説明

美容パック材

【課題】不織布に美容剤を塗布し又は含浸した不織布からなる顔面の一部又は全部を覆う美容パック材。
【解決手段】
着用者の顔面の一部又は全部を覆う美容パック材(1)であって、美容剤が塗布又は含浸された不織布からなる本体(10)と、前記本体(10)に記載され、前記顔面を手入れする手入方法を示す手入手段とからなり、前記手入手段は、前記着用者が前記美容パック材を着用した状態で鏡を見た時に適切に見えるように左右反転した状態で記載されていることを特徴とする美容パック材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容パック材に関する。更に詳しくは、不織布に美容剤を塗布し又は含浸した不織布からなる顔面の一部又は全部を覆う美容パック材に関する。
【背景技術】
【0002】
美容パック材は、美容剤を塗布し又は含浸した不織布を顔に合わせた形状に形成されている。美容パック材は、主に顔に着用した状態で数分間放置しておくことで肌に美容剤が染み込むことが期待される。従来の美容パック材は、単に顔の上に置いて放置するだけのものであった。このため、従来の美容パック材では、顔全体にまんべんなく美容剤が染み込むことは、期待できなかった。
【0003】
美容パック材を着用する着用者(以下、単に「着用者」という。)は、美容パック材を着用している際は、あまり動き回ることができない。このため、着用者は、大きな動作(例えば、調理や掃除)をせず、テレビを見ている等じっとしていることが多い。また、着用者は、美容パック材を着用しているときは、美容意識が高まっている状態であるため、スキンケアやネイル等の他の美容手段を行っていることが多い。さらに、着用者は、美容パック材を着用した状態で顔面をマッサージすることが多い。
【0004】
従来から、美容パック材を顔に着用した状態で顔面のマッサージをすると血行が良くなり美肌の効果があがることは、周知の事実である。このため、着用者は、美容パック材を顔に着用した状態で顔面のマッサージをしていることが良くある。従来の美容パック材には、別途マッサージについての説明書が添付されており、それにマッサージの手順が記されていた。しかし、着用者は、美容パック材で顔を覆った状態で説明書を見つつ、鏡をみてマッサージをするのは困難であった。これは、着用者は、鏡に映った自分の姿と、説明書を交互に見ているため、どこまでマッサージしたのか等がわからなくなってしまうからである。
【0005】
このような問題点に鑑み、シート材の表面部に、人体の経絡に沿うつぼの位置に相応するようにして多数の突起部を突設する美容パック用シートが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の美容パックシートは、顔面に貼着したシート材に手の指や掌を押し当ててさすりあるいは押圧すれば、シート材に設けた突起部が、皮下組織中に存在するリンパ管に刺激を与える結果、老廃物の体外への排出が円滑に行われるようになり、肌荒れやしわなどをより抑えることが可能となる。
【0006】
また、マッサージ方法の印を付けることによって、フェイスパックを装着したまま顔のマッサージができるマッサージ方法の印つきフェイスパックが知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載のフェイスパックは、マッサージ方法の印を付けられているため、フェイスパックを装着したまま顔のマッサージができる。また、つぼを探す手間が省け、マッサージする際の指使い手の動きが記されているので、鏡などを見ながら顔をマッサージすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−222367号公報
【特許文献2】特開2006−55290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載された美容パックシートでは、美肌効果を得ることが困難であった。着用者は、この美容パックシートで顔面を覆っても、つぼをどの順番に押すと効率的に美肌効果を得ることができるのか知ることができなかった。このため、着用者は、ツボの押し方を記載した説明書等を見ながら、鏡に向かってツボを押す必要があり手間がかかった。また、特許文献2に記載されたフェイスパックでは、十分な美肌効果を得ることができなかった。特許文献2に記載されたフェイスパックは、矢印が記載されているのみでどのような手順でマッサージをするかについての記載がなかった。このため、着用者は、マッサージをする順番を記載された説明書等を見ながら、鏡に向かってマッサージをする必要があり手間がかかった。
【0009】
このように、着用者は、従来の美容パック材を用いてマッサージをするときは、常にマッサージの手順が示された説明書等を手にもたなければならない。つまり、着用者は、一方の手で説明書を持っているので、マッサージは、片手でしかできない。このため、顔面の左右を同時にマッサージすることは困難であった。また、一方の手でのみ顔面の左右に対して同じ力でマッサージをすることは困難であるという問題点があった。さらに、着用者は、説明書と鏡を交互に見比べながらマッサージを行っていると、どこのマッサージが終わり、どこのマッサージをまだ終えていないかわからなくなってしまうという問題点があった。
【0010】
本発明は、以上のような従来の問題点を解決するために創作されたもので、次の目的を達成する。本発明の目的は、着用者が、説明書などを見ることなく、鏡に映った自分の顔に着用された美容パック材を見ることで、顔面のマッサージ等をすることができる美容パック材を提供することにある。また、本発明の目的は、着用者が、顔面をマッサージする順番を、鏡に映った自分の顔に着用した美容パック材を見ているだけで確認することができる美容パック材を提供することにある。さらに、本発明の目的は、着用者が、顔面をマッサージした箇所を、鏡に映った自分の顔に着用した美容パック材を見ているだけで確認することができる美容パック材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の美容パック材は、着用者の顔面の一部又は全部を覆う美容パック材であって、美容剤が塗布又は含浸された不織布からなる本体と、前記本体に記載され、前記顔面を手入れする手入方法を示す手入手段とからなり、前記手入手段は、前記着用者が前記美容パック材を着用した状態で鏡を見た時に適切に見えるように左右反転した状態で記載されていることを特徴とする。
【0012】
本発明2の美容パック材は、本発明1において、前記手入手段は、印(15、115)、順符号(16、116)又は文章(217)から選択されるいずれか1つ又はこれらの組み合わせであることを特徴とする。
【0013】
本発明3の美容パック材は、本発明2において、前記印は、前記着用者の顔面を手入れする方向又は道筋を示す矢印からなることを特徴とする。
【0014】
本発明4の美容パック材は、本発明3において、前記順符号は、前記矢印の付近又は前記矢印と重ねられて記載され、前記着用者の顔面を手入れする順番を示すことを特徴とする。
【0015】
本発明5の美容パック材は、本発明1〜4において、前記手入方法は、顔面の血液循環を良くする手入れを示す血液循環方法、顔面のリンパ循環を良くする手入れを示すリンパ循環方法、顔面の筋肉の緊張を緩和する手入れを示す筋肉緊張緩和方法、顔面の汚れや老廃物を除去する手入れを示すクレンジング方法、顔面に塗布した美容剤を浸透させる手入れを示す美容剤浸透方法から選択されるいずれか1つ又はこれらの組み合わせであることを特徴とする。
【0016】
本発明6の美容パック材は、本発明5において、前記文章は、前記手入方法に応じて前記着用者の顔面を手入れする方法を文章化して表示することを特徴とする。
【0017】
本発明7の美容パック材は、本発明5において、前記順符号及び又は文章は、前記手入方法に応じて文字種、文字書体、色、大きさ、太さを変更することを特徴とする。
【0018】
本発明8の美容パック材は、本発明1において、前記矢印は、前記手入方法に応じて線種、色、大きさ、太さを変更する
ことを特徴とする。
【0019】
本発明9の美容パック材は、本発明1〜8において、前記手入手段は、加熱により消色又は変色可能なインキで記載されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の美容パック材は、着用者が、説明書などを見ることなく鏡を見ていることで、顔面のマッサージ等をすることができる。また、本発明の美容パック材は、着用者が、顔面をマッサージする順番を鏡を見ているだけで確認することができる。さらに、本発明の美容パック材は、着用者が、顔面をマッサージした箇所を鏡を見ているだけで確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1の美容パック材を示す正面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1の美容パック材が、着用者に着用されてマッサージをしている様子を示す説明図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態2の美容パック材を示す正面図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態3の美容パック材を示す正面図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態4の美容パック材を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の美容パック材の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
〔美容パック材の実施の形態1〕
図1は、本発明の実施の形態1の美容パック材を示す正面図である。図2は、本発明の実施の形態1の美容パック材が、着用者に着用されてマッサージをしている様子を示す説明図である。実施の形態1において、美容パック材は、顔面と接触しない手入手段が記載されている側の一方の面を表面として、顔面と接触する側の他方の面を裏面として説明する。なお、この実施の形態1では、図1に示された矢印U方向を上方向として、矢印D方向を下方向として説明する。また、矢印L方向を左方向として、矢印R方向を右方向として説明する。
【0023】
美容パック材1は、美容パック材の着用者の顔面の全部又は一部を覆って、美容剤を肌に染み込ませるものである。美容パック材1は、本体10から構成されている。美容パック材1は、本体10に加えて耳に掛けるための耳掛け部等を設けても良い。この本体10は、一又は複数枚に重ねた不織布である。本体10を構成する不織布は、水分をより多く湿らせることができるように、所定の湿潤性を備えているものである。このような美容パック材の素材としての不織布は公知なものであり、この形態の説明では詳細な説明を省略する。本体10には、美容剤が塗布又は含浸されている。美容剤としては、美容液、乳液、化粧水等の化粧料等が用いられる。
【0024】
本体10は、平面形状に形成されたものであり、この形態では所定の切欠11が設けられることで顔面を覆うように形成されている。本体10は、顔面形状に合わせて立体形状に形成しても良い。本体10は、円形形状であり、円周上の所定の箇所に複数の切欠11が設けられている。これらの切欠は、着用者の顔面に本体10を密着させるために設けられている。つまり、本体10が、着用者の顔面を覆ったときにしわがよらないようにするための逃場となっている。
【0025】
本体10には、眼部孔12、鼻部切欠13、及び口部切欠14が設けられている。眼部孔12は、着用者が美容パック材1を着用した状態で鏡に映った姿を見れるように形成された2つの孔である。眼部孔12は、本体10の眼に対応する位置を楕円形状に切り欠いて形成されている。鼻部切欠13は、着用者が美容パック材1を着用した状態で息苦しさを感じないように形成された切欠である。鼻部切欠13は、本体10の鼻の穴に対応する位置を切り欠いて形成されている。
【0026】
口部切欠14は、着用者が美容パック材1を着用した状態で息苦しさを感じないように形成されている。口部切欠14は、本体10の口に対応する位置を切り欠いて形成されている。眼部孔12は、孔で形成されていることで説明をしたが、単に眼に対応する位置を切り欠いた切欠にしても良いことはいうまでもない。鼻部切欠13及び口部切欠14は、切欠で形成されていることで説明をしたが、単に、鼻、口に該当する箇所に孔を形成しても良いことはいうまでもない。
【0027】
図1に示すように、本体10の表面には、顔面の血液循環を良くするマッサージの順番を示す手入手段が記載されている。手入手段は、鏡に映った状態で適切にマッサージをする箇所を示せるように左右反転した状態で記載されている。本実施の形態1において、手入手段は、複数の矢印15A〜15Lと複数の順符号16A〜16Lで構成されている。矢印15A〜15Lは、マッサージをする箇所、マッサージをする方向又はマッサージをする道筋を示す印である。矢印15A〜15Lは、終点に矢尻が記載されており、マッサージをする方向が示されている。
【0028】
図1に示すように、矢印15A〜15Lは、着用者が鏡を見ている状態で顔面のマッサージをする箇所に応じて適切な方向を示すように記載されている。例えば、本体10の表面の左側に記載されている矢印15Gは、右から左に向かう矢印である。図2に示すように、矢印15Gは、美容パック材1を着用した着用者の顔面右側に位置する。美容パック材1を着用した着用者を鏡に映すと、矢印15Gは、着用者の顔面左側に位置するように映る。また、矢印15Gは、鏡に映った状態で左右反転するため、左から右に向かう矢印として映る。このように矢印は、鏡に映った状態に対応して本体10に記載されている。
【0029】
図1に示すように、矢印15Eは、本体10の左側の眼部孔12の周りを回るように記載されている左回りの矢印である。図2に示すように、矢印15Eは、美容パック材1を着用した着用者の顔面右側に位置する。美容パック材1を着用した着用者を鏡に映すと、矢印15Eは、鏡に映った着用者の顔面左側に位置するように映る。また、矢印15Eは、鏡に映すと左右反転して映るため、右回りの矢印として映る。同様に他の矢印も、鏡に映った状態に対応して本体10に記載されている。
【0030】
図1に示すように、順符号16A〜16Lは、マッサージをする箇所とマッサージをする順番を示す数字を丸で囲んだ丸数字である。順符号16A〜16Lは、丸で囲んだ「1」〜「12」の数字が割り当てられている。順符号16A〜16Lは、着用者が鏡を見ている状態で、顔面のマッサージをする箇所とマッサージをする順番がわかるように記載されている。順符号16A〜16Lは、着用者が鏡を見ている状態で正常な状態として見えるように左右反転した状態の鏡像文字で記載されている。例えば、図1に示すように、本体10の表面の左側に記載されている順符号16Gは、7番目の順番を示す数字の「7」が丸で囲まれた状態で左右反転した鏡像文字で記載されている。
【0031】
図2に示すように、順符号16Gは、美容パック材1を着用した着用者の顔面右側に位置する。美容パック材1を着用した着用者を鏡に映すと、順符号16Gは、鏡に映った着用者の顔面左側に位置するように映る。また、順符号16Gは、鏡に映すと左右反転して映るため、正常な状態として映る。つまり、7番目の順番を示す数字の「7」が丸で囲まれた状態で鏡に映る。このように順符号は、鏡に映った状態に対応して本体10に記載されている。同様に他の順符号も、順番を示す数字が丸で囲まれた状態で左右反転した鏡像文字で記載されている。順符号16A〜16Lは、矢印15A〜15Lにそれぞれ対応するように記載されている。つまり、順符号16A〜16Lは、それぞれ実線矢印15A〜15Lの近くに、又は、矢印15A〜15Lと重なるように記載されている。
【0032】
〔美容パック材の使用形態〕
図2に示すように、美容パック材1は、着用者の顔面に着用して使用をする。本体10には、美容剤が塗布又は含浸されているため、顔面にほどよく貼り付けることができる。着用者は、美容パック材1の手入手段が記載されていない裏面側を顔面に貼り付ける。着用者は、美容パック材1を着用した状態で鏡を見ると、手入手段が左右反転して映し出される。手入手段である矢印15A〜15Lは、本体10に左右反転した状態で記載されている。このため、矢印15A〜15Lを鏡に映すと顔面上の適切なマッサージをする箇所、マッサージをする方向又はマッサージをする道筋を示すようになる。
【0033】
手入手段である順符号16A〜16Lは、本体10に左右反転した状態で記載されている。このため、順符号16A〜16Lを鏡に映すと顔面上の適切なマッサージをする箇所とマッサージをする順番を示すようになる。着用者は、鏡を見ながら手動又は電動の美顔器を使用して美容パック材1が着用されている顔面をマッサージすることができる。着用者は、鏡に映し出された、丸で囲んだ「1」〜「12」の順符号16A〜16Lとその近くに記載されている矢印15A〜15Lを順番にたどりながらマッサージをすることができる。
【0034】
着用者は、鏡に映し出された矢印及び順符号をたどるように顔面をマッサージするだけでよく、わざわざ、別に用意された説明書と鏡に映った姿を見比べながらマッサージをする必要がない。着用者は、鏡に映し出された矢印及び順符号をたどるように顔面をマッサージするだけで適切なマッサージ効果を簡易に得ることができる。また、着用者は、順符号のみを把握しておけば、どこまでマッサージをしたのか容易に把握することができる。このため、着用者は、途中でマッサージを止め、また、再開する時にも容易に再開することができる。
【0035】
なお、着用者が行うマッサージは、手動又は電動の美顔器でなくても自分の手で行っても良いことはいうまでもない。この場合、着用者は、説明書などをもつ必要がないため両手を使用できるので顔面の左右を同時にマッサージすることができる。
【0036】
〔美容パック材の実施の形態2〕
次に、本発明の実施の形態2を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態2の説明では、実施の形態1と同一の部位には、同一の符号を付与し詳細な説明は省略する。図3は、本発明の実施の形態2の美容パック材を示す正面図である。美容パック材100は、本体110から構成されている。美容パック材100には、顔面の血液循環を良くするマッサージの順番及び顔面のリンパ循環を良くするマッサージをする順番を示す手入手段が記載されている。手入手段は、鏡に映った状態で適切にマッサージをする箇所を示せるように左右反転した状態で記載されている。
【0037】
図3に示すように、本実施の形態2において、手入手段は、実線矢印115A〜115D、破線矢印125A〜125F、順符号116A〜116D及び英文字126A〜126Fで構成されている。実線矢印115A〜115Dは、顔面の血液循環をよくするマッサージをする箇所とマッサージをする方向を示す印である。破線矢印125A〜125Fは、顔面のリンパ循環をよくするマッサージをする箇所とマッサージをする方向を示す印である。なお、本実施の形態1の本体10に記載された矢印と同様に、実線矢印及び破線矢印は、鏡に映った状態に対応して本体110に記載されている。
【0038】
図3に示すように、順符号116A〜116Dは、顔面の血液循環を良くするマッサージをする箇所とマッサージをする順番を示す数字を丸で囲んだ丸数字である。順符号116A〜116Dは、丸で囲んだ「1」〜「4」の数字が割り当てられている。順符号116A〜116Dは、着用者が鏡を見ている状態で、顔面の血液循環を良くするマッサージをする箇所とマッサージをする順番がわかるように記載されている。順符号116A〜116Dは、着用者が鏡を見ている状態で正常な状態として見えるように左右反転した状態の鏡像文字で記載されている。順符号116A〜116Dは、実線矢印115A〜115Dにそれぞれ対応するように記載されている。つまり、順符号116A〜116Dは、実線矢印115A〜115Dの近くに、又は、実線矢印115A〜115Dと重なるように記載されている。
【0039】
英文字126A〜126Fは、顔面のリンパ循環を良くするマッサージをする箇所とマッサージをする順番を示す数字を丸で囲んだ英文字である。英文字126A〜126Fは、丸で囲んだ「A」〜「F」の英文字が割り当てられている。英文字126A〜126Fは、着用者が鏡を見ている状態で、顔面のリンパ循環を良くするマッサージをする箇所とマッサージをする順番がわかるように記載されている。英文字126A〜126Fは、着用者が鏡を見ている状態で正常な状態として見えるように左右反転した状態の鏡像文字で記載されている。英文字126A〜126Fは、破線矢印125A〜125Fにそれぞれ対応するように記載されている。つまり、英文字126A〜126Fは、それぞれ破線矢印125A〜125Fの近くに、又は、破線矢印125A〜125Fと重なるように記載されている。
【0040】
このように美容パック材100は、一枚で、異なるマッサージ方法が記載されている。このため、複数の美容パック材を用いることなく複数の種類のマッサージを一枚の美容パック材で簡易に行うことができる。本実施の形態2においては、異なるマッサージの方法を区別するために、実線矢印と破線矢印を用いている。しかし、これに限定されることなく、矢印の線種、色、大きさ、太さ等を変えて区別しても良いことはいうまでもない。例えば、顔面の緊張を緩和するマッサージをする順番、顔面の汚れや老廃物を除去するクレンジング方法を示す順番、又は、顔面に塗布した美容剤を浸透させる順番等に応じて矢印の線種、色等を変えて区別しても良い。
【0041】
本実施の形態においては、順符号は、異なるマッサージの方法を区別するために、数字と英数字を用いている。しかし、これに限定されることなく、順符号は、ローマ数字、平仮名、カタカナ、漢数字、アルファベット、ギリシャ文字等の各種数字や文字、あるいは各種の記号や絵記号等を用いてマッサージの方法を区別しても良いことはいうまでもない。また、順符号の文字種、文字書体、色、大きさ、太さを変えてマッサージの方法を区別してもよいことはいうまでもない。
【0042】
〔美容パック材の実施の形態3〕
次に、本発明の実施の形態3を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態3の説明では、実施の形態1と同一の部位には、同一の符号を付与し詳細な説明は省略する。図4は、本発明の実施の形態3の美容パック材を示す正面図である。美容パック材200は、本体210から構成されている。美容パック材200は、文章217A、217C、217Kが記載されている。文章217A、217C、217Kは、マッサージをする箇所に応じた具体的なマッサージ方法が文章化されて本体210に記載されている。
【0043】
文章217A、217C、217Kは、美容パック材200を鏡に映した状態で読み取れるように左右反転した状態の鏡像文字で記載されている。文章217Aは、矢印15A及び数字16Aに対応する位置に記載されている。文章217Aは、矢印15Aに重なるように記載され、数字16Aの近くに記載されている。文章217Cは、矢印15C及び数字16Cに対応する位置に記載されている。文章217Cは、矢印15Cに重なるように記載され、数字16Cの近くに記載されている。文章217Kは、矢印15K及び数字16Kに対応する位置に記載されている。文章217Kは、矢印15Kに重なるように記載され、数字16Kの近くに記載されている。
【0044】
このように美容パック材200は、具体的なマッサージ方法が記載されており、それを鏡で見ながら確認することができる。着用者は、鏡に映し出された文章に従って顔面をマッサージするだけでよく、わざわざ、別に用意された説明書と鏡に映った姿を見比べながらマッサージをする必要がない。着用者は、鏡に映し出された文章に従って顔面をマッサージするだけでより適切なマッサージ効果を簡易に得ることができる。
【0045】
〔美容パック材の実施の形態4〕
次に、本発明の実施の形態4について図面に基づいて詳細に説明する。本発明の実施の形態4は、本発明の実施の形態1〜3を利用した形態である。なお、実施の形態4の説明では、実施の形態1と同一の部位には、同一の符号を付与し詳細な説明は省略する。図5は、本発明の実施の形態4の美容パック材を利用した状態示す正面図である。美容パック材300は、本体310から構成されている。美容パック材300は、本体310から構成されている。美容パック材300は、顔面の血液循環を良くするマッサージの順番を示す手入手段が記載されている。手入手段は、複数の矢印と複数の数字で構成されている。
【0046】
本体310に記載された手入手段は、加熱により消色又は変色可能なインキで記載されている。消色可能なインキは、日常の生活温度域で発色が有効に保たれているものが良い。例えば、消色可能なインキは、発色が保たれる温度が日常の生活温度域である−30℃〜+20℃であると良い。また、消色可能なインキは、消色する温度が50℃〜150℃であると良い。美容パック材に記載された手入手段が、消色可能なインキで本体に記載されていることにより、常温で容易に消色せず、十分に発色状態を維持できる。また、着用者が美容パック材を着用した状態で顔面をマッサージをして擦ると、摩擦熱で手入手段が消色する。消色可能なインキは、マッサージをする箇所に応じて消色する温度を適宜変えても良いことはいうまでもない。
【0047】
図5(a)に示すように、本体310には、手入手段が記載されている。本実施の形態4において、手入手段は、複数の矢印と複数の順符号で構成されている。手入手段は、消色可能なインキで記載されている。矢印315A、315Bは、消色可能なインキで記載されている。順符号316A、316Bは、消色可能なインキで記載されている。着用者が、美容パック材300を着用した状態で、矢印315Aと順符号316Aの部分を指やマッサージ器でマッサージをすると、その部分が摩擦熱によって加熱される。
【0048】
図5(b)に示すように、矢印315A及び順符号316Aは、加熱されることで消色する。着用者は、矢印315A及び順符号316Aが消色することで、この部分については、既にマッサージをしたことを認識できる。また、着用者は、マッサージをした箇所の矢印315A及び順符号316Aが消色することで、次にマッサージする箇所を明確に認識することができる。次に、着用者が、美容パック材300を着用した状態で、矢印315Bと順符号316Bの部分を指やマッサージ器でマッサージをすると、その部分が摩擦熱によって加熱される。
【0049】
図5(c)に示すように、矢印315B及び順符号316Bは、加熱されることで消色する。他の矢印及び順符号も、同様に加熱されることで消色するインキで記載されている。このように、美容パック材300の矢印や数字は、マッサージがされたときに生じる摩擦熱で加熱されることで次々を消えていく。このため、着用者は、どこまでマッサージしたかを認識することができる。また、着用者は、次にマッサージをする箇所を明確に認識することができる。
【0050】
以上、本発明の種々の実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0051】
1 … 美容パック材
10 … 本体
15A〜15L … 矢印
16A〜16L … 順符号
217A … 文章

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の顔面の一部又は全部を覆う美容パック材(1)であって、
美容剤が塗布又は含浸された不織布からなる本体(10)と、
前記本体(10)に記載され、前記顔面を手入れする手入方法を示す手入手段とからなり、
前記手入手段は、前記着用者が前記美容パック材を着用した状態で鏡を見たときに適切に見えるように左右反転した状態で記載されている
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項2】
請求項1に記載された美容パック材であって、
前記手入手段は、印(15、115)、順符号(16、116)又は文章(217)から選択されるいずれか1つ又はこれらの組み合わせである
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項3】
請求項2に記載された美容パック材であって、
前記印は、前記着用者の顔面を手入れする方向又は道筋を示す矢印からなる
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項4】
請求項3に記載された美容パック材であって、
前記順符号は、前記矢印の付近又は前記矢印と重ねられて記載され、前記着用者の顔面を手入れする順番を示す
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項5】
請求項1〜4に記載された美容パック材であって、
前記手入方法は、
顔面の血液循環を良くする手入れを示す血液循環方法、
顔面のリンパ循環を良くする手入れを示すリンパ循環方法、
顔面の筋肉の緊張を緩和する手入れを示す筋肉緊張緩和方法、
顔面の汚れや老廃物を除去する手入れを示すクレンジング方法、
顔面に塗布した美容剤を浸透させる手入れを示す美容剤浸透方法
から選択されるいずれか1つ又はこれらの組み合わせである
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項6】
請求項5に記載された美容パック材であって、
前記文章は、前記手入方法に応じて前記着用者の顔面を手入れする方法を文章化して表示する
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項7】
請求項5に記載された美容パック材であって、
前記矢印は、前記手入方法に応じて線種、色、大きさ、太さを変更する
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項8】
請求項5に記載された美容パック材であって、
前記順符号及び又は文章は、前記手入方法に応じて文字種、文字書体、色、大きさ、太さを変更する
ことを特徴とする美容パック材。
【請求項9】
請求項1〜8に記載された美容パック材であって、
前記手入手段は、加熱により消色又は変色可能なインキで記載されている
ことを特徴とする美容パック材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−78467(P2013−78467A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219918(P2011−219918)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(304037223)株式会社ゲートウェイアーチ (4)