説明

置き畳用連結装置

【課題】自己粘着性の部材を滑りどめ用吸着体として使用することにより床面に貼付したときに簡単に剥がすことができて床面に痕が付いたり、一旦剥がすと再度粘着使用できなくなるようなことのない置き畳用連結装置を提供すること。
【解決手段】畳ユニットの隅角部に形成された孔に嵌合する突起を上面に少なくとも2か所形成したプレートの下面の一部または全体に自己粘着性パッドを固着したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畳のない部屋にカーペット感覚で敷くように使用する薄くて軽い置き畳を床面上にズレなく敷くことができる置き畳用連結装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】 実用新案登録第3019112号公報
【特許文献2】 特開2000−53855号公報
【特許文献3】 特開2005−225995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来から洋室等フローリングのある部屋に和風的な室内装飾を演出するための敷物として好適な置き畳として、実用新案登録第3010112号公報に記載されるものがあるが、これは一対の畳ユニット同士をヒンジ板により折り畳み可能に接合し、ヒンジ板の裏面に複数の滑りどめ用吸着体を取り付けたものであった。
【0004】
然しながら、このような畳ユニットでは一定の広さの倍数だけの広さを有する置き畳しか提供できないだけでなく、滑りどめ用吸着体として溶剤系粘着剤やエマルジョン系粘着剤が使用されていたので、床面に貼付すると剥がし難いだけでなく、床面に痕が付いたり、一旦剥がすと再度粘着使用できないという問題点があった。
【0005】
本発明は、従来の置き畳の問題点を解決するために、畳ユニット同士の連結が簡単で所望の広さの置き畳が形成でき、特開2000−53855号公報、特開2005−22599号公報等に記載されるような自己粘着性の部材を滑りどめ用吸着体として使用することにより床面に貼付したときに簡単に剥がすことができて床面に痕が付いたり、一旦剥がすと再度粘着使用できなくなるようなことのない置き畳用連結装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の置き畳用連結装置は、畳ユニットの隅角部に形成された孔に嵌合する突起を上面に少なくとも2か所形成したプレートの下面の一部または全体に自己粘着性パッドを固着したことを特徴とするものである。
【発明の作用】
【0007】
本発明の置き畳用連結装置では、畳ユニットの隅角部に形成された孔に嵌合する突起を形成してあるので、隣接する畳ユニット同士をプレートを介して連結して所望の広さの置き畳が形成され、床との間の滑りどめ部材として自己粘着性パッドを使用しているので、簡単に剥がすことができて床面に痕が付かず、床面への粘着、剥離を繰り返しても洗浄、乾燥を行うことによって粘着力が回復する。
【実施例】
【0008】
図1は、畳ユニットの底面図、図2は、本発明の置き畳用連結装置の平面図、図3は、図2のÅ−A線における縦断側面図、図4は、連結装置の他の実施例の平面図、図5は、本発明の連結装置によって畳ユニット同士を連結させる状態を表す縦断側面図、図6は、本発明の連結装置によって畳ユニット同士を連結させた状態の概略平面図である。
【0009】
図1、5において、1は、インシュレーションボード(軟質繊維板)1−1に畳表1−2を貼付した畳ユニットで、1/4畳の広さを有し、このユニットを連結することにより所望の広さの置き畳とするもので、各畳ユニット1の四隅には後述する連結装置の突起が嵌合する丸孔1−3が形成されている。
【0010】
2は、本発明の置き畳用連結装置を構成するポリプロピレン、ポリスチレン等の硬質または半硬質合成樹脂製のプレートで、上面には前記畳ユニット1のインシュレーションボード1−1の丸孔1−3に嵌合する円筒状の突起2−1が形成され、下面にも凹部2−2が形成されている。
【0011】
図2に図示されるプレート2は2枚の畳ユニット1、1を連結する場合の連結用プレートで、突起2−1は2個所あり、図4に図示されるプレート2は4枚の畳ユニット1・・・1を連結する場合の連結用プレートで、突起2−1は4個所ある。
【0012】
3は、ポリウレタン樹脂等の粘着層を有する自己粘着性パッド3であって、前記プレート2の凹部2−2に嵌着固定されている。
【0013】
本発明の連結装置は、図5のように畳ユニット1の四隅にある丸孔1−3に突起2−1を嵌合させることによって2突起プレート2を介して2枚の畳ユニット1、1を連結し、4枚の畳ユニット1・・・1の場合は4突起プレート2を使用して連結するものである。
【発明の効果】
【0014】
以上述べたように、本発明の置き畳用連結装置によれば、畳ユニットの隅角部に形成された孔に嵌合する突起を上面に少なくとも2か所形成したプレートの下面の一部または全体に自己粘着性パッドを固着したもので、
▲1▼ 畳ユニット同士の連結が簡単で所望の広さの置き畳が形成できる。
▲2▼ 自己粘着性の部材を滑りどめ用吸着体として使用することにより床面に貼付したときに簡単に剥がすことができて床面に痕が付くことがない。
▲3▼ 剥がしても洗浄、乾燥を行うことによって粘着力が回復し、繰り返し使用できるので、経済的である。
効果を奏し得るものである。
【0015】
本実施例ではプレート1の突起1−1を合成樹脂による一体成形とするためにその形状を円筒状としたが、平板に円柱状の別部材を固着してもよく、プレート1の下面に固着される自己粘着性パッド3を両面自己粘着性のパッドとすれば本実施例のような凹部2−2を必要としないものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】 畳ユニットの底面図である。
【図2】 本発明の置き畳用連結装置の平面図である。
【図3】 図2のÅ−A線における縦断側面図である。
【図4】 連結装置の他の実施例の平面図である。
【図5】 本発明の連結装置によって畳ユニット同士を連結させる状態を表す縦断側面図である。
【図6】 本発明の連結装置によって畳ユニット同士を連結させた状態の概略平面図である。
【符号の説明】
【0017】
1 畳ユニット
2 プレート
3 自己粘着性パッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
畳ユニットの隅角部に形成された孔に嵌合する突起を上面に少なくとも2個所形成したプレートの下面の一部または全体に自己粘着性パッドを固着したことを特徴とする置き畳用連結装置。
【請求項2】
請求項1記載の自己粘着性パッドの粘着面の形成材をポリウレタン樹脂としたことを特徴とする請求項1記載の置き畳用連結装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−154156(P2012−154156A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25420(P2011−25420)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(592048176)ケージーパルテック株式会社 (35)
【Fターム(参考)】