説明

組合せ秤

【課題】 組合せ精度を向上し、かつ、製造コストの増加を抑えるとともにコンパクト化を図ることができる組合せ秤を提供する。
【解決手段】 供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を互いに逆方向である2方向へ搬送可能である計量コンベア1と、計量コンベア1上の被計量物の重量を計量する重量センサ2と、計量コンベア1の両端に配置され、計量コンベア1から供給されるそれぞれの被計量物を異なる位置で保持し、かつ、保持した被計量物を互いに逆方向である2方向へ搬送可能である2個の待機コンベア3a、3bとを有する計量部Cwを複数備え、待機コンベア3a、3bに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求め、排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように待機コンベア3a、3bを搬送動作させる制御部5とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計量物の合計重量が所定の目標重量範囲内となる組合せを求める組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
組合せ秤では、例えば、複数の計量部へ被計量物を供給し、各計量部で計量される被計量物の重量値を用いて組合せ演算を行い、合計重量が所定重量範囲となる被計量物を排出するように構成されている。
【0003】
このような組合せ秤において、被計量物の重量を計量する各計量部に、例えばベルトコンベアをロードセル等の重量センサで支持した構成の計量コンベアを用い、各計量コンベアから一方向へ被計量物を排出するようにしたものが、特許文献1、2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO93/23724
【特許文献2】特開2005−315579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成では、各計量コンベアには1個の被計量物が供給され、各計量コンベアから得られる被計量物の重量値は1個であり、各計量コンベアについて、1個の重量値しか組合せ演算に用いることができない。
【0006】
また、特許文献2の構成では、各計量コンベア上に2個の被計量物(上流側の被計量物と下流側の被計量物)が滞在するように供給され、組合せ演算に2個の重量値を用いることができる。しかしこの場合、各計量コンベアは一方向へのみ被計量物を搬送して排出する構成であるため、2個の被計量物のうち上流側の被計量物の重量値を単独で組合せ演算に用いることはできない。すなわち、各計量コンベアについて、下流側の被計量物を含まず、かつ上流側の被計量物を含む組合せを選択することができない。
【0007】
組合せ秤において、組合せ精度を向上させるためには、組合せ演算に用いる重量値の個数を増加させればよいことが知られている。そのためには、計量部の個数を増加させる必要があるが、例えば計量コンベアに用いられている重量センサ(ロードセル)は高価であり、計量部の個数を増加させることは、製造コストの増加及び装置の設置面積の増大にもつながることになる。また、組合せ秤への被計量物の供給を作業者による手作業(手動)で行う場合には、作業者の負担が増大することにもなる。
【0008】
前述の特許文献1,2の構成では、組合せ精度の向上、製造コストの増加を抑えること、及び装置のコンパクト化を図ること等について改善の余地がある。
【0009】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、組合せ精度(組合せ計量精度)を向上し、かつ、製造コストの増加を抑えるとともにコンパクト化を図ることができる組合せ秤を提供することを目的としている。また、手動で被計量物が供給される場合には、被計量物を供給する作業者の負担を軽減することもできる組合せ秤を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある形態(aspect)に係る組合せ秤は、供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を搬送する計量コンベアと、前記計量コンベア上の被計量物の重量を計量する重量センサと、前記計量コンベア上で計量された被計量物が供給され、供給された被計量物を一時保持する1個以上の待機コンベアとを有する計量部を複数備えるとともに、各々の前記計量部において、全ての前記待機コンベアに保持される被計量物の合計個数が2個以上となるように構成され、前記待機コンベアに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求める組合せ手段と、前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記待機コンベアを搬送動作させるコンベア制御手段とを備えている。
【0011】
この構成によれば、各々の計量部において、計量コンベア上で計量された被計量物を保持する1個以上の待機コンベアを備え、この1個以上の待機コンベアに保持される被計量物の合計個数が2個以上となるように構成され、待機コンベアに保持されている被計量物の中から排出組合せを求めるように構成されているので、排出組合せを求める際に、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。したがって、高価な重量センサを有する計量部の個数を少なくして製造コストの増加を抑えるとともに組合せ秤のコンパクト化を図れ、設置面積の縮小化も図ることができる。また、計量部の個数を少なくして組合せ秤のコンパクト化が図れるため、作業者が計量コンベアへ被計量物を供給する場合には、作業者の負担を軽減することができる。
【0012】
本発明の他の形態に係る組合せ秤は、供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を搬送する計量コンベアと、前記計量コンベア上の被計量物の重量を計量する重量センサと、前記計量コンベア上で計量された被計量物が供給され、供給された被計量物を一時保持する1個以上の待機コンベアとを有する計量部を複数備えるとともに、前記計量コンベア及び前記待機コンベアに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求める組合せ手段と、前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記計量コンベア及び前記待機コンベアを搬送動作させるコンベア制御手段とを備えている。
【0013】
この構成によれば、各々の計量部において、計量コンベア上で計量された被計量物を保持する1個以上の待機コンベアを備え、計量コンベア及び待機コンベアに保持されている被計量物の中から排出組合せを求めるように構成されているので、排出組合せを求める際に、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。したがって、高価な重量センサを有する計量部の個数を少なくして製造コストの増加を抑えるとともに組合せ秤のコンパクト化を図れ、設置面積の縮小化も図ることができる。また、計量部の個数を少なくして組合せ秤のコンパクト化が図れるため、作業者が計量コンベアへ被計量物を供給する場合には、作業者の負担を軽減することができる。
【0014】
また、各々の前記計量部において、前記待機コンベアは、第1及び第2の待機コンベアを含むように複数設けられ、前記第1の待機コンベアは、前記計量コンベアの一端から排出されて落下する被計量物が供給され、前記第2の待機コンベアは、前記第1の待機コンベアの一端から排出されて落下する被計量物が供給されるように構成されていてもよい。
【0015】
この構成によれば、各々の計量部において、複数の待機コンベアが備えられ、複数の待機コンベア上の被計量物の重量値を組合せ演算に用いることができ、組合せ精度の向上を図ることができる。ここで、計量コンベア上の被計量物を排出組合せの選択対象に含める場合には、排出組合せに選択された計量コンベア上の被計量物は同計量コンベアの他端(待機コンベアへ被計量物を供給する一端とは逆の端)から排出されるようにすればよい。
【0016】
また、前記待機コンベアは、供給される被計量物をそれぞれ異なる位置で複数個保持するように構成されていてもよい。
【0017】
この構成によれば、待機コンベア上に供給される各々の被計量物を異なる位置で保持するようにしているので、1個の待機コンベアに対して複数個の被計量物の重量値を組合せ演算に用いることができ、組合せの数がより増加し、組合せ精度の向上をより図ることができる。
【0018】
本発明の別の形態に係る組合せ秤は、供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を互いに逆方向である2方向へ搬送可能である計量コンベアと、前記計量コンベア上の被計量物の重量を計量する重量センサと、前記計量コンベアの両端側に配置され、前記計量コンベア上で計量された被計量物が供給され、供給される被計量物をそれぞれ異なる位置で複数個保持し、かつ、保持した被計量物を互いに逆方向である2方向へ搬送可能である2個の待機コンベアとを有する計量部を複数備え、前記待機コンベアに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求める組合せ手段と、前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記待機コンベアを搬送動作させるコンベア制御手段とを備えている。
【0019】
この構成によれば、各々の計量部において、計量コンベア上で計量された被計量物を保持する2個の待機コンベアを備え、これらの待機コンベアに保持されている被計量物の中から排出組合せを求めるように構成されているので、排出組合せを求める際に、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。したがって、高価な重量センサを有する計量部の個数を少なくして製造コストの増加を抑えるとともに組合せ秤のコンパクト化を図れ、設置面積の縮小化も図ることができる。また、計量部の個数を少なくして組合せ秤のコンパクト化が図れるため、作業者が計量コンベアへ被計量物を供給する場合には、作業者の負担を軽減することができる。
【0020】
また、前記排出組合せに選択された全ての被計量物が供給され、供給される被計量物を一方向へ搬送して外部へ排出する単一の搬送排出装置をさらに備え、全ての前記計量コンベアがその機長方向と直交する方向に並んで平行に配置されるとともに、各々の前記計量部において、前記計量コンベア及び前記2個の待機コンベアの各々の機長方向が平面視において同一方向となるように配置され、前記搬送排出装置は、全ての前記計量部の前記2個の待機コンベアの間に配置され、各々の前記待機コンベアの前記計量コンベア寄りの一端のみから排出される被計量物が供給されるように構成されていてもよい。
【0021】
この構成によれば、被計量物を外部排出する排出装置として、1つの搬送排出装置を設けるだけでよいので、排出装置を簡単な構成にできる。また、平面視において、各々の計量部の計量コンベア及び待機コンベアの各々の機長方向が同一方向となるように配置されるとともに、全ての計量コンベアが平行に配置されている。このため、互いに隣接する計量部間の距離を詰めて計量部群の並び方向の長さを短くすることができるので、搬送排出装置の長さを短くして排出時間の短縮を図ることができるとともに、組合せ秤のコンパクト化をより図ることができる。また、計量部群の並び方向の長さを短くすることができるので、作業者が計量コンベアへ被計量物を供給する場合には、供給作業が行いやすくなり、作業者の負担をより軽減することができる。
【0022】
また、各々の前記計量部において、前記2個の待機コンベアが平面視において平行に配置され、かつ、前記2個の待機コンベアの間に前記待機コンベアと機長方向が直交するように前記計量コンベアが配置されていてもよい。
【0023】
この構成によれば、計量コンベアと待機コンベアとの段差を小さくすることができ、落下時の衝撃等によって損傷しやすい被計量物に対し、損傷を防止できる。
【0024】
また、前記排出組合せに選択された全ての被計量物が供給され、供給される被計量物を一方向へ搬送して外部へ排出する単一の搬送排出装置をさらに備え、各々の前記計量部において、前記2個の待機コンベアが平面視において平行に配置され、かつ、各々の前記待機コンベアの一端のみから排出される被計量物が前記搬送排出装置へ供給されるように配置されるとともに、前記2個の待機コンベアの間に前記待機コンベアと機長方向が直交するように前記計量コンベアが配置されていてもよい。
【0025】
この構成によれば、計量コンベアと待機コンベアとの段差を小さくすることができるとともに、待機コンベアと搬送排出装置との段差を小さくすることができ、落下時の衝撃等によって損傷しやすい被計量物に対し、損傷を防止できる。また、被計量物を外部排出する排出装置として、1つの搬送排出装置を設けるだけでよいので、排出装置を簡単な構成にできる。
【0026】
また、前記組合せ手段は、前記計量コンベア及び前記待機コンベア上に保持されている被計量物の中から前記排出組合せを求めるように構成され、前記コンベア制御手段は、前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記計量コンベア及び前記待機コンベアを搬送動作させ、その際に、前記排出組合せに選択されかつ前記計量コンベア上に保持されている被計量物は前記待機コンベアを介して排出させるように前記計量コンベア及び前記待機コンベアを搬送動作させるように構成されていてもよい。
【0027】
この構成によれば、計量コンベア上の被計量物も排出組合せの選択対象となるので、組合せの数がより増加し、組合せ精度の向上をより図ることができる。
【0028】
また、前記待機コンベアは、前記計量コンベアから供給される被計量物を受け取って保持する際、この被計量物を受け取る受取り位置から離れた位置で保持するようにし、前記排出組合せに選択されかつ前記計量コンベアから排出される被計量物を前記受取り位置で受け取った後、排出させるように構成されていてもよい。
【0029】
この構成によれば、排出組合せに選択されている計量コンベアの被計量物を待機コンベアを介して排出することができる。
【0030】
また、前記計量コンベアは、異なるタイミングで供給される被計量物の各々を、搬送方向に所定間隔をおいて定められた複数の保持位置の各々に一時保持するように構成され、
前記重量センサの計量値に基づいて、各々の前記保持位置に保持されている被計量物の重量を算出する重量算出手段をさらに備えていてもよい。
【0031】
この構成によれば、計量コンベアから待機コンベアへの被計量物の供給能力を向上させることができる。また、計量コンベア上の被計量物も排出組合せの選択対象とする場合には、組合せの数がより増加し、組合せ精度の向上をより図ることができる。
【0032】
また、各々の前記計量コンベアにおいて、1つの前記保持位置が被計量物を供給する供給位置に予め定められており、前記供給位置に被計量物が手動で供給され、前記コンベア制御手段は、各々の前記計量コンベアに対して、前記供給位置以外の前記保持位置に被計量物が保持されていないときに、前記供給位置に供給された被計量物を前記供給位置以外の前記保持位置へ搬送させるように構成されていてもよい。
【0033】
この構成によれば、複数の保持位置を有する各々の計量コンベアに対して、1つの保持位置(供給位置)へのみ被計量物を供給すればよいので、被計量物の供給作業を行う作業者の負担をより軽減できる。
【0034】
また、前記供給位置の上方に被計量物を供給するための開口部を有し、かつ前記計量コンベアの上方を覆うためのカバーをさらに備えていてもよい。
【0035】
この構成によれば、作業者が被計量物を供給位置とは異なる誤った位置へ供給するのを防止できる。
【0036】
また、各々の前記計量コンベアにおいて、各々の前記計量コンベアに対して被計量物を供給するべきタイミングを作業者に報知するための供給タイミング報知手段をさらに備えていてもよい。
【0037】
この構成によれば、作業者は、供給タイミング報知手段による報知に基づいて被計量物の供給を行えばよいので、被計量物の供給作業を容易に行うことができる。
【0038】
また、各々の前記計量コンベアにおいて、全ての前記保持位置が被計量物を供給する供給位置に予め定められており、前記供給位置に被計量物が手動または自動で供給されるように構成されていてもよい。
【0039】
この構成によれば、全ての保持位置が供給位置となっているため、計量コンベアを停止させた状態のままで、全ての保持位置に対して被計量物の供給を行うことができ、計量コンベアの動作の制御が簡単である。
【0040】
また、各々の前記計量部の前記計量コンベアと重量センサとからなる計量コンベア装置において、前記計量コンベアから被計量物を排出させて駆動を停止させた直後の前記計量コンベアに対応する前記重量センサの計量値に基づいて、前記計量コンベア装置が異常であるか否かを判定する異常判定手段をさらに備えていてもよい。
【0041】
この構成によれば、計量コンベア装置が異常である場合に、例えば組合せ秤の運転を停止させることにより、後段装置へ計量不良品が供給されるのを防止することが可能になる。ここで、異常判定手段の判定結果に基づいて制御装置が組合せ秤の運転を停止させるように構成してもよい。
【0042】
また、前記異常判定手段による判定結果に基づいて異常である前記計量コンベア装置を作業者に報知する異常報知手段をさらに備えていてもよい。
【0043】
この構成によれば、計量コンベア装置が異常である場合に、作業者が必要な処置を行うことができる。
【0044】
また、複数の計量部のうちの、一の前記計量部が他の前記計量部より大きな重量の被計量物を計量し搬送するように構成され、前記組合せ手段は、前記一の計量部に保持されている被計量物が必ず選択されるように前記排出組合せを求めるように構成されていてもよい。
【0045】
このような構成は、組合せ目標重量が大きい場合、言い換えれば、排出組合せに選択される被計量物の合計重量が大きい場合に好適である。
【0046】
また、各々の前記計量コンベアにおいて、隣り合う2つの前記保持位置が被計量物を供給する供給位置に予め定められており、2つの前記供給位置の各々に被計量物を供給するために用いられ、各々の前記計量コンベアの上方に配設され、供給される被計量物を一時保持し、2つの前記供給位置のうちの一方へ被計量物を供給するための第1の排出ゲートと、他方へ被計量物を供給するための第2の排出ゲートとを有するように構成された複数の供給装置をさらに備えていてもよい。
【0047】
この構成によれば、計量コンベアの2つの供給位置に自動で被計量物を供給することができる。
【0048】
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、1個、2個、3個あるいは複数個の被計量物とは、1回、2回、3回あるいは複数回供給分の被計量物のことを意味し、個々の被計量物が何らかの集合体(複数の物品が集まったもの等)からなるものでもよい。
【発明の効果】
【0049】
本発明は、以上に説明した構成を有し、組合せ秤において、組合せ精度を向上し、かつ、製造コストの増加を抑えるとともにコンパクト化を図ることができるという効果を奏する。また、手動で被計量物が供給される場合には、被計量物を供給する作業者の負担を軽減することもできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】(a)は本発明の実施形態の第1構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【図2】本発明の実施形態の第1構成例の組合せ秤の概略構成を示すブロック図である。
【図3】(a)、(b)は、本発明の実施形態の第1構成例の組合せ秤の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】(a)は、本発明の実施形態の第2構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【図5】(a)は、本発明の実施形態の第3構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【図6】(a)は、本発明の実施形態の第4構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【図7】(a)は、本発明の実施形態の第5構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【図8】(a)は、本発明の実施形態の第6構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【図9】本発明の実施形態における供給装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。また、以下で例示する数値(例えば計量部Cwの個数等)は一例であり、その数値に限定されるものではない。
【0052】
なお、以下の実施形態では、便宜上、「前」、「後」、「左」、「右」等を、例えば図1(a)、(b)に示すように決めて説明する。また、以下の実施形態では、それぞれ一例として、第1〜第6構成例の組合せ秤について説明する。
【0053】
(実施形態)
本発明の実施形態において、以下で述べる各構成例では、計量コンベアと待機コンベアとを備え、かつ、待機コンベア上の被計量物を組合せの対象に含めて排出組合せを求める、という従来技術には無い、新規な共通の構成を有している。
【0054】
以下で述べる第1及び第2構成例では、待機コンベア上の被計量物のみの組合せによって排出組合せを求めるようにした構成を示し、第3〜第6構成例では、計量コンベアと待機コンベア上の被計量物の組合せによって排出組合せを求めるようにした構成を示す。
【0055】
〔第1構成例〕
図1(a)は本発明の実施形態の第1構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、図1(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。図2は本発明の実施形態の第1構成例の組合せ秤の概略構成を示すブロック図である。
【0056】
本組合せ秤は、複数の計量部Cwと、排出装置13と、操作表示器4と、制御部5などを備えている。
【0057】
各々の計量部Cwは、計量コンベア1と重量センサ2とを有する計量コンベア装置と、待機コンベア3a、3bとを備えている。重量センサ2は、計量コンベア1を支持するロードセル等であって、同計量コンベア1上の被計量物の重量を計量する。
【0058】
計量コンベア1は、無端のベルトを有するベルトコンベアによって構成され、搬送方向を、互いに逆方向である2方向に切替えて搬送可能である。ここでは搬送方向を、右方向(左から右へ向かう方向)と左方向(右から左へ向かう方向)とに切替えて搬送可能である。すなわち、計量コンベア1は、左右のいずれの方向へも被計量物Pを搬送することができる。計量コンベア1には、搬送停止状態のときに被計量物Pを保持する位置として、複数の保持位置が機長方向(搬送方向)に所定間隔をおいて定められている。ここでは、2つの保持位置H1,H2(第1保持位置H1及び第2保持位置H2)が機長方向(搬送方向)に所定間隔L1(以下、「所定距離L1」ともいう)をおいて定められている。各々の保持位置H1,H2には、1個の被計量物P(言い換えれば1回の供給分の被計量物P)が保持される。
【0059】
2つの待機コンベア3a、3bは、機長方向(搬送方向)が計量コンベア1と同じ方向で、計量コンベア1の左右両端側に配置されている。待機コンベア3a、3bの各々は、ベルトコンベアによって構成され、計量コンベア1同様、搬送方向を、2方向(ここでは右方向と左方向)に切替えて搬送可能である。一方の待機コンベア3aは、計量コンベア1の右斜め下方に配設され、計量コンベア1の右端から排出されて落下する被計量物が供給される。他方の待機コンベア3bは、計量コンベア1の左斜め下方に配設され、計量コンベア1の左端から排出されて落下する被計量物が供給される。また、各々の待機コンベア3a、3bは、計量コンベア1から供給される2個の被計量物(2回供給分の被計量物)が離れて保持されるように搬送動作が行われる。言い換えれば、待機コンベア3a、3bも、計量コンベア1のように、搬送停止状態のときに被計量物Pを保持する位置として、それぞれ複数(ここでは2個)の保持位置(H3,H4・H5,H6)が機長方向(搬送方向)に所定間隔L2(以下、「所定距離L2」ともいう)をおいて存在するように搬送動作が行われる。
【0060】
また、平面視において、全ての計量部Cwの計量コンベア1は、その機長方向と直交する方向に並んで平行に配置されている。同様に、待機コンベア3a、3bもその機長方向と直交する方向に並んで平行に配置されている。
【0061】
排出装置13は、後述の排出組合せに選択されて各待機コンベア3a、3bから排出される被計量物Pを外部へ搬送(排出)するために設けられている。ここでの排出装置13は、全ての計量部Cwの下方に配置され、矢印a方向へ被計量物を搬送する排出コンベア13aと、矢印b方向へ被計量物を搬送する排出コンベア13bとを備えている。待機コンベア3a、3bから排出された被計量物Pは、排出コンベア13aによって矢印a方向へ搬送されて排出コンベア13b上へ排出される。そして、排出コンベア13bによって矢印b方向へ搬送された被計量物Pは、後段装置(図示せず)へ供給される。
【0062】
そして、筐体からなる装置本体部11内に、複数の計量部Cw及び両端部を除く排出コンベア13a等が収納されている。また、装置本体部11の天板部分(カバー)には、計量コンベア1の第1保持位置H1の上方部分に被計量物Pの供給口となる開口部11aが設けられている。被計量物Pは、作業者によって開口部11aから第1保持位置H1(供給位置)へ供給される。
【0063】
また、装置本体部11内には、図2に示されたコンベア駆動回路部8a、8b及びA/D変換部9等も収納されている。
【0064】
また、各計量コンベア1を支持する重量センサ2によって計量コンベア1上の被計量物の重量が計量され、その計量値(アナログ重量信号)は、A/D変換部9でデジタル信号に変換され、制御部5に送られる。
【0065】
制御部5は、例えばマイクロコントローラ等によって構成され、CPU等からなる演算制御部6と、RAM及びROM等のメモリからなる記憶部7とを有している。記憶部7には、運転用プログラム、動作パラメータのデータ、計量データ等が記憶される。制御部5は、重量算出手段、組合せ手段、コンベア制御手段、異常判定手段等として機能する。なお、制御部5は、集中制御する単独の制御装置によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置によって構成されていてもよい。
【0066】
制御部5は、演算制御部6が記憶部7に記憶されている運転用プログラムを実行することにより、組合せ秤の全体の制御を行うとともに後述の組合せ処理等を行う。例えば、制御部5は、各重量センサ2によって計測される計量値をA/D変換部9を介してデジタル値として随時取得し、必要であれば記憶部7に記憶する。また、コンベア駆動回路部8aを介して各計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bの搬送動作を制御し、コンベア駆動回路部8bを介して排出コンベア13a、13bの搬送動作を制御する。また、I/O回路部10を介して、後段装置(図示せず)から排出命令信号を入力し、後段装置へ排出完了信号を出力する。また、操作表示器4から信号が入力されるとともに、操作表示器4へ表示するデータ等の信号を出力する。
【0067】
操作表示器4は、例えばタッチスクリーン式のディスプレイ(表示装置)を備え、このディスプレイの画面上で、組合せ秤の運転の開始及び停止等の操作、運転パラメータの設定等を行うことができるとともに、制御部5による組合せ処理の結果(組合せ重量等)をディスプレイ画面上に表示することができる。また、操作表示器4には、スピーカが内蔵されており、そして、制御部5の制御によって、内蔵スピーカから警報音を出力することができる。
【0068】
以上のように構成された本実施形態の第1構成例の組合せ秤の動作の一例について説明する。図3(a)、(b)は、本実施形態の第1構成例の組合せ秤の動作の一例を示すフローチャートである。この組合せ秤の動作は制御部5の処理によって実現される。なお、組合せ秤の動作を制御するために必要となる情報等は全て記憶部7に記憶されており、動作中に記憶すべき情報は全て記憶部7に記憶される。被計量物Pは、例えば、農産物、惣菜等であり、個々の被計量物Pは何らかの集合体で構成されていてもよい。なお、以下の説明では被計量物を示す符号Pを省略する場合がある。
【0069】
作業者は、計量コンベア1が搬送停止状態であり、計量コンベア1の第1保持位置H1に被計量物Pが存在しないときに、開口部11aを通じて第1保持位置H1へ被計量物Pを例えば1個ずつ随時供給する(載せる)作業を行う。
【0070】
そして、制御部5では、A/D変換部9から一定時間間隔で各重量センサ2の計量値を取得し、重量センサ2の計量値に基づいて新たに被計量物が供給された計量コンベア1を認識するとともに同計量コンベア1に新たに供給された被計量物の重量値を認識し、記憶する。ここで、新たに被計量物が供給された計量コンベア1を認識する際、計量値に増加があったときにその計量値の増加量と、予め設定されている載荷検出基準値とを比較し、計量値の増加量が載荷検出基準値以上であるときには新たに被計量物が供給されたと判定し、載荷検出基準値未満であれば新たな被計量物は供給されていないと判定する。なお、制御部5には、予め、上記の載荷検出基準値が設定され、記憶部7に記憶されている。ここでは、各計量コンベア1において、被計量物は第1保持位置H1に供給され、その位置で計量される。
【0071】
図3(a)は、任意の計量部Cwに関する組合せ秤の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以降の説明において、保持位置(H1〜H6)の重量値とは、保持位置(H1〜H6)に載っている被計量物の重量値のことである。また、例えば、記憶部7には、各計量コンベア1の保持位置H1,H2、各待機コンベア3aの保持位置H3,H4及び各待機コンベア3bの保持位置H5,H6の各々に存在する被計量物の重量を記憶するための重量値テーブルが作成されている。この重量値テーブルに被計量物の重量値が記憶され、全ての重量値の初期値は零に設定されている。
【0072】
また、全ての計量部Cwにおいて、例えば、各保持位置H1〜H6には被計量物を優先的に保持する順番(保持位置の優先順位)が予め定められている。この優先順位は、高い方から、例えば、H6,H5,H4,H3,H2,H1の順に決められているとする。ここで、例えば、運転開始時等のように、全ての保持位置H1〜H6に被計量物が保持されていない場合には、計量コンベア1の保持位置H1へ順次被計量物が供給され、保持位置H1で順次計量された被計量物は、前述の優先順位に基づいて各保持位置へ、計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bによって搬送される。なお、新たな被計量物が供給された場合、制御部5は、計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bを、被計量物を保持していない保持位置のうち最も優先順位の高い保持位置へ最短距離(最短時間)で搬送されるように搬送動作させる。
【0073】
また、各計量コンベア1及び各待機コンベア3a、3b内においても保持位置の優先順位に基づいて被計量物の移動(搬送)が行われる。
【0074】
例えば、待機コンベア3aにおいて、両方の保持位置H3,H4に被計量物が保持されている状態から、保持位置H4の被計量物を排出するために待機コンベア3aを右方向へ所定距離L2だけ搬送動作させると、保持位置H3の被計量物が保持位置H4へ移動する。そして、被計量物がなくなった保持位置H3へは計量コンベア1から被計量物が供給される。
【0075】
また、両方の保持位置H3,H4に被計量物が保持されている状態から、保持位置H3の被計量物を排出するために、待機コンベア3aを左方向へ所定距離L2だけ搬送動作させると、保持位置H4の被計量物が保持位置H3へ移動し、保持位置H4に被計量物がなくなる。この直後に、保持位置H3の被計量物を保持位置H4へ移動させるために、待機コンベア3aを右方向へ所定距離L2だけ搬送動作させる。そして、被計量物がなくなった保持位置H3へは計量コンベア1から被計量物が供給される。
【0076】
なお、待機コンベア3bにおいても、上記待機コンベア3aの場合と同様である。
【0077】
例えば、ステップS1で、前述のように、計量コンベア1の第1保持位置H1に新たに被計量物が供給されたと判定したときには、計量値の増加量を新たに供給された被計量物の重量Wnとして算出(取得)する(ステップS2)。
【0078】
そして、第1保持位置H1以外の他の保持位置(H2〜H6)に被計量物が保持されていないか否かを判定する(ステップS3)。この判定は、例えば、重量値テーブルの他の保持位置(H2〜H6)の重量値が0であるか否かによって行う。
【0079】
他の保持位置(H2〜H6)に被計量物が保持されていない場合、その保持されていない他の保持位置へ被計量物を最短距離で搬送させる(ステップS4)。なお、被計量物が保持されていない他の保持位置が複数ある場合には、そのうちの優先順位の最も高い他の保持位置へ被計量物を最短距離で搬送させる。ここで、制御部5は、保持位置H2,H3,H5へ被計量物を搬送する場合には、計量コンベア1のみを搬送動作させればよく、保持位置H4、H6へ被計量物を搬送する場合には、計量コンベア1と搬送先に該当する待機コンベア(3a、3b)とを搬送動作させればよい。
【0080】
そして、重量値テーブルの搬送先の保持位置の重量値として上記被計量物の重量Wnを記憶する(ステップS5)。
【0081】
また、ステップS3において、被計量物が保持されていない他の保持位置(H2〜H6)がない場合には、重量値テーブルの第1保持位置H1の重量値として上記被計量物の重量Wnを記憶する(ステップS5)。
【0082】
任意の計量コンベア1へ新たに被計量物が供給される度に上記の処理が行われる。したがって、計量されて各保持位置に保持されている被計量物Pの重量は、全て重量値テーブルに記憶される。
【0083】
ここで、制御部5による組合せ処理について説明する。この組合せ処理では、記憶部7の重量値テーブルを参照し、全ての計量部Cwの待機コンベア3a、3bに保持されている被計量物Pの重量(保持位置H3〜H6の重量値)に基づいて組合せ演算を行い、被計量物の合計重量(組合せ重量)が目標重量範囲(組合せ目標重量に対する許容範囲)内になる被計量物の組合せを1つ求めて排出組合せに決める。組合せ重量が目標重量範囲内になる組合せが複数存在する場合には、例えば、組合せ重量と組合せ目標重量との差の絶対値が最小である組合せを排出組合せに決める。
【0084】
そして、排出組合せに選択された被計量物は、同被計量物が保持されている待機コンベア3a、3bによって搬送されて排出コンベア13a上へ排出される。
【0085】
ここで、制御部5は、計量コンベア1から近い内側寄りの保持位置(H3,H5)のみの被計量物が排出組合せに選択されている待機コンベア(3a、3b)に対しては、例えば所定距離L2を搬送距離として内側方向(待機コンベア3aの場合は左方向、待機コンベア3bの場合は右方向)へ搬送動作させて保持位置(H3,H5)の被計量物を排出させた後、同所定距離L2を搬送距離として外側方向(待機コンベア3aの場合は右方向、待機コンベア3bの場合は左方向)へ搬送動作させて停止させる。
【0086】
そして、被計量物がなくなった保持位置(H3,H5)へ被計量物を供給するために計量コンベア1を搬送動作させる。例えば、計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2に計量済みの被計量物が保持されている場合に、待機コンベア3aの保持位置H3へ被計量物を供給するときは、計量コンベア1を右方向へ所定距離L1だけ搬送動作させて保持位置H1の被計量物を排出させた後、さらに供給位置(保持位置H1)を空にするために逆方向に同所定距離L1だけ搬送動作させて停止させる。また、計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2に計量済みの被計量物が保持されている場合に、待機コンベア3bの保持位置H5へ被計量物を供給するときは、計量コンベア1を左方向へ所定距離L1だけ搬送動作させて保持位置H2の被計量物を排出させて停止させる。
【0087】
なお、上述の待機コンベア3a、3bの保持位置H3,H5の被計量物を排出する場合、待機コンベア3a、3bの搬送距離は、被計量物を排出することができれば、上記L2より短くてもよく、その後、逆方向へ搬送する距離を、先の搬送距離と同距離にすればよい。また、計量コンベア1の保持位置H1の被計量物を待機コンベア3aへ供給する場合、計量コンベア1の搬送距離は、被計量物を排出することができれば、上記L1より短くてもよく、その後、逆方向へ搬送する距離を、先の搬送距離と同距離にすればよい。
【0088】
また、制御部5は、計量コンベア1から遠い外側寄りの保持位置(H4,H6)のみの被計量物が排出組合せに選択されている待機コンベア(3a、3b)に対しては、例えば所定距離L2を搬送距離として外側方向(待機コンベア3aの場合は右方向、待機コンベア3bの場合は左方向)へ搬送動作させることにより保持位置(H4,H6)の被計量物を排出させて停止させる。
【0089】
そして、前述の場合と同様、被計量物がなくなった保持位置(H3,H5)へ被計量物を供給するために計量コンベア1を搬送動作させる。
【0090】
また、制御部5は、両方の保持位置(H3及びH4、H5及びH6)の被計量物が排出組合せに選択されている待機コンベア(3a、3b)に対しては、例えば所定距離L2の2倍分を搬送距離として予め定められた方向(例えば右方向)へ搬送動作させ両方の保持位置の被計量物を排出させて停止させる。なお、待機コンベア3a、3bの搬送距離は、両方の保持位置の被計量物を排出することができれば、上記L2より短くてもよい。
【0091】
そして、被計量物がなくなった保持位置(H3及びH4、H5及びH6)へ被計量物を供給するために計量コンベア1及び待機コンベア(3a、3b)を搬送動作させる。例えば、待機コンベア3aの保持位置H3、H4へ被計量物を供給する場合には、計量コンベア1を右方向へ所定距離L1だけ搬送動作させることにより保持位置H1の被計量物を排出させて待機コンベア3aの保持位置H3へ供給する。そして待機コンベア3aを右方向へ所定距離L2だけ搬送動作させて停止させることにより保持位置H3の被計量物を保持位置H4へ移動させる。さらに計量コンベア1を右方向へ例えば所定距離L1だけ搬送動作させることにより最初に保持位置H2にあった被計量物を排出させて待機コンベア3aの保持位置H3へ供給する。ここで、計量コンベア1上の2個の被計量物の排出動作(搬送動作)が連続的に行われるようにしてもよい。
【0092】
そして、制御部5は、上述のように待機コンベア3a、3b及び計量コンベア1を搬送動作させて排出組合せに選択されている被計量物を排出させた場合に、搬送動作前と搬送動作後とで保持位置に保持されている被計量物に変更があったものについて、重量値テーブルに記憶されている保持位置の重量値を、搬送動作後に同保持位置に保持されている被計量物の重量となるように更新する。
【0093】
次に、図3(b)を参照して組合せ秤の繰り返し動作の一例を説明する。
【0094】
制御部5は、ステップS11で、後段装置から排出命令信号を入力すると、ステップS12の処理へ進み、前述の組合せ処理を行い、排出組合せを求める。
【0095】
次に、ステップS13では、排出組合せに選択されている被計量物を保持している待機コンベア3a、3bを前述のように駆動して、同待機コンベア3a、3b上の被計量物を排出コンベア13a、13bへ搬送させるとともに、排出コンベア13a、13bを所定時間駆動して待機コンベア3a、3bから搬送されてきた被計量物を後段装置へ搬送させる。さらに、前述のように、計量コンベア1も駆動して被計量物を排出した待機コンベア3a、3bへ被計量物を供給する。
【0096】
次に、ステップS14では、前述のように、重量値テーブルに記憶されている各保持位置の重量値が、待機コンベア3a、3b及び計量コンベア1の搬送動作後に保持されている被計量物の重量となるように更新し、所定のタイミングで後段装置へ排出完了信号を出力する(ステップS15)。以上の動作が繰り返し行われる。
【0097】
後段装置では、所定のタイミングで排出命令信号を組合せ秤へ出力し、組合せ秤からの排出完了信号に基づいて所定の動作を開始するように構成されている。後段装置としては、例えば被計量物を袋詰めするための給袋式の包装機が配置される場合がある。また、後段装置として、例えば複数のトレー(浅い箱)を環状に連結して間欠的に水平移動させる装置(間欠搬送装置)が配置される場合がある。この場合、排出装置13から排出される被計量物が間欠搬送装置のトレーに供給される。各トレーに供給された被計量物は、さらに次段の装置あるいは作業者によって1つのパックに詰められる。この場合、間欠搬送装置は、例えば、トレーを移動させて空のトレーを排出装置13の排出口(排出コンベア13bの搬送終端部)に移動させたときに排出命令信号を組合せ秤へ出力し、排出完了信号を組合せ秤から入力してから所定時間経過後にトレーを移動させて、次の空のトレーを排出装置13の排出口に移動させる。
【0098】
また、制御部5は、被計量物を排出した計量コンベア1については、被計量物を排出し、停止させた後の重量センサ2の計量値に基づいて、重量センサ2が取りつけられた計量コンベア1からなる計量コンベア装置が異常であるか否かの判定を行うように構成されている。例えば、計量コンベア1上の2個の被計量物のうちの一方の被計量物が排出された場合には、排出後の重量センサ2の計量値と残りの被計量物の重量値とが等しいか否かを判定し、等しくない場合には、その計量コンベア装置が異常である旨を示す信号を操作表示器4へ出力するとともに組合せ秤を停止させる。
【0099】
また、計量コンベア1上の被計量物が全て排出された場合には、排出後の重量センサ2の計量値が零に等しいか否かを判定し、等しくない場合には、その計量コンベア装置が異常である旨を示す信号を操作表示器4へ出力するとともに組合せ秤の運転を停止させる。
【0100】
ここで計量コンベア装置が異常である場合、計量コンベア1に排出すべき被計量物が残っている場合が考えられる。また、重量センサ2の零点が異常になっている場合も考えられる。
【0101】
そして、操作表示器4では、計量コンベア装置が異常である旨を示す信号を制御部5から入力すると、同計量コンベア装置が異常である旨を作業者へ報知する。この報知手段(異常報知手段)としては、例えば、操作表示器4の内蔵スピーカから警報音を出力するとともに、ディスプレイ画面に計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bのレイアウト図を表示し、異常である計量コンベア装置の計量コンベア1を他の計量コンベア1とは色を変えて、あるいは点滅させて表示するように構成してもよい。また、作業者にどの計量コンベア装置が異常であるかを報知できれば、他の構成であってもよい。例えば、各々の計量コンベア1に対応する表示灯を1つずつ設け、制御部5の制御によって、異常である計量コンベア装置の計量コンベア1に対応する表示灯を点灯あるいは点滅させるように構成してもよい。
【0102】
上記のように計量コンベア装置が異常である旨の報知を行うことにより、計量コンベア1から排出装置13へ被計量物が排出されたときに、排出されるべき被計量物が何らかの原因により計量コンベア1上に残っていること、あるいは、重量センサ2の零点が異常になっていることを、作業者に報知することができ、後段装置へ計量不良品が供給されるのを防止することが可能になる。
【0103】
この第1構成例では、各計量部Cwにおいて、計量コンベア1上で計量された被計量物を保持する複数の待機コンベア3a、3bを設け、さらに各待機コンベア3a、3bに複数の被計量物を保持し、各々の被計量物を個別に排出できるようにし、待機コンベア3a、3b上の被計量物の重量値を組合せ演算に用いるようにしているので、排出組合せを求める際に、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。
【0104】
したがって、高価な重量センサ2を有する計量部Cwの個数を少なくして製造コストの増加を抑えるとともに組合せ秤のコンパクト化を図れ、設置面積の縮小化も図ることができる。また、計量部Cwの個数を少なくして組合せ秤のコンパクト化が図れるため、計量コンベア1へ被計量物を供給する作業者の負担を軽減することもできる。
【0105】
また、図1(a)のように、平面視において、各々の計量部Cwの計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bの機長方向が同一方向となるように配置されるとともに、全ての計量コンベア1が平行に配置されることにより、互いに隣接する計量部Cw間の距離を詰めて計量部Cw群の前後方向の長さを短くすることができる。これにより、被計量物の供給作業も行いやすくなる。
【0106】
なお、排出コンベア13a、13bに代えて、例えば、全ての待機コンベア3a、3bから排出された被計量物を前から後ろへ向かう方向へ搬送する幅広の排出コンベアと、この排出コンベアの搬送終端部から排出される被計量物を集めるために左右のいずれかの方向へ搬送する排出コンベアとを用いてもよい。
【0107】
〔第2構成例〕
図4(a)は本発明の実施形態の第2構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、図4(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【0108】
この第2構成例では、排出装置として、第1構成例の排出装置13に代えて、ベルトコンベアからなる排出コンベア21〜24を備えた構成であり、これ以外の構成は第1構成例と同様であり、その説明を省略する。また、この第2構成例では、第1構成例と同様の効果が得られる。
【0109】
この排出装置は、各待機コンベア3a、3bから内側(中央側)方向へ排出される被計量物を一方向(矢印c方向)へ搬送する排出コンベア21と、各待機コンベア3aから外側方向(右方向)へ排出される被計量物を矢印c方向へ搬送する排出コンベア22と、各待機コンベア3bから外側方向(左方向)へ排出される被計量物を矢印c方向へ搬送する排出コンベア23と、排出コンベア21〜23から搬送されてきた被計量物を矢印d方向へ搬送する排出コンベア24とで構成されている。排出コンベア24から排出される被計量物は、例えば包装機等の後段装置へ供給される。
【0110】
この排出装置では、例えば、待機コンベア3a、3bのモータ等の駆動装置(図示せず)がコンベアベルトの下面より下方へ大きく突出している場合には、待機コンベア3a、3bと、それから排出される被計量物を受ける排出コンベア21〜23との段差を小さくできるので、特に落下時の衝撃等によって損傷しやすい被計量物に対し、損傷を防止できる。
【0111】
また、組合せ秤の排出装置として、排出コンベア24を設けずに、排出コンベア21〜23のみを備えた構成とし、後段装置として、例えば、トレー(浅い箱)25を連結して間欠的に水平移動させる装置(間欠搬送装置)を設けてもよい。この場合、最初に左側の排出コンベア23を搬送動作させて、トレー25に排出コンベア23上の被計量物を入れた後、トレー25を中央の排出コンベア21の排出口に移動させ、排出コンベア21を搬送動作させて、トレー25に排出コンベア21上の被計量物を入れ、さらに、トレー25を右側の排出コンベア22の排出口に移動させ、排出コンベア22を搬送動作させて、トレー25に排出コンベア22上の被計量物を入れる、というように、トレー25を順次移動させるとともに、排出コンベア21〜23の動作タイミングを異ならせて、1つの排出組合せの被計量物が1つのトレー25に収納されるようにする。
【0112】
また、計量部Cwの個数を増加して、組合せ処理において、2組の排出組合せ(第1、第2の排出組合せ)を同時に求めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1の排出組合せに選択されている被計量物のみを中央の排出コンベア21へ排出し、第2の排出組合せに選択されている被計量物のみを両側の排出コンベア22,23へ排出するようにして、このように排出できるように第1及び第2の排出組合せを求めるようにすればよい。すなわち、中央の排出コンベア21へ排出する第1の排出組合せは、各待機コンベア3a、3bにおいて、外側の保持位置(H4,H6)のみの被計量物が選択される組合せを除いて求めるようにし、両側の排出コンベア22,23へ排出する第2の排出組合せは、各待機コンベア3a、3bにおいて、内側の保持位置(H3,H5)のみの被計量物が選択される組合せを除いて求めるようにすればよい。ここで、第1の排出組合せと第2の排出組合せとに、同一の待機コンベア3a、3b上の被計量物が選択されないようにしてもよい。このように2組の排出組合せを同時に求めて排出する場合、中央の排出コンベア21の搬送方向を両側の排出コンベア22,23の搬送方向と逆方向にし、例えば、両側の排出コンベア22,23から排出される被計量物を排出コンベア24で収集するようにしてもよい。また、組合せ処理において、3組の排出組合せを同時に求めるように構成することも可能である。
【0113】
〔第3構成例〕
図5(a)は本発明の実施形態の第3構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、図5(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。なお、図5(b)には、最も前方側の計量部Cwのみが示され、他の計量部Cwは図示されていない。
【0114】
この第3構成例では、待機コンベア3a、3bの計量コンベア1寄りの保持位置H3,H5を、計量コンベア1から被計量物が供給される受取り位置E1,E2から所定距離L2だけ外側に離れた位置とし、さらに保持位置H3,H5から所定距離L2だけ外側に離れた位置が保持位置H4,H6となるようにしている。すなわち、制御部5は、計量コンベア1から待機コンベア3aへ被計量物を供給させる場合には、計量コンベア1から受取り位置E1に供給された被計量物を保持位置H3,H4へ移動させるように待機コンベア3aを搬送動作させる。また、計量コンベア1から待機コンベア3bへ被計量物を供給させる場合には、計量コンベア1から受取り位置E2に供給された被計量物を保持位置H5,H6へ移動させるように待機コンベア3bを搬送動作させる。例えば、運転開始時において、待機コンベア3a(3b)の受取り位置E1(E2)に供給される1個目の被計量物は、待機コンベア3a(3b)の搬送動作によって保持位置H3(H5)に移動されて保持される。この状態で次の2個目の被計量物が受取り位置E1(E2)に供給されたときには、待機コンベア3a(3b)の搬送動作によって、1個目の被計量物が保持位置H4(H6)に移動するとともに2個目の被計量物が保持位置H3(H5)に移動し、保持される。
【0115】
また、制御部5は、組合せ処理において、待機コンベア3a、3bに保持されている被計量物に加えて、計量コンベア1に保持されている被計量物も排出組合せに選択される対象にする。すなわち、全ての計量部Cwの計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内になる排出組合せを選択する。
【0116】
そして、計量コンベア1の保持位置H1の被計量物が排出組合せに選択された場合、保持位置H1の被計量物は、計量コンベア1の右方向への搬送動作によって待機コンベア3aの受取り位置E1へ排出された後、待機コンベア3aの左方向への搬送動作によって排出装置13(排出コンベア13a)へ排出される。この場合、計量コンベア1及び待機コンベア3aの各々は上記搬送動作の直後に逆方向の搬送動作が追加されて、搬送動作前の状態から計量コンベア1の保持位置H1に被計量物がなくなった状態となる。
【0117】
また、計量コンベア1の保持位置H2の被計量物が排出組合せに選択された場合、保持位置H2の被計量物は、計量コンベア1の左方向への搬送動作によって待機コンベア3bの受取り位置E2へ排出された後、待機コンベア3bの右方向への搬送動作によって排出装置13へ排出される。この場合、待機コンベア3bは上記搬送動作の直後に逆方向の搬送動作が追加されて、搬送動作前の状態から計量コンベア1の保持位置H1の被計量物が保持位置H2へ移動し、保持位置H1には被計量物がなくなった状態となる。
【0118】
なお、計量コンベア1の両方の保持位置H1、H2の2個の被計量物が排出組合せに選択された場合には、計量コンベア1を右方向(あるいは左方向)へ搬送動作させることによって2個の被計量物を待機コンベア3a(3b)の受取り位置E1(E2)へ排出した後、待機コンベア3a(3b)の左方向(右方向)への搬送動作によって排出装置13へ排出するようにしてもよい。
【0119】
また、待機コンベア3a(3b)の保持位置H3(H5)の被計量物が排出組合せに選択されているときには、待機コンベア3a(3b)を左方向(右方向)へ例えば所定距離L2の2倍だけ搬送動作させることにより、保持位置H3(H5)の被計量物を排出コンベア13aへ排出させ、さらに、逆方向に例えば所定距離L2だけ搬送動作させることにより、排出前に保持位置H4(H6)にあった被計量物は保持位置H3(H5)に移動した状態で停止する。この状態で、次の被計量物が計量コンベア1から供給されるのを待つ。
【0120】
また、待機コンベア3a(3b)の保持位置H4(H6)の被計量物が排出組合せに選択されているときには、待機コンベア3a(3b)を右方向(左方向)へ例えば所定距離L2だけ搬送動作させることにより、保持位置H4(H6)の被計量物を排出コンベア13aへ排出させ、さらに、逆方向に例えば所定距離L2だけ搬送動作させて停止する。この状態で、次の被計量物が計量コンベア1から供給されるのを待つ。
【0121】
また、待機コンベア3a(3b)の両方の保持位置H3、H4(H5、H6)の被計量物が排出組合せに選択されているときには、待機コンベア3a(3b)を例えば外側方向(待機コンベア3aの場合は右方向、待機コンベア3bの場合は左方向)へ例えば所定距離L2の2倍だけ搬送動作させることにより、両方の保持位置H3、H4(H5、H6)の被計量物を排出コンベア13aへ排出させる。この状態で、次の被計量物が計量コンベア1から供給されるのを待つ。
【0122】
上記以外の構成及び動作は第1構成例とほぼ同様であり、その説明を省略する。
【0123】
この第3構成例では、第1構成例より優れた効果が得られる。すなわち、第3構成例では、待機コンベア3a、3b上の被計量物に加えて、計量コンベア1上の被計量物も排出組合せの選択対象としているので、組合せ精度の向上をより図ることができる。
【0124】
なお、平面視において、全ての計量コンベア1、全ての待機コンベア3a、及び全ての待機コンベア3bの各々が、第1構成例のように直線的な列状に配置されていてもよいが、この第3構成例では、図5(a)に示すように、ジグザグ状に配置されている。これは、計量コンベア1のモータ及び重量センサ2等の装置31、及び待機コンベア3a、3bのモータ等の装置32,33がコンベアベルトの直下から幅方向に大きく突出している場合に、組合せ秤の前後方向の長さを短くするために、隣り合う計量部Cwを左右方向にずらしてジグザグ状に配置した一例である。このように配置することにより、この組合せ秤の前に作業者が立った場合に、後方側の計量部Cwの保持位置H1を作業者に近づけることができるため、被計量物の供給作業が行いやすくなり作業者の負担を軽減することができる。
【0125】
〔第4構成例〕
図6(a)は本発明の実施形態の第4構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、図6(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【0126】
この第4構成例では、図5に示す第3構成例における全ての計量部Cwの計量コンベア1、待機コンベア3a、及び待機コンベア3bの各々を直線的な列状になるように配置し、排出装置として、各待機コンベア3a、3bから内側(中央側)方向へ排出される被計量物を一方向(矢印c方向)へ搬送するベルトコンベアからなる排出コンベア21(搬送排出装置)のみを備えた構成であり、他の構成は第3構成例と同様である。
【0127】
また、制御部5は、組合せ処理において、全ての計量部Cwの計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bに保持されている被計量物の中から排出組合せを選択するが、その際、各々の待機コンベア3a(3b)において、外側の保持位置H4(H6)の被計量物が排出組合せに選択される場合には、同排出組合せに必ず内側の保持位置H3(H5)の被計量物も排出組合せに選択されるようにして、排出組合せを求める。言い換えれば、待機コンベア3a、3bで搬送されることによって、待機コンベア3a、3b上で排出組合せに選択される全ての被計量物が排出コンベア21へ排出され、かつ、排出組合せに選択されていない被計量物が排出コンベア21へ排出されないように、排出組合せを求める。
【0128】
この第4構成例の場合、排出組合せに選択された計量コンベア1上の被計量物の排出経路は、第3構成例の場合と同様であり、保持位置H1の被計量物は待機コンベア3aの受取り位置E1を介して排出コンベア21へ排出され、保持位置H2の被計量物は待機コンベア3bの受取り位置E2を介して排出コンベア21へ排出される。また、待機コンベア3a(3b)の保持位置H3(H5)の被計量物が排出組合せに選択されているときには、待機コンベア3a(3b)を左方向(右方向)へ例えば所定距離L2の2倍だけ搬送動作させることにより、保持位置H3(H5)の被計量物を排出コンベア21へ排出させ、さらに、逆方向に例えば所定距離L2だけ搬送動作させることにより、排出前に保持位置H4(H6)にあった被計量物は保持位置H3(H5)に移動した状態で停止する。
【0129】
また、待機コンベア3a(3b)の両方の保持位置H3、H4(H5、H6)の被計量物が排出組合せに選択されているときには、待機コンベア3a(3b)を左方向(右方向)へ例えば所定距離L2の3倍だけ搬送動作させることにより、両方の保持位置H3、H4(H5、H6)の被計量物を排出コンベア21へ排出させる。
【0130】
上記以外の構成及び動作は第3構成例とほぼ同様であり、その説明を省略する。
【0131】
この第4構成例では、組合せ処理を行う際に、第3構成例の場合より組合せの数は減少するものの、従来技術(例えば特許文献1,2)の構成に比べ、組合せ精度の向上を図るとともに、計量部Cwの個数を少なくして製造コストの増加を抑え、かつ組合せ秤のコンパクト化を図ることができる。また、第3構成例と比較すれば、排出装置を1つの排出コンベア21のみで構成しているので、排出装置を簡単な構成にでき、組合せ秤のよりコンパクト化を図ることができる。
【0132】
また、平面視において、各々の計量部Cwの計量コンベア1及び待機コンベア3a、3bの機長方向が同一方向となるように配置されるとともに、全ての計量コンベア1が平行に配置されることにより、互いに隣接する計量部Cw間の距離を詰めて計量部Cw群の前後方向の長さを短くすることができる。これにより、被計量物の供給作業が行いやすくなるとともに、排出コンベア21を短くして、排出時間の短縮を図ることができる。
【0133】
なお、図4に示す第2構成例において、排出装置として、排出コンベア21〜24に代えて、第4構成例と同様、中央の排出コンベア21のみを設けるようにしてもよい。そして、この場合、制御部5は、組合せ処理において、全ての計量部Cwの待機コンベア3a、3bに保持されている被計量物の中から排出組合せを選択するが、その際、各々の待機コンベア3a(3b)において、外側の保持位置H4(H6)の被計量物が排出組合せに選択される場合には、同排出組合せに必ず内側の保持位置H3(H5)の被計量物も排出組合せに選択されるようにして、排出組合せを求めるようにする。組合せの数の減少による組合せ精度の低下が懸念される場合には、計量部Cwの数を増やせばよい。
【0134】
〔第5構成例〕
図7(a)は本発明の実施形態の第5構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、図7(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【0135】
この第5構成例では、各計量コンベア1において被計量物を保持するための保持位置H1が1つであることと、各計量部Cwにおける計量コンベア1と待機コンベア3a、3bとの配置、及び各計量部Cwと排出コンベア21との配置が異なる以外は、図6に示す第4構成例と同様である。
【0136】
この第5構成例では、排出コンベア21の両側に、2つずつの計量部Cwが配置されている。
【0137】
各計量部Cwにおいて、2つの待機コンベア3a、3bは、互いに平行に配置されるとともに、それぞれ一端が排出コンベア21に臨むように配置されている。そして、2つの待機コンベア3a、3bの間の上方に計量コンベア1が配置されている。計量コンベアと待機コンベア3a、3bとは互いの機長方向(搬送方向)が直交するように配置されている。
【0138】
各計量部Cwにおいて、計量コンベア1には1個の被計量物のみがその供給位置(保持位置H1)で保持されるので、計量コンベア1は、被計量物を待機コンベア3a、3bの保持位置へ供給する場合と、計量コンベア1上の被計量物が排出組合せに選択されたときに被計量物を排出する場合以外は、停止状態であり、前述の各構成例のように、保持位置H1の被計量物を保持位置H2へ搬送する動作は必要ない。
【0139】
また、計量コンベア1から被計量物が供給されるとき、及び排出コンベア21へ被計量物を排出するときの待機コンベア3a、3bの動作は、第4構成例の場合と同様である。
【0140】
なお、この第5構成例では、計量コンベア1の保持位置H1の被計量物が排出組合せに選択された場合、計量コンベア1から、待機コンベア3aの受取り位置E1と待機コンベア3aの受取り位置E2とのいずれの位置を介して排出コンベア21へ排出されてもよい。同じ計量部Cw内において、計量コンベア1と一方の待機コンベア(例えば待機コンベア3a)との被計量物が排出組合せに選択されている場合には、計量コンベア1の被計量物を一方の待機コンベア3aへ排出するようにすれば、片方の待機コンベア3bは動作させなくて済む。
【0141】
この第5構成例では、計量コンベア1には1個の被計量物のみが保持される構成なので、組合せ処理を行う際に、第4構成例の場合より組合せの数は減少するものの、従来技術(例えば特許文献1,2)の構成に比べ、組合せ精度の向上を図るとともに、計量部Cwの個数を少なくして製造コストの増加を抑え、かつ組合せ秤のコンパクト化を図ることができる。また、第4構成例と同様、排出装置を1つの排出コンベア21のみで構成しているので、排出装置を簡単な構成にできる。
【0142】
また、第5構成例では、各計量部Cwの計量コンベア1と待機コンベア3a、3bとを前述のように配置することにより、例えば第4構成例のように、計量コンベア1と待機コンベア3a、3bとの間を被計量物が通過して排出されることがないので、計量コンベア1と待機コンベア3a、3bとの段差を小さくできる。また、計量コンベア1の下方に取り付けられる重量センサ2が排出コンベア21の配置に影響せず、待機コンベア3a、3bと排出コンベア21との段差も小さくできる。また、被計量物によっては、計量コンベア1と待機コンベア3a、3bと排出コンベア21との搬送面が同一水平面となるようにして段差を無くすことも可能である。以上のように、コンベア間の段差を小さくする、あるいは無くすことができるので、特に落下時の衝撃等によって損傷しやすい被計量物に対して損傷を防止できるとともに、組合せ秤の高さを低くすることできる。
【0143】
なお、第5構成例において、排出コンベア21と平行な2つの排出コンベア22,23を前後に設けるとともに、排出コンベア21〜23から搬送されてきた被計量物を矢印d方向へ搬送する排出コンベア24を設け、図5に示す第3構成例の場合と同様にして組合せ処理を行うように構成してもよい(この構成を、以下、「変形例」という)。
【0144】
また、第5構成例及び変形例において、第4構成例のように、機長の長い計量コンベア1を用いて、計量コンベア1に2個の被計量物を保持するよう構成してもよい。
【0145】
また、前述の第1〜第4構成例においても、第5構成例のように、計量コンベア1上に保持する被計量物が1個となるように構成してもよい。
【0146】
〔第6構成例〕
図8(a)は本発明の実施形態の第6構成例の組合せ秤を上から見た概略平面図であり、図8(b)は同組合せ秤を側方から見た概略模式図である。
【0147】
本組合せ秤は、複数の計量部Cwと、第1構成例と同様の排出装置13、操作表示器4及び制御部5などを備えている。
【0148】
各々の計量部Cwは、計量コンベア1と重量センサ2とを有する計量コンベア装置と、複数の待機コンベア3c、3d、3eとを備えている。計量コンベア1及び重量センサ2は、基本的には第1構成例のものと同様であるが、第6構成例における計量コンベア1には1個の被計量物を保持するように構成されている。また、複数の待機コンベア3c、3d、3eの各々はベルトコンベアによって構成され、基本的には第1構成例の待機コンベア3a、3bと同様であるが、第6構成例における待機コンベア3c、3d、3eの各々は1個の被計量物を保持するように構成されている。計量コンベア1及び待機コンベア3c、3d、3eの搬送動作は制御部5によって制御される。
【0149】
この第6構成例の各々の計量部Cwは、図8(b)に示すように、計量コンベア1の斜め下方に待機コンベア3cが配設され、待機コンベア3cの斜め下方に待機コンベア3dが配設され、さらに待機コンベア3dの斜め下方に待機コンベア3eが配設されている。計量コンベア1へ供給されて計量された被計量物Pは、それぞれの待機コンベア3c、3d、3eへ供給される。具体的には、計量コンベア1で計量された被計量物Pは、計量コンベア1の左方向への搬送動作によって計量コンベア1の左端から排出されて落下し待機コンベア3cへ供給される。また、待機コンベア3c上の被計量物Pは、待機コンベア3cの左方向への搬送動作によって待機コンベア3cの左端から排出されて落下し待機コンベア3dへ供給される。また、待機コンベア3d上の被計量物Pは、待機コンベア3dの左方向への搬送動作によって待機コンベア3dの左端から排出されて落下し待機コンベア3eへ供給される。
【0150】
そして制御部5では、組合せ処理において、全ての計量部Cwの計量コンベア1及び待機コンベア3c、3d、3eに保持されている計量済みの被計量物の中から排出組合せを選択する。そして、各計量部Cwにおいて、計量コンベア1の被計量物が排出組合せに選択された場合、計量コンベア1の右方向への搬送動作によって計量コンベア1の右端から落下して排出コンベア13aへ排出される。また、同様に、待機コンベア3c、3d、3eの被計量物が排出組合せに選択された場合、待機コンベア3c、3d、3eの右方向への搬送動作によって待機コンベア3c、3d、3eの右端から落下して排出コンベア13aへ排出される。
【0151】
制御部5では、下方のコンベア(3c、3d、3e)の被計量物が排出されると、上方のコンベア(1、3c、3d)から順次被計量物Pが供給されるように、計量コンベア1及び待機コンベア3c、3d、3eの動作を制御する。
【0152】
なお、計量コンベア1及び待機コンベア3c、3d、3eの各々から排出コンベア13aへ落下する被計量物Pの落下距離が同じか、略等しくなるように、排出コンベア13aを傾斜を持たせて配置してもよい。例えば、図8(b)に示すように、最も下方の待機コンベア3eから最も上方の計量コンベア1までの各コンベアが右上がりに配置されている場合には、排出コンベア13aを右上がりの傾斜を持たせて配置する。これにより、被計量物Pが排出コンベア13aへ落下したときの衝撃を小さくすることができ、落下時の衝撃による被計量物Pの破損や、排出コンベア13aの故障を防止することができる。また、この際、排出コンベア13aに桟等を設けることにより、被計量物が転がりやすいものであっても、被計量物の転げ落ちを防止することができる。
【0153】
この第6構成例では、各計量部Cwにおいて、3つの待機コンベア3c、3d、3eを設けているが、1個以上の待機コンベアを設けていれば、組合せ精度の向上を図ることができる。例えば、1個の待機コンベア3cのみが設けられている場合、組合せ処理において、計量コンベア1の被計量物と待機コンベア3cの被計量物との合計2個の被計量物の重量値を単独で組合せ演算に用いることができる。すなわち、組合せ処理において、各計量部Cwに対して、計量コンベア1の被計量物の重量値のみを含む組合せと、待機コンベア3cの被計量物の重量値のみを含む組合せと、計量コンベア1と待機コンベア3cの両方の被計量物の重量値を含む組合せとを含めて排出組合せを求めることができるので、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。
【0154】
また、第6構成例において、計量コンベア1の被計量物を排出組合せの対象としないで排出組合せを求めるようにしてもよい。この場合、各計量部Cwにおいて、2個以上の待機コンベアを設けていれば、組合せ精度の向上を図ることができる。例えば、2個の待機コンベア3c、3dのみが設けられている場合、組合せ処理において、待機コンベア3c、3dの合計2個の被計量物の重量値を単独で組合せ演算に用いることができるので、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。また、この場合、計量コンベア1は、その被計量物を待機コンベア3cへ供給するために左方向への搬送動作を行うだけでよい。
【0155】
また、上述のように、計量コンベア1の被計量物を排出組合せの対象としない場合において、計量コンベア1の下方に、例えば第1構成例の待機コンベア3a、3bのように複数の被計量物を保持する待機コンベアを1個設けただけでも、組合せ精度の向上を図ることができる。要するに、各計量部Cwにおいて、少なくとも2個の被計量物の重量値を単独で組合せ演算に用いることができれば、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができる。
【0156】
また、第6構成例において、計量コンベア1を第1構成例のように複数の被計量物を保持するように構成してもよいし、待機コンベア3c、3d、3eに代えて、第1構成例の待機コンベア3a、3bのように複数の被計量物を保持する待機コンベアを1個以上設けるように構成してもよい。また、例えば、待機コンベア3c、3d、3eに複数の被計量物の各々を異なる位置で保持させるように構成した場合は、最下段の待機コンベア3eも2方向へ搬送可能にすることにより、より組合せの数を増やすことができる。
【0157】
また、第6構成例では、計量コンベア1の一方側(左側)の下方に待機コンベア3c、3d、3eを設けたが、同様にして、計量コンベア1の他方側(右側)の下方にも待機コンベアを1個以上設けてもよい。この場合、計量コンベア1上の被計量物を排出組合せの選択対象としてもよいし、排出組合せの選択対象としなくてもよい。計量コンベア1上の被計量物を排出組合せの選択対象とする場合には、計量コンベア1と隣接する左右いずれかの待機コンベヤを介して計量コンベア1上の被計量物を排出するようにすればよい。
【0158】
また、第1〜第3構成例において、例えば第6構成例の階段状に設けられた待機コンベア3c、3d、3eのように、待機コンベア3a、3bのそれぞれの斜め下方に、それぞれから被計量物が供給される待機コンベアを1個以上設けてもよい。
【0159】
以上の各構成例で示されるように、本実施形態では、各計量部Cwにおいて組合せ演算に用いる重量値が複数得られ、従来技術(例えば特許文献1,2)の構成に比べ、組合せの数が多くなり、組合せ精度の向上を図ることができるとともに、計量部Cwの個数を少なくして製造コストの増加を抑えるとともに組合せ秤のコンパクト化を図れ、設置面積の縮小化も図ることができる。また、計量部Cwの個数を少なくして組合せ秤のコンパクト化が図れるため、計量コンベア1へ被計量物を供給する作業者の負担を軽減することもできる。
【0160】
また、被計量物を手動でホッパへ供給する組合せ秤の場合には、作業者は、供給のタイミングを間違えて被計量物をホッパの排出ゲートに噛み込ませることがないように注意を払わなければならないが、本実施形態における被計量物の供給作業は、計量コンベア1上に被計量物を載せるだけなので、熟練していない作業者であっても容易に行うことができる。
【0161】
また、本実施形態では、上述のように計量部Cwの個数を少なくできる上、各計量部Cwに対して、作業者が被計量物を供給する箇所を1か所(保持位置H1)にすることにより、供給作業を行う作業者の負担をより軽減できる。
【0162】
また、本実施形態において、被計量物を供給するべきタイミングを作業者に報知するようにしてもよい。この報知手段(供給タイミング報知手段)としては、作業者に報知できればどのようなものでもよい。例えば、各々の計量コンベア1の保持位置H1に対応する表示灯12を設け、制御部5の制御によって、計量コンベア1が搬送停止状態の場合で、同計量コンベア1の保持位置H1に被計量物が存在しないときに、表示灯12を点灯させるように構成してもよい。これにより、作業者は、表示灯12の点灯に応じて被計量物の供給を行えばよいので、開口部11aを介して計量コンベア1の搬送停止状態の確認及び被計量物が載っていない保持位置H1の探索を行うことなく、被計量物の供給作業を容易に行うことができる。
【0163】
また、本実施形態では、各計量コンベア1への作業者による被計量物の供給を1つの保持位置H1へのみ行うように構成したが、第1〜第4構成例のように、各計量コンベア1に複数の保持位置H1,H2が設定されている場合には、各計量コンベア1の全ての保持位置H1,H2へ作業者が被計量物を供給するように構成してもよい。この場合、例えば、装置本体部11の計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2上に開口部11aと同様の開口部を設けて被計量物を供給できるようにしてもよいし、装置本体部11の上部を全て開口し、各保持位置を示す目印を計量コンベア1のフレーム等に設けておいてもよい。そして、計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2上に被計量物が無いときには、2つの保持位置H1,H2のうち被計量物を供給する順番を予め決めておいて、制御部5は、計量コンベア1に順次供給される被計量物を順番通りの保持位置に供給されたものとして、被計量物の重量値を保持位置の重量値として記憶する。例えば、供給順を1番目が第1保持位置H1で、2番目が第2保持位置H2として決めておいた場合には、先に供給された被計量物の重量値を第1保持位置H1の重量値として記憶し、その次に供給された被計量物の重量値を第2保持位置H2の重量値として記憶する。さらに、この場合において、計量コンベア1の各々の保持位置H1,H2に対して、例えば前述の表示灯12と同様の表示灯を設け、被計量物を供給するべき保持位置H1,H2を作業者に報知するようにしてもよい。これにより、作業者は、前述の表示灯12を設けた場合と同様、被計量物の供給作業を容易に行うことができる。
【0164】
上述のように、各計量コンベア1に複数の保持位置H1,H2が設定されている場合に、作業者が両方の保持位置H1,H2へ被計量物を供給するように構成した場合には、1つの第1保持位置H1にのみ被計量物を供給する場合に比べて、各計量コンベア1の搬送動作の制御を簡単にできる。例えば、各計量コンベア1において、両方の保持位置H1,H2に被計量物が無いときには、同計量コンベア1を停止させた状態のまま、両方の保持位置H1,H2に被計量物を供給すればよい。また、各計量コンベア1において、両方の保持位置H1,H2に被計量物が保持された状態から、計量コンベア1を矢印a方向へ搬送動作させて第1保持位置H1のみの被計量物を排出した状態になったときに、次の被計量物の供給を可能にするために(すなわち第1保持位置H1を空にするために)計量コンベア1を矢印b方向へ搬送動作させる必要がない。以上のことは、図9に示す供給装置50を用いた場合も同様である。
【0165】
従来、重量センサによって支持され、供給される被計量物を一時保持して排出する計量ホッパを用いた組合せ秤があるが、このような計量ホッパの場合には、排出ゲートを開いて被計量物を排出した後、次の被計量物を受け入れるため、開いた排出ゲートを閉じる必要があった。これに対し、上述のように、計量コンベア1に複数の保持位置H1,H2が設定され、その全ての保持位置H1,H2へ被計量物を供給するように構成した場合、及び計量コンベア1に1つの保持位置H1のみが設定されている場合には、計量コンベア1に被計量物の排出動作(搬送動作)を行わせた後、すぐに同計量コンベア1へ被計量物を供給することができる。すなわち、計量コンベア1を用いることにより、計量コンベア1は被計量物の排出動作を行うことによって、次の被計量物の受け入れ態勢をとることができるため、動作に無駄がなく、計量能力の向上を図ることができる。
【0166】
また、上記従来の組合せ秤で用いられている計量ホッパにおいて、2個の被計量物の重量を計量するために、ホッパ内を各々被計量物が一時保持される2つの保持室に分割し、各々の保持室に被計量物を排出するための排出ゲートが設けられた計量ホッパがある。このような計量ホッパでは、2つの排出ゲートの駆動機構が必要となり、構造が複雑になるだけでなく、制御も複雑になる。一方、本実施形態の第1〜第4の構成例のように計量コンベア1を用いた場合には、計量コンベア1の搬送方向を変えるだけで計量コンベア1上の2個の被計量物Pの各々を単独で排出することができ、構造及び制御が簡単である。
【0167】
また、上述のように、作業者が計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2へ被計量物を供給するように構成した場合において、各計量コンベア1の各々の保持位置H1,H2に対して、被計量物が供給(載置)されていることを検出するための例えば光電センサ等からなる被計量物検出手段を設け、この被計量物検出手段による検出信号を制御部5へ出力するように構成してもよい。そして、制御部5では、計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2上に被計量物が無いときに、上記検出信号に基づいて被計量物の供給が予め定められた順番の保持位置に対して行われているか否かを判定し、順番通りに行われていない場合には、警報を出力し、組合せ秤の運転を停止させるようにしてもよい。ここで警報出力手段としては、例えば、操作表示器4の内蔵スピーカから警報音を出力するとともに、ディスプレイ画面に被計量物が順番通りに供給されていない計量コンベア1を指示するように構成してもよいし、各々の計量コンベア1の両方の保持位置H1,H2に対応して設けられた2つの表示灯を特定の色で点灯させるように構成してもよい。これにより、後段装置へ計量不良品が供給されるのを防止することができる。
【0168】
なお、本実施形態では、後段装置から排出命令信号が入力されると組合せ処理を行うようにしたが、これに限られない。例えば予め設定された所定時間間隔で組合せ処理を行い、排出命令信号が入力されると、保持している被計量物が排出組合せに選択されているコンベア及び排出装置を駆動して被計量物を後段装置へ排出するようにしてもよい。また、後段装置から排出命令信号が入力されない場合や、後段装置が無く、他の作業者が排出装置から排出される被計量物を受け取るような場合には、予め設定された所定時間間隔で組合せ処理を行うようにしてもよい。
【0169】
また、本実施形態において、例えば、ある1つの計量部Cwを大投入用の計量部(BCw)としてもよい。すなわち、大投入用の計量部BCwは、他の計量部Cwに比べて大きな重量の被計量物を計量し搬送動作可能に構成されている。具体的には、例えば、大投入用の計量部BCwの重量センサ2には、他の計量部Cwの重量センサ2に比べて定格容量の大きなロードセルを用い、大投入用の計量部BCwの計量コンベア1及び待機コンベアには、他の計量部Cwの計量コンベア1及び待機コンベアに比べて、例えばベルト幅が大きいベルトコンベアを用いる。この場合、例えば、組合せ目標重量の60〜90%程度の重量の被計量物を大投入用の計量部BCwの計量コンベア1に供給するようにし、残りの重量の1/n(nは2以上の整数)程度の被計量物を他の計量部Cwの計量コンベア1に供給するようにする。また、この場合、制御部5は、組合せ処理において、大投入用の計量部BCwの被計量物を必ず1個含むようにして排出組合せを求める。このような構成は、組合せ目標重量が大きい場合、言い換えれば、排出組合せに選択される被計量物の合計重量が大きい場合に好適である。
【0170】
また、本実施形態では、作業者が計量コンベア1へ被計量物を供給するようにしたが、計量コンベア1への被計量物の供給を供給装置によって行うようにしてもよい。また、第1〜第4構成例のように、計量コンベア1に複数の保持位置H1,H2が設定されている場合には、供給装置によって、各計量コンベア1の全ての保持位置H1,H2へ被計量物を供給するように構成することが好ましい。
【0171】
図9は、計量コンベア1の2つの保持位置へ被計量物を供給するための供給装置の一例を示す模式図である。この図9の場合、各計量コンベア1の上方に、各計量コンベア1に対応して1つの供給装置50が設けられる。この供給装置50は、上方から供給される被計量物を一時保持可能であり、かつ2方向へ排出可能なホッパで構成されている。すなわち、供給装置50は、筒状のホッパ本体51と、ホッパ本体51に取り付けられ、ホッパ本体51の底面を構成し、かつ独立して開閉動作可能な2つの排出ゲート52a、52bとを備えている。この第1、第2排出ゲート52a、52bの開閉動作は制御部5によって制御される。
【0172】
制御部5では、例えば、計量コンベア1の第1保持位置H1の被計量物Pを排出する場合には、計量コンベア1を右方向へ所定距離L1だけ搬送動作させて停止させる。すると、第2保持位置H2の被計量物Pが第1保持位置H1へ移送され、第2保持位置H2には被計量物が無くなるので、制御部5は供給装置50の第2排出ゲート52bを開閉させることにより供給装置50内の被計量物を第2保持位置H2に供給する。このように、制御部5は、計量コンベア1が搬送停止状態のときに被計量物Pが無い保持位置H1、H2へ被計量物Pを供給するように排出ゲート52a、52bを制御する。
【0173】
また、両方の保持位置H1、H2に被計量物が無い場合には、制御部5は、予め定められた供給順で供給装置50に被計量物を供給させる。例えば、供給順を1番目が第1保持位置H1で、2番目が第2保持位置H2として定めておくと、先に供給装置50に保持されている被計量物Pは、第1排出ゲート52aが開閉させられて第1保持位置H1に供給され、次に供給装置50に供給される被計量物Pは、第2排出ゲート52bが開閉させられて第2保持位置H2に供給される。この場合、制御部5は、例えば、第1排出ゲート52aを開閉させた後、所定時間経過後に、第2排出ゲート52bを開閉させる。
【0174】
この供給装置50への被計量物の供給は、作業者が行うようにしてもよいし、さらに供給装置50へ被計量物を供給する装置を設け、この装置によって行うようにしてもよい。
【0175】
このように、両方の保持位置H1,H2への被計量物の供給を、供給装置50を用いて行う場合には、作業者が両方の保持位置H1,H2へ被計量物を供給するように構成した場合と同様にして各計量コンベア1の搬送動作を制御すればよく、1つの保持位置H1にのみ被計量物を供給する場合に比べて、各計量コンベア1の搬送動作の制御を簡単にできる。
【0176】
なお、本実施形態の第5及び第6の各構成例においても、第1〜第4の各構成例と同様、計量コンベア1に2つの保持位置を設定するようにしてもよい。
【0177】
なお、本実施形態の第1〜第6の各構成例において、例えば、計量コンベア1の機長を長くして3つ以上の保持位置を設定するようにしてもよい。例えば、計量コンベア1上に3つの保持位置を設定した場合について簡単に説明する。ここで、計量コンベア1の機長方向を左右方向とした場合に、例えば右側から順に、等間隔で第1、第2、第3の3つの保持位置が決められているものとする。
【0178】
この場合、被計量物の供給は、予め定めた1つの保持位置、例えば第1保持位置へのみ行うように構成してもよい。あるいは、例えば隣り合う2つの保持位置、例えば第1、第2保持位置へ行うように構成してもよいし、第1、第2、第3の全ての保持位置へ行うように構成してもよい。隣り合う2つの保持位置へ被計量物の供給を行うように構成する場合には、前述の供給装置50を用いることもできる。
【0179】
このように、計量コンベア1の保持位置の個数を増加することにより、待機コンベアへの被計量物の供給能力を高めることができ、組合せ精度の向上を図ることができる。また、計量コンベア1に保持された被計量物を排出組合せに選択される対象とする場合には、組合せの数をより増加させて、より組合せ精度の向上を図ることができる。例えば、前述のように3つの保持位置を有する計量コンベア1を用い、計量コンベア1に保持された被計量物を排出組合せの選択対象とし、排出組合せに選択された被計量物を計量コンベア1の両端のいずれからも排出できるように構成した場合、各計量コンベア1において、中央の第2保持位置の被計量物のみが選択される組合せを除いて、排出組合せを求めるようにすればよく、計量部Cwの個数が同数であれば、前述の2つの保持位置H1,H2を設定している場合に比べ、組合せの数が増加するので、より組合せ精度の向上を図ることができる。また、2つの保持位置H1,H2を設定している場合と同等の組合せ精度でよい場合には、計量部Cwの個数を少なくすることができる。
【0180】
なお、計量コンベア1に3つ以上の保持位置を設定する場合を含め、複数の保持位置を設定する場合には、そのうちの1つの保持位置を供給位置とする場合には、両端の保持位置のうちのいずれか一方の保持位置を供給位置とすることが好ましく、これにより計量コンベア1の機長の増大を抑えることができる。また、計量コンベア1にm個(mは3以上の整数)の保持位置を設定し、そのうちのk個(kはmより小さい2以上の整数)の保持位置を供給位置とする場合には、両端の保持位置のうちのいずれか一方の保持位置を含み、かつ互いに隣り合うk個の保持位置を供給位置とすることが好ましく、これにより計量コンベア1の機長の増大を抑えることができる。
【0181】
また、第1〜第5構成例では、各待機コンベア3a、3bに2個の被計量物を保持するようにしたが、3個以上の被計量物を保持するように構成してもよく、この場合、組合せの数が増加し、より組合せ精度の向上を図ることができる。また、第6構成例においても、各待機コンベア3c〜3eに複数個の被計量物を保持するように構成してもよく、この場合も、組合せの数が増加し、より組合せ精度の向上を図ることができる。
【0182】
ここで、待機コンベアに3個以上の被計量物を保持するように構成した場合において、例えば、第1〜第3構成例の待機コンベア3a、3b及び第6構成例の最下段の待機コンベア3eのように、待機コンベアの両端から排出装置へ被計量物を排出できる構成の場合には、組合せ処理において、待機コンベアに保持されている両端の被計量物以外の被計量物(これを、「内側被計量物」という)を排出組合せに選択する場合には、内側被計量物から、両端の被計量物のうちの少なくともいずれか一方の被計量物までの全ての被計量物が排出組合せに選択されるようにして、排出組合せを求めるようにすればよい。
【0183】
また、待機コンベアに2個以上の複数の被計量物を保持するように構成した場合において、第4構成例の待機コンベア3a、3b及び第6構成例の待機コンベア3c、3dのように、待機コンベアの一端のみから排出装置へ被計量物を排出する構成の場合には、組合せ処理において、内側被計量物を排出組合せに選択する場合には、内側被計量物から待機コンベアの一端側に最も近い被計量物までの全ての被計量物が排出組合せに選択されるようにして、排出組合せを求めるようにすればよい。
【0184】
なお、本実施形態における各構成例では、平面視において、各計量部Cwの計量コンベアと待機コンベアとが直線状に並んだ配置(図1(a)、図4(a)、図5(a)、図6(a)、図8(a))と、計量コンベアと待機コンベアとの互いの搬送方向が直交する配置(図7(a))とを例示しているが、計量コンベアの搬送方向と待機コンベアの搬送方向とが直交以外に交差して配置されるように構成されていてもよい。
【0185】
また、本実施形態では、計量コンベア及び待機コンベアに、ベルトコンベアを用いたが、被計量物の種類等によっては、ローラコンベア等を用いてもよい。また、排出装置に、シュート等を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0186】
本発明は、組合せ精度を向上し、かつ、製造コストの増加を抑えるとともにコンパクト化を図ることができる組合せ秤等として有用である。
【符号の説明】
【0187】
Cw 計量部
H1〜H6 保持位置
1 計量コンベア
2 重量センサ
3a〜3e 待機コンベア
4 操作表示器
5 制御部
13 排出装置
50 供給装置
51 ホッパ本体
52a,52b 排出ゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を搬送する計量コンベアと、
前記計量コンベア上の被計量物の重量を計量する重量センサと、
前記計量コンベア上で計量された被計量物が供給され、供給された被計量物を一時保持する1個以上の待機コンベアと
を有する計量部を複数備えるとともに、
各々の前記計量部において、全ての前記待機コンベアに保持される被計量物の合計個数が2個以上となるように構成され、
前記待機コンベアに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求める組合せ手段と、
前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記待機コンベアを搬送動作させるコンベア制御手段と
を備えた組合せ秤。
【請求項2】
供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を搬送する計量コンベアと、
前記計量コンベア上の被計量物の重量を計量する重量センサと、
前記計量コンベア上で計量された被計量物が供給され、供給された被計量物を一時保持する1個以上の待機コンベアと
を有する計量部を複数備えるとともに、
前記計量コンベア及び前記待機コンベアに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求める組合せ手段と、
前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記計量コンベア及び前記待機コンベアを搬送動作させるコンベア制御手段と
を備えた組合せ秤。
【請求項3】
各々の前記計量部において、前記待機コンベアは、第1及び第2の待機コンベアを含むように複数設けられ、
前記第1の待機コンベアは、前記計量コンベアの一端から排出されて落下する被計量物が供給され、前記第2の待機コンベアは、前記第1の待機コンベアの一端から排出されて落下する被計量物が供給されるように構成された、
請求項1または2に記載の組合せ秤。
【請求項4】
前記待機コンベアは、供給される被計量物をそれぞれ異なる位置で複数個保持するように構成された、請求項1または2に記載の組合せ秤。
【請求項5】
供給される被計量物を一時保持し、保持した被計量物を互いに逆方向である2方向へ搬送可能である計量コンベアと、
前記計量コンベア上の被計量物の重量を計量する重量センサと、
前記計量コンベアの両端側に配置され、前記計量コンベア上で計量された被計量物が供給され、供給される被計量物をそれぞれ異なる位置で複数個保持し、かつ、保持した被計量物を互いに逆方向である2方向へ搬送可能である2個の待機コンベアと
を有する計量部を複数備え、
前記待機コンベアに保持されている被計量物の中から、合計重量が目標重量範囲内となる被計量物の組合せからなる排出組合せを求める組合せ手段と、
前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記待機コンベアを搬送動作させるコンベア制御手段と
を備えた組合せ秤。
【請求項6】
前記排出組合せに選択された全ての被計量物が供給され、供給される被計量物を一方向へ搬送して外部へ排出する単一の搬送排出装置をさらに備え、
全ての前記計量コンベアがその機長方向と直交する方向に並んで平行に配置されるとともに、各々の前記計量部において、前記計量コンベア及び前記2個の待機コンベアの各々の機長方向が平面視において同一方向となるように配置され、
前記搬送排出装置は、
全ての前記計量部の前記2個の待機コンベアの間に配置され、各々の前記待機コンベアの前記計量コンベア寄りの一端のみから排出される被計量物が供給されるように構成された
請求項5に記載の組合せ秤。
【請求項7】
各々の前記計量部において、前記2個の待機コンベアが平面視において平行に配置され、かつ、前記2個の待機コンベアの間に前記待機コンベアと機長方向が直交するように前記計量コンベアが配置された、
請求項5に記載の組合せ秤。
【請求項8】
前記排出組合せに選択された全ての被計量物が供給され、供給される被計量物を一方向へ搬送して外部へ排出する単一の搬送排出装置をさらに備え、
各々の前記計量部において、前記2個の待機コンベアが平面視において平行に配置され、かつ、各々の前記待機コンベアの一端のみから排出される被計量物が前記搬送排出装置へ供給されるように配置されるとともに、前記2個の待機コンベアの間に前記待機コンベアと機長方向が直交するように前記計量コンベアが配置された、
請求項5に記載の組合せ秤。
【請求項9】
前記組合せ手段は、
前記計量コンベア及び前記待機コンベア上に保持されている被計量物の中から前記排出組合せを求めるように構成され、
前記コンベア制御手段は、
前記排出組合せに選択されている被計量物のみを排出するように前記計量コンベア及び前記待機コンベアを搬送動作させ、その際に、前記排出組合せに選択されかつ前記計量コンベア上に保持されている被計量物は前記待機コンベアを介して排出させるように前記計量コンベア及び前記待機コンベアを搬送動作させるように構成された、
請求項5〜8のいずれかに記載の組合せ秤。
【請求項10】
前記待機コンベアは、前記計量コンベアから供給される被計量物を受け取って保持する際、この被計量物を受け取る受取り位置から離れた位置で保持するようにし、前記排出組合せに選択されかつ前記計量コンベアから排出される被計量物を前記受取り位置で受け取った後、排出させるように構成された、請求項9に記載の組合せ秤。
【請求項11】
前記計量コンベアは、異なるタイミングで供給される被計量物の各々を、搬送方向に所定間隔をおいて定められた複数の保持位置の各々に一時保持するように構成され、
前記重量センサの計量値に基づいて、各々の前記保持位置に保持されている被計量物の重量を算出する重量算出手段をさらに備えた、
請求項1〜10のいずれかに記載の組合せ秤。
【請求項12】
各々の前記計量コンベアにおいて、1つの前記保持位置が被計量物を供給する供給位置に予め定められており、前記供給位置に被計量物が手動で供給され、
前記コンベア制御手段は、
各々の前記計量コンベアに対して、前記供給位置以外の前記保持位置に被計量物が保持されていないときに、前記供給位置に供給された被計量物を前記供給位置以外の前記保持位置へ搬送させるように構成された、
請求項11に記載の組合せ秤。
【請求項13】
前記供給位置の上方に被計量物を供給するための開口部を有し、かつ前記計量コンベアの上方を覆うためのカバーをさらに備えた、請求項12に記載の組合せ秤。
【請求項14】
各々の前記計量コンベアにおいて、各々の前記計量コンベアに対して被計量物を供給するべきタイミングを作業者に報知するための供給タイミング報知手段をさらに備えた、請求項12または13に記載の組合せ秤。
【請求項15】
各々の前記計量コンベアにおいて、全ての前記保持位置が被計量物を供給する供給位置に予め定められており、前記供給位置に被計量物が手動または自動で供給されるように構成された、請求項11に記載の組合せ秤。
【請求項16】
各々の前記計量部の前記計量コンベアと重量センサとからなる計量コンベア装置において、前記計量コンベアから被計量物を排出させて駆動を停止させた直後の前記計量コンベアに対応する前記重量センサの計量値に基づいて、前記計量コンベア装置が異常であるか否かを判定する異常判定手段をさらに備えた、請求項1〜8のいずれかに記載の組合せ秤。
【請求項17】
前記異常判定手段による判定結果に基づいて異常である前記計量コンベア装置を作業者に報知する異常報知手段をさらに備えた、請求項16に記載の組合せ秤。
【請求項18】
複数の計量部のうちの、一の前記計量部が他の前記計量部より大きな重量の被計量物を計量し搬送するように構成され、
前記組合せ手段は、
前記一の計量部に保持されている被計量物が必ず選択されるように前記排出組合せを求めるように構成された、
請求項1〜8のいずれかに記載の組合せ秤。
【請求項19】
各々の前記計量コンベアにおいて、隣り合う2つの前記保持位置が被計量物を供給する供給位置に予め定められており、2つの前記供給位置の各々に被計量物を供給するために用いられ、
各々の前記計量コンベアの上方に配設され、供給される被計量物を一時保持し、2つの前記供給位置のうちの一方へ被計量物を供給するための第1の排出ゲートと、他方へ被計量物を供給するための第2の排出ゲートとを有するように構成された複数の供給装置をさらに備えた、請求項11に記載の組合せ秤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−88230(P2013−88230A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227846(P2011−227846)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)