説明

継手部材

【課題】市販の浄水器等と接続する場合であっても、種々のホースの先端部の形状に合わせて接続部を変更することができる継手部材を提供する。
【解決手段】継手部材1は、給水口11と、第一吐水口12と、第二吐水口13と、戻り口14と、切換弁室15と、第一通水孔16と、第二通水孔17と、第三通水孔18と、を具備し、第二吐水口13および戻り口14は吐水ホース31および戻りホース32を接続するための接続具50を連結および取り外し可能に構成されており、接続具50は、吐水ホース31または戻りホース32側の先端部をテーパ加工した第一接続具51、円筒形に構成し小径吐水ホース33または小径戻りホース34を内部に貫入可能に構成した第二接続具52、または接続端付き吐水ホース35側の先端部に螺子72aを設け、接続端付き吐水ホース35の先端に設けた接続端35aと螺合可能に構成した第三接続具53のいずれかで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓とスパウトとの間に設けられ、前記水栓における通水路の浄水器等の外部設備への連通または遮断の切り換えを行う継手部材の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原水として、水または湯の状態の水道水を吐出するための単水栓は知られており、該単水栓の水回路に浄水器を付設して、原水に加えて浄水をも給水可能に構成する場合があった。
そして、浄水を給水する場合には、一つの単水栓にて原水の吐水、および、浄水の吐水を可能に構成した継手部材の技術が公知となっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−278670号公報
【特許文献2】特開2006−37705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、例えば市販の浄水器を前記継手部材と接続する場合、浄水器と継手部材とを接続するホースにおける継手部材側の先端部の形状が浄水器ごとに異なることがあり、継手部材のホースを接続する接続部の形状がホースの前記先端部の形状と合わない場合には、継手部材全体を取り外して交換する必要があった。
【0005】
そこで、本発明は係る課題に鑑み、市販の浄水器等と接続する場合であっても、種々のホースの先端部の形状に合わせて接続部を変更することができる継手部材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、請求項1においては、給水口と、第一吐水口と、第二吐水口と、戻り口と、切換弁室と、給水口と切換弁室とを連通する第一通水孔と、切換弁室と第二吐水口とを連通する第二通水孔と、戻り口と第一吐水口と切換弁室とを連通する第三通水孔と、を具備し、第二吐水口および戻り口は可撓性を有する管を接続するための接続具を連結および取り外し可能に構成されており、前記接続具は、管側先端部をテーパ加工した第一接続具、円筒形に構成し前記管を内部に貫入可能に構成した第二接続具、または管側先端部に螺子を設け、管の先端に設けた螺子部と螺合可能に構成した第三接続具のいずれかで構成したものである。
【0008】
請求項2においては、第二吐水口および戻り口は、前記第二吐水口のみ、もしくは前記第二吐水口および戻り口の両方を塞ぐための閉塞部材を連結および取り外し可能に構成したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0010】
請求項1においては、市販の浄水器等と接続する場合であっても、種々のホースの先端部の形状に合わせて継手部材の接続具を変更することができる。
【0011】
請求項2においては、市販の浄水器等と接続する場合であっても、種々のホースの先端部の形状に合わせて継手部材の接続具を変更することができる。また、戻り口を使用しない場合に、外部からの異物の浸入を阻止し、戻り口の劣化を防止することができる。また、第二吐水口および戻り口の両方を使用しない場合に、外部からの異物の浸入を阻止し、第二吐水口および戻り口の両方の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例に係る継手部材の全体的な構成を示した側面一部断面図。
【図2】継手部材の平面一部断面図。
【図3】切換弁室の正面図。
【図4】継手部材のA−A線断面図。
【図5】第二接続具を取り付けた継手部材の平面一部断面図。
【図6】第三接続具および閉塞部材を取り付けた継手部材の平面一部断面図。
【図7】第一接続具および閉塞部材を取り付けた継手部材の平面一部断面図。
【図8】第二接続具および閉塞部材を取り付けた継手部材の平面一部断面図。
【図9】閉塞部材を取り付けた継手部材の平面一部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、発明の実施の形態を説明する。
なお、本実施形態においては図1の紙面手前方向を左方向、紙面奥方向を右方向と定義し、紙面上方を上方向、紙面下方を下方向と定義する。また、紙面向かって左方を前方向と定義し、紙面向かって右方を後方向と定義する。
【0014】
まず、継手部材1について図1、図2、図3および図4を用いて説明する。
継手部材1は、図1および図2に示すように、本体2と、給水口11と、第一吐水口12と、第二吐水口13と、戻り口14と、切換弁室15と、第一通水孔16と、第二通水孔17と、第三通水孔18と、を具備する。
【0015】
継手部材1は、図示せぬ水道管に連通する水栓の水道水通路21とスパウト22との間に設けられる。また、継手部材1は外付けの水処理手段の一例である浄水器100(図2参照)に連結されている。継手部材1の操作手段である切換ハンドル25が切り換えられることにより、スパウト22から水道水または浄水器100によって処理された浄水のいずれかを吐出する。
【0016】
本体2は、円柱状に形成され、切換弁室15の前方に設けられている。本体2には、給水口11と、第一吐水口12と、第二吐水口13と、戻り口14と、第一通水孔16と、第二通水孔17と、第三通水孔18と、が形成される。
【0017】
給水口11は、水道管に連通する水道水通路21と連結される。給水口11は、本体2下部に設けられており、給水口11の外周にはナット11aが嵌設されている。ナット11aを水道水通路21の開口部外周面に設けられた螺子部に螺合することにより、給水口11は水道水通路21と連結される。
【0018】
第一吐水口12は、スパウト22と連結される。第一吐水口12は、本体2上部に設けられており、第一吐水口12の外周面には螺子部12aが設けられている。螺子部12aをスパウト22の開口部内周面に設けられた螺子部に螺合することにより、第一吐水口12はスパウトと連結される。
【0019】
第二吐水口13は、外付けの水処理手段である浄水器100に水道水を供給するための可撓性を有する管である吐水ホース31に連結される。第二吐水口13は、本体2前部に設けられており、後述する接続具50を嵌設することができるように接続具挿入部13aを有している。そして、接続具50を接続具挿入部13aに挿入することにより、接続具50を介して吐水ホース31と第二吐水口13とを連結可能としている。接続具挿入部13aは第二吐水口13と中心を同じくする円筒形状に構成されている。
【0020】
戻り口14は、浄水器100において処理された浄水を継手部材1側へ戻すための可撓性を有する管である戻りホース32に連結される。戻り口14は、本体2前部に設けられており、後述する接続具50を嵌設することができるように接続具挿入部14aを有している。そして、接続具50を接続具挿入部14aに挿入することにより、接続具50を介して戻りホース32と戻り口14とを連結可能としている。接続具挿入部14aは戻り口14と中心を同じくする円筒形状に構成されている。
【0021】
切換弁室15は、水道水通路21から水道水が流入する空間である。切換弁室15は、図3に示すように、給水口11と連通し、給水口11から流れ込む水道水を切換弁室15へ流入させる流入口41と、第一吐水口12と連通し、切換弁室15から第二吐水口13へ水道水を流出させる第一流出口42と、第一吐水口12と連通し、切換弁室15から第一吐水口12へ水道水を流出させる第二流出口43と、を有する。流入口41、第一流出口42および第二流出口43は、切換弁室15の前部に設けられている。
【0022】
また、切換弁室15には図示せぬ切換弁が設けられており、切換弁を開閉することにより、切換弁室15へ供給された水道水を第一流出口42側へ流すか、第二流出口43側へ流すかを切り換えることが可能となる。また、切換弁は、流入口41を常に開放し、第一流出口42または第二流出口43のいずれか一方を閉じるように形成している。
【0023】
第一通水孔16は、給水口11と切換弁室15の流入口41とを連通する孔である。第一通水孔16は、図1、図2および図4に示すように、本体2内部に穿設され、給水口11から上方へ形成された部分と、流入口41へ連通するように本体2長手方向と平行に形成された部分とから構成される。
水道水は、給水口11から第一通水孔16を通過して流入口41へ流れ、切換弁室15に流れ込む。
【0024】
第二通水孔17は、第一流出口42と第二吐水口13とを連通する孔である。第二通水孔17は、本体2内部に穿設され、第一流出口42へ連通するように本体2長手方向と平行に形成される。
切換弁が、第一流出口42が開放されるように切り換えられたときは、水道水は、第一流出口42から第二通水孔17を通過して第二吐水口13へ流れ、吐水ホース31に流れ込む。
【0025】
第三通水孔18は、戻り口14と第一吐水口12と第二流出口43とを連通する孔である。第三通水孔18は、本体2内部に穿設され、第二流出口43へ連通するように本体2長手方向と平行に形成される部分と、本体2長手方向と平行に形成される部分の中途部から第一吐水口12方向(上方)へ形成される部分と、から構成される。
切換弁が、第一流出口42が開放されるように切り換えられたときは、水栓の吐水時に、切換弁室15に供給された水道水が第二通水孔17を通じて浄水器100へ供給され、浄水器100によって処理された浄水が戻り口14から第三通水孔18を通過して第一吐水口12へ流れ、スパウト22へ流れ込む。
また、切換弁が、第二流出口43が開放されるように切り換えられたときは、切換弁室15に供給された水道水は、第二流出口43から第三通水孔18を通過して直接第一吐水口12へ流れ、スパウト22へ流れ込む。
つまり、前記切換弁を切り換え操作することで、スパウト22からの吐水を水道水および浄水の何れかに切り換えることが可能となっている。
【0026】
次に、接続具50について説明する。
接続具50は、第二吐水口13の接続具挿入部13aおよび戻り口14の接続具挿入部14aに挿入して連結することで、吐水ホース31および戻りホース32を、それぞれ第二吐水口13および戻り口14と接続することが可能となっている。
接続具50は、第一接続具51、第二接続具52、または第三接続具53のいずれかで構成する。第一接続具51、第二接続具52、および、第三接続具53は、第二吐水口13の接続具挿入部13aまたは戻り口14の接続具挿入部14aと連結または取り外し可能に構成されている。
【0027】
すなわち、第一接続具51、第二接続具52、および第三接続具53の外径は、接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aの内径とほぼ同じ長さで構成されている。また、第一接続具51、第二接続具52、および第三接続具53の外面には弾性体からなる環状のパッキン55が装着されている。
第一接続具51、第二接続具52、および第三接続具53を接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aに挿入した際は、パッキン55が接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aの内面と接触することにより、水が接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aの内面と第一接続具51、第二接続具52、および第三接続具53の外面との間から漏洩するのを防ぐ。また、パッキン55と接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aの内面との摩擦により、第一接続具51、第二接続具52、および第三接続具53が接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aから脱落するのを一定防止することができる。これにより、第一接続具51、第二接続具52、および第三接続具53は接続具挿入部13aおよび接続具挿入部14aに容易に挿入し、取り外すことができる。
【0028】
このように構成することにより、第一接続具51、第二接続具52および第三接続具53を種々のホースの先端部の形状に合わせて交換することができる。
【0029】
第一接続具51は、内部に水を通すための通路51aを設けている。また、第一接続具51は、図2に示すように、吐水ホース31または戻りホース32側の先端部の外周面をテーパ加工している。すなわち、第一接続具51は、吐水ホース31側の先端に向かうに従い外径が小さくなるように形成している。
第一接続具51の通路51aは、第一接続具51を接続具挿入部13aまたは接続具挿入部14aに挿入した場合、第二吐水口13または戻り口14と連通する。これにより、第二吐水口13から吐出された水道水は第一接続具51の通路51aを通って、吐水ホース31へ吐出される。また、戻りホース32を通ってきた浄水は第一接続具51の通路51aを通って、戻り口14から第三通水孔18内へ戻される。
吐水ホース31は、第一接続具51に外嵌される。また、戻りホース32も、第一接続具51に外嵌されている。吐水ホース31および戻りホース32の先端部は、伸縮可能となっており、テーパ加工された第一接続具51の先端部に密着するように外嵌されている。また、第一接続具51と接続した吐水ホース31および戻りホース32の接続端は押え部材61によって押えられて固定され、さらに、押え部材61にはカバー部材62が嵌設される。カバー部材62および押え部材61は螺子63を挿通して、螺子63を本体2に螺挿することにより本体2に連結される。
つまり、螺子63を本体2に螺挿することで、カバー部材62を介して押え部材61を本体2側へ押圧し、第一接続具51に嵌装されている吐水ホース31および戻りホース32を、第一接続具51と押え部材61とで挟持している。これにより、吐水ホース31および戻りホース32が、それぞれ第二吐水口13および戻り口14に対して、シール性および抜け止め性を備えた状態で接続されている。
【0030】
第二接続具52は、吐水ホース31および戻りホース32よりも口径の小さい小径吐水ホース33および小径戻りホース34を継手部材1に接続する際に使用する接続具50である。
第二接続具52は、図5に示すように、円筒形に構成されており、内部に水を通すための通路52aを設けている。小径吐水ホース33は、第二接続具52に貫入されている。また、小径戻りホース34も第二接続具52に貫入されている。第二接続具52と接続する小径吐水ホース33および小径戻りホース34は、第二接続具52の通路52aの内径よりも小さい外径を有している。
第二接続具52の通路52aは、第二接続具52を接続具挿入部13aまたは接続具挿入部14aに挿入した場合、第二吐水口13または戻り口14と連通する。これにより、第二吐水口13から吐出された水道水は第二接続具52の通路52aを通って、小径吐水ホース33へ吐出される。また、小径戻りホース34を通ってきた浄水は第二接続具52の通路52aを通って、戻り口14から第三通水孔18内へ戻される。
また、二つの第二接続具52にはカバー部材62が嵌設される。カバー部材62は螺子63を挿通して、螺子63を本体2に螺挿することにより本体2に連結される。
また、第二接続具52に貫入した小径吐水ホース33および小径戻りホース34の接続端は抜け止め部材65によって第二接続具52から抜けるのを防止している。
【0031】
抜け止め部材65は小径吐水ホース33および小径戻りホース34に外嵌されており、図示せぬ爪部材が小径吐水ホース33および小径戻りホース34に食い込むことにより、小径吐水ホース33および小径戻りホース34と長手方向に相対移動不能に構成されている。また、抜け止め部材65は、第二接続具52の内周と接するように第二接続具52内へ挿入されており、その第二接続具52内の先端が肉厚になっている。
【0032】
このように構成することにより、小径吐水ホース33および小径戻りホース34が第二接続具52から抜ける方向に移動すると、その移動に伴って抜け止め部材65が同じく第二接続具52から抜ける方向へ移動する。そして、抜け止め部材65の肉厚部分が第二接続具52の内径と接し、内側へ押圧されることにより、これ以上小径吐水ホース33および小径戻りホース34が第二接続具52から抜ける方向へ移動するのを防止する。これにより、小径吐水ホース33および小径戻りホース34が、それぞれ第二吐水口13および戻り口14に対して、シール性および抜け止め性を備えた状態で接続されている。
【0033】
第三接続具53は、先端部に接続部である接続端35aを有する接続端付き吐水ホース35を継手部材1に接続する際に使用する接続具50である。
第三接続具53は、図6に示すように、内部に水を通すための通路53aを設けており、挿入部側接続部材71とホース側接続部材72とから形成されている。挿入部側接続部材71は略円筒形に構成されており、先端部の壁部肉厚が中途部よりも薄くなるように形成している。
第三接続具53の通路53aは、第三接続具53を接続具挿入部13aに挿入した場合、第二吐水口13と連通する。これにより、第二吐水口13から吐出された水道水は第三接続具53の通路53aを通って、接続端付き吐水ホース35へ吐出される。
【0034】
挿入部側接続部材71の先端部外周面には螺子が設けられている。ホース側接続部材72は、略円筒形に構成されており、挿入部側接続部材71側の端部には、挿入部側接続部材71の先端部を螺挿するための螺子孔が設けられている。
【0035】
また、ホース側接続部材72は、接続端付き吐水ホース35側の端部肉厚が中途部よりも厚くなるように形成している。ホース側接続部材72の接続端付き吐水ホース35側の端部外周面には螺子72aが設けられている。第三接続具53と接続する接続端付き吐水ホース35は、ホース側接続部材72の端部に設けられた螺子72aと螺合するための接続端35aを有している。接続端35aとホース側接続部材72の端部に設けられた螺子72aとが螺合することにより、第三接続具53と接続端付き吐水ホース35とが連結する。
【0036】
また、第三接続具53を使用する場合には、戻り口14側の接続具挿入部14aに閉塞部材81を挿入する。この場合においては、第三接続具53に接続された接続端付き吐水ホース35から浄水器100に流入する水道水は浄水器100で処理され、別体で設けた図示せぬ浄水出口から吐出されることとなる。
【0037】
閉塞部材81は、略円柱状に形成されており、閉塞部材81の外面には弾性体からなる環状のパッキン55が装着されている。閉塞部材81を接続具挿入部14aを挿入した際は、パッキン55が接続具挿入部14aの内面と接触することにより、水が接続具挿入部14aの内面と閉塞部材81の外面との間から漏洩するのを防ぐ。また、パッキン55と接続具挿入部14aの内面との摩擦により、閉塞部材81が接続具挿入部14aから脱落するのを一定防止することができる。これにより、閉塞部材81は接続具挿入部14aに容易に挿入し、取り外すことができる。
【0038】
また、第三接続具53および閉塞部材81にはカバー部材62が嵌設される。カバー部材62は螺子63を挿通して、螺子63を本体2に螺挿することにより本体2に連結される。
【0039】
また、図7に示すように、第一接続具51を使用する場合に、戻り口14側の接続具挿入部14aに閉塞部材81を挿入することもできる。この場合においては、第一接続具51に接続された吐水ホース31から浄水器100に流入する水道水は浄水器100で処理され、別体で設けた図示せぬ浄水出口から吐出されることとなる。
【0040】
また、図8に示すように第二接続具52を使用する場合に、戻り口14側の接続具挿入部14aに閉塞部材81を挿入することもできる。この場合においては、第二接続具52に接続された小径吐水ホース33から浄水器100に流入する水道水は浄水器100で処理され、別体で設けた図示せぬ浄水出口から吐出されることとなる。
【0041】
また、図9に示すように、第二吐水口13側の接続具挿入部13aおよび戻り口14側の接続具挿入部14aに閉塞部材81を挿入することもできる。この場合においては、切換弁は常に第二流出口43が開放されるように切り換えられており、水道水は、第二流出口43から第三通水孔18を通過して第一吐水口12へ流れ、スパウト22へ流れ込む。
【0042】
以上のように、継手部材1は、給水口11と、第一吐水口12と、第二吐水口13と、戻り口14と、切換弁室15と、給水口11と切換弁室15とを連通する第一通水孔16と、切換弁室15と第二吐水口13とを連通する第二通水孔17と、戻り口14と第一吐水口12と切換弁室15とを連通する第三通水孔18と、を具備し、第二吐水口13および戻り口14は可撓性を有する吐水ホース31および戻りホース32を接続するための接続具50を連結および取り外し可能に構成されており、接続具50は、吐水ホース31または戻りホース32側の先端部をテーパ加工した第一接続具51、円筒形に構成し小径吐水ホース33または小径戻りホース34を内部に貫入可能に構成した第二接続具52、または接続端付き吐水ホース35側の先端部に螺子72aを設け、接続端付き吐水ホース35の先端に設けた接続端35aと螺合可能に構成した第三接続具53のいずれかで構成したものである。
このように構成することにより、市販の浄水器100と接続する場合であっても、種々のホースの先端部の形状に合わせて継手部材1の接続具50を変更することができる。
【0043】
また、第二吐水口13および戻り口14は、第二吐水口13のみ、もしくは第二吐水口13および戻り口14の両方を塞ぐための閉塞部材81を連結および取り外し可能に構成したものである。
このように構成することにより、市販の浄水器100と接続する場合であっても、種々のホースの先端部の形状に合わせて継手部材1の接続具50を変更することができる。また、第二吐水口13を使用しない場合に、外部からの異物の浸入を阻止し、第二吐水口13の劣化を防止することができる。また、第二吐水口13および戻り口14の両方を使用しない場合に、外部からの異物の浸入を阻止し、第二吐水口13および戻り口14の両方の劣化を防止することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 継手部材
2 本体
11 給水口
12 第一吐水口
13 第二吐水口
14 戻り口
15 切換弁室
16 第一通水孔
17 第二通水孔
18 第三通水孔
31 吐水ホース
32 戻りホース
50 接続具
51 第一接続具
52 第二接続具
53 第三接続具
81 閉塞部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水口と、第一吐水口と、第二吐水口と、戻り口と、切換弁室と、給水口と切換弁室とを連通する第一通水孔と、切換弁室と第二吐水口とを連通する第二通水孔と、戻り口と第一吐水口と切換弁室とを連通する第三通水孔と、を具備し、
第二吐水口および戻り口は可撓性を有する管を接続するための接続具を連結および取り外し可能に構成されており、
前記接続具は、管側先端部をテーパ加工した第一接続具、円筒形に構成し前記管を内部に貫入可能に構成した第二接続具、または管側先端部に螺子を設け、管の先端に設けた螺子部と螺合可能に構成した第三接続具のいずれかで構成した、
ことを特徴とする継手部材。
【請求項2】
第二吐水口および戻り口は、前記第二吐水口のみ、もしくは前記第二吐水口および戻り口の両方を塞ぐための閉塞部材を連結および取り外し可能に構成した、
ことを特徴とする請求項1に記載の継手部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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