美顔器
【課題】炭酸混合化粧水を生成する炭酸ガス供給用ボンベが使用時において直接目に
触れない様にし、不必要な違和感、不安感を払拭し、且つボンベからの炭酸ガス噴出
調整もボンベを直視することなく軽快に操作できるという課題を解決することとし
た。
【解決手段】炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を隠蔽し、且つ下端が一定長さ
食み出す下開口の上側筒体、及びこの上側筒体の上部に装着されると共に、回転によ
りノズル部の弁杆を連動させて炭酸ガス噴出を調整する円形調整用摘子、並びに前記
上側筒体の下端開口縁より食み出した炭酸ガス供給用ボンベの該食出し部を収納する
と共に、前記上側筒体の下開口縁と着脱自在に嵌合する上開口で、而も底部が着座す
る下側筒体とで構成された直立型ボンベ収納ボックスと、更に前記スプレー本体とノ
ズル部とを接続する可撓性ホースとする美顔器。
触れない様にし、不必要な違和感、不安感を払拭し、且つボンベからの炭酸ガス噴出
調整もボンベを直視することなく軽快に操作できるという課題を解決することとし
た。
【解決手段】炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を隠蔽し、且つ下端が一定長さ
食み出す下開口の上側筒体、及びこの上側筒体の上部に装着されると共に、回転によ
りノズル部の弁杆を連動させて炭酸ガス噴出を調整する円形調整用摘子、並びに前記
上側筒体の下端開口縁より食み出した炭酸ガス供給用ボンベの該食出し部を収納する
と共に、前記上側筒体の下開口縁と着脱自在に嵌合する上開口で、而も底部が着座す
る下側筒体とで構成された直立型ボンベ収納ボックスと、更に前記スプレー本体とノ
ズル部とを接続する可撓性ホースとする美顔器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧水と炭酸ガスとの混合液を顔肌等に噴霧状に吹き付ける美顔器に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、遊離炭酸を含有する炭酸泉に入浴すると、炭酸泉内の炭酸成分が皮膚下の毛細血管に作用してこの毛細血管を拡張させ、これにより入浴者の血行が改善されて入浴者の疲労回復や健康増進が図れることは、既に広く知られている。
そこで、この炭酸成分が皮膚下の毛細血管に作用してこの毛細血管を拡張させる効能を利用して、化粧水と共に混合液を顔肌等に吹き付けると共に、皮脂や汚れ等の残骸物を顔肌から遊離させて取り除き、より若々しく美しい顔肌を指向する。
一般的な美顔器として、例えば下記技術文献1及び2が存在する。
これらは、単にスチーム噴射、更には顔肌に吸引パットを添わせて顔肌の残骸物をハード的に除去させるものであり、顔肌へのソフト的な癒しは考慮されておらず、却って顔肌等を傷めることも否定できなかった。
更に技術文献3が存在するが、これは単に炭酸ガス供給用ボンベをスプレー本体に直接取付け、即ち一体化したものに過ぎない。
特に、この技術文献3を含め他の文献についても炭酸ガス供給用ボンベが露呈しており、使用者にとっては炭酸ガスを充満したボンベと言うことから違和感、不安感を抱き、敬遠される傾向にある。
技術文献4は炭酸ガスと化粧水との混合液をボンベに充満した所謂、エアゾールに過ぎない。
【0003】
そこでこれらの多くの技術文献の下、本願発明者が発明者の一翼を担って技術文献5に示す如く、美顔器の製品化に結び付く発明が成された。
その後、本願発明者が更なる技術開発に傾注し、より実用に即した製品の具現化を探求することとした。
【特許文献】 実用新案出願公告昭63−48265号・・・技術文献1 特開2000−197519号・・・・・・・技術文献2 特開平5−238928号・・・・・・・・技術文献3 特開2003−54662号・・・・・・・技術文献4 実用新案登録第3136465号・・・・・・技術文献5 (その後、特許出願変更)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、炭酸混合化粧水を生成する炭酸ガス供給用ボンベが使用時において直接目に触れない様にし、不必要な違和感、不安感を払拭し、且つボンベからの炭酸ガス噴出調整もボンベを直視することなく軽快に操作できることとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の美顔器は、上記課題を解決するために、炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を隠蔽し、且つ下端が一定長さ食み出す下開口の上側筒体、及びこの上側筒体の上部に装着されると共に、水平回転によりノズル部の弁杆を上下動させて炭酸ガス噴出を調整する円形調整用摘子、並びに前記上側筒体の下端開口縁より食み出した炭酸ガス供給用ボンベの該食出し部を収納すると共に、前記上側筒体の下開口縁と着脱自在に嵌合する上開口で、而も底部が着座する下側筒体とで構成された直立型ボンベ収納ボックスと、更に前記スプレー本体とノズル部とを接続する可撓性ホースとで成したことを特徴とするものである。
【0006】
更に本発明は、ボンベ収納ボックスの下側筒体を有底で、而も下広状のスカート形に形成したことを特徴とするものである。
【0007】
ボンベ収納ボックスの側面にスプレー本体を着脱自在に差込引掛ける引掛部を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
更に本発明は引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体の上部で、而も調整用摘子の直下に巻付くリング部とを金属板にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明は引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体と下側筒体との夫々の嵌合する開口縁間に介在するリング部とを断面丸型金属体にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明は円形調整用摘子に押圧杆を垂下装備し、円形調整用摘子の一方向への水平回転により該押圧杆をバネ力に抗して下降させると共に、ノズル部内孔の弁杆を連動下降させてノズル孔を閉塞し、且つ円形調整用摘子の逆方向への水平回転により該押圧杆をバネ力にて上昇させると共に、弁杆を連動上昇させてノズル孔を開口し、炭酸ガス供給用ボンベの噴出口頭部に差込まれた噴出用信管からの噴出ガスを前記ノズル部内孔からノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とするものである。
【0011】
更に本発明は、炭酸ガス供給用ボンベの上端の噴出口頭部を上側筒体の下開口より該上側筒体のソケット部に捻じ込むことによって、該ソケット部に備えられた噴出用信管が噴出口頭部の封印膜に貫通し、炭酸ガス供給用ボンベからの噴出ガスを噴出用信管、弁杆の内孔、ノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とするものである。
【0012】
特に本発明は、上側筒体の上部面とこれに対面する円形調整用摘子の内側面とに夫々互に嵌合するラチェットを設けると共に、一方向の回転に対しては一定回転数にて緊締して炭酸ガス供給用ボンベからのガス供給を停止し、且つ反対方向の回転に対しては一定回転数以降両者のラチェットが空転してガス供給を維持する様にしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
(1)請求項1により、上側筒体にて炭酸ガス供給用ボンベの上端の噴出口頭部は隠蔽されて外部に触れることなく、その上部の円形調整用摘子の水平回転によりガス噴出を調整できる。
また、炭酸ガス供給用ボンベの下部は上側筒体の下端開口縁より一部が食み出しており、この食出し部をボンベの取替時、工具等で保持すると共に回転操作させてボンベの取替えを行うことができる。
勿論、その食出し部は上側筒体を下側筒体に嵌合させることにより該下側筒体に収納されているので外部に触れることはない。
更にこの下側筒体は底部が着座することで上側筒体とで直立型ボンベ収納ボックスを構成され、美顔器としてより感性を高めることができる。
【0014】
(2)請求項2により、下側筒体は有底のため、炭酸ガス供給用ボンベは全体が隠蔽される。
また、下側筒体は下広状のスカート状に形成されているので、より安定して直立できる。
【0015】
(3)請求項3により、ボンベ収納ボックスの側面にスプレー本体を引掛装着して一体化することにより、無造作にスプレー本体が放置されず、ガス供給用ホース、ノズル部等への異常な外力が加わることを防ぎ、常に正常に使用できる。
【0016】
(4)請求項4により、スプレー本体を引掛けるフック体を金属板にて一体的に形成してそのリング部を上側筒体に巻付けたから、下側筒体と一体的に合成樹脂にて成型する場合、複雑な金型のとなるが、それらに比し安価である。
【0017】
(5)請求項5により、フック体は断面丸型金属体(パイプ、丸棒)にて形成されているから、スプレー本体の着脱時に傷が付かず、また使用者に対しても同様であり、且つフック体は上下側筒体の開口縁間にて挟持され、特殊な手段を要しない。
【0018】
(6)請求項6により、炭酸混合化粧水を生成する炭酸ガス供給用ボンベが使用時において直接目に触れないのは勿論、ボンベからの炭酸ガス噴出調整もボンベを直視することなく直立型ボンベ収納ボックスの上部に装備された円形調整用摘子を水平回転させることにより、炭酸ガスの噴出、停止、更には噴出調整が軽快に行える。
【0019】
(7)請求項7により、炭酸ガス供給用ボンベの装填は、単に上側筒体のソケット部に捻じ込めば、ソケット部に備えられた噴出用信管がボンベの封印膜に貫通し、ガスはノズル部に亘って流通可能となり、また新規なボンベと取替える際は、逆にボンベを回転させてソケット部から簡単に外すことができる。
【0020】
(8)請求項8により、円形調整用摘子を一方向に回転すれば、一定回転数にて停止し、その感覚にて緊締完了を確認できると共に、炭酸ガス供給用ボンベからのガス供給を停止させることができ、且つ逆に反対方向に回転すれば一定以上の緩みに対しラチェットが空転してガス供給を維持することができ、この状態にてガス噴出が無ければボンベ内の炭酸ガスの消耗を確認でき、使用者に不必要な不安感を与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下本発明を実施形態の図面に基づいて説明する。図1は美顔器の使用状態を示す斜視図であって、使用者が手先Hにてスプレー本体Sの握手部Saを保持している。図2は、美顔器全体を示す斜視図であって、下広状のスカート状に形成した直立型ボンベ収納ボックスXを上下側筒体1、2にて構成しており、スプレー本体Sがボンベ収納ボックスXの側面Xaに着脱自在に装着されている。更に図3、4は、上側筒体1に装填された炭酸ガス供給用ボンベBの食出し部Baを下側筒体2に収納した状態を示している。
【0022】
而して、具体的には炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3に形成されたネジ4を上側筒体1のソケット部5のネジ孔6に捻じ込む。
このソケット部5は上側筒体1の内筒7に装備されており、内筒7は上側筒体1の下開口1aより挿入されて両者1、7の抜止段部8、9にて圧入装備され、一体化される。
従って、炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3は隠蔽されて外部に触れない状態で、該炭酸ガス供給用ボンベBが装填される。
ソケット部5のネジ孔6には炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3の上部に対峙してノズル部10が螺着されている。
【0023】
このノズル部10は、図4、5に示す如く、噴出用信管11を備えており、この噴出用信管11が炭酸ガス供給用ボンベBを捻じ込んだ際、その噴出口頭部3の封印膜3aに貫通し、炭酸ガス供給用ボンベからの噴出ガスを噴出用信管11、内孔12、ノズル孔13に亘ってガス流通路を形成する。
またノズル部10の底部には噴出口頭部3の封印膜3aに圧着してガス漏れ防止パッキン14が備えられている。
ノズル部10の内孔12には上下動する弁杆15を挿通しており、常にバネ16にて上方向に弾圧されている。而して、図5、6に示す如く、この弁杆15の上下動によってノズル孔13の開閉を行う。
【0024】
上側筒体1の上部面1bには炭酸ガス噴出調整用の円形調整用摘子17が位置しており、該円形調整用摘子17の内側面17bからは押圧杆18が垂下しており、その下端18aがバネ19にて弁杆15の上端15aに弾圧しており、且つそのバネ力は弁杆15のバネ16の力より勝っている。
即ち弁杆15は下方の噴出用信管11の側にバネ16に抗して弾圧されている。
而して、押圧杆18と共に円形調整用摘子17も常に下方向に引張られている。
【0025】
円形調整用摘子17の内側面17bと上側筒体1の上部面1bとには夫々互に嵌合するラチェット20、21が設けてあり、円形調整用摘子17の一方向の回転、即ち時計方向の回転に対しては一定回転数にて緊締し、且つこれと反対方向、即ち反時計方向での、一定回転数以降両ラチェット20、21が空転することとしている。
具体的には、円形調整用摘子17の内側面17bにはボス22を設けており、その外周に数条の凸状スパイラル23が形成されている。また、上側筒体1の上部面1bにはこれに噛合する凹状スパイラル24が形成されていて、円形調整用摘子17の一定以上の回転により凸状スパイラル23が上側筒体1の凹状スパイラル24から遊離することとなり、且つその状態から反対方向に回転させることによって、再度噛合することとなる。
【0026】
図3に示す如く、炭酸ガス供給用ボンベBは食出し部Baを下側筒体2に収納されており、その下側筒体2は有底としているので上開口2aより挿入された炭酸ガス供給用ボンベBは底部2bにて覆われる。
また、下側筒体2は下広状のスカート状面2cとなっているから、より安定して直立できる。
図7はスプレー本体Sをボンベ収納ボックスXの側面Xaの側面に着脱自在に引掛ける差込引掛部Zの具体例を示し、握手部Saが差込まれるホルダー部25a及び上側筒体1の上部で、而も調整用摘子17の直下の溝26に巻付くリング部25bとを金属板にて一体的に形成したフック体25としている。
勿論、図8に示す如く、フック体25を断面丸型金属体にて一体的に形成し、上側筒体1の下開口1aと下側筒体2の上開口2aとの間にて挟着しいもよい。
【0027】
而して図9は、スプレー本体Sの具体例を示し、握手部Saと直行する筒部27を内蔵配置している。この筒部27は導管28を主として成している。
導管28の前方位置には所定量の化粧水Wを収納するカップ29を導管28の内孔28aに連通したネジ孔28bに着脱自在にねじ込み取付装備している。この化粧水Wとしては、例えば一般化粧剤にゲルマニウム粒子を混合させれば、炭酸成分の保湿性と美白効果が一層強まり、美容目的、即ちソフト的効能が一層好適となる。
【0028】
このカップ29はキャップ29と導管28にねじ込まれる下端の滴下口29aとより成っている。また、導管28の先端には噴出ノズル31が設けられている。スプレー本体Sの導管28から握手部Saを通った可撓性ホースPがノズル部10のノズル孔13に接続されている。勿論、この可撓性ホースPは必要に応じた長さに設定する。
また、この握手部Saには操作部30が装備されており、この操作部30を操作することにより、導管28の内孔28aを開閉するシャッター板32を上下にスライドさせる。
【0029】
具体的には、操作部30を反転レバー形式として、軸33にて反転自在に支持し、リンク34の一方ピン34aを操作部30に軸結合し、他方ピン34bをシャッター板32のリング35に軸結合している。勿論、この操作部30を押ボタン形式にすることも可能である。
操作部30には、常に操作部30を矢印c、シャッター板32を矢印dと反対方向にバネ力を付勢している。
【0030】
このシャッター板32は、化粧水収納カップ29と炭酸ガス供給用パイプPの引込口36との間に位置し、操作部30の引き付けによりリンク34、35を介して縦溝37を下方向にスライドし、シャッター板32の小孔32aと導管28の内孔28aとが合致し炭酸ガスの流入を可能とする。
導管28の内孔28aには、化粧水収納カップ29の滴下口29aに逆止弁38が装備されており、炭酸ガスが化粧水収納カップ29側に流入するのを防止し、適正な炭酸成分の混合化粧水が得られる。この逆止弁38としては薄膜の合成樹脂にて成型する。
【0031】
また、導管28の先端噴出ノズル31はパッキン39を介在してカップリング40を螺着してシールドする。
更に、噴出ノズル31には顔肌に添わせる吸引パット41を適宜装着する。
勿論、この吸引パット41を使用せずして直接肌面に噴霧混合化粧水を吹き付けてもよい。
【使用動作説明】
【0032】
次に本発明美顔器の使用順序を説明すると、スプレー本体Sの使用動作は先の本願発明者が発明者の一翼を担った技術文献5に示す内容とほぼ同内容であり、従って、炭酸ガス供給用ボンベBの装填、取替え及び炭酸ガス噴出の調整について説明する。
図4は炭酸ガス供給用ボンベBが装填された状態を示している。この状態は、炭酸ガス供給用ボンベBの噴出口頭部3が上側筒体1のソケット部5に捻じ込まれており、ソケット部5の噴出用信管11が炭酸ガス供給用ボンベBの封印膜3aを貫通している。
【0033】
而してノズル部10の弁杆15は下方向に下降しており、内孔12とノズル孔13との間は遮断されている。
従って、この状態に於いてスプレー本体Sを操作しても、炭酸ガスが噴出供給されていないからスプレー本体Sから炭酸混合化粧水は霧状に噴出することはない。
勿論、この状態は円形調整用摘子17が時計方向に回転しており、円形調整用摘子17の凸状スパイラル23が上側筒体1の凹状スパイラル24に噛合緊締し、且つ円形調整用摘子17の押圧杆18は下降し、その状態は維持されているから、図5に示す如くバネ16に抗して弁杆15を下方向に弾圧下降状態に維持されており、ガス漏れはない。
【0034】
続いて、スプレー本体Sを使用し、炭酸混合化粧水を霧状に噴出するに当たっては、上記状態より円形調整用摘子17を反時計方向に回転させる。
円形調整用摘子17の一定以上に回転すると、円形調整用摘子17の凸状スパイラル23が上側筒体1の凹状スパイラル24より遊離し、以降両ラチェット20、21が空転する。
而して、図6の夫々の矢印に示す如く円形調整用摘子17の押圧杆18はバネ19に抗して上昇する。この押圧杆18の弾圧開放により弁杆15はバネ16にて上昇して、維持される。
【0035】
弁杆15の上昇にて、噴出用信管11、内孔12、ノズル部10のノズル孔13に亘ってガス流通路を形成される。
この状態に於いて、スプレー本体Sを操作すれば、炭酸ガスと化粧水収納カップ29からの炭酸ガスとが混合し、所望の炭酸混合化粧水をスプレー本体Sの噴出ノズル31から霧状に噴出させることとなる。
【0036】
次にスプレー本体Sからの炭酸混合化粧水の噴出を停止、即ちスプレー本体Sの使用を終了する場合は、円形調整用摘子17を時計方向に回転し、円形調整用摘子17の凸状スパイラル23を上側筒体1の凹状スパイラル24に噛合緊締させると共に押圧杆18を下降させる。
これにより図5に示す如くバネ15に抗して弁杆15は下方向に弾圧下降し、ノズル部10のノズル孔13と噴出用信管11とのガス流路を遮断し、ガス供給は断たれる。
勿論、この状態でこの状態に於いてスプレー本体Sを操作してもスプレー本体Sからは炭酸混合化粧水が噴出することはない。
尚、ガス消耗による炭酸ガス供給用ボンベBの取替えは、先ず炭酸ガス供給用ボンベBの食出し部Baを保持して回転させ、ソケット部5から取り外す。
【0037】
次にガス充満の炭酸ガス供給用ボンベBを装填する場合は、炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3を上側筒体1のソケット部5に捻じ込む。
而してソケット部5の噴出用信管11が噴出口頭部3の封印膜3aに貫通し、炭酸ガス供給用ボンベBからの噴出ガスは噴出用信管11、内孔12、ノズル孔13に亘ってガス流通路を形成し、炭酸ガス供給用ボンベBの装填を完了することとなる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は美顔器としているが、勿論他の腕、足、身体の肌面への炭酸混合化粧水を噴射することも出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】 美顔器の使用状態を示す斜視図
【図2】 美顔器の全体斜視図
【図3】 美顔器の一部断面図
【図4】 同上の部分拡大断面図
【図5】 同上の拡大部分断面図
【図6】 同上の動作状態を示す拡大部分断面図
【図7】 美顔器の部分斜視図
【図8】 同上の異なる実施形態を示す部分斜視図
【図9】 スプレー本体の断面図
【図10】 同上の部分拡大断面図
【図11】 同上の動作状態を示す拡大部分断面図
【図12】 同上の部品の分解斜視図
【符号の説明】
H 使用者の手先
B 炭酸ガス供給用ボンベ
Ba ボンベ食出し部
X 収納ボックス
S スプレー本体
P 可撓性ホース
1 上側筒体
2 下側筒体
3 噴出口頭部
5 ソケット部
10 ノズル部
11 噴出用信管
12 内孔
13 ノズル孔
15 弁杆
17 円形調整用摘子
18 押圧杆
20 ラチェット
21 ラチェット
23 凸状スパイラル
24 凹状スパイラル
Z 引掛部
28 導管
29 カップ
31 噴出ノズル
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧水と炭酸ガスとの混合液を顔肌等に噴霧状に吹き付ける美顔器に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、遊離炭酸を含有する炭酸泉に入浴すると、炭酸泉内の炭酸成分が皮膚下の毛細血管に作用してこの毛細血管を拡張させ、これにより入浴者の血行が改善されて入浴者の疲労回復や健康増進が図れることは、既に広く知られている。
そこで、この炭酸成分が皮膚下の毛細血管に作用してこの毛細血管を拡張させる効能を利用して、化粧水と共に混合液を顔肌等に吹き付けると共に、皮脂や汚れ等の残骸物を顔肌から遊離させて取り除き、より若々しく美しい顔肌を指向する。
一般的な美顔器として、例えば下記技術文献1及び2が存在する。
これらは、単にスチーム噴射、更には顔肌に吸引パットを添わせて顔肌の残骸物をハード的に除去させるものであり、顔肌へのソフト的な癒しは考慮されておらず、却って顔肌等を傷めることも否定できなかった。
更に技術文献3が存在するが、これは単に炭酸ガス供給用ボンベをスプレー本体に直接取付け、即ち一体化したものに過ぎない。
特に、この技術文献3を含め他の文献についても炭酸ガス供給用ボンベが露呈しており、使用者にとっては炭酸ガスを充満したボンベと言うことから違和感、不安感を抱き、敬遠される傾向にある。
技術文献4は炭酸ガスと化粧水との混合液をボンベに充満した所謂、エアゾールに過ぎない。
【0003】
そこでこれらの多くの技術文献の下、本願発明者が発明者の一翼を担って技術文献5に示す如く、美顔器の製品化に結び付く発明が成された。
その後、本願発明者が更なる技術開発に傾注し、より実用に即した製品の具現化を探求することとした。
【特許文献】 実用新案出願公告昭63−48265号・・・技術文献1 特開2000−197519号・・・・・・・技術文献2 特開平5−238928号・・・・・・・・技術文献3 特開2003−54662号・・・・・・・技術文献4 実用新案登録第3136465号・・・・・・技術文献5 (その後、特許出願変更)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、炭酸混合化粧水を生成する炭酸ガス供給用ボンベが使用時において直接目に触れない様にし、不必要な違和感、不安感を払拭し、且つボンベからの炭酸ガス噴出調整もボンベを直視することなく軽快に操作できることとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の美顔器は、上記課題を解決するために、炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を隠蔽し、且つ下端が一定長さ食み出す下開口の上側筒体、及びこの上側筒体の上部に装着されると共に、水平回転によりノズル部の弁杆を上下動させて炭酸ガス噴出を調整する円形調整用摘子、並びに前記上側筒体の下端開口縁より食み出した炭酸ガス供給用ボンベの該食出し部を収納すると共に、前記上側筒体の下開口縁と着脱自在に嵌合する上開口で、而も底部が着座する下側筒体とで構成された直立型ボンベ収納ボックスと、更に前記スプレー本体とノズル部とを接続する可撓性ホースとで成したことを特徴とするものである。
【0006】
更に本発明は、ボンベ収納ボックスの下側筒体を有底で、而も下広状のスカート形に形成したことを特徴とするものである。
【0007】
ボンベ収納ボックスの側面にスプレー本体を着脱自在に差込引掛ける引掛部を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
更に本発明は引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体の上部で、而も調整用摘子の直下に巻付くリング部とを金属板にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明は引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体と下側筒体との夫々の嵌合する開口縁間に介在するリング部とを断面丸型金属体にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明は円形調整用摘子に押圧杆を垂下装備し、円形調整用摘子の一方向への水平回転により該押圧杆をバネ力に抗して下降させると共に、ノズル部内孔の弁杆を連動下降させてノズル孔を閉塞し、且つ円形調整用摘子の逆方向への水平回転により該押圧杆をバネ力にて上昇させると共に、弁杆を連動上昇させてノズル孔を開口し、炭酸ガス供給用ボンベの噴出口頭部に差込まれた噴出用信管からの噴出ガスを前記ノズル部内孔からノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とするものである。
【0011】
更に本発明は、炭酸ガス供給用ボンベの上端の噴出口頭部を上側筒体の下開口より該上側筒体のソケット部に捻じ込むことによって、該ソケット部に備えられた噴出用信管が噴出口頭部の封印膜に貫通し、炭酸ガス供給用ボンベからの噴出ガスを噴出用信管、弁杆の内孔、ノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とするものである。
【0012】
特に本発明は、上側筒体の上部面とこれに対面する円形調整用摘子の内側面とに夫々互に嵌合するラチェットを設けると共に、一方向の回転に対しては一定回転数にて緊締して炭酸ガス供給用ボンベからのガス供給を停止し、且つ反対方向の回転に対しては一定回転数以降両者のラチェットが空転してガス供給を維持する様にしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
(1)請求項1により、上側筒体にて炭酸ガス供給用ボンベの上端の噴出口頭部は隠蔽されて外部に触れることなく、その上部の円形調整用摘子の水平回転によりガス噴出を調整できる。
また、炭酸ガス供給用ボンベの下部は上側筒体の下端開口縁より一部が食み出しており、この食出し部をボンベの取替時、工具等で保持すると共に回転操作させてボンベの取替えを行うことができる。
勿論、その食出し部は上側筒体を下側筒体に嵌合させることにより該下側筒体に収納されているので外部に触れることはない。
更にこの下側筒体は底部が着座することで上側筒体とで直立型ボンベ収納ボックスを構成され、美顔器としてより感性を高めることができる。
【0014】
(2)請求項2により、下側筒体は有底のため、炭酸ガス供給用ボンベは全体が隠蔽される。
また、下側筒体は下広状のスカート状に形成されているので、より安定して直立できる。
【0015】
(3)請求項3により、ボンベ収納ボックスの側面にスプレー本体を引掛装着して一体化することにより、無造作にスプレー本体が放置されず、ガス供給用ホース、ノズル部等への異常な外力が加わることを防ぎ、常に正常に使用できる。
【0016】
(4)請求項4により、スプレー本体を引掛けるフック体を金属板にて一体的に形成してそのリング部を上側筒体に巻付けたから、下側筒体と一体的に合成樹脂にて成型する場合、複雑な金型のとなるが、それらに比し安価である。
【0017】
(5)請求項5により、フック体は断面丸型金属体(パイプ、丸棒)にて形成されているから、スプレー本体の着脱時に傷が付かず、また使用者に対しても同様であり、且つフック体は上下側筒体の開口縁間にて挟持され、特殊な手段を要しない。
【0018】
(6)請求項6により、炭酸混合化粧水を生成する炭酸ガス供給用ボンベが使用時において直接目に触れないのは勿論、ボンベからの炭酸ガス噴出調整もボンベを直視することなく直立型ボンベ収納ボックスの上部に装備された円形調整用摘子を水平回転させることにより、炭酸ガスの噴出、停止、更には噴出調整が軽快に行える。
【0019】
(7)請求項7により、炭酸ガス供給用ボンベの装填は、単に上側筒体のソケット部に捻じ込めば、ソケット部に備えられた噴出用信管がボンベの封印膜に貫通し、ガスはノズル部に亘って流通可能となり、また新規なボンベと取替える際は、逆にボンベを回転させてソケット部から簡単に外すことができる。
【0020】
(8)請求項8により、円形調整用摘子を一方向に回転すれば、一定回転数にて停止し、その感覚にて緊締完了を確認できると共に、炭酸ガス供給用ボンベからのガス供給を停止させることができ、且つ逆に反対方向に回転すれば一定以上の緩みに対しラチェットが空転してガス供給を維持することができ、この状態にてガス噴出が無ければボンベ内の炭酸ガスの消耗を確認でき、使用者に不必要な不安感を与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下本発明を実施形態の図面に基づいて説明する。図1は美顔器の使用状態を示す斜視図であって、使用者が手先Hにてスプレー本体Sの握手部Saを保持している。図2は、美顔器全体を示す斜視図であって、下広状のスカート状に形成した直立型ボンベ収納ボックスXを上下側筒体1、2にて構成しており、スプレー本体Sがボンベ収納ボックスXの側面Xaに着脱自在に装着されている。更に図3、4は、上側筒体1に装填された炭酸ガス供給用ボンベBの食出し部Baを下側筒体2に収納した状態を示している。
【0022】
而して、具体的には炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3に形成されたネジ4を上側筒体1のソケット部5のネジ孔6に捻じ込む。
このソケット部5は上側筒体1の内筒7に装備されており、内筒7は上側筒体1の下開口1aより挿入されて両者1、7の抜止段部8、9にて圧入装備され、一体化される。
従って、炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3は隠蔽されて外部に触れない状態で、該炭酸ガス供給用ボンベBが装填される。
ソケット部5のネジ孔6には炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3の上部に対峙してノズル部10が螺着されている。
【0023】
このノズル部10は、図4、5に示す如く、噴出用信管11を備えており、この噴出用信管11が炭酸ガス供給用ボンベBを捻じ込んだ際、その噴出口頭部3の封印膜3aに貫通し、炭酸ガス供給用ボンベからの噴出ガスを噴出用信管11、内孔12、ノズル孔13に亘ってガス流通路を形成する。
またノズル部10の底部には噴出口頭部3の封印膜3aに圧着してガス漏れ防止パッキン14が備えられている。
ノズル部10の内孔12には上下動する弁杆15を挿通しており、常にバネ16にて上方向に弾圧されている。而して、図5、6に示す如く、この弁杆15の上下動によってノズル孔13の開閉を行う。
【0024】
上側筒体1の上部面1bには炭酸ガス噴出調整用の円形調整用摘子17が位置しており、該円形調整用摘子17の内側面17bからは押圧杆18が垂下しており、その下端18aがバネ19にて弁杆15の上端15aに弾圧しており、且つそのバネ力は弁杆15のバネ16の力より勝っている。
即ち弁杆15は下方の噴出用信管11の側にバネ16に抗して弾圧されている。
而して、押圧杆18と共に円形調整用摘子17も常に下方向に引張られている。
【0025】
円形調整用摘子17の内側面17bと上側筒体1の上部面1bとには夫々互に嵌合するラチェット20、21が設けてあり、円形調整用摘子17の一方向の回転、即ち時計方向の回転に対しては一定回転数にて緊締し、且つこれと反対方向、即ち反時計方向での、一定回転数以降両ラチェット20、21が空転することとしている。
具体的には、円形調整用摘子17の内側面17bにはボス22を設けており、その外周に数条の凸状スパイラル23が形成されている。また、上側筒体1の上部面1bにはこれに噛合する凹状スパイラル24が形成されていて、円形調整用摘子17の一定以上の回転により凸状スパイラル23が上側筒体1の凹状スパイラル24から遊離することとなり、且つその状態から反対方向に回転させることによって、再度噛合することとなる。
【0026】
図3に示す如く、炭酸ガス供給用ボンベBは食出し部Baを下側筒体2に収納されており、その下側筒体2は有底としているので上開口2aより挿入された炭酸ガス供給用ボンベBは底部2bにて覆われる。
また、下側筒体2は下広状のスカート状面2cとなっているから、より安定して直立できる。
図7はスプレー本体Sをボンベ収納ボックスXの側面Xaの側面に着脱自在に引掛ける差込引掛部Zの具体例を示し、握手部Saが差込まれるホルダー部25a及び上側筒体1の上部で、而も調整用摘子17の直下の溝26に巻付くリング部25bとを金属板にて一体的に形成したフック体25としている。
勿論、図8に示す如く、フック体25を断面丸型金属体にて一体的に形成し、上側筒体1の下開口1aと下側筒体2の上開口2aとの間にて挟着しいもよい。
【0027】
而して図9は、スプレー本体Sの具体例を示し、握手部Saと直行する筒部27を内蔵配置している。この筒部27は導管28を主として成している。
導管28の前方位置には所定量の化粧水Wを収納するカップ29を導管28の内孔28aに連通したネジ孔28bに着脱自在にねじ込み取付装備している。この化粧水Wとしては、例えば一般化粧剤にゲルマニウム粒子を混合させれば、炭酸成分の保湿性と美白効果が一層強まり、美容目的、即ちソフト的効能が一層好適となる。
【0028】
このカップ29はキャップ29と導管28にねじ込まれる下端の滴下口29aとより成っている。また、導管28の先端には噴出ノズル31が設けられている。スプレー本体Sの導管28から握手部Saを通った可撓性ホースPがノズル部10のノズル孔13に接続されている。勿論、この可撓性ホースPは必要に応じた長さに設定する。
また、この握手部Saには操作部30が装備されており、この操作部30を操作することにより、導管28の内孔28aを開閉するシャッター板32を上下にスライドさせる。
【0029】
具体的には、操作部30を反転レバー形式として、軸33にて反転自在に支持し、リンク34の一方ピン34aを操作部30に軸結合し、他方ピン34bをシャッター板32のリング35に軸結合している。勿論、この操作部30を押ボタン形式にすることも可能である。
操作部30には、常に操作部30を矢印c、シャッター板32を矢印dと反対方向にバネ力を付勢している。
【0030】
このシャッター板32は、化粧水収納カップ29と炭酸ガス供給用パイプPの引込口36との間に位置し、操作部30の引き付けによりリンク34、35を介して縦溝37を下方向にスライドし、シャッター板32の小孔32aと導管28の内孔28aとが合致し炭酸ガスの流入を可能とする。
導管28の内孔28aには、化粧水収納カップ29の滴下口29aに逆止弁38が装備されており、炭酸ガスが化粧水収納カップ29側に流入するのを防止し、適正な炭酸成分の混合化粧水が得られる。この逆止弁38としては薄膜の合成樹脂にて成型する。
【0031】
また、導管28の先端噴出ノズル31はパッキン39を介在してカップリング40を螺着してシールドする。
更に、噴出ノズル31には顔肌に添わせる吸引パット41を適宜装着する。
勿論、この吸引パット41を使用せずして直接肌面に噴霧混合化粧水を吹き付けてもよい。
【使用動作説明】
【0032】
次に本発明美顔器の使用順序を説明すると、スプレー本体Sの使用動作は先の本願発明者が発明者の一翼を担った技術文献5に示す内容とほぼ同内容であり、従って、炭酸ガス供給用ボンベBの装填、取替え及び炭酸ガス噴出の調整について説明する。
図4は炭酸ガス供給用ボンベBが装填された状態を示している。この状態は、炭酸ガス供給用ボンベBの噴出口頭部3が上側筒体1のソケット部5に捻じ込まれており、ソケット部5の噴出用信管11が炭酸ガス供給用ボンベBの封印膜3aを貫通している。
【0033】
而してノズル部10の弁杆15は下方向に下降しており、内孔12とノズル孔13との間は遮断されている。
従って、この状態に於いてスプレー本体Sを操作しても、炭酸ガスが噴出供給されていないからスプレー本体Sから炭酸混合化粧水は霧状に噴出することはない。
勿論、この状態は円形調整用摘子17が時計方向に回転しており、円形調整用摘子17の凸状スパイラル23が上側筒体1の凹状スパイラル24に噛合緊締し、且つ円形調整用摘子17の押圧杆18は下降し、その状態は維持されているから、図5に示す如くバネ16に抗して弁杆15を下方向に弾圧下降状態に維持されており、ガス漏れはない。
【0034】
続いて、スプレー本体Sを使用し、炭酸混合化粧水を霧状に噴出するに当たっては、上記状態より円形調整用摘子17を反時計方向に回転させる。
円形調整用摘子17の一定以上に回転すると、円形調整用摘子17の凸状スパイラル23が上側筒体1の凹状スパイラル24より遊離し、以降両ラチェット20、21が空転する。
而して、図6の夫々の矢印に示す如く円形調整用摘子17の押圧杆18はバネ19に抗して上昇する。この押圧杆18の弾圧開放により弁杆15はバネ16にて上昇して、維持される。
【0035】
弁杆15の上昇にて、噴出用信管11、内孔12、ノズル部10のノズル孔13に亘ってガス流通路を形成される。
この状態に於いて、スプレー本体Sを操作すれば、炭酸ガスと化粧水収納カップ29からの炭酸ガスとが混合し、所望の炭酸混合化粧水をスプレー本体Sの噴出ノズル31から霧状に噴出させることとなる。
【0036】
次にスプレー本体Sからの炭酸混合化粧水の噴出を停止、即ちスプレー本体Sの使用を終了する場合は、円形調整用摘子17を時計方向に回転し、円形調整用摘子17の凸状スパイラル23を上側筒体1の凹状スパイラル24に噛合緊締させると共に押圧杆18を下降させる。
これにより図5に示す如くバネ15に抗して弁杆15は下方向に弾圧下降し、ノズル部10のノズル孔13と噴出用信管11とのガス流路を遮断し、ガス供給は断たれる。
勿論、この状態でこの状態に於いてスプレー本体Sを操作してもスプレー本体Sからは炭酸混合化粧水が噴出することはない。
尚、ガス消耗による炭酸ガス供給用ボンベBの取替えは、先ず炭酸ガス供給用ボンベBの食出し部Baを保持して回転させ、ソケット部5から取り外す。
【0037】
次にガス充満の炭酸ガス供給用ボンベBを装填する場合は、炭酸ガス供給用ボンベBの上端噴出口頭部3を上側筒体1のソケット部5に捻じ込む。
而してソケット部5の噴出用信管11が噴出口頭部3の封印膜3aに貫通し、炭酸ガス供給用ボンベBからの噴出ガスは噴出用信管11、内孔12、ノズル孔13に亘ってガス流通路を形成し、炭酸ガス供給用ボンベBの装填を完了することとなる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は美顔器としているが、勿論他の腕、足、身体の肌面への炭酸混合化粧水を噴射することも出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】 美顔器の使用状態を示す斜視図
【図2】 美顔器の全体斜視図
【図3】 美顔器の一部断面図
【図4】 同上の部分拡大断面図
【図5】 同上の拡大部分断面図
【図6】 同上の動作状態を示す拡大部分断面図
【図7】 美顔器の部分斜視図
【図8】 同上の異なる実施形態を示す部分斜視図
【図9】 スプレー本体の断面図
【図10】 同上の部分拡大断面図
【図11】 同上の動作状態を示す拡大部分断面図
【図12】 同上の部品の分解斜視図
【符号の説明】
H 使用者の手先
B 炭酸ガス供給用ボンベ
Ba ボンベ食出し部
X 収納ボックス
S スプレー本体
P 可撓性ホース
1 上側筒体
2 下側筒体
3 噴出口頭部
5 ソケット部
10 ノズル部
11 噴出用信管
12 内孔
13 ノズル孔
15 弁杆
17 円形調整用摘子
18 押圧杆
20 ラチェット
21 ラチェット
23 凸状スパイラル
24 凹状スパイラル
Z 引掛部
28 導管
29 カップ
31 噴出ノズル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定量の化粧水を収納するカップ及びこのカップから滴下された化粧水を引き込む導管、並びに導管内において前記滴下化粧水と炭酸ガスとを混合させて炭酸混合化粧水を霧状に噴出させる先端噴出ノズルとでスプレー本体を構成し、この炭酸ガス供給用ボンベと前記スプレー本体とを可撓性ホースにて接続し、而も該炭酸ガス噴出を調整用摘子にて調整できる様にした美顔器に於いて、前記炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を隠蔽し、且つ下端が一定長さ食み出す下開口の上側筒体、及びこの上側筒体の上部に装着されると共に、水平回転により前記噴出口頭部と連結されたノズル部の弁杆を上下動させて炭酸ガス噴出を調整する円形調整用摘子、並びに前記上側筒体の下端開口縁より食み出した炭酸ガス供給用ボンベの該食出し部を収納すると共に、前記上側筒体の下開口縁と着脱自在に嵌合する上開口で、而も底部が着座する下側筒体とで構成された直立型ボンベ収納ボックスと、更に前記スプレー本体とノズル部とを接続する可撓性ホースとで成したことを特徴とする美顔器。
【請求項2】
ボンベ収納ボックスの下側筒体を有底で、而も下広状のスカート状に形成したことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項3】
ボンベ収納ボックスの側面にスプレー本体を着脱自在に差込引掛ける引掛部を設けたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項4】
引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体の上部で、而も調整用摘子の直下に巻付くリング部とを金属板にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とした請求項3記載の美顔器。
【請求項5】
引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体と下側筒体との夫々の嵌合する開口縁間に介在するリング部とを断面丸型金属体にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とした請求項3記載の美顔器。
【請求項6】
円形調整用摘子に押圧杆を垂下装備し、円形調整用摘子の一方向への水平回転により該押圧杆をバネ力に抗して下降させると共に、ノズル部内孔の弁杆を連動下降させてノズル孔を閉塞し、且つ円形調整用摘子の逆方向への水平回転により該押圧杆をバネ力にて上昇させると共に、弁杆を連動上昇させてノズル孔を開口し、炭酸ガス供給用ボンベの噴出口頭部に差込まれた噴出用信管からの噴出ガスを前記ノズル部内孔からノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項7】
炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を上側筒体の下開口より該上側筒体のソケット部に捻じ込むことによって、該ソケット部に備えられた噴出用信管が噴出口頭部の封印膜を貫通し、炭酸ガス供給用ボンベからの噴出ガスを噴出用信管、弁杆の内孔、ノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項8】
上側筒体の上部面とこれに対面する円形調整用摘子の内側面とに夫々互に嵌合するラチェットを設けると共に、一方向の回転に対しては一定回転数にて緊締して炭酸ガス供給用ボンベからのガス供給を停止し、且つ反対方向の回転に対しては一定回転数以降両者のラチェットが空転してガス供給を維持する様にしたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項1】
所定量の化粧水を収納するカップ及びこのカップから滴下された化粧水を引き込む導管、並びに導管内において前記滴下化粧水と炭酸ガスとを混合させて炭酸混合化粧水を霧状に噴出させる先端噴出ノズルとでスプレー本体を構成し、この炭酸ガス供給用ボンベと前記スプレー本体とを可撓性ホースにて接続し、而も該炭酸ガス噴出を調整用摘子にて調整できる様にした美顔器に於いて、前記炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を隠蔽し、且つ下端が一定長さ食み出す下開口の上側筒体、及びこの上側筒体の上部に装着されると共に、水平回転により前記噴出口頭部と連結されたノズル部の弁杆を上下動させて炭酸ガス噴出を調整する円形調整用摘子、並びに前記上側筒体の下端開口縁より食み出した炭酸ガス供給用ボンベの該食出し部を収納すると共に、前記上側筒体の下開口縁と着脱自在に嵌合する上開口で、而も底部が着座する下側筒体とで構成された直立型ボンベ収納ボックスと、更に前記スプレー本体とノズル部とを接続する可撓性ホースとで成したことを特徴とする美顔器。
【請求項2】
ボンベ収納ボックスの下側筒体を有底で、而も下広状のスカート状に形成したことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項3】
ボンベ収納ボックスの側面にスプレー本体を着脱自在に差込引掛ける引掛部を設けたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項4】
引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体の上部で、而も調整用摘子の直下に巻付くリング部とを金属板にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とした請求項3記載の美顔器。
【請求項5】
引掛部を、スプレー本体が差込まれるホルダー部及び上側筒体と下側筒体との夫々の嵌合する開口縁間に介在するリング部とを断面丸型金属体にて一体的に形成したフック体としたことを特徴とした請求項3記載の美顔器。
【請求項6】
円形調整用摘子に押圧杆を垂下装備し、円形調整用摘子の一方向への水平回転により該押圧杆をバネ力に抗して下降させると共に、ノズル部内孔の弁杆を連動下降させてノズル孔を閉塞し、且つ円形調整用摘子の逆方向への水平回転により該押圧杆をバネ力にて上昇させると共に、弁杆を連動上昇させてノズル孔を開口し、炭酸ガス供給用ボンベの噴出口頭部に差込まれた噴出用信管からの噴出ガスを前記ノズル部内孔からノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項7】
炭酸ガス供給用ボンベの上端噴出口頭部を上側筒体の下開口より該上側筒体のソケット部に捻じ込むことによって、該ソケット部に備えられた噴出用信管が噴出口頭部の封印膜を貫通し、炭酸ガス供給用ボンベからの噴出ガスを噴出用信管、弁杆の内孔、ノズル孔に亘って流通可能としたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【請求項8】
上側筒体の上部面とこれに対面する円形調整用摘子の内側面とに夫々互に嵌合するラチェットを設けると共に、一方向の回転に対しては一定回転数にて緊締して炭酸ガス供給用ボンベからのガス供給を停止し、且つ反対方向の回転に対しては一定回転数以降両者のラチェットが空転してガス供給を維持する様にしたことを特徴とした請求項1記載の美顔器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−51774(P2010−51774A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255137(P2008−255137)
【出願日】平成20年8月31日(2008.8.31)
【出願人】(504118276)株式会社遊気創健美倶楽部 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月31日(2008.8.31)
【出願人】(504118276)株式会社遊気創健美倶楽部 (4)
【Fターム(参考)】
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