説明

耐水性インクジェット記録可能基材

【課題】持続性で耐水性であり、そしてインクジェット印刷インクがその基材上に塗付される場合に鮮明な画像を記録できる、インクジェット記録可能基材の提供。
【解決手段】実質的に耐水性のインクジェット記録可能基材コーディング組成物であって、以下: a.水性ポリウレタン分散物; b.カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物;および、
c.アクリルポリマーを含み、7以下のpHを有する、インクジェット記録可能基材コーティング組成物など。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2002年4月19日出願の出願番号60/373,957号を有する仮特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、インクジェット記録可能基材に関する。特に、本発明は、インクジェット記録可能基材のための耐水性コーティング組成物、このコーティング組成物を調製するための方法、および耐水性インクジェット記録可能基材を生産するためにこのコーティング組成物を塗付する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
当該分野において、インクジェット印刷の品質を改善するために種々の紙処理方法を使用することが公知である。しかし、問題は、画像化シートが水と接触する場合に経験されてきた;画像は、シートを通って他方の側へと移動し得る。いくつかの例において、紙の裏側での画像の透けは、前側よりもより多いインクを有する。さらに、カラーのインクジェット画像におけるカラー間のにじみの問題を改善する紙処理方法は、画像の透けの重篤度を高め得る。
【0004】
基材への液体の浸透を軽減する目的のためにサイジング成分を用いてセルロースベースの紙をサイジングすることもまた、当該分野で公知である。「内部サイジング」は、紙製造作業の合いだのパルプへの材料の導入を包含し得る。「表面サイジング」は、予め形成された紙へのフィルム形成物質(例えば、転換されたデンプン、ガム、および改変されたポリマー)の分散物の塗付を包含し得る。主に水ベースのインクを含むインクジェットプリンターで印刷するために使用される場合、内部サイジングおよび表面サイジングした紙は、管状にカールする画像化紙をしばしば生じる。
【0005】
従って、上記の問題を示さないインクジェット記録可能基材を開発することが所望され得る。
【0006】
米国特許第5,709,976号は、疎水性ハバリア層および画像受容層で紙基材をコーティングするための方法を開示する。米国特許第6,140,412号は、カチオンポリウレタン樹脂溶液で紙をコーティングするための方法を開示する。
【0007】
紙印刷基材に加えて、微孔性材料のシートの形態のポリオレフィンベースの印刷基材が開発され、当該分野で公知である。例えば、米国特許第4,861,644号および同第5,196,262号は、直線状の非常に高い分子量のポリオレフィン、大きい割合の微細に分割された不溶性シリカ質充填剤、および相互連結孔のマトリクスを備える微孔性材料のシートを開示している。しかし、インクジェット印刷に使用されるインクは、ポリオレフィンベースの印刷基材の表面上で結合し得る。
【0008】
米国特許第6,025,068号は、揮発性水性液体媒体中に溶解または分散した結合剤を含む組成物で、微孔性ポリオレフィン基材をコーティングするための方法を開示している。この結合剤は、水溶性ポリ(エチレンオキシド)および水溶性または水に分散可能な架橋可能ウレタン−アクリレートハイブリッドポリマーのフィルム形成有機ポリマーを含む。しかし、これらのコーティングされた基材上のインクジェット記録は、所望される明瞭さおよび鮮やかさを欠く。
【0009】
日本国特許(JP)2001−184881は、非イオン性またはアニオン性のポリウ
レタンおよびモノマー性第ニ級アミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物を含む、コーティング組成物を開示する。しかし、引き続いて水と接触した場合、モノマー性アミン付加物は、可溶化され得、不鮮明な画像を生じ得る。
【0010】
さらに、米国特許第6,020,058号は、アクリル性組成物を開示し、そして米国特許第6,025,068号は、ウレタン−アクリレートコポリマーを開示する。これらの特許は、本明細書中で参考として援用される。
【0011】
さらに、米国特許出願番号60/309,348(2001年8月1日出願)を有する特許出願は、微孔性基材と共に使用するための2成分の耐水性コーティング組成物を開示し;そして、米国特許出願番号60/317,113(2001年9月5日出願)を有する特許出願は、コーティングされた微孔性基材の処理方法を開示する。これらの特許出願は共に、本明細書中で参考として援用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、持続性で耐水性であり、そしてインクジェット印刷インクがその基材上に塗付される場合に鮮明な画像を記録できる、インクジェット記録可能基材についての必要性が当該分野において存在する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願発明によって以下が提供される:
(1) 実質的に耐水性のインクジェット記録可能基材コーディング組成物であって、以下:
a.水性ポリウレタン分散物;
b.カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物;および、
c.アクリルポリマー
を含み、7以下のpHを有する、インクジェット記録可能基材コーティング組成物。
(2) 前記ポリウレタン分散物が、水に分散可能なアニオンポリマー、カチオンポリウレタンおよび非イオンポリウレタンから選択される、項目1に記載のコーティング組成物。
(3) 前記ポリウレタン分散物が、ポリイソシアネートおよびポリオールを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(4) 前記ポリウレタン分散物が、1重量%〜70重量%未満のポリウレタンを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(5) 前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物が、7以下のpHを有する、項目1に記載のコーティング組成物。
(6) 前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物が、5重量%〜50重量%以下の窒素含有ポリマーを含む水性混合物を含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(7) 前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物が、ポリアミンおよびエピクロロヒドリンを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(8) 前記アクリルポリマーが、カチオンアクリルポリマーを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(9) 前記カチオンアクリルポリマーが、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルならびにアクリロニトリル、アクリル酸、アクリルアミドおよびそれらの混合物から選択されるモノマー型を有するポリマーから選択される、項目8に記載のコーティング組成物。
(10) 前記カチオンアクリルポリマーは、1500〜8150の数平均分子量を有する、項目8に記載のコーティング組成物。
(11) 前記カチオンアクリルポリマーは、2900〜7125の数平均分子量を有す
る、項目10に記載のコーティング組成物。
(12) 前記組成物が、前記コーティング組成物の総重量に基づいて、20〜75重量%の前記水性ポリウレタン分散物、5〜75重量%の前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物、および1〜75重量%の前記アクリルポリマーを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(13) 窒素含有ポリマー性染料固定化合物を水性ポリウレタン分散物およびアクリルポリマーと混合し、7以下のpHを有する実質的に均質な混合物を生産する工程を包含する、実質的に耐水性のインクジェット記録可能基材コーティング組成物を調製する方法。(14) 前記ポリウレタン分散物が、水に分散可能なアニオンポリマー、カチオンポリウレタンおよび非イオンポリウレタンから選択される、項目13に記載のコーティング組成物。
(15) 前記ポリウレタン分散物が、ポリイソシアネートおよびポリオールを含む、項目13に記載のコーティング組成物。
(16) 前記ポリウレタン分散物が、1重量%〜70重量%未満のポリウレタンを含む、項目13に記載のコーティング組成物。
(17) 前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物が、7以下のpHを有する、項目13に記載のコーティング組成物。
(18) 前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物が、5重量%〜50重量%以下の窒素含有ポリマーを含む水性混合物を含む、項目13に記載のコーティング組成物。(19) 前記アクリルポリマーが、カチオンアクリルポリマーを含む、項目13に記載のコーティング組成物。
(20) 前記カチオンアクリルポリマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルならびにアクリロニトリル、アクリル酸、アクリルアミドおよびそれらの混合物から選択されるモノマー型を有するポリマーから選択される、項目19に記載のコーティング組成物。
(21) 前記カチオンアクリルポリマーは、1500〜8150の数平均分子量を有する、項目19に記載のコーティング組成物。
(22) 前記カチオンアクリルポリマーは、2900〜7125の数平均分子量を有する、項目21に記載のコーティング組成物。
(23) 前記組成物が、前記コーティング組成物の総重量に基づいて、20〜75重量%の前記水性ポリウレタン分散物、5〜75重量%の前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物、および1〜75重量%の前記アクリルポリマーを含む、項目13に記載のコーティング組成物。
(24) コーティング組成物により少なくとも部分的にコーティングされた実質的に耐水性のインクジェット記録可能基材であって、該コーティング組成物が、以下:
a.水性ポリウレタン分散物;
b.カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物の水溶液;および
c.アクリルポリマー、
を含み、該コーティング組成物が7以下のpHを有する、インクジェット記録可能基材。(25) 前記ポリウレタン分散物が、水に分散可能なアニオンポリマー、カチオンポリウレタンおよび非イオンポリウレタンから選択される、項目24に記載のコーティング組成物。
(26) 前記アクリルポリマーが、カチオンアクリルポリマーを含む、項目24に記載
のコーティング組成物。
(27) 前記カチオンアクリルポリマーが、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルならびにアクリロニトリル、アクリル酸、アクリルアミドおよびそれらの混合物から選択されるモノマー型を有するポリマーから選択される、項目26に記載のコーティング組成物。
(28) 前記組成物が、前記コーティング組成物の総重量に基づいて、20〜75重量%の前記水性ポリウレタン分散物、5〜75重量%の前記カチオン窒素含有ポリマー性染
料固定化合物、および1〜75重量%の前記アクリルポリマーを含む、項目24に記載のコーティング組成物。
(29) 前記基材が、セルロースベースの紙を含む、項目24に記載のインクジェット記録可能基材。
(30) 前記基材が、微孔性の材料を含む、項目24に記載のインクジェット記録可能基材。
(31) 前記基材が、ポリオレフィンを含むマトリクス;シリカ質充填剤;および多孔性構造物を含む、項目24に記載のインクジェット記録可能基材。
(32) 前記基材が、該基材の体積の少なくとも35%の多孔性を有する、項目31に記載のインクジェット記録可能基材。
(33) 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらの混合物から選択される、項目31に記載のインクジェット記録可能基材。
(34) 前記ポリエチレンが、少なくとも10デシリットル/グラムの固有粘度を有する高分子量の直鎖状ポリエチレンを含み、前記ポリプロピレンが、少なくとも5デシリットル/グラムの固有粘度を有する高分子量の直鎖状ポリプロピレンを含む、項目33に記載のインクジェット記録可能基材。
(35) 前記シリカ質充填剤が、シリカ、雲母、モンモリロナイト、カオリナイト、アスベスト、タルク、珪藻土、バーミキュライト、天然合成ゼオライト、セメント、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ナトリウムアルミニウム、ポリ珪酸アルミニウム、アルミナシリカゲル、ガラス粒子およびそれらの混合物から選択される、項目31に記載のインクジェット記録可能基材。
(36) 前記シリカ質充填剤が、沈降シリカ、シリカゲルまたは湿潤シリカから選択される、項目35に記載のインクジェット記録可能基材。
(37) 前記コーティング組成物が、前記基材が1〜40ミクロンのコーティング厚を有するように該基材に塗布される、項目24に記載のインクジェット記録可能基材。
(38) 少なくとも1層の実質的に非多孔性の材料への前記基材の結合をさらに備える、項目24に記載のインクジェット記録可能基材。
(39) 前記実質的に非多孔性の材料が、実質的に非多孔性の熱可塑性ポリマー、実質的に非多孔性の金属化熱可塑性ポリマー、実質的に非多孔性の熱硬化性ポリマー、実質的に非多孔性のエラストマー性物質、実質的に非多孔性の金属、およびそれらの混合物から選択される、項目38に記載のインクジェット記録可能基材。
(40) 少なくとも部分的にコーティングされた実質的に耐水性のインクジェット記録可能基材を調製する方法であって、該方法が、以下の工程:
a.少なくとも1つの側面を有するインクジェット記録可能基材を提供する工程;
b.水性ポリウレタン分散物、カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物の水溶液およびアクリルポリマーを含むコーティング組成物を提供する工程;ならびに
c.該インクジェット記録可能基材の少なくとも1つの側面に、該コーティング組成物を少なくとも部分的に塗布する工程、
を包含する、方法。
(41) 前記ポリウレタン分散物が、水に分散可能なアニオンポリマー、カチオンポリウレタンおよび非イオンポリウレタンから選択される、項目40に記載の方法。
(42) 前記アクリルポリマーが、カチオンアクリルポリマーを含む、項目40に記載の方法。
(43) 前記カチオンアクリルポリマーが、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルならびにアクリロニトリル、アクリル酸、アクリルアミドおよびそれらの混合物から選択されるモノマー型を有するポリマーから選択される、項目42に記載の方法。
(44) 前記組成物が、前記コーティング組成物の総重量に基づいて、20〜75重量%の前記水性ポリウレタン分散物、5〜75重量%の前記カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物、および1〜75重量%の前記アクリルポリマーを含む、項目40に記載の
方法。
(45) 前記基材が、セルロースベースの紙を含む、項目40に記載の方法。
(46) 前記基材が、微孔性の材料を含む、項目40に記載の方法。
(47) 前記基材が、ポリオレフィンを含むマトリクス;シリカ質充填剤;および多孔性構造物を含む、項目40に記載の方法。
(48) 前記基材が、該基材の体積の少なくとも35%の多孔性を有する、項目47に記載の方法。
(49) 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらの混合物から選択される、項目47に記載の方法。
(50) 前記ポリエチレンが、少なくとも10デシリットル/グラムの固有粘度を有する高分子量の直鎖状ポリエチレンを含み、前記ポリプロピレンが、少なくとも5デシリットル/グラムの固有粘度を有する高分子量の直鎖状ポリプロピレンを含む、項目49に記載の方法。
(51) 前記シリカ質充填剤が、シリカ、雲母、モンモリロナイト、カオリナイト、ア
スベスト、タルク、珪藻土、バーミキュライト、天然合成ゼオライト、セメント、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ナトリウムアルミニウム、ポリ珪酸アルミニウム、アルミナシリカゲル、ガラス粒子およびそれらの混合物から選択される、項目47に記載の方法。
(52) 前記シリカ質充填剤が、沈降シリカ、シリカゲルまたは湿潤シリカから選択される、項目51に記載の方法。
(53) 前記コーティング組成物が、前記基材が1〜40ミクロンのコーティング厚を有するように該基材に塗布される、項目40に記載の方法。
(54) 前記基材を少なくとも1層の実質的に非多孔性の材料に結合させる工程をさらに包含する、項目40に記載の方法。
(55) 前記実質的に非多孔性の材料が、実質的に非多孔性の熱可塑性ポリマー、実質的に非多孔性の金属化熱可塑性ポリマー、実質的に非多孔性の熱硬化性ポリマー、実質的に非多孔性のエラストマー性物質、実質的に非多孔性の金属、およびそれらの混合物から選択される、項目54に記載の方法。
(56) 周囲温度〜350F°の温度を適用することで前記インクジェット記録可能基材を乾燥させる工程をさらに包含する、項目40に記載の方法。
(57) コーティングされた微孔性の基材であって、該コーティングされた微孔性の基材が、以下:
a.上部表面および下部表面を有する微孔性の基材であって、以下:
(i)ポリオレフィン;
(ii)シリカ質充填剤;
(iii)孔が、該微孔性の基材の体積の少なくとも35%を構成するような、多孔性、
を含む、微孔性の基材;ならびに、
b.該微孔性の基材の少なくとも1つの表面に少なくとも部分的に塗布されるコーティングであって、該コーティングが、以下:
(i)アニオンポリウレタン、カチオンポリウレタン、非イオンポリウレタン、およびそれらの混合物から選択される少なくとも1つのポリウレタン;
(ii)窒素含有ポリマー性染料固定化合物;ならびに
(iii)アクリルポリマー、
を含む、コーティング、
を含む、コーティングされた微孔性の基材。
(58) 実質的に非多孔性の材料に少なくとも部分的に接続されているインクジェット記録可能基材を含む、多層化製品であって、該インクジェット記録可能基材が、実質的に耐水性のコーティング組成物によって少なくとも部分的にコーティングされている、多層化製品。
(59) 摩擦軽減コーティング組成物をさらに含む項目58に記載の多層化製品であって、前記インクジェット記録可能基材および実質的に非多孔性の材料の少なくとも1つが、該摩擦軽減コーティング組成物によって少なくとも部分的にコーティングされる、多層化製品。
(60) 前記実質的に耐水性のコーティング組成物が、以下:
a.水性ポリウレタン分散物;
b.カチオン窒素含有ポリマー性染料固定材料;および、
c.アクリルポリマー
を含み、該コーティング組成物が、7以下のpHを有する、項目58に記載の多層化製品。
(61) 多層化製品を製造するための方法であって、該方法が、以下の工程:
a.頂部表面および底部表面を有するインクジェット記録可能基材を提供する工程;
b.実質的に耐水性のコ−ティング組成物を提供する工程であって、該実質的に耐水性のコ−ティング組成物が、以下:
(i)水性ポリウレタン分散物;
(ii)カチオン窒素含有ポリマー性染料固定材料;および
(iii)アクリルポリマー
の安定的な分散物を含む、工程;
c.該インクジェット記録可能基材の少なくとも1つの表面に、該コーティング組成物を少なくとも部分的に塗布する工程;
d.頂部表面および底部表面を有する実質的に非多孔性の材料に、(c)の該インクジェット記録可能基材を少なくとも部分的に接続する工程;
e.摩擦軽減コーティング組成物を提供する工程;ならびに、
f.該インクジェット記録可能基材および該実質的に非多孔性の材料の少なくとも1つの少なくとも1つの表面に、該摩擦軽減コーティング組成物を少なくとも部分的に塗布する工程、
を包含する、方法。
(62) 実質的に耐水性のインクジェット記録可能基材コーティング組成物であって、該コーティング組成物が、以下:
a.水性ポリウレタン分散物;
b.カチオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物;および、
c.カチオンアクリルポリマー
を含み、7以下のpHを有する、インクジェット記録可能基材コーティング組成物。
(発明の要旨)
本発明は、インクジェット記録可能基材用の耐水性コーティング組成物に関する。この耐水性コーティング組成物は、以下を含む:
(a)水性ポリウレタン分散物;
(b)カチオン性窒素含有ポリマー色素固定化合物の水溶液;および
(c)アクリルポリマー。
ここで、このコーティング組成物は、7以下のpHを有する。
【0014】
本発明はまた、インクジェット記録可能基材をコーティングする方法に関し、ここで、インクジェット記録可能基材が提供され、そして上で定義されたコーティング組成物がこの基材に塗布される。
【0015】
本発明はさらに、少なくとも1つの面を有する基材を含むインクジェット記録可能基材に関し、この基材の少なくとも1つの面に上記のコーティング組成物のコーティング層が塗布される。
【0016】
(発明の詳細な説明)
他に記載されない限り、本明細書中で使用される成分の量、反応条件などを言及する全ての数および言い回しは、全ての場合において、用語「約」によって修飾されると理解されるべきである。
【0017】
他に記載されない限り、(メタ)アクリル、(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミドモノマーに対する全ての言及は、メタクリル種およびアクリル種の両方を含むことを意味する。
【0018】
水中に分散可能であり得る任意のポリウレタンが、本発明のコーティング組成物で使用するのに適している。このようなポリウレタンとしては、アニオン性ポリウレタン、カチオン性ポリウレタンおよび非イオン性ポリウレタンが挙げられる。アニオン性ポリマーおよびカチオン性ポリマーの共混合は、しばしば、ポリ塩(polysalt)を生成し、このポリ塩は、代表的に、水および他の溶媒に不溶性である。本発明において、アニオン性ポリウレタン分散物がカチオン性窒素含有ポリマーと結合して安定な水性分散物を形成し得、この分散物はインクジェット記録可能基材用のコーティング組成物として有用であり得ることが発見された。
【0019】
水性媒体中に分散されたポリウレタンポリマー粒子を含むポリウレタン樹脂の水性分散物が、本発明において使用され得る。
【0020】
本発明における使用のためのポリウレタンは、当該分野で公知の種々の方法によって調製され得る。例えば、ポリイソシアネートは、ポリオールと反応させてプレポリマー(例えば、イソシアネート終結プレポリマー)を形成し得る。本明細書中および特許請求範囲において使用される場合、用語「ポリイソシアネート」とは、1つよりも多い。イソシアネート基を有する化合物(例えば、ジイソシアネート)をいう。本発明における使用のための適切なジイソシアネートの非限定的な例としては、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびジシクロへキシルメタンジイソシアネートが挙げられる。適切な3つ以上の機能性ジイソシアネートの非限定的な例としては、ジイソシアネートのポリオールとの反応生成物(例えば、トリメチルオールプロパン、グリセロールおよびペンタエリスリトール)が挙げられる。本発明における使用のための適切なポリイソシアネートとしては、Bayerから市販されるDesmodurが挙げられ得るが、これに限定されない。
【0021】
本明細書中および特許請求の範囲において使用される場合、用語「ポリオール」とは、1つよりも多いヒドロキシ基を有する化合物をいう。本発明における使用のための適切なポリオールの非限定的な例としては、ポリイソシアネートが調製され得るポリオールのようなポリオール、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールが挙げられる。
【0022】
ポリイソシアネートとポリオールとの反応は、有機溶媒の存在下で行われ得る。適切な溶媒としては、n−メチルピロリドン、テトラヒドロフランまたはグリコールエーテルが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0023】
1つの実施形態において、プレポリマーは、酸性基を有するジ−ヒドロキシル化合物(例えば、ジメチルオールプロピオン酸)と反応させられ、少なくとも1つの酸性側基を有するポリウレタンを生じ得る。この酸性基としては、カルボン酸基またはスルホン酸基が挙げられ得る。次いで、酸性側基を有するポリウレタンが、塩基と反応させられ、陰イオンポリウレタンを生じ得る。本発明の陰イオンポリウレタン分散物は、一般的に、ポリマーの酸性基をイオン化し、分散物を安定化する塩基中に分散され得る。この塩基は、無機塩基、アンモニア、アミンおよびそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0024】
本発明における使用のための適切な陰イオンポリウレタンの非限定的な例としては、芳香族ポリエーテルポリウレタン、脂肪族ポリエーテルポリウレタン、芳香族ポリエステルポリウレタン、脂肪族ポリエステルポリウレタン、芳香族ポリカプロラクタムポリウレタン、および/または脂肪族ポリカプロラクタムポリウレタンに基づく陰イオンポリウレタンが挙げられ得る。本発明において使用され得る適切な陰イオンポリウレタン分散物の例としては、商品名WitcoBond(登録商標)(Crompton Corporation,Greenwich,Connecticutから市販される)で市販されている陰イオンポリウレタンが挙げられ得るが、これに限定されない。
【0025】
本発明における使用のための陽イオンポリウレタン分散物は、当該分野で公知の種々の方法により調製され得る。例えば、米国特許第3,470,310号は、ポリウレタンに結合した塩性基を含むポリウレタンの水性分散物の調製を包含する方法を開示する。米国特許第3,873,484号は、四級化されたポリウレタンプレポリマーから調製されたポリウレタンの水性分散物を開示する。米国特許第6,221,954号は、ポリウレタンプレポリマーを調製するための方法を開示し、この方法において、N−モノアルコール3級アミンが、強酸の存在下でアルキレンオキシドと反応させられる。これらの特許の適切な部分は、本明細書に参考として援用される。
【0026】
1つの実施形態において、プレポリマーは、アミン基を有するジ−ヒドロキシル化合物(例えば、2級アミンまたは3級アミン)と反応させられ、少なくとも1つのアミン側基を有するポリウレタンが生成され得る。アミン基を有するジ−ヒドロキシル化合物の非限定的な例としては、ポリアミン(例えば、エチレンジアミン、イソホロンジアミンおよびジエチレントリアミン)が挙げられ得る。次いで、アミン側基を有するポリウレタンが、酸と反応させられ、陽イオンポリウレタンを生成し得る。
【0027】
本発明における使用のための適切な陽イオンポリウレタンとしては、商品名WitcoBond(すなわち、W213、W215およびX051)(Crompton Corporation,Greenwich,Connecticutから入手可能)で市販されている陽イオンポリウレタンが挙げられ得るが、これに限定されない。
【0028】
本発明の別の実施形態において、プレポリマーは、ポリアルキレンオキシド鎖を有するジオールと反応させられ、ポリアルキレングリコール側鎖を有するポリウレタン骨格を生成し得る。ポリアルキレングリコール側鎖を有するポリウレタンは、水によって還元され、非イオンポリウレタンを生成し得る。
【0029】
本発明における使用のための適切な非イオンポリウレタンとしては、商品名WitcoBond(すなわち、W320)(Crompton Corporation,Greenwich,Connecticutから入手可能)で市販されている非イオンポリウレタンが挙げられ得るが、これに限定されない。
【0030】
非限定的な例において、ビニル不飽和イソシアネートプレポリマーまたはエチレン性不飽和イソシアネートプレポリマーあるいは、ビニル不飽和ポリウレタンまたはエチレン性不飽和ポリウレタンは、フリーラジカル合成において、ビニル不飽和酸種またはエチレン性不飽和酸種(例えば、アクリル酸またはメタクリル酸)と反応させられ、カルボン酸側基を有するポリウレタンを生成し得る。酸性側基を有するポリウレタンは、塩基(例えば、上述のような塩基)と反応させられ、陰イオンポリウレタンを形成し得る。
【0031】
さらに、プレポリマーは、塩基の存在下で水中に分散され得、次いで、ポリアミンの付加によって連鎖延長され得る。非限定的な実施例において、プレポリマーは、有機溶媒溶液中で連鎖延長され得、生じたポリウレタンポリマーが、塩基の存在下で水中に分散され
得る。
【0032】
代替的な非限定的な実施形態において、水性ポリウレタン分散物は、70wt.%まで、または65wt.%、または60wt.%まで、または50wt.%までのポリウレタンを含み得る。水性ポリウレタン分散物は、少なくとも1wt.%、または少なくとも5wt.%、または少なくとも10wt.%、または少なくとも20wt.%のポリウレタンを含む。水性ポリウレタン分散物中のポリウレタン量は、広く変動し得る。しかし、その量は、その分散物自体またはその窒素含有ポリマーとの混合物を不安定にするような多さであるべきではない;および、その量は、コーティング組成物が、十分な水耐性および摩擦耐性を提供しないか、またはその分散物自体が、不安定となるような低さであるべきではない。ポリウレタンは、水性ポリウレタン分散物中に、上記に示した範囲を含む任意の値の範囲で存在し得る。
【0033】
水性ポリウレタン分散物に加えて、本発明のコーティング組成物は、陽イオン窒素含有ポリマー性染料固定化合物の水溶液を含み得る。非限定的な実施形態において、本発明の使用に適した陽イオン窒素含有ポリマーの水溶液は、7以下のpH、または6以下のpH、または5以下のpHを有し得、少なくとも一部の窒素原子が、少なくとも一部の陽イオン電荷を有することを確かにする。さらなる非限定的な実施例において、本発明のコーティング組成物はまた、7以下のpH、または6以下のpH、または5以下のpHを有し得る。
【0034】
少なくとも一部の窒素原子が、上記の範囲内のpHにおいて少なくとも一部の陽イオン電荷を有する、任意の窒素含有ポリマーは、本発明において有用であり得る。染料固定剤としての使用のための適切な窒素含有ポリマーとしては、以下の窒素含有モノマーの1つ以上に由来する1つ以上のモノマーを含むポリマーが挙げられるが、それらに限定されない:
【0035】
【化1】

ここで、Rは、各発生について、独立して、HまたはC〜Cの脂肪族を示す;Rは、各発生について、独立して、C〜C20の脂肪族炭化水素、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールから選択される二価の結合基を示す;Rは、各発生について、独立して、H、C〜C22の脂肪族炭化水素または窒素のエピクロロヒドリンとの反応による残基である;Zは、−O−または−NRから選択され、ここで、Rは、HまたはCHを示す;そして、Xは、ハロゲン化物またはメチルスルフェートを示す。
【0036】
本発明における使用のための適切な陽イオン窒素含有モノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート、ジアリルアミン、メチルジアリルアミン、およびジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0037】
非限定的な実施形態において、陽イオン窒素含有ポリマーは、1つ以上のさらなるモノマー残基を含み得る。更なるモノマー残基は、窒素含有モノマーと共重合される場合に、少なくとも部分的に水溶性であるポリマーを生じる任意の重合可能なエチレン性不飽和モ
ノマーから選択され得る。本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「部分的に可溶」とは、10グラムのポリマーが、1リットルの水に添加され、24時間混合された場合に、少なくとも0.1グラムのポリマーが、水に溶解可能であり得ることを意味する。
【0038】
窒素含有モノマーと共重合し得るモノマーの非限定的な例としては、(メタ)アクリルアミド、n−アルキル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレートのアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のグリコールエステル、(メタ)アクリル酸のポリエチレングリコールエステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、イタコン酸、イタコン酸のアルキルエーテル、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、無水マレイン酸、マレイミド、アコニット酸、アコニット酸のアルキルエステル、アリルアルコールおよびアリルアルコールのアルキルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
さらなる非限定的実施形態において、本発明における使用のための窒素含有ポリマーは、窒素含有モノマーのホモポリマーであり得るか、または、1種類以上の窒素含有モノマーのコポリマーであり得る。窒素含有ポリマーはまた、1種類以上の重合可能なエチレン性不飽和モノマーまたは1種類以上の窒素含有モノマー、あるいはそれらの混合物ののコポリマーであり得る。代替的な非限定的実施形態において、窒素含有ポリマーが、1種類以上の他の重合可能なエチレン性不飽和コモノマーを含む場合に、その窒素含有ポリマーは、70モル%以下、または50モル%以下、または25モル%以下、または10モル%以下の窒素含有モノマーを含み得る。使用される窒素含有モノマーの量は、本発明のコーティング組成物中に使用されるポリウレタン成分に依存し得る。窒素含有ポリマー中の窒素含有モノマーの量が多すぎる場合、生じる窒素含有ポリマーおよびポリウレタン分散物の混合物は、不安定であり得る。不安定な混合物をインクジェット記録可能基材に塗布することは、困難であり得る。
【0040】
窒素含有ポリマーが、1種類以上の他の重合可能なエチレン性不飽和コモノマーを含む場合、窒素含有ポリマーは、少なくとも0.1モル%、または少なくとも1.0モル%、または少なくとも2.5モル%、または少なくとも5.0モル%の窒素含有モノマーを含み得る。窒素含有ポリマー中の窒素含有モノマーの量が、少なすぎる場合、窒素含有ポリマーは、適切な染料固定特性を提供しないかもしれず、コーティングされた基材上に記録されたインク画像が、所望の耐水性および耐摩擦性を欠如し得る。
【0041】
窒素含有モノマーは、上記の範囲を含む任意の値の範囲内で、窒素含有ポリマー中に存在し得る。1種類以上の他の重合可能なエチレン性不飽和モノマーが、全体%を100モル%にするために十分な量で存在し得る。
【0042】
本発明の非限定的な実施形態において、窒素含有ポリマーは、水溶液を含み得る。この実施形態において、水溶液は、少なくとも5wt.%、または少なくとも10wt.%、または少なくとも15wt.%の窒素含有ポリマーを含み得、50wt.%以下、または45wt.%以下、または40wt.%以下の窒素含有ポリマーを含み得る。窒素含有ポリマーの濃度が低すぎる場合、その窒素含有ポリマーは、商業的適用における使用について経済的ではないかもしれないし、希薄すぎてポリウレタン成分に最適な比を提供できない可能性がある。濃度が高すぎる場合、溶液の粘度が増大し得、商業的環境において操作上の困難を生じ得る。非限定的な実施形態において、窒素含有ポリマーは、エピクロロヒドリン(商標名CinFix(Stockhausen GmbH & Co.KG,Krefeld,Germany)で入手可能)と反応させられたポリアミドアミン溶液を含み得る。
【0043】
本発明のコーティング組成物は、アクリルポリマーを含む。非限定的な実施形態において、アクリルポリマーは、陽イオンアクリルポリマー、陰イオンアクリルポリマーおよび非イオンアクリルポリマーから選択され得る。非限定的な実施形態において、アクリルポリマーは、陽イオンアクリルポリマーを含み得る。適切な陽イオンアクリルポリマーの非限定的な例としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルならびに、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリルアミドおよびそれらの混合物からなる群から選択されるモノマー型を有するポリマーが挙げられ得る。
【0044】
陽イオンアクリルポリマーは、当該分野において公知の種々の方法によって調整され得る。本発明の非限定的な実施形態において、陽イオンアクリルポリマーは、フリーラジカル溶液重合を介して、モノマー型のブチルアクリレート、メチルメタクリレートおよび2−(tert−ブチルアミノ)エチルメトアクリレートから合成され得る。ブチルアクリレートのモル当量は、0.10〜0.95、または0.15〜0.75であり得る;メチルメタクリレートのモル当量は、0.10〜0.85、または0.15〜0.70であり得る;そして、2−(tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレートのモル当量は、0.10〜0.25、または0.12〜0.20であり得る。反応混合物は、pHが、4.0〜7.0の範囲内にあるように、酸で処理され得る。次いで、この混合物は、水で希釈され得、溶媒が除去され得る。この処理工程における使用のための適切な酸の非限定的な例としては、可溶化剤または分散物として機能し、陽イオンポリマーの安定的な分散物を生成する任意の酸が挙げられ得る。除去工程における使用のための適切な溶媒の非限定的な例としては、イソプロパノールおよびメチイソブチルケトン(MIBK)が挙げられ得る。
【0045】
本発明の非限定的な実施形態において、ブチルアクリレート、メチルメタクリレートおよび2−(tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレートのモル当量は、それぞれ0.219、0.621まで、0.160までであり得る。
【0046】
別の非限定的な実施形態において、本発明における使用のための陽イオンアクリルポリマーは、1500〜8150、または2900〜7125の数平均分子量を有し得る。
【0047】
本発明のインクジェット記録可能基材コーティング組成物は、窒素含有ポリマー水溶液、水性ポリウレタン分散物、およびアクリルポリマーの混合物を含み得る。非限定的な実施形態において、この混合物は、20wt.%〜75wt.%、または25wt.%〜70wt.%、または30wt.%〜60wt.%の水性ポリウレタン分散物を含み得る。この混合物はまた、5wt.%〜75wt.%、または15wt.%〜70wt.%、または30wt.%〜65wt.%の窒素含有ポリマー水溶液を含み得る。この混合物はまた、1wt.%〜75wt.%、または20wt.%〜60wt.%、または25wt.%〜50wt.%のアクリルポリマーを含み得る。重量%は、インクジェット記録可能基材コーティング組成物の総重量に基づく。
【0048】
本発明の非限定的な実施形態において、水が、窒素含有ポリマー、ポリウレタンおよびアクリルポリマーの混合物に添加され得る。水が混合物に添加される場合、生じるインク記録可能基材コーティング組成物は、そのインク記録可能基材コーティング組成物の全重量に基づいて5wt.%〜35wt.%、または5wt.%〜20wt.%、または5wt.%〜15wt.%の全樹脂固体を有し得る。多すぎる全樹脂固体は、コーティング組成物の粘性の増大を引き起こし、生じるコーティング組成物の基材への浸透が、所望した程度よりも小さいことがあり得る。少なすぎる全樹脂固体は、コーティング組成物の粘性の減少を引き起こし、生じるコーティングの基材への浸透が、所望した程度よりも小さいことがあり得る。非限定的な実施形態において、25℃においてBrookfield粘度計を使用して測定した場合に、コーティング組成物の粘性は、500cps未満または
400cps未満および、少なくとも10cpsまたは少なくとも25cpsであり得る。
【0049】
非限定的な実施形態において、本発明のコーティング組成物はまた、代表的に、当該分野において公知である他の添加物を含み得る。適切な添加物の非限定的な例としては、界面活性剤(例えば、非イオン性活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、および双性イオン性(zwiterionic)界面活性剤);レオロジー調節剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、天然ゴムおよび合成ゴム);殺虫剤(例えば、商標名Kathon(Rohm and Haas Co.)で市販されている、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンのブレンド、2−ヒドロキシプロピルメタンチオスルフォネート、ならびにジチオカルバメート);ならびに結合剤(例えば、ピロリン酸チタン、シラン型ピロホスフェート、ピロリン酸三ナトリウム)が挙げられ得る。
【0050】
本発明のコーティング組成物のpHは、7未満、または6未満、または5未満であり得る。pHが、これらの範囲外である場合、陽イオンポリマー性染料固定化合物は、その意図される機能を実行するために十分な正電荷を有さない場合があると考えられる。さらに、特定の基材上において、pHが、上記の範囲内にある場合、コーティング組成物の湿潤機能が改良され得ると考えられている。非限定的な実施形態において、商業的適用のために、コーティング組成物は、2より大きいpHを有し得る。
【0051】
本発明はまた、本発明のインクジェット記録可能基材コーティング組成物を調製する方法に関する。非限定的な実施形態において、この方法は、窒素含有ポリマー水溶液、水性ポリウレタン分散物、およびアクリルポリマーを合わせる工程を包含し得る。非限定的な実施形態において、添加工程の間、十分な混合が維持され、均質な混合物を生成し得る。
【0052】
本発明はさらに、インクジェット記録可能基材をコーティングする方法に関する。非限定的な実施形態において、この方法は、以下の工程:
(a)少なくとも1つの面を有するインク記録可能基材を提供する工程;
(b)上記のコーティング組成物を提供する工程;および
(c)コーティング組成物を、インク記録可能基材の少なくとも1つの面に塗布する工程、
を、包含し得る。
【0053】
当該分野で公知の任意のインクジェット記録可能基材が、本発明において使用され得る。非限定的な例として、この基材は、任意のセルロースベースの紙であり得る。別の非限定的実施形態においては、このインク記録可能基材は、微孔性の材料の基材であり得る。このような微孔性基材の非限定的例としては、少なくとも1つの表面を有し、以下:
(a)ポリオレフィンを含むマトリクス;
(b)マトリクス全体に分布する粒子状のシリカ質充填剤;および
(c)孔が、微孔性材料の基材の体積の少なくとも35%を構成する、孔のネットワーク、
有する微孔性基材が挙げられ得る。
【0054】
本発明における使用のための適切なポリオレフィンとしては、当該分野で公知の広範囲のオレフィンが挙げられ得る。非限定的な実施形態において、ポリオレフィンは、ポリウレタンおよび/またはポリプロピレンを含み得る。さらなる非限定的な実施形態において、ポリエチレンは、少なくとも10デシリットル/グラムの固有粘度を有する高分子量の直鎖状ポリエチレンであり得、ポリプロピレンは、少なくとも5デシリットル/グラムの
固有粘度を有する高分子量の直鎖状ポリプロピレンであり得る。
【0055】
固有粘度は、当業者に公知の種々の方法を使用して測定され得る。本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、固有粘度は、ポリオレフィンのいくつかの希釈溶液の換算粘度または固有粘度を0濃度に外挿することにより決定され得る。ここで、溶媒は、新たに蒸留されたデカヒドロナフタレンであり、これに、0.2重量%で3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸,ネオペンタンテトライルエステル(CAS Registry番号6683−19−8)が添加された。ポリオレフィンの換算粘度または固有粘度は、Ubbelohde No.1粘度計を使用して、135℃で得られる相対粘度から確認され得る。
【0056】
別の非限定的実施形態において、コーティングがされていない、印刷インクがついていない、含浸剤を含まない、そして結合前であるという基準において、孔は、微孔性材料の体積の少なくとも35%、または微孔性材料の体積の少なくとも60%、または微孔性材料の体積の35%〜80%、または微孔性材料の体積の60%〜75%を構成する。
【0057】
本発明における使用のための粒子状シリカ質充填剤は、当該分野で公知の幅広い種類から選択され得る。非限定的な実施形態において、粒子状シリカ質充填剤は、実質的に水に不溶性のシリカ質粒子に正確に分けられ得る。これらの粒子は、究極粒子、究極粒子の凝集体、または両方の組合せの形態であり得る。非限定的な実施形態において、微孔性の材料を調製する際に使用される少なくとも90重量%のシリカ質粒子は、4枚刃で直径4.445センチメートルのプロペラ攪拌機を使用して、Isoton II電解質(Curtin Matheson Scientific,INC.)において、10分間充填剤を攪拌する点で改変された、Model TAII Coulter計測器(Coulter Electronics,INC.)の使用によって決定された場合、約5〜約40マイクロメートルの範囲の粗粒子サイズを有し得る。さらなる非限定的な実施形態において、少なくとも90重量%のシリカ質粒子が、約10〜約30マイクロメーターの範囲の粗粒子サイズを有し得る。充填剤凝集物のサイズは、成分を処理して微孔性の材料を調製する間に、減少し得ることが考えられる。
【0058】
適切なシリカ質粒子の非限定的な例としては、シリカ、雲母、モンモリロナイト、カオリナイト、アスベスト、タルク、珪藻土、バーミキュライト、天然合成ゼオライト、セメント、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ナトリウムアルミニウム、ポリ珪酸アルミニウム、アルミナシリカゲル、およびガラスの粒子が挙げられるが、これらに限定されない。非限定的な実施形態において、シリカおよび/またはその粘土が、本発明においてシリカ質粒子として使用され得る。さらなる非限定的な実施形態において、沈降シリカ、シリカゲル、または湿潤シリカが使用され得る。
【0059】
代替的な非限定的な実施形態において、正確に分けられた粒子状の実質的に水に不溶性のシリカ質充填剤は、微孔性の材料の基材の50〜90重量%、または50〜85重量%、または60〜80重量%を構成し得る。
【0060】
非限定的な実施形態において、本発明における使用のためのインクジェット記録可能基材は、非シリカ質充填剤粒子を含み得る。さらなる非限定的な実施形態において、正確に分けられた実質的に水に不溶性の非シリカ質充填剤粒子が、使用され得る。適切な非シリカ質充填剤粒子の非限定的な例としては、酸化チタン粒子、酸化鉄粒子、酸化銅粒子、酸化亜鉛粒子、酸化アンチモン粒子、ジルコニア粒子、マグネシア粒子、アルミナ粒子、二硫化モリブデン粒子、硫化亜鉛粒子、硫化バリウム粒子、硫化ストロンチウム粒子、炭酸カルシウム粒子、炭酸マグネシウム粒子、水酸化マグネシウム粒子、および正確に分けられた実質的に水に不溶性の難燃性充填剤粒子(例えば、エチレンビス(テトラ−ブロモフ
タルイミド)、オクタブロモジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルオキシド、およびエチレンビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミド)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
本発明における使用のための適切な微孔性の材料のさらなる記載が、米国特許第4,861,644号(Youngら)および同第5,196,262号(Schwarzら)において提供される(両方の適切な部分が、本明細書において参考として援用される)。
【0062】
種々の適切な方法が、コーティング組成物をインク記録可能基材に塗布するために使用され得る。コーティング組成物は、一般的に、当該分野において公知である任意の従来の技術を使用して、基材に塗布され得る。適切な方法の非限定的な例としては、噴霧、カーテンコーティング、浸漬、ロッドコーティング、ブレードコーティング、ローラー塗布、サイズプレス、印刷、ブラッシング、描画、スロットダイコーティング、および押出しが上げられる。非限定的な実施形態において、次いで、コーティングは、塗布されたコーティング組成物から溶媒を除去することで、形成され得る。溶媒除去は、当該分野で公知である広い種類の従来の乾燥技術によって達成され得る。非限定的な実施形態において、コーティングは、コーティングされた基材を外界温度〜350°Fの範囲の温度の強制空気に曝露することで、乾燥され得る。
【0063】
コーティング組成物は、一回または複数回塗布され得る。非限定的な実施形態において、コーティング組成物が複数回塗布される場合、塗布されたコーティングは通常、コーティングの塗布の間に、部分的または全体的のいずれかで乾燥され得る。さらなる非限定的な実施形態において、一旦、コーティング組成物が基材に適用されると、溶媒が、通常は乾燥によって、実質的に除去され得る。
【0064】
非限定的な実施形態において、コーティング組成物が基材に塗布され、余剰分が空気ナイフからの強力なジェットによって「吹き飛ばされる」、空気ナイフコーティング技術が、使用され得る。別の実施形態において、リバースロールコーティングが、使用され得る。この手順において、コーティング材料は、上部の軽量ローラーおよびその下にある塗布ローラーとの間のギャップを正確に設定することによって、塗布ローラー上で測定され得る。このコーティングは、基材が底部の支持ローラーの回りを通過する際に、基材によって塗布ローラーから「拭き取られ」得る。
【0065】
本発明の別の実施形態において、グラビア印刷コーティングが、コーティング組成物を塗布するために使用され得る。グラビア印刷コーティング方法において、食刻ローラーは、コーティング槽において動作し得、ローラーの食刻点または食刻線にコーティング組成物を充填する。ローラー上の任意の過剰なコーティングは、ドクターブレードによって拭き取られ得、コーティングは、基材が食刻ローラーと圧力ローラーとの間を通過する際に、基材上に付着され得る。リバースグラビア印刷コーティング方法もまた、使用され得る。この代替的方法において、コーティング組成物は、従来のリバースロールコーティングプロセスのように拭き取られる前に、ローラー上の食刻によって測定され得る。
【0066】
さらなる非限定的な実施形態において、測定ロッドが、コーティング組成物を塗布するために使用され得る。測定ロッドが使用される場合、過剰のコーティングは、基材が槽ローラー上を通過する際に、基材上に沈着され得る。ワイア巻測定ロッド(Meyer Barとして公知)によって、所望の量のコーティングが、基材上に残ることが可能となる。その量は、ロッド上に使用されるワイアの直径によって決定され得る。
【0067】
実質的に乾燥したコーティングの厚さは、広く変動し得る。代替的な非限定的な実施形態において、コーティングの厚さは、1〜40ミクロン、または5〜25ミクロン、また
は5〜15ミクロンの範囲内であり得る。
【0068】
本発明はまた、コーティングされた微孔性材料の基材に指向する。非限定的な実施形態において、コーティングされた微孔性材料の基材は、上記の少なくとも1つの表面を有する微孔性材料の基材を含み得、この基材は、少なくとも1つの表面上にコーティング層を有する。このコーティング層は、乾燥された本発明のコーティング組成物であり得、アクリルポリマー、ポリマー性窒素含有染料固定化合物および上述のような1種類以上のポリウレタンを含み得る。
【0069】
基材に適用された実質的に乾燥したコーティングの量、すなわちコート重量は、コーティングされた領域あたりのコーティング重量として測定され得る。本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「実質的に乾燥した」とは、コーティング層が、触って乾燥していると感じられることを意味する。コーティング量は、広く変動し得る。代替的な非限定的な実施形態において、コーティング量は、少なくとも0.001グラム/平方メートル、または少なくとも0.01グラム/平方メートル、または少なくとも0.1グラム/平方メートルであり得る。代替的な非限定的な実施形態において、コーティング量は、50グラム/平方メートル以下、または40グラム/平方メートル以下、または35グラム/平方メートル以下であり得る。基材に塗布された実質的に乾燥したコーティングの量は、上記で特定した量の全ての間で変動し得る。
【0070】
本発明の耐水性インクジェット記録可能基材は、高分子加工であり得る。代替的な非限定的な実施形態において、基材は、積層および/または成形され得る。積層は、当該分野の当業者に公知の種々の技術を使用して行われ得る。非限定的な実施形態において、積層は、インクジェット記録基材を、実質的に非多孔性の材料の少なくとも1つの層に結合させる工程を包含し得る。耐水性インクジェット記録可能基材は、接着剤の存在下または非存在下で、実質的に非多孔性の材料とも接合され得る。本明細書中で使用する場合、「実質的に非多孔性の」材料とは、液体、気体、および細菌の通過に対して、一般的に不透過性である材料を意味する。
【0071】
本発明における使用のための実質的に非多孔性の材料は、広く変動し得、それらの既知の障壁特性のために、慣習的に認識され、そして使用される材料を含み得る。このような材料の非限定的な例としては、実質的に非多孔性の熱可塑性ポリマー、実質的に非多孔性の金属化熱可塑性ポリマー、実質的に非多孔性の熱硬化性ポリマー、実質的に非多孔性のエラストマー性物質、および実質的に非多孔性の金属が挙げられ得る。実質的に非多孔性の材料は、シート、フィルム、またはホイルの形態であり得るか、あるいは、所望の場合には、他の形状(例えば、プレート、棒、ロッド、チューブ、およびより複雑な形状の形態)が使用され得る。1つの非限定的な実施形態において、本発明における使用のための実質的に非多孔性の材料は、シート、フィルムまたはホイルの形態であり得る。
【0072】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、用語「熱可塑性ポリマー」とは、熱によって軟化され、次いで冷却されると元の特性を取り戻し得るポリマーを意味する。本明細書および特許請求の範囲において使用される、用語「熱硬化性ポリマー」とは、加熱時に固化または硬化し、再成形され得ないポリマーを意味する。
【0073】
使用に適した熱可塑性ポリマー性材料の非限定的な例としては、ポリウレタン、高密度ポリウレタン、低密度ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)、サラン、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ナイロン、ポリエステル(例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、エチレンとアクリル酸のコポリマー、エチレンとメタクリル酸のコポリマー)およびそれらの混合物が挙げられ得る。所望の場合には、カルボキシル含有コポリマーの全てまたは一部のカルボキシル基が、ナトリウム、亜鉛などによって中和され得
る。金属化された熱可塑性ポリマーの材料の非限定的な例は、アルミニウム処理したポリ(エチレンテレフタレート)であり得る。
【0074】
熱硬化性ポリマー材料の非限定的な例としては、熱硬化性フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、熱硬化性メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、およびそれらの混合物が挙げられ得る。
【0075】
エラストマー性材料の非限定的な例としては、天然ゴム、ネオプレン、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、エラストマー性ポリウレタン、およびエチレンとプロピレンのエラストマー性コポリマーが挙げられ得る。
【0076】
金属の非限定的な例としては、鉄、鋼、銅、しんちゅう、青銅、クロム、亜鉛、ダイメタル、アルミニウム、およびカドミウムが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0077】
非限定的な実施形態において、本発明を含む多層製品は、少なくとも1層のインクジェット記録可能基材を少なくとも1層の実質的に非多孔性の材料に接合するための広い種類の公知の方法を使用して、構築され得る。1つの非限定的な形態において、少なくとも1層の実質的に耐水性であり、少なくとも部分的にコーティングされたインクジェット記録可能基材は、少なくとも1層の実質的に非多孔性の材料に融着され得る。インクジェット記録可能基材は、一般的に、シート、フィルム、ホイル、およびプレートの特徴を有する対面する主要な表面を含む。生じる多層製品は、1層以上のインクジェット記録可能基材および1層以上の実質的に非多孔性の材料を含み得る。非限定的な実施形態において、少なくとも1層の外部層が、インクジェット記録可能基材であり得る。代替的な非限定的な実施形態において、インクジェット記録可能基材は、微孔性の基材であり得る。
【0078】
1つの非限定的な実施形態において、本発明の多層製品は、接着剤の非存在下で融着することにより生産され得る。融着は、従来の技術(例えば、熱ローラー、熱バー、熱プレート、熱バンド、熱ワイヤ、火炎融着、高周波(RF)シール、および超音波シールを使用したシール)を使用して達成され得る。溶媒結合は、実質的に非多孔性の基材が、その表面が粘着性になる程度に、適用される溶媒に対して少なくとも部分的に可溶性である場合に使用され得る。インクジェット記録可能基材は、その粘着性表面と接触させられ得、次いで溶媒が除去され、融着が形成され得る。非限定的な実施形態において、発泡性組成物は、インクジェット記録可能基材と接触して発泡され、発泡体と基材との間に融着を形成し得る。非多孔性の基材のフィムルまたはシートは、押し出され得、それがまだ熱く、粘着性である間に、インクジェット記録可能基材と接触され融着を形成し得る。この融着は、その公知の技術および/または使用される実質的に非多孔性の基材の性質に依存して、恒久的または可剥的であり得る。
【0079】
1つの非限定的な実施形態において、熱シールが、インクジェット記録可能基材を実質的に非多孔性の材料に融着するために使用され得る。一般的に、熱シールは、インクジェット記録可能基材を、当該分野で公知の標準的な熱シール装置に挿入する工程を包含する。1つの非限定的な実施形態において、インクジェット記録可能基材は、実質的に非多孔性の材料(熱可塑性ポリマーおよび/または熱硬化性ポリマーであり得る)と共に挿入され得る。熱および/または圧力が、一定期間、基材/ポリマー構築物に適用され得る。熱および/または圧力の量および時間の長さは、広く変動し得る。一般的に、温度、圧力、および時間は、基材とポリマーが、少なくとも部分的に1つに接合され、多層製品を形成するように選択され得る。非限定的な実施形態において、温度は、100°F〜400°Fの範囲内であり得る。別の非限定的な実施形態において、圧力は、5psi〜250psiの範囲内であり得る。さらなる非限定的な実施形態において、期間は、1秒〜30分の範囲内であり得る。次いで、多層製品は、代表的な期間(例えば、30分)、圧力の下
で冷却され得る。基材とポリマーとの間に形成された接合の強度は変動し得るが、非限定的な実施形態において、強度は、一般的に、基材単独での引張特性を越えるような強度であり得る。
【0080】
1つの非限定的な実施形態において、実質的に非多孔性の基材は、ポリ塩化ビニルであり得る。
【0081】
別の非限定的な実施形態において、本発明において使用されるインクジェット記録可能基材は、外部の接着剤の非存在下で、熱シールによって、非多孔性の基材(例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン)と少なくとも部分的に接合され得る。生じた融着は、十分に強く、このことは、接着剤が使用されない場合に、ポリオレフィンへの材料の積層が困難であることからすれば、驚くべきことである。
【0082】
代替的な非限定的な実施形態において、インクジェット記録可能基材は、実質的に連続的に、実質的に非多孔性の基材に少なくとも部分的に接合され得るか、または、非連続的に、実質的に非多孔性の基材に少なくとも部分的に接合され得る。不連続な接合の非限定的な例としては、1つ以上のスポット、パッチ、ストライプ(単数または複数)、袖章、波状ストライプ、ジグザグストライプ、開曲線ストライプ、閉曲線ストライプ、不規則領域などの形状の接合領域が挙げられ得る。さらなる非限定的な実施形態において、接合のパターンが伴われる場合、それらは、ランダム、繰返し、または両方の組合せであり得る。
【0083】
別の非限定的な実施形態では、インクジェット記録可能な基材は、接着剤の存在下で、実質的に非多孔性の材料に連結され得る。本発明における使用のための接着剤は、当該技術分野で公知の広範な種類の接着剤から選択され得る。適切な接着剤の非制限的な例としては、この接着剤がインクジェット記録可能な基材中に実質的に移動しないか、またはそれに浸透しないように十分な分子量および粘度を有するものが挙げられる。接着剤の基材中への移動または浸透は、接着剤の粘着強度および結合強度を減少し得る。本発明の使用における適切な接着剤の非制限的な例としては、制限されないで、ポリビニルアセテート、スターチ、ガム、ポリビニルアルコール、動物グルー、アクリル、エポキシド、ポリエチレン含有接着剤、およびゴム含有接着剤を含み得る。代替の非制限的な実施形態では、接着剤は基材、または実質的に非多孔性の材料、または基材および実質的に非多孔性の材料の両方に塗布され得る。さらなる非制限的な実施形態では、接着剤は、結合キャリヤコーティングの使用を経由して導入され得る。
【0084】
接着剤の存在下で基材および実質的に非多孔性の材料を結合するプロセスは、一般に、基材/接着剤/材料構築物を、当該技術分野で公知である標準的な処理装置中に挿入する工程を含む。熱および/または圧力がこの基材/接着剤/材料構築物に所定の時間付与され得る。熱および/または圧力の量、および時間の長さは、広範に変動し得る。一般に、温度、圧力および時間も、基材および実質的に非多孔性の材料が少なくとも部分的に一緒に連結されて多層製品を形成するように選択される。代表的な温度は、100゜F〜400゜Fの範囲内であり得る。代表的な圧力は、5psi〜250psiの範囲内であり得、そして代表的な時間は、1秒〜30分の範囲内であり得る。次いで、この多層製品は、30分のような代表的な時間の間、圧力下で冷却され得る。インクジェット記録可能な基材と実質的に非多孔性の材料との間に形成される結合の強度は変動し得るけれども、この結合は、一般に、それは、代表的には、基材単独の引張り性質を超えるようであり得る。
【0085】
本発明の1の非制限的な実施形態では、インクジェット記録可能な基材は、当該技術分野で公知の種々の従来の成形技法を用いて成形され得、これは、制限されないで、圧縮成形、回転成形、射出成形、カレンダリング、ロール/ニップ積層、熱成形減圧成形、押出
しコーティング、連続ベルト積層および押出し積層を含み得る。
【0086】
代替の非制限的な実施形態では、基材は、熱可塑性および/または熱硬化性ポリマーのような実質的に非多孔性の材料の存在または不在下で成形され得る。一般に、インクジェット記録可能な基材は、当該技術分野で公知である標準的な成形装置中に挿入される。1の非制限的な実施形態では、熱可塑性および/または熱硬化性ポリマーは、基材上に導入され、そして次に、基材/ポリマー構築物が、鋳型空洞中に挿入される。別の1つの非制限的な実施形態では、基材は鋳型空洞中に配置され、そして次に、熱可塑性および/または熱硬化性ポリマーが基材上に導入される。熱および/または圧力は、所定の時間の間、基材/ポリマー構築物に付与され得る。熱および/または圧力の量、および時間の長さは広範に変動し得る。一般に、この温度、圧力および時間は、基材およびポリマーが、少なくとも部分的に一緒に連結されて多層製品を形成するように選択される。代表的な温度は、100゜F〜400゜Fの範囲内であり得る。非制限的な実施形態では、ポリマーは熱可塑性ポリマーを含み、上記基材/ポリマー構築物は、この熱可塑性ポリマーの融点に等しいか、またはそれを超える温度まで加熱され得る。1つの非制限的な実施形態では、熱可塑性ポリマーはアモルファスであり得、基材ポリマー構築物は、ビカー温度に等しいかまたはそれを超える温度まで加熱され得る。代替の非制限的な実施形態では、ポリマーは熱硬化性ポリマーを含み、温度はこのポリマーの硬化温度または架橋温度未満であり得る。代表的な圧力は、5psi〜250psiの範囲内であり得、そして代表的な時間は、1秒〜15分の範囲内であり得る。代表的な成形プロセスの結果は、当初の製品の再形成である。この再形成は、一般に、鋳型空洞の設計により規定される。従って、標準的な成形プロセスでは、二次元の平坦なシートが三次元製品に再形成され得る。
【0087】
本発明の1つの非制限的な実施形態では、インクジェット記録可能な基材は、Pittsburgh、PAにある、PPG Industries、Incorporatedから入手可能であるTeslinを含む。本発明のインクジェット記録可能な基材の厚さは、使用用途に依存して広範に変動する。1つの非制限的な実施形態では、インクジェット記録可能な基材は、5〜20ミルの厚さであり得る。
【0088】
1つの非制限的な実施形態では、当該技術分野で公知のその他の結合コーティングが、基材および実質的に非多孔性の材料と組合せて用いられ得る。
【0089】
1つの非制限的な実施形態では、摩擦軽減コーティング組成物が、インクジェット記録可能な基材および実質的に非多孔性の材料の少なくとも1つに少なくとも部分的に塗布され得る。さらなる1つの非制限的な実施形態では、この摩擦軽減コーティング組成物は、少なくとも1つの潤滑剤および少なくとも1つの樹脂を含み得る。本発明において有用であり得る当業者に公知の広範な種類の潤滑剤が存在する。このような適切な潤滑剤の非制限的な例としては、天然および合成ワックス、天然および合成油、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、シリコーンオイルおよびワックス、ポリエステル、ポリシロキサン、炭化水素ワックス、カルナウバ蝋、微結晶ワックスおよび脂肪酸、およびそれらの混合物を挙げ得る。非制限的な実施形態では、本発明における使用のための潤滑剤は、シリコーンのようなポリシロキサンを含み得るが、これに制限されるわけではない。
【0090】
適切な樹脂の非制限的な例としては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、エポキシド、ポリアミド、ポリアミン、ポリアルキレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリル、ポリアクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリケトン、およびそれらのコポリマーならびにそれらの混合物を挙げ得る。非制限的な実施形態では、本発明における使用のための樹脂としては、スチレン−アクリル含有ポリウレタン、ポリエポキシド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリエーテル、およびそれらのコポリマーならびにそれらの混
合物のようなスチレンアクリルポリマーを挙げ得るが、これらに制限されるわけではない。
【0091】
さらなる1つの非制限的な実施形態では、本発明における使用のための摩擦軽減コーティング組成物としては、ポリボード水コーティング製品として、Wikoff Industries、Incorporatedから市販され、入手可能である、Wikoff
SCW4890および2295を挙げ得る。
【0092】
任意の特定の理論に拘束される意図はなく、この摩擦軽減コーティングの樹脂成分の分子は、インクジェット記録可能な基材および/または実質的に非多孔性の材料と、シリコーンが、上記基材および/または上記材料の表面に本質的に固定され得るように、少なくとも部分的に相互連結または相互リンクされ得ると考えられる。1つの非制限的な実施形態では、熱可塑性樹脂成分の分子は、融合によって、インクジェット記録可能な基材および/または実質的に非多孔性の材料に相互連結され得る。別の非制限的な実施形態では、熱硬化性樹脂成分の分子が、インクジェット記録可能な基材および/または実質的に非多孔性の材料に架橋によって相互リンクされ得る。
【0093】
さらなる非制限的な実施形態では、この摩擦軽減コーティング組成物は、水および/または有機溶媒を含み得る。当業者に公知の広範な種類の有機溶媒が本発明において用いられ得る。このような適切な有機溶媒の非制限的な例としては、制限されないで、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルエーテル、トルエン、Dowanol PM、Butyl Cellosolve、およびそれらの混合物を挙げ得る。非制限的な実施形態では、上記摩擦軽減コーティング組成物は、水および有機溶媒を含み得、ここで、この有機溶媒は、少なくとも部分的に水と混和可能である。
【0094】
非制限的な実施形態では、上記摩擦軽減コーティング組成物は、本発明のインクジェット記録可能な基材および実質的に非多孔性の材料の少なくとも1つに少なくとも部分的に塗布され得る。上記基材および/または上記材料への上記摩擦軽減コーティング組成物の塗布は、広範な種類の公知の技法を使用し得る。代替の非制限的な実施形態では、実質的に耐水性コーティングをインクジェット記録可能な基材に塗布するための本明細書中で先に記載の技法は、上記摩擦軽減コーティング組成物のインクジェット記録可能な基材および/または実質的に非多孔性の材料への塗布のために用いられ得る。
【0095】
基材/材料に塗布される実質的に乾燥した摩擦軽減コーティングの量、すなわち「コーティング重量」は、代表的には、コーティングされた領域あたりのコーティング重量として測定される。このコーティング重量は広範に変動し得る。代替の非制限的な実施形態では、上記実質的に乾燥した摩擦軽減コーティングのコーティング重量は、少なくとも平方メートルあたり0.1グラムであり得るか、または平方メートルあたり0より大きく50グラムまでであるか、または平方メートルあたり1グラムから平方メートルあたり15グラムまである。
【0096】
1つの非制限的な実施形態では、本発明の多層製品は、実質的に耐水性のコーティング組成物を含むTeslinの10ミル厚のシート、ポリ塩化ビニルの10ミルシート、ポリ塩化ビニルの10ミル厚シート、および摩擦軽減コーティング組成物を含むポリビニルクロライドの2ミル厚シートを含み得る。さらなる非制限的な実施形態では、上記摩擦軽減コーティング組成物は、ポリシロキサンおよびスチレンアクリルポリマーを含み得る。
【0097】
本発明の多層製品は、ガスケット、クッションアセンブリ、サイン、カード、プリント基材、ペンおよびインク描画の基材、マップ(特に海図)、ブックカバー、ブックページ
、壁カバー、および縫い目、ジョイント、および通気可能なパッケージのシールを含む多くのかつ多様な用途を有する。
【0098】
本発明の多層製品は、実質的に非多孔性の材料を装飾するかもしくは識別するか、または実質的に非多孔性の材料に独特の基材表面の性質を与える目的に有用であり得る。インクジェット記録可能な基材は:オフセット/リソグラフィープリンティング、フレキソ印刷プリンティング、ペインティング、グラビア印刷、インクジェットプリンティング、電子写真プリンティング、昇華プリンティング、熱転写プリンティング、およびスクリーンプリンティングを含む種々の方法で装飾され得る。装飾はまた、当該技術分野で公知の通常のコーティング方法を経由してインクジェット記録可能な基材に単層または複数層のコーティングを塗布することを包含し得る。一般に、インクジェット記録可能な基材が実質的に非多孔性の材料上に付与し得るこの独特の性質としては、制限されないで:改良された表面エネルギー、増加した多孔度、減少した多孔度、ポストコーティング層の増加した結合強度、およびポリマーの表面テキスチャーまたはパターンの修飾が挙げられる。
【0099】
ポリマーのプロセッシング技法は、本明細書中に参考として援用される、米国特許第4,892,779号に開示されている。
【0100】
本発明は、以下の実施例により特定して記載され、これらは、例示のみのであることが意図され、なぜなら、それらの多くの変更および改変は当業者に明らかであるからである。特に指定がなければ、すべての部および%は重量であり、そして水についての言及は、脱イオンされた水であることが意味される。
【0101】
以下の実施例では、用語「Teslin」は、他に陳述されていなければTeslin
TS 1000をいう。
【実施例】
【0102】
(実施例1)
本発明のコーティング組成物の調整において、31%塩化ポリジメチルジアリルアンモニウム(CinFix RDF の商品名でStockhausen GmbH & Co.KG,Krefeld,Germanyから入手可能)を、ステンレス鋼またはポリエチレン混合容器中で穏やかな攪拌下で、脱イオン水で10%まで希釈した。穏やかな攪拌は、中程度のピッチの三分葉(three lobed)混合ヘッド、混合ヘッド対混合容器直径の比は1対3の系、ならびに混合ヘッドは600〜1000rpmで回転し、そして適切に位置されることによって規定した。別々の混合容器において、29%カチオン性アクリル水溶液(WC−71−2143の商品名でPPG Industries,Inc.から入手可能)を、脱イオン水で10%まで希釈し、そして予め希釈したCinFixRDFを含む主要な混合容器に添加する。別々の混合容器において、30%カチオン性ポリウレタン分散物(Witcobond W240の商品名でCrompton Corporationから入手可能)を、脱イオン水で10%まで希釈し、そしてCinFix RDFおよびPPG WC−71−2143混合物を含む主要な混合容器に添加する。得られたコーティング組成物を、15分間攪拌する。得られたpHは、5.5±0.5であった。組成物の全固体は10%であり、そして56cpsの粘性が、Brookfield viscometer,RVT,spindle no.1,(50rpmおよび25℃)を使用して測定された。
【0103】
8181−67−09での比較のために、他のコーティング組成物を、代替のCinFix添加剤およびポリウレタン分散物を使用してWC−71−2143を含むか含まないで作製した。
【0104】
【表1】

すべての値は、重量部(pbw)である。
【0105】
成分:
CinFix NF− ポリ(四級アミン)ポリマー(CAS No.68583−79−9)(Stockhausen GmbH & Co.KG,Krefeld,Germanyから入手)の50〜60%活性水溶液
CinFix 167−ポリ(四級アミン)(組成物−企業秘密)(Stockhausen GmbH & Co.KG,Krefeld,Germanyから入手)の50〜60%活性水溶液
CinFix RDF− ポリ(四級アミン)ポリマー(CAS No.26062−79−3)(Stockhausen GmbH & Co.KG,Krefeld,Germanyから入手)の30〜35%活性水溶液
WitcoBond W−234−アニオン性脂肪族ウレタン(Uniroyal Chemical of Middlebury,CTから入手)の30〜35%固体水ベースの分散物
WitcoBond X−051−カチオン性ウレタン(Uniroyal Chemical of Middlebury,CTから入手)の30〜35% 固体水ベースの分散物
WitcoBond W−240−30〜35% 固体水ベースの自己架橋アニオン性ポリウレタン分散物(Uniroyal Chemical of Middlebury, CTから入手)
WC−71−2143−カチオン性アクリルポリマー(PPG Industries of Pittsburgh,PAから入手)の25〜30%固体水性分散物。
【0106】
PPG処方物番号WC−71−2143は、溶液重合によって調整された水性二級アミンおよびヒドロキシル機能性アクリルポリマーである。カチオン性アクリルポリマー水性分散物としてもまた記載される。WC−71−2143を、以下のように調整した。
【0107】
【表2】

反応器中で、初期充填物を撹拌しながら、還流温度(80℃)まで加熱した。3時間の時間をかけて、連続した様式でフィード1を添加した。フィード1の添加完了時、反応混合物を3時間、還流した。生じたアクリルポリマー溶液は、61.7パーセントの総固体含量(110℃で1時間の加熱の前後での、サンプルの重さの差異で決定した)を有し、ポリスチレンを標準として用いたゲル透過クロマトグラフィーで決定した場合、数平均分子量は4792であった。その後、室温で撹拌しながら、5分間かけてフィード2を添加した。フィード2の添加完了後に、30分間かけてフィード3を添加し、イソプロパノールを共沸蒸留するためにこの反応混合物を加熱した。蒸留温度が99℃に達した場合、蒸留をさらに約1時間継続し、次いで、この反応混合物を室温まで冷却した。回収した総蒸留液は、550.6gであった。陽イオンアクリルポリマー水溶液である産物は、pH5.25で、32.6重量%の固体含量(110℃で1時間の加熱の前後での、サンプルの重さの差異で決定した)を有した。
注釈:全ての%固体値は、%重量である。
白紙の8 1/2インチ×11インチTeslin(登録商標)TS 1000シートに、コーティングを塗布した。コーティングの重さは、電子秤を用いた差異によって測定する。
・白紙の重量を測定する。
・コーティングは、#9ワイヤーラップロッドを用いて前面に塗布する。
・このシートを2分間、繊維オーブン(Werner Mathis AG,Zurich,SwitzerlandからのLTFモデル)の中で95℃で焼く。
・このシートをオーブンから取り除き、コーティングを#9ワイヤーラップロッドを用いて裏面に塗布する。
・このシートを2分間、繊維オーブンの中で95℃で再度焼く。
・このシートを取り除き、触ることができるまで冷却し、そして再度重さを計る。
・mg/平方インチのコーティングの重さは、mgで表される重さの差異をコーティング面積で割ることによって、決定する。
【0108】
混合したコーティングの動的な粘性は、#2 Zahncupを用いて測定し、そして、静的な粘性は、100rpmで#2スピンドルを使用して、Brookfield Model DV−1+粘度計を用いて測定した。
【0109】
【表3】

コーティングされたTeslinシートからの試験印刷物を、通常の初期設定印刷様式に設定したHP960Cプリンターから産生した。Macbeth(登録商標)黒色/白色標準プレートに対して標準化されたX−Rite(登録商標)濃度計(モデル418型)を使用して、光学密度値を測定した。また、コーティングされていないTeslin TS1000を比較のために使用して、試験印刷物を産生した。光学密度値を以下の表に記載した。
【0110】
【表4】

コーティング8181−67−09は、全ての実施例の光学密度性能において、明らかに、全体的に最も良かった。処方物におけるWC−71−2143の使用は、ポリウレタン分散物のみの処方物よりも改善された光学密度を提供した。
【0111】
【表5】

コーティング8181−67−09を、Teslin(登録商標)TS1000およびSP1000の8 1/2インチ×11インチシートに塗布し、その後上記のように硬化した。コーティングされたTeslinシートからの試験印刷物を、通常の初期設定印刷様式に設定したHP960Cプリンターから産生した。Macbeth(登録商標)黒色/白色標準プレートに対して標準化されたX−Rite(登録商標)濃度計(モデル418型)を使用して、光学密度値を測定した。光学密度値を以下の表に記載した。
【0112】
【表6】

(実施例2)
コーティング組成物を、実施例1と同様に調製し、フレキソ印刷またはグラビアコーティング法により、500フィートの10.5ミルTeslin TS1000の微孔性の基材に塗布した。このコーティング方法では、それぞれが強制空気乾燥機を有する2個のコーティングステーションからなる系統を使用した。各コーティングステーションは、コーティングフィードチャンバー、アニロックス(anilox)ロールおよびゴム製アプリケーションロールからなる。コーティングフィードチャンバーは、コーティング貯蔵タンクおよびポンプから供給した。連続的なロールストックは、一回の通過の間に、両側がコーティングされるように、装置を貫いてねじ止めした。装置に、7BCM(十億立方ミクロン)ロールおよび5BCMアニロックスロールを装着した。両側のシート表面が、各アニロックスロール型により少なくとも1度は、ゴム製ロールの湿部に接触するように、連続的経路を配置した。完全なコーティング系列は、以下のように表される:経路番号1(7bcm−表面/5bcm−裏面)+経路番号2(7bcm−表面/5bcm−裏面)+経路番号3(5bcm−表面/7bcm−裏面)。ライン速度は、240fpmであり、乾燥機の温度は、105℃(220°F)であり、ロール当たり3回の通過を行い、こ
れを、1面当たり3回の通過と言い換える。コーティング組成物を、約0.73g/m(表面および裏面の全量)のコーティング重量で、塗布した。生じたロールを、グレイン長の8.5インチ×11インチシートに加工した。試験印刷物を、通常の初期設定印刷様式に設定したHP960Cプリンターから産生した。基材の両面を印刷した。Macbeth(登録商標)黒色/白色標準プレートに対して標準化されたX−Rite(登録商標)濃度計(モデル418型)を使用して、光学密度値を測定した。光学密度値を以下の表に記載した。
【0113】
【表7】

その印刷物は、光学密度に加えて、画像および品質が、全体的に良い美観、明瞭性を有していた。
【0114】
(実施例3)
実施例2に記載されたのと同じ様式で、10.5ミルTeslin TS1000の2本の6,600ftロールを、実施例1に記載したコーティング組成物でサイジングした。得られたロールを8.5インチ×11インチ(グレイン長)に切り出した。試験印刷物を、標準デフォルト印刷モードおよびベストインクジェットフォトグレード艶消し仕上げに設定したHP960Cプリンターから生成した。この基材の両側を印刷した。光学密度値を、Macbeth(登録商標)ブロック/ホワイト標準プレートに対して規格化したX−Rite(登録商標)デンシトメーター(モデルタイプ418)を使用して測定した。光学密度値を、以下:
【0115】
【表8】

の表に列挙する。この光学密度値に加え、ベストモードを使用して生成した印刷物は、標準モード印刷物と比較して、良好な画像品質を有した。ベストモードを使用して印刷したこれらの同じ画像は、コイン摩擦試験を使用して測定した場合、非常に良好な着色インク接着を有した。この印刷した面を、この基材が疲労し破損し始めるまで、コインで擦った。この印刷した表面は、画像の許容可能な明瞭性を維持し、インクの擦れ落ちはほとんど無かった。
【0116】
(実施例4)
前述の実施例で調製した基材からの処理したシート(サンプルA)を、ベストモード、インクジェットフォトグレード艶消し仕上げに設定したプリンター型式HP960cを使用して、試験印刷パターンで、印刷した。5つの原色/インク型:複合ブラック、シアン、マゼンタ、イエローおよび顔料ブラックを示すカラーバーの光学密度を測定した。この印刷したカラーバーを、脱イオン水中で24時間予備浸漬し、得られた光学密度を測定した。次いで、全部で96時間の連続浸漬後、この手順を繰り返した。この試験を、同じロットの基材からの2つの追加のサンプル(B&C)上で繰り返し、両方を同じ様式で印刷した。この光学密度値は、以下の表に与えられる:
【0117】
【表9】

全てのカラーバーは、96時間の浸漬時間後、固体を維持した。また、幾つかの僅かなにじみが、複合ブラックおよび顔料ブラックのカラーバーから観察された。試験印刷サンプルの一部である太字10ポイントのフォントは、読みやすさを維持した。
【0118】
(実施例5)
10.5ミルのTeslin TS1000のいくつかの6,600ftロールを、実施例1に記載されるコーティング組成物で、実施例2に記載される技術に従って、サイジングした。生じたロールを、8.5インチ×11インチシートに加工した(グレイン長)。試験印刷物を、ベストインクジェットフォトグレードつや消し仕上げに設定した、HP960Cプリンターから作成した。基材の両側を印刷した。以下の主な5つの色/インク型を表すカラーバーの光学密度を測定した:コンポジットブラック(composite
black)、シアン、マゼンタ、イエローおよびピグメントブラック(pigment black)。印刷されたカラーバーを、15分間水道水中に浸し、生じる光学密度を測定した。次いで、この手順を、合計24時間の連続的な浸漬の後に繰り返した。光学密度値を、以下の表に示す。
【0119】
【表10】

全てのカラーバーは、水道水中の24時間の浸漬時間後も濃いままであった。にじみは、どの色からも見られなかった。試験印刷物サンプルの一部である、コンポジットブラックで印刷されたボールド10ポイントのフォントは、良好な光学的明瞭さを保った。
【0120】
(実施例6)
以前の実施例に記載されるキャンペーンの間、2回のコーティングパスの後に、サンプルを集め、8.5インチ×11インチシートに加工し(グレイン長さ)て、試験した。試験印刷物を、ベストインクジェットフォトグレードつや消し仕上げに設定した、HP960Cプリンターから作成した。基材の両側を印刷した。以下の5つの原色/インク型を表すカラーバーの光学密度を測定した:コンポジットブラック、シアン、マゼンタ、イエローおよびピグメントブラック。印刷されたカラーバーを、15分間水道水中に浸し、生じる光学密度を測定した。次いで、この手順を、合計24時間の連続的な浸漬の後に繰り返した。光学密度値を、以下の表に示す。
【0121】
【表11】

光学密度保持時間に加えて、わずかな量のにじみが、24時間の水浸時間後にコンポジットグラックインクおよびピグメントブラックインクの両方から見られた。24時間浸漬されたサンプルは、非常に小さなグレインパターンを有し、全ての印刷されたパターンは、良好な光学的明瞭さを保った。
【0122】
(実施例7)
基材サンプルを実施例2に概説した操作設定に従って作製した。ここで、コーティング順序は除き、そしてコーティングを10%〜7%の活性固体に調節した。2通過、3通過および4通過後に回収した。2通過サンプルについてのコーティング順序は、以下である:通過番号1(7bcm−前面/5bcm−裏面)+通過番号2(5bcm−前面/7bcm−裏面)。3通過サンプルについてのコーティング順序は、以下である:通過番号1(7bcm−前面/5bcm−裏面)+通過番号2(7bcm−前面/5bcm−裏面)+通過番号3(5bcm−前面/7bcm−裏面)。4通過サンプルについてのコーティング順序は、以下である:通過番号1(7bcm−前面/5bcm−裏面)+通過番号2(7bcm−前面/5bcm−裏面)+通過番号3(5bcm−前面/7bcm−裏面)+通過番号4(5bcm−前面/7bcm−裏面)。2、3および4コーティング通過後に回収したサンプルを、8.5インチ×11インチシート、グレイン長に変換し、試験した。試験印刷物をHP960Cプリンター(ベストインクジェット写真グレード艶消し仕上げに設定されている)から作成した。基材の両側を印刷した。5つの原色/インク型を表す色のバーの光学密度:複合ブラック、シアン、マゼンタ、イエローおよび顔料ブラックを測定した。印刷された色のバーを15分間水道水に浸水させ、そして生じた光学密度を測定した。次いで、連続的浸漬の手順を合計24時間繰り返した。光学密度値を以下の表に与える。
【0123】
【表12】

【0124】
【表13】

光学密度保持に加えて、24時間の水道水浸漬の後、印刷品質において差異が観察された。2および3通過サンプルは、24時間の水浸漬後に粒子が粗くなった。粒子の粗さは、3通過サンプルよりも2通過サンプルについてより明らかであった。いくつかの浸出が、複合ブラックのバーおよび顔料ブラックのバーから現れた。コーティング通過数が増加するにつれて、浸出の耐性が改善した。複合ブラックで印刷された太字10ポイントフォント(試験印刷物サンプルの一部であった)は、3つ全てのサンプル型について良好な光学的明瞭性を維持した。
【0125】
(実施例8)
10.5ミルのTeslin TS1000の2つの6,600ftのロールを、実施例2に記載の操作設定に従って12.5%の活性固体で配合した、実施例1のコーティング組成物でサイジングした。得られたロールを、8.5インチ×11インチ(グレイン長(grain long))のシートに変換した。試験印刷物を、ベストインクジェットフォトグレードマット仕上げに設定したHP960Cプリンターから作成した。この基材の両面にプリントした。光学密度値を、X−Rite(登録商標)濃度計、418型モデル(Macbeth(登録商標)黒/白標準プレートに対して標準化)を使用して測定した。光学密度値を、以下の表に列挙する。
【0126】
【表14】

光学密度に加えて、このプリントは、画像および質の非常に良好な全体的な美しさおよび明瞭さを有した。
【0127】
(実施例9)
コーティング組成物を、得られた固体顔料が10%の代わりに12.5%であったこと以外は、実施例1のようにして調製した。このコーティング組成物を、実施例2で記載されるようなフレキソグラフィック法およびグラビアコーティング法によって、10.5ミルのTeslin sp1000微孔性基材の6.600ftのロールに塗布した。得られたロールを、8.5インチ×11インチ(グレイン長)のシートに変換した。試験印刷物を、最良のインクジェットフォトグレードマット仕上げに設定したHP960Cプリンターから作成した。この基材の両面にプリントした。光学密度値を、X−Rite(登録商標)濃度計、418型モデル(Macbeth(登録商標)黒/白標準プレートに対して標準化)を使用して測定した。光学密度値を、以下の表に列挙する。
【0128】
【表15】

光学密度に加えて、このプリントは、画像および質の非常に良好な全体的な美しさおよび明瞭さを有した。
【0129】
(複合シートおよび複合カードの製造)
(実施例10 液圧式圧盤積層(1枚の複合シート))
処理したTeslin TS1000基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載するものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。(注意:このリリースライナーは、積層の後で複合シートから取り出され、最終的な複合シートの内部成分ではない。)この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体を、220°Fで予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度220°Fで、8分間、圧力200psiで、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ22分間かかった。プレスから取り出した後で、生じた複合シートをスタック構築物から取り出した。仕上った複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、生じた26インチ×38インチ×30.5ミルの複合シートから打ち抜いた。仕上ったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0130】
(実施例11 液圧式圧盤積層(4枚の複合シート/本(book))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載し
たものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに2回繰り返して、4枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(本(book)と呼ぶ)を、220°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度220°Fにて圧力200psiで8分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ22分間かかった。プレスから取り出した後で、4枚全ての複合シートを本から取り出した。4枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0131】
(実施例12 液圧式圧盤積層(10枚の複合シート/本(book))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに8回繰り返して、10枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(本(book)と呼ぶ)を、220°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度220°Fにて圧力200psiで8分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ22分間かかった。プレスから取り出した後で、10枚全ての複合シートをこの本(book)から取り出した。10枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性
および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0132】
(実施例13 (10枚の複合シート/ブック(book)、他の処理条件))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに8回繰り返して、10枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブック(book)と呼ぶ)を、200°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度200°Fにて圧力180psiで6分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ18分間かかった。プレスから取り出した後で、10枚全ての複合シートをブックから取り出した。10枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0133】
(実施例14 (10枚の複合シート/ブック(book)、他の処理条件))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに8回繰り返して、10枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブック(book)と呼ぶ)を、300°Fに予熱しておいた200−Ton Waba
sh積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度300°Fにて圧力250psiで10分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ25分間かかった。プレスから取り出した後で、10枚全ての複合シートをこのブック(book)から取り出した。10枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0134】
(実施例15 (7枚の複合シート/ブック、他の処理条件))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに6回繰り返して、7枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブック(book)と呼ぶ)を、300°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度220°Fにて圧力220psiで7分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ22分間かかった。プレスから取り出した後で、7枚全ての複合シートをブックから取り出した。7枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0135】
(実施例15 (7枚の複合シート/ブック(book)、他の処理条件−失敗))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーと
して作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに6回繰り返して、7枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブック(book)と呼ぶ)を、220°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度220°Fにて圧力220psiで7分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ22分間かかった。プレスから取り出した後で、7枚全ての複合シートをこのブック(book)から取り出した。7枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0136】
(実施例16−(7枚の複合シート/ブック(book)、他の処理条件))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに6回繰り返して、7枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブック(book)と呼ぶ)を、200°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度200°Fにて圧力250psiで7分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ22分間かかった。プレスから取り出した後で、7枚全ての複合シートをブックから取り出した。7枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0137】
(実施例16A−(7枚の複合シート/ブック(book)、他の処理条件))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに6回繰り返して、7枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブック(book)と呼ぶ)を、300°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度300°Fにて圧力90psiで7分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ26分間かかった。プレスから取り出した後で、7枚全ての複合シートをブックから取り出した。7枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0138】
(実施例17 (7枚の複合シート/本(book)、他の処理条件))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに6回繰り返して、7枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(本(book)と呼ぶ)を、300°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度300°Fにて圧力250psiで7分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ26分間かかった。プレスから取り出した後で、7枚全ての複合シートを本から取り出した。7枚全ての仕上がった複合シートは、良好な完全性を有していた;離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、Tesli
nとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、26インチ×38インチ×30.5ミルの各々の複合シートから打ち抜いた。各複合シートからの仕上がったカードは、良好な完全性および良好なラットフラット(lat flat)を有していた。離層するためのすべての試みは、Teslin層を破壊した。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0139】
(実施例18 (7枚の複合シート/本(book)、他の処理条件−失敗))
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の26インチ×38インチのシートを、グレイン長(grain long)方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングされたTeslinシートを、1枚の0.21インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の26インチ×38インチのシート上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。2ミルの透明ポリエステルの27インチ×39インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の27インチ×39インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同一のポリエステル/処理済みTeslinシート/PVCレイアップ(lay−up)を、既存の構築物からのステンレス板上に配置した。研磨した金属板を、露出したポリエステルリリースライナーの上に配置した。このパターンをさらに6回繰り返して、7枚のプレ圧縮した多層がこのスタック中に存在するようにした。次いで、生じたスタックを、2枚の27インチ×39インチ×125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(本(book)と呼ぶ)を、200°Fに予熱しておいた200−Ton Wabash積層プレス中に配置した。この複合構築物を、温度200°Fにて圧力90psiで7分間、圧縮積層した。プレス下にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、およそ20分間かかった。プレスから取り出した後で、7枚全ての複合シートをこの本(book)から取り出した。Teslin/PVCを剥がして離した。このことは、結合強度の欠如を示す。ISO7910 ID−1カードを製造する試みは、行わなかった。
【0140】
(実施例19 12枚の複合シート/ブック、他の処理条件)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、長列理方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載するものと同じコーティング組成物、実施例2に記載したものと同じフレクソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire
Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、長列理方向で切断した。PVCプライの下に、短列理で切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短列理層の下に、長列理で切り出した20インチ×25インチ×2ミルのPVCシートを配置した。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/PVC堆積物を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。磨かれた金属板を、曝露されたポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。この緩衝パッドは、ポリアミド繊維と機械性ゴムの組合せであり、熱積層の間、温度および圧力をより一様に分布させるように設計されている(Yama
uchi Corporationにより製造および供給される)。次いで、生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨の非腐食性の金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、300°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度300°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この熱盤を、およそ19分間かけて100°F未満にまで冷却した。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートは、良好な接合性を有していた;離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、20インチ×25インチ×30.5ミルの複合シートの各々から打ち抜いた。各複合シートから得た完成したカードは、良好な接合性および良好なラットフラットを有していた。離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0141】
この上述の実施例は、Teslin SP1000を使用した実施も行い、Teslin TS1000と同じ結果を得た。
【0142】
(実施例20 12枚の複合シート/ブック、他の処理条件)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、グレイン長方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載するものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、グレイン長方向で切断した。PVCプライの下に、短グレインで切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短グレインプライの下に、グレイン長で切り出した20インチ×25インチ×2ミルのPVCシートを配置した。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/PVC堆積物を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。研磨金属板を、露出したポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。次いで、生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、250°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度250°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、約17分かかった。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートから、PCVプライを剥がした。Teslinプライはいずれも、隣接するPVCシートから離層し得なかった。このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。PCVプライは離層しなかったので、ISO7910 ID−1カードの作製は、試みなかった。
【0143】
(実施例21 12枚の複合シート/ブック、他の堆積パターンおよび処理条件)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、グレイン長方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載するものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレキソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティ
ングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、短グレイン方向で切断した。PVCプライの下に、グレイン長で切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短グレインプライの下に、グレイン長で切り出した20インチ×25インチ×2ミルのPVCシートを配置した。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/PVC堆積物を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。研磨金属板を、露出したポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。次いで、生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨非腐食性金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、300°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度300°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この圧盤を、100°F未満にまで冷却した。これには、約19分かかった。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートは、良好な接合性を有していた;離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、20インチ×25インチ×30.5ミルの複合シートの各々から打ち抜いた。各複合シートから得た完成したカードは、良好な完全性および良好なラットフラットを有していた。離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0144】
(実施例22 12枚の複合シート/ブック、他の堆積パターンおよび処理条件−失敗例)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、短列理方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載するものと同じコーティング組成物、実施例2に記載したものと同じフレクソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire
Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、短列理方向で切断した。PVCプライの下に、長グレインで切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短列理プライの下に、長列理で切り出した20インチ×25インチ×2ミルのPVCシートを配置した。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの磨かれたステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/PVC堆積物を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。研磨金属板を、曝露されたポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。次いで、生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨の非腐食性の金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、250°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度250°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この圧盤を、およそ17分間かけて100°F未満にまで冷却した。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートのP
VCプライは、分離していた(pealed apart)。Teslinプライを、隣接するPVCシートから離層させることはできず、このことは、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合を示していた。PVCプライは積層しなかったので、IS07910 ID−1カードを製造する試みは、行わなかった。
【0145】
(実施例23 12枚の複合シート/ブック、磁気ストライプバージョン)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、長列理方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載するものと同じコーティング組成物、実施例2に記載したものと同じフレクソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire
Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、長列理方向で切断した。PVCプライの下に、短列理で切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短列理プライの下に、20インチ×25インチ×2ミルのPVC磁気ストライプマスターシートを配置した。この磁気ストライプは、シートの短寸法(20インチ)に平行に走る磁気ストライプによって製造された。この磁気ストライプは、3レベル、2750保磁度型であった。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/磁気ストライプマスターシート堆積物を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。研磨金属板を、曝露されたポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。次いで、生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨の非腐食性の金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、300°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度300°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この圧盤を、およそ19分間かけて100°F未満にまで冷却した。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートは、良好な完全性を有していた;離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。IS07910 ID−1カードを、20インチ×25インチ×30.5ミルの複合シートの各々から打ち抜いた。各複合シートから得た完成したカードは、良好な完全性および良好なラットフラットを有していた。離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0146】
(実施例24 12枚の複合シート/ブック、磁気ストライプバージョン)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、短グレイン方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレクソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、短グレイン方向で切断した。PVCプライの下に、長グレインで切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短グレインプライの下に、20インチ×25インチ×2ミルのPVC磁気ストライプマスターシート(シートの短い(20インチ)寸法に平行な磁気ストライプを用いて作製された)があった。磁気ストライプは、3レベル、2750保
磁度型であった。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/磁気ストライプマスターシート積層材を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。磨かれた金属板を、曝露されたポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨の非腐食性の金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、300°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度300°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この圧盤を、およそ19分間かけて100°F未満にまで冷却した。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートは、良好な完全性を有していた;離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。ISO7910 ID−1カードを、20インチ×25インチ×30.5ミルの複合シートの各々から打ち抜いた。各複合シートから得た完成したカードは、良好な完全性および良好なラットフラットを有していた。離層のすべての試みは、Teslin層を破壊し、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合が実証された。
【0147】
(実施例25 12枚の複合シート/ブック、磁気ストライプバージョン−失敗)
処理したTeslin基材(10.5ミル厚)の20インチ×25インチのシートを、長グレイン方向でマスターロールから切り出した。このTeslinを、実施例1に記載したものと同じコーティング組成物、および実施例2に記載したものと同じフレクソ印刷コーティング技術を使用して、各面を3回(3×3)コーティングした。1枚のコーティングしたTeslinシートを、1枚の0.10インチ ポリ塩化ビニル(PVC)(Empire Plasticsから供給された)の20インチ×25インチのシートの一番上に配置した。このPVCシートを、長グレイン方向で切断した。PVCプライの下に、短グレインで切り出した、20インチ×25インチ×10ミルのPVCの第2のプライを配置した。10ミルのPVC短グレインプライの下に、20インチ×25インチ×2ミルのPVC磁気ストライプマスターシート(シートの短い(20インチ)寸法に平行な磁気ストライプを用いて作製された)があった。磁気ストライプは、3レベル、2750保磁度型であった。2ミルの透明ポリエステルの21インチ×26インチのシートを、リリースライナーとして作用するように、Teslinシート上に配置した。この構築物を、2枚の21インチ×26インチ×30ミルの研磨ステンレス鋼金属板の間に配置した。同様のポリエステル/処理されたTeslinシート/PVC/PVC/磁気ストライプマスターシート積層材を、既存の構築物からステンレス鋼板の一番上に配置した。磨かれた金属板を、曝露されたポリエステルリリースライナー上に配置した。このパターンをさらに10回繰返し、その結果、スタック中には12個のプレス前多層プライが存在した。生じたスタックを緩衝パッドの間に配置した。次いで、生じたスタック+緩衝パッドを、2つの少し大きな125ミルの非研磨の非腐食性の金属板の間に配置した。この構築物全体(ブックという)を、250°Fで予熱したTMP積層プレスに配置した。この複合構築物を、温度250°F、18分間、圧力203psiで、圧縮積層した。プレス中にある間に、この圧盤を、およそ17分間かけて100°F未満にまで冷却した。プレスから取り出した後で、全12枚の複合シートをブックから取り出した。全12枚の完成した複合シートからのPVCプライは、剥がれていた;隣接するPVCシートから剥離し得るTeslinプライはなく、このことから、TeslinとPVCとの間の良好な接着およびシームレスな結合を示す。PVCプライが積層しなかったので、ISO7910 ID−1カードを作製する試みを行わなかった。
【0148】
(実施例26(カード/複合シートの調整))
実施例19に従って加工したカードを、個別に脱イオン水に15分間浸し、次いで、24時間自然乾燥した。生じた調整カードを、スタック・アンド・スリップ特性から、未調整バージョンと比較してより分離が容易であることを実証した。
【0149】
(実施例27(カード/複合シートの調整))
実施例19に従って加工したカードを、75%RHで25℃16時間で、個別に調整した。生じた調整カードを、生じた調整カードを、スタック・アンド・スリップ特性から、未調整バージョンと比較してより分離が容易であることを実証した。
【0150】
(実施例28(カード/複合シートの調整))
実施例19に従って加工したカードを、75%RHで25℃16時間で、スタックで調整した。生じた調整カードを、スタック・アンド・スリップ特性から、未調整バージョンと比較してより分離が容易であることを実証しなかった。
【0151】
(実施例29(カード/複合シートの調整))
実施例19に従って加工したカードを、個別に脱イオン水に15分間浸し、次いで、24時間自然乾燥した。ISO7910 ID−1カードを、各20インチ×25インチ×30.5ミル複合シートにダイカットした。各複合シートからの完成したカードは、よい統合性ラットフラット(lat flat)を有した。層状に裂こうとする任意の試みにより、Teslin層は破壊され、このことは、TeslinとPVCとの間の良い接着および継ぎ目なし結合を実証した。生じた調整カードを、スタック・アンド・スリップ特性から、未調整バージョンと比較してより分離が容易でないことを実証した。
【0152】
以下の表は、新製品(8181−67−09製法)の光学密度保持性能を、標準的IJ1000WP(2成分製法)に対して比較する。本研究において使用した試験印刷パターンは、最高品位に設定したHP970カラーインクジェットプリンターおよび写真グレードインクジェットグロス紙から打ち出した。
【0153】
【表16】

本発明は、特定の実施形態に関連して記載される。詳細な記載を読んで理解することで、明白な改変および変更が他のものに対して生じる。本発明は、本発明またはその等価物
の範囲内に入る限りにおいて、このような全ての改変および変更を包含するように解釈されることが、意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。

【公開番号】特開2008−296589(P2008−296589A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−186573(P2008−186573)
【出願日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【分割の表示】特願2007−845(P2007−845)の分割
【原出願日】平成15年4月16日(2003.4.16)
【出願人】(599087017)ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド (267)
【Fターム(参考)】