美容装置及び美容装置の制御方法
【課題】ミストと光による刺激とで施術部を効率よく施術可能とした美容装置を提供する。
【解決手段】ミストを生成するミスト生成部5,7と、ミストを施術部に向かって噴出するミスト吐出口14a,14bと、ミスト生成部からミスト吐出口にミストを移送するミスト案内管16と、施術部に光を照射する光源部15a,15bとを備えた美容装置において、複数のミスト吐出口14a,14bと、ミスト案内管16に介在され、ミスト吐出口14a,14bの中からいずれか一つを選択してミストを供給する切り替え手段17とを備えた。
【解決手段】ミストを生成するミスト生成部5,7と、ミストを施術部に向かって噴出するミスト吐出口14a,14bと、ミスト生成部からミスト吐出口にミストを移送するミスト案内管16と、施術部に光を照射する光源部15a,15bとを備えた美容装置において、複数のミスト吐出口14a,14bと、ミスト案内管16に介在され、ミスト吐出口14a,14bの中からいずれか一つを選択してミストを供給する切り替え手段17とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ミストと光による刺激とで肌面のスキンケアを行うようにした美容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、水等の液体をミスト化して使用者の肌面等の施術部に向けて噴霧するとともに、施術部に光を照射して、施術部に張りや潤いを与える美容装置が提案されている。
特許文献1には、皮膚の水分量を検出した水分量データに基づいて光源部からの光出力を制御するようにした美容器具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−28275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような美容装置では、ミスト吐出口から吐出されるミストと、照射光とが干渉すると、照射光がミストにより散乱して、施術部に充分な照射光が届かないという問題点がある。
【0005】
また、特許文献1に開示された美容器具の制御部では、ミストの吐出量の制御は、一つのミスト吐出口からミストを吐出するか否かを選択する構成である。従って、施術部が広範囲であっても、固定された一方向に吐出されるミストの吐出を制御する構成であるため、広範囲の施術部を一様に施術することが困難である。
【0006】
この発明の目的は、ミストと光による刺激とで施術部を効率よく施術可能とした美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の美容装置は、ミストを生成するミスト生成部と、前記ミストを施術部に向かって噴出するミスト吐出口と、前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを移送するミスト案内管と、前記施術部に光を照射する光源部と
を備えた美容装置において、複数の前記ミスト吐出口と、前記ミスト案内管に介在され、前記ミスト吐出口の中からいずれか一つを選択して前記ミストを供給する切り替え手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記構成において、前記各ミスト吐出口の近傍にそれぞれ設けられた前記光源部と、前記切り替え手段を制御して前記ミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する前記光源部以外の光源部を選択して動作させる制御部とを備えることが好ましい。
【0009】
また、上記構成において、前記制御部は、ミスト量を調整する複数のモードで前記ミスト生成部を制御することが好ましい。
また、上記構成において、前記制御部は、前記光源部から照射される光照射量を調整する複数のモードで前記光源部を制御することが好ましい。
【0010】
また、上記構成において、前記制御部は、非選択状態から選択状態に移行するミスト吐出口の近傍に位置する光源部を、あらかじめ設定された時間の経過後に非選択とすることが好ましい。
【0011】
また、本発明の美容装置の制御方法は、複数のミスト吐出口の中からミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、複数の光源部の中から、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する光源部以外の光源部を選択して動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ミストと光による刺激とで施術部を効率よく施術可能とした美容装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第一の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図2】第一の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図3】第一の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】第二の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】第三の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第四の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】第五の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図8】第五の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】第六の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図10】第六の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図11】第六の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第一の実施形態)
この実施形態の美容装置は、この発明の基本となる機能を備えたものであり、光照射部と、ミスト生成部とを備え、照射光とミストとの干渉による照射光の散乱を低減する機能を備えている。その具体的構成を説明すると、図1及び図2に示すように、臼状の外形を備えた本体1の上面一側にタンク収容部2が開口され、そのタンク収容部2に給水タンク3が着脱可能に収容されている。また、給水タンク3は本体1の上面とほぼ面一となるように前記タンク収容部2に収容される。
【0015】
前記タンク収容部2に収容された給水タンク3の下端部には給水管4の一端が接続され、その給水管4の他端は前記本体1内の中央下部に配設されるボイラ室5の下部に接続されている。そして、給水タンク3からボイラ室5にミスト溶液6が供給されるようになっている。
【0016】
前記ボイラ室5の内側面にはヒーター7が取着され、前記本体1内においてボイラ室5の側方には基板上に制御回路及びタイマー等を搭載した制御部8が配設されている。そして、制御部8によりヒーター7及び後記光源部11の動作が制御され、ヒーター7が作動すると、ボイラ室5内のミスト溶液6が加熱されてミストが生成される。ヒーター7の作動は、強、弱の2段階のモードで制御され、弱モードではミストの生成量が少なくなる。
【0017】
前記ボイラ室5の上部にはミスト案内管9の一端が接続されている。ミスト案内管9は前記本体1の上面に開口されるミスト吐出口10に接続されされている。そして、ボイラ室5内で生成されたミストは、ミスト案内管9を経て、ミスト吐出口10から噴出されるようになっている。
【0018】
また、前記ミスト吐出口10は、前記本体1の上面において、使用者の肌面(施術部)に向かってミストを噴出する角度に開口されている。
前記本体1の上面において、前記ミスト吐出口10に隣接する位置には、光源部11が設けられている。光源部11は、前記ミスト吐出口10の開口方向と同方向に光を照射するように配設され、その動作は前記制御部8により制御される。また、前記ミスト吐出口10は、前記光源部11より顔等の施術部に近くなるように、光源部11よりミスト吐出方向に突出している。
【0019】
前記本体1の上面には電源スイッチ12が配設されている。前記制御部8は、電源スイッチ14のオン操作に基づいて、前記ヒーター7及び光源部11のオン・オフ動作等を制御する。
【0020】
次に、上記のように構成された美容装置の作用を図3に従って説明する。
電源が投入されると(ステップ1)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ2)、光源部11がオンされて、施術部への光の照射が開始される(ステップ3)。
【0021】
次いで、ヒーター7が弱モードで作動して(ステップ4)、ボイラ室5で少量のミストが生成される。そして、使用者がミスト吐出口10の近傍に肌面を晒すと、ミスト吐出口10から噴出されるミストが肌面に供給される。
【0022】
タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えるまでヒーター7が弱モードで動作し(ステップ5)、カウント時間TがT1を越えると、光源部11がオフされる(ステップ6)。
【0023】
次いで、ヒーター7が強モードでの動作に切り替えられる(ステップ7)。すると、ボイラ室5で生成されるミストの生成量が増大し、そのミストが施術部に噴出される。そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると、光源がオンされて施術部への光の照射が再開され(ステップ9)、電源スイッチ12がオフされるまでこの状態が維持される。
【0024】
また、光源部11の照射モードに、強、弱の2段階のモードを設定し、ステップ6で光源部11を強モードから弱モードに切り替えるようにしてもよい。
上記のような美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)施術開始時にはヒーター7を弱モードで動作させながら光源部11で施術部を照射することができる。従って、施術開始時にはミストの噴出を制限して、ミストによる照射光の散乱を防止することができるので、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)所定時間ミストの噴出を制限した後は、光の照射を停止し、ミストの噴出量を増大させることにより、施術部に充分な水分量を供給することができる。そして、十分な水分量を供給した後に光源部11をオンさせて、施術部を照射することができる。従って、施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第二の実施形態)
図4は、第二の実施形態を示す。この実施形態の制御部8は、ヒーター7を強、弱の2モードで制御することに代えて、光源部11を、強、弱の二段階のモードで制御する機能を備えている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様であり、以下にその作用を説明する。
【0025】
電源が投入されると(ステップ11)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ12)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ13)。そして、光源部11がオンされて、施術部への光の照射が開始される(ステップ14)。ステップ14において、光源部11は強モードで光を照射する。
【0026】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えるまで光源部11が強モードで動作し(ステップ15)、カウント時間TがT1を越えると、ヒーター7がオフされて、ミストの吐出が停止される(ステップ16)。
【0027】
次いで、光源部11が弱モードで動作して(ステップ17)、施術部に弱い光が照射される。
次いで、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると(ステップ18)、ヒーター7がオンされて施術部へのミストの噴出が再開され(ステップ19)、電源スイッチ12がオフされるまでこの状態が維持される。
【0028】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)施術開始時にはヒーター7を動作させながら光源部11を強モードで動作させて施術部を照射することができる。従って、施術開始時にはミストによる照射光の散乱が発生しても、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)施術開始から所定時間の間、光源部11を強モードで動作させた後、ヒーター7をオフさせ、光源部11を弱モードで動作させることにより、施術部に充分な光を照射することができる。そして、施術部を十分に活性化した後に、ヒーター7をオンさせて施術部にミストを供給することができる。従って、施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第三の実施形態)
図5は、第三の実施形態を示す。この実施形態の制御部8は、ヒーター7と光源部11を、交互に動作させる機能を備えている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様であり、以下にその作用を説明する。
【0029】
電源が投入されると(ステップ21)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ22)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ23)。
【0030】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、ヒーター7がオフされて、ミストの吐出が停止される(ステップ24,25)。
次いで、光源部11がオンされて施術部への光の照射が開始され(ステップ26)、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると、光源部11がオフされる(ステップ27,28)。
【0031】
そして、ヒーター7がオンされて施術部へのミストの噴出が再開され(ステップ29)、この後は電源スイッチ12がオフされるまでヒーター7と光源部11が所定時間毎に交互にオンされる(ステップ30)。
【0032】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)ヒーター7と光源部11を交互にオンさせて、施術部へのミストの吐出と光の照射を交互に行うことができる。従って、ミストによる照射光の散乱を防止して、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第四の実施形態)
図6は、第四の実施形態を示す。この実施形態の制御部8は、ヒーター7と光源部11がオンされるタイミングをずらして動作させる機能を備えている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様であり、以下にその作用を説明する。
【0033】
電源が投入されると(ステップ31)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ32)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ33)。
【0034】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、光源部11がオンされる(ステップ35)。すると、施術部にはミストが供給されるとともに、光が照射される。
【0035】
次いで、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を超えると(ステップ36)、ヒーター7がオフされてミストの供給が停止される(ステップ37)。
次いで、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T3を超えると(ステップ38)、光源部11がオフされる(ステップ39)。この後、ヒーター7がオンされてミストの供給が再開され、電源スイッチ12がオフされるまで、ステップ34〜39と同等の動作が繰り返される(ステップ40)。
【0036】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)ヒーター7と光源部11を、タイミングをずらしてオンさせて、施術部へのミストの吐出と光の照射とを、タイミングをずらして行うことができる。従って、ミストによる照射光の散乱を低減して、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第五の実施形態)
図7及び図8は、第五の実施形態を示す。この実施形態は、図7に示すように、ミスト案内管9に開閉弁13を介在させたものであり、その他の機械的構成は、前記第一の実施形態と同様である。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。
【0037】
前記開閉弁13は、制御部8によりその開閉動作が制御され、ヒーター7がオフされるとき閉じられ、ヒーター7のオン動作に先立って開かれる。開閉弁13が閉じられると、ボイラ室5からミスト吐出口10へのミストの供給が直ちに停止される。
【0038】
次に、上記のように構成された美容装置の作用を図8に従って説明する。
電源が投入されると(ステップ41)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ42)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ43)。このとき、開閉弁13は開かれている。
【0039】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、ヒーター7がオフされて、ミストの吐出が停止される(ステップ44,45)。
次いで、開閉弁13が閉じられ(ステップ46)、光源部11がオンされて施術部への光の照射が開始される(ステップ47)。そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると(ステップ48)、開閉弁13が開かれ(ステップ49)、光源部11がオフされる(ステップ50)。
【0040】
そして、ヒーター7がオンされて施術部へのミストの噴出が再開され、この後は電源スイッチ12がオフされるまでヒーター7と光源部11が所定時間毎に交互にオンされる(ステップ51)。
【0041】
この実施形態の美容装置では、第三の実施形態で得られた効果に加えて、次に示す効果を得ることができる。
(1)ヒーター7をオフさせて、ミストの吐出を停止するとき、開閉弁13が閉じられて、ボイラ室5からミスト吐出口10へのミストの移送が完全に遮断される。従って、ヒーター7を停止させるとき、ミスト吐出口10からのミストの吐出を直ちに停止させることができる。
(第六の実施形態)
図9〜図11は、第六の実施形態を示す。この実施形態は、ミスト吐出口及び光源部を複数設けたこと以外の機械的構成は、第一の実施形態と同様である。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。
【0042】
図9に示すように、本体1の上面にはミストを並行に噴出可能とした2つの第一及び第二のミスト吐出口14a,14bが横方向に並設されている。各ミスト吐出口14a,14bの下方には、ミスト吐出口14a,14bと並行に光を照射可能とした第一及び第二の光源部15a,15bがそれぞれ配設されている。前記ミスト吐出口14a,14bの間隔は、顔を施術部としたとき、顔の左右部分にミストを吐出するように、3〜10cmの間隔が確保されている。
【0043】
図10に示すように、ボイラ室5から前記ミスト吐出口14a,14bにミストを移送するミスト案内管16は、ボイラ室5とミスト吐出口14a,14bとの間で分岐して、前記第一及び第二のミスト吐出口14a,14bにそれぞれ接続されている。
【0044】
前記ミスト案内管16の分岐部には切り替え弁17が設けられている。そして、切り替え弁17は前記制御部8により制御されて、ボイラ室5で生成されたミストを前記第一及び第二のミスト吐出口14a,14bのいずれかに供給するように切り替えられる。
【0045】
前記第一及び第二の光源部15a,15bは、制御部8によりいずれか一方ずつ交互にオンされる。そして、第一のミスト吐出口14aからミストが吐出されるとき、第一のミスト吐出口14aから離れて位置する第二の光源部15bのみがオンされる。また、第二のミスト吐出口14bからミストが吐出されるとき、第二のミスト吐出口14bの近傍に位置しない第一の光源部15aのみがオンされるように制御される。
【0046】
次に、上記のように構成された美容装置の作用を図11に従って説明する。
電源が投入されると(ステップ61)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始される(ステップ62)。
【0047】
次いで、切り替え弁17が制御されて、例えば第一のミスト吐出口14aがボイラ室5と連通(オン)されるとともに、第二のミスト吐出口14bがボイラ室5と遮断(オフ)される(ステップ63)。
【0048】
次いで、ヒーター7がオンされて第一のミスト吐出口14aからのミストの吐出が開始され(ステップ64)、第一の光源部15aがオフされるとともに、第二の光源部15bがオンされる(ステップ65)。
【0049】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、切り替え弁17が制御されて、第一のミスト吐出口14aがボイラ室5と遮断されるとともに、第二のミスト吐出口14bがボイラ室5と連通される(ステップ67)。
【0050】
次いで、第一の光源部15aがオンされるとともに、第二の光源部15bがオフされ(ステップ68)、この後は電源スイッチ12がオフされるまで所定時間毎に、切り替え弁17の切り替えと第一及び第二の光源部15a,15bの切り替えが繰り返される(ステップ69)。
【0051】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)第一のミスト吐出口14aからミストを噴出するとき、第二の光源部15bのみをオンさせ、第二のミスト吐出口14bからミストを噴出するとき、第一の光源部15aのみをオンさせる。従って、施術部へのミストの吐出と光の照射を、第一及び第二のミスト吐出口14a,14bと第一及び第二の光源部15a,15bとで互い違いに行うことができるので、ミストによる光の散乱を低減して、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)第一及び第二のミスト吐出口14a,14bと、第一及び第二の光源部15a,15bにより、例えば顔面の左右を広範囲に施術することができる。
(3)施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
【0052】
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・第五の実施形態において、ミストの吐出を停止させるとき、ボイラ室5の内圧が高くならない範囲で、ヒーター7を停止させず、開閉弁13の制御のみで対応してもよい。
・第六の実施形態に、第一の実施形態のヒーターの強弱モード制御、第二の実施形態の光源部の強弱モード制御、第四の実施形態のヒーターと光源部をオンさせるタイミングをずらすような制御等を組み合わせてもよい。
・上記各実施形態において、ミストはボイラ室で生成される温ミストの他、超音波ミスト、ベンチュリーミスト等を使用してもよい。
【符号の説明】
【0053】
5…ミスト生成部(ボイラ室)、7…ミスト生成部(ヒーター)、8…制御部、14a,14b…ミスト吐出口、11,15a,15b…光源部、16…ミスト案内管、17…切り替え手段(切り替え弁)。
【技術分野】
【0001】
この発明は、ミストと光による刺激とで肌面のスキンケアを行うようにした美容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、水等の液体をミスト化して使用者の肌面等の施術部に向けて噴霧するとともに、施術部に光を照射して、施術部に張りや潤いを与える美容装置が提案されている。
特許文献1には、皮膚の水分量を検出した水分量データに基づいて光源部からの光出力を制御するようにした美容器具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−28275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような美容装置では、ミスト吐出口から吐出されるミストと、照射光とが干渉すると、照射光がミストにより散乱して、施術部に充分な照射光が届かないという問題点がある。
【0005】
また、特許文献1に開示された美容器具の制御部では、ミストの吐出量の制御は、一つのミスト吐出口からミストを吐出するか否かを選択する構成である。従って、施術部が広範囲であっても、固定された一方向に吐出されるミストの吐出を制御する構成であるため、広範囲の施術部を一様に施術することが困難である。
【0006】
この発明の目的は、ミストと光による刺激とで施術部を効率よく施術可能とした美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の美容装置は、ミストを生成するミスト生成部と、前記ミストを施術部に向かって噴出するミスト吐出口と、前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを移送するミスト案内管と、前記施術部に光を照射する光源部と
を備えた美容装置において、複数の前記ミスト吐出口と、前記ミスト案内管に介在され、前記ミスト吐出口の中からいずれか一つを選択して前記ミストを供給する切り替え手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記構成において、前記各ミスト吐出口の近傍にそれぞれ設けられた前記光源部と、前記切り替え手段を制御して前記ミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する前記光源部以外の光源部を選択して動作させる制御部とを備えることが好ましい。
【0009】
また、上記構成において、前記制御部は、ミスト量を調整する複数のモードで前記ミスト生成部を制御することが好ましい。
また、上記構成において、前記制御部は、前記光源部から照射される光照射量を調整する複数のモードで前記光源部を制御することが好ましい。
【0010】
また、上記構成において、前記制御部は、非選択状態から選択状態に移行するミスト吐出口の近傍に位置する光源部を、あらかじめ設定された時間の経過後に非選択とすることが好ましい。
【0011】
また、本発明の美容装置の制御方法は、複数のミスト吐出口の中からミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、複数の光源部の中から、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する光源部以外の光源部を選択して動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ミストと光による刺激とで施術部を効率よく施術可能とした美容装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第一の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図2】第一の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図3】第一の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】第二の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】第三の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第四の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】第五の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図8】第五の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】第六の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図10】第六の実施形態の美容装置を示す概略図である。
【図11】第六の実施形態の美容装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第一の実施形態)
この実施形態の美容装置は、この発明の基本となる機能を備えたものであり、光照射部と、ミスト生成部とを備え、照射光とミストとの干渉による照射光の散乱を低減する機能を備えている。その具体的構成を説明すると、図1及び図2に示すように、臼状の外形を備えた本体1の上面一側にタンク収容部2が開口され、そのタンク収容部2に給水タンク3が着脱可能に収容されている。また、給水タンク3は本体1の上面とほぼ面一となるように前記タンク収容部2に収容される。
【0015】
前記タンク収容部2に収容された給水タンク3の下端部には給水管4の一端が接続され、その給水管4の他端は前記本体1内の中央下部に配設されるボイラ室5の下部に接続されている。そして、給水タンク3からボイラ室5にミスト溶液6が供給されるようになっている。
【0016】
前記ボイラ室5の内側面にはヒーター7が取着され、前記本体1内においてボイラ室5の側方には基板上に制御回路及びタイマー等を搭載した制御部8が配設されている。そして、制御部8によりヒーター7及び後記光源部11の動作が制御され、ヒーター7が作動すると、ボイラ室5内のミスト溶液6が加熱されてミストが生成される。ヒーター7の作動は、強、弱の2段階のモードで制御され、弱モードではミストの生成量が少なくなる。
【0017】
前記ボイラ室5の上部にはミスト案内管9の一端が接続されている。ミスト案内管9は前記本体1の上面に開口されるミスト吐出口10に接続されされている。そして、ボイラ室5内で生成されたミストは、ミスト案内管9を経て、ミスト吐出口10から噴出されるようになっている。
【0018】
また、前記ミスト吐出口10は、前記本体1の上面において、使用者の肌面(施術部)に向かってミストを噴出する角度に開口されている。
前記本体1の上面において、前記ミスト吐出口10に隣接する位置には、光源部11が設けられている。光源部11は、前記ミスト吐出口10の開口方向と同方向に光を照射するように配設され、その動作は前記制御部8により制御される。また、前記ミスト吐出口10は、前記光源部11より顔等の施術部に近くなるように、光源部11よりミスト吐出方向に突出している。
【0019】
前記本体1の上面には電源スイッチ12が配設されている。前記制御部8は、電源スイッチ14のオン操作に基づいて、前記ヒーター7及び光源部11のオン・オフ動作等を制御する。
【0020】
次に、上記のように構成された美容装置の作用を図3に従って説明する。
電源が投入されると(ステップ1)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ2)、光源部11がオンされて、施術部への光の照射が開始される(ステップ3)。
【0021】
次いで、ヒーター7が弱モードで作動して(ステップ4)、ボイラ室5で少量のミストが生成される。そして、使用者がミスト吐出口10の近傍に肌面を晒すと、ミスト吐出口10から噴出されるミストが肌面に供給される。
【0022】
タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えるまでヒーター7が弱モードで動作し(ステップ5)、カウント時間TがT1を越えると、光源部11がオフされる(ステップ6)。
【0023】
次いで、ヒーター7が強モードでの動作に切り替えられる(ステップ7)。すると、ボイラ室5で生成されるミストの生成量が増大し、そのミストが施術部に噴出される。そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると、光源がオンされて施術部への光の照射が再開され(ステップ9)、電源スイッチ12がオフされるまでこの状態が維持される。
【0024】
また、光源部11の照射モードに、強、弱の2段階のモードを設定し、ステップ6で光源部11を強モードから弱モードに切り替えるようにしてもよい。
上記のような美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)施術開始時にはヒーター7を弱モードで動作させながら光源部11で施術部を照射することができる。従って、施術開始時にはミストの噴出を制限して、ミストによる照射光の散乱を防止することができるので、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)所定時間ミストの噴出を制限した後は、光の照射を停止し、ミストの噴出量を増大させることにより、施術部に充分な水分量を供給することができる。そして、十分な水分量を供給した後に光源部11をオンさせて、施術部を照射することができる。従って、施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第二の実施形態)
図4は、第二の実施形態を示す。この実施形態の制御部8は、ヒーター7を強、弱の2モードで制御することに代えて、光源部11を、強、弱の二段階のモードで制御する機能を備えている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様であり、以下にその作用を説明する。
【0025】
電源が投入されると(ステップ11)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ12)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ13)。そして、光源部11がオンされて、施術部への光の照射が開始される(ステップ14)。ステップ14において、光源部11は強モードで光を照射する。
【0026】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えるまで光源部11が強モードで動作し(ステップ15)、カウント時間TがT1を越えると、ヒーター7がオフされて、ミストの吐出が停止される(ステップ16)。
【0027】
次いで、光源部11が弱モードで動作して(ステップ17)、施術部に弱い光が照射される。
次いで、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると(ステップ18)、ヒーター7がオンされて施術部へのミストの噴出が再開され(ステップ19)、電源スイッチ12がオフされるまでこの状態が維持される。
【0028】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)施術開始時にはヒーター7を動作させながら光源部11を強モードで動作させて施術部を照射することができる。従って、施術開始時にはミストによる照射光の散乱が発生しても、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)施術開始から所定時間の間、光源部11を強モードで動作させた後、ヒーター7をオフさせ、光源部11を弱モードで動作させることにより、施術部に充分な光を照射することができる。そして、施術部を十分に活性化した後に、ヒーター7をオンさせて施術部にミストを供給することができる。従って、施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第三の実施形態)
図5は、第三の実施形態を示す。この実施形態の制御部8は、ヒーター7と光源部11を、交互に動作させる機能を備えている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様であり、以下にその作用を説明する。
【0029】
電源が投入されると(ステップ21)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ22)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ23)。
【0030】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、ヒーター7がオフされて、ミストの吐出が停止される(ステップ24,25)。
次いで、光源部11がオンされて施術部への光の照射が開始され(ステップ26)、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると、光源部11がオフされる(ステップ27,28)。
【0031】
そして、ヒーター7がオンされて施術部へのミストの噴出が再開され(ステップ29)、この後は電源スイッチ12がオフされるまでヒーター7と光源部11が所定時間毎に交互にオンされる(ステップ30)。
【0032】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)ヒーター7と光源部11を交互にオンさせて、施術部へのミストの吐出と光の照射を交互に行うことができる。従って、ミストによる照射光の散乱を防止して、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第四の実施形態)
図6は、第四の実施形態を示す。この実施形態の制御部8は、ヒーター7と光源部11がオンされるタイミングをずらして動作させる機能を備えている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様であり、以下にその作用を説明する。
【0033】
電源が投入されると(ステップ31)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ32)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ33)。
【0034】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、光源部11がオンされる(ステップ35)。すると、施術部にはミストが供給されるとともに、光が照射される。
【0035】
次いで、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を超えると(ステップ36)、ヒーター7がオフされてミストの供給が停止される(ステップ37)。
次いで、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T3を超えると(ステップ38)、光源部11がオフされる(ステップ39)。この後、ヒーター7がオンされてミストの供給が再開され、電源スイッチ12がオフされるまで、ステップ34〜39と同等の動作が繰り返される(ステップ40)。
【0036】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)ヒーター7と光源部11を、タイミングをずらしてオンさせて、施術部へのミストの吐出と光の照射とを、タイミングをずらして行うことができる。従って、ミストによる照射光の散乱を低減して、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
(第五の実施形態)
図7及び図8は、第五の実施形態を示す。この実施形態は、図7に示すように、ミスト案内管9に開閉弁13を介在させたものであり、その他の機械的構成は、前記第一の実施形態と同様である。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。
【0037】
前記開閉弁13は、制御部8によりその開閉動作が制御され、ヒーター7がオフされるとき閉じられ、ヒーター7のオン動作に先立って開かれる。開閉弁13が閉じられると、ボイラ室5からミスト吐出口10へのミストの供給が直ちに停止される。
【0038】
次に、上記のように構成された美容装置の作用を図8に従って説明する。
電源が投入されると(ステップ41)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始されるとともに(ステップ42)、ヒーター7がオンされてミスト吐出口10からのミストの吐出が開始される(ステップ43)。このとき、開閉弁13は開かれている。
【0039】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、ヒーター7がオフされて、ミストの吐出が停止される(ステップ44,45)。
次いで、開閉弁13が閉じられ(ステップ46)、光源部11がオンされて施術部への光の照射が開始される(ステップ47)。そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T2を越えると(ステップ48)、開閉弁13が開かれ(ステップ49)、光源部11がオフされる(ステップ50)。
【0040】
そして、ヒーター7がオンされて施術部へのミストの噴出が再開され、この後は電源スイッチ12がオフされるまでヒーター7と光源部11が所定時間毎に交互にオンされる(ステップ51)。
【0041】
この実施形態の美容装置では、第三の実施形態で得られた効果に加えて、次に示す効果を得ることができる。
(1)ヒーター7をオフさせて、ミストの吐出を停止するとき、開閉弁13が閉じられて、ボイラ室5からミスト吐出口10へのミストの移送が完全に遮断される。従って、ヒーター7を停止させるとき、ミスト吐出口10からのミストの吐出を直ちに停止させることができる。
(第六の実施形態)
図9〜図11は、第六の実施形態を示す。この実施形態は、ミスト吐出口及び光源部を複数設けたこと以外の機械的構成は、第一の実施形態と同様である。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。
【0042】
図9に示すように、本体1の上面にはミストを並行に噴出可能とした2つの第一及び第二のミスト吐出口14a,14bが横方向に並設されている。各ミスト吐出口14a,14bの下方には、ミスト吐出口14a,14bと並行に光を照射可能とした第一及び第二の光源部15a,15bがそれぞれ配設されている。前記ミスト吐出口14a,14bの間隔は、顔を施術部としたとき、顔の左右部分にミストを吐出するように、3〜10cmの間隔が確保されている。
【0043】
図10に示すように、ボイラ室5から前記ミスト吐出口14a,14bにミストを移送するミスト案内管16は、ボイラ室5とミスト吐出口14a,14bとの間で分岐して、前記第一及び第二のミスト吐出口14a,14bにそれぞれ接続されている。
【0044】
前記ミスト案内管16の分岐部には切り替え弁17が設けられている。そして、切り替え弁17は前記制御部8により制御されて、ボイラ室5で生成されたミストを前記第一及び第二のミスト吐出口14a,14bのいずれかに供給するように切り替えられる。
【0045】
前記第一及び第二の光源部15a,15bは、制御部8によりいずれか一方ずつ交互にオンされる。そして、第一のミスト吐出口14aからミストが吐出されるとき、第一のミスト吐出口14aから離れて位置する第二の光源部15bのみがオンされる。また、第二のミスト吐出口14bからミストが吐出されるとき、第二のミスト吐出口14bの近傍に位置しない第一の光源部15aのみがオンされるように制御される。
【0046】
次に、上記のように構成された美容装置の作用を図11に従って説明する。
電源が投入されると(ステップ61)、制御部8の動作によりタイマーのカウントアップが開始される(ステップ62)。
【0047】
次いで、切り替え弁17が制御されて、例えば第一のミスト吐出口14aがボイラ室5と連通(オン)されるとともに、第二のミスト吐出口14bがボイラ室5と遮断(オフ)される(ステップ63)。
【0048】
次いで、ヒーター7がオンされて第一のミスト吐出口14aからのミストの吐出が開始され(ステップ64)、第一の光源部15aがオフされるとともに、第二の光源部15bがオンされる(ステップ65)。
【0049】
そして、タイマーのカウント時間Tがあらかじめ設定された時間T1を超えると、切り替え弁17が制御されて、第一のミスト吐出口14aがボイラ室5と遮断されるとともに、第二のミスト吐出口14bがボイラ室5と連通される(ステップ67)。
【0050】
次いで、第一の光源部15aがオンされるとともに、第二の光源部15bがオフされ(ステップ68)、この後は電源スイッチ12がオフされるまで所定時間毎に、切り替え弁17の切り替えと第一及び第二の光源部15a,15bの切り替えが繰り返される(ステップ69)。
【0051】
この実施形態の美容装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)第一のミスト吐出口14aからミストを噴出するとき、第二の光源部15bのみをオンさせ、第二のミスト吐出口14bからミストを噴出するとき、第一の光源部15aのみをオンさせる。従って、施術部へのミストの吐出と光の照射を、第一及び第二のミスト吐出口14a,14bと第一及び第二の光源部15a,15bとで互い違いに行うことができるので、ミストによる光の散乱を低減して、施術部を充分に照射して活性化することができる。
(2)第一及び第二のミスト吐出口14a,14bと、第一及び第二の光源部15a,15bにより、例えば顔面の左右を広範囲に施術することができる。
(3)施術部に十分な照射光とミストを供給して、張りや潤いを与えることができる。
【0052】
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・第五の実施形態において、ミストの吐出を停止させるとき、ボイラ室5の内圧が高くならない範囲で、ヒーター7を停止させず、開閉弁13の制御のみで対応してもよい。
・第六の実施形態に、第一の実施形態のヒーターの強弱モード制御、第二の実施形態の光源部の強弱モード制御、第四の実施形態のヒーターと光源部をオンさせるタイミングをずらすような制御等を組み合わせてもよい。
・上記各実施形態において、ミストはボイラ室で生成される温ミストの他、超音波ミスト、ベンチュリーミスト等を使用してもよい。
【符号の説明】
【0053】
5…ミスト生成部(ボイラ室)、7…ミスト生成部(ヒーター)、8…制御部、14a,14b…ミスト吐出口、11,15a,15b…光源部、16…ミスト案内管、17…切り替え手段(切り替え弁)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミストを生成するミスト生成部と、
前記ミストを施術部に向かって噴出するミスト吐出口と、
前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを移送するミスト案内管と、
前記施術部に光を照射する光源部と
を備えた美容装置において、
複数の前記ミスト吐出口と、
前記ミスト案内管に介在され、前記ミスト吐出口の中からいずれか一つを選択して前記ミストを供給する切り替え手段と
を備えたことを特徴とする美容装置。
【請求項2】
請求項1に記載の美容装置において、
前記各ミスト吐出口の近傍にそれぞれ設けられた前記光源部と、
前記切り替え手段を制御して前記ミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する前記光源部以外の光源部を選択して動作させる制御部と
を備えたことを特徴とする美容装置。
【請求項3】
請求項2に記載の美容装置において、
前記制御部は、ミスト量を調整する複数のモードで前記ミスト生成部を制御することを特徴とする美容装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の美容装置において、
前記制御部は、前記光源部から照射される光照射量を調整する複数のモードで前記光源部を制御することを特徴とする美容装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の美容装置において、
前記制御部は、非選択状態から選択状態に移行するミスト吐出口の近傍に位置する光源部を、あらかじめ設定された時間の経過後に非選択とすることを特徴とする美容装置。
【請求項6】
複数のミスト吐出口の中からミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、複数の光源部の中から、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する光源部以外の光源部を選択して動作させることを特徴とする美容装置の制御方法。
【請求項1】
ミストを生成するミスト生成部と、
前記ミストを施術部に向かって噴出するミスト吐出口と、
前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを移送するミスト案内管と、
前記施術部に光を照射する光源部と
を備えた美容装置において、
複数の前記ミスト吐出口と、
前記ミスト案内管に介在され、前記ミスト吐出口の中からいずれか一つを選択して前記ミストを供給する切り替え手段と
を備えたことを特徴とする美容装置。
【請求項2】
請求項1に記載の美容装置において、
前記各ミスト吐出口の近傍にそれぞれ設けられた前記光源部と、
前記切り替え手段を制御して前記ミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する前記光源部以外の光源部を選択して動作させる制御部と
を備えたことを特徴とする美容装置。
【請求項3】
請求項2に記載の美容装置において、
前記制御部は、ミスト量を調整する複数のモードで前記ミスト生成部を制御することを特徴とする美容装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の美容装置において、
前記制御部は、前記光源部から照射される光照射量を調整する複数のモードで前記光源部を制御することを特徴とする美容装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の美容装置において、
前記制御部は、非選択状態から選択状態に移行するミスト吐出口の近傍に位置する光源部を、あらかじめ設定された時間の経過後に非選択とすることを特徴とする美容装置。
【請求項6】
複数のミスト吐出口の中からミストを噴出するミスト吐出口を順次変更するとともに、複数の光源部の中から、選択された前記ミスト吐出口の近傍に位置する光源部以外の光源部を選択して動作させることを特徴とする美容装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−235922(P2012−235922A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107371(P2011−107371)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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