緩衝装置が内蔵された履物
本発明は履物に関し、特に、上面に設けられる空気流路と、下面に設けられ、前記空気流路と連通する少なくとも1つの挿入溝部と、を含んでなるミッドソールと、上端部は開放されて前記ミッドソールの挿入溝部に固定し結合され、下端部は閉塞されて下向きに突出された状態において内部に充填された空気の流動により上下運動可能な弾性材質の緩衝装置と、前記緩衝装置をミッドソールに固定し結合させるアウトソールと、を含んでなることを特徴とする緩衝装置が内蔵された履物に関する。
これにより、本発明は、簡単な構成で且つ優れた緩衝機能を行う緩衝装置に緩衝機能だけを担わせることにより、長期間使用可能であり、しかも、優れた耐久性が得られる。
これにより、本発明は、簡単な構成で且つ優れた緩衝機能を行う緩衝装置に緩衝機能だけを担わせることにより、長期間使用可能であり、しかも、優れた耐久性が得られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は履物に係り、さらに詳しくは、歩行時に外部の衝撃から着用者の足を効率よく保護するために空気を用いた緩衝装置が設けられた履物に関する。
【背景技術】
【0002】
履物は、直立歩行をする人の足を地面などの外部環境から効率よく保護し、地面との摩擦力を増進させて歩行走行性を高めるための手段として開発されて以来、種々の機能が付加され、絶えず改良されてきたが、近年、履物の種々の機能のうち外部の衝撃を効率よく吸収可能な緩衝装置への関心が高まりつつある。
【0003】
通常、履物の緩衝機能の強化は、底の材質を種々に変えて衝撃吸収率を高めたり、あるいは、底に緩衝機能を担う詰め物を詰め込む方式によりなされている。前者の方式は別途の詰め物が不要である点において生産性が高く、しかも、製造コストが安価であるという長所はあるものの、底そのものが単一の材質からなるという点において意図の通りに履物に緩衝機能を与えられないため、現在、関連業界においては後者の方式を広く採択しており、本出願人の大韓民国特許出願第2005−027429号もその一つである。
【0004】
大韓民国特許出願第2005−027429号公報は、中敷が挿入される底の上面には空気流路を形成し、底の下面には空気流路と連通する1以上の挿入溝を形成した後、前記挿入溝に上部の開放されたクッション部材を結合させることにより、外部からの衝撃をクッション部材の内部に充填された空気の流動により緩和させるような構造となっている。
【0005】
この技術は、従来の緩衝装置に比べてその構成が極めて簡単であり、且つ、衝撃を効率よく緩和させることができるという点に技術的な特徴があるが、クッション部材の底面部が直接的に路面と接するような構成を有する点において長時間着用時にはクッション部材の耐久性が問題視されることがあり、クッション部材と底の挿入溝との間にいかなる媒介手段がなく、クッション部材が底から易く分離される余地がある。また、この技術は、クッション部材が垂直に緩衝機能を行うに当たって、クッション部材が一定の形状を維持し続けるように補助可能な手段がなく、その結果、長時間の使用時に構造が変形される恐れがあるという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の如き問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、優れた緩衝機能を与えると共に、増進された耐久力を有する履物を提供するところにある。
【0007】
本発明の他の目的は、緩衝装置と底との間に結合媒介手段を挟み込むことにより、長時間使用しても緩衝装置が底から易く 分離されることを防止することが可能な履物を提供するところにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、緩衝装置に形状保持手段を付加することにより、長時間使用しても形状の変形がなく、しかも、履物に加わる外部の衝撃を効率よく吸収して緩和可能な履物を提供するところにある。
本発明のさらに他の目的は、緩衝装置とは別途に緩衝機能を付与可能とする構造的な構成を加えることにより、より効率よく衝撃を分散可能にする履物を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、上面に設けられる空気流路と、下面に設けられ、前記空気流路と連通する少なくとも1以上の挿入溝部と、を含んでなるミッドソールと、上端部は開放されて前記ミッドソールの挿入溝部に固定され、下端部は閉塞されて下向きに突出された状態において内部に充填された空気の流動により上下運動可能な弾性材質の緩衝装置と、前記緩衝装置をミッドソールに固定し結合させるアウトソールと、を含んでなることをその技術的な特徴とする。
【0010】
前記アウトソールは、前記緩衝装置の側面部位を外部に開放させた状態において固定し結合されることを特徴とする。
【0011】
また、前記アウトソールは、前記凹凸の突部との密着し結合されて前記凹凸に形成される空間が外部と隔離された緩衝空間をなすことを特徴とする。
【0012】
また、前記緩衝装置の内側面には多数の突出部がさらに設けられることを特徴とする。
【0013】
さらに、前記緩衝装置の底面には少なくとも1以上の凹凸が設けられることを特徴とする。
【0014】
さらに、前記緩衝装置の底面には多数の凹凸が設けられることを特徴とする。
【0015】
さらに、前記緩衝装置は、一方の側面に取り付けられて空気の出入を制御するチェック弁がさらに設けられることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記緩衝装置の一方の側面には空気出入孔が備えられ、前記ミッドソールの一方の側面には前記緩衝装置の空気出入孔に対応するように前記挿入溝部と連通する貫通孔が備えられ、前記貫通孔には空気の出入を制御するチェック弁がさらに取り付けられることを特徴とする。
【0017】
さらに、前記ミッドソールの挿入溝部には調整孔が設けられ、前記緩衝装置の上端部には前記調整孔に対応する調整突起がさらに設けられることを特徴とする。
前記緩衝装置付きミッドソールの下面と前記アウトソールとの間には補強板がさらに差し挟まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、簡単な構成で且つ優れた緩衝機能を行う緩衝装置に緩衝機能だけを担わせることにより、長期間使用可能であり、しかも、優れた耐久性が得られる。
また、本発明は、緩衝装置に形状保持手段としての凹凸を形成することにより、長時間使用しても形状の変形がなく、しかも、外部の衝撃を効率よく吸収して緩和することができる。
【0019】
さらに、本発明は、緩衝装置の底面に、緩衝装置とは別途に緩衝機能を付与可能とする構造的な緩衝空間を設けることにより、より効率よく衝撃を分散することができる。
さらに、本発明は、緩衝装置とアウトソールとの間に補強板をさらに設けることにより、緩衝機能を保証しながらも、起伏のある道から足を効率よく保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態を詳述する。本発明は、基本的に、ミッドソールと、前記ミッドソールに挿入される緩衝装置と、前記緩衝装置をミッドソールに結合させるアウトソールと、を備えてなる。
【0021】
前記ミッドソールの上面には空気の循環のための空気流路が設けられることが好ましく、ミッドソールの上面に中敷が敷かれることに鑑みると、前記空気流路はミッドソールの上面の長手方向に沿って溝状を呈することが履物の内部の全体に空気を円滑に循環させることができてさらに好ましい。
【0022】
前記ミッドソールの下面には後述する緩衝装置が溝部に挿入されるために少なくとも1以上の挿入溝部が凹設されることが好ましい。前記挿入溝部はミッドソールの後足部(踵部を含む)、ミッドソールの中足部、ミッドソールの前足部など種々の位置に選択的に配備可能であり、また、挿入溝部がミッドソールの前足部及び後足部に設けられることも可能である。前記挿入溝部の形状には特に制限がなく、緩衝装置が挿入溝部に好適に取着可能であれば、緩衝装置の外形に応じて種々に変更可能であることは言うまでもなく、前記挿入溝部と空気流路との間には空気の出入のための連通部が設けられることがさらに好ましい。
【0023】
また、前記ミッドソールの一方の側面には外部空気の通路であって、挿入溝部と連結される貫通孔が備えられることが好ましく、前記貫通孔には空気の出入を一方向に制限するための手段としてのチェック弁が取り付けられることがさらに好ましい。前記連通部から一定の距離だけ離れた個所には後述する緩衝装置の調整突起が挿入可能な調整孔が備えられることがさらに好ましい。
【0024】
図1から図3は、本発明の好適な一実施形態であって、それぞれ後足部に挿入溝部が設けられるミッドソールの断面構成図、上面構成図、下面構成図である。
【0025】
図示の如く、ミッドソール100の上面には溝状の空気流路160が設けられ、ミッドソール100の下面のうち後足部には挿入溝部110が設けられ、挿入溝部110と空気流路160との間は連通部120が貫通されて設けられ、連通部120の周りには調整孔140が穿設されている。図中、符号130は貫通孔である。
【0026】
前記緩衝装置は、充填された空気の流動により外部から履物に加わる衝撃を適切に吸収して緩和するための手段として働き、前記ミッドソールの挿入溝部に固定し結合される上端部にはミッドソールの空気流路と連通して空気が自由に出入できるように開放部が設けられることが好ましく、突出している下端部は閉塞されていることが好ましい。緩衝装置の上端部をミッドソールの挿入溝部に密着させた後に固定し結合させる手段は通常の接着手段により行えることは言うまでもない。
【0027】
本発明による緩衝装置は、内部の収容空間に空気を充填させ、外部の衝撃が緩衝装置の内部に充填された空気の自然な流動により吸収・分散されるように作動するが、緩衝装置が一方向(後足部に緩衝装置が取り付けられる場合、地面への履物の着地時における緩衝装置の外側面の方向)に傾いて収縮及び膨張を繰り返す場合には、外部の衝撃を適切に吸収・分散させることが困難であるだけではなく、この状態が長時間続く場合には緩衝機能の保証が困難になることが懸念される。
このために、任意の形状を有する凹凸を緩衝装置の側面に設けるか、突出部を緩衝装置の内側面に設けるか、任意の形状を有する凹凸を緩衝装置の底面に少なくとも1以上設けるか、または、突出部及び底面凹凸の両方を緩衝装置に設けることが好ましい。緩衝装置に突出部が設けられる場合には、緩衝装置の内側面から中央部に向かって突出することが好ましく、緩衝装置に底面凹凸が設けられる場合には、緩衝装置の底面から上向きに突設することがさらに好ましい。
【0028】
特に、緩衝装置に底面凹凸が設けられる場合に、後述するアウトソールが底面凹凸の先端部と結合された状態となり、底面凹凸の間の空間が外部とは隔離された緩衝空間がさらに形成可能であるが、この場合には、アウトソールと緩衝装置の底面との間に空気が充填された緩衝空間がさらに形成でき、それ自体が別の緩衝装置として機能してさらなる緩衝機能を与えることになる。
【0029】
また、本発明は、より円滑な緩衝機能を保証するために、緩衝装置の側面に少なくとも1以上の蛇腹部を形成する場合を排除しない。前記蛇腹部はそれ自体が緩衝装置に伸縮性を与えることになり、上述した突出部が前記蛇腹部の内側面にさらに形成可能であることは言うまでもない。
【0030】
前記緩衝装置の一方の側面には空気出入孔がさらに形成可能であるが、前記空気出入孔は上述したミッドソールの一方の側面において挿入溝部と連通する貫通孔に対応するように備えられることが好ましい。一方、本発明は、後述するように、緩衝装置の側面部位が外部に露出された状態でアウトソールによりミッドソールに固定し結合される場合を排除しない。このように、緩衝装置の側面部位が外部に露出される場合に、空気の出入を一方向に制限するための手段としてのチェック弁は、上述したように、ミッドソールの貫通孔に取り付け可能であるが、本発明は、これとは異なり、チェック弁が緩衝装置の一方の側面に直接的に取り付けられる場合を排除しないことは言うまでもない。
【0031】
また、前記緩衝装置には開放部から離れて上方に突出される少なくとも1以上の調整突起がさらに設けられることが好ましいが、前記調整突起はミッドソールの挿入溝部に形成される調整孔に挿入された状態において、その一部を折り曲げて前記ミッドソールの空気流路の一部に接着することにより、緩衝装置をミッドソールの挿入溝部にさらに密着し結合させる手段として働く。
【0032】
前記緩衝装置において、空気を収容する空間の基本的な形状には特に制限がないが、空気が緩衝機能を担って自由な収縮及び膨張を繰り返すためには、円形または楕円状を呈することが好ましく、また、緩衝装置の内部に充填される空気により緩衝装置の基本形状はそのまま維持しながら円滑な収縮及び膨張を繰り返し行うためには、弾性材質よりなることがさらに好ましい。
【0033】
以下、添付図面に基づき、本発明による緩衝装置の種々の実施形態を説明する。まず、図4は、上端部に開放部220及び調整突起240が設けられ、側面には空気出入孔230が備えられる楕円状の緩衝装置200を示し、図5は、緩衝装置の底面に凹凸260をさらに設けた場合を示している。
【0034】
一方、図6は、緩衝装置200に蛇腹部270を設けた場合を示し、図7は、緩衝装置200における蛇腹部270及び前記蛇腹部270の内側面に突出部280を設けた場合を示し、図8は、緩衝装置200に蛇腹部270及び底面凹凸260を設けた場合を示し、図9は、緩衝装置200に蛇腹部270及び底面凹凸260を設け、前記蛇腹部270の内側面に突出部280をさらに設けた場合を示している。図中には、緩衝装置200に蛇腹部270を設けた後、前記蛇腹部270の内側面から中央部に向かって突出部280を形成する場合のみを示しているが、上述したように、前記突出部は、緩衝装置に蛇腹部が形成されない場合にも形成可能であることは言うまでもない。
【0035】
前記アウトソールは、緩衝装置をミッドソールに固定し結合させる手段であって、ミッドソールと緩衝装置との結合力をさらに増進するだけではなく、緩衝装置が直接的に地面と接することを防いで緩衝装置には緩衝機能を担わせることにより、緩衝装置の耐久性をさらに高める。アウトソールの固定結合は通常の接着手段を用いて行えることは言うまでもない。
【0036】
緩衝装置をミッドソールに固定し結合するに当たり、本発明は、アウトソールが緩衝装置の全体を包み込んで外部から緩衝装置を視認できない構成にする場合と、緩衝装置の両側面及び後側面部位の全てが外部から視認できるようにアウトソールをミッドソール及び緩衝装置の下端部に結合させる場合、そして、緩衝装置の両側面部位だけが外部から視認できるようにアウトソールをミッドソールに結合させる場合をいずれも排除しない。
【0037】
緩衝装置の両側面及び後側面部位のいずれも外部に開放される構成と、緩衝装置の両側面部位が外部に開放される構成の場合には、底面部位に設けられる凹凸、突出部、蛇腹部の機能を完全に維持可能にするだけではなく、種々の緩衝装置のカラーまたは形状の一部を外部に露出させることにより、消費者の種々のニーズに応える上で役に立つためである。
【0038】
さらに、緩衝装置の底面に凹凸が設けられる場合には、本発明は、前記アウトソールは緩衝装置の底面凹凸がなす凹凸面に完全に密着し結合されることができるだけではなく、上述したように、アウトソールが底面凹凸の先端部と結合された状態となり、底面凹凸の間の空間が外部とは隔離された緩衝空間をさらに形成するように結合する場合も排除しない。後者の場合のように、アウトソールと緩衝装置の底面との間に空気などが充填された緩衝空間が設けられる場合には、外部の衝撃により緩衝装置が収縮及び膨張を繰り返し行うとき、緩衝装置が一方向に傾動することなく、元の形状を自然に維持可能に補助するだけではなく、それ自体が別の緩衝装置として機能して、さらなる緩衝機能を提供することになる。
【0039】
さらに、前記アウトソールは、緩衝装置をミッドソールに固定し結合するに当たって、緩衝装置をはじめとしてその周りの一定の部分だけを取り囲むように構成してもよく、緩衝装置をはじめとしてミッドソールの底面の全体を取り囲むように構成してもよい。また、前記アウトソールにおいて地面と直接的に接する部分は通常のアウトソールのように摩擦力を増進させるために任意の形状を有する多数の凹凸が配備可能であることは言うまでもなく、前記アウトソールの材質は耐久性に優れたゴムであることが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、アウトソールの材質に使用されるものであれば、制限なしに使用可能である。
【0040】
さらに、本発明は、緩衝装置の内蔵されたミッドソールとアウトソールとの間に補強板がさらに備えられる場合を排除しない。前記補強板は尖った釘、金属片、建築資材などの尖った物体から着用者の足を安全に保護するためのものであって、適切な硬さが保証されて効率よく足を保護できるものであれば、その材質には限定はないが、金属よりなることが好ましい。
【0041】
図10には、ミッドソール100の後足部に緩衝装置200が設けられ、アウトソール300が緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールの底面の全体を取り囲んでいる実施形態が示してある。図中、未説明符号400はチェック弁であり、調整突起240が調整孔(図示せず)に挿入された状態においてその一部が折り曲げられてミッドソールの空気流路160に固定し結合される状態を示している。
【0042】
図11は、ミッドソール100の後足部に底面凹凸270を有する緩衝装置200が設けられ、アウトソール320が緩衝装置の底面凹凸270に沿って密着し結合される実施形態を示しており、図12は、アウトソール340が緩衝装置の底面凹凸270の先端部と連結された状態を示している。同図は、これらの場合には、図示の如く、アウトソール340と底面凹凸270との間には空気などが充填された緩衝空間360が形成可能であることを示している。図11及び図12のそれぞれは、図10の場合と同様に、アウトソールが緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールの底面の全体を取り囲んでいる構成である。
【0043】
一方、図13は、本発明による他の実施形態であって、ミッドソール100の前足部及び後足部のそれぞれに緩衝装置200を取り付けた後、各緩衝装置が空気流路170と連通した状態において作動されるようにアウトソール200が緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールに固定し結合される場合を示している。この実施形態において、各緩衝装置に取り付けられるチェック弁400は緩衝装置がいずれも一方向に空気の流れを制御可能に構成できるが、これとは異なり、一方は吸気チェック弁として働き、他方は排出チェック弁として働くように構成可能であることは言うまでもない。
【0044】
図14は、本発明のさらに他の実施形態であって、ミッドソール100の中足部に緩衝装置200を取り付け、空気流路180の中央部が緩衝装置と連通するようにアウトソール300をミッドソールに固定し結合した場合を示している。図15は、本発明のさらに他の実施形態であって、緩衝装置200が設けられるミッドソール100とアウトソール300との間に金属材質よりなる補強板500をさらに備えた場合を示している。図14及び図15は、それぞれアウトソールが緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールの底面の全体を取り囲んでいる構成である。
【0045】
以上、本発明を好適な実施形態に限定して詳述したが、本発明は種々に変更、修正設計または置換が可能であり、真の技術的な思想の範囲は請求範囲の解釈により定まるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明によるミッドソールの断面構成図。
【図2】本発明によるミッドソールの上面構成図。
【図3】本発明によるミッドソールの下面構成図。
【図4】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図5】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図6】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図7】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図8】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図9】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図10】本発明の第一の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図11】本発明第二の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図12】本発明の第三の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図13】本発明の第四の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図14】本発明の第五の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図15】本発明の第六の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【符号の説明】
【0047】
100:ミッドソール、
110:挿入溝部、
130:貫通孔、
140:調整孔、
160:空気流路、
200:緩衝装置、
220:開放部、
230:空気出入孔、
240:調整突起、
260:底面凹凸、
270:蛇腹部、
280:突出部、
300:アウトソール、
400:チェック弁、
500:補強板、
【技術分野】
【0001】
本発明は履物に係り、さらに詳しくは、歩行時に外部の衝撃から着用者の足を効率よく保護するために空気を用いた緩衝装置が設けられた履物に関する。
【背景技術】
【0002】
履物は、直立歩行をする人の足を地面などの外部環境から効率よく保護し、地面との摩擦力を増進させて歩行走行性を高めるための手段として開発されて以来、種々の機能が付加され、絶えず改良されてきたが、近年、履物の種々の機能のうち外部の衝撃を効率よく吸収可能な緩衝装置への関心が高まりつつある。
【0003】
通常、履物の緩衝機能の強化は、底の材質を種々に変えて衝撃吸収率を高めたり、あるいは、底に緩衝機能を担う詰め物を詰め込む方式によりなされている。前者の方式は別途の詰め物が不要である点において生産性が高く、しかも、製造コストが安価であるという長所はあるものの、底そのものが単一の材質からなるという点において意図の通りに履物に緩衝機能を与えられないため、現在、関連業界においては後者の方式を広く採択しており、本出願人の大韓民国特許出願第2005−027429号もその一つである。
【0004】
大韓民国特許出願第2005−027429号公報は、中敷が挿入される底の上面には空気流路を形成し、底の下面には空気流路と連通する1以上の挿入溝を形成した後、前記挿入溝に上部の開放されたクッション部材を結合させることにより、外部からの衝撃をクッション部材の内部に充填された空気の流動により緩和させるような構造となっている。
【0005】
この技術は、従来の緩衝装置に比べてその構成が極めて簡単であり、且つ、衝撃を効率よく緩和させることができるという点に技術的な特徴があるが、クッション部材の底面部が直接的に路面と接するような構成を有する点において長時間着用時にはクッション部材の耐久性が問題視されることがあり、クッション部材と底の挿入溝との間にいかなる媒介手段がなく、クッション部材が底から易く分離される余地がある。また、この技術は、クッション部材が垂直に緩衝機能を行うに当たって、クッション部材が一定の形状を維持し続けるように補助可能な手段がなく、その結果、長時間の使用時に構造が変形される恐れがあるという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の如き問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、優れた緩衝機能を与えると共に、増進された耐久力を有する履物を提供するところにある。
【0007】
本発明の他の目的は、緩衝装置と底との間に結合媒介手段を挟み込むことにより、長時間使用しても緩衝装置が底から易く 分離されることを防止することが可能な履物を提供するところにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、緩衝装置に形状保持手段を付加することにより、長時間使用しても形状の変形がなく、しかも、履物に加わる外部の衝撃を効率よく吸収して緩和可能な履物を提供するところにある。
本発明のさらに他の目的は、緩衝装置とは別途に緩衝機能を付与可能とする構造的な構成を加えることにより、より効率よく衝撃を分散可能にする履物を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、上面に設けられる空気流路と、下面に設けられ、前記空気流路と連通する少なくとも1以上の挿入溝部と、を含んでなるミッドソールと、上端部は開放されて前記ミッドソールの挿入溝部に固定され、下端部は閉塞されて下向きに突出された状態において内部に充填された空気の流動により上下運動可能な弾性材質の緩衝装置と、前記緩衝装置をミッドソールに固定し結合させるアウトソールと、を含んでなることをその技術的な特徴とする。
【0010】
前記アウトソールは、前記緩衝装置の側面部位を外部に開放させた状態において固定し結合されることを特徴とする。
【0011】
また、前記アウトソールは、前記凹凸の突部との密着し結合されて前記凹凸に形成される空間が外部と隔離された緩衝空間をなすことを特徴とする。
【0012】
また、前記緩衝装置の内側面には多数の突出部がさらに設けられることを特徴とする。
【0013】
さらに、前記緩衝装置の底面には少なくとも1以上の凹凸が設けられることを特徴とする。
【0014】
さらに、前記緩衝装置の底面には多数の凹凸が設けられることを特徴とする。
【0015】
さらに、前記緩衝装置は、一方の側面に取り付けられて空気の出入を制御するチェック弁がさらに設けられることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記緩衝装置の一方の側面には空気出入孔が備えられ、前記ミッドソールの一方の側面には前記緩衝装置の空気出入孔に対応するように前記挿入溝部と連通する貫通孔が備えられ、前記貫通孔には空気の出入を制御するチェック弁がさらに取り付けられることを特徴とする。
【0017】
さらに、前記ミッドソールの挿入溝部には調整孔が設けられ、前記緩衝装置の上端部には前記調整孔に対応する調整突起がさらに設けられることを特徴とする。
前記緩衝装置付きミッドソールの下面と前記アウトソールとの間には補強板がさらに差し挟まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、簡単な構成で且つ優れた緩衝機能を行う緩衝装置に緩衝機能だけを担わせることにより、長期間使用可能であり、しかも、優れた耐久性が得られる。
また、本発明は、緩衝装置に形状保持手段としての凹凸を形成することにより、長時間使用しても形状の変形がなく、しかも、外部の衝撃を効率よく吸収して緩和することができる。
【0019】
さらに、本発明は、緩衝装置の底面に、緩衝装置とは別途に緩衝機能を付与可能とする構造的な緩衝空間を設けることにより、より効率よく衝撃を分散することができる。
さらに、本発明は、緩衝装置とアウトソールとの間に補強板をさらに設けることにより、緩衝機能を保証しながらも、起伏のある道から足を効率よく保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態を詳述する。本発明は、基本的に、ミッドソールと、前記ミッドソールに挿入される緩衝装置と、前記緩衝装置をミッドソールに結合させるアウトソールと、を備えてなる。
【0021】
前記ミッドソールの上面には空気の循環のための空気流路が設けられることが好ましく、ミッドソールの上面に中敷が敷かれることに鑑みると、前記空気流路はミッドソールの上面の長手方向に沿って溝状を呈することが履物の内部の全体に空気を円滑に循環させることができてさらに好ましい。
【0022】
前記ミッドソールの下面には後述する緩衝装置が溝部に挿入されるために少なくとも1以上の挿入溝部が凹設されることが好ましい。前記挿入溝部はミッドソールの後足部(踵部を含む)、ミッドソールの中足部、ミッドソールの前足部など種々の位置に選択的に配備可能であり、また、挿入溝部がミッドソールの前足部及び後足部に設けられることも可能である。前記挿入溝部の形状には特に制限がなく、緩衝装置が挿入溝部に好適に取着可能であれば、緩衝装置の外形に応じて種々に変更可能であることは言うまでもなく、前記挿入溝部と空気流路との間には空気の出入のための連通部が設けられることがさらに好ましい。
【0023】
また、前記ミッドソールの一方の側面には外部空気の通路であって、挿入溝部と連結される貫通孔が備えられることが好ましく、前記貫通孔には空気の出入を一方向に制限するための手段としてのチェック弁が取り付けられることがさらに好ましい。前記連通部から一定の距離だけ離れた個所には後述する緩衝装置の調整突起が挿入可能な調整孔が備えられることがさらに好ましい。
【0024】
図1から図3は、本発明の好適な一実施形態であって、それぞれ後足部に挿入溝部が設けられるミッドソールの断面構成図、上面構成図、下面構成図である。
【0025】
図示の如く、ミッドソール100の上面には溝状の空気流路160が設けられ、ミッドソール100の下面のうち後足部には挿入溝部110が設けられ、挿入溝部110と空気流路160との間は連通部120が貫通されて設けられ、連通部120の周りには調整孔140が穿設されている。図中、符号130は貫通孔である。
【0026】
前記緩衝装置は、充填された空気の流動により外部から履物に加わる衝撃を適切に吸収して緩和するための手段として働き、前記ミッドソールの挿入溝部に固定し結合される上端部にはミッドソールの空気流路と連通して空気が自由に出入できるように開放部が設けられることが好ましく、突出している下端部は閉塞されていることが好ましい。緩衝装置の上端部をミッドソールの挿入溝部に密着させた後に固定し結合させる手段は通常の接着手段により行えることは言うまでもない。
【0027】
本発明による緩衝装置は、内部の収容空間に空気を充填させ、外部の衝撃が緩衝装置の内部に充填された空気の自然な流動により吸収・分散されるように作動するが、緩衝装置が一方向(後足部に緩衝装置が取り付けられる場合、地面への履物の着地時における緩衝装置の外側面の方向)に傾いて収縮及び膨張を繰り返す場合には、外部の衝撃を適切に吸収・分散させることが困難であるだけではなく、この状態が長時間続く場合には緩衝機能の保証が困難になることが懸念される。
このために、任意の形状を有する凹凸を緩衝装置の側面に設けるか、突出部を緩衝装置の内側面に設けるか、任意の形状を有する凹凸を緩衝装置の底面に少なくとも1以上設けるか、または、突出部及び底面凹凸の両方を緩衝装置に設けることが好ましい。緩衝装置に突出部が設けられる場合には、緩衝装置の内側面から中央部に向かって突出することが好ましく、緩衝装置に底面凹凸が設けられる場合には、緩衝装置の底面から上向きに突設することがさらに好ましい。
【0028】
特に、緩衝装置に底面凹凸が設けられる場合に、後述するアウトソールが底面凹凸の先端部と結合された状態となり、底面凹凸の間の空間が外部とは隔離された緩衝空間がさらに形成可能であるが、この場合には、アウトソールと緩衝装置の底面との間に空気が充填された緩衝空間がさらに形成でき、それ自体が別の緩衝装置として機能してさらなる緩衝機能を与えることになる。
【0029】
また、本発明は、より円滑な緩衝機能を保証するために、緩衝装置の側面に少なくとも1以上の蛇腹部を形成する場合を排除しない。前記蛇腹部はそれ自体が緩衝装置に伸縮性を与えることになり、上述した突出部が前記蛇腹部の内側面にさらに形成可能であることは言うまでもない。
【0030】
前記緩衝装置の一方の側面には空気出入孔がさらに形成可能であるが、前記空気出入孔は上述したミッドソールの一方の側面において挿入溝部と連通する貫通孔に対応するように備えられることが好ましい。一方、本発明は、後述するように、緩衝装置の側面部位が外部に露出された状態でアウトソールによりミッドソールに固定し結合される場合を排除しない。このように、緩衝装置の側面部位が外部に露出される場合に、空気の出入を一方向に制限するための手段としてのチェック弁は、上述したように、ミッドソールの貫通孔に取り付け可能であるが、本発明は、これとは異なり、チェック弁が緩衝装置の一方の側面に直接的に取り付けられる場合を排除しないことは言うまでもない。
【0031】
また、前記緩衝装置には開放部から離れて上方に突出される少なくとも1以上の調整突起がさらに設けられることが好ましいが、前記調整突起はミッドソールの挿入溝部に形成される調整孔に挿入された状態において、その一部を折り曲げて前記ミッドソールの空気流路の一部に接着することにより、緩衝装置をミッドソールの挿入溝部にさらに密着し結合させる手段として働く。
【0032】
前記緩衝装置において、空気を収容する空間の基本的な形状には特に制限がないが、空気が緩衝機能を担って自由な収縮及び膨張を繰り返すためには、円形または楕円状を呈することが好ましく、また、緩衝装置の内部に充填される空気により緩衝装置の基本形状はそのまま維持しながら円滑な収縮及び膨張を繰り返し行うためには、弾性材質よりなることがさらに好ましい。
【0033】
以下、添付図面に基づき、本発明による緩衝装置の種々の実施形態を説明する。まず、図4は、上端部に開放部220及び調整突起240が設けられ、側面には空気出入孔230が備えられる楕円状の緩衝装置200を示し、図5は、緩衝装置の底面に凹凸260をさらに設けた場合を示している。
【0034】
一方、図6は、緩衝装置200に蛇腹部270を設けた場合を示し、図7は、緩衝装置200における蛇腹部270及び前記蛇腹部270の内側面に突出部280を設けた場合を示し、図8は、緩衝装置200に蛇腹部270及び底面凹凸260を設けた場合を示し、図9は、緩衝装置200に蛇腹部270及び底面凹凸260を設け、前記蛇腹部270の内側面に突出部280をさらに設けた場合を示している。図中には、緩衝装置200に蛇腹部270を設けた後、前記蛇腹部270の内側面から中央部に向かって突出部280を形成する場合のみを示しているが、上述したように、前記突出部は、緩衝装置に蛇腹部が形成されない場合にも形成可能であることは言うまでもない。
【0035】
前記アウトソールは、緩衝装置をミッドソールに固定し結合させる手段であって、ミッドソールと緩衝装置との結合力をさらに増進するだけではなく、緩衝装置が直接的に地面と接することを防いで緩衝装置には緩衝機能を担わせることにより、緩衝装置の耐久性をさらに高める。アウトソールの固定結合は通常の接着手段を用いて行えることは言うまでもない。
【0036】
緩衝装置をミッドソールに固定し結合するに当たり、本発明は、アウトソールが緩衝装置の全体を包み込んで外部から緩衝装置を視認できない構成にする場合と、緩衝装置の両側面及び後側面部位の全てが外部から視認できるようにアウトソールをミッドソール及び緩衝装置の下端部に結合させる場合、そして、緩衝装置の両側面部位だけが外部から視認できるようにアウトソールをミッドソールに結合させる場合をいずれも排除しない。
【0037】
緩衝装置の両側面及び後側面部位のいずれも外部に開放される構成と、緩衝装置の両側面部位が外部に開放される構成の場合には、底面部位に設けられる凹凸、突出部、蛇腹部の機能を完全に維持可能にするだけではなく、種々の緩衝装置のカラーまたは形状の一部を外部に露出させることにより、消費者の種々のニーズに応える上で役に立つためである。
【0038】
さらに、緩衝装置の底面に凹凸が設けられる場合には、本発明は、前記アウトソールは緩衝装置の底面凹凸がなす凹凸面に完全に密着し結合されることができるだけではなく、上述したように、アウトソールが底面凹凸の先端部と結合された状態となり、底面凹凸の間の空間が外部とは隔離された緩衝空間をさらに形成するように結合する場合も排除しない。後者の場合のように、アウトソールと緩衝装置の底面との間に空気などが充填された緩衝空間が設けられる場合には、外部の衝撃により緩衝装置が収縮及び膨張を繰り返し行うとき、緩衝装置が一方向に傾動することなく、元の形状を自然に維持可能に補助するだけではなく、それ自体が別の緩衝装置として機能して、さらなる緩衝機能を提供することになる。
【0039】
さらに、前記アウトソールは、緩衝装置をミッドソールに固定し結合するに当たって、緩衝装置をはじめとしてその周りの一定の部分だけを取り囲むように構成してもよく、緩衝装置をはじめとしてミッドソールの底面の全体を取り囲むように構成してもよい。また、前記アウトソールにおいて地面と直接的に接する部分は通常のアウトソールのように摩擦力を増進させるために任意の形状を有する多数の凹凸が配備可能であることは言うまでもなく、前記アウトソールの材質は耐久性に優れたゴムであることが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、アウトソールの材質に使用されるものであれば、制限なしに使用可能である。
【0040】
さらに、本発明は、緩衝装置の内蔵されたミッドソールとアウトソールとの間に補強板がさらに備えられる場合を排除しない。前記補強板は尖った釘、金属片、建築資材などの尖った物体から着用者の足を安全に保護するためのものであって、適切な硬さが保証されて効率よく足を保護できるものであれば、その材質には限定はないが、金属よりなることが好ましい。
【0041】
図10には、ミッドソール100の後足部に緩衝装置200が設けられ、アウトソール300が緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールの底面の全体を取り囲んでいる実施形態が示してある。図中、未説明符号400はチェック弁であり、調整突起240が調整孔(図示せず)に挿入された状態においてその一部が折り曲げられてミッドソールの空気流路160に固定し結合される状態を示している。
【0042】
図11は、ミッドソール100の後足部に底面凹凸270を有する緩衝装置200が設けられ、アウトソール320が緩衝装置の底面凹凸270に沿って密着し結合される実施形態を示しており、図12は、アウトソール340が緩衝装置の底面凹凸270の先端部と連結された状態を示している。同図は、これらの場合には、図示の如く、アウトソール340と底面凹凸270との間には空気などが充填された緩衝空間360が形成可能であることを示している。図11及び図12のそれぞれは、図10の場合と同様に、アウトソールが緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールの底面の全体を取り囲んでいる構成である。
【0043】
一方、図13は、本発明による他の実施形態であって、ミッドソール100の前足部及び後足部のそれぞれに緩衝装置200を取り付けた後、各緩衝装置が空気流路170と連通した状態において作動されるようにアウトソール200が緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールに固定し結合される場合を示している。この実施形態において、各緩衝装置に取り付けられるチェック弁400は緩衝装置がいずれも一方向に空気の流れを制御可能に構成できるが、これとは異なり、一方は吸気チェック弁として働き、他方は排出チェック弁として働くように構成可能であることは言うまでもない。
【0044】
図14は、本発明のさらに他の実施形態であって、ミッドソール100の中足部に緩衝装置200を取り付け、空気流路180の中央部が緩衝装置と連通するようにアウトソール300をミッドソールに固定し結合した場合を示している。図15は、本発明のさらに他の実施形態であって、緩衝装置200が設けられるミッドソール100とアウトソール300との間に金属材質よりなる補強板500をさらに備えた場合を示している。図14及び図15は、それぞれアウトソールが緩衝装置の両側面部位だけを除いてミッドソールの底面の全体を取り囲んでいる構成である。
【0045】
以上、本発明を好適な実施形態に限定して詳述したが、本発明は種々に変更、修正設計または置換が可能であり、真の技術的な思想の範囲は請求範囲の解釈により定まるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明によるミッドソールの断面構成図。
【図2】本発明によるミッドソールの上面構成図。
【図3】本発明によるミッドソールの下面構成図。
【図4】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図5】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図6】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図7】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図8】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図9】本発明の種々の実施形態による緩衝装置の構成図。
【図10】本発明の第一の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図11】本発明第二の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図12】本発明の第三の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図13】本発明の第四の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図14】本発明の第五の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【図15】本発明の第六の実施形態による緩衝装置が内蔵された履物の断面構成図。
【符号の説明】
【0047】
100:ミッドソール、
110:挿入溝部、
130:貫通孔、
140:調整孔、
160:空気流路、
200:緩衝装置、
220:開放部、
230:空気出入孔、
240:調整突起、
260:底面凹凸、
270:蛇腹部、
280:突出部、
300:アウトソール、
400:チェック弁、
500:補強板、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に設けられる空気流路と、下面に設けられ、前記空気流路と連通する少なくとも1つの挿入溝部と、を含んでなるミッドソールと、
上端部は開放されて前記ミッドソールの挿入溝部に固定し結合され、下端部は閉塞されて下向きに突出された状態において内部に充填された空気の流動により上下運動可能な弾性材質の緩衝装置と、
前記緩衝装置をミッドソールに固定し結合させるアウトソールと、
を含んでなることを特徴とする緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項2】
前記アウトソールは、
前記緩衝装置の側面部位を外部に開放させた状態において固定し結合されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項3】
前記緩衝装置は、
内側面に多数の突出部がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項4】
前記緩衝装置は、
底面に少なくとも1つの凹凸が設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項5】
前記アウトソールは、
前記凹凸の突部と密着し結合して前記凹凸に形成される空間が外部と隔離された緩衝空間をなすことを特徴とする請求項4に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項6】
前記ミッドソールは、
前記挿入溝部には調整孔が設けられ、前記緩衝装置の上端部には前記調整孔に対応する調整突起がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項7】
前記緩衝装置は、
一方の側面に取り付けられて空気の出入を制御するチェック弁がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項8】
前記緩衝装置の一方の側面には空気出入孔が備えられ、前記ミッドソールの一方の側面には前記緩衝装置の空気出入孔に対応するように前記挿入溝部と連通する貫通孔が備えられ、前記貫通孔には空気の出入を制御するチェック弁がさらに取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項9】
前記緩衝装置付きミッドソールの下面と前記アウトソールとの間には補強板がさらに差し挟まれることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項1】
上面に設けられる空気流路と、下面に設けられ、前記空気流路と連通する少なくとも1つの挿入溝部と、を含んでなるミッドソールと、
上端部は開放されて前記ミッドソールの挿入溝部に固定し結合され、下端部は閉塞されて下向きに突出された状態において内部に充填された空気の流動により上下運動可能な弾性材質の緩衝装置と、
前記緩衝装置をミッドソールに固定し結合させるアウトソールと、
を含んでなることを特徴とする緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項2】
前記アウトソールは、
前記緩衝装置の側面部位を外部に開放させた状態において固定し結合されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項3】
前記緩衝装置は、
内側面に多数の突出部がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項4】
前記緩衝装置は、
底面に少なくとも1つの凹凸が設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項5】
前記アウトソールは、
前記凹凸の突部と密着し結合して前記凹凸に形成される空間が外部と隔離された緩衝空間をなすことを特徴とする請求項4に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項6】
前記ミッドソールは、
前記挿入溝部には調整孔が設けられ、前記緩衝装置の上端部には前記調整孔に対応する調整突起がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項7】
前記緩衝装置は、
一方の側面に取り付けられて空気の出入を制御するチェック弁がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項8】
前記緩衝装置の一方の側面には空気出入孔が備えられ、前記ミッドソールの一方の側面には前記緩衝装置の空気出入孔に対応するように前記挿入溝部と連通する貫通孔が備えられ、前記貫通孔には空気の出入を制御するチェック弁がさらに取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【請求項9】
前記緩衝装置付きミッドソールの下面と前記アウトソールとの間には補強板がさらに差し挟まれることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置が内蔵された履物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2009−519091(P2009−519091A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545470(P2008−545470)
【出願日】平成18年3月21日(2006.3.21)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001026
【国際公開番号】WO2007/069806
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(508177884)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月21日(2006.3.21)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001026
【国際公開番号】WO2007/069806
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(508177884)
【Fターム(参考)】
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