説明

組合せ計量装置

【課題】熟練度が低いオペレータであっても稼働率及び組合せ精度を容易に向上させることが可能な組合せ計量装置を提供する。
【解決手段】複数のヘッドのそれぞれには、搬送部101によって搬送された被計量物が投入される。ヘッドに投入された被計量物の重量は計量ホッパ7で計量される。投入重量ばらつき算出部83は、複数のヘッドそれぞれにおいて被計量物が複数回投入されて得られる当該被計量物の投入重量全体でのばらつきを算出する。タッチパネルディスプレイ10は、投入重量ばらつき算出部83で算出された当該ばらつきを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の被計量物の各重量の組合せ演算を行う組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1〜4には、菓子や果物など個々の重量にばらつきがある被計量物を、許容範囲内の合計重量となるように計り分ける組合せ計量装置が開示されている。特許文献1〜4に記載の組合せ計量装置では、被計量物がそれぞれ投入され、投入された被計量物を保持して計量する計量ホッパが設けられており、各計量ホッパで計量された重量を組合せ演算して、その結果に基づいて被計量物を排出する計量ホッパを選択している。
【0003】
また、特許文献1〜4に記載の組合せ計量装置には液晶ディスプレイ等の表示部が設けられており、当該表示部には、組合せ演算の結果に基づいて選択された、被計量物を排出する計量ホッパの数の平均値や組合せ重量など様々な情報が表示されている。オペレータは当該情報を参照して装置の調整を行い、稼働率及び組合せ精度の向上を図ることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2000−304597号公報
【特許文献2】特開2000−314656号公報
【特許文献3】特開2005−121512号公報
【特許文献4】特開2003−28708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、熟練度が低いオペレータにとっては、特許文献1〜4の技術で表示される情報を参照するだけでは、稼働率及び組合せ精度を向上させることは容易ではない。
【0006】
そこで、本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、熟練度が低いオペレータであっても稼働率及び組合せ精度を容易に向上させることが可能な組合せ計量装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、被計量物を搬送する搬送部と、前記搬送部から搬送された前記被計量物が投入され、投入された当該被計量物を排出することが可能なホッパをそれぞれが有する複数のヘッドと、前記複数のヘッドにおける前記ホッパに投入された前記被計量物の重量をそれぞれ計量する計量部と、前記計量部で計量された前記被計量物の重量の組合せ演算を行い、当該組合せ演算の結果に基づいて、前記複数のヘッドにおける前記ホッパのうち排出動作を行うホッパを選択するホッパ選択部と、前記複数のヘッドそれぞれにおいて前記被計量物が複数回投入されて得られる前記被計量物の投入重量全体でのばらつきを算出する投入重量ばらつき算出部と、前記ばらつきを表示する表示部とを備える、組合せ計量装置である。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の組合せ計量装置であって、前記ホッパ選択部において前記組合せ演算ごとに選択される前記ホッパの数の平均値を算出する平均選択ホッパ数算出部をさらに備え、前記表示部は、前記平均値を前記ばらつきと同時に表示する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、同一グラフ上において、前記ばらつき及び前記平均値の一方を横軸に、他方を縦軸に表示する。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記同一グラフ上において、前記ばらつき及び前記平均値の履歴を表示する。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項3に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記同一グラフ上において、前記ばらつき及び前記平均値の適正範囲を表示する。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項2に記載の組合せ計量装置であって、前記平均値を調整する操作部をさらに備える。
【0013】
また、請求項7の発明は、請求項6に記載の組合せ計量装置であって、前記搬送部は、前記被計量物を分散して搬送する第1フィーダと、前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記第1フィーダから搬送された前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数の第2フィーダとを有し、前記搬送部は、前記操作部に対する操作に応じて前記第1フィーダの搬送力を変更する。
【0014】
また、請求項8の発明は、請求項6に記載の組合せ計量装置であって、前記搬送部は、前記被計量物を分散して搬送する第1フィーダと、前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記第1フィーダから搬送された前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数の第2フィーダとを有し、前記第1フィーダに前記被計量物を供給する供給部をさらに備え、前記供給部は、前記操作部に対する操作に応じて前記第1フィーダに供給する前記被計量物の目標重量を変更する。
【0015】
また、請求項9の発明は、請求項6に記載の組合せ計量装置であって、前記搬送部は、 前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記被計量物をそれぞれに対応する前前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数のフィーダを有し、前記操作部に対する操作に応じて、前記複数のフィーダのそれぞれの搬送力を互いに同じ量だけ変更する。
【0016】
また、請求項10の発明は、請求項7に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値と同時に前記第1フィーダの搬送力を表示し、前記操作部に対する操作に応じて前記第1フィーダの搬送力の表示を変更する。
【0017】
また、請求項11の発明は、請求項8に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値と同時に前記目標重量を表示し、前記操作部に対する操作に応じて前記目標重量の表示を変更する。
【0018】
また、請求項12の発明は、請求項9に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値と同時に前記複数のフィーダにおける搬送力の平均値を表示し、前記操作部に対する操作に応じて当該平均値の表示を変更する。
【0019】
また、請求項13の発明は、請求項2に記載の組合せ計量装置であって、前記ばらつきを調整する操作部をさらに備える。
【0020】
また、請求項14の発明は、請求項13に記載の組合せ計量装置であって、前記搬送部は、前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数のフィーダを有し、前記操作部に対する操作に応じて、前記複数のフィーダにおける搬送力の平均値が変化しないように当該複数のフィーダのうち少なくとも2つの搬送力を変更する。
【0021】
また、請求項15の発明は、請求項9及び請求項14のいずれか一つに記載の組合せ計量装置であって、前記複数のフィーダは前記複数のヘッドとともに環状に配置されており、前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値の表示と同時に、前記複数のフィーダのそれぞれの搬送力を、前記複数のフィーダ及び前記複数のヘッドの配置に対応した並びでグラフィック表示する。
【0022】
また、請求項16の発明は、請求項15に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記複数のフィーダのそれぞれの搬送力とともに、前記複数のヘッドそれぞれでの前記被計量物の投入重量の平均値を、前記複数のフィーダ及び前記複数のヘッドの配置に対応した並びでグラフィック表示する。
【0023】
また、請求項17の発明は、請求項15に記載の組合せ計量装置であって、前記表示部は、前記操作部に対する操作に応じて前記複数のフィーダの搬送力の表示を変更する。
【発明の効果】
【0024】
請求項1の発明によれば、複数のヘッドそれぞれにおいて被計量物が複数回投入されて得られる当該被計量物の投入重量全体でのばらつき(投入重量ばらつき)が表示されるため、オペレータは投入重量ばらつきを考慮して複数のヘッドへの被計量物の投入量を調整することができる。この投入重量ばらつきは、ヘッド単体での投入重量のばらつきが変化した場合であってもその値は変化し、複数のヘッド間での投入重量のばらつきが変化した場合であってもその値は変化する。組合せ計量装置において稼働率及び組合せ精度を向上するためには、ヘッド単体での投入重量のばらつきと、複数のヘッド間での投入重量のばらつきとのバランスが重要であるため、ヘッド単体での投入重量のばらつきと、複数のヘッド間での投入重量のばらつきとの両方の影響を受ける投入重量ばらつきを考慮してヘッドへの被計量物の投入量を調整することにより、熟練度の低いオペレータであっても稼働率及び組合せ精度を容易に向上することができる。
【0025】
また、請求項2の発明によれば、投入重量ばらつきだけではなく、ホッパ選択部で選択されるホッパの数の平均値(平均選択ホッパ数)もそれと同時に表示されるため、平均選択ホッパ数の情報も利用して複数のヘッドへの被計量物の投入量を調整することができる。稼働率及び組合せ精度を向上するためには平均選択ホッパ数の情報も重要であることから、表示された平均選択ホッパ数の情報を利用することによって、熟練度の低いオペレータであっても、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0026】
また、請求項3の発明によれば、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数とは同一グラフ上に表示されるため、これらの情報のバランスを直感的に理解しやすくなる。稼働率及び組合せ精度の向上には、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数とのバランスも重要であることから、当該バランスが直感的に理解しやすくなることによって、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0027】
また、請求項4の発明によれば、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数の履歴が表示されるため、ヘッドに対する被計量物の投入量の調整によって、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数とがどのように変化したかを容易に把握することができる。したがって、ヘッドに対する被計量物の投入量の調整がしやすくなり、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0028】
また、請求項5の発明によれば、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数の適正範囲が表示されるため、当該適正範囲を見ながらヘッドに対する被計量物の投入量の調整することができる。よって、当該投入量の調整がしやすくなり、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0029】
また、請求項6の発明によれば、平均選択ホッパ数を調整する操作部が設けられているため、平均選択ホッパ数を簡単に調整することができる。
【0030】
また、請求項7の発明によれば、操作部に対する操作に応じて第1フィーダの搬送力が変更されるため、第1フィーダでの被計量物の搬送量が変化する。そのため、平均選択ホッパ数を容易に変更することができる。
【0031】
また、請求項8の発明によれば、操作部に対する操作に応じて第1フィーダに供給する被計量物の目標重量が変更されるため、第1フィーダでの被計量物の搬送量が変化する。よって、平均選択ホッパ数を容易に変更することができる。
【0032】
また、請求項9の発明によれば、複数のフィーダのそれぞれの搬送力が同じ量だけ変更されるため、投入重量ばらつきに与える影響を抑制しつつ、平均選択ホッパ数を容易に変更することができる。
【0033】
また、請求項10の発明によれば、操作部に対する操作に応じて第1フィーダの搬送力の表示が変更されるため、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けらたか否かが不明であるために操作部に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0034】
また、請求項11の発明によれば、操作部に対する操作に応じて第1フィーダに供給する被計量物の目標重量の表示が変更されるため、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けらたか否かが不明であるために操作部に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0035】
また、請求項12の発明によれば、操作部に対する操作に応じて複数のフィーダにおける搬送力の平均値の表示が変更されるため、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けらたか否かが不明であるために操作部に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0036】
また、請求項13の発明によれば、投入重量ばらつきを調整する操作部が設けられているため、投入重量ばらつきを簡単に調整することができる。
【0037】
また、請求項14の発明によれば、複数のフィーダにおける搬送力の平均値が変化しないように投入重量ばらつきが調整されるため、投入重量ばらつき調整後に、平均選択ホッパ数が変化することを抑制できる。
【0038】
また、請求項15の発明によれば、複数のフィーダのそれぞれの搬送力が、フィーダ及びヘッドの配置に対応した並びでグラフィック表示されるため、フィーダの搬送力とヘッドとの対応関係が視覚的に認識しやすくなる。よって、複数のフィーダを個別に調整しやすくなる。
【0039】
また、請求項16の発明によれば、複数のフィーダのそれぞれの搬送力とともに、複数のヘッドそれぞれでの被計量物の投入重量の平均値が、フィーダ及びヘッドの配置に対応した並びでグラフィック表示されるため、フィーダの搬送力と、ヘッドでの被計量物の投入重量の平均値との対応関係が視覚的に認識しやすくなる。よって、複数のフィーダをさらに個別に調整しやすくなる。
【0040】
また、請求項17の発明によれば、操作部に対する操作に応じて複数のフィーダの搬送力の表示が変更されるため、オペレータは操作部に対する操作によって、フィーダの個々の搬送力がどのように変化したを容易に認識することができる。さらに、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができ、自身の操作が受け付けらたか否かが不明であるために操作部に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
図1は本発明の実施の形態に係る組合せ計量装置1の全体構成を示す図であって、図2は本組合せ計量装置1の構造を示す上面図である。また、図3は本組合せ計量装置1が備える制御部8の構成を主に示すブロック図である。以下に、図1〜3を参照して本実施の形態に係る組合せ計量装置1について説明する。
【0042】
<組合せ計量装置1の構成>
図1に示されるように、組合せ計量装置1は、クロスフィーダ2と、分散フィーダ3と、複数の放射フィーダ4と、複数のヘッド5とを備えている。本実施の形態では、組合せ計量装置1は、図2に示されるように、14個のヘッド5と、当該14個のヘッド5にそれぞれ対応して設けられた14個の放射フィーダ4とを備えており、ヘッド5及び放射フィーダ4は、上面視において環状に配置されている。ここで本明細書中の「環状」とは、円環状や多角形環状などを含む概念である。本実施の形態では、一例として円環状に配置されたヘッド5及び放射フィーダ4について説明する。
【0043】
図2に示されるように、14個のヘッド5には1〜14までの番号が上面視で反時計周りの順に割り当てられており、複数のヘッド5は1番ヘッド5−1から14番ヘッド5−14までで構成されている。つまり、1番ヘッド5−1〜14番ヘッド5−14は、番号順に反時計回りに配置されている。そして、各ヘッド5は、プールホッパ6及び計量ホッパ7を備えている。したがって、プールホッパ6及び計量ホッパ7も上面視においてそれぞれ環状に配置されている。同様に、14個の放射フィーダ4には1〜14までの番号が上面視で反時計周りの順に割り当てられており、複数の放射フィーダ4は1番放射フィーダ4−1から14番放射フィーダ4−14までで構成されている。
【0044】
また、組合せ計量装置1は、クロスフィーダ2、分散フィーダ3、放射フィーダ4及びヘッド5を主に制御するための構成として、制御部8及び記憶部9を備えている。さらに組合せ計量装置1は、オペレータとのインタフェースとして、各種情報を画面表示する表示部として機能するとともにオペレータからの指示を入力するための操作部として機能するタッチパネルディスプレイ10を備えている。本実施の形態では、表示部及び操作部を一つの装置で実現しているが、例えば、表示部をCRTで構成し、操作部をキーボード及びマウスで構成するなどして、表示部と操作部とを別々の装置で構成しても良い。なお、図示を省略しているが、組合せ計量装置1には、計量ホッパ7から排出された被計量物が投入される集合排出シュートも設けられている。
【0045】
このような構成により、本実施の形態に係る組合せ計量装置1は、菓子や果物といった個々の重量が異なる被計量物を、許容範囲内の合計重量となるように組合せて袋詰めする装置として利用される。なお、同様の目的で用いられる箱詰め装置や瓶詰め装置などにももちろん利用することができる。
【0046】
クロスフィーダ2は、被計量物が載置されるトラフ20と、トラフ20を所定の方向に駆動する駆動機構21とから構成されている。クロスフィーダ2は、駆動機構21によりトラフ20を所定の方向に駆動させることによって、当該トラフ20に載置された被計量物を分散フィーダ3に向けて搬送し供給する。駆動機構21は、制御部8からのON・OFF制御信号に基づいて動作する。
【0047】
分散フィーダ3は、クロスフィーダ2から供給される被計量物が載置される分散テーブル30と、分散テーブル30を保持する駆動機構31とから構成されている。分散テーブル30は、上面が略円錐形状であって、図1に矢印で示されるように、クロスフィーダ2によって搬送された被計量物が上面の頂点付近に供給される。また分散テーブル30は、駆動機構31によって所定の位置に保持されるとともに、所定の時間、所定の振幅で振動駆動される。
【0048】
このような分散テーブル30に対する振動駆動によって、分散テーブル30に搬送され載置された被計量物は、図1に矢印で示されるように、上面周方向に分散しつつ経方向に移動して、各放射フィーダ4に搬送される。分散テーブル30での振動強度(振動振幅)及び振動時間は、駆動機構31が制御部8からの制御信号に基づいて動作することによって変更可能とされており、分散テーブル30での振動強度及び振動時間を調整することにより、分散フィーダ3の搬送量を制御することができる。
【0049】
複数の放射フィーダ4は、分散テーブル30の円形の縁の周囲に沿って放射状に配置されており、それぞれ、分散フィーダ3から被計量物を受け取って搬送するフィーダ部40と駆動機構41とを備えている。各放射フィーダ4では、フィーダ部40が所定の時間、所定の振幅で振動駆動することよって、フィーダ部40が受け取った被計量物を所定の方向に搬送して、対応するヘッド5のプールホッパ6に搬入する。フィーダ部40での振動強度及び振動時間は、駆動機構41が制御部8からの制御信号に基づいて動作することによって変更可能とされており、フィーダ部40での振動強度及び振動時間を調整することにより、放射フィーダ4の搬送量を制御することができる。
【0050】
各プールホッパ6は、対応する放射フィーダ4の先端部の下方に配置されており、その放射フィーダ4から供給される被計量物を一時的に保持する。そして、各プールホッパ6は、制御部8からの制御信号に基づいて、図示していない開閉ゲートを所定のタイミングで開くことによって、保持している被計量物を対応する計量ホッパ7に投入する。
【0051】
各計量ホッパ7は、対応するプールホッパ6の直下に配置されており、そのプールホッパ6から供給される被計量物を保持する。そして、各計量ホッパ7にはロードセル(図示せず)が設けられており、かかるロードセルは計量ホッパ7が保持した被計量物の重量を計量し、その計量結果を計量信号として制御部8に出力する。また、各計量ホッパ7は、制御部8からの制御信号に基づいて、図示していない開閉ゲートを開くことにより排出動作を行い、保持した被計量物を集合排出シュートに投入する。
【0052】
このように、複数の計量ホッパ7は、複数に振り分けられた被計量物がそれぞれ投入され、投入された被計量物を排出することが可能なホッパとして機能しつつ、当該ホッパに投入された被計量物の重量を計量する計量部として機能する。
【0053】
集合排出シュートは、後述する組合せ演算により選択された計量ホッパ7から排出される被計量物を、一箇所に集合して下方に排出する。そして、集合排出シュートから排出された被計量物は、後続の包装装置等へ供給される。
【0054】
記憶部9は、ROM及びRAM等から構成されており、制御部8が実行する動作プログラムや、後述の組合せ演算で使用される各種データなどを記憶する。
【0055】
制御部8は、CPUやDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)などから構成されており、図示しないインターフェイス回路及びバス配線を介して、組合せ計量装置1のその他の構成要素と接続されている。制御部8は、記憶部9に記憶されている動作プログラムを実行することにより、組合せ計量装置1のその他の構成要素を制御する。
【0056】
タッチパネルディスプレイ10は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であって、画像を表示する表示部と、オペレータが組合せ計量装置1に関する各種設定を行う操作部とを兼用している。オペレータは、タッチパネルディスプレイ10に表示されるボタンを押すことにより組合せ計量装置1に対して各種入力を行うことができる。タッチパネルディスプレイ10が受け付けた操作情報は制御部8に入力され、制御部8は入力された操作情報に応じた動作を行う。
【0057】
次に、図3を参照して制御部8の構成について詳細に説明する。図3に示されるように、制御部8は、計量信号処理部80、ホッパ選択部81、平均選択ホッパ数算出部82、投入重量ばらつき算出部83、平均投入重量算出部84、平均搬送力算出部85、供給制御部86、搬送制御部87及び表示制御部88を備えており、これらの構成要素は、制御部8が前述の動作プログラムを実行することにより実現される機能要素である。
【0058】
計量信号処理部80は、各計量ホッパ7から出力される、アナログ信号の計量信号を増幅してディジタル信号に変換する。そして、計量信号処理部80は、ディジタル信号に変換後の計量信号をフィルタリングして、フィルタリング後の計量信号を示す計量データ90を生成し記憶部9に記憶する。したがって、計量データ90は各計量ホッパ7に投入されている被計量物の重量を示している。
【0059】
ホッパ選択部81は、記憶部9内の計量データ90に基づいて、被計量物の重量の組合せ演算を行う。具体的には、計量データ90が示す、複数の計量ホッパ7内の被計量物の重量の中から、目標合計重量となる重量の組合せ、あるいはそれが存在しなければ予め設定された許容範囲内であって目標合計重量に最も近い重量の組合せを求める。そして、ホッパ選択部81は、計量ホッパ7の中から、求めた組合せを構成する重量の被計量物を保持する各計量ホッパ7を選択し、選択した計量ホッパ7に開閉ゲートを開かせるための制御信号を出力する。
【0060】
これにより、複数の計量ホッパ7のうち排出動作を行うホッパが組合せ演算の結果に基づいて選択され、選択された各計量ホッパ7内の被計量物が集合排出シュートに排出される。この結果、所定の許容範囲内の重量を示す被計量物が包装装置等に送られる。以後、組合せ演算の結果により選択された各計量ホッパ7から排出される被計量物の合計重量を「組合せ重量」と呼ぶ。この組合せ重量の情報は、組合せ演算が行われるたびに、言い換えれば、選択された計量ホッパ7からの排出動作が行われるたびに、ホッパ選択部81によって記憶部9に記憶される。
【0061】
なお、本実施の形態に係る組合せ計量装置1は、分散フィーダ3、放射フィーダ4及びヘッド5を複数のセクションに分割することにより、1台で、複数種類の被計量物それぞれに対する組合せ演算を独立して行うことも可能である。以後、本組合せ計量装置1が1つのセクションだけで構成されているものとして本組合せ計量装置1について説明する。
【0062】
ホッパ選択部81は、組合せ演算を行うたびに、当該組合せ演算の結果に基づいて選択した計量ホッパ7に投入されている被計量物の重量の情報と、当該選択した計量ホッパ7がそれぞれ属するヘッド5の番号の情報とを、投入重量履歴データ91に含めて記憶部9に記憶する。ここで、ある放射フィーダ4からそれに対応するヘッド5に投入された被計量物は、当該ヘッド5のプールホッパ6を介してそのまま当該ヘッド5の計量ホッパ7に投入される。したがって、計量ホッパ7で計量された被計量物の重量は、当該計量ホッパ7が属するヘッド5に対する被計量物の投入重量と考えることができる。したがって、投入重量履歴データ91は、各ヘッド5における投入重量の履歴を示すことになる。
【0063】
また、ホッパ選択部81は、組合せ演算を行うたびに、当該組合せ演算の結果に基づいて選択した計量ホッパ7の数(以後、「選択ホッパ数」と呼ぶ)を、選択ホッパ数履歴データ92に含めて記憶部9に記憶する。
【0064】
平均選択ホッパ数算出部82は、記憶部9内の選択ホッパ数履歴データ92を参照して、選択ホッパ数の平均値(以後、「平均選択ホッパ数」と呼ぶ)を算出して記憶部9に記憶する。平均選択ホッパ数の算出方法については後で詳細に説明する。
【0065】
投入重量ばらつき算出部83は、複数のヘッド5それぞれにおいて被計量物が複数回投入されて得られる当該被計量物の投入重量全体でのばらつき(以後、「投入重量ばらつき」と呼ぶ)を算出して記憶部9に記憶する。ここで、あるヘッド5に対する被計量物の1回の投入とは、当該ヘッド5における空の計量ホッパ7に被計量物を供給するために、当該ヘッド5に被計量物を投入する動作をいう。したがって、ある計量ホッパ7において被計量物の排出が複数回行われると、当該計量ホッパ7が属するヘッド5に対して被計量物の投入が複数回行われる。投入重量ばらつきの算出方法については後で詳細に説明する。
【0066】
平均投入重量算出部84は、記憶部9内の投入重量履歴データ91を参照して、複数のヘッド5それぞれでの投入重量の平均値(以後、「ヘッド平均投入重量」と呼ぶ)を算出して記憶部9に記憶する。さらに、平均投入重量算出部84は、セクションごとのヘッド平均投入重量の平均値(以後、「セクション平均投入重量」と呼ぶ)を算出して記憶部9に記憶する。本実施の形態に係る組合せ計量装置1は1つのセクションで構成されているため、セクション平均投入重量は、14個のヘッド5におけるヘッド平均投入重量の平均値となる。ヘッド平均投入重量の算出方法については後で詳細に説明する。
【0067】
平均搬送力算出部85は、複数の放射フィーダ4における搬送力の平均値を算出して記憶部9に記憶する。具体的には、平均搬送力算出部85は、複数の放射フィーダ4における振動時間の平均値(以後、「平均振動時間」と呼ぶ)を算出して記憶部9に記憶するとともに、複数の放射フィーダ4における振動強度の平均値(以後、「平均振動強度」と呼ぶ)を算出して記憶部9に記憶する。記憶部9には、分散フィーダ3及び各放射フィーダ4での振動時間及び振動強度の設定値情報が搬送力パラメータデータ93に含められて記憶されているため、平均搬送力算出部85は、当該搬送力パラメータデータ93を参照することによって、複数の放射フィーダ4における平均振動時間及び平均振動強度を求めることができる。
【0068】
供給制御部86は、クロスフィーダ2とともに供給部100を構成しており、記憶部9に記憶されている供給量パラメータデータ94に基づいて、クロスフィーダ2による分散フィーダ3への被計量物の供給を制御する。本実施の形態では、分散フィーダ3に供給する被計量物の目標重量(以後、「目標供給重量」と呼ぶ)にはある程度の幅があり、その上限値SWmaxと下限値SWminの情報が供給量パラメータデータ94に含まれている。
【0069】
図4は分散フィーダ3に対する被計量物の供給重量の時間変化の様子を示す図である。図4に示されるように、分散フィーダ3に対する被計量物の供給重量が、目標供給重量の上限値SWmaxに達すると、供給制御部86は、駆動機構21に対してOFF信号を出力し、クロスフィーダ2による分散フィーダ3への被計量物の供給を停止する。一方で、分散フィーダ3に対する被計量物の供給重量が、目標供給重量の下限値SWminに達すると、供給制御部86は、駆動機構21にON信号を出力し、クロスフィーダ2による分散フィーダ3への被計量物の供給を開始する。これにより、分散フィーダ3においては、常に、一定範囲内の重量を示す被計量物が搭載されていることになる。
【0070】
なお、分散フィーダ3には、当該分散フィーダ3に搭載されている被計量物の重量を検出する重量センサー(図示せず)が取り付けられている。そして、当該重量センサーで計測された、分散フィーダ3に対する被計量物の供給重量の情報は、供給重量データ95として記憶部9に記憶される。供給制御部86は、この供給重量データ95を参照することによって、クロスフィーダ2による分散フィーダ3に対する被計量物の供給重量を知ることができ、上述の制御が可能となる。
【0071】
搬送制御部87は、分散フィーダ3及び放射フィーダ4とともに、複数のヘッド5に被計量物を搬送する搬送部101を構成している。搬送制御部87は、記憶部9内の搬送力パラメータデータ93に基づいて、分散フィーダ3及び放射フィーダ4のそれぞれの搬送力を個別に制御する。具体的には、搬送制御部87は、記憶部9内の搬送力パラメータデータ93を参照することによって分散フィーダ3での振動時間及び振動強度の設定値を取得し、取得した当該設定値に基づいて分散フィーダ3の駆動機構31を制御することにより、分散テーブル30の振動時間及び振動強度を制御する。また、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を参照することによって各放射フィーダ4での振動時間及び振動強度の設定値を取得し、取得した当該設定値に基づいて各放射フィーダ4での駆動機構41を個別に制御することにより、複数のフィーダ部40の振動時間及び振動強度を個別に制御する。
【0072】
表示制御部88は、画像データを生成し、当該画像データをタッチパネルディスプレイ10に出力する。タッチパネルディスプレイ10は、入力された画像データに基づいて各種情報を表示する。これにより、タッチパネルディスプレイ10の表示内容は、表示制御部88によって制御される。
【0073】
以上のような構成を成す本組合せ計量装置1においては、被計量物がクロスフィーダ2、分散フィーダ3、放射フィーダ4及びプールホッパ6を経て、各計量ホッパ7に投入される。そして、組合せ演算が実行され、その結果に基づいて排出動作を行う計量ホッパ7が選択される。選択された計量ホッパ7は、集合排出シュートに被計量物を排出し、これによって空となった計量ホッパ7には再度被計量物が投入される。そして、再度組合せ演算が実行され、以後同様の動作が繰り返して実行される。
【0074】
<平均選択ホッパ数の算出方法>
次に、平均選択ホッパ数の算出方法について詳細に説明する。図5は選択ホッパ数履歴データ92の一例を示す図である。平均選択ホッパ数算出部82は、x(≧2)回組合せ演算を行った際の選択ホッパ数の移動平均値を算出する。例えば、図5に示される例において、5回組合せ演算を行った際の選択ホッパ数の移動平均値を算出する場合には、ホッパ選択部81で(k+4)回目(k≧1)の組合せ演算が終了すると、平均選択ホッパ数算出部82は、当該組合せ演算を含めて過去5回分、つまりk回目から(k+4)回目までの組合せ演算の結果に基づいて得られた選択ホッパ数の平均値を算出する。図5の例では、当該平均値は3.8(=(3+5+4+4+3)/5)となる。次に、平均選択ホッパ数算出部82は、ホッパ選択部81で(k+5)回目の組合せ演算が終了すると、当該組合せ演算を含めて過去5回分、つまり(k+1)回目から(k+5)回目までの組合せ演算の結果に基づいて得られた選択ホッパ数の平均値を算出する。図5の例では、当該平均値は4.2(=(5+4+4+3+5)/5)となる。以後同様にして、平均選択ホッパ数算出部82は、組合せ演算が終了するたびに選択ホッパ数の移動平均値を算出して記憶部9に記憶する。
【0075】
<投入重量ばらつき及びヘッド平均投入重量の算出方法>
次に、投入重量ばらつき及びヘッド平均投入重量の算出方法について詳細に説明する。図6は、組合せ演算ごとの各ヘッド5での被計量物の投入重量を示す図である。つまり、図6は、各計量ホッパ7が保持する被計量物の重量を組合せ演算ごとに示している。図中では、1番ヘッド5−1〜14番ヘッド5−14での投入重量を、それぞれ投入重量Ay〜Ny(y≧1)として示している。また、図中において丸印で囲まれている投入重量は、組合せ演算の結果に基づいて選択された計量ホッパ7に投入されている被計量物の重量を示している。したがって、各組合せ演算においては、丸印で囲まれた投入重量の和が組合せ重量となる。
【0076】
図6に示される例では、k回目の組合せ演算の結果に基づいて、1番ヘッド5−1、3番ヘッド5−3及び5番ヘッド5−5に属する計量ホッパ7がそれぞれ選択されて、その結果、投入重量履歴データ91には、投入重量A1,C1,E1の情報と、ヘッドNo.1,No.3,No.5の情報とが互いに対応付けられて含められる。1番ヘッド5−1、3番ヘッド5−3及び5番ヘッド5−5に属する計量ホッパ7は、それぞれ被計量物の排出動作を行い、その後、1番ヘッド5−1、3番ヘッド5−3及び5番ヘッド5−5にはそれぞれ新たに被計量物が投入される。その結果、1番ヘッド5−1、3番ヘッド5−3及び5番ヘッド5−5での被計量物の投入重量が変化し、次の(k+1)回目の組合せ演算においては、それぞれ投入重量A2,C2,E2となっている。なお、k回目の組合せ演算の結果に基づいて選択されていない計量ホッパ7が属するヘッド5に関しては、(k+1)回目の組合せ演算においては被計量物の投入重量は変化していない。
【0077】
(k+1)回目の組合せ演算の結果に基づいて、2番ヘッド5−2、4番ヘッド5−4、10番ヘッド5−10、11番ヘッド5−11及び14番ヘッド5−14に属する計量ホッパ7がそれぞれ選択されると、投入重量履歴データ91には、投入重量B1,D1,J1,K1,N1の情報と、ヘッドNo.2,No.4,No.10,No.11.No.14の情報とが互いに対応付けられて含められる。2番ヘッド5−2、4番ヘッド5−4、10番ヘッド5−10、11番ヘッド5−11及び14番ヘッド5−14に属する計量ホッパ7は、それぞれ被計量物の排出動作を行い、その後、2番ヘッド5−2、4番ヘッド5−4、10番ヘッド5−10、11番ヘッド5−11及び14番ヘッド5−14にはそれぞれ新たに被計量物が投入される。その結果、2番ヘッド5−2、4番ヘッド5−4、10番ヘッド5−10、11番ヘッド5−11及び14番ヘッド5−14での被計量物の投入重量が変化し、次の(k+2)回目の組合せ演算においては、それぞれ投入重量B2,D2,J2,K2,N2となっている。以後同様にして、投入重量履歴データ91には、組合せ演算の結果に基づいて選択された計量ホッパ7が属するヘッド5での投入重量の情報と、当該ヘッド5の番号の情報とが互いに対応付けられて含められる。
【0078】
このように、本実施の形態に係る投入重量履歴データ91には、被計量物が新たにヘッド5に投入されるたびに、当該ヘッド5における被計量物の投入重量の情報が含められ、その結果、記憶部9には、複数のヘッド5それぞれにおいて複数回分の投入重量の情報が記憶される。
【0079】
投入重量ばらつき算出部83は、投入重量履歴データ91に14個のヘッド5それぞれについて新たな投入重量の情報が含められると、投入重量履歴データ91から、当該新たな投入重量を含めて過去n回分(n≧2)の投入重量をヘッド5それぞれについて取得し、得られた(14×n)個の投入重量の平均値Xavgと標準偏差σとを算出する。つまり、投入重量ばらつき算出部83は、14個のヘッド5それぞれにおいて被計量物がn回投入されて得られる当該被計量物の投入重量の平均値Xavgと標準偏差σを算出する。
【0080】
そして、投入重量ばらつき算出部83は、投入重量履歴データ91に、再び14個のヘッド5それぞれについて新たな投入重量の情報が含められると、同様にして、平均値Xavgと標準偏差σを求める。したがって、平均値Xavgは移動平均値となる。
【0081】
例えば図6に示される例において過去10回分の投入重量を取得する場合、投入重量履歴データ91に新たに投入重量A10〜N10の情報が含められると、投入重量ばらつき算出部83は、以下の式(1)を用いて平均値Xavgを算出する。
【0082】
【数1】

そして、投入重量履歴データ91に新たに投入重量A11〜N11の情報が含められると、投入重量ばらつき算出部83は、以下の式(2)を用いて平均値Xavgを算出する。
【0083】
【数2】

投入重量ばらつき算出部83は、平均値Xavgと標準偏差σを求めるたびに、以下の式(3)を使用して投入重量ばらつきα(単位%)を算出して記憶部9に記憶する。
【0084】
【数3】

以上のようにして、複数のヘッド5それぞれにおいて被計量物が複数回投入されて得られる当該被計量物の投入重量全体でのばらつきが投入重量ばらつきαとして求められる。
【0085】
一方で、平均投入重量算出部84は、あるヘッド5に関して、投入重量履歴データ91に新たな投入重量の情報が含められると、投入重量履歴データ91から、当該新たな投入重量を含めて過去z回分の投入重量(z≧2)を取得し、得られたz個の投入重量の平均値をヘッド平均投入重量として算出する。そして、平均投入重量算出部84は、当該あるヘッド5に関して、投入重量履歴データ91に再び新たな投入重量の情報が含められると、同様にして、当該新たな投入重量を含めて過去z回分の投入重量を取得し、得られたz個の投入重量の平均値をヘッド平均投入重量として算出する。したがって、ヘッド平均投入重量は移動平均値となる。平均投入重量算出部84は、この動作を各ヘッド5について行い、ヘッド5それぞれについてのヘッド平均投入重量を算出して記憶部9に記憶する。
【0086】
<タッチパネルディスプレイ10の表示内容>
次に、組合せ計量装置1のタッチパネルディスプレイ10の表示内容について説明する。図7はタッチパネルディスプレイ10の表示画面の一例を模式的に示す図である。以下に、図7を参照してタッチパネルディスプレイ10の表示内容について説明する。
【0087】
図7に示されるように、タッチパネルディスプレイ10には、ホッパ選択部81で求められた最新の組合せ重量を示す文字列200と、グラフ300,400と、レーダーグラフ500とが表示されている。さらにタッチパネルディスプレイ10には、表示ボタン600〜603と、表示切り換えボタン604,605と、設定ボタン700〜705とが表示されている。
【0088】
文字列200、グラフ300,400及び設定ボタン702〜705は、タッチパネルディスプレイ10の画面の約左半分に表示されている。グラフ300は、平均選択ホッパ数算出部82で求められた平均選択ホッパ数と、投入重量ばらつき算出部83で求められた投入重量ばらつきとを示すグラフである。グラフ300では、平均選択ホッパ数及び投入重量ばらつきがそれぞれ横軸及び縦軸に示されている。
【0089】
グラフ300においては、最新の平均選択ホッパ数及び投入重量ばらつきが丸印301で示され、それらの履歴が履歴線302で示されている。さらに、グラフ300には、平均選択ホッパ数及び投入重量ばらつきの適正範囲が四角形の枠303で示されている。オペレータは、丸印301が少なくとも枠303の範囲内に収まるように、本組合せ計量装置1を調整する。なお、枠303で示される適正範囲の情報について記憶部9に記憶されている。
【0090】
グラフ400は、グラフ300における平均選択ホッパ数を示す横軸の下方においてそれに隣接して表示されている。グラフ400は、分散フィーダ3の現在の搬送力、例えば現在の振動強度を示す棒グラフ401と、平均搬送力算出部85で求められた複数の放射フィーダ4の現在の搬送力の平均値、例えば平均振動強度を示す棒グラフ402とを含んでいる。
【0091】
設定ボタン702は、投入重量ばらつきを減少させる際に操作されるボタンであって、設定ボタン703は、投入重量ばらつきを増加させる際に操作されるボタンである。オペレータが設定ボタン702を押すと、本組合せ計量装置1は投入重量ばらつきを減少させる動作を行い、オペレータが設定ボタン703を押すと、本組合せ計量装置1は投入重量ばらつきを増加させる動作を行う。これらの動作については後で詳細に説明する。
【0092】
設定ボタン702,703は、グラフ300の右横においてそれに隣接して表示されており、グラフ300の縦軸方向に上下に並んで表示されている。そして、設定ボタン702は、適正範囲を示す枠303とは横に並ばないように、グラフ300において適正範囲よりも大きい値の投入重量ばらつきが示される領域と横に並んで表示されている。一方で、設定ボタン703は、適正範囲を示す枠303とは横に並ばないように、グラフ300において適正範囲よりも小さい値の投入重量ばらつきが示される領域と横に並んで表示されている。
【0093】
このように、投入重量ばらつきを減少させる設定ボタン702を、グラフ300において適正範囲よりも大きい値の投入重量ばらつきが示される領域に隣接して配置することによって、オペレータは、投入重量ばらつきが大きい場合に、設定ボタン702を操作すべきことを直感的に理解することができる。同様に、投入重量ばらつきを増加させる設定ボタン703を、グラフ300において適正範囲よりも小さい値の投入重量ばらつきが示される領域に隣接して配置することによって、オペレータは、投入重量ばらつきが小さい場合に、設定ボタン703を操作すべきことを直感的に理解することができる。
【0094】
設定ボタン704は、平均選択ホッパ数を減少させる際に操作されるボタンであり、設定ボタン705は、平均選択ホッパ数を増加させる際に操作されるボタンである。オペレータが設定ボタン704を押すと、本組合せ計量装置1は平均選択ホッパ数を減少させる動作を行い、オペレータが設定ボタン705を押すと、本組合せ計量装置1は平均選択ホッパ数を増加させる動作を行う。これらの動作については後で詳細に説明する。
【0095】
設定ボタン704,705は、設定ボタン704を右側に設定ボタン705を左側にして両者でグラフ400を挟むように、グラフ300の横軸に隣接して表示される。そして、設定ボタン704は、適正範囲を示す枠303とは縦に並ばないように、グラフ300において適正範囲よりも大きい値の平均選択ホッパ数が示される領域と縦に並んで表示されている。一方で、設定ボタン705は、適正範囲を示す枠303とは縦に並ばないように、グラフ300において適正範囲よりも小さい値の平均選択ホッパ数が示される領域と縦に並んで表示されている。
【0096】
このように、平均選択ホッパ数を減少させる設定ボタン704を、グラフ300において適正範囲よりも大きい値の平均選択ホッパ数が示される領域に隣接して配置することによって、オペレータは、平均選択ホッパ数が大きい場合に、設定ボタン704を操作すべきことを直感的に理解することができる。同様に、平均選択ホッパ数を増加させる設定ボタン705を、グラフ300において適正範囲よりも小さい値の平均選択ホッパ数が示される領域に隣接して配置することによって、オペレータは、平均選択ホッパ数が小さい場合に、設定ボタン705を操作すべきことを直感的に理解することができる。
【0097】
レーダーグラフ500、表示ボタン600〜603、表示切り換えボタン604,605及び設定ボタン700,701は、タッチパネルディスプレイ10の画面の約右半分に表示されている。レーダーグラフ500は、同心円状に配置された、半径の異なる6つの円501と、これらの6つの円501の中心O1から径方向に沿って最も外側の円501まで延び、かつ周方向に等間隔で並ぶ14本の直線502とを含んで構成されている。そして、それぞれが、互いに隣り合う2本の直線502と最も外側の円501とで囲まれる14個の扇形領域503は放射状に配置されており、1番ヘッド5−1〜14番ヘッド5−14までと反時計回りの順でそれぞれ対応している。さらに、当該14個の扇形領域503は、1番放射フィーダ4−1から14番放射フィーダ4−14までと反時計周りの順でそれぞれ対応している。つまり、14個の扇形領域503は、対応するヘッド5及び放射フィーダ4の番号の順に反時計回りに配置されている。
【0098】
1番ヘッド5−1に対応する扇形領域503と、14番ヘッド5−14に対応する扇形領域503との境界に位置する直線502については、中心O1と、外側から2番目の円501とを結ぶ部分が、他の部分よりも太く表示されている。これにより、オペレータは、1番ヘッド5−1に対応する扇形領域503と、14番ヘッド5−14に対応する扇形領域503との境界を直感的に理解できる。
【0099】
また、扇形領域503の一部である領域503aのそれぞれは、互いに隣り合う2本の直線502と、最も外側の円501と、外側から2番目の円501とで囲まれており、オペレータが放射フィーダ4の搬送力の設定を行う際に使用する設定ボタン706として機能する。各設定ボタン706には対応する放射フィーダ4及びヘッド5の番号が示されている。オペレータは設定ボタン706を押すことによって、その番号が示す放射フィーダ4の振動時間や振動強度の設定を行うことが可能となる。
【0100】
また、扇形領域503のそれぞれには、対応するヘッド5における最新のヘッド平均投入重量と、対応する放射フィーダ4の現在の搬送力とが示されている。図7の例では、扇形領域503のそれぞれには、対応する放射フィーダ4の現在の振動時間と振動強度の値がそれぞれ丸印504及び三角印505でプロットされており、隣り合う2つの扇形領域503の丸印504と、隣り合う2つの扇形領域503の三角印505とはそれぞれ直線で結ばれている。以後、丸印504とそれらを結ぶ直線とで構成される図形を「振動時間グラフRBT」と呼び、三角印505とそれらを結ぶ直線とで構成される図形を「振動強度グラフRBA」と呼ぶ。
【0101】
また本例では、扇形領域503のそれぞれには、対応するヘッド5における最新のヘッド平均投入重量の値が四角印506でプロットされており、隣り合う2つの扇形領域503の四角印506は直線で結ばれている。以後、四角印506とそれらを結ぶ直線とで構成される図形を「ヘッド平均投入重量グラフHAW」と呼ぶ。
【0102】
さらに扇形領域503には、最新のセクション平均投入重量の値を示すセクション平均投入重量グラフSAWが示されている。ここで、レーダーグラフ500においては、表示される値が中心O1から径方向に遠ざかる程大きい値を意味している。したがって、セクション数が1つである本実施の形態では、セクション平均投入重量グラフSAWは、中心O1を中心とする円で構成される。
【0103】
右上がりの斜線で示された適正範囲508は、セクション平均投入重量の適正範囲を示しており、中心O1を中心とする径の異なる2つの円で囲まれている。適正範囲508の情報は記憶部9に記憶されている。適正範囲508はレーダーグラフ500における他の部分とは異なった表示色で示される。セクション平均投入重量グラフSAWがこの適正範囲508に入っていれば、分散フィーダ3及び放射フィーダ4での振動時間及び振動強度は一応適正であると判断できる。レーダーグラフ500においては、振動時間グラフRBT、振動強度グラフRBA、ヘッド平均投入重量グラフHAW、及びセクション平均投入重量グラフSAWは互いに異なった表示色で示される。
【0104】
表示ボタン600〜603は、振動時間グラフRBT,振動強度グラフRBA,ヘッド平均投入重量グラフHAW,セクション平均投入重量グラフSAWを表示させる際にそれぞれ使用されるボタンであって、オペレータが各表示ボタン600〜603を押すと、それに対応するグラフがタッチパネルディスプレイ10に表示され、再度同じ表示ボタンを押すと、対応するグラフは表示されなくなる。表示ボタン600〜603はこの順で横一列に並んでレーダーグラフ500の上方にそれに隣接して表示される。表示ボタン600には、平均搬送力算出部85で求められた、複数の放射フィーダ4における現在の平均振動時間を示す文字列600aが示されており、表示ボタン601には、平均搬送力算出部85で求められた、複数の放射フィーダ4における現在の平均振動強度を示す文字列601aが示されている。
【0105】
設定ボタン700,701は、放射フィーダ4での振動時間及び振動強度を変更する際に使用されるボタンである。放射フィーダ4での振動時間を設定する場合には、まず表示ボタン600を押して振動時間グラフRBTをレーダーグラフ500上に表示させる。次に、設定対象の放射フィーダ4に対応した設定ボタン706を押す。これによって、押された設定ボタン706の表示色が変化して、他の設定ボタン706とは異なるようになり、設定対象の放射フィーダ4が選択される。このとき、複数の設定ボタン706を押すことによって、設定対象の放射フィーダ4を複数同時に選択することができる。そして、振動時間を増加させたい場合には設定ボタン700を押し、減少させたい場合には設定ボタン701を押す。これによって、放射フィーダ4での振動時間を所定量増加させたり、減少させたりすることができる。なお、設定ボタン706を複数押した場合には、振動時間の設定が複数の放射フィーダ4で同時に行われる。
【0106】
また、放射フィーダ4での振動強度を設定する場合には、まず表示ボタン601を押して振動強度グラフRBAを表示させる。次に、設定対象の放射フィーダ4に対応した設定ボタン706を押して、設定対象の放射フィーダ4を選択する。そして、振動強度を増加させたい場合には設定ボタン700を押し、減少させたい場合には設定ボタン701を押す。これによって、放射フィーダ4での振動強度を所定量増加させたり、減少させたりすることができる。この場合でも、振動時間を設定する場合と同様に、設定ボタン706を複数押した場合には、振動強度の設定が複数の放射フィーダ4で同時に行われる。
【0107】
表示切り換えボタン604は、後述の図8に示される画面を表示させる際に使用されるボタンである。オペレータが表示切り換えボタン604を押すと、タッチパネルディスプレイ10の画面は、図7に示される放射フィーダ4の設定画面から、図8に示される分散フィーダ3の設定画面に切り替わる。表示切り換えボタン605はダミーボタンであって、当該ボタンが押されてもタッチパネルディスプレイ10の表示内容は変化しない。
【0108】
設定ボタン700,701及び表示切り換えボタン604,605は、レーダーグラフ500の右横においてそれと隣接してこの順で上下に並んで表示されている。
【0109】
次に、分散フィーダ3の設定画面について説明する。上述のように、図7に示される画面において表示切り換えボタン604が押されると、タッチパネルディスプレイ10には図8に示される画面が表示される。図8に示されるように、タッチパネルディスプレイ10には、上述の文字列200、グラフ300,400及び設定ボタン702〜705と、グラフ800と、表示ボタン900〜902と、表示切り換えボタン903,904と、設定ボタン905〜907とが表示される。文字列200、グラフ300,400及び設定ボタン702〜705は、図7の画面と同様に、タッチパネルディスプレイ10の画面の約左半分に表示されている。
【0110】
グラフ800、表示ボタン900〜902、表示切り換えボタン903,904及び設定ボタン905〜907は、タッチパネルディスプレイ10の画面の約右半分に表示されている。グラフ800は、同心円状に配置された、半径の異なる6つの円801と、これらの6つの円801の中心O2から径方向に沿って最も外側の円801まで延びる一本の直線802とを含んで構成されている。この直線802は、図7の画面において1番ヘッド5−1に対応する扇形領域503と14番ヘッド5−14に対応する扇形領域503との境界にある直線502の位置と対応した位置に配置されており、中心O2と、外側から2番目の円801とを結ぶ部分が、他の部分よりも太く表示されている。
【0111】
最も外側の円801と、外側から2番目の円801とで囲まれた領域803には、数字の「1」が示されている。そして、外側から2番目の円801内の領域804には分散フィーダ3の現在の搬送力が表示される。具体的には、領域804内には、分散フィーダ3の現在の振動時間と振動強度の値がそれぞれ丸印805a及び三角印806aでプロットされており、丸印805a及び三角印806aをそれぞれ通る2つの円805b,806bが中心O2を中心として示されている。以後、丸印805aとそれを通る円805bとで構成される図形を「振動時間グラフDBT」と呼び、三角印806aとそれを通る円806bとで構成される図形を「振動強度グラフDBA」と呼ぶ。
【0112】
また、領域804内には、分散フィーダ3に対する現在の被計量物の供給重量の値、言い換えれば、分散フィーダ3が複数の放射フィーダ4に分散する対象の被計量物の重量の値が、中心O2を中心とする円で構成された分散重量グラフDWで示されている。
【0113】
なお、レーダーグラフ500と同様に、グラフ800において示されている値は、中心O2から径方向に遠ざかる程大きい値を意味している。また、右上がりの斜線で示された適正範囲807は、分散フィーダ3に対する被計量物の供給重量の適正範囲を示しており、中心O2を中心とする径の異なる2つの円で囲まれている。適正範囲807は、グラフ800における他の部分とは異なった表示色で示される。分散重量グラフDWがこの適正範囲807に入っていれば、クロスフィーダ2での被計量物の搬送量は一応適正であると判断できる。適正範囲807の外周は目標供給重量の上限値SWmaxを示しており、その内周は下限値SWminを示している。グラフ800においては、振動時間グラフDBT、振動強度グラフDBA及び分散重量グラフDWは互いに異なった表示色で示される。
【0114】
表示ボタン900〜902及び設定ボタン905は、この順で横一列に並んで、グラフ800の上方にそれと隣接して表示されている。表示ボタン900〜902は、振動時間グラフDBT,振動強度グラフDBA,分散重量グラフDWを表示させる際にそれぞれ使用されるボタンであって、オペレータが各表示ボタン900〜902を押すと、それに対応するグラフがタッチパネルディスプレイ10に表示され、再度同じ表示ボタンを押すと、対応するグラフは表示されなくなる。表示ボタン900には、分散フィーダ3の現在の振動時間の値を示す文字列900aが示されており、表示ボタン901には、分散フィーダ3の現在の振動強度の値を示す文字列901aが示されている。
【0115】
設定ボタン905は、分散フィーダ3に対する目標供給重量を設定する際に使用されるボタンである。オペレータが設定ボタン905を押すと、タッチパネルディスプレイ10の画面が、分散フィーダ3に対する目標供給重量を設定する画面に切り替わり、当該画面において、上述の目標供給重量の上限値SWmax及び下限値SWminを設定することができる。当該画面においては、基準重量値に対する増加分を当該基準重量値に対する割合で指定することによって上限値SWmaxを設定する。また、当該画面においては、基準重量値に対する減少分を当該基準重量値に対する割合で指定することによって下限値SWminを設定する。例えば、基準重量値が1500gであって、上限値SWmaxとして10%を入力すると上限値SWmaxの実際の値は1650gとなり、下限値SWminとして10%を指定すると、下限値SWminの実際の値は1350gとなる。なお、当該画面においては基準重量値も設定することができ、設定ボタン905には、現在の基準重量値を示す文字列905aが示されている。また、基準重量値の情報は上述の供給量パラメータデータ94に含められて記憶部9に記憶されている。
【0116】
設定ボタン906,907は、分散フィーダ3での振動時間及び振動強度を変更する際に使用されるボタンである。分散フィーダ3での振動時間を設定する場合には、まず表示ボタン900を押して振動時間グラフDBTをグラフ800上に表示させる。そして、振動時間を増加させたい場合には設定ボタン906を押し、減少させたい場合には設定ボタン907を押す。これによって、分散フィーダ3での振動時間を所定量増加させたり、減少させたりすることができる。
【0117】
また、分散フィーダ3での振動強度を設定する場合には、まず表示ボタン901を押して振動強度グラフDBAを表示させる。そして、振動強度を増加させたい場合には設定ボタン906を押し、減少させたい場合には設定ボタン907を押す。これによって、分散フィーダ3での振動強度を所定量増加させたり、減少させたりすることができる。
【0118】
表示切り換えボタン904は、上記の図7に示される画面を表示させる際に使用されるボタンである。オペレータが表示切り換えボタン904を押すと、タッチパネルディスプレイ10の画面は、図8に示される分散フィーダ3の設定画面から、図7に示される放射フィーダ4の設定画面に切り替わる。表示切り換えボタン903はダミーボタンであって、当該ボタンが押されてもタッチパネルディスプレイ10の表示内容は変化しない。
【0119】
設定ボタン906,907及び表示切り換えボタン903,904は、グラフ800の右横においてそれに隣接してこの順で上下に並んで表示されている。
【0120】
このように、本実施の形態に係るタッチパネルディスプレイ10には、平均選択ホッパ数や投入重量ばらつきなど、様々な情報が表示される。そして、平均選択ホッパ数や投入重量ばらつきなどを調整する設定ボタンが設けられている。
【0121】
ここで、組合せ計量装置においては、適正な重量の組合せが継続的に得られるために平均選択ホッパ数を適正な値にしなければならない。したがって、現在の平均選択ホッパ数を正確に把握することは重要である。本実施の形態では、平均選択ホッパ数がグラフ300に表示されるため、平均選択ホッパ数を正確に把握することができる。さらに、平均選択ホッパ数の適正範囲も表示されるため、現在の平均選択ホッパ数の適正範囲からのずれ量を正確に認識することができる。そして、平均選択ホッパ数を調整する設定ボタン704,705が設けられているため、平均選択ホッパ数を適正な値に設定することができ、適正な組合せを継続して得ることができる。
【0122】
また、組合せ計量装置1では、適正な重量の組合せが得られるように、被計量物に係る商品の性状によって、複数のヘッド5での被計量物の投入重量を均等にしたり、意図的にばらつかしたりする。この複数のヘッド5での被計量物の投入重量のバランスが適正かどうかは、グラフ300に表示される投入重量ばらつきを参照することによって把握することができる。そして、投入重量ばらつきを調整する設定ボタン702,703が設けられているため、投入重量ばらつきを適正な値に設定でき、その結果、当該バランスも適正にすることができる。
【0123】
また、本実施の形態では分散フィーダ3に被計量物を供給する装置としてクロスフィーダを使用しているが、他の種類の供給装置が使用されることがあり、供給装置の種類や設置状況などにより、複数のヘッド5において被計量物の投入重量に偏りが生じることがある。複数のヘッド5での被計量物の投入重量のバランスが不適正である場合、投入重量ばらつきが結果的に不適正となることから、グラフ300に表示される投入重量ばらつきを参照することによって操作すべきかを容易に把握することができる。そして、投入重量ばらつきを調整する設定ボタン702,703が設けられているため、投入重量ばらつきを適正な値に設定でき、その結果、当該バランスも適正にすることができる。もちろん、レーダーグラフ500において、個々のヘッド5のヘッド平均投入重量が示されているため、複数のヘッド5での被計量物の投入重量のバランスを認識することも、設定ボタン700,701,706で個別に調整することも可能である。
【0124】
また、組合せ計量装置1においては、設置環境の変化にともなって、分散フィーダ3に対する被計量物の供給量が変動する。したがって、当該供給量が適正に維持されているか否かを認識することが重要である。平均選択ホッパ数は、分散フィーダ3に対する被計量物の供給量が不適正であると結果的に不適正となることから、グラフ300に表示される平均選択ホッパ数を参照することによって、当該供給量が適正に維持されているか否かを間接的に把握することができる。そして、平均選択ホッパ数を調整する設定ボタン704,705が設けられているため、平均選択ホッパ数を適正な値に設定でき、その結果、分散フィーダ3に対する被計量物の供給量の変動の影響を抑制することができる。
【0125】
また、クロスフィーダ2や分散フィーダ3あるいは放射フィーダ4においては、その搬送面に被計量物が付着することがあることから、その搬送特性が変化することがある。したがって、搬送特性が適正に維持されているか否かを認識することが重要である。平均選択ホッパ数は、搬送特性が不適正であると結果的に不適正となることから、グラフ300に表示される平均選択ホッパ数を参照することによって、搬送特性が適正に維持されているか否かを間接的に把握することができる。そして、平均選択ホッパ数を調整する設定ボタン704,705が設けられているため、平均選択ホッパ数を適正な値に設定でき、その結果、搬送特性の変化の影響を抑制することができる。
【0126】
また、被計量物に係る商品のサイズや個々の重量が稼働日によって変化することがあり、当該変化の影響を認識することが重量である。投入重量ばらつきは、当該変化の影響が大きければ結果的に不適正となるため、グラフ300に表示される投入重量ばらつきを参照することによって、当該変化の影響を間接的に把握することができる。そして、投入重量ばらつきを調整する設定ボタン702,703が設けられているため、投入重量ばらつきを適正な値に設定でき、その結果、被計量物に係る商品のサイズや個々の重量が変化したことによる影響を抑制することができる。
【0127】
なお、以上のような画面表示は、表示制御部88が、当該画面表示に応じた画像データを、記憶部9内の搬送力パラメータデータ93や供給量パラメータデータ94などに基づいて生成してタッチパネルディスプレイ10に出力し、タッチパネルディスプレイ10が当該画像データに基づいて画像表示を行うことによって実現される。
【0128】
<設定ボタン操作による本組合せ計量装置の動作>
次に、タッチパネルディスプレイ10に表示される各種設定ボタンが操作された場合の本組合せ計量装置1の動作について詳細に説明する。
【0129】
図7に示される画面において、放射フィーダ4の振動時間あるいは振動強度を変更するために、オペレータが設定ボタン706を押すと、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、表示制御部88は、タッチパネルディスプレイ10を制御して、押された設定ボタン706の表示色を変化させる。そして、続いて設定ボタン700あるいは設定ボタン701がオペレータによって押されると、その操作情報が制御部8に入力され、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、調整対象の放射フィーダ4に関する現在の振動時間あるいは振動強度の値を所定量変化させる。搬送制御部87は、変更後の振動時間あるいは振動強度に基づいて当該放射フィーダ4を制御する。表示制御部88は、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて振動時間グラフRBTの表示あるいは振動強度グラフRBAの表示を更新する。平均搬送力算出部85は、変更後の搬送力パラメータデータ93を参照して、複数の放射フィーダ4の平均振動時間あるいは平均振動強度を新たに算出して記憶部9に記憶する。表示制御部88は、記憶部9に記憶されている、新たに計算された複数の放射フィーダ4の平均振動時間あるいは平均振動強度に基づいて、表示ボタン600中の文字列600aあるいは表示ボタン601中の文字列601aの表示を更新するとともに、グラフ400における棒グラフ402の表示を更新する。
【0130】
図7あるいは図8に示される画面において、投入重量ばらつきを減少させるために、オペレータが設定ボタン702を押すと、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、制御部8は投入重量ばらつきを減少させる動作を行う。図9は設定ボタン702が操作された場合の制御部8の動作例を示すフローチャートである。図9に示されるように、ステップs1において設定ボタン702が押されると、ステップs2において、搬送制御部87は、記憶部9内の投入重量履歴データ91が含んでいる各ヘッド5の最新の投入重量の情報を取得する。そしてステップs3において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も大きいヘッド5を選択し、ステップs4において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を減少させる。例えば、振動強度の値を“2”減少させる。次にステップs5において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も小さいヘッド5を選択し、ステップs6において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を増加させる。例えば、振動強度の値を“2”増加させる。
【0131】
図10は設定ボタン702が操作された場合の制御部8の他の動作例を示すフローチャートである。図10に示されるように、ステップs11において設定ボタン702が押されると、ステップs12において、搬送制御部87は、記憶部9内の投入重量履歴データ91が含んでいる各ヘッド5の最新の投入重量の情報を取得する。そして、ステップs13において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も大きいヘッド5を選択し、ステップs14において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を減少させる。例えば、振動強度の値を“2”減少させる。
【0132】
次にステップs15において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も小さいヘッド5を選択し、ステップs16において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を増加させる。例えば、振動強度の値を“2”増加させる。
【0133】
次にステップs17において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が2番目に大きいヘッド5を選択し、ステップs18において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を減少させる。このとき、投入重量が最も大きいヘッド5に対応した放射フィーダ4に対する減少量よりも少なくする。例えば、振動強度の値を“1”低減させる。
【0134】
次にステップs19において、搬送制御部87は、複数のヘッド5において投入重量が2番目に小さいヘッド5を選択し、ステップs20において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を増加させる。このとき、投入重量が最も小さいヘッド5に対応した放射フィーダ4に対する増加量よりも少なくする。例えば、振動強度の値を“1”増加させる。
【0135】
このように、複数のヘッド5のうち、投入重量の大きさに関して上位1ヘッドあるいは数ヘッドに対応する放射フィーダ4の搬送力を減少させ、下位1ヘッドあるいは数ヘッドに対応する放射フィーダ4の搬送力を増加させることによって、複数のヘッド5間における投入重量の差が低減されることから、投入重量ばらつきを減少させることができる。
【0136】
そして、上位数ヘッドあるいは下位数ヘッドを選択する場合には、図10に示されるように、投入重量の大きさに応じて減少量あるいは増加量を変化させることによって、投入重量ばらつきを効果的に減少させることができる。
【0137】
また、上記例では、ある放射フィーダの振動強度の値を“2”低減した場合には、別の放射フィーダの振動強度の値を“2”増加し、ある放射フィーダの振動強度の値を“1”低減した場合には、別の放射フィーダの振動強度の値を“1”増加している。このように、投入重量ばらつきを低減する動作を行う際には、複数の放射フィーダ4において搬送力の平均値が変化しないようにすることが望ましい。これにより、投入重量ばらつきの調整後に、平均選択ホッパ数が変化することを抑制できる。
【0138】
図7あるいは図8に示される画面において、投入重量ばらつきを増加させるために、オペレータが設定ボタン703を押すと、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、制御部8は投入重量ばらつきを増加させる動作を行う。図11は設定ボタン703が操作された場合の制御部8の動作例を示すフローチャートである。図11に示されるように、ステップs21において設定ボタン703が押されると、ステップs22において、搬送制御部87は、記憶部9内の投入重量履歴データ91が含んでいる各ヘッド5の最新の投入重量の情報を取得する。そして、ステップs23において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も大きいヘッド5を選択し、ステップs24において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を増加させる。例えば、振動強度の値を“2”増加させる。次にステップs25において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も小さいヘッド5を選択し、ステップs26において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を減少させる。例えば、振動強度の値を“2”減少させる。
【0139】
図12は設定ボタン703が操作された場合の制御部8の他の動作例を示すフローチャートである。図12に示されるように、ステップs31において設定ボタン703が押されると、ステップs32において、搬送制御部87は、記憶部9内の投入重量履歴データ91が含んでいる各ヘッド5の最新の投入重量の情報を取得する。そして、ステップs33において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も大きいヘッド5を選択し、ステップs34において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を増加させる。例えば、振動強度の値を“2”増加させる。
【0140】
次にステップs35において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が最も小さいヘッド5を選択し、ステップs36において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を減少させる。例えば、振動強度の値を“2”減少させる。
【0141】
次にステップs37において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が2番目に大きいヘッド5を選択し、ステップs38において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を増加させる。このとき、投入重量が最も大きいヘッド5に対応した放射フィーダ4に対する増加量よりも少なくする。例えば、振動強度の値を“1”増加させる。
【0142】
次にステップs39において、搬送制御部87は、複数のヘッド5から投入重量が2番目に小さいヘッド5を選択し、ステップs40において、搬送力パラメータデータ93を変更して、選択したヘッド5に対応した放射フィーダの搬送力を減少させる。このとき、投入重量が最も小さいヘッド5に対応した放射フィーダ4に対する減少量よりも少なくする。例えば、振動強度の値を“1”減少させる。
【0143】
このように、複数のヘッド5のうち、投入重量の大きさに関して上位1ヘッドあるいは数ヘッドに対応する放射フィーダ4の搬送力を増加させ、下位1ヘッドあるいは数ヘッドに対応する放射フィーダ4の搬送力を減少させることによって、複数のヘッド5間における投入重量の差が増加することから、投入重量ばらつきを増加させることができる。
【0144】
そして、上位数ヘッドあるいは下位数ヘッドを選択する場合には、図12に示されるように、投入重量の大きさに応じて増加量あるいは減少量を変化させることによって、投入重量ばらつきを効果的に増加させることができる。
【0145】
また、上記例のように、投入重量ばらつきを増加させる動作を行う際には、複数の放射フィーダ4において搬送力の平均値が変化しないようにすることが望ましい。これにより、投入重量ばらつきの調整後に、平均選択ホッパ数が変化することを抑制できる。
【0146】
表示制御部88は、設定ボタン702あるいは設定ボタン703が押されて、搬送制御部87が搬送力パラメータデータ93を変更すると、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて振動強度グラフRBAの表示を更新する。なお本例では、複数の放射フィーダ4において搬送力の平均値は変化しないため、棒グラフ402の表示や、文字列601aの表示は変化しない。上記例では、投入重量ばらつきを調整するために、放射フィーダ4の振動強度を変化させていたが、振動時間を変化させても良い。
【0147】
図7あるいは図8に示される画面において、平均選択ホッパ数を減少させるために、オペレータが設定ボタン704を押すと、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、制御部8は平均選択ホッパ数を減少させる動作を行う。図13は設定ボタン704が操作された場合の制御部8の動作例を示すフローチャートである。図13に示されるように、ステップs101において設定ボタン704が押されると、ステップs102において、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、全放射フィーダ4の搬送力を同じ量だけ増加させる。例えば、放射フィーダ4それぞれの振動強度の値を“1”増加させる。次にステップs103において設定ボタン704が再度押されると、ステップs104において、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、分散フィーダ3の搬送力を増加させる。例えば、分散フィーダ3の振動強度の値を“1”増加させる。その後、設定ボタン704が押されるたびに、全放射フィーダ4の搬送力の増加と、分散フィーダ3の搬送力の増加とが交互に行われる。全放射フィーダ4と、分散フィーダ3を交互に操作することにより、両者の搬送量のバランスを崩すことなく平均選択ホッパ数の調整が可能になる。
【0148】
図14は設定ボタン704が操作された場合の制御部8の他の動作例を示すフローチャートである。図14に示されるように、ステップs111において設定ボタン704が押されると、ステップs112において、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、全放射フィーダ4の搬送力を同じ量だけ増加させる。例えば、放射フィーダ4それぞれの振動強度の値を“1”増加させる。次にステップs113において設定ボタン704が再度押されると、ステップs114において、供給制御部86は、供給量パラメータデータ94を変更して、分散フィーダ3に対する目標供給重量を増加させる。例えば、上述の基準重量値を10g増加させ、分散テーブル30上の被計量物の層厚を高くすることで分散フィーダ3の搬送量を多くする。基準重量値が増加することによって、上限値SWmax及び下限値SWminの値も増加する。その後、設定ボタン704が押されるたびに、全放射フィーダ4の搬送力の増加と、分散フィーダ3に対する目標供給重量の増加とが交互に行われる。全放射フィーダ4と、分散フィーダ3に対する目標供給重量を交互に操作することにより、両者の搬送量のバランスを崩すことなく平均選択ホッパ数の調整が可能になる。
【0149】
このように、全放射フィーダ4の搬送力を同じ量だけ増加させることによって、全ヘッド5において投入重量がほぼ均等に増加するため、投入重量ばらつきに与える影響を抑制しつつ平均選択ホッパ数を容易に減少させることができる。
【0150】
また、分散フィーダ3に対する目標供給重量を増加させることにより、全ヘッド5において投入重量がほぼ均等に増加するため、投入重量ばらつきに与える影響を抑制しつつ平均選択ホッパ数を容易に減少させることができる。
【0151】
図7あるいは図8に示される画面において、平均選択ホッパ数を増加させるために、オペレータが設定ボタン705を押すと、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、制御部8は平均選択ホッパ数を増加させる動作を行う。図15は設定ボタン705が操作された場合の制御部8の動作例を示すフローチャートである。図15に示されるように、ステップs121において設定ボタン705が押されると、ステップs122において、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、全放射フィーダ4の搬送力を同じ量だけ減少させる。例えば、放射フィーダ4それぞれの振動強度の値を“1”減少させる。次にステップs123において設定ボタン705が再度押されると、ステップs124において、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、分散フィーダ3の搬送力を減少させる。例えば、分散フィーダ3の振動強度の値を“1”減少させる。その後、設定ボタン705が押されるたびに、全放射フィーダ4の搬送力の減少と、分散フィーダ3の搬送力の減少とが交互に行われる。
【0152】
図16は設定ボタン705が操作された場合の制御部8の他の動作例を示すフローチャートである。図16に示されるように、ステップs131において設定ボタン705が押されると、ステップs132において、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、全放射フィーダ4の搬送力を同じ量だけ減少させる。例えば、放射フィーダ4それぞれの振動強度の値を“1”減少させる。次にステップs133において設定ボタン705が再度押されると、ステップs134において、供給制御部86は、供給量パラメータデータ94を変更して、分散フィーダ3に対する目標供給重量を減少させる。例えば、上述の基準重量値を10g減少させる。その後、設定ボタン705が押されるたびに、全放射フィーダ4の搬送力の減少と、分散フィーダ3に対する目標供給重量の減少とが交互に行われる。
【0153】
このように、全放射フィーダ4の搬送力を同じ量だけ減少させることによって、全ヘッド5において投入重量がほぼ均等に減少するため、投入重量ばらつきに与える影響を抑制しつつ平均選択ホッパ数を容易に増加させることができる。
【0154】
また、分散フィーダ3に対する目標供給重量を減少させることにより、全ヘッド5において投入重量がほぼ均等に減少するため、投入重量ばらつきに与える影響を抑制しつつ平均選択ホッパ数を容易に増加させることができる。
【0155】
平均搬送力算出部85は、設定ボタン704あるいは設定ボタン705が操作されて、搬送制御部87によって全放射フィーダ4の振動強度が変化するように搬送力パラメータデータ93が変更されると、変更後の搬送力パラメータデータ93を参照して、複数の放射フィーダ4における平均振動強度を新たに算出して記憶部9に記憶する。表示制御部88は、新たに算出された平均振動強度を記憶部9から読み出して、当該平均振動強度に基づいて棒グラフ402の表示を更新する。
【0156】
さらに、表示制御部88は、設定ボタン704あるいは設定ボタン705が操作されて、搬送制御部87によって分散フィーダ3の振動強度が変化するように搬送力パラメータデータ93が変更されると、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて棒グラフ401の表示を更新する。
【0157】
表示制御部88は、図7に示される画面において設定ボタン704あるいは設定ボタン705が操作されて、搬送制御部87によって全放射フィーダ4の振動強度が変化するように搬送力パラメータデータ93が変更されると、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて振動強度グラフRBAを更新する。そして、表示制御部88は、平均搬送力算出部85において、複数の放射フィーダ4における平均振動強度が新たに算出されると、当該平均振動強度に基づいて文字列601aの表示を更新する。
【0158】
表示制御部88は、図8に示される画面において設定ボタン704あるいは設定ボタン705が操作されて、搬送制御部87によって分散フィーダ3の振動強度が変化するように搬送力パラメータデータ93が変更されると、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて振動強度グラフDBAの表示と文字列901aの表示を更新する。
【0159】
表示制御部88は、図8に示される画面において設定ボタン704あるいは設定ボタン705が操作されて、供給制御部86によって分散フィーダ3に対する目標供給重量が変化するように供給量パラメータデータ94が変更されると、変更後の供給量パラメータデータ94に基づいて文字列905aの表示を更新する。
【0160】
なお上記例では、平均選択ホッパ数を調整するために全放射フィーダ4の振動強度を変化させることがあったが、全放射フィーダ4の振動時間を変化させても良い。また、目標供給重量を変更する際には基準重量値を変更していたが、上限値SWmaxあるいは下限値SWminを変更しても良い。上限値SWmaxあるいは下限値SWminが変更される場合には、表示制御部88によって適正範囲807の表示が更新される。
【0161】
図8に示される画面において、分散フィーダ3の振動時間あるいは振動強度を変更するために、設定ボタン906あるいは設定ボタン907がオペレータによって押されると、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、搬送制御部87は、搬送力パラメータデータ93を変更して、分散フィーダ3に関する現在の振動時間あるいは振動強度の値を所定量変化させる。搬送制御部87は、変更後の振動時間あるいは振動強度に基づいて分散フィーダ3を制御する。表示制御部88は、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて振動時間グラフDBTの表示あるいは振動強度グラフDBAの表示を更新するとともに、表示ボタン900中の文字列900aあるいは表示ボタン901中の文字列901aの表示を更新する。さらに表示制御部88は、変更後の搬送力パラメータデータ93に基づいて、グラフ400の棒グラフ401の表示を更新する。
【0162】
図8に示される画面において、分散フィーダ3に対する目標供給重量を変更するために、オペレータによって設定ボタン905が押されると、その操作情報が制御部8に入力される。そうすると、表示制御部88は、目標供給重量を設定する画面を表示する。当該画面において、基準重量値、上限値SWmaxあるいは下限値SWminが入力されると、供給制御部86は、それに応じて供給量パラメータデータ94を変更する。そして、表示制御部88は、変更後の供給量パラメータデータ94に基づいて適正範囲807の表示、あるいは文字列905aの表示を更新する。なお、本実施の形態では、基準重量値が変更される場合には適正範囲807の表示は変化しない。
【0163】
以上のように、本実施の形態に係る組合せ計量装置1では、タッチパネルディスプレイ10に投入重量ばらつきが表示されるため、オペレータは投入重量ばらつきを考慮して複数のヘッド5への被計量物の投入量を調整することができる。この投入重量ばらつきは、複数のヘッド5それぞれにおいて被計量物が複数回投入されて得られる当該被計量物の投入重量全体でのばらつきを示している。言い換えれば、複数のヘッド5それぞれにおいて複数回分の投入重量を取得し、取得した投入重量全体でのばらつきを示している。したがって、投入重量ばらつきは、ヘッド5単体での投入重量の時間軸方向のばらつき(図6での横方向の投入重量のばらつき)が変化した場合であってもその値は変化し、複数のヘッド5間での投入重量のばらつき(図6での縦方向の投入重量のばらつき)が変化した場合であってもその値は変化する。組合せ計量装置1において稼働率及び組合せ精度を向上するためには、ヘッド5単体での投入重量のばらつきと、複数のヘッド5間での投入重量のばらつきとのバランスが重要であるため、ヘッド5単体での投入重量のばらつきと、複数のヘッド5間での投入重量のばらつきとの両方の影響を受ける投入重量ばらつきを考慮してヘッド5への被計量物の投入量を調整することにより、熟練度の低いオペレータであっても稼働率及び組合せ精度を容易に向上することができる。
【0164】
また、本実施の形態では、投入重量ばらつきだけではなく、平均選択ホッパ数もそれと同時に表示されるため、この平均選択ホッパ数の情報も利用して複数のヘッド5への被計量物の投入量を調整することができる。稼働率及び組合せ精度を向上するためには平均選択ホッパ数の情報も重要であることから、表示された平均選択ホッパ数の情報を利用することによって、熟練度の低いオペレータであっても、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0165】
また、図7に示されるように、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数とは同一グラフ300上に表示されるため、これらの情報のバランスを直感的に理解しやすくなる。稼働率及び組合せ精度の向上には、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数とのバランスも重要であることから、当該バランスが直感的に理解しやすくなることによって、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0166】
また、図7のグラフ300には、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数の履歴が表示されるため、ヘッド5に対する被計量物の投入量の調整によって、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数がどのように変化したかを容易に把握することができる。したがって、ヘッド5に対する被計量物の投入量の調整がしやすくなり、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0167】
また、グラフ300では、投入重量ばらつきと平均選択ホッパ数の適正範囲が表示されるため、当該適正範囲を見ながらヘッド5に対する被計量物の投入量の調整することができる。よって、当該投入量の調整がしやすくなり、稼働率及び組合せ精度をさらに容易に向上することができる。
【0168】
また、本実施の形態に係るタッチパネルディスプレイ10には、平均選択ホッパ数を調整する設定ボタン704,705が設けられている。そのため、放射フィーダ4の搬送力を調整する際に使用される設定ボタン700,701等を利用してヘッド5に対して個別に被計量物の投入量を調整する必要はなく、設定ボタン704,705を操作することによって平均選択ホッパ数を簡単に調整することができる。
【0169】
また、本実施の形態では、図13,15に示されるように、設定ボタン704,705が操作されると、それに応じて分散フィーダ3の搬送力が変更されるため、設定ボタン704あるいは設定ボタン705の操作に応じて分散フィーダ3での被計量物の搬送量が変化する。よって、平均選択ホッパ数を容易に変更することができる。
【0170】
また、図14,16に示される例では、設定ボタン704,705に対する操作に応じて、分散フィーダ3に対する目標供給重量が変更されるため、分散フィーダ3での被計量物の搬送量が変化する。よって、平均選択ホッパ数を容易に変更することができる。
【0171】
また、図13〜16に示されるように、設定ボタン704,705に対する操作に応じて、複数の放射フィーダ4のそれぞれの搬送力が同じ量だけ変更されるため、投入重量ばらつきに与える影響を抑制しつつ、平均選択ホッパ数を容易に変更することができる。
【0172】
また、本実施の形態では、設定ボタン704,705に対する操作に応じて、棒グラフ401が更新され、それによって分散フィーダ3の搬送力の表示が変更されるため、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けらたか否かが不明であるためにタッチパネルディスプレイ10に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0173】
また、図8に示される画面において、設定ボタン704,705が操作さると、その操作に応じて文字列905aの表示が更新され、それによって、分散フィーダ3に対する目標供給重量の表示が変更されるため、図8の画面においても、図7と同様に、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けられたか否かが不明であるためにタッチパネルディスプレイ10に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0174】
また、本実施の形態では、設定ボタン704,705に対する操作に応じて棒グラフ402が更新され、それによって複数の放射フィーダ4における搬送力の平均値の表示が変更されるため、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けられたか否かが不明であるためにタッチパネルディスプレイ10に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0175】
また、本実施の形態に係るタッチパネルディスプレイ10には、投入重量ばらつきを調整する設定ボタン702,703が設けられている。そのため、放射フィーダ4の搬送力を調整する際に使用される設定ボタン700,701等を利用してヘッド5に対して個別に被計量物の投入量を調整する必要はなく、設定ボタン702,703を操作することによって投入重量ばらつきを簡単に調整することができる。
【0176】
また、図9〜12に示されるように、設定ボタン702,703が操作されると、複数の放射フィーダ4における搬送力の平均値が変化しないように投入重量ばらつきが調整されるため、投入重量ばらつき調整後に、平均選択ホッパ数が変化することを抑制できる。
【0177】
また、図7の表示画面で示されているレーダーグラフ500では、対応する放射フィーダ4及びヘッド5の番号の順に反時計回りに配置され、かつ中心を共通としている複数の扇形領域503のそれぞれには、対応する放射フィーダ4の搬送力が丸印や直線などの図形によって表示されている。そして、円環状に設けられた複数の放射フィーダ4及び複数のヘッド5は、それぞれに割り当てられた番号の順に反時計回りに配置されている。
【0178】
このように、本組合せ計量装置1では、複数の放射フィーダ4のそれぞれの搬送力は、当該複数の放射フィーダ4及び複数のヘッド5の実際の配置に対応した並びでグラフィック表示されている。そのため、放射フィーダ4の搬送力とヘッド5との対応関係が視覚的に認識しやすくなる。したがって、複数の放射フィーダ4を個別に調整しやすくなる。
【0179】
例えば、ある特定のヘッド5における投入重量が少なく、当該ヘッド5に対応する放射フィーダ4の振動強度を調整する必要が生じた場合、レーダーグラフ500を参照することによって、その調整対象の放射フィーダ4における現在の振動強度の設定値を迅速に認識することができ、また放射フィーダ4全体における振動強度のバランスを考慮して、対象の放射フィーダ4を調整することができる。
【0180】
さらに、本組合せ計量装置1では、複数の放射フィーダ4のそれぞれの搬送力とともに、複数のヘッド5それぞれにおけるヘッド平均投入重量が、複数の放射フィーダ4及び複数のヘッド5の実際の配置に対応した並びでグラフィック表示されている。そのため、放射フィーダ4の搬送力と、ヘッド5でのヘッド平均投入量との対応関係が視覚的に認識しやすくなる。よって、複数の放射フィーダ4をさらに個別に調整しやすくなる。
【0181】
なお、本実施の形態に係る組合せ計量装置1では、放射フィーダ4の搬送力やヘッド平均投入重量をレーダーグラフ500で表示したが、色の濃淡や色の違いによってグラフィック表示しても良い。例えば、図7に示される各扇形領域503に、対応する放射フィーダ4での振動時間の設定値を表示する場合、値が大きくなるほど色が濃くなるように各扇形領域503を色分けしても良い。また、温度を表示する際に良く採用される表示方法と同様に、値が大きくなるにつれて青色から赤色に色相が変化するように各扇形領域503を色分けしても良い。
【0182】
また、本実施の形態に係るレーダーグラフ500では、設定ボタン702〜704が操作されると、その操作に応じて振動強度グラフRBAが更新され、それによって放射フィーダ4の搬送力の表示が変更されるため、オペレータは設定ボタン702〜704に対する操作によって、放射フィーダ4個々の搬送力がどのように変化したを容易に認識することができる。さらに、オペレータは、自身の操作が受け付けられたことを視覚を通じて認識することができる。よって、オペレータが、自身の操作が受け付けらたか否かが不明であるためにタッチパネルディスプレイ10に対して過剰な操作を行うことを防止できる。
【0183】
本実施の形態では、複数のヘッド5それぞれについて同一のn回分の投入重量を使用して投入重量ばらつきを算出したが、必ずしも、使用する投入重量の個数が複数のヘッド5で一致していなくても良い。具体的には、ホッパ選択部81においてある組合せ演算が終了すると、当該組合せ演算を含めた過去m回分(m≧2)の組合せ演算の結果に基づいて選択された計量ホッパ7が属するヘッド5での投入重量を取得し、これらの投入重量の平均値と標準偏差とをそれぞれ上述の平均値Xavg及び標準偏差σとする。そして、上述の式(3)を使用して投入重量ばらつきαを求める。この場合には、使用する投入重量の個数を規定しているのではなく、組合せ演算の回数を規定しているため、例えば、1番ヘッド5−1に関しては2回分の投入重量が使用され、2番ヘッド5−2に関しては4回分の投入重量が使用されるなど、複数のヘッド5に関して必ずも使用する投入重量の個数は一致しないことになる。このような場合であっても、ヘッド5それぞれにおいて複数回分の投入重量を使用することによって、複数のヘッド5それぞれにおいて被計量物が複数回投入されて得られる当該被計量物の投入重量全体でのばらつきを算出することができる。
【0184】
また、本実施の形態では、設定ボタン702,703が操作された場合、放射フィーダ4の搬送力を変化させて投入重量ばらつきを調整しているため、設定ボタン702,703が押されてから、グラフ300上に投入重量ばらつきの変化が現れるまで、多少の時間が必要となる。また、設定ボタン704,705が操作された場合には、分散フィーダ3の搬送力、分散フィーダ3に対する目標供給重量、あるいは放射フィーダ4の搬送力を変化させて平均選択ホッパ数を調整しているため、設定ボタン704,705が押されてから、グラフ300上に平均選択ホッパ数の変化が現れるまで、多少の時間が必要となる。したがって、このような場合には、オペレータは、設定ボタン702〜705を操作したのにも拘わらず、投入重量ばらつきや平均選択ホッパ数の表示が変化しないため、設定ボタン702〜705に対して過剰な操作を行ったり、いらいら感が増大することになる。
【0185】
そこで、設定ボタン702〜705が押された後の投入重量ばらつきあるいは平均選択ホッパ数の変化量を、グラフ300上の履歴線302等から予測し、その変化量に基づいて算出された予測値を、設定ボタン702〜705が押されてから一定時間の間、投入重量ばらつきあるいは平均選択ホッパ数の値として表示する。そして、一定時間の経過後、実際に算出した投入重量ばらつき及び平均選択ホッパ数を表示する。これにより、設定ボタン702〜705が押されたあとすぐに、投入重量ばらつきあるいは平均選択ホッパ数の実際の値が変化しない場合であっても、設定ボタン702〜705の操作によって投入重量ばらつきあるいは平均選択ホッパ数が変化することをオペレータに通知することができ、オペレータが設定ボタン702〜705に対して過剰な操作を行うことを防止できる。また、表示が変化しないことによるいらいら感を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【図1】本発明の実施の形態に係る組合せ計量装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る組合せ計量装置の構造を示す上面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る制御部の構成を主に示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る分散フィーダに対する被計量物の供給重量の時間変化の様子を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る選択ホッパ数履歴データの一例を示す図である。
【図6】組合せ演算ごとの各ヘッドでの被計量物の投入重量を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るタッチパネルディスプレイの表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るタッチパネルディスプレイの表示画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0187】
1 組合せ計量装置
3 分散フィーダ
4 放射フィーダ
5 ヘッド
7 計量ホッパ
8 制御部
10 タッチパネルディスプレイ
81 ホッパ選択部
82 平均選択ホッパ数算出部
83 投入重量ばらつき算出部
100 供給部
101 搬送部
300,400 グラフ
500 レーダーグラフ
702〜705 設定ボタン
905a 文字列

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物を搬送する搬送部と、
前記搬送部から搬送された前記被計量物が投入され、投入された当該被計量物を排出することが可能なホッパをそれぞれが有する複数のヘッドと、
前記複数のヘッドにおける前記ホッパに投入された前記被計量物の重量をそれぞれ計量する計量部と、
前記計量部で計量された前記被計量物の重量の組合せ演算を行い、当該組合せ演算の結果に基づいて、前記複数のヘッドにおける前記ホッパのうち排出動作を行うホッパを選択するホッパ選択部と、
前記複数のヘッドそれぞれにおいて前記被計量物が複数回投入されて得られる前記被計量物の投入重量全体でのばらつきを算出する投入重量ばらつき算出部と、
前記ばらつきを表示する表示部と
を備える、組合せ計量装置。
【請求項2】
請求項1に記載の組合せ計量装置であって、
前記ホッパ選択部において前記組合せ演算ごとに選択される前記ホッパの数の平均値を算出する平均選択ホッパ数算出部をさらに備え、
前記表示部は、前記平均値を前記ばらつきと同時に表示する、組合せ計量装置。
【請求項3】
請求項2に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、同一グラフ上において、前記ばらつき及び前記平均値の一方を横軸に、他方を縦軸に表示する、組合せ計量装置。
【請求項4】
請求項3に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記同一グラフ上において、前記ばらつき及び前記平均値の履歴を表示する、組合せ計量装置。
【請求項5】
請求項3に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記同一グラフ上において、前記ばらつき及び前記平均値の適正範囲を表示する、組合せ計量装置。
【請求項6】
請求項2に記載の組合せ計量装置であって、
前記平均値を調整する操作部をさらに備える、組合せ計量装置。
【請求項7】
請求項6に記載の組合せ計量装置であって、
前記搬送部は、
前記被計量物を分散して搬送する第1フィーダと、
前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記第1フィーダから搬送された前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数の第2フィーダと
を有し、
前記搬送部は、前記操作部に対する操作に応じて前記第1フィーダの搬送力を変更する、組合せ計量装置。
【請求項8】
請求項6に記載の組合せ計量装置であって、
前記搬送部は、
前記被計量物を分散して搬送する第1フィーダと、
前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記第1フィーダから搬送された前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数の第2フィーダと
を有し、
前記第1フィーダに前記被計量物を供給する供給部をさらに備え、
前記供給部は、前記操作部に対する操作に応じて前記第1フィーダに供給する前記被計量物の目標重量を変更する、組合せ計量装置。
【請求項9】
請求項6に記載の組合せ計量装置であって、
前記搬送部は、
前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数のフィーダを有し、
前記操作部に対する操作に応じて、前記複数のフィーダのそれぞれの搬送力を互いに同じ量だけ変更する、組合せ計量装置。
【請求項10】
請求項7に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値と同時に前記第1フィーダの搬送力を表示し、前記操作部に対する操作に応じて前記第1フィーダの搬送力の表示を変更する、組合せ計量装置。
【請求項11】
請求項8に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値と同時に前記目標重量を表示し、前記操作部に対する操作に応じて前記目標重量の表示を変更する、組合せ計量装置。
【請求項12】
請求項9に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値と同時に前記複数のフィーダにおける搬送力の平均値を表示し、前記操作部に対する操作に応じて当該平均値の表示を変更する、組合せ計量装置。
【請求項13】
請求項2に記載の組合せ計量装置であって、
前記ばらつきを調整する操作部をさらに備える、組合せ計量装置。
【請求項14】
請求項13に記載の組合せ計量装置であって、
前記搬送部は、
前記複数のヘッドにそれぞれ対応して設けられ、前記被計量物をそれぞれに対応する前記ヘッドにおける前記ホッパに搬送する複数のフィーダを有し、
前記操作部に対する操作に応じて、前記複数のフィーダにおける搬送力の平均値が変化しないように当該複数のフィーダのうち少なくとも2つの搬送力を変更する、組合せ計量装置。
【請求項15】
請求項9及び請求項14のいずれか一つに記載の組合せ計量装置であって、
前記複数のフィーダは前記複数のヘッドとともに環状に配置されており、
前記表示部は、前記ばらつき及び前記平均値の表示と同時に、前記複数のフィーダのそれぞれの搬送力を、前記複数のフィーダ及び前記複数のヘッドの配置に対応した並びでグラフィック表示する、組合せ計量装置。
【請求項16】
請求項15に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記複数のフィーダのそれぞれの搬送力とともに、前記複数のヘッドそれぞれでの前記被計量物の投入重量の平均値を、前記複数のフィーダ及び前記複数のヘッドの配置に対応した並びでグラフィック表示する、組合せ計量装置。
【請求項17】
請求項15に記載の組合せ計量装置であって、
前記表示部は、前記操作部に対する操作に応じて前記複数のフィーダの搬送力の表示を変更する、組合せ計量装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−248199(P2007−248199A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−70772(P2006−70772)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)