説明

経皮的に投与する装置およびその方法

互いに接続された第1のセクション(114)および第2のセクション(214)を含むハウジングであって、第1および第2のセクションが、それらの間に、少なくとも1つの出口(123、125)を含むチャネル(127)を画定する、ハウジングと;第1のセクションと一体でありそこから延在するハブ(110)であって、導管(134)を画定するハブ(110)と;導管をチャネルに連結する湾曲通路(128)とを備える、治療薬を動物に投与するアプリケータ(106)。この実施形態によれば、導管、湾曲通路、およびチャネルは、互いに流体連結している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、概して、治療薬を動物に投与する装置および方法に関し、詳細には、治療薬を家畜に経皮的に塗布するアプリケータおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]既知の量の治療薬を動物に投与する薬物送達デバイスおよびアプリケータが、当技術分野でよく知られている。これらの治療薬を動物の外被および皮膚に送達する多くの手法があるが、その方法のうち多くは効果的でなく、かつ/または投与中もしくはその後に動物もしくはユーザにとって安全面のリスクがある。より具体的には、投与中にアプリケータ先端部と薬物送達デバイスとを物理的に連結しなければならないので、本質的に、連結が不適切になり、それにより、治療薬の一部がデバイスから漏出し、ユーザと物理的に接触可能になるリスクがある。こうした漏出は、無駄であり汚くするだけでなく、特にユーザが薬剤に直接触れる場合は、ユーザが皮膚の炎症または他のこうした健康上の問題を受けるリスクを高めることにもなる。投与する薬剤として規制薬物を使用するときは、こうした健康上および安全上のリスクが特に懸念されることがある。
【0003】
[0003]漏出の懸念に加えて、従来の多くの薬物送達デバイスは、投与が完了した後にデバイス本体内に治療薬の一部が残る傾向もある。これは、製品およびコストの両方の点で無駄なだけでなく、使用した後にデバイスに触れる可能性がある人に対する安全上のリスクが高まる。より具体的には、さらにデバイスが、有毒な成分または皮膚に炎症を起こす成分を収容する場合は、構成要素を廃棄後に扱うときに重大な健康上のリスクを(あるいは死さえも)被ることがある。さらに、投与後にディスペンサに残っている規制薬物の残量により、規制薬物の不正使用の問題が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]本発明は、治療薬を投与する装置および関連の方法、具体的には、治療薬を家畜に経皮的に塗布するアプリケータおよび方法を提供することによって、従来技術の不利点のうちの少なくとも1つを克服もしくは改良するか、または有用な代替形態を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本発明の一態様によれば、治療薬を動物に投与するアプリケータが提供される。そのアプリケータは、互いに接続された第1および第2のセクションを含むハウジングであって、第1および第2のセクションが、それらの間に、少なくとも1つの出口を含むチャネルを画定する、ハウジングと;第1のセクションと一体でありそこから延在するハブであって、導管を画定するハブと;導管をチャネルに連結する湾曲通路とを備える。この実施形態によれば、導管、湾曲通路、およびチャネルは、互いに流体連結している。
【0006】
[0006]本発明のさらに別の態様によれば、治療薬を動物に経皮的に投与するアプリケータを製造する方法が提供される。その方法は、シリンジに取り付け可能なハブ部分を含む第1のハウジングセクションと、溝がそれらの間に形成された、離間した1対のリブとを設けるステップであって、ハブ部分がさらに導管を画定する、ステップと;レッジを含む第2のハウジングセクションを設けるステップであって、レッジが、離間した1対の溝によって形成される、ステップと;離間したその対のリブを離間したその対の溝に噛み合わせて、治療薬を投与するためのチャネルを形成するステップであって、チャネルが湾曲通路によって導管に流体連結している、ステップと;第1のハウジングセクションを第2のハウジングセクションに接続して、アプリケータ本体を形成するステップであって、アプリケータ本体が、治療薬を投与するための少なくとも1つの出口を画定する、ステップとを含む。
【0007】
[0007]本発明のさらに別の態様によれば、互いに接続されてチャネルを形成する第1および第2のセクションを含むハウジングと、シリンジに取り付け可能である、ハウジングから延在するハブとを有するタイプのアプリケータから治療薬を投与する方法が提供される。その方法は、ハブを、治療薬を収容するシリンジに取り付けるステップと;アプリケータの出口を動物上またはその近くに設置するステップと;治療薬をシリンジからアプリケータに放出するステップと;治療薬を、ハブを通し、湾曲通路を通して、次いでチャネル内に送るステップと;治療薬をアプリケータから出口を通して投与するステップとを含む。
【0008】
[0008]上記で言及した本教示の態様およびそれらを得る手法は、より明らかになり、その教示は、添付の図面と併せて実施形態の以下の説明を参照することでより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】[0009]本発明の教示による、治療薬を動物に投与する組み立て済みアプリケータが、流体送達デバイスに連結され動物に配置されている斜視図である。
【図2】[0010]図2は、本発明による組み立て済みアプリケータの斜視図である。 [0011]図2Aは、図2の組み立て済みアプリケータからの出口の、線2Aに沿った端面図である。
【図3】[0012]本発明によるアプリケータの底部セクションの斜視図である。
【図4】[0013]本発明によるアプリケータの底部セクションの別の斜視図である。
【図4A】[0014]図5のアプリケータの上部セクションの、線5Aに沿った断面図である。
【図4B】[0015]図4のアプリケータの底部セクションの、線4Bに沿った断面図である。
【図4C】[0016]図2の組み立て済みアプリケータの、線4Cに沿った断面図である。
【図5】[0017]本発明によるアプリケータの上部セクションの斜視図である。
【図5A】[0018]アプリケータの上部セクションの異なる実施形態の断面図である。
【図5B】[0019]アプリケータの底部セクションの異なる実施形態の断面図である。
【図5C】[0020]図5Aの上部セクションが図5Bの底部セクションと超音波溶着された後の組み立て済みアプリケータの断面図である。
【図6】[0021]図2の組み立て済みアプリケータの、線6に沿った側面断面図である。
【図7】[0022]図7Aは、アプリケータの上部セクションの別の実施形態の断面図である。[0023]図7Bは、アプリケータの底部セクションの別の実施形態の断面図である。[0024]図7Cは、図7Aの上部セクションが図7Bの底部セクションと超音波溶着された後の組み立て済みアプリケータの断面図である。
【図8】[0025]本発明による組み立て済みアプリケータの断面図である。
【図8A】[0026]円8Aによって示される図8の組み立て済みアプリケータの拡大部分断面図である。
【図8B】[0027]接合箇所を貫通する平面を示す図8の組み立て済みアプリケータの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0028]以下に説明する本教示の実施形態は、網羅的なものでもなく、以下の詳細な説明に開示される厳密な形態に教示を限定するものでもない。むしろ、本教示の原理および実施を当業者が理解できるように、それらの実施形態を選択および説明する。
【0011】
[0029]本発明は、概して、動物に、具体的には、限定されないがイヌ、ネコ、ウマなどの家畜またはペットに、液体ベースの調合物を投与する薬物送達デバイスを対象とする。本明細書では必須であることを意図しているわけではないことは確かだが、本発明は、ある量の家畜用規制薬物(例えば、フェンタニル)を、ヒトを含むことがある動物の外被および皮膚に経皮的に送達するのに特に有用である。したがって、本発明の教示から逸脱することなく、本発明の薬物送達デバイス、システム、および方法を他のタイプの流体、液体、またはゲルと共に利用できることも本明細書で理解されたい。本教示に従って有用であると予期される他のこうした物質の非限定的な例の一部には、限定されないが、治療薬、害虫駆除剤、寄生虫駆除剤、接着剤、溶剤、潤滑剤、医薬品などが含まれる。話を単純にするために、本開示は、主に例示的で非限定的な投与物質として治療薬に焦点を当てているが、上記で明確に説明したように、本発明の教示をこれらの治療の用途にのみ限定する意図はない。
【0012】
[0030]本発明の例示的な特定の実施形態では、薬物送達デバイスはアプリケータデバイスまたは先端部を含み、そのアプリケータデバイスまたは先端部は、標準のルアーロック式シリンジに対応している、調合物を動物の皮膚または外被の大きい表面積にわたって広げることができるハウジングから構成される。これを実現するために、アプリケータ本体は1つまたは複数の出口を含む。その出口は、脚または枝の形態であり、動物の毛皮に貫入し、それにより、薬物を動物の皮膚または外被に直接送達するように構成されている。本発明の特定の態様では、(1つまたは複数の)出口はさらに、離間した1対のプロングまたはフット部を含む。そのプロングまたはフット部は、その出口の遠位端から延在し、それにより、治療薬を動物の表面に自由に投与することができる。より具体的には、離間したフット部は、アプリケータの遠位端から外方向に延在するので、組み立て済みアプリケータの唯一の、動物の表面に直接接触しそれをシールする構造部分である。さらに出口開口部が、離間したプロング間において、投与動作中に動物の表面に直接接触しないように、または動物の表面をシールしないように配置されるので、物理的に妨害または中断されることなく、治療薬を動物上に自由に投与して広げることができる。
【0013】
[0031]本教示による流体送達デバイスに接続した組み立て済みアプリケータの非限定的な図を図1に示す。より具体的には、図1に、ユーザ100が治療薬を動物102に投与しているところを斜視図で示す。この例示的で非限定的な図によれば、治療薬を収容する流体送達デバイス104は、アプリケータデバイス106に解放可能に取り付けられ、次いで、動物102の表面にまたは表面付近に設置される。この例示的な実施形態は、流体送達デバイス104を標準のシリンジとして示すが、アプリケータデバイス106に解放可能に取り付け可能であり処方または投与する治療薬を保持および/または貯蔵するリザーバを有する、既知の任意の流体送達デバイスまたはコネクタによって治療薬の送達を実現できることを本明細書で理解されたい。本発明に従って使用することもできる、こうした非限定的であり例示的な他の流体送達デバイスには、限定されないが、シリンジ、カテーテル、ハブ付きの針、IVチューブ、およびシリンダ型流体送達デバイスが含まれる。
【0014】
[0032]以下に詳細に説明するように、本発明のアプリケータデバイス106は、概して、少なくとも2つの部品または半分ずつ(すなわち、セクション114および214)から構成され、それらの部品または部分が互いに接続または組み立てられてアプリケータ構造が形成される。アプリケータ部品の1つまたは構造的に相補的な2つの部品のいずれかから構成された他の多くの従来のアプリケータデバイスとは異なり、本発明のデバイスは、2つのセクション114、214を含み、それらのセクション114、214は、構造の点から多少相補的であるが、一旦組み立てられると、関連の漏出または残量の増加なしに治療薬をそこから投与できるように特別に形成されている。より具体的には、セクション114、214は、互いに接続されると、アプリケータ本体からの治療薬の漏出が妨げられるように構造的に形成される。さらに、第1のセクションと第2のセクションとの間に作られた投与経路の構造的な配向は、投与動作中に治療薬のうちの実質的に全てがアプリケータデバイスから投与されるのを促進するように形成される。したがって、本発明の予期しない利点の少なくとも一部は、組み立て済みアプリケータセクションによって形成された、結果として生じる投与経路の形状および構成の影響を受けることを、本明細書で理解されたい。本発明のこれらの有利な特徴のさらなる詳細を以下に説明する。
【0015】
[0033]次に、図2に移ると、本発明による完全に組み立てられたアプリケータ106の斜視図が示されている。アプリケータ106は、ハウジングまたは本体108を含み、そのハウジングまたは本体108は、入口ハブ110および出口112を画定する。以下により詳細に説明するように、入口ハブ110は、投与動作中に薬物送達デバイス104に取り付け可能であり、出口部分112は、そこから治療薬を動物の表面に適切に投与できるように動物の毛皮に貫入することができる。アプリケータ106を、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、およびポリテトラフルオロエチレンなどから作製することができる。
【0016】
[0034]組み立ての点では、アプリケータ106は、第1のセクションまたは面(114)および第2のセクションまたは面(214)を備え、それらが互いに接続されるかまたは組み立てられてハウジング108が形成される。図3および図4に示すように、第1のセクション114は、上面117と、底面118と、入口ハブ110と一体の後方縁部119と、第1の側部120および第2の側部122とを含む。第1および第2の側部は、実質的に互いに平行な1対の出口端部または脚123、125によって画定され、その出口端部または脚123、125は、第1の側部120と第2の側部122との間に配設された実質的に平坦な中間セクション121から延在し、それを部分的に囲繞する。1対のリブ124、126が、組み立て前の第1のセクション114の上面117から上向きに延在し、実質的にその外側周縁部に沿って配置され、平行に互いから離間している。特定の例示的な実施形態では、リブ124、126は、台形であり、4つの面を有し、上面および底面が互いに平行である。この例示的な実施形態によれば、離間したリブ124、126の間には溝またはチャネル127が形成されている。
【0017】
[0035]本発明の特定の態様では、溝127は、第1のセクションの上面117より下に落ち込むかまたはくぼんでおり、それにより、治療薬を出口端部123、125に、最終的には動物に送達するチャネルが作られる。落ち込んだチャネルを形成するためには、溝127は、面117よりも下にくぼみとして設けられ、実質的に半円形である。この半円形の形状のより詳細な非限定的で例示的な図を、図4Bを参照することで見ることができる。図4Bは、図4の線4Bに沿った第1のセクション114の断面図を示す。この例示的な図に溝またはチャネル127が半円形であることを示すが、流体または他のこのような液体の薬剤がその中を通って移動できるようにするチャネルを設けるのに有用な任意の既知の幾何形状が予期され、本発明の教示に従って使用できることを本明細書で理解されたい。したがって、本発明の教示は、本明細書に限定されるものではない。
【0018】
[0036]上記に説明したように、組み立て前の第1のセクション114は、組み立て前の第2のセクション214に接続され、それと共に成形されて、完全に組み立てられたアプリケータデバイス106が形成されるように構成されることを本明細書で理解されたい。さらに、リブ124と126との間に形成されたチャネルまたは溝127は、セクション114がセクション214に接続されそれと共に成形されると、治療薬を投与するための流体経路または導管が流体送達デバイス104と出口112の投与端部との間に形成されるようにして配置および形成される。
【0019】
[0037]次に図5に移ると、組み立て前の第2のセクション214の形状は、組み立て前の第1のセクション114と実質的に同様でありそれを補完するものであるが、対応する入口ハブ部分または第1のセクション114のようなリブおよび溝の構成を有しない。その代わりに、第2のセクション214は、上面217と、底面218と、後方縁部219とを含み、その後方縁部219は丸い部分221を有する。その部分221は、後方縁部219に沿って実質的に中心に位置し、組み立て中に第1のセクションの入口ハブ110の部分と実質的に位置合わせされるように構成されている。こうした位置合わせを実現するためには、入口ハブ110は平坦な端部分110aを有し、その端部分110aは、第2のセクション214の平坦な端部分214aに相補的に形成され、継ぎ目なく噛み合うように構成される。組み立て前の第2のセクション214は、第1の側部220および第2の側部222も含み、それらの側部は、実質的に平行な1対の出口端部または脚223、225によって画定され、その出口端部または脚223、225は、第1の側部220と第2の側部222との間に配設された実質的に平坦な中間セクション227から延在し、それを部分的に囲繞する。レッジまたはエネルギーディレクタ224が、第2のセクションの底面218から外方向に延在し、実質的にその外側周縁部に沿って配置され、離間した1対の溝226、228によって形成される。この幾何構成のより詳細な非限定的で例示的な図を、図4Aを参照することで見ることができる。図4Aは、図5の線4Aに沿った第2のセクション214の断面図を示す。
【0020】
[0038]アプリケータ106の組み立て中に、組み立て前の第1のセクション114の離間したリブ124、126の対は、第2のセクション214の離間した溝226、228と実質的に位置合わせされ(噛み合い)、それにより、治療薬を投与するための経路またはチャネル127が形成されるように構成される。本発明の特定の例示的な実施形態によれば、経路127は、継ぎ目のない接合箇所113を基準に非対称形であり、その接合箇所113により、第1のセクション114と第2のセクション214とが互いに取り付けられる。互いに位置合わせされ噛み合った第1のセクション114および第2のセクション214の完全に組み立てられた図を、図4Cおよび図6に見ることができる。図4Cに、線4Cに沿った図2の組み立て済みアプリケータ106の断面図を示し、図6に、線6に沿った図2の組み立て済みアプリケータ106側面断面図を示す。
【0021】
[0039]特に図4Cから理解できるように、第1および第2のセクションが互いに溶着された後で、継ぎ目のない接合箇所113が2つの側部114と214との間に形成されるように、離間したリブ124、126が結合して、溝226、228が形成され、2つの側部114と214との間にチャネル127が形成される。具体的には、チャネル127のうちの実質的に平坦な部分は、継ぎ目のない接合箇所113によって画定される。完全に組み立てられると、チャネル127により、入口ハブ110と1つまたは複数の出口112との間に流体経路が作られる。図2Aに示すように、アプリケータの出口の遠位端112aは開いており(参照番号127a参照)、したがって、投与中に治療薬をチャネル127から空にすることができる。
【0022】
[0040]本発明の教示によれば、様々な既知のプラスチック成形および製造方法によって、組み立て前の第1のセクション114および第2のセクション214を互いに接続して、組み立て済みアプリケータ106を形成することができる。しかし、本発明の特定の態様では、アプリケータ106は、組み立て前の第1のセクション114および第2のセクション214を互いに超音波溶着することによって形成される。こうした例示的で非限定的な実施形態によれば、組み立て前の第1のセクション114および第2のセクション214は、上記に説明したように互いに噛み合い、位置合わせされ、例えばレッジ224に沿って、超音波溶着が開始され、それにより、それらのセクションが互いに継ぎ目なく結合または接合する。プラスチック製造および溶着分野の技術者によって簡単に周知および理解されるように、組み立て前の部品の1つに形成された2つのプラスチック部品をエネルギーディレクタに沿って互いに超音波溶着するプロセスにより、接着部を形成することができ、その接着部は、伸張性があり、接着部を引き離す力の傾向に抵抗する。具体的には、超音波エネルギーにより、部品間の点接触が溶解し、それにより、継ぎ目のない接合箇所が作られる。さらに、こうしたタイプの溶着を、典型的には、溶着の深さを増大させるか、またはエネルギーディレクタのサイズを増大させて溶着面積を大きくすることによって、強化することができる。したがって、具体的には当業者が構成要素のサイズおよび形状を最大にして固有の投与アプリケータデバイスを組み立てるのに最良の溶着結果を実現する方法を理解するときには、本明細書で説明する組み立て前の構成要素の厳密な形状およびサイズは本発明には不可欠ではないことを本明細書で理解されたい。
【0023】
[0041]しかし、図4A、図4B、および図4Cに示すアプリケータ106の実施形態には有利な点がある。具体的には、第1のセクション114および第2のセクション214の構造は、使用後にチャネルには最少の量しか残さずに治療薬が内部を通って投与されるように促す実質的に半円形のチャネル127が形成される点で有利である。これに関する理由の一つは、溶着通路、すなわち、継ぎ目のない接合箇所113が、流体通路、すなわち、チャネル127の近くに配設されることである。別の理由は、チャネル127が実質的に平坦な部分を有し、リブ124、126を互いに近くに配置できることである。したがって、チャネル127はより小さく、それにより、チャネル全体の体積を小さくすることができ、これは、チャネルを通して薬剤を投与した後でチャネルに残る治療薬の残量を効果的に減少させる。
【0024】
[0042]アプリケータ106の図示の実施形態に関する別の利点は、第2のセクション214の溝226、228およびレッジ224の形状である。図4Aに示すように、溝はそれぞれ実質的にV字形であり、レッジ224は実質的に平坦であり、したがって、組み立て前の第1のセクション114および第2のセクション214が互いに噛み合い位置合わせされると、チャネル127に残るバリは、たとえあったとしても、非常に小さい。超音波溶着中に、例えば、超音波エネルギーによりエネルギーディレクタ、すなわち、レッジ224が溶解して、第1のセクション114と第2のセクション214との間に接合箇所113が形成される。図4Cでは、第1のセクション114および第2のセクション214が互いに溶着された後で、チャネルにバリを形成することなくチャネル127が形成されている。バリは、チャネル127を通る治療薬の流れを阻害または邪魔する恐れがある。チャネル127にバリが存在すると、治療薬が投与された後でより多くの残量の流体がチャネルに残ることがある。バリを減らすかまたはなくすことによって、チャネル127は、その内部を実質的に半円形に維持し、それにより、上記で説明したように、使用後にチャネルに残る治療薬の残量が減少する。
【0025】
[0043]しかし、これは、第2のセクションの溝および/またはレッジを異なるように形成する場合には当てはまらない。図5Aでは、例えば、上面517および底面518を有する第2のセクション514の異なる実施形態が示されている。さらに、溝526、528が台形である第2のセクション514の異なる断面を示す。台形の溝526、528は、第1のセクション114の台形のリブ124、126に相補的である(図5B)。第2のセクション514のエネルギーディレクタまたはレッジ524は、実質的に平坦であり、したがって、図4Aのレッジ224と同様である。図5Cから理解できるように、第1および第2のセクションが互いに溶着された後で、離間したリブ124、126が溝526、528に結合して、継ぎ目のない接合箇所113が2つの側部117と518との間に形成され、2つの側部117と518との間にチャネル127が形成される。しかし、図4Cに示す半円形のチャネル127とは異なり、台形の溝526、528を台形のリブ126、128と噛み合わせることでバリ540が生じ、それにより、チャネル127の一部分が塞がれる。バリ540によりチャネル127のサイズが低減し、そのため、チャネル127もはや半円形ではなくなる。バリがチャネルに生じる理由の一つは、台形の溝526、528と台形のリブ126、128とを溶着するのが難しいことである。
【0026】
[0044]図7Aには、上面717および底面718を有する第2のセクション714の別の実施形態が示されている。さらに、第2のセクション714は溝726、728を含む。その溝726、728は、V字形であり、したがって、図4Aの溝226、228と同様である。しかし、第2のセクション714は、平坦でないエネルギーディレクタまたはレッジ724も含む。その代わりに、レッジ724は、底面718の上方に押し込まれ、半円形の断面を有する。レッジ724の形状は、図7Bに示す第1のセクション114の半円形のチャネル127と相補的に一致する。図7Cから理解できるように、第1および第2のセクションが互いに溶着されると、離間したリブ124、126が溝726、728に結合して、継ぎ目のない接合箇所113が2つの側部117と718との間に形成され2つの側部117と718との間にチャネルが形成される。第1のセクションと第2のセクションとの間に形成されたチャネル127は、実質的に円形の断面を有するが、バリ740がチャネルに形成され、それにより、その内部を通る流れが妨げられる。2つのセクションを互いに溶着するのが難しいので、チャネル127にバリが生じる。図7Aから理解できるように、例えば、レッジ724はもはや実質的に平坦ではない。具体的には、2つのセクションを互いに超音波溶着するための第1のセクション114に接触する材料がレッジ724に沿ってほんの少しだけ存在する。したがって、第1および第2のセクションを一緒に保持するのに適切な接着部を確実に形成するためには、バリがチャネル127の縁部に沿って生じる。したがって、本明細書で説明する組み立て前の構成要素の厳密な形状およびサイズは本発明に不可欠ではないと本明細書で理解されたいが、組み立て前の構成要素がバリをほとんどなくすか全くなくすのを容易にする形状およびサイズであることが有利である。
【0027】
[0045]次に、アプリケータ106の様々な部品のより詳細な説明を提示する。具体的には図6、図8、図8A、および図8Bに示すように、入口ハブ110は、1対の開口部130と132との間に配設される通路128によって第1のセクション114に流体連結している。本明細書で理解すべきように、入口ハブ110と第1のセクション114との間の流体連結により、治療薬を流体送達デバイス104から溝またはチャネル127に受容する導管が画定される。より具体的には、入口ハブ110は第1の開口部130を有し、その開口部130は、入口ハブ110の近位端211に配設され、流体送達デバイス(図1のデバイス104など)の投与端部を受容する挿入孔として機能する。第1の開口部130の反対側に第2の開口部132があり、その開口部132は、ハウジング108の溝またはチャネル127に流体連結されている。したがって、入口ハブ110は、機能上、流体送達デバイス104のための開口部を形成するように設計されており、そのため、治療薬をそこから簡単に首尾よく投与することができる。
【0028】
[0046]入口ハブ110は、1対の翼形の耳111を有し、その耳111は、流体送達デバイス(図示せず)をロックするように適合されている。より具体的には、流体送達デバイス(例えば、図1のデバイス104)は、第1の開口部130に挿入され、当技術分野で知られた任意の締め付け手段によって入口ハブ110に固定して取り付けられる。本発明による例示的な連結手段には、限定されないが、ルアーロック式連結が含まれる。ルアーロック式連結は、医学分野でよく知られており、典型的には、シリンジまたは他のこうした液体源もしくは気体源をカテーテルラインまたは医用デバイスに接続するために使用される。さらに、当業者には理解されるように、本発明のルアーコネクタは、配向がメス型でもオス型でもよく、ルアーロック式デバイス、ルアースリップ式連結デバイスなどとして機能することができる。本発明の特定の態様によれば、ルアーロック式連結は、流体送達デバイス104と入口ハブ110の翼形の耳111との間で実現される。
【0029】
[0047]上記の考察から理解できるように、流路128は、流体の流れる方向に(すなわち、入口ハブ110から出口112の遠位端112aに)沿って直径が大幅に小さくなる。これは、アプリケータを、一方ではハブ110の端部でより大きい流体送達デバイスに連結し、他方では、(1つまたは複数の)出口112から投与される前に流体が内部を移動する非常に小さいチャネル127に連結するように適合させるのに必要である。こうした直径の縮小により、通路128内に非常に大きい圧力を発生させ、そして通路128に沿って、溶着の継ぎ目など、任意の弱い点または脆弱な点がある場合にその圧力により漏出が起きる恐れがある。こうした構造上の問題に対処するために、通路128は、湾曲しているか、または事実上回り道するように形成されている。すなわち、通路128は、第1の開口部130と第2の開口部132との間は直行ルートではなく、1回または複数回方向を変える。このようにして、通路128は、その全体がアプリケータの単一のセクション、つまりセクション114内に形成され、それにより、通路128を画定する構造に溶着の継ぎ目が存在することが避けられる。図8Bを参照すると、例えば、第1のセクションと第2のセクションとの間のインターフェース、すなわち、接合箇所113(図2)は、それを貫通する平面800を画定する。こうした例示的な実施形態に示すように、通路128は平面800からずれている。(2つのセクションがそれらの間に流路を画定するのとは対照的に)アプリケータの一方のセクションに流路を位置決めし、その結果、流路128によって画定された領域内の全ての溶着の継ぎ目をなくすことによって、流体が流体送達デバイス104とチャネル127との間を流れるときに漏出が起きるのを、なくなるとまではいかないまでも実質的に低減する。
【0030】
[0048]通路128を画定する構造を、図8および図8Aを参照しながら理解することができる。入口ハブ110によって画定された導管は、中空の短い円筒形チャンバ134を含み、そのチャンバ134は、第1の開口部130と第2の開口部132との間に配設され、実質的に中心で終端して、第2の開口部132においてチャネル127になる。チャンバ134は、典型的には、寸法が一様でない(すなわち、第1の開口部130と第2の開口部132とでは幅および高さが異なる)ように設計されている。本発明のこの態様によれば、チャンバ134の内径を変更して、直径の縮小、およびアプリケータの単一のセクション114内に通路128を維持するのに必要な構成が実現される。上記に言及したように、本発明の発明者らによれば、こうした構成により、流体送達デバイスとチャネルとの間で流れるときの治療薬の漏出が避けられる。
【0031】
[0049]本発明の特定の態様では、1つまたは複数の管または他のこうした密閉した管構造を、本アプリケータの構造上の設計に内部に組み込むことができる。例えば、流体送達デバイスとアプリケータとの間の連結部の周りに生じるか、または成形される第1のセクション114と第2のセクション214との間に形成された接合箇所113に沿って生じることがあるあらゆる関連の漏出を避けるために、1つまたは複数のチャンバを、内部に、入口ハブ110部分中にかつ/またはアプリケータ本体の形成されたチャネル127内に追加することができる。本教示から逸脱することなく、こうした追加の構造を本発明の実施形態のいずれかに組み込むことができるが、こうした構造が必要ないことを本明細書で理解されたい。より具体的には、本発明の発明者らによれば、湾曲通路の配向およびアプリケータセクションの相補的な構造上の設計を利用することで、管のない設計を実現することが可能になる。そのような管のない設計は、マニホルドがないだけでなく、結果として生じる漏出なしに動作することが可能になる。
【0032】
[0050]本発明による特定の例示的な実施形態では、チャンバ134は、湾曲した構成になると共に通路128の直径が段階的に小さくなるように、リッジ、レッジ、または他のこうした同様の構造を収容する。本発明のさらに他の態様では、通路128は、継ぎ目のない接合箇所113の下方に配置され、その接合箇所113は、第1のセクション114と第2のセクション214との間で、それらの間に形成されたチャネル127の下に形成される。
【0033】
[0051]本発明の特定の態様によれば、第2の開口部132は、治療薬をチャネル中にチャネル127の長手方向に実質的に垂直の方向に向ける。こうした例示的な実施形態を、例えば、図8および図8Aを参照することで理解することができる。第2の開口部132の寸法および/または幾何形状を、特定の薬物送達用途に合わせるように調節することができるが、本発明の特定の態様によれば、開口部132の形状は実質的に矩形である。
【0034】
[0052]本発明のさらに別の例示的な態様によれば、湾曲通路128は、実質的に半円形の部分を備え、その部分は、流体送達デバイス104およびチャネル127から治療薬を受容する導管に連結されている。この例示的な態様によれば、湾曲通路128は、第2の開口部132で終端し、そしてその開口部132は、湾曲通路128の実質的に半円形の部分に対して実質的に垂直に配置される。
【0035】
[0053]治療薬が完全にチャネル127を移動し迂回し1つまたは複数の出口112の遠位端112aに達すると、ここで動物の表面または外皮に投与する準備が整う。上記に説明したように、動物の大きい表面積にわたって調合物を均一に広げるためには、出口112は、動物の毛皮に貫入し、それにより、動物の皮膚に到達可能でなければならない。これを実現するために、出口112は、治療薬を動物の表面に投与するのを助ける1つまたは複数のプロング129を含むことができる。特定の例示的な実施形態によれば、プロング129は、離間したフット部または枝を備え、それらのフット部または枝は、動物102の毛皮に貫入するように構成されており、そのため、アプリケータ106が治療薬の投与中に動物の体の表面に実質的に到達または接触することができる。こうした貫入により、効率的な局部的で経皮的な薬剤の放出が可能になる。さらに、薬物送達および流体投与の技術分野の技術者なら、出口112にプロングまたは他のこうした構造上の突出部を追加することにより、毛管作用または毛管引力が投与中に生じることが妨げられる(すなわち、出口の外側に沿って治療薬が上向きに移動するのを止める)ことを理解するであろう。こうした毛管作用の影響を最小限に抑え、および/またはなくすことは、具体的には、有害および/または危険と考えられる治療薬を扱うときに有益である。
【0036】
[0054]本教示の原理を組み込む様々な例示的な実施形態を本明細書で上記に開示してきたが、本教示は、これらの開示した実施形態に限定されない。その代わりに、本願は、本教示のどんな変更形態、使用、または適合形態も含み、その一般原則を利用するものである。さらに、本願は、この教示が属する技術分野の既知または慣用の実施に入り、添付の特許請求の範囲内に入るような本開示からの逸脱を含むものである。
【0037】
[0055]以下は本発明の好ましい実施形態のリストである。
1.互いに接続された第1および第2のセクションを含むハウジングであって、前記第1および第2のセクションが、それらの間に、少なくとも1つの出口を含むチャネルを画定する、ハウジングと、
前記第1のセクションと一体でありそこから延在するハブであって、導管を画定するハブと、
前記導管を前記チャネルに連結する湾曲通路とを備え、
前記導管、前記湾曲通路、および前記チャネルが互いに流体連結している、治療薬を動物に投与するアプリケータ。
2.前記湾曲通路が、前記第1のセクション内に配設され、前記チャネルに流体連結した開口部内で終端する、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
3.前記チャネルが2つの脚を備え、該脚が、前記開口部において始まりそこから互いに実質的に反対の方向に延在する、好ましい実施形態2に記載のアプリケータ。
4.前記少なくとも1つの出口が1対の出口を備え、各脚がそれぞれ前記出口の一方で終端する、好ましい実施形態3に記載のアプリケータ。
5.前記開口部が、前記チャネルの長手方向に実質的に垂直な方向に流体を方向付けする、好ましい実施形態2に記載のアプリケータ。
6.前記チャネルが実質的に半円形である、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
7.流体送達デバイスに取り付けるためのコネクタをさらに備える、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
8.前記コネクタがルアーロック式コネクタである、好ましい実施形態7に記載のアプリケータ。
9.前記少なくとも1つの出口の近くに位置決めされた少なくとも1つのプロングをさらに備える、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
10.前記少なくとも1つのプロングが、離間した1対の枝を備える、好ましい実施形態9に記載のアプリケータ。
11.前記少なくとも1つのプロングが、離間した1対のフット部を備える、好ましい実施形態9に記載のアプリケータ。
12.前記湾曲通路が、少なくとも1つの転向部を備える、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
13.前記湾曲通路が、前記導管に連結された実質的に半円形の部分を備える、好ましい実施形態12に記載のアプリケータ。
14.前記湾曲通路が、前記チャネルに流体連結された開口部内で終端し、前記開口部が、前記実質的に半円形の部分に対して実質的に垂直に配置される、好ましい実施形態13に記載のアプリケータ。
15.前記開口部が実質的に矩形である、好ましい実施形態14に記載のアプリケータ。
16.前記湾曲通路に継ぎ目がない、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
17.前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間のインターフェースが、平面を画定する、好ましい実施形態1に記載のアプリケータ。
18.前記湾曲通路が、前記平面の上方または下方に配設される、好ましい実施形態17に記載のアプリケータ。
19.前記湾曲通路が前記平面からずれている、好ましい実施形態17に記載のアプリケータ。
20.前記湾曲通路の一部分が前記平面に実質的に平行である、好ましい実施形態17に記載のアプリケータ。
21.前記湾曲通路の一部分が前記平面に実質的に垂直である、好ましい実施形態17に記載のアプリケータ。
22.前記ハブが前記平面の上方に突出する、好ましい実施形態17に記載のアプリケータ。
23.治療薬を動物に経皮的に投与するアプリケータを製造する方法であって、
シリンジに取り付け可能なハブ部分を含む第1のハウジングセクションと、溝がそれらの間に形成された、離間した1対のリブとを設けるステップであって、前記ハブ部分がさらに導管を画定する、ステップと、
レッジを含む第2のハウジングセクションを設けるステップであって、前記レッジが、離間した1対の溝によって形成される、ステップと、
前記対の離間したリブを前記対の離間した溝に噛み合わせて、前記治療薬を投与するチャネルを形成するステップであって、前記チャネルが湾曲通路によって前記導管に流体連結している、ステップと、
前記第1のハウジングセクションを前記第2のハウジングセクションに接続して、アプリケータ本体を形成するステップであって、前記アプリケータ本体が、前記治療薬を投与するための少なくとも1つの出口を画定する、ステップと
を含む、方法。
24.前記第1のハウジングセクションを前記第2のハウジングセクションに接続するステップが、前記第1のハウジングセクションと前記第2のハウジングセクションとを互いに超音波溶着するステップを含む、好ましい実施形態23に記載の方法。
25.前記湾曲通路が、前記第1のハウジングセクションに配設され、前記チャネルに流体連結した開口部において終端する、好ましい実施形態23に記載の方法。
26.前記湾曲通路が少なくとも1つの転向部を備える、好ましい実施形態25に記載の方法。
27.前記湾曲通路が、前記導管に連結された実質的に半円形の部分を備える、好ましい実施形態26に記載の方法。
28.前記開口部が、前記実質的に半円形の部分に対して実質的に垂直に配置される、好ましい実施形態27に記載の方法。
29.前記開口部が実質的に矩形である、好ましい実施形態28に記載の方法。
30.前記実質的に半円形の部分が前記導管よりも小さく、前記開口部が前記実質的に半円形の部分よりも小さい、好ましい実施形態28に記載の方法。
31.前記ハブが、前記第1のハウジングセクションによって画定された平面の上方に突出している、好ましい実施形態23に記載の方法。
32.前記対の離間した溝がV字形である、好ましい実施形態23に記載の方法。
33.前記対の離間したリブが台形である、好ましい実施形態23に記載の方法。
34.前記第1のハウジングセクションと前記第2のハウジングセクションとの間に継ぎ目を形成するステップを含む、好ましい実施形態23に記載の方法。
35.前記湾曲通路に継ぎ目がない、好ましい実施形態34に記載の方法。
36.互いに接続されてチャネルを形成する第1および第2のセクションを含むハウジングと、シリンジに取り付け可能である、前記ハウジングから延在するハブとを有するタイプのアプリケータから治療薬を投与する方法であって、
前記ハブを、治療薬を収容するシリンジに取り付けるステップと、
前記アプリケータの出口を前記動物上またはその近くに設置するステップと、
前記治療薬を前記シリンジから前記アプリケータに放出するステップと、
前記治療薬を、前記ハブを通し、湾曲通路を通して、次いで、前記チャネル内に送るステップと、
前記治療薬を、前記出口を通して前記動物に投与するステップと
を含む、方法。
37.前記チャネル中に送られるまで前記治療薬を前記ハウジングの一方のセクションに維持するステップをさらに含む、好ましい実施形態36に記載の方法。
38.前記設置ステップが、前記少なくとも1つの出口の近くに位置決めされた少なくとも1つのプロングを前記動物上またはその近くに設置するステップを含む、好ましい実施形態36に記載の方法。
39.前記少なくとも1つのプロングが前記治療薬の塗布中に前記動物に係合するときに、背圧を最小限に抑えるステップをさらに含む、好ましい実施形態38に記載の方法。
40.前記治療薬を、前記湾曲通路を通して送るステップが、投与されているときに、前記治療薬の方向を少なくとも1回変えるステップを含む、好ましい実施形態36に記載の方法。
41.前記投与するステップが、前記治療薬の実質的に全てを前記アプリケータから空にするステップを含む、好ましい実施形態36に記載の方法。
42.互いに接続された第1および第2のセクションを含むハウジングであって、前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間のインターフェースが平面を画定する、ハウジングと、
前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に画定され、少なくとも1つの出口を含むチャネルと、
前記第1のセクションと一体でありそこから延在するハブであって、導管を画定するハブと、
前記導管を前記チャネルに連結する通路であって、前記導管、前記通路、および前記チャネルが互いに流体連結している、通路とを備え、
前記通路が前記平面からずれている、治療薬を動物に投与するアプリケータ。
43.前記通路が湾曲している、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
44.前記通路が約90度方向を変える、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
45.前記通路に継ぎ目がない、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
46.前記通路が前記平面の上方または下方に配設される、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
47.前記通路の一部分が前記平面に実質的に平行である、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
48.前記通路の一部分が前記平面に実質的に垂直である、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
49.前記通路が前記平面からずれている、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
50.前記チャネルが実質的に半円形の断面を有する、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
51.前記チャネルの一部分が前記インターフェースによって画定される、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
52.前記チャネルが、実質的に平坦な部分断面と実質的に半円形の部分断面とを備え、前記実質的に平坦な部分断面が前記インターフェースによって画定され、前記実質的に半円形の部分断面が前記第2のセクションによって画定される、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
53.前記通路が前記第1のセクションに画定される、好ましい実施形態42に記載のアプリケータ。
54.互いに接続された第1および第2のセクションを含むハウジングであって、前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間のインターフェースが継ぎ目を画定する、ハウジングと、
前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に画定され、少なくとも1つの出口を含むチャネルと、
前記第1のセクションと一体でありそこから延在するハブであって、導管を画定するハブと、
前記導管を前記チャネルに連結する継ぎ目がない通路とを備える、治療薬を動物に投与するアプリケータ。
55.前記通路が前記継ぎ目からずれている、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
56.前記通路が前記継ぎ目の上方または下方に配設される、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
57.前記通路が湾曲している、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
58.前記通路が約90度方向を変える、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
59.前記継ぎ目が平面を実質的に画定する、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
60.前記通路が前記平面からずれている、好ましい実施形態59に記載のアプリケータ。
61.前記通路の一部分が前記平面に実質的に平行である、好ましい実施形態59に記載のアプリケータ。
62.前記通路の一部分が前記平面に実質的に垂直である、好ましい実施形態59に記載のアプリケータ。
63.前記通路の一部分が前記継ぎ目に実質的に平行である、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
64.前記チャネルが、前記継ぎ目と同一の広がりをもつ実質的に平坦な部分と、前記第2のセクションによって画定された実質的に半円形の部分とを備える、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
65.前記チャネルが実質的に半円形の断面を有する、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
66.前記通路が前記第1のセクションに画定される、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
67.継ぎ目がない導管をさらに備える、好ましい実施形態54に記載のアプリケータ。
68.互いに接続された第1および第2のセクションを含むハウジングであって、前記第1および第2のセクションが、それらの間に、少なくとも1つの出口を含むチャネルを画定する、ハウジングと、
前記第1のセクションと一体でありそこから延在するハブであって、導管を画定するハブと、
前記導管を前記チャネルに連結する通路とを備え、
前記チャネルが実質的に半円形の断面を有する、治療薬を動物に投与するアプリケータ。
69.前記通路が湾曲している、好ましい実施形態68に記載のアプリケータ。
70.前記通路に継ぎ目がない、好ましい実施形態68に記載のアプリケータ。
71.前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間の前記インターフェースが平面を画定する、好ましい実施形態68に記載のアプリケータ。
72.前記通路が前記平面からずれている、好ましい実施形態71に記載のアプリケータ。
73.前記通路が、前記平面の上方または下方に配設される、好ましい実施形態71に記載のアプリケータ。
74.前記通路の一部分が前記平面に実質的に平行である、好ましい実施形態71に記載のアプリケータ。
75.前記通路の一部分が前記平面に実質的に垂直である、好ましい実施形態71に記載のアプリケータ。
76.前記インターフェースが継ぎ目を画定する、好ましい実施形態71に記載のアプリケータ。
77.前記通路が前記第1のセクションに配設される、好ましい実施形態68に記載のアプリケータ。
78.前記導管、前記通路、および前記チャネルが互いに流体連結している、好ましい実施形態68に記載のアプリケータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療薬を動物に投与するアプリケータにおいて、
互いに接続された第1および第2のセクションを含むハウジングであって、前記第1および第2のセクションは、それらの間に、少なくとも1つの出口を含むチャネルを画定する、ハウジングと、
前記第1のセクションと一体でありそこから延在するハブであって、導管を画定する、ハブと、
前記導管を前記チャネルに連結する湾曲通路とを備え、
前記導管、前記湾曲通路、および前記チャネルは、互いに流体連結している、アプリケータ。
【請求項2】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は、前記第1のセクション内に配設され、前記チャネルに流体連結した開口部内で終端する、アプリケータ。
【請求項3】
請求項2に記載のアプリケータにおいて、
前記チャネルは、前記開口部で始まりそこから実質的に反対の方向に延在する、2つの脚を備えた、アプリケータ。
【請求項4】
請求項3に記載のアプリケータにおいて、
前記少なくとも1つの出口は1対の出口を備え、各脚はそれぞれ前記出口の一方で終端する、アプリケータ。
【請求項5】
請求項2に記載のアプリケータにおいて、
前記開口部は、前記チャネルの長手方向に実質的に垂直な方向に流体を方向付けする、アプリケータ。
【請求項6】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
前記チャネルは実質的に半円形である、アプリケータ。
【請求項7】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
流体送達デバイスに取り付けるためのコネクタをさらに備えた、アプリケータ。
【請求項8】
請求項7に記載のアプリケータにおいて、
前記コネクタはルアーロック式コネクタである、アプリケータ。
【請求項9】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
前記少なくとも1つの出口の近くに位置決めされた少なくとも1つのプロングをさらに備えた、アプリケータ。
【請求項10】
請求項9に記載のアプリケータにおいて、
前記少なくとも1つのプロングは、離間した1対の枝を備えた、アプリケータ。
【請求項11】
請求項9に記載のアプリケータにおいて、
前記少なくとも1つのプロングは、離間した1対のフット部を備えた、アプリケータ。
【請求項12】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は、少なくとも1つの転向部を備えた、アプリケータ。
【請求項13】
請求項12に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は、前記導管に連結された実質的に半円形の部分を備えた、アプリケータ。
【請求項14】
請求項13に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は、前記チャネルに流体連結された開口部内で終端し、前記開口部は、前記実質的に半円形の部分に対して実質的に垂直に配置された、アプリケータ。
【請求項15】
請求項14に記載のアプリケータにおいて、
前記開口部は実質的に矩形である、アプリケータ。
【請求項16】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は継ぎ目がない、アプリケータ。
【請求項17】
請求項1に記載のアプリケータにおいて、
前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間の前記インターフェースは、平面を画定する、アプリケータ。
【請求項18】
請求項17に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は、前記平面の上方または下方に配設された、アプリケータ。
【請求項19】
請求項17に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路は前記平面からずれている、アプリケータ。
【請求項20】
請求項17に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路の一部分は前記平面に実質的に平行である、アプリケータ。
【請求項21】
請求項17に記載のアプリケータにおいて、
前記湾曲通路の一部分は前記平面に実質的に垂直である、アプリケータ。
【請求項22】
請求項17に記載のアプリケータにおいて、
前記ハブは前記平面の上方に突出する、アプリケータ。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図8A】
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【図8B】
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【公表番号】特表2013−508036(P2013−508036A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534442(P2012−534442)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/053206
【国際公開番号】WO2011/049951
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(512051354)エアコム・マニュファクチャリング,インコーポレーテッド (1)
【出願人】(512051480)イーライ・リリー・アンド・カンパニー (1)