は、その左側下端に多用途引き出し箱231と、前記多用
途引き出し箱の上に置かれた電子秤232と顕微鏡234と、前記第3クリーンベンチの
天井内に具備されるモニター233と、前記第3クリーンベンチの右側下端に具備される
二酸化炭素利用培養器235を具備し、それらは作業スペースの有効利用度を最大にする
ようにさらに設置されることを特徴とする請求項1または3に記載の細胞治療剤を生産す
るための細胞の操作及び培養装置。
【請求項7】
前記第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230の天井前側には眩しさに
よるオペレーターの目の疲れを減らすための蛍光灯とUV殺菌灯240がさらに具備され
ることを特徴とする請求項1または3に記載の細胞治療剤を生産するための細胞の操作及
び培養装置。
【請求項8】
前記第1、第2、第3のクリーンベンチ210、220、230の前面には透明板241
がさらに設置され、前記透明板241は第2フットスイッチ214の選択的な作動によっ
て高さが調節されることを特徴とする請求項1または3に記載の細胞治療剤を生産するた
めの細胞の操作及び培養装置。
【請求項9】
前記隔壁103の外側壁表面の下端には、空調機の作動停止時に外部空気の逆流を防止す
るためにカーテン242がさらに具備されることを特徴とする請求項1に記載の細胞治療
剤を生産するための細胞の操作及び培養装置。
【請求項10】
前記隔壁103の外側下端とクリーンベンチデバイス200の下端には隔壁とクリーンベ
ンチの移動を容易にするように多数のキャスター243が一定間隔でさらに具備されるこ
とを特徴とする請求項1に記載の細胞治療剤を生産するための細胞の操作及び培養装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−500021(P2010−500021A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523702(P2009−523702)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際出願番号】PCT/KR2007/000807
【国際公開番号】WO2008/018671
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(506204243)セウォン セロンテック カンパニー リミテッド (15)
【氏名又は名称原語表記】SEWON CELLONTECH CO.,LTD.
【Fターム(参考)】