組合せ計量装置
【課題】簡易な構造で、均一に物品を供給することができる組合せ計量装置を提供することである。
【解決手段】本発明に係る組合せ計量装置100においては、分散フィーダ300のフィーダ301,〜,307の搬送面311,〜,317の高さが、分散フィーダ300の配列方向の中央に位置するフィーダ304の搬送面314の高さが、分散フィーダ300の配列方向の側部に位置するフィーダ301,307の搬送面311,317の高さよりも高いものである。
【解決手段】本発明に係る組合せ計量装置100においては、分散フィーダ300のフィーダ301,〜,307の搬送面311,〜,317の高さが、分散フィーダ300の配列方向の中央に位置するフィーダ304の搬送面314の高さが、分散フィーダ300の配列方向の側部に位置するフィーダ301,307の搬送面311,317の高さよりも高いものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給された物品を複数の計量ホッパに供給する組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の計量ホッパに物品を供給し、計量ホッパ内の物品の重量値を組合せて所定重量の物品を一纏めにする組合せ計量装置が用いられている。この組合せ計量装置においては、日々、開発研究が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、供給タンク内のスペースを有効利用して供給タンク内における品物の層厚の均一化を図る分散供給装置及びそれを用いた組合せ計量装置について開示されている。
【0004】
特許文献1記載の分散供給装置及びそれを用いた組合せ計量装置においては、上面と底面にそれぞれ開口部を有する筒状をなし、前記上面の開口部中央部から被計量物が供給され、前記底面の開口部の下方に複数の供給トラフが横一列に整列配置され、該複数の供給トラフのそれぞれに前記被計量物を供給するタンクと、前記タンクの中央部の上方位置に固定又は回動可能に設けられ、前記被計量物を前記複数の供給トラフの配列方向に分散して振り分ける振分部材とを備えたことを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−14728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の分散供給装置及びそれを用いた組合せ計量装置においては、振分部材を新たに設ける必要があるため、コスト面およびメンテナンス面のいずれも増加するため、好ましくない。
【0007】
本発明の目的は、簡易な構造で、均一に物品を供給することができる組合せ計量装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
本発明に係る組合せ計量装置は、複数の搬送路が直線配列された供給フィーダを含む組合せ計量装置であって、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さよりも高いものである。
【0009】
この場合、組合せ計量装置においては、複数の搬送路が直線配列された供給フィーダを有する。中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さよりも高いため、中央に位置する搬送路に上流から物品が供給された場合、物品の自重により側部に位置する搬送路の底面に物品が分散される。すなわち、中央に位置する搬送路の底面と側部に位置する搬送路の底面との落差により、物品を確実に側部に位置する搬送路へ分散することができる。
なお、本発明に係る組合せ計量装置では、1または複数の搬送路を有する供給フィーダを複数用いた場合に適用することができ、また複数の搬送路を有する1の供給フィーダにも適用することができる。
【0010】
(2)
供給フィーダは、上流側において、中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さよりも高く、下流側において、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さとほぼ同じであることが好ましい。
【0011】
この場合、上流側において、中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さよりも高く設けられ、下流側において、中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さとほぼ同じに設けられる。したがって、側部に寄り過ぎた物品を再度中央に位置する搬送路に集めることができる。その結果、供給フィーダによる物品の搬送効率の平均化を図ることができる。
【0012】
(3)
供給フィーダは、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さに対して、連続的に搬送路の配列方向の中央から側方へ遠ざかるに連れて、順に搬送路の底面高さが低くなることが好ましい。
【0013】
この場合、中央に位置する搬送路から隣接して直線配列された側方の搬送路、さらに当該側方の搬送路に隣接して直線配列された側方の搬送路の順で、落差が連続的に続くように配設されている。その結果、物品を確実に中央から連続的に側方に向けて分散させることができる。
【0014】
(4)
供給フィーダは、分散フィーダおよび放射フィーダからなり、分散フィーダは、複数の搬送路の底面を有し、放射フィーダは、分散トラフを有することが好ましい。
【0015】
この場合、分散フィーダにおいて物品を確実に中央から側方に向けて分散させ、放射フィーダにおいて物品を搬送させることができる。
【0016】
(5)
供給フィーダに物品を供給するチャージホッパーをさらに含み、チャージホッパーは、搬送路の配列方向に進退するゆすり機構を有することが好ましい。
【0017】
この場合、ゆすり機構を有するチャージホッパーから物品が供給フィーダに供給されるので、チャージホッパーが搬送路の配列方向に進退することにより物品が供給フィーダに均一に分散される。
【0018】
(6)
チャージホッパーに物品を供給する分散供給装置をさらに含むことが好ましい。
【0019】
この場合、分散供給装置により、チャージホッパーに物品が分散されて供給されるので、チャージホッパーの下流の供給フィーダにおいても、物品が分散して供給される。その結果、供給フィーダにおいて確実に物品を分散させることができる。すなわち、分散供給装置において、物品の予備的な分散を行うことができ、供給フィーダにおいて物品の確実な分散を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る組合せ計量装置においては、簡易な構造で、均一に物品を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施の形態に係る組合せ計量装置の一例を示す模式的側面図
【図2】図1の分散フィーダの拡大図
【図3】図2の分散フィーダのA−A線断面矢視図
【図4】図2の分散フィーダのB−B線断面矢視図
【図5】図2の分散フィーダのC−C線断面矢視図
【図6】従来の分散フィーダを用いた状態の説明図
【図7】本発明に係る分散フィーダを用いた状態の説明図
【図8】第2の実施の形態に係る分散フィーダの断面の一例を示す模式的断面図
【図9】第2の実施の形態に係る分散フィーダの断面の一例を示す模式的断面図
【図10】第2の実施の形態に係る分散フィーダの断面の一例を示す模式的断面図
【図11】第3の実施の形態に係る分散フィーダを説明するための模式図
【図12】組合せ計量装置の他の例を示す模式的説明図
【図13】組合せ計量装置の他の例を示す模式的説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係る組合せ計量装置100の一例を示す模式的側面図である。
【0023】
図1に示す組合せ計量装置100は、主に物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、放射フィーダ500、計量ホッパ600およびシュート650を含む。
【0024】
図1に示すように、上流から下流に向けて物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、および放射フィーダ500が配設される。分散フィーダ300の下部に、加振装置390が設けられ、放射フィーダ500の下部に、加振装置590が設けられる。
【0025】
まず、物品供給部200から物品が分散フィーダ300に供給され、分散フィーダ300から傾斜フィーダ400を介して放射フィーダ500に物品が供給され、放射フィーダ500から計量ホッパ600に物品が供給される。なお、計量ホッパ600は、図面奥方向に直線状に併設されており、後述する分散フィーダ300のフィーダ数と同数設けられている。
【0026】
これら複数の計量ホッパ600のうち一部の計量ホッパ600の組合せにより所定重量の物品が一纏まりでシュート650に供給される。それにより、シュート650の下流に設けられた包装機により、所定重量の一纏まりの物品包装を行うことができる。
【0027】
次に、図2は、図1の分散フィーダ300の拡大図であり、図3は図2の分散フィーダ300のA−A線断面矢視図であり、図4は図2の分散フィーダ300のB−B線断面矢視図であり、図5は図2の分散フィーダ300のC−C線断面矢視図である。
【0028】
図2から図5に示すように、分散フィーダ300は、複数のフィーダ301,〜,307からなる。フィーダ301は搬送面311を有し、フィーダ302は搬送面312を有し、フィーダ303は搬送面313を有し、フィーダ304は搬送面314を有し、フィーダ305は搬送面315を有し、フィーダ306は搬送面316を有し、フィーダ307は搬送面317を有する。
【0029】
図3に示すように、分散フィーダ300の上流側において、フィーダ302の搬送面312は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH1だけ高く設けられ、フィーダ303の搬送面313は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH2だけ高く設けられ、フィーダ304の搬送面314は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH3だけ高く設けられ、フィーダ305の搬送面315は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH4だけ高く設けられ、フィーダ306の搬送面316は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH5だけ高く設けられている。
【0030】
ここで、図3に示す高さ関係は、高さH1と高さH5とが同じ高さであり、高さH2と高さH4とが同じ高さであり、高さH3は、高さH1,H2,H4,H5よりも高く、高さH2および高さH4は、高さH1および高さH5よりも高い関係を有する。すなわち、フィーダ304が最も高く、徐々にフィーダ304から遠ざかるに連れて、高さが低くなっている。
【0031】
次に、図4に示すように、分散フィーダ300の中流において、フィーダ302の搬送面312は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH11だけ高く設けられ、フィーダ303の搬送面313は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH12だけ高く設けられ、フィーダ304の搬送面314は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH13だけ高く設けられ、フィーダ305の搬送面315は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH14だけ高く設けられ、フィーダ306の搬送面316は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH15だけ高く設けられている。
【0032】
ここで、図4に示す高さ関係は、高さH11と高さH15とが同じ高さであり、高さH12と高さH14とが同じ高さであり、高さH13は、高さH11,H12,H14,H15よりも高く、高さH12および高さH14は、高さH11および高さH15よりも高い関係を有する。すなわち、フィーダ304が最も高く、徐々にフィーダ304から遠ざかるに連れて、高さが低くなっている。
また、高さH13は、高さH3よりも低く、高さH12,14は、高さH2,H4よりも低く、高さH11,H15は、高さH1,H5よりも低い。
【0033】
次に、図5に示すように、分散フィーダ300の下流において、フィーダ301,〜,フィーダ307の搬送面311,〜,搬送面317は、同一高さに設けられる。すなわち、図2〜図5に示すように、分散フィーダ300のフィーダ302,〜,フィーダ306の搬送面312,〜,搬送面316は、連続的に高さが低くなり、下流側においては、フィーダ301およびフィーダ307の搬送面311および搬送面317と同じ高さとなるように形成されている。
【0034】
この場合、計量ホッパ600または放射フィーダ500等の構造変更を行う必要がないため、分散フィーダ300のみを変更することで、低コスト化を実現でき、物品を各フィーダに均一に分配できるというメリットを奏する。
【0035】
次に、図6および図7を用いて、分散フィーダ300の効果について説明する。図6は、従来の分散フィーダ900を用いた状態の説明図であり、図7は、本発明に係る分散フィーダ300を用いた状態の説明図である。
【0036】
図6に示すように、従来の分散フィーダ900においては、フィーダ901,〜,フィーダ907が並行して同じ高さで設けられているため、フィーダ903,904,905において物品が山積みとなり、フィーダ901,907には、物品が移動しない。したがって、分散フィーダ900の下流側において、物品の偏りが発生することとなる。
【0037】
一方、図7に示すように、本実施の形態に係る分散フィーダ300においては、図6と同量の物品を移動させた場合であっても、フィーダ301,〜,フィーダ307において、ほぼ均等に物品が分配される。すなわち、各フィーダの高さを山状に形成することにより、フィーダ304からあふれる物品を、隣接するフィーダ303,305に分配することができ、フィーダ303,305からあふれる物品を、隣接するフィーダ302,306に分配することができ、フィーダ302,306からあふれる物品を、隣接するフィーダ301,307に分配することができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
以下、本発明に係る第2の実施の形態について説明を行う。第2の実施の形態においては、分散フィーダ300の変わりに、分散フィーダ300aを備える。
【0039】
図8,〜,図10は、第2の実施の形態に係る分散フィーダ300aの断面の一例を示す模式的断面図である。
【0040】
図8に示すように、分散フィーダ300aの上流側において、フィーダ301aの搬送面311aは、厚みH21の上面に設けられ、フィーダ302aの搬送面312aは、厚みH22の上面に設けられ、フィーダ303aの搬送面313aは、厚みH23の上面に設けられ、フィーダ304aの搬送面314aは、厚みH24の上面に設けられ、フィーダ305aの搬送面315aは、厚みH25の上面に設けられ、フィーダ306aの搬送面316aは、厚みH26の上面に設けられ、フィーダ307aの搬送面317aは、厚みH27の上面に設けられる。
【0041】
ここで、図8に示す厚み関係は、厚みH21と厚みH27とが同じ厚みであり、厚みH22と厚みH26とが同じ高さであり、厚みH23と厚みH25とが同じ厚みであり、厚みH24は、厚みH21,H22,H23,H25,H26,H27よりも厚く、厚みH23,H25は、厚みH21,H22,H26,H27よりも厚く、厚みH22,H24は、厚みH21,H27よりも厚い。すなわち、フィーダ304aの搬送面314aが最も高く、徐々にフィーダ304aから遠ざかるに連れて、搬送面の高さが低くなっている。
【0042】
次に、図9に示すように、分散フィーダ300aの中流において、フィーダ301aの搬送面311aは、厚みH31の上面に設けられ、フィーダ302aの搬送面312aは、厚みH32の上面に設けられ、フィーダ303aの搬送面313aは、厚みH33の上面に設けられ、フィーダ304aの搬送面314aは、厚みH34の上面に設けられ、フィーダ305aの搬送面315aは、厚みH35の上面に設けられ、フィーダ306aの搬送面316aは、厚みH36の上面に設けられ、フィーダ307aの搬送面317aは、厚みH37の上面に設けられる。
【0043】
ここで、図9に示す厚み関係は、厚みH31と厚みH37とが同じ厚みであり、厚みH32と厚みH36とが同じ高さであり、厚みH33と厚みH35とが同じ厚みであり、厚みH34は、厚みH31,H32,H33,H35,H36,H37よりも厚く、厚みH33,H35は、厚みH31,H32,H36,H37よりも厚く、厚みH32,H34は、厚みH31,H37よりも厚い。すなわち、フィーダ304aの搬送面314aが最も高く、徐々にフィーダ304aから遠ざかるに連れて、搬送面の高さが低くなっている。
【0044】
次に、図10に示すように、分散フィーダ300aの下流において、フィーダ301a,〜,フィーダ307aの搬送面311a,〜,搬送面317aは、同一の厚みH41,〜,H47の上面に設けられる。
すなわち、図8〜図10に示すように、分散フィーダ300aのフィーダ302a,〜,フィーダ306aの搬送面312a,〜,搬送面316aは、連続的に高さが低くなり、下流側においては、フィーダ301aおよびフィーダ307aの搬送面311aおよび搬送面317aと同じ高さとなるように形成されている。
【0045】
(第3の実施の形態)
以下、本発明に係る第3の実施の形態について説明を行う。図11は、第3の実施の形態に係る分散フィーダを説明するための模式図である。第3の実施の形態においては、分散フィーダ300の変わりに、分散フィーダ300bを備える。
【0046】
図11に示すように、分散フィーダ300bは、第1フィーダ330b、第2フィーダ331bおよび第3フィーダ332bを備える。第1フィーダ330bは、第2フィーダ331bおよび第3フィーダ332bよりも高く、第2フィーダ331bは、第3フィーダ332bよりも高い位置で設けられる。すなわち、図11の分散フィーダ300bにおいては、階段状にフィーダが形成されており、図2における分散フィーダが滑らかに傾斜している場合と異なる。
【0047】
すなわち、第1および第2の実施の形態において説明した分散フィーダ300,300aにおける搬送面314,314aにおいて最も大きな段差の階段状からなり、分散フィーダ300,300aにおける搬送面313,315,313a,315aにおいて大きな段差の階段状からなり、分散フィーダ300,300aにおける搬送面312,316,312a,316aにおいて小さな段差の階段状からなり、分散フィーダ300,300aにおける搬送面311,317,311a,317aにおいて僅かな段差の階段状または段差がない状態からなる。
【0048】
なお、図11においては、段数を3段としたが、これに限定されず、他の任意の数の段数からなってもよい。また、分散フィーダ300の数を7個としたが、これに限定されず、他の任意の個数であってもよい。
【0049】
(他の例)
図12および図13は、組合せ計量装置100の他の例を示す模式的説明図である。
【0050】
図12に示すように、組合せ計量装置100aは、主に物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、放射フィーダ500、計量ホッパ600、シュート650、スイングホッパー700および振動モータ750を含む。
【0051】
図12に示すように、上流から下流に向けてスイングホッパー700、物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、および放射フィーダ500が配設される。スイングホッパー700に振動モータ750が設けられ、分散フィーダ300の下部に、加振装置390が設けられ、放射フィーダ500の下部に、加振装置590が設けられる。
【0052】
まず、スイングホッパー700から物品供給部200に物品が供給され、物品供給部200から物品が分散フィーダ300に供給され、分散フィーダ300から傾斜フィーダ400を介して放射フィーダ500に物品が供給され、放射フィーダ500から計量ホッパ600に物品が供給される。なお、計量ホッパ600は、図面奥方向に直線状に併設されており、後述する分散フィーダ300のフィーダ数と同数設けられている。
【0053】
スイングホッパー700は、振動モータ750により鉛直方向(図12矢印MV1の方向)に振動し、さらに図13に示すように水平面方向(図13矢印MV2の方向)に振動する。それにより、さらに分散フィーダ300,300a,300bの上流側において物品が山積みされないので、物品の山積みによる物品の破損を防止することができる。
【0054】
なお、上記の分散フィーダ300においては、各フィーダを分割して設ける場合について説明したが、これに限定されず、一の部材からなる分散フィーダに複数の搬送面を設けることとしてもよい。
【0055】
以上のように、組合せ計量装置100,100aにおいては、中央に位置するフィーダ304,304aの搬送面314,314aが、側部に位置する搬送面311,311a,317,317aの高さよりも高いため、中央に位置するフィーダ304,304aに上流から物品が供給された場合、物品の自重により側部に位置する搬送面311,311a,317,317aに物品が分散される。すなわち、中央に位置する搬送面314,314aと側部に位置する搬送面311,311a,317,317aとの落差により、物品を確実に側部に位置する搬送面311,311a,317,317aへ分散することができる。
【0056】
また、ゆすり機構を有するスイングホッパー700から物品が供給された場合、スイングホッパー700が分散フィーダ300,300aの配列方向(矢印MV2の方向)に進退することにより物品が均一に分散させることができる。
したがって、組合せ計量装置100,100aの稼動率を上げることができ、安定して物品の計量および組合せを行うことができる。
【0057】
本実施の形態においては、フィーダ301,〜,307が複数の搬送路に相当し、分散フィーダ300,300a、傾斜フィーダ400および放射フィーダ500が供給フィーダに相当し、組合せ計量装置100,100aが組合せ計量装置に相当し、フィーダ304,304aが配列方向の中央に位置する搬送路に相当し、搬送面311,〜,317、搬送面311a,〜,317aが底面高さに相当し、フィーダ301,307,301a,307aが配列方向の側部に位置する搬送路に相当し、分散フィーダ300,300aが分散フィーダに相当し、放射フィーダ500が放射フィーダに相当し、加振装置590が分散トラフに相当し、スイングホッパー700がチャージホッパーおよび分散供給装置に相当する。
【0058】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0059】
100,100a 組合せ計量装置
200 物品供給部
300,300a,300b 分散フィーダ
390,590 加振装置
400 傾斜フィーダ
500 放射フィーダ
600 計量ホッパ
700 スイングホッパー
750 振動モータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給された物品を複数の計量ホッパに供給する組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の計量ホッパに物品を供給し、計量ホッパ内の物品の重量値を組合せて所定重量の物品を一纏めにする組合せ計量装置が用いられている。この組合せ計量装置においては、日々、開発研究が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、供給タンク内のスペースを有効利用して供給タンク内における品物の層厚の均一化を図る分散供給装置及びそれを用いた組合せ計量装置について開示されている。
【0004】
特許文献1記載の分散供給装置及びそれを用いた組合せ計量装置においては、上面と底面にそれぞれ開口部を有する筒状をなし、前記上面の開口部中央部から被計量物が供給され、前記底面の開口部の下方に複数の供給トラフが横一列に整列配置され、該複数の供給トラフのそれぞれに前記被計量物を供給するタンクと、前記タンクの中央部の上方位置に固定又は回動可能に設けられ、前記被計量物を前記複数の供給トラフの配列方向に分散して振り分ける振分部材とを備えたことを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−14728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の分散供給装置及びそれを用いた組合せ計量装置においては、振分部材を新たに設ける必要があるため、コスト面およびメンテナンス面のいずれも増加するため、好ましくない。
【0007】
本発明の目的は、簡易な構造で、均一に物品を供給することができる組合せ計量装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
本発明に係る組合せ計量装置は、複数の搬送路が直線配列された供給フィーダを含む組合せ計量装置であって、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さよりも高いものである。
【0009】
この場合、組合せ計量装置においては、複数の搬送路が直線配列された供給フィーダを有する。中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さよりも高いため、中央に位置する搬送路に上流から物品が供給された場合、物品の自重により側部に位置する搬送路の底面に物品が分散される。すなわち、中央に位置する搬送路の底面と側部に位置する搬送路の底面との落差により、物品を確実に側部に位置する搬送路へ分散することができる。
なお、本発明に係る組合せ計量装置では、1または複数の搬送路を有する供給フィーダを複数用いた場合に適用することができ、また複数の搬送路を有する1の供給フィーダにも適用することができる。
【0010】
(2)
供給フィーダは、上流側において、中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さよりも高く、下流側において、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さとほぼ同じであることが好ましい。
【0011】
この場合、上流側において、中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さよりも高く設けられ、下流側において、中央に位置する搬送路の底面高さが、側部に位置する搬送路の底面高さとほぼ同じに設けられる。したがって、側部に寄り過ぎた物品を再度中央に位置する搬送路に集めることができる。その結果、供給フィーダによる物品の搬送効率の平均化を図ることができる。
【0012】
(3)
供給フィーダは、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さに対して、連続的に搬送路の配列方向の中央から側方へ遠ざかるに連れて、順に搬送路の底面高さが低くなることが好ましい。
【0013】
この場合、中央に位置する搬送路から隣接して直線配列された側方の搬送路、さらに当該側方の搬送路に隣接して直線配列された側方の搬送路の順で、落差が連続的に続くように配設されている。その結果、物品を確実に中央から連続的に側方に向けて分散させることができる。
【0014】
(4)
供給フィーダは、分散フィーダおよび放射フィーダからなり、分散フィーダは、複数の搬送路の底面を有し、放射フィーダは、分散トラフを有することが好ましい。
【0015】
この場合、分散フィーダにおいて物品を確実に中央から側方に向けて分散させ、放射フィーダにおいて物品を搬送させることができる。
【0016】
(5)
供給フィーダに物品を供給するチャージホッパーをさらに含み、チャージホッパーは、搬送路の配列方向に進退するゆすり機構を有することが好ましい。
【0017】
この場合、ゆすり機構を有するチャージホッパーから物品が供給フィーダに供給されるので、チャージホッパーが搬送路の配列方向に進退することにより物品が供給フィーダに均一に分散される。
【0018】
(6)
チャージホッパーに物品を供給する分散供給装置をさらに含むことが好ましい。
【0019】
この場合、分散供給装置により、チャージホッパーに物品が分散されて供給されるので、チャージホッパーの下流の供給フィーダにおいても、物品が分散して供給される。その結果、供給フィーダにおいて確実に物品を分散させることができる。すなわち、分散供給装置において、物品の予備的な分散を行うことができ、供給フィーダにおいて物品の確実な分散を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る組合せ計量装置においては、簡易な構造で、均一に物品を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施の形態に係る組合せ計量装置の一例を示す模式的側面図
【図2】図1の分散フィーダの拡大図
【図3】図2の分散フィーダのA−A線断面矢視図
【図4】図2の分散フィーダのB−B線断面矢視図
【図5】図2の分散フィーダのC−C線断面矢視図
【図6】従来の分散フィーダを用いた状態の説明図
【図7】本発明に係る分散フィーダを用いた状態の説明図
【図8】第2の実施の形態に係る分散フィーダの断面の一例を示す模式的断面図
【図9】第2の実施の形態に係る分散フィーダの断面の一例を示す模式的断面図
【図10】第2の実施の形態に係る分散フィーダの断面の一例を示す模式的断面図
【図11】第3の実施の形態に係る分散フィーダを説明するための模式図
【図12】組合せ計量装置の他の例を示す模式的説明図
【図13】組合せ計量装置の他の例を示す模式的説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係る組合せ計量装置100の一例を示す模式的側面図である。
【0023】
図1に示す組合せ計量装置100は、主に物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、放射フィーダ500、計量ホッパ600およびシュート650を含む。
【0024】
図1に示すように、上流から下流に向けて物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、および放射フィーダ500が配設される。分散フィーダ300の下部に、加振装置390が設けられ、放射フィーダ500の下部に、加振装置590が設けられる。
【0025】
まず、物品供給部200から物品が分散フィーダ300に供給され、分散フィーダ300から傾斜フィーダ400を介して放射フィーダ500に物品が供給され、放射フィーダ500から計量ホッパ600に物品が供給される。なお、計量ホッパ600は、図面奥方向に直線状に併設されており、後述する分散フィーダ300のフィーダ数と同数設けられている。
【0026】
これら複数の計量ホッパ600のうち一部の計量ホッパ600の組合せにより所定重量の物品が一纏まりでシュート650に供給される。それにより、シュート650の下流に設けられた包装機により、所定重量の一纏まりの物品包装を行うことができる。
【0027】
次に、図2は、図1の分散フィーダ300の拡大図であり、図3は図2の分散フィーダ300のA−A線断面矢視図であり、図4は図2の分散フィーダ300のB−B線断面矢視図であり、図5は図2の分散フィーダ300のC−C線断面矢視図である。
【0028】
図2から図5に示すように、分散フィーダ300は、複数のフィーダ301,〜,307からなる。フィーダ301は搬送面311を有し、フィーダ302は搬送面312を有し、フィーダ303は搬送面313を有し、フィーダ304は搬送面314を有し、フィーダ305は搬送面315を有し、フィーダ306は搬送面316を有し、フィーダ307は搬送面317を有する。
【0029】
図3に示すように、分散フィーダ300の上流側において、フィーダ302の搬送面312は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH1だけ高く設けられ、フィーダ303の搬送面313は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH2だけ高く設けられ、フィーダ304の搬送面314は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH3だけ高く設けられ、フィーダ305の搬送面315は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH4だけ高く設けられ、フィーダ306の搬送面316は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH5だけ高く設けられている。
【0030】
ここで、図3に示す高さ関係は、高さH1と高さH5とが同じ高さであり、高さH2と高さH4とが同じ高さであり、高さH3は、高さH1,H2,H4,H5よりも高く、高さH2および高さH4は、高さH1および高さH5よりも高い関係を有する。すなわち、フィーダ304が最も高く、徐々にフィーダ304から遠ざかるに連れて、高さが低くなっている。
【0031】
次に、図4に示すように、分散フィーダ300の中流において、フィーダ302の搬送面312は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH11だけ高く設けられ、フィーダ303の搬送面313は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH12だけ高く設けられ、フィーダ304の搬送面314は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH13だけ高く設けられ、フィーダ305の搬送面315は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH14だけ高く設けられ、フィーダ306の搬送面316は、フィーダ301の搬送面311よりも高さH15だけ高く設けられている。
【0032】
ここで、図4に示す高さ関係は、高さH11と高さH15とが同じ高さであり、高さH12と高さH14とが同じ高さであり、高さH13は、高さH11,H12,H14,H15よりも高く、高さH12および高さH14は、高さH11および高さH15よりも高い関係を有する。すなわち、フィーダ304が最も高く、徐々にフィーダ304から遠ざかるに連れて、高さが低くなっている。
また、高さH13は、高さH3よりも低く、高さH12,14は、高さH2,H4よりも低く、高さH11,H15は、高さH1,H5よりも低い。
【0033】
次に、図5に示すように、分散フィーダ300の下流において、フィーダ301,〜,フィーダ307の搬送面311,〜,搬送面317は、同一高さに設けられる。すなわち、図2〜図5に示すように、分散フィーダ300のフィーダ302,〜,フィーダ306の搬送面312,〜,搬送面316は、連続的に高さが低くなり、下流側においては、フィーダ301およびフィーダ307の搬送面311および搬送面317と同じ高さとなるように形成されている。
【0034】
この場合、計量ホッパ600または放射フィーダ500等の構造変更を行う必要がないため、分散フィーダ300のみを変更することで、低コスト化を実現でき、物品を各フィーダに均一に分配できるというメリットを奏する。
【0035】
次に、図6および図7を用いて、分散フィーダ300の効果について説明する。図6は、従来の分散フィーダ900を用いた状態の説明図であり、図7は、本発明に係る分散フィーダ300を用いた状態の説明図である。
【0036】
図6に示すように、従来の分散フィーダ900においては、フィーダ901,〜,フィーダ907が並行して同じ高さで設けられているため、フィーダ903,904,905において物品が山積みとなり、フィーダ901,907には、物品が移動しない。したがって、分散フィーダ900の下流側において、物品の偏りが発生することとなる。
【0037】
一方、図7に示すように、本実施の形態に係る分散フィーダ300においては、図6と同量の物品を移動させた場合であっても、フィーダ301,〜,フィーダ307において、ほぼ均等に物品が分配される。すなわち、各フィーダの高さを山状に形成することにより、フィーダ304からあふれる物品を、隣接するフィーダ303,305に分配することができ、フィーダ303,305からあふれる物品を、隣接するフィーダ302,306に分配することができ、フィーダ302,306からあふれる物品を、隣接するフィーダ301,307に分配することができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
以下、本発明に係る第2の実施の形態について説明を行う。第2の実施の形態においては、分散フィーダ300の変わりに、分散フィーダ300aを備える。
【0039】
図8,〜,図10は、第2の実施の形態に係る分散フィーダ300aの断面の一例を示す模式的断面図である。
【0040】
図8に示すように、分散フィーダ300aの上流側において、フィーダ301aの搬送面311aは、厚みH21の上面に設けられ、フィーダ302aの搬送面312aは、厚みH22の上面に設けられ、フィーダ303aの搬送面313aは、厚みH23の上面に設けられ、フィーダ304aの搬送面314aは、厚みH24の上面に設けられ、フィーダ305aの搬送面315aは、厚みH25の上面に設けられ、フィーダ306aの搬送面316aは、厚みH26の上面に設けられ、フィーダ307aの搬送面317aは、厚みH27の上面に設けられる。
【0041】
ここで、図8に示す厚み関係は、厚みH21と厚みH27とが同じ厚みであり、厚みH22と厚みH26とが同じ高さであり、厚みH23と厚みH25とが同じ厚みであり、厚みH24は、厚みH21,H22,H23,H25,H26,H27よりも厚く、厚みH23,H25は、厚みH21,H22,H26,H27よりも厚く、厚みH22,H24は、厚みH21,H27よりも厚い。すなわち、フィーダ304aの搬送面314aが最も高く、徐々にフィーダ304aから遠ざかるに連れて、搬送面の高さが低くなっている。
【0042】
次に、図9に示すように、分散フィーダ300aの中流において、フィーダ301aの搬送面311aは、厚みH31の上面に設けられ、フィーダ302aの搬送面312aは、厚みH32の上面に設けられ、フィーダ303aの搬送面313aは、厚みH33の上面に設けられ、フィーダ304aの搬送面314aは、厚みH34の上面に設けられ、フィーダ305aの搬送面315aは、厚みH35の上面に設けられ、フィーダ306aの搬送面316aは、厚みH36の上面に設けられ、フィーダ307aの搬送面317aは、厚みH37の上面に設けられる。
【0043】
ここで、図9に示す厚み関係は、厚みH31と厚みH37とが同じ厚みであり、厚みH32と厚みH36とが同じ高さであり、厚みH33と厚みH35とが同じ厚みであり、厚みH34は、厚みH31,H32,H33,H35,H36,H37よりも厚く、厚みH33,H35は、厚みH31,H32,H36,H37よりも厚く、厚みH32,H34は、厚みH31,H37よりも厚い。すなわち、フィーダ304aの搬送面314aが最も高く、徐々にフィーダ304aから遠ざかるに連れて、搬送面の高さが低くなっている。
【0044】
次に、図10に示すように、分散フィーダ300aの下流において、フィーダ301a,〜,フィーダ307aの搬送面311a,〜,搬送面317aは、同一の厚みH41,〜,H47の上面に設けられる。
すなわち、図8〜図10に示すように、分散フィーダ300aのフィーダ302a,〜,フィーダ306aの搬送面312a,〜,搬送面316aは、連続的に高さが低くなり、下流側においては、フィーダ301aおよびフィーダ307aの搬送面311aおよび搬送面317aと同じ高さとなるように形成されている。
【0045】
(第3の実施の形態)
以下、本発明に係る第3の実施の形態について説明を行う。図11は、第3の実施の形態に係る分散フィーダを説明するための模式図である。第3の実施の形態においては、分散フィーダ300の変わりに、分散フィーダ300bを備える。
【0046】
図11に示すように、分散フィーダ300bは、第1フィーダ330b、第2フィーダ331bおよび第3フィーダ332bを備える。第1フィーダ330bは、第2フィーダ331bおよび第3フィーダ332bよりも高く、第2フィーダ331bは、第3フィーダ332bよりも高い位置で設けられる。すなわち、図11の分散フィーダ300bにおいては、階段状にフィーダが形成されており、図2における分散フィーダが滑らかに傾斜している場合と異なる。
【0047】
すなわち、第1および第2の実施の形態において説明した分散フィーダ300,300aにおける搬送面314,314aにおいて最も大きな段差の階段状からなり、分散フィーダ300,300aにおける搬送面313,315,313a,315aにおいて大きな段差の階段状からなり、分散フィーダ300,300aにおける搬送面312,316,312a,316aにおいて小さな段差の階段状からなり、分散フィーダ300,300aにおける搬送面311,317,311a,317aにおいて僅かな段差の階段状または段差がない状態からなる。
【0048】
なお、図11においては、段数を3段としたが、これに限定されず、他の任意の数の段数からなってもよい。また、分散フィーダ300の数を7個としたが、これに限定されず、他の任意の個数であってもよい。
【0049】
(他の例)
図12および図13は、組合せ計量装置100の他の例を示す模式的説明図である。
【0050】
図12に示すように、組合せ計量装置100aは、主に物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、放射フィーダ500、計量ホッパ600、シュート650、スイングホッパー700および振動モータ750を含む。
【0051】
図12に示すように、上流から下流に向けてスイングホッパー700、物品供給部200、分散フィーダ300、傾斜フィーダ400、および放射フィーダ500が配設される。スイングホッパー700に振動モータ750が設けられ、分散フィーダ300の下部に、加振装置390が設けられ、放射フィーダ500の下部に、加振装置590が設けられる。
【0052】
まず、スイングホッパー700から物品供給部200に物品が供給され、物品供給部200から物品が分散フィーダ300に供給され、分散フィーダ300から傾斜フィーダ400を介して放射フィーダ500に物品が供給され、放射フィーダ500から計量ホッパ600に物品が供給される。なお、計量ホッパ600は、図面奥方向に直線状に併設されており、後述する分散フィーダ300のフィーダ数と同数設けられている。
【0053】
スイングホッパー700は、振動モータ750により鉛直方向(図12矢印MV1の方向)に振動し、さらに図13に示すように水平面方向(図13矢印MV2の方向)に振動する。それにより、さらに分散フィーダ300,300a,300bの上流側において物品が山積みされないので、物品の山積みによる物品の破損を防止することができる。
【0054】
なお、上記の分散フィーダ300においては、各フィーダを分割して設ける場合について説明したが、これに限定されず、一の部材からなる分散フィーダに複数の搬送面を設けることとしてもよい。
【0055】
以上のように、組合せ計量装置100,100aにおいては、中央に位置するフィーダ304,304aの搬送面314,314aが、側部に位置する搬送面311,311a,317,317aの高さよりも高いため、中央に位置するフィーダ304,304aに上流から物品が供給された場合、物品の自重により側部に位置する搬送面311,311a,317,317aに物品が分散される。すなわち、中央に位置する搬送面314,314aと側部に位置する搬送面311,311a,317,317aとの落差により、物品を確実に側部に位置する搬送面311,311a,317,317aへ分散することができる。
【0056】
また、ゆすり機構を有するスイングホッパー700から物品が供給された場合、スイングホッパー700が分散フィーダ300,300aの配列方向(矢印MV2の方向)に進退することにより物品が均一に分散させることができる。
したがって、組合せ計量装置100,100aの稼動率を上げることができ、安定して物品の計量および組合せを行うことができる。
【0057】
本実施の形態においては、フィーダ301,〜,307が複数の搬送路に相当し、分散フィーダ300,300a、傾斜フィーダ400および放射フィーダ500が供給フィーダに相当し、組合せ計量装置100,100aが組合せ計量装置に相当し、フィーダ304,304aが配列方向の中央に位置する搬送路に相当し、搬送面311,〜,317、搬送面311a,〜,317aが底面高さに相当し、フィーダ301,307,301a,307aが配列方向の側部に位置する搬送路に相当し、分散フィーダ300,300aが分散フィーダに相当し、放射フィーダ500が放射フィーダに相当し、加振装置590が分散トラフに相当し、スイングホッパー700がチャージホッパーおよび分散供給装置に相当する。
【0058】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0059】
100,100a 組合せ計量装置
200 物品供給部
300,300a,300b 分散フィーダ
390,590 加振装置
400 傾斜フィーダ
500 放射フィーダ
600 計量ホッパ
700 スイングホッパー
750 振動モータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の搬送路が直線配列された供給フィーダを含む組合せ計量装置であって、
搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、前記搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さよりも高い、組合せ計量装置。
【請求項2】
前記供給フィーダは、上流側において、前記中央に位置する搬送路の底面高さが、前記側部に位置する搬送路の底面高さよりも高く、
下流側において、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、前記搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さとほぼ同じである、請求項1記載の組合せ計量装置。
【請求項3】
前記供給フィーダは、前記搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さに対して、連続的に前記搬送路の配列方向の中央から側方へ遠ざかるに連れて、順に搬送路の底面高さが低くなる、請求項1または2記載の組合せ計量装置。
【請求項4】
前記供給フィーダは、分散フィーダおよび放射フィーダからなり、
前記分散フィーダは、前記複数の搬送路の底面を有し、
前記放射フィーダは、分散トラフを有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の組合せ計量装置。
【請求項5】
前記供給フィーダに物品を供給するチャージホッパーをさらに含み、
前記チャージホッパーは、前記搬送路の配列方向に進退するゆすり機構を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の組合せ計量装置。
【請求項6】
前記チャージホッパーに物品を供給する分散供給装置をさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の組合せ計量装置。
【請求項1】
複数の搬送路が直線配列された供給フィーダを含む組合せ計量装置であって、
搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、前記搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さよりも高い、組合せ計量装置。
【請求項2】
前記供給フィーダは、上流側において、前記中央に位置する搬送路の底面高さが、前記側部に位置する搬送路の底面高さよりも高く、
下流側において、搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さが、前記搬送路の配列方向の側部に位置する搬送路の底面高さとほぼ同じである、請求項1記載の組合せ計量装置。
【請求項3】
前記供給フィーダは、前記搬送路の配列方向の中央に位置する搬送路の底面高さに対して、連続的に前記搬送路の配列方向の中央から側方へ遠ざかるに連れて、順に搬送路の底面高さが低くなる、請求項1または2記載の組合せ計量装置。
【請求項4】
前記供給フィーダは、分散フィーダおよび放射フィーダからなり、
前記分散フィーダは、前記複数の搬送路の底面を有し、
前記放射フィーダは、分散トラフを有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の組合せ計量装置。
【請求項5】
前記供給フィーダに物品を供給するチャージホッパーをさらに含み、
前記チャージホッパーは、前記搬送路の配列方向に進退するゆすり機構を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の組合せ計量装置。
【請求項6】
前記チャージホッパーに物品を供給する分散供給装置をさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の組合せ計量装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−13184(P2011−13184A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159788(P2009−159788)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
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