説明

繊維および応用品テラヘルツ波を放射する鉱物を含んだ繊維

【課題】市販の健康増進繊維製品は遠赤外線の効果の利用であり、この効果は冬の衣料品にしか適していない。
【解決手段】テラヘルツ波を放射する繊維はテラヘルツ波の放射する光の直進性と電波の透過性を兼ね備えた波長の効果利用しており、人体がテラヘルツ波の周波数の電磁波を受けると人体の水の分子が共振して水分子のクラスターが小さくなり、結果として血流、細胞の活性化が促進され、春、夏、秋および冬の全シーズンを通じて健康維持に大いに効果を発揮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テラヘルツ波の放射に優れた繊維に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、市販の健康増進に優れた繊維は、繊維に麦飯石、蛇紋石、花崗岩、白雲石、珪鉱(酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタニウム及び2酸化珪素などを含む)、竹炭、備長炭、酸化亜鉛、銀イオン及び銅イオンなどを含ませて遠赤外線利用による蓄熱保温、抗菌、消臭、反射係数及びマイナスイオンを放出する機能を謳い、このような製品は秋、冬の衣料品、下着、靴下、シーツ、ピローケース、マフラー、帽子、布団、寝袋、スノーコート及び保温シーツなどの保温や保健のための腰、膝、腕、足首、掌、肘、大腿または下腿などのサポーターに用いられる。
【0003】
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−262022号
【特許文献2】特開2008−255518号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、遠赤外線を利用した場合に比較して、高い健康促進効果を奏することが可能なテラヘルツ波の放射による新規な繊維を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、テラヘルツ波を良く放射するヒスイ系鉱物を含むことを特徴とする、テラヘルツ波の放射に優れた繊維に関するものである。
【0006】
その製造方法にあたって、一般的に、高熱伝導係数のサブミクロン以下(サブミクロン級やナノメートル級)の粉末を界面活性剤によって分散処理した後、物理的な混練法や化学合成法を利用して定量の粉末を例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、レーヨンまたはアクリルなどの熱可塑性プラスチック粒子に添加する。次に、熱可塑性プラスチック粒子と高熱伝導係数のサブミクロン以下の粉末とをミックスした粒子を原料として、熔融、乾式、または湿式紡糸などの技術によって、改めて設計したノズルで断面、構造が異なる連続長繊維や短繊維を製造して、テラヘルツ波の放射に優れた繊維製品を製造する。
【0007】
本発明は、サブミクロン以下に微粉砕したヒスイ系鉱物を、熔融式長繊維紡糸機、またはヒスイ系鉱物を熔融式短繊維製造プロセスに投入して、テラヘルツ波の放射に優れた連続長繊維と短繊維製品の製造関するものである。
【0008】
本発明に係るテラヘルツ波を放射する繊維製品と従来の繊維製品との差異は、主にテラヘルツ波発生の有無の効果である。その効果の評価にあたって、特に、サブミクロン以下(サブミクロン級やナノメートル級)の粉末ヒスイ系鉱物は、吸光度測定より波長(3.34THz )及び(4.78THz )にピークを有し、テラヘルツ波を放射することが判明している。よって、本発明のテラヘルツ波を放射する繊維で製造した下着、靴下、シーツ、ピローケース、マフラー、帽子、布団、寝袋、スノーコート及び保温シーツなどが上記の波長のテラヘルツ波を放射することが出来れば、健康増進の効果があると認める。
【0009】
常温下、本発明のテラヘルツ波を放射する繊維は、上記の波長のテラヘルツ波を放射して、水、有機物質の分子を共鳴振動(回転)させて熱に転換すると同時にそれらの構造を緩めて、健康増進の作用を高める。
【0010】
市販の健康増進繊維製品でも、0.5℃の温度の上昇と放射係数が0.85以上であれば遠赤外線の効果が認められる。近年、このような製品は人気があるが、このような製品は冬の衣料品にしか適していない。つまり、春と夏は気温が高いので、快適性を保つために散熱冷却の効果が要求される。本発明に係るテラヘルツ波を放射する繊維製品は、使用に適した時期と分野が、従来の製品と明らかに異なる。本発明に係る健康増進繊維製品は、主に全シーズンを通して使用され、特にシーツ、クッション等に適用される。一方、従来の繊維製品は、秋と冬の長袖シャツ、ズボン、コート、靴、靴下、下着、布団の詰め物、クッションなどに適用される。
【0011】
本発明に係るテラヘルツ波の放射によるテラヘルツ波を放射する繊維製品は、疲労回復や保健機能のある短繊維製品であって、従来の繊維製品との差異は、主にテラヘルツ波が光の直進性と電波の透過性を兼ね備えた波長領域で、人体を構成している水の分子の固有振動と近い波長であることによる効果にある。また、本発明に係るテラヘルツ波を放射する繊維製品の製造方法にあたって、紡績プロセス全体に新たな設備や道具を導入必要なく、従来の繊維製品とテラヘルツ波を放射する繊維製品との差異は主にサブミクロン以下に微粉砕したヒスイ系鉱物の製造、混練方法にあって、両者は熱伝導係数と熱拡散係数において理論上に顕著な差異がある。本テラヘルツ波を放射する繊維製品はすべての時期に適し、また使用分野も明らかに従来の繊維製品と異なる。波長(3.34THz )及び(4.78THz )のテラヘルツ波を放射させるため、サブミクロン以下に微粉砕したヒスイ系鉱物の製造、混練するには、精密の設備や経験の他、後記の繊維、不織物、織物、編物の製造プロセスの開発を伴い、効果が良好かつ多様の製品が開発される。
【0012】
実験の結果によると、本発明に係るテラヘルツ波を放射する繊維は安定かつ永久に波長(3.34 THz )及び(4.78THz )のテラヘルツ波を放射させることができる。
テラヘルツ波が光の直進性と電波の透過性を兼ね備えた波長領域で、人体を構成している水の分子の固有振動と近い波長であることによる効果にある。
人体がテラヘルツ波の周波数の電磁波を受けると人体の水の分子が共振して水分子のクラスターが小さくなり、結果として血流、細胞の活性化が促進され、健康維持に大いに効果を発揮する。
【発明の効果】
【0013】
以上より、本発明は次の特徴がある。
(1)テラヘルツ波が人体の水分子に共振して水分子のクラスターを小さくし、人体の細胞を活性化し、基礎代謝量が低い人体の基礎代謝量を高め、人体の健康維持に寄与する。
(2)テラヘルツ波はX線の1/100万のエネルギーで、非破壊、非侵襲であり、人体に安心安全ある。
(3)テラヘルツ波を放射する天然好物は多く存在するが、アスベスト成分を含有する場合が多く認められ、その応用は安全上の問題で不可であるが、本発明で使用するヒスイ系鉱物はアスベスト成分を含有せず、使用上安全である。
(4)テラヘルツ波を放射する繊維の効果は、温熱効果の高まりや、肩の血流量の顕著な増加が確認され、その有意性が認められる。
(5)機能性、安全性、経済性を考慮して、ヒスイ系鉱物の粒子の大きさのばらつきや、繊維製品のスペック(例えば繊維の太さ、強度、織物の重量、密度、構造など)をバランスよく取って、少ないコストで最高のパフォーマンスを実現する。
(6)製品の機能性、着用の快適性を考慮して、本発明に係るテラヘルツ波を放射する繊維製品に他の繊維を併用して、混合の割合を調節するや繊維材料の選択、短繊維構造、織物の構造などを変化してもよく、これによって、コストを抑えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ヒスイ系鉱物のポリエチレンペレットによるテラヘルツ波の測定結果
【図2】ポリエステル繊維にヒスイ系鉱物を含有させた繊維の顕微鏡写真
【図3】ヒスイ系鉱物を含有させた繊維の顕微鏡写真および作成したソックスの写真
【図4】ヒスイ系鉱物のアスベスト成分非含有の分析結果
【実施例】
【0015】
ヒスイ系鉱物を含有させた繊維で作成したサポーターによる温熱効果試験結果
サーモグラフ測定結果より、ヒスイ系鉱物を含有させた繊維で作成したサポーター使用時、ふくらはぎ部への温熱効果の高まりが確認された。

【0016】
ヒスイ系鉱物を含有させた繊維で作成したシートカバーによる血流量試験結果
ヒスイ系鉱物を含有させた繊維で作成したシートカバー使用時に肩の血流量の顕著な増加が確認された。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒスイ系鉱物を含有させ、テラヘルツ波の放射を高めた繊維
【請求項2】
請求項1の繊維を使用して作成した衣料品
【請求項3】
請求項1の繊維を使用して作成した寝具
【請求項4】
請求項1の繊維を使用して作成したペット関連品
【請求項5】
請求項1の繊維を使用して作成した家庭用品
【請求項6】
請求項1の繊維を使用して作成した乗り物用シートおよびカバー

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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