説明

緑色発光化合物及びこれを発光材料として採用している光発光素子

【課題】緑色であって、発光効率及び素子寿命が極大化された有機発光化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】下式1又は式2で表される有機発光化合物とその製造方法、及びアノードとカソードに介在される発光領域として、前記式1及び式2の化合物から選択される一つ以上と、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体、及びナフタセン誘導体から選択される一つ以上とを含むことを特徴とする有機電界EL素子に関するものである。[式1]


[式2]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記の化学式1または化学式2で表される有機発光化合物とその製造方法、及びアノードとカソードに介在される発光領域として、前記化学式1及び化学式2の化合物から選択される一つ以上と、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体、及びナフタセン誘導体から選択される一つ以上とを含むことを特徴とする有機電界EL素子に関するものである。
[化学式1]
【化1】





[化学式2]
【化2】



【背景技術】
【0002】
高効率、長寿命有機EL素子の開発において最も重要な要素は、高性能の発光材料の開発と言える。現在、発光材料開発の側面からみると、緑色発光材料は、赤色、青色発光材料に比べ、著しい発光特性を示している。しかしながら、従来の緑色発光材料としては、パネルの大型化及び低消費電力を達成するには、まだ多い問題点を抱えている。実際、効率及び寿命の側面で、緑色の場合、今まで様々な種類の材料が報告されているが、これらは、赤色や青色発光材料に比べ、2〜5倍以上の特性を示してはいるが、赤色や青色発光材料の特性改善による緑色発光材料の負担が増大されている一方、寿命改善の問題が依然として残っており、より長寿命の緑色発光材料に対する要求は、深刻な状況に至っている。
【0003】
緑色蛍光材料としては、クマリン誘導体(化合物D)、キナクリドン誘導体(化合物E)、DPT(化合物F)などが知られている。化合物Dは、クマリン誘導体のうち、現在最も広く使われるC545Tの構造である。これらの材料は、Alqをホストとして、数〜十数%程度の濃度でドーピングして光発光素子を構成する。
【化3】



【0004】
一方、特開2001−131541号には、下記化合物Gで代表されるアントラセンの2番と6番位置の各々にジアリールアミノ基が直接置換されたビス(2,6−ジアリールアミノ)−9,10−ジフェニルアトラセン誘導体が公知されている。
【化4】



【0005】
正孔輸送層のための化合物を公知している特開2003−146951号では、アントラセンの9番と10番位置にフェニル基が置換された場合を除いては、2番と6番位置にジアリールアミノ基が直接置換されたことを開示していないだけではなく、特開2003−146951号において、アントラセン環の2番と6番位置にそれぞれジアリールアミノ基が直接置換されている化合物である化合物Hの場合、発光効率が低下される問題点を指摘した点からみると、前記特開2003−146951号発明が、アントラセンの9番と10番位置にフェニル基が置換された範囲以外の化合物を認識していないことが分かる。 特開2003−146951号の発明は、前記の問題点を克服するために、一つのジアリールアミノ基のみがアントラセンの2番位置に置換されて、6番位置にはアリールアミノフェニル基が置換される場合に発光効率が向上するという認識に基づいて、発光効率が2倍程度向上された下記化合物Iで代表される発光化合物を提案した。
【0006】
【化5】



【0007】
しかしながら、上記提案された化合物の場合も、発光効率は増加したが、正孔輸送層が低下する短所と発光輝度が十分ではないという問題点がある。また、これらの材料を発光材料として使用していない点と、化合物Iの場合は、明るい青色発光をして、発光効率が低下されるという点で、実際発光材料に適用するには限界がある。
【0008】
一方、特開第2004−91334号では、アントラセンにジアリールアミノ基が直接置換されている上に、前記ジアリールアミノ基のアリール基がジアリールアミノ基でさらに置換されるようにすることにより、従来の発光効率の低下を克服し、イオン化ポテンシャルが低く且つ正孔輸送性に優れた特性を有する、下記の化合物Jで代表される有機発光化合物を提案した。
【化6】



【0009】
しかしながら、前記特開第2004−91334号で提案された化合物は、正孔輸送層として適用したもので、アミン作用基が多くイオン化ポテンシャルを低めて、正孔輸送性を増大させる点を克服したが、アミン作用基の過多により、 正孔輸送層としての駆動寿命が短縮される問題を有しており、これは、たとえ前記特開第2004−91334号の詳細な説明に、アントラセンの9番と10番位置に1−ナフチル、9−フェナントリル基が置換された化合物を一部記載してはいるが、アントラセンの9番と10番位置にα−タイプの多環が縮合された構造では、青方偏移現象を伴う特性により誘発された発光効率の低下を示し、実際にアントラセンの9番と10番位置に縮合多重芳香族環が置換される時の発光特性を認識していないと言えて、また、そのような化合物を具体的に実施しなかったことを意味する。
【0010】
一方、米国特許公報第6465115号には、陽極と陰極との間に、下記有機化合物を含む正孔輸送層(Hole transport layer)を特徴とする有機多層電子発光装置が公知されている。
【化7】





【0011】
しかしながら、米国特許公報第6465115号には、化合物Kと化合物Lが発光領域に使用されておらず、このような材料の発光領域における特性を確認することができなかった。特に、単にアントラセンの9,10−位置が芳香族置換基で置換された誘導体を適用する場合より、2−位置に本発明における置換基が置換された誘導体が、電気的特性がより一層改善されるということを認識できなかった。
【0012】
本発明では、9,10−ジアリールアントラセンの2−位置が置換された誘導体が、化学式1または化学式2の化合物の発光特性を著しく改善させることを確認し、本発明を完成した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の発明者らは、単にアントラセンの9番と10番位置にナフタレンなどの縮合多環芳香族環を導入する場合、上記のアントラセン環の2番と6番位置にそれぞれジアリールアミノ基が直接置換されているにもかかわらず、従来の正孔輸送物質の問題点、即ち、発光効率の低下、素子の駆動寿命の短縮、イオン化ポテンシャルの上昇などの問題点を克服することができることを見出し、これを発光材料として適用できる構造を導入することにより、本発明を完成するに至り、これは、特開2003−146951号または特開2004−91334号などの従来の発明では認識できなかったことである。また、本発明は、上記の化合物の一つ以上と共に、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体及びナフタセン誘導体から選択される一つ以上の化合物を発光ホストとして発光領域に使用する場合、色純度の改善を通じての色再現率の増加及び発光効率の著しい増加と共に、素子寿命が増加されることを見出した。
【0014】
本発明の目的は、アントラセンの9番と10番位置にナフタレン、アントラセン、フルオランテンなどの縮合多環芳香族環が置換されて、アントラセン環の2番と6番位置にそれぞれジアリールアミノ基が直接置換された、新規な有機発光化合物を提供することであり、本発明のまた他の目的は、上記の化合物の一つ以上と共に、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体及びナフタセン誘導体から選択される一つ以上の化合物を発光ホストとして使用する発光領域を有した有機電界EL素子を提供することである。また、本発明の目的は、色純度と発光効率に優れて、素子の寿命が非常に良好な有機発光化合物を提供することであり、上記の新規な有機発光化合物を含有したOLED素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、下記の化学式1または化学式2で表される有機発光化合物、その製造方法に関するものである。
[化学式1]
【化8】





[化学式2]
【化9】





上記化学式1または化学式2のR及びRは、各々独立に2つ以上の芳香族環が縮合された縮合多環芳香族環であり、R乃至Rは、各々独立に芳香族環であって、前記R乃至Rの各芳香族環は、C〜C20のアルキル基、C〜C20のアルコキシ基、ハロゲン基、C〜Cのシクロアルキル基がさらに置換され得る。
【0016】
また、本発明は、第1電極、1層以上からなる有機物層、及び第2電極を、順に積層した形態として含む有機EL素子において、前記有機物層の1層以上が上記化学式1または化学式2の化合物を含むことを特徴とする有機電界EL素子(OLED、Organic Light Emitting Diode)に関するものであって、また、本発明は、アノードと、カソードと、前記アノードとカソードとの間に介在される発光領域とを含む有機電界EL素子において、前記発光領域が上記化学式1または化学式2の有機発光化合物の一つ以上と、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体、及びナフタセン誘導体から選択される一つ以上とを含むことを特徴とする有機電界EL素子に関するものである。
【0017】
本発明による化学式1及び化学式2の化合物は、従来の発明で予測できなかった緑色光発光素子の発光効率及び素子寿命を極大化させた、新しい概念の構造を有する化合物であることに特徴がある。
【0018】
本発明による化学式1及び化学式2の化合物は、効率的なホスト−ドーパント間のエネルギー伝達メカニズムを示す構造を選択したもので、電子密度分布の改善効果に基づいて、確実な高効率の発光特性を発現できる構造である。本発明による新規な化合物の構造は、単純に緑色発光だけではなく、青色から赤色に至る領域で高効率の発光特性をチューニングできる骨格を提供することができて、また、Alqのような電子電導性の大きいホスト材料を使用する概念から脱し、正孔電導性と電子電導性が適切に均衡をなすホストを適用することにより、既存の材料が有していた初期効率低下特性及び低寿命特性などを克服、各カラーにおいて高効率及び長寿命を有する高性能の発光特性を確保することができる。
【0019】
アントラセンの2番と6番位置にアミン基を導入して、9番と10番位置に縮合多環芳香族である2−ナフチル基が置換された本発明による化合物の電子密度分布図とアントラセンの2番と6番位置に芳香族環を導入した場合、電子密度分布図を示している図1と図2から分かるように、アミン基がアントラセンのβ位置(2番と6番または7番位置)に置換された場合、中心骨格の枝まで均一な電子分布により高効率の発光特性を示すが、中心骨格に直接芳香族環が位置する場合、枝の電子密度が著しく低下することが分かり、これは、高効率の発光特性を得るためには、中心骨格に直接アミン基を導入しなければならないという概念を説明している。
【0020】
このような結果は、従来の発明の発光材料のように、単に発光波長をチューニングする目的で芳香族環をスペーサ(spacer)として利用する場合、発光効率を改善させるには限界があるしかない点を示している。
【0021】
本発明による化学式1乃至化学式2の構造のように、上記の問題点を克服するために、アミン基をβ位置に直接導入する方法と、中心アントラセンの9、10位置に多環芳香族環を導入する概念を使用することにより、本発明では、従来に比べ、2倍以上の高効率の発光材料を開発することができた。
【0022】
前述したように、特開2003−146951号に例示された化合物として、本発明による化学式1に類似した構造の化合物である化合物Gと化合物Hのように、2番と6番位置にそれぞれジアリールアミノ基が直接置換されており、且つアントラセンの9番と10番がフェニルの場合、発光効率が低下される問題点が指摘されており、本発明の発明者らは、このような問題点は、ホストとのエネルギー伝達に非常に不利な構造を有していることに起因し、従来の発明で提案された上記の化合物は、ホストの特性がいくら良くても、ドーパントの特性を全く改善させることができない限界を有するしかない。
【0023】
【化10】



【0024】
本発明の発明者らは、このような研究結果に基づいて、従来の発明で例示されたアントラセンの2番と6番位置にそれぞれジアリールアミノ基が直接置換されており、且つフェニル基が9番と10番位置に置換される場合、フェニル程度の大きさ及び立体構造的特性では分子間の単純重なりによる長波長偏移特性を克服することができないが、本発明による化学式1及び化学式2の化合物は、アントラセンのβ位置にそれぞれジアリールアミノ基が直接置換されているとしても、アントラセンの9番と10番位置にナフタレン以上の縮合多環芳香族環を導入することにより、パイ(π)電子の他の分子との重なりが非常に効率的になされ、エネルギー伝達特性が非常によくなる特性が現れることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。
【0025】
従って、本発明による化合物である化学式1または化学式2の化合物は、アントラセンのβ位置に芳香族環が置換されたジアリールアミン基が直接置換されて、9番と10番位置であるR及びRに2つ以上の芳香族環が縮合された縮合多環芳香族環が置換されたことを特徴とし、前記縮合多環芳香族環は、各々独立に、ナフチル、アントリル、フルオランテニル、ピレニル、フルオレニル、ビフェニル及びペリレニル基であることが好ましく、アントラセンのβ位置に置換されるアミンに置換されるR乃至Rは、各々独立に、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、フルオランテニル、ピレニル、ペリレニル、ナフタセニル及びビフェニル基であることが好ましい。
【0026】
前記化学式1または化学式2のR及びRの縮合多環芳香族環としてさらに好ましくは、各々独立に、2−ナフチル、2−アントリル、2−フルオランテニル、1−ピレニル、2−フルオレニル、4−ビフェニル及び3−ペリレニル基から選択されることであり、これは、前記縮合多環芳香族環の特定位置への置換により、縮合多環芳香族環のパイ(π)電子と他の分子との重なりが最適になされる点に起因し、このような縮合多環芳香族環化合物の置換位置を選択することも、本発明の重要な特徴である。
【0027】
また、本発明による化合物は、発光特性を向上させるために、本発明によるR乃至Rの芳香族環は、各々独立に、C〜C20のアルキル基、C〜C20のアルコキシ基、ハロゲン基、C〜Cのシクロアルキル基がさらに置換され得て、特に、R乃至Rの各芳香族環は、メチル、t−ブチルまたはメトキシ基が置換されることが好ましい。
【0028】
本発明による化学式1及び化学式2の化合物のうち、好ましい化合物としては、下記構造の化合物が挙げられる。
【0029】
【化11】




















【0030】
本発明による化学式1及び化学式2の化合物は、下記の反応式1に示されたように、2,6−ジハロアントラキノン(2,6−DHAQ)または2,7−ジハロアントラキノンにジアリールアミンを反応して、ビス(ジアリールアミノ)アントラキノン(BDAAQ)を製造した後、縮合多環芳香族化合物のリチウム化合物を加えて製造されたジヒドロアントラセンジオール化合物(DHAD)を、脱水反応によりアントラセン骨格を完成する段階を経ることにより製造することができる。
【0031】
[反応式1]
【化12】



【0032】
また、本発明は、第1電極、1層以上からなる有機物層、及び第2電極を、順に積層した形態として含む有機EL素子において、前記有機物層の1層以上が上記化学式1または化学式2の化合物を含む有機電界EL素子(OLED、Organic Light Emitting Diode)を特徴とし、また、本発明は、アノードと、カソードと、前記アノードとカソードとの間に介在される発光領域とを含む有機電界EL素子において、前記発光領域が上記化学式1または化学式2の有機発光化合物の一つ以上と、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体、及びナフタセン誘導体から選択される一つ以上とを含む有機電界EL素子を特徴とする。
【0033】
前記発光領域の意味は、発光がなされる層であって、単層でも、2つ以上の層が積層された複数の層でもよい。本発明の構成におけるホスト−ドーパントを混合して使用する場合、単に化学式1または化学式2のみを使用する場合とは異なり、本発明の発光ホストによる発光効率の著しい改善を確認することができた。これは、2〜5%のドーピング濃度で構成することができるが、既存のホスト材料に比べ、正孔、電子に対する電導性、及び物質安定性に非常に優れており、発光効率だけではなく、寿命も著しく改善させる特性を示している。
【0034】
従って、アントラセン誘導体、ベンズ[a]アントラセン誘導体及びナフタセン誘導体から選択される化合物を発光ホストとして採択する場合、本発明の化学式1または化学式2の化合物の電気的短所を非常に補完する役割をすることができると言える。
【0035】
前記発光領域に前記化学式1または化学式2の有機発光化合物の一つ以上と共に含まれるアントラセン誘導体またはベンズ[a]アントラセン誘導体は、下記化学式3または化学式4で表される化合物を含む。
[化学式3]
【化13】





[化学式4]
【化14】



【0036】
上記化学式3または化学式4のR11及びR12は、各々独立にC〜C20の芳香族環または縮合多環芳香族環であり、R13は、水素、C〜C20のアルキル基、C〜C20のアルコキシ基、ハロゲン基、C〜Cのシクロアルキル基、またはC〜C20の芳香族環または縮合多環芳香族環であって、前記R11乃至R13の各芳香族環は、C〜C20のアルキル基、C〜C20のアルコキシ基、ハロゲン基、C〜Cのシクロアルキル基 がさらに置換され得る。
【0037】
前記化学式3または化学式4の範囲は、具体的には、R11乃至R13が各々独立に、フェニル、2−ナフチル、2−アントリル、2−フルオランテニル、1−ピレニル、2−フルオレニル、4−ビフェニル及び3−ペリレニル基で例示できる。
【0038】
化学式3のアントラセン誘導体は、下記化学式の化合物を含む。
【0039】
【化15】







































【発明の効果】
【0040】
本発明による有機発光化合物は、発光効率がよく、材料の寿命特性に優れており、素子の駆動寿命が非常に良好なOLED素子を製造することができる長所がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲がこれら実施例に限定されるものではない。
【0042】
製造例1:化合物1(化学式1 R=R=2−ナフチル、R=R=R=R=フェニル)の製造
2,6−ジクロロアントラキノン1.0g(3.6mmol)とジフェニルアミン1.3g(7.7mmol)を無水トルエン50mLに溶かした後、パラジウムアセテート(Pd(OAc)2)2.4g(24.4mmol)、トリフェニルホスフィン0.2mL(1.9mmol)とナトリウムt−ブトキシド(t-BuONa)0.93g(9.7mmol)を添加して、110℃で3日間還流させた。反応終了後、蒸留水10mLを添加して30分間攪拌した。生成された固体をろ過して、アセトン及びTHFなどで洗浄した後乾燥させて、塩化メチレンで再結晶し、ビス(2,6−ジフェニルアミノ)アントラキノン1.1g(2.0mmol、収率56%)を収得した。
【0043】
ジフェニルアミン0.74g(4.4mmol)とn−ブチルリチウム(n-BuLi)1.8mL(4.5mmol、2.5M in hexane)を利用して作られた2−ナフチルリチウムのジエチルエーテル溶液5mLを、上記製造されたビス(2,6−ジフェニルアミノ)アントラキノン1.1g(2.0mmol)の無水THF 30mL溶液に−78℃、窒素下で徐々に添加した。添加された反応混合溶液を同一温度で2時間攪拌した後、常温まで温度を上昇させ、12時間以上攪拌した。30mLの飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、2時間攪拌して反応を終了させた後、生成された固体をろ過し、アセトンで洗浄、乾燥させて2,6−ビス(ジフェニルアミノ)−9,10−[ジ−(2−ナフチル)]−9,10−ジヒドロ−9,10−アントラセンジオール1.3g(1.7mmol、収率85%)を収得した。
【0044】
このようにして得られたジオール化合物1.3g(1.71mmol)をアセトン30mLに入れた後、ヨウ化カリウム1.6g(7.8mmol)と、リン酸二水素ナトリウム一水和物(sodium dihydrogen phosphate monohydrate)2.0g(14.5mmol)を添加して、12時間還流した。反応が完了した後、同一容量の蒸留水を入れて形成された沈殿をろ過、水とアセトンで洗浄して得られた固体を、THFを利用して再結晶し、精製された標題化合物1 0.68g(0.89mmol、収率52%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.46(d, 8H), 6.65-6.75(m, 8H), 7.0(m, 8H), 7.3(m, 4H), 7.5-7.6(m, 4H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 764(found), 764.98(calculated)
【0045】
製造例2:化合物2(化学式1 R=R=R=R=2−ナフチル、R=R=フェニル)の製造
N−フェニル−2−ナフチルアミン1.7g(7.8mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物2 0.53g(0.61mmol、収率17%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.45(d, 4H), 6.6(t, 2H), 6.75-6.8(m, 8H), 7.0-7.15(m, 6H), 7.2-7.3(m, 6H), 7.45-7.6(m, 10H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 864(found), 865.10(calculated)
【0046】
製造例3:化合物3(R=R=2−ナフチル、R=R=1−ナフチル、R=R=フェニル)の製造
N−フェニル−1−ナフチルアミン1.7g(7.8mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物3 0.41g(0.47mmol、収率13%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.45(d, 4H), 6.5(d, 2H), 6.6(t, 2H), 6.75-6.8(m, 4H), 7.0-7.05(m, 4H), 7.15-7.2(m, 4H), 7.3-7.35(m, 8H), 7.55-7.8(m, 14H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 864(found), 865.10(calculated)
【0047】
製造例4:化合物4(化学式1 R=R=R=R=R=2−ナフチル)の製造
ジ(2−ナフチル)アミン2.1g(7.8mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物4 0.52g(0.54mmol、収率15%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.75-6.8(m, 12H), 7.0-7.1(m, 4H), 7.2-7.35(m, 8H), 7.45-7.6(m, 16H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 964(found), 965.22(calculated)
【0048】
製造例5:化合物5(化学式1 R=R=2−ナフチル、R=R=フェニル、R=R=3−メトキシフェニル)の製造
3−メトキシフェニルアミン1.53g(7.7mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物5 1.0g(1.21mmol、収率34%)を収得した。

1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 3.75(s, 6H), 5.95-6.05(m, 4H), 6.15(d, 2H), 6.45(d, 4H), 6.6(t, 2H), 6.75-7.05(m, 10H), 7.3(m, 4H), 7.5-7.55(m, 4H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 824(found), 825.03(calculated)
【0049】
製造例6:化合物6(化学式1 R=R=R=R=2−ナフチル、フェニル、R=R=3−メチルフェニル)の製造
N−m−トリル−2−ナフチルアミン1.8g(7.7mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物6 0.61g(0.68mmol、収率19%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 2.3(s, 6H), 6.25-6.30(t, 4H), 6.4(d, 2H), 6.75-6.9(m, 10H), 7.1(m, 2H), 7.2-7.3(m, 6H), 7.4-7.55(m, 10H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 892(found), 893.15(calculated)
【0050】
製造例7:化合物7(化学式1 R=R=2−ナフチル、R=R=1−ナフチル、フェニル、R=R=3−メチルフェニル)の製造
N−m−トリル−1−ナフチルアミン1.8g(7.7mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物7 0.38g(0.43mmol、収率12%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 2.3(s, 6H), 6.25-6.3(t, 4H), 6.4-6.5(m, 4H), 6.75-6.9(m, 6H), 7.15(t, 4H), 7.3(m, 8H), 7.5-7.8(m, 14H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 892(found), 893.15(calculated)
【0051】
製造例8:化合物8(化学式1 R=R=1−フルオランテニル、R=R=フェニル、R=R=2−ナフチル)の製造
製造例2で得られたビス(2,6−ジフェニルアミノ)アントラキノン1.16g(1.8mmol)に1−ブロモフルオランテン1.1g(3.9mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物8 0.77g(0.76mmol、収率21%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.4(d, 4H), 6.6(t, 2H), 6.75-6.8(m, 8H), 7.0-7.1(m, 6H), 7.2-7.3(m, 10H), 7.45-7.6(m, 10H), 7.7-7.8(m, 4H), 7.9-7.95(m, 4H)
MS: 1012(found), 1013.27(calculated)
【0052】
製造例9:化合物9(化学式2 R=R =2−ナフチル、R=R=R=R=フェニル)の製造
2,7−ジクロロアントラキノン0.5g(1.8mmol)とジフェニルアミン0.65g(3.9mmol)を利用して、製造例1と同一な方法によりビス(2,7−ジフェニル)アントラキノン0.60g(1.1mmol、収率61%)を収得した。このように得られたビス(2,7−ジフェニル)アントラキノン0.60g(1.1mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物9 0.40g(0.52mmol、収率29%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.4(d, 8H), 6.6(t, 4H), 6.75-6.8(m, 4H), 7.0(m, 8H), 7.3(m, 4H), 7.5-7.55(m, 4H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS: 764(found), 764.98(calculated)
【0053】
製造例10:化合物10(化学式2 R=R=R=R=2−ナフチル、R=R=フェニル)の製造
N−フェニル−2−ナフチルアミン0.85g(3.9mmol)を利用して、製造例9と同一な方法により化合物10 0.29g(0.34mmol、収率19%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.4(d, 4H), 6.6(t, 2H), 6.75-6.8(m, 8H), 7.0-7.1(m, 6H), 7.2-7.3(m, 6H), 7.45-7.6(m, 10H), 7.65-7.8(m, 6H), 7.9(s, 2H)
MS: 864(found), 865.10(calculated)
【0054】
製造例11:化合物11(化学式1 R=R =2−ナフチル、R=R=R=R=2−アントリル)の製造
ジ(2−アントリル)アミン2.8g(7.6mmol)を利用して、製造例1と同一な方法により化合物11 0.29g(0.25mmol、収率7%)を収得した。
1H NMR(200MHz, CDCl3):δ 6.75-6.8(m, 12H), 7.25-7.3(m, 12H), 7.45-7.6(m, 16H), 7.65-7.8(m, 14H), 7.9(s, 2H)
MS/FAB: 1164(found), 1165.46(calculated)
【実施例1】
【0055】
本発明による化合物を利用したOLED素子の製造
本発明の発光材料を利用した構造のOLED素子を製作した。
まず、OLED用ガラス(三星−コーニング社製)から得られた透明電極ITO薄膜(15Ω/□)を、トリクロロエチレン、アセトン、エタノール、蒸留水を順に使用して超音波洗浄を施した後、イソプロパノールに入れて保管した後使用した。
【0056】
次に、真空蒸着装備の基板フォルダーにITO基板を設けて、真空蒸着装備内のセルに下記構造の4,4',4’’-tris(N,N-(2-naphthyl)-phenylamino)triphenylamine(2-TNATA)を入れて、チャンバー内の真空度が10−6torrに到達するまで排気させた後、セルに電流を印加して2−TNATAを蒸発させ、ITO基板上に60nm厚の正孔注入層を蒸着した。
【0057】
【化16】



【0058】
次いで、真空蒸着装備内の他のセルに下記構造N,N'-bis(a-naphthyl)-N,N'-diphenyl-4,4'-diamine(NPB)を入れて、セルに電流を印加してNPBを蒸発させ、正孔注入層上に20nm厚の正孔伝達層を蒸着した。
【0059】
【化17】



【0060】
正孔注入層、正孔伝達層を形成させた後、その上に発光層を、以下のようにして蒸着させた。真空蒸着装備内の一方のセルに、ホストとして下記構造の7,12-di(2-naphthyl)-10-phenyl-benz(a)anthracence(DNPBA、化合物34)を入れて、他のセルには、ドーパントとして本発明による化合物(例えば、化合物4)をそれぞれ入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させて2〜5mol%でドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に30nm厚の発光層(4)を蒸着した。
【0061】
【化18】






【化19】



【0062】
次いで、電子伝達層として下記構造のAlqを20nm厚で蒸着した後、電子注入層に下記構造の化合物lithium quinolate(Liq)を1〜2nm厚で蒸着した後、他の真空蒸着装備を利用してAl陰極を150nm厚で蒸着し、OLEDを製作した。
【化20】





【化21】



【0063】
材料別に、各化合物は10−6torr下で真空昇華精製してOLED発光材料として使用した。
【0064】
比較例1:従来の発光材料を利用したOLED素子を製造
実施例1と同一な方法により正孔注入層、正孔伝達層を形成させた後、前記真空蒸着装備内の他のセルに発光ホスト材料であるtris(8-hydroxyquinoline)- aluminum(III)(Alq)を入れて、また他のセルには下記構造のクマリン 545T(C545T)をそれぞれ入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させてドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に30nm厚の発光層を蒸着した。この時のドーピング濃度は、Alq基準2〜5mol%が好ましい。
【0065】
【化22】



【0066】
次いで、実施例1と同一な方法により、電子伝達層と電子注入層を蒸着した後、他の真空蒸着装備を利用してAl陰極を150nm厚で蒸着し、OLEDを製作した。
【0067】
比較例2:従来の発光材料を利用したOLED素子を製造
実施例1と同一な方法により正孔注入層、正孔伝達層を形成させた後、前記真空蒸着装備内の他のセルに発光ホスト材料であるDNPBAを入れて、また他のセルには化合物Gをそれぞれ入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させてDNPBA基準2〜5mol%でドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に30nm厚の発光層を蒸着した。
【0068】
【化23】



【0069】
次いで、実施例1と同一な方法により、電子伝達層と電子注入層を蒸着した後、他の真空蒸着装備を利用してAl陰極を150nm厚で蒸着し、OLEDを製作した。
【実施例2】
【0070】
製造されたOLED素子の発光特性
実施例1と比較例1で製造された本発明による有機発光化合物と従来の発光化合物を含有するOLED素子の発光効率をそれぞれ5,000cd/m2及び20,000cd/m2で測定し、表1に示した。特に、緑色発光材料の場合、高輝度領域における発光特性が非常に重要であるため、これを反映するために、20,000cd/m2程度の高輝度データを添付した。
【0071】
【表1】



【0072】
上記表1から分かるように、化合物34(DNPBA)と3.0%ドーピングをする場合、最も高い発光効率を示した。特に、化合物4、化合物5及び化合物8などは、従来のAlq:C545T(比較例1)または化合物G(比較例2)に比べ、2倍に達する発光効率を示した。
【0073】
図3は、従来の発光材料であるAlq:C545Tの発光効率曲線であり、図4は、化合物Gを発光材料として採択した時の発光効率曲線である。図5及び図6は、本発明による化合物4の輝度−電圧及び発光効率−輝度曲線である。特に、本発明の高性能発光材料は、20,000cd/m2程度の高輝度でも効率の低下が3cd/A以内であって、これは、本発明の発光材料が、低輝度でのみならず、高輝度でも良い特性を維持できるといった、優れた材料特性を有することを意味する。
【0074】
表1の結果から、C545Tも良好な発光色特性を示しているが、化合物Gは、短波長シフトされた発光色を示し、本発明の材料に比べ、発光色特性が多少劣ることが分かる。図6は、本発明の発光材料のELスペクトルであり、図7は、本発明による化合物4と比較例1の発光色を比較した曲線であって、従来の純緑色発光材料と比べ大きい差を示さないことから、発光色特性が良いことが分かる。520nmの典型的な緑色発光ピークを示して、発光効率の増加による色純度特性の低下は、本発明の材料ではほとんど見られなかった。
【0075】
特に、本発明の材料特性のうち、図9は、輝度10,000cd/m2における寿命曲線であって、材料寿命特性が、従来の発光材料に比べ、著しく優れていることが確認でき、特に、本発明の材料が、従来の材料のような初期輝度の急激な低下特性を有していないことが分かる。800時間駆動後の相対輝度は、C545T、化合物G、実施例1の順に、それぞれ63%、73%、88%程度を示しており、これは、実際1/2輝度寿命側面で2〜5倍の寿命改善を意味する。これは、従来の発光材料の場合、電子電導性に優れる特性を有している材料特性と反対の概念の、本発明材料が有する最高の長所であることを示している。
【実施例3】
【0076】
本発明よる化合物と化学式3の化合物を採択したOLED素子の製造
実施例1と同一な方法により正孔注入層、正孔伝達層を形成させた後、前記真空蒸着装備内の他のセルに発光ホスト材料である化合物18(または、化合物19、または化合物23、または化合物24、または化合物25)を入れて、また他のセルには化合物1(または化合物5、または化合物13)をそれぞれ入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させてドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に30nm厚の発光層を蒸着した。この時のドーピング濃度は、発光ホスト材料基準に2〜5mol%が好ましい。
【0077】
【表2】



【0078】
上記の表2から分かるように、本発明による多様な発光ホスト材料に対する改善された特性を確認することができた。
【0079】
特に、本発明で提案された2−位置に芳香族環が置換された9,10−ジアリールアントラセン誘導体を発光ホスト材料として採択する場合、色純度では既存のホストに比べ大きい差を示さないが、発光効率側面では、改善効果が大きいことを確認することができた。即ち、低輝度及び高輝度の両方共で発光効率が改善される特性を示し、これは、受動型及び能動型有機電界EL素子の両方共で有利な特性を有することができることを示している。実際に、このような特性は、既存の9,10−ジアリールアントラセンを発光ホスト材料として採択する場合に比べ、消費電力側面で有利な長所を有しており、これは、商用化により一層容易な発明であることを照明している。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明による化合物の電子密度分布図である。
【図2】アントラセンの2番と6番位置に芳香族環を導入した場合の電子密度分布図である。
【図3】AlqとC545Tを発光材料として使用したOLEDの輝度に対する発光効率変化を示したグラフである。
【図4】比較例2のOLEDの輝度に対する発光効率変化を示したグラフである。
【図5】本発明による化合物4とDNPBAを発光材料として使用したOLEDの駆動電圧に対する輝度変化を示したグラフである。
【図6】本発明による化合物4とDNPBAを発光材料として使用したOLEDの輝度に対する発光効率変化を示したグラフである。
【図7】本発明による化合物4とDNPBAを発光材料として使用したOLEDのELスペクトルである。
【図8】本発明による化合物4とDNPBAを発光材料として使用したOLEDと、比較例1〜比較例2のOLEDの輝度による色純度変化を示したグラフである。
【図9】本発明による実施例1と比較例1〜2のOLEDの寿命曲線である。
【図10】本発明の化合物23と化合物1を発光材料として使用したOLEDの輝度による発光効率変化を示したグラフである。
【図11】本発明の化合物23と化合物1を発光材料として使用したOLEDの輝度による色純度変化を示したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化学式1または化学式2で表される有機発光化合物。
[化学式1]
【化1】


[化学式2]
【化2】


(前記化学式1または化学式2のR及びRは各々独立に、アントリル、フルオランテニル、ピレニル、フルオレニル及びペリレニル基から選択され、R乃至Rは各々独立に、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、フルオランテニル、ピレニル、ペリレニル、ナフタセニル及びビフェニル基から選択され、前記R及びRのアントリル、フルオランテニル、ピレニル、フルオレニルまたはペリレニル基、及びR乃至Rのフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、フルオランテニル、ピレニル、ペリレニル、ナフタセニルまたはビフェニル基はそれぞれ、C〜C20のアルキル基、C〜C20のアルコキシ基がさらに置換され得る。)
【請求項2】
前記化学式1または化学式2のR乃至Rは各々独立に、2‐アントリル、2‐フルオランテニル、1‐ピレニル、2‐フルオレニル及び3‐ペリレニル基から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光化合物。
【請求項3】
前記R及びRのアントリル、フルオランテニル、ピレニル、フルオレニルまたはペリレニル基、及びR乃至Rのフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、フルオランテニル、ピレニル、ペリレニル、ナフタセニルまたはビフェニル基はそれぞれ、メチル、t‐ブチルまたはメトキシ基がさらに置換されることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光化合物。
【請求項4】
下記構造を有することを特徴とする、請求項3に記載の有機発光化合物。
【化3】

【化4】

【化5】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−190454(P2011−190454A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111270(P2011−111270)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【分割の表示】特願2008−526873(P2008−526873)の分割
【原出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(507256407)グレイセル ディスプレイ インク. (6)
【氏名又は名称原語表記】GRACEL DISPLAY INC.
【Fターム(参考)】