耐障害物スライドファスナー
従来のジッパーは、多くのジャケットや他のアウトウェアの閉鎖のための好適な手段である。従来のジッパーは、ジッパーが開閉されるときにスライダー本体の中へのライナーの挿入のせいで詰まりや引っかかりを起こしやすい。本明細書中の実施形態は、細長いスプリングキャップ、底プレートの突出部、及び/又は、スライダー本体のプレート結合部、及び/又は、垂直方向にオフセットされたサイドレールなどの一つ以上の特徴を有する変更されたスライダー本体を提供する。これらの特徴は、裏地付き衣服の裏地などの緩い生地のスライダー本体への導入を最小限にし、それによって、スライドファスナーの動作中のスライダー本体の詰まりを低減する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願についてのクロスリファレンス)
本出願は、2009年1月30日に提出された、名称が“耐障害物スライドファスナー”である米国仮特許出願第61/148749から優先権を主張し、その全開示が、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書中の実施形態は、ファスナーの分野に関し、より詳細にはスライドファスナーの動作中にスライダー本体内の物質の詰まりを最小限にする一つ以上の特徴を有するスライドファスナーのスライダー本体に関する。
【背景技術】
【0003】
ジャケットや他のアウターウェアは、多くの場合、ファブリックライナーを含む。そのライナーは、多数のファブリックのサンドイッチの部分又はファブリックの別個の部分である。ライナーは、衣服の内側の外観を高めることや衣服の着心地を高めることを含む多数の目的を果たす。ライナーファブリックは、一般的に薄い材料であり、“弾力性(give)”の量のための内張り材よりもわずかに大きく寸法づけられる。この特徴は、ライナーを集まらせる傾向を生じ、そのような集まりは、通常、スライドファスナーやジッパーなどの装飾品の近くに生じ、それによって、ひっかかりを生じる。
【0004】
また、ひっかかりは、重いジッパーを使用する重いファブリックから作られたジャケット及び他のアウターウェアに共通する。重いジッパーは、衣服ライナーに引っかかりやすい大きなスライダーを有する。さらに、伸縮性ウエストバンドを含むラインジャケットは、特に、ライナーがウエストバンドに許容された最大伸縮に対応するために十分な緩みを有するので、ひっかかりやすい。他の衣服は、非常に軽量な生地から構成され、又は、軽量な生地から作られた装飾的な要素を含む。そのような軽量ファブリックは、同様に、スライドファスナーのスライダー本体に絡まり、詰まりを生じる。
【0005】
衣服、機器及びアクセサリー産業を通じて使用される多種多様のスライダーを有する多数のタイプのジッパーがある。典型的なスライドファスナーは、金属製ジッパー、成形ジッパー及びコイルタイプのジッパーからなる。それぞれのケースでは、様々な製品(衣服、アウトドア/キャンプ装備、袋等)に使用されるジッパーは、番号が5、6又は7などの大きなサイズにする傾向がある。大きいサイズ自体は、スライダーがより詰まりがちにしないが、大きなサイズのスライダーは、ファブリックが押し入る大きな開口部を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、従来のジッパーは、スライダーの形状(スロートの開口の大きさ、サイドレールとジッパーの歯の間の緊密な公差、スロートの開口とジッパーの歯のサイズとの間の全体的な公差)及びプルタブがジッパーを閉じるために引っ張られるときにスライダー本体に付与される回転により、ひっかかりやすい。この回転は、スライダー本体をライナーファブリックの方に回転させ、従って、ひっかかりの可能性を高める。この回転は、上述のように、大きなサイズのジッパーでより顕著でないが、大きなサイズは、スライダー本体の大きな開口部のためによりひっかかりやすい。
【0007】
実施形態は、添付の図面と関連して以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。実施形態は、例によって例示され、添付の図面の図に制限されないで例示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、動作位置のプルタブ及びロック位置のロックピンを示す従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図2】図2は、動作位置のプルタブ及びロックされていない位置のロックピンを示す従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図3a】図3aは、スライドファスナーを開くために動作される従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図3b】図3bは、スライドファスナーを開くために動作される従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図4a】図4aは、ジッパーテープの一部分がスライダー本体と係合した従来のスライダー本体の上面図を示す。
【図4b】図4bは、図4aのセクションラインX−Xに沿った従来のスライダー本体の断面図を示す。
【図4c】図4cは、係合したジッパーテープの一部分と追加の材料層とを有する従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図5a】図5aは、様々な実施形態にかかる変更スライダー本体の側面図を示す。
【図5b】図5bは、様々な実施形態にかかる変更スライダー本体の側面図を示す。
【図6】図6は、様々な実施形態にかかる底プレートの突出部を備える変更スライダー本体の側面図を示す。
【図7】図7は、様々な実施形態にかかる、底プレートの鋤形状の突出部及び固定していないファブリックライナーを有する変更スライダー本体の前面図を示す。
【図8a】図8aは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8b】図8bは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8c】図8cは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8d】図8dは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8e】図8eは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8f】図8fは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8g】図8gは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8h】図8hは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8i】図8iは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8j】図8jは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図9a】図9aは、様々な実施形態にかかる、底プレート突出部を有する変更スライダー本体を示す。
【図9b】図9bは、様々な実施形態にかかる、底プレート突出部を有する変更スライダー本体を示す。
【図10a】図10aは、水平および垂直に平行な上及び下のサイドレールを有する従来のスライダー本体を示す。
【図10b】図10bは、様々な実施形態にかかる、突出するプレート結合部及びオフセット上及び下のサイドレールを有する変更スライダー本体を示す。
【図10c】図10cは、様々な実施形態にかかる、突出するプレート結合部及びオフセット上及び下のサイドレールを有する変更スライダー本体を示す。
【図10d】図10dは、様々な実施形態にかかる、突出するプレート結合部及びオフセット上及び下のサイドレールを有する変更スライダー本体を示す。
【図11a】図11aは、ジッパーテープに連結された図10aの従来のスライダー本体を示す。
【図11b】図11bは、様々な実施形態にかかる、ジッパーテープに連結された図10bの変更スライダー本体を示す。
【図11c】図11cは、様々な実施形態にかかる、ジッパーテープに連結された図10bの変更スライダー本体を示す。
【図12】図12は、様々な実施形態にかかる、動作中水平面に沿って回転された変更スライダー本体の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を形成し、実施することができる例示の実施形態によって示された添付図面に参照がされる。他の実施形態が利用されることができ、構造的又は論理的な変更が特許請求の範囲から逸脱しないで行うことができることを理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定する意味で解釈されるものではなく、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される。
【0010】
様々な動作が実施の形態を理解する上で役立つと思われる方法で順番に複数の別個の動作として記載されているが、説明の順序は、これらの動作が順番に依存していることを意味すると解釈すべきではない。
【0011】
記載は、上へ/下へ、後/前、及び、上/底などの視点に基づいた記載を使用することができる。そのような記載は、端に議論を促進するために使用され、開示された実施形態の適用を制限しようとするものではない。
【0012】
用語“結合された”及び“連結された”は、それらの派生語と共に、使用されることができる。これらの用語は、互いに同義語として意図されていないことを理解すべきである。むしろ、特定の実施形態では、“連結された”は、二つ以上の構成要素が直接互いに物理的又は電気的に接触していることを示すために使用される。“結合された”は、二つ以上の構成要素が直接物理的又は電気的に接触することを意味する。しかしながら、“結合された”は、二つ以上の構成要素が直接互いに接触しないがまだ互いに協働又は作用することも意味する。
【0013】
説明の目的のために、形態“A/B”又は形態“A及び/又はB”のフレーズは、(A)、(B)、又は、(A及びB)を意味する。説明の目的のために、形態“A、B及びCの少なくとも一つ”のフレーズは、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は、(A、B及びC)を意味する。説明の目的のために、形態“(A)B”のフレーズは、(B)又は(AB)を意味し、すなわち、Aは、任意の構成要素である。
【0014】
説明は、用語“実施形態”又は“複数の実施形態”を使用し、それは、一つ以上の同じ又は異なる実施形態をそれぞれ参照する。さらに、実施形態に関連して使用される用語“備える”、“含む”、“有する”などは、同義語である。
【0015】
本明細書中に使用されるように、“ジッパーテープ”は、ストリンガー、及び、二つのストリンガーの各々に対する列に連結されたスライドファスナーの相互連結する歯/コイルを参照するために使用される。“ジッパーの歯の要素”は、スライドファスナーのあらゆる相互連結要素(例えば、歯、コイル)を参照するために使用される。“スライダー本体”は、ジッパーテープに連結され、かつ、スライドファスナーの開閉のために作動可能な可動スライドファスナー構成要素を参照するために使用される。“テープスロット”は、底サイドレールの上面と上サイドレールの下面との間のスパース又は間隙として本明細書中に画定される。“側面領域”は、底サイドレールの上面と上サイドレールの下面との間のスパース及び上サイドレールの下面と底サイドレールの上面との間のスペースを含むように本明細書中に画定される。“側面領域”は、連続的に接続され、及び/又は“テープスロット”と連通する。
【0016】
本明細書中に記載されているように、標準的なサイズ(例えば、サイズ3、サイズ5、サイズ8、サイズ9.5など)は、ジッパーテープを示すのに変形スライド本体の実施形態の説明で使用される。これらのサイズは、スライダー本体又は変形スライド本体の寸法を説明するのに使用されない。例えば、用語“サイズ5の変形スライド本体”は、記載された変形スライダー本体が標準サイズ5のジッパーテープで使用するように構成されたことを示すために本明細書中に使用される。いくつかの実施形態では、変形スライダー本体は、サイズの範囲内にあるジッパーテープで使用するように構成される。説明は、標準的なサイズを参照するが、実施形態は、非標準サイズ及び/又はカスタムサイズのジッパーテープで使用するように構成された変形スライダー本体を含む。
【0017】
本明細書中の実施形態は、例えば、裏張り衣服、寝袋、又は、緩んだ生地がスライドファスナーの動作中にスライドファスナー及び/又はスライダー本体に隣接するあらゆる他のアプリケーションで作用されるジッパーの構成要素として使用されるときに、詰まりを最小限にするように構成された変形スライダー本体を提供する。本明細書中に記載された変形スライダー本体の様々な実施形態の形状、及び、裏張り衣服の着用者によるそのようなスライダー本体の動作手段は、裏張り(又は他の)生地がスライダーのスロートに入るのを抑制し、それによって、スライダー本体に詰まる。実施形態では、変形スライダー本体の形状は、変形スライダー本体の接合長さから離れる方向に緩い生地をそらす又は押すのに役立ち、それによって、動作中の詰まりに抵抗する。
【0018】
いくつかの実施形態では、変更スライダー本体は、衣服着用者がジッパーを閉じるためにプルタブを引っ張りながらスライダー本体の回転を低減する一つ以上の特徴を含む。回転の低減は、スライダー本体近くのジッパーの歯へのライナー生地の接近を低減し、それによって、ひっかかりを最小限にするのに役立つ。他の実施形態では、変形スライダー本体は、変形スライダーの開口部近くのジッパーの歯から離れる方向にライナー生地を押し出す前方及び/又は下方に突出する特徴などの一つ以上の特徴を備える。さらに他の実施形態では、変形スライダー本体のサイドレールの形状は、レールが、変形スライダー本体のスロート開口部から離れる方向に緩い生地を押し出すことができるように形状づけられる。様々な実施形態は、あらゆる組み合わせで一つ以上の上記特徴を含み、変形スライダー本体の開口部から離れる方向に材料を押し出すことが適当に可能な、及び/又はプルタブがスライダー本体の動作中に引っ張られるときに変形スライダー本体の回転を低減することが適当に可能な変形スライダー本体を提供する。
【0019】
本発明の一実施形態では、変形スライダー本体は、スライダー本体の背面プレートの突出部を含む。そのような突出部は、従来のスライダー本体の平らなプレートの背面に取り付けられた別個の要素を含むことができ、又は、突出部及びプレート背面/スライダー本体は、単一のユニット/部分として変形され/形成されることができる。突出部は、鋤形状、翼形状、円弧、及び/又はシンプルな半円筒形状を含むがこれらに限定されないあらゆる多数の形状の形態にすることができる。様々な形状が、本明細書中に開示された変更スライダー本体の突出部に利用されることができることが認められる。
【0020】
本発明の他の実施形態では、上プレート、底プレート、又は双方の組み合わせのサイドレールは、(レールが上及び底のプレートの双方に同じ長さである従来のデザインと比べて)短い。様々な異なる長さは、本発明の目的を達成することが認められる。
【0021】
本発明の他の実施形態では、変形スライダー本体は、変形スライダー本体の幅に比例して(従来のスライダー本体と比較して)細長い接合長さを有し、及び/又は、スプリングキャップは細長くされることができる。従来のスライダーのプルタブは、スプリングキャップの側方の範囲内にある軸線を中心にして概ね枢動する。この実施形態の細長いスライダーキャップは、変形スライダー本体を有するスライドファスナーのプルタブが変形スライダー本体の長さに沿って移動すること、及びスライドファスナーを開閉するためにプルタブが引っ張られるときに従来のスライダーキャップのように回転することを許容する。
【0022】
図1は、動作位置にあるプルタブを示す従来のスライダー本体の側面図を示す。スライダー本体104は、その一部分が接合長さ102を備える長さ114を有する。接合長さ102は、(スライダー本体の内部内に配置された)ポスト132の後部からスライダー本体の後部までのスライダー本体104の部分の長さである。スライダー本体のこの部分は、接合チャンネルを含む。スライダー本体104がジッパーテープに結合されると、ジッパーのテープに沿ってスライダー本体を第1方向に移動させると、ジッパーテープの相互連結されたジッパーの歯の要素に対してポスト132を押し、スライドファスナーを開くためにジッパーの歯の要素を分離する。反対方向へスライダー本体を移動させると、ガイドチャンネルを通じて接合チャンネルの中にジッパーの歯の要素を押し進め、ジッパーの歯の要素は、スライドファスナーを閉じるために再度相互連結される。
【0023】
スライダー本体104の底プレート108は、典型的に、平らな下面及び上方に突出するサイドレール118を有する。上プレート109は、その下面に沿った下方に突出する上サイドレール119を含む。上サイドレール119及び底サイドレール118は、スライドファスナーの動作中ジッパーテープが通過するテープスロット123によって分離される。上プレート109及び底プレート108は、通常、スライダー本体104の前端部を分割するポスト132によって接合される。従来のスライダー本体は、接合長さ102は、ポスト132の長さよりも大きい。典型的に、ポスト132の長さは、接合長さ102の半分より小さく、接合長さ102のおよそ三分の一、四分の一、又は五分の一である。
【0024】
スライダーキャップ101は、スライダー本体のスライダー本体の上プレート109の上面に取り付けられ、適所にプルタブ103を保持する。スライダーキャップ101は、スライダー本体がスライドファスナーを閉じるためにジッパーテープの長さに沿って移動されるときに、円弧120の方向にプルタブ103が引っ張られるときにロックピン105を移動するロックピン構造を含む。プルタブ103は、プルタブ103をスライダーキャップ101の下側に耐えさせる要素107に耐える。これは、スライダーキャップ101を円弧120に実質的に平行な円弧に沿って枢動ポイント106を中心にして回転させ、それによって、ロックピン105をジッパーテープの歯の外方へ移動させる。
【0025】
図2は、ジッパーテープの歯から離れる方向にロックピン105を上昇する上昇位置にスライダーキャップ101がある図1の従来のスライダー本体104を示す。スライダー本体104は、方向121にプルタブ103を引っ張ることによってスライドファスナーを開くためにジッパーテープに沿って移動される。スライダーキャップ101は、ロックピン105に連結され、ロックピン105がジッパーテープのジッパーの歯間から移動されることを許容し、それによって、スライダー本体が方向125に移動するのを許容する。
【0026】
図3a及び図3bは、スライドファスナーを開く(図3a)及び閉じる(図3b)ために作動される従来のスライダー本体の側面図を示す。図3aでは、プルタブ103は、方向121に引っ張られ、スライダー本体104をジッパーテープ110の長さに沿って実質的に同じ方向に移動させる。方向121へのスライダー本体104の移動は、十把テープ110の長さに沿った相互連結されたジッパーの歯要素を非結合させ、スライドファスナーを開く。また、方向121へのプルタブ103の引っ張りは、スライダー本体104をスライダー本体104の質量の中心点145の周りを円弧130の方向に回転させる。その回転は、スライダー本体104の前部を下方に傾斜させ、上プレート109の底面にジッパーテープ110を押しつけ、ジッパーテープ110と底プレート108との間の間隙116を拡大する。
【0027】
図3bでは、プルタブ103は、方向122に引っ張られ、それによって、スライダー本体104は、ジッパーテープ110の長さに沿って実質的に同じ方向に移動し、ジッパーテープ110の長さに沿ってジッパーの歯要素を相互連結させる。方向122へのプルタブ103の引っ張りは、スライダー本体104をスライダー本体104の質量の中心145の中心の周りを円弧131の方向に回転させる。上述したように、この回転は、スライダー本体104を下方に傾斜させ、上プレート109の底面にジッパーテープ110を押しつけ、ジッパーテープ110と底プレート108との間の間隙116を拡大する。図3a及び図3bに示されたスライダー本体の回転及び結果として生じた間隙116の拡大は、後述するようにスライダー本体104内に生地の内側層(例えば、衣服の裏地)のような材料の詰まりを許容する。
【0028】
図4aは、従来のスライダー本体104に連結されたジッパーの歯要素111を備えるジッパーテープ110の上面図を示す。図4bは、平面X−Xに沿った図4aのスライダー本体104の切断図を示す。図4bに示されるように、上プレート109は、上サイドレール119を含むが、底プレート108は、底サイドレール118を含む。ジッパーテープ110は、ジッパー歯要素111がガイドチャンネル115内に配置された状態で、上プレート109及び底プレート108との間に配置されて示される。ジャケットの外殻などの外層140は、結合要素142(例えば、ねじ又は接着剤)によってジッパーテープ110に結合される。また、ジャケットのインナーライナーなどの内層141は、結合要素142によってジッパーテープ110に結合される。典型的なジャケット又は他のアウトウェアのアプリケーションでは、外層140は、レザーなどの比較的厚い生地の材料から作られ、内層141は、絹やポリエステルなどの比較的薄い生地材料から作られる。内層141の寸法は、“弾力性(give)”の量を確実にするため及び外層の束を防止するために外層140の寸法よりも概ね大きい。内層141の比較的大きなサイズは、外層140に連結される位置、特に、ジッパーテープなどのトリミング近傍において保持する又は束ねるためにその層の追加の材料を生じる。
【0029】
図4bに示されるように、内層141は、内層141の一部がガイドチャンネル115に入ることが許容される場合にジッパーの歯要素111と絡まりやすい。プルタブ103が引っ張られたときのスライダー本体104の回転は、間隙116の大きさを増大し、内層141の一部分の進入を許容する。内層141のその部分は、ガイドチャンネル115に到達する前にスライダー本体104を詰まらす。代替的に、内層141の部分が、ジッパーテープ110と共にガイドチャンネル115の中に通過するのに十分に薄い場合には、内層141の部分は、ガイドチャンネル115内でジッパーの歯要素と絡まり、ポイント112で示されたようにスライダー本体104で詰まりを生じ、及び/又は内層141及び/又はスライダー本体104に永久的な損傷を引き起こす。
【0030】
図4cは、内層141がジッパーテープ110に隣接して配置された状態の図3a及び図3bの従来のスライダー本体の側面図を示す。内層141の部分は、スライダー本体104のポスト132の近くに示される。プルタブ103が円弧131に沿って回転され、方向122に引っ張られてスライドファスナーを閉じると、(ポスト132、上プレート109、上サイドレール119、底プレート108及び底サイドレール118によって画定された)ガイドチャンネル115は、ジッパーテープ110に取り付けられたジッパーの歯要素111を受け入れる。そのおおよそ質量の中心点145を中心としたスライダー本体の回転は、ジッパーテープ110がガイドチャンネル115に入るときにジッパーテープ110の下にある間隙116の大きさを増大させ、間隙116に入る及びガイドチャンネル115の中にジッパーテープ110で引っ張られる機会を内層141の一部に作る。ジッパーテープ110は、ガイドチャンネル115を通じて進むので、ジッパーテープと底サイドレール118との間の間隙は、スライダー本体104の傾斜のせいで増大し、捕捉された内層141をテープスロット123及び/又はスライダー本体104のガイドチャンネル115内で詰まらせる。従って、スライダー本体104の回転は、内層141がスライドファスナーの開閉中においてジッパーテープ110と及び/又はジッパーの歯要素間で絡まる可能性を増大する。
【0031】
図5a及び図5bは、様々な実施形態による改善されたスライダー本体の側面図を示す。図5aに示されるように、スライダー本体204は、スライダーキャップ201、プルタブ203、ロックピン205、底プレート208、上プレート209及びポスト232を含む。上プレート209は、下方に突出する上レール219を含む。底プレート208は、上方に突出する底レール218を含む。上プレート209及び底プレート208は、いくつかの実施形態ではポストであるプレート結合部232によって結合される。プレート結合部232及び上プレート209及び/又は底プレート208は、単一のユニットとして形成される。他の実施形態では、プレート結合部232及び上プレート209及び/又は底プレート208は、別個の構成要素として形成され結合される。底レール218及び上レール219は、テープスロット223によって分離される(図5a)。
【0032】
スライダーキャップ201は、上プレート209に結合される。いくつかの実施形態では、スライダーキャップ201は、上プレート209の厚さを貫通する開口部内に配置されたロックピン205に結合される。上プレート209は、その上面に沿って一つ以上の要素207に結合される。いくつかの実施形態では、上プレート209及び要素207は、単一のユニットとして形成されるが、他の実施形態では、上プレート209及び要素207は、後で連結される別個の構成要素として形成される。プルタブ203は、スライダーキャップ201に連結され、スライドファスナーを開くために方向121に及びスライドファスナーを閉じるために方向220に変更スライダー本体204を引っ張る。
【0033】
図5aに図示された実施形態などのいくつかの実施形態では、スライダーキャップ201及び/又は変更スライダー本体204は、図1のスライダーの対応する要素(すなわち、スライダーキャップ101及びスライダー本体104)よりも十分に長い。図示のように、スライダーキャップ201は、接合長さ202よりも十分に長い。いくつかの実施形態では、プレート結合部232は、従来のスライダー本体の対応するポスト(すなわち、ポスト132)よりも長い。例えば、スライダーキャップ201の長さは、接合長さ202の長さの少なくとも1.5倍(例えば、接合長さ202の長さの150%)にすることができる。別の例として、スライダーキャップ201の長さは、接合長さ202の長さの約二倍(例えば、接合長さ202の長さの200%)にすることができる。他の例では、スライダーキャップ201の長さは、プレート結合部232の全長及び接合領域202である長さ214よりも大きい又は長さ214と実質的に等しくすることができる。
【0034】
動作では、プルタブ203の引っ張りは、枢動ポイント213を中心にプルタブ203を回転させ、プルタブ203を要素207及びスライダーキャップ201の下側に押しつける。スライダーキャップ201にかけられた力は、スライダーキャップ201を枢動ポイント206を中心にして回転させ、それによって、ロックピン205をジッパーテープの歯の外方に移動させる。いくつかの実施形態は、ロックピン205、枢動ポイント206及び/又は要素207を有しない。
【0035】
変更スライダー本体204の底プレート208の上面は、平面部分を備える。従来のスライダー本体のスライダーキャップ101に対してスライダーキャップ201の増大した長さは、プルタブ203がスライドファスナーを開くために(方向221への引っ張り)又はスライドファスナーを閉じるために(方向220への引っ張り)、引っ張られる際に、上プレート209の上面とスライダーキャップ201の下面との間の開空間の細長い領域内に摺動するのを許容する。どちらの場合でも、プルタブ203が引っ張られると、プルタブ203の摺動は、変更スライダー本体204の(質量の中心点245の近くの)質量の中心点から十分に離れた距離に枢動ポイント213の位置を生じ、それによって、質量の中心点245を中心とした変更スライダー本体204の回転を低減する。回転の低減は、ジッパーのひっかかりの可能性を低減させる。
【0036】
ロックピン205が係合されていない状態の図5aの変更スライダー本体204の実施形態を示す図5bでは、プルタブ203がスライドファスナーを開くために方向220にスライダー本体を引っ張るために配置されて示される。変更スライダー本体は、プルタブ203の回転中心213の増大した距離の結果として動作中の回転がしにくい。スライダー本体の回転の低減は、従来のスライダー本体の動作中に観測される底サイドレールとジッパーテープとの間の間隙の大きさの増加を低減する。これは、内層241が拡大された間隙を通じてテープスロット223の中に引っ張られるのを防止するのに役立ち、それによって、変更スライダー本体204内の、ジッパーテープ210のジッパーの歯要素間の、及び/又はテープスロット223内の材料(例えば、内層)の詰まりを低減又は排除する。
【0037】
図6は、本発明のスライダー本体の他の実施形態を示す。この実施形態では、変更スライダー本体204の底プレート208は、突出部250を含む。突出部250は、ジッパーテープ210から離れる方向に内層241を押し出すように形状づけられ、寸法づけられ、及び/又はそうでなければ構成され、変更スライダー本体204内の内層241の詰まり又は引っかかりの可能性を更に最小限にする。いくつかの実施形態では、突出部250は、単一ユニットとして底プレート208に形成/構成される。他の実施形態では、突出部250は、別個のユニットとして形成され、その後底プレート208に結合される。一実施形態では、突出部250は、事前に製造された及び/又は事前に取り付けられたスライダー本体に結合するのに適当な別個のユニットとして製造される。
【0038】
図7は、ジッパー歯要素211を含むジッパーテープ210に結合された変更スライダー本体204の断面図を示す。図示のように、ジッパーテープ210は、ジッパー歯要素211がガイドチャンネル215によって収容されるようにテープスロット223を通過する。ジャケットの外殻などの外層240は、ジッパーテープ210に結合される。また、ジャケットのインナーライナーなどの内層241は、生地層240に及び/又はジッパーテープ210に結合される。ジッパーテープ210は、結合要素242によって及び/又はあらゆる適当な手段によって生地層240及び241に結合される。結合要素242は、ファブリックなどの材料を結合するための当技術分野で公知の任意の要素(例えば、シーム、接着剤、機械的ファスナーなど)にすることができる。
【0039】
突出部250は、内層241の緩い部分を、突出部250を有しないスライダー本体よりもジッパーテープ210及びガイドチャンネル215からさらに離れる方向に押し出し、変更スライダー本体204内の内層241の詰まり又は引っかかりをさらに低減する。実施形態は、突出部250のサイズ及び/又は形状に関して変更できる。いくつかの実施形態では、突出部250は、底プレート208よりも広く及び/又は厚い。他の実施形態では、突出部250は、その一端部が、曲げられ、鋤形状にされ、尖った形状にされ、V形状にされ、U形状にされ、及び/又は広くされ/厚くされる。突出部250は、底プレート218の上方に延びる。いくつかの実施形態では、突出部250は、底プレート218から側方に延びる。
【0040】
図8a乃至図8jは、様々な実施形態による底プレート及び/又はプレート連結突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。図8aは、底プレート208に結合された平らで鋤形状の突出部251を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8bは、底プレート208に結合された曲がった鋤形状の突出部252を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8cは、底プレート208に結合された薄く曲がった鋤形状の突出部253を有する変更スライダー本体の他の実施形態を示す。図8dは、底プレート208の一部として形成された曲がった鋤形状の突出部254を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8eは、鋤形状の突出部280を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、突出部280は、底プレート208及び/又は中央プレート結合部(例えば、プレート結合部232)の一部として形成される。他の実施形態では、突出部280は、中央プレート結合部がねじ込まれて上プレート209を突出部280/底プレート208に結合する垂直開口を含む。図8fは、中央プレート結合部から延びる鋤形状の突出部285を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。再度、突出部285及び中央プレート結合部は、単一の構成要素として又は別個の構成要素として形成される。図8gは、中央プレート結合部から延び、底プレート208に結合された鋤形状の突出部287を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8hは、中央プレート結合部から延び、底プレート208の下方でスコップ又は鋤形状で終端する鋤形状の突出部289を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8iは、サイド部分261を含む湾曲した下方に突出する突出部260を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。サイド部分261は、底プレート208から側方及び/又は下方に突出する。
【0041】
図8jは、上プレート209に結合された第1スライダーキャップ201及び底プレート208に結合された第2スライダーキャップ271を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。ポスト232は、上プレート209を底プレート208に接合する。いくつかの実施形態では、ポスト232は、第1スライダーキャップ201及び第2スライダーキャップ271などの一つ以上のスライダーキャップをスライダー本体の他の構成要素に(例えば、上プレート209に及び/又は底プレート208に)接合する。第1スライダーキャップ201及び/又は第2スライダーキャップ271は、スライダー本体の回転を最小限にするために伸長する。いくつかの実施形態では、第1スライダーキャップ201及び/又は第2スライダーキャップ271は、鋤形状の突出部及び/又はスライダー本体の前、後、上、底及び/又は側に対して外方に延びる鋤形状の突出部を含む。そのようなスライダーキャップ/突出部は、スライダー本体部の動作中においてジッパーテープから離れる方向に生地又は他の材料を押し出すように形状づけられる。さまざまな実施形態では、スライダーキャップは、図8a乃至図8iに示されたように実質的に形状づけられた突出部を含む(すなわち、上/底プレート又はポストから突出するように示された突出部は、スライダーキャップから代わりに突出することができる)。図8jに示されたように、いくつかの実施形態は、前方に突出する突出部を有するポスト(例えば、ポスト232)及び上方/下方/側方に突出する突出部を有する二つのスライダーキャップを備え、ジッパーテープから離れる方向に材料を押し出し、スライダー本体内での材料の引っかかり又は詰まりを最小限にする。例えば、第1スライダーキャップ201は、前方かつ上方に突出し、第2スライダーキャップ271は、前方かつ下方に突出し、ポスト232は、スライダーキャップ間で前方に突出する。この例では、変更スライダー本体の動作中において、第1スライダーキャップ201は、ジッパーテープから離れる方向に上方に材料を押し出し、第2スライダーキャップ271は、ジッパーテープから離れる方向に下方に材料を押し出し、ポスト232は、ジッパーテープから離れる方向に側方に材料を押し出す。
【0042】
図9a及び図9bは、様々な実施形態による底プレート突出部を有する変更スライダー本体を示す。図9aは、変形スライダー本体の上面図を示し、図9bは、同じ変形スライダー本体の断面図を示す。図9bに示されるように、変形底プレート276は、底サイドレール277を含む。変形底プレート276は、さらに、下方及び側方に突出するサイド部分255を含む(図9a参照)。サイド部分255は、衣服の裏地などの一つ以上のファブリック層をスライドファスナーの動作中においてジッパーテープから離れる方向に押し出す。
【0043】
図10aは、水平及び垂直に平行な上及び底サイドレールを有する従来のスライダー本体を示す。図10aに示された従来のスライダー本体部は、上サイドレール119を有する上プレート109と、底サイドレール118を有する底プレート108と、上プレート109及び底プレート108を結合するポスト132と、上プレート109の上面に結合された結合部126と、結合部126に結合された要素124とを含む。要素124は、上プレート109にさらに連結される。結合部126は、枢軸127をさらに含む。
【0044】
図10aでは、テープスロット123は、底サイドレール118の上面から上サイドレール119の底面まで測定して、高さが約0.10414cm(約0.041インチ)である。上及び底サイドレール118/119は、共に水平かつ垂直に平行であるため、テープスロット123、上サイドレール119及び底サイドレール118は、長さが全て等しく、テープスロット123は、その全長に沿って高さが約0.10414cm(約0.041インチ)である。ポスト132は、上サイドプレート109及び底サイドプレート108の縁部を超えて延びない。細長いテープスロットは、材料がテープスロット内で引っかかる又は詰まるのを許容し、突出しないポストは、従来のスライダー本体の動作中において生地又は他の材料をジッパーテープから離れる方向に押し出すように機能しない。従って、従来の構成は、スライダー本体に(衣服のインナーライニングなどの)材料のひっかかりや詰まりを促す。
【0045】
対照的に、図10b乃至図10dは、様々な実施形態による突出プレート結合部及びオフセット上及び底サイドレールを有する変形スライダー本体を示す。図10bに示された変形スライダー本体は、上サイドレール219を有する上プレート209、底サイドレール218を有する底プレート208、上プレート209及び底プレート208を連結するプレート結合部232、上プレート209の上面に結合された結合部226、及び、結合部226に結合された要素224を含む。要素224は、さらに、上プレート209に結合される。結合部226は、枢軸227をさらに含む。
【0046】
図10bに示されるように、変形スライダー本体は、第1突出部291及び第2突出部292を有するプレート結合部232を含む。第1及び第2突出部291/292は、第1突出部291が(図示のように)前方及び下方の双方に突出した状態で連続的に配置される。他の実施形態では、第1及び第2突出部291/292は、側方に平行にすることができる(すなわち横並びに配置される)。いくつかの実施形態は、第2突出部292を有しない。第1及び第2突出部291/292は、鋤又は鋤形状にすることができ、スライドファスナーの動作中においてジッパーテープから離れる方向に生地/材料を押し出すように機能する。
【0047】
実施形態は、変形スライダー本体の一方側又は両側に沿って垂直に伸び、プレート結合部232、第1突出部291、第2突出部292及び/又は上サイドレール209の少なくともいくつかの部分を覆う一つ又は二つの側壁296を含む。他の実施形態は、側壁296を有しない。いくつかの実施形態では、側壁296は、スライドファスナーの動作中においてジッパーテープから離れる方向に材料を押し出すように形状づけられる。
【0048】
変形スライダー本体は、上サイドレール219の下面と対向する底サイドレール218の上面との間の距離として測定された垂直高さを有するテープスロット223を含む。図10bに示されるように、変形スライダー本体のテープスロット223は、上サイドレール219及び底サイドレール218のオフセットのためにスライダー本体の全長に対して短くされる。いくつかの実施形態では、テープスロット223の長さは、変形スライダー本体の半分以下である。他の実施形態では、テープスロット223の長さは、プレート結合部232の長さよりも長くない。一実施形態では、テープスロット223の長さは、変形スライダー本体の長さの三分の一よりも長くない。上サイドレール219は、上プレート209の後方末端(すなわち、プレート結合部232と対向する端部)まで延びる。底サイドレール218は、底サイドレール219を有しないで、底プレート208の前方から長さ298で設定され、底プレート208の後方末端に達する前に終端し、後方末端において底プレート208の長さ299及び底プレート208の長さ298を残す。一実施形態では、上サイドレール219は、底サイドレール219とおよそ同じ長さにすることができ、底サイドレール218に比較して上プレート209の後方末端の方にオフセットされる。例えば、上サイドレール219は、長さ298及び長さ299の合計に等しい上プレート219の前方からの距離で始まり、上サイドプレート219の末端(すなわち、プレート結合部232と対向する端部)まで延びる。
【0049】
テープスロット223は、上サイドレール219ではなく底サイドレール218に関して第1側面領域によって一端部において側面に配置され、底サイドレール218ではなく上サイドレール219に関して第2側面領域によって他端部において側面に配置される。高さが等しい上及び底サイドレールに関する実施形態では、第1及び第2領域は、高さを等しくすることができる。図10bに示されるように、高さ229は、上/底サイドレールを欠く底プレート218の部分と上プレート219の部分との間の距離である。高さ228は、第1及び第2側面領域の垂直高さである(すなわち、レールを欠く上プレート219の底面の部分と底レール218の上面との間の距離、また、レールを欠く底プレート208の上面の部分と上レール219の下面との間の距離)。
【0050】
実施形態は、テープスロット223の高さ、長さ299/298、高さ228/229、及び、上及び底サイドレール219/218の長さ/高さを変更することができる。例えば、サイズが5である変更スライダー本体(例えば、標準サイズが5であるジッパーのジッパーテープで使用するために形状づけられた変形スライダー本体)の一実施形態では、テープスロット223は、約0.1397cm(約0.055インチ)の高さを有し、長さ299及び長さ298は、約0.2032cm(約0.080インチ)にすることができ、高さ228は、約0.18542cm(約0.073インチ)にすることができ、上サイドレール219及び底サイドレール218は、約0.04572cm(約0.018インチ)の高さを有することができ、高さ229は、約0.23114cm(約0.091インチ)にすることができる。サイズが5である変更スライダー本体の他の実施形態では、テープスロット223は、約0.127乃至0.1524cm(約0.050乃至0.060インチ)の範囲内の高さを有し、長さ299及び長さ298は、約0.1778乃至0.2286cm(約0.070乃至0.090インチ)の範囲内にすることができ、高さ228は、約0.1651乃至0.2159cm(約0.065乃至0.085インチ)の範囲内にすることができ、上サイドレール219及び底サイドレール218は、約0.0356乃至0.05588cm(約0.014乃至0.022インチ)の範囲内の高さを有することができ、高さ229は、約0.1905乃至0.2667cm(約0.075乃至0.105インチ)の範囲内にすることができる。
【0051】
変形スライダー本体の他の実施形態では、テープスロット223は、約0.0762乃至0.2286cm(約0.030乃至0.090インチ)の範囲内の高さを有し、長さ299及び長さ298は、約0.1016乃至0.381cm(約0.040乃至0.150インチ)の範囲内にすることができ、高さ228は、約0.0889乃至0.381cm(約0.035乃至0.150インチ)の範囲内にすることができ、高さ229は、約0.1016乃至0.4572cm(約0.040乃至0.180インチ)の範囲内にすることができる。上及び/又は底サイドレール219/218は、約0.381乃至1.27cm(約0.15乃至0.500インチ)の範囲内の長さを有することができる。上及び/又は底サイドレール219/218は、約0.0127乃至0.1524cm(約0.005乃至0.060インチ)の範囲内の高さを有することができる。いくつかの実施形態では、上サイドレール219及び底サイドレール218は、異なる長さ及び/又は異なる高さを有することができる。
【0052】
変形スライダー本体の他の寸法は、実施形態によって変更できる。例えば、一実施形態では、上及び底プレート209/208は、それらの上面から下面までの厚さを約0.0508cm(約0.020インチ)にすることができ、上サイドレール219及び/又は底サイドレール218は、左右の厚さが0.0127cm(約0.005インチ)にすることができ、側壁296は、約0.9271cm(約0.365インチ)の高さを有し、底プレート208の後部分からの下方及び前方の傾斜は、約13.46度の角度にすることができ、変形スライダー本体の前部(すなわち、プレート結合部232及び側壁296の前部)の幅は、約0.3175cm(約0.125インチ)にすることができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、様々なサイズ(例えば、サイズ3、サイズ5、サイズ8、サイズ10など)の変形スライダー本体は、同一又は類似である一つ以上の相対的な比率を有する。例えば、高さ228に対するテープスロット223の高さの比率は、サイズ3、サイズ5、サイズ8及び/又はサイズ10の変形スライダー本体間で実質的に同じにすることができる。他の例として、変形スライダー本体の長さに対する上/底サイドレールの長さの比率は、変形スライダー本体のサイズの範囲の間で実質的に同じにすることができる。いくつかの実施形態では、サイドレールの長さに対する側面領域の長さの比率は、様々なスライダー本体サイズの変形スライダー本体間でほぼ同じにすることができる。他の実施形態では、上述の一つ以上のサイズ5の変形スライダー本体の寸法は、より大きなサイズに応じてスケールアップ及び/又はより小さなサイズに応じてスケールダウンすることができる。
【0054】
図10cは、図10bの変形スライダー本体の底面図を示す。図示のように、スライダー本体は、前方に突出する突出部291及び第2の突出部292を含む。これらの突出部は、スライドファスナーの動作中ジッパーテープから離れる方向に生地又は他の材料を移動させるために機能し、スライダー本体内で材料の詰まりを低減する。
【0055】
図10dは、変形スライダー本体の後面図を示す。図10dでは、変形スライダー本体は、反転(すなわち上下逆)され、スライダー本体の後部末端(非ポスト端部)から示される。高さ311を有する突出部291は、プレート結合部232から下方かつ外方に突出する。突出部291は、スライドファスナーの動作中ジッパーテープから離れる方向に生地又は他の材料を移動させるために機能し、スライダー本体内で材料の詰まりを低減又は防止する。底プレート208の下面は、後部末端から前端部まで角度313で下方に突出する。図示のスライダー本体は、テープスロット223、結合部226、ロックピン205、上プレート209、上サイドレール219及び底サイドレール218をさらに含む。テープスロット223、高さ311及び角度313の寸法は、実施形態間で変更できる。例えば、テープスロット223は、約0.0762乃至0.2286cm(約0.030乃至0.090インチ)の間の高さを有し、いくつかの実施形態では、約0.127乃至0.1524cm(約0.050乃至0.060インチ)の間の高さを有し、高さ311は、約0.254乃至1.016cm(約0.100乃至0.400インチ)の間にすることができ、いくつかの実施形態では、約0.3048乃至0.3302cm(約0.120乃至0.130インチ)の間にすることができ、角度313は、約8乃至30度の間にすることができ、いくつかの実施形態では、約17乃至19度の間(例えば、約18度)にすることができる。本明細書中に提供された範囲は、単に例示であり、限定されることを意図するものではない。
【0056】
図11aは、ジッパーテープに連結された図10aの従来のスライダー本体を図示する。前述のように、従来のスライダー本体は、スライダー本体で材料の詰まり及び引っかかりを促す比較的長くて幅が狭いテープスロットを含む。
これに対し、図11bは、様々な実施形態によるジッパーテープに連結された図10bの変形スライダー本体を図示する。オフセットされた上及び底サイドレール219/218は、幅の広い領域によって挟まれた比較的短いテープスロットを提供し、付加的な生地/材料(例えば、衣服の裏地)がスライダー本体に引っ張られる場合にジッパーテープ210が(例えば、図示のようにポイント247において)垂直に変えることを許容する。ジッパーテープ210は、付加的な材料を受け入れるためにシフトすることができるので、上/底サイドレール219/218及び/又は上/底プレート209/208の部分(例えば、網かけ部分293及び294)は、付加的な生地/材料がテープスロットの中に入る前に付加的な生地/材料を離れる方向に押し出す。これは、付加的な生地/材料がテープスロットに入るのを防止するのに役立ち、変形スライダー本体の詰まりを防止するのに役立つ。
図11cに示されるように、変形スライダー本体のテープスロット、側面領域及びオフセットされた上/底サイドレールの相対的な形状は、変形スライダー本体が回転しても付加的な生地/材料の引っかかり又は詰まりを低減又は防止するのに十分であり、ジッパーテープを角度でスライダー本体を通じて移動させる(矢印で示す回転されたスライダー本体を通じたジッパーテープの軌跡)。いくつかの実施形態では、上記特徴は、余分な生地/材料がテープスロットに意図的に導入される場合でも、変形スライダー本体で余分な生地/材料の詰まりを防止する。いくつかの実施形態では、上及び底サイドレールのオフセットは、変形スライダー本体の回転に対応するのに十分であり、回転があっても詰まり/引っかかりを低減又は防止する。実施形態は、ジッパーテープから離れる方向に生地/材料を移動させるように形状づけられた前方及び/又は下方に突出する突出部を含み、さらに詰まり/引っかかりを防止又は低減する。前方に突出する突出部を有する実施形態では、突出部は、スライドファスナーの動作中変形スライダー本体の前端部に先立って過度の生地を移動させる事前鋤として機能する。
図12は、様々な実施形態による動作中の平面に沿って回転された変形スライダー本体の上面図を示す。領域217は、上サイドレール219及び底サイドレール218の重なり(すなわちテープスロット)を示す。テープスロットから離れる方向に生地/材料を押し出すように機能する上サイドレール219及び底サイドレール218の部分は、影領域として示される。図12の上図に示されるように、変形スライダー本体の動作中、底サイドレールは、ライニング層などの生地/材料をテープスロットから離れる方向に押し出す。変形スライダー本体が左(図12の中央図)又は右(図12の下図)に水平面に沿ってねじられると、上サイドレール219は、テープスロットから離れる方向に生地/材料を押し出すように機能する。その結果、従来のスライダー本体は、動作中に水平方向にねじられたときに詰まり/引っかかりしやすいが、本明細書中に記載れた変形スライダー本体は、引っかかり又は詰まりのリスクを増大しないで動作中水平方向にねじられることができる。いくつかの実施形態では、変形スライダー本体の水平方向のねじれ/回転は、底サイドレール218及び上サイドレール219の両方の関与のせいで改善された反詰まり/引っかかり機能を生じ、テープスロットから離れる方向に付加的な生地を押し出す。
上述のように、変形スライダー本体の実施形態は、寸法を変更できる。図12に示された例では、変形スライダー本体は、ジッパーテープに沿ったスライダー本体の動作方向に平行な平面に沿った変形スライダー本体の最も広いポイントで左右に測定した幅305を有する。また、変形スライダー本体は、幅305に平行に測定され、両側面のテープスロットの前方端部間の変形スライダー本体の幅にほぼ等しい第2の幅303を有する。図12に示されるように、動作中のスライダー本体の水平方向の回転は、動作方向に沿った側面領域の露呈を増大し、テープスロットから離れる方向に生地/材料の改善された突っ込み/押し出しのための側面領域及び/又はサイドレールを配置する。
例えば、約0.14732cm(約0.508インチ)の幅305、約1.08966cm(約0.429インチ)の第2の幅303、約0.2032cm(約0.080インチ)によって上サイドレール219の前方にオフセットされた底サイドレール218を有するサイズ5のスライダー本体の実施形態では、スライダー本体の幅の約15.6%(すなわち、テープスロットを先立つ底サイドレール208の前部分を横切る)が、テープスロットから離れる方向に材料を押し出すように配置される。他の例では、変形スライダー本体の幅の約10乃至20%が、変形スライダー本体の水平方向のねじれの前にテープスロットから離れる方向に材料を押し出すように配置される。比較すると、変形スライダー本体がねじれると、変形スライダー本体の水平方向の回転は、外来性の生地/材料に対してテープスロットの側面部分の露出を増加させる(図12の中央図の露出部分が影付きを参照)。例えば、(幅305と同様に測定された)対応する幅309は約1.34366cm(約0.529インチ)になり、(幅303と同様に測定された)対応する第2の幅307は、約1.08458cm(約0.427インチ)になり、(テープスロットを側面に置く底サイドレール218と上サイドレール219の双方の部分を含む)変形スライダー本体309の幅の約19.3%が露呈され、外来性の生地/材料を離れる方向に押し出すように配置される。他の例では、変形スライダー本体の幅の約15乃至25%が材料をテープスロットから離れる方向に押し出すように配置される。いくつかの実施形態では、変形スライダー本体の水平方向の回転は、露呈された変形スライダー本体の幅の割合を約3乃至10%まで増加することができる。
上述したように、これらの寸法は例示であり、限定されることを意図するものではない。様々なサイズの変形スライダー本体は、実質的に同様の突出部を有し、及び/又は寸法は、より大きな又はより小さな変形スライダー本体のサイズに応じて増減される。従って、いくつかの実施形態では、底サイドレール218及び上サイドレール219の両方の関与のせいで、上及び底サイドレール218/219のオフセットは、変形スライダー本体の改善された性能及び水平方向のひねり/回転中の詰まり/引っかかりの低減を生じ、テープスロットから離れる方向に生地/材料を押し出す。
本明細書中に記載された実施形態は、変形スライダーキャップ、(例えば、より短いテープスロット223及び/又はプレート連結部232の変更のために)変更された質量の中心、前方、上方、側方及び/又は下方に突出する突出部、テープスロット232の増加した高さ及び/又は減少した長さ及び/又はテープスロット232の一方又は両方の端部での側面領域、及び/又は上述した他の特徴の、単独で、または任意の組み合わせなどの一つ、二つ、三つ、四つ又はそれ以上の反詰まり/反引っかかり特徴を含む。
特定の実施形態が図示され、本明細書中に説明されたが、多種多様な代替及び/又は同等の実施形態または同じ目的を達成するために計画された装置が、特許請求の範囲から逸脱しないで図示され説明された実施形態の代わりにされることができるということを当業者によって理解されよう。当業者は、実施形態が多種多様の方法で時視されることができることを容易に理解されるであろう。本出願は、本明細書中に記載された実施形態のあらゆる適合又は変形を包含することを意図するものである。従って、実施形態は、特許請求の範囲又はそれらの等価物の範囲だけに限定されることを明示的に意図される。
【技術分野】
【0001】
(関連出願についてのクロスリファレンス)
本出願は、2009年1月30日に提出された、名称が“耐障害物スライドファスナー”である米国仮特許出願第61/148749から優先権を主張し、その全開示が、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書中の実施形態は、ファスナーの分野に関し、より詳細にはスライドファスナーの動作中にスライダー本体内の物質の詰まりを最小限にする一つ以上の特徴を有するスライドファスナーのスライダー本体に関する。
【背景技術】
【0003】
ジャケットや他のアウターウェアは、多くの場合、ファブリックライナーを含む。そのライナーは、多数のファブリックのサンドイッチの部分又はファブリックの別個の部分である。ライナーは、衣服の内側の外観を高めることや衣服の着心地を高めることを含む多数の目的を果たす。ライナーファブリックは、一般的に薄い材料であり、“弾力性(give)”の量のための内張り材よりもわずかに大きく寸法づけられる。この特徴は、ライナーを集まらせる傾向を生じ、そのような集まりは、通常、スライドファスナーやジッパーなどの装飾品の近くに生じ、それによって、ひっかかりを生じる。
【0004】
また、ひっかかりは、重いジッパーを使用する重いファブリックから作られたジャケット及び他のアウターウェアに共通する。重いジッパーは、衣服ライナーに引っかかりやすい大きなスライダーを有する。さらに、伸縮性ウエストバンドを含むラインジャケットは、特に、ライナーがウエストバンドに許容された最大伸縮に対応するために十分な緩みを有するので、ひっかかりやすい。他の衣服は、非常に軽量な生地から構成され、又は、軽量な生地から作られた装飾的な要素を含む。そのような軽量ファブリックは、同様に、スライドファスナーのスライダー本体に絡まり、詰まりを生じる。
【0005】
衣服、機器及びアクセサリー産業を通じて使用される多種多様のスライダーを有する多数のタイプのジッパーがある。典型的なスライドファスナーは、金属製ジッパー、成形ジッパー及びコイルタイプのジッパーからなる。それぞれのケースでは、様々な製品(衣服、アウトドア/キャンプ装備、袋等)に使用されるジッパーは、番号が5、6又は7などの大きなサイズにする傾向がある。大きいサイズ自体は、スライダーがより詰まりがちにしないが、大きなサイズのスライダーは、ファブリックが押し入る大きな開口部を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、従来のジッパーは、スライダーの形状(スロートの開口の大きさ、サイドレールとジッパーの歯の間の緊密な公差、スロートの開口とジッパーの歯のサイズとの間の全体的な公差)及びプルタブがジッパーを閉じるために引っ張られるときにスライダー本体に付与される回転により、ひっかかりやすい。この回転は、スライダー本体をライナーファブリックの方に回転させ、従って、ひっかかりの可能性を高める。この回転は、上述のように、大きなサイズのジッパーでより顕著でないが、大きなサイズは、スライダー本体の大きな開口部のためによりひっかかりやすい。
【0007】
実施形態は、添付の図面と関連して以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。実施形態は、例によって例示され、添付の図面の図に制限されないで例示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、動作位置のプルタブ及びロック位置のロックピンを示す従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図2】図2は、動作位置のプルタブ及びロックされていない位置のロックピンを示す従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図3a】図3aは、スライドファスナーを開くために動作される従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図3b】図3bは、スライドファスナーを開くために動作される従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図4a】図4aは、ジッパーテープの一部分がスライダー本体と係合した従来のスライダー本体の上面図を示す。
【図4b】図4bは、図4aのセクションラインX−Xに沿った従来のスライダー本体の断面図を示す。
【図4c】図4cは、係合したジッパーテープの一部分と追加の材料層とを有する従来のスライダー本体の側面図を示す。
【図5a】図5aは、様々な実施形態にかかる変更スライダー本体の側面図を示す。
【図5b】図5bは、様々な実施形態にかかる変更スライダー本体の側面図を示す。
【図6】図6は、様々な実施形態にかかる底プレートの突出部を備える変更スライダー本体の側面図を示す。
【図7】図7は、様々な実施形態にかかる、底プレートの鋤形状の突出部及び固定していないファブリックライナーを有する変更スライダー本体の前面図を示す。
【図8a】図8aは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8b】図8bは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8c】図8cは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8d】図8dは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8e】図8eは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8f】図8fは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8g】図8gは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8h】図8hは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8i】図8iは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図8j】図8jは、様々な実施形態にかかる、底プレート及び/又はプレート結合突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。
【図9a】図9aは、様々な実施形態にかかる、底プレート突出部を有する変更スライダー本体を示す。
【図9b】図9bは、様々な実施形態にかかる、底プレート突出部を有する変更スライダー本体を示す。
【図10a】図10aは、水平および垂直に平行な上及び下のサイドレールを有する従来のスライダー本体を示す。
【図10b】図10bは、様々な実施形態にかかる、突出するプレート結合部及びオフセット上及び下のサイドレールを有する変更スライダー本体を示す。
【図10c】図10cは、様々な実施形態にかかる、突出するプレート結合部及びオフセット上及び下のサイドレールを有する変更スライダー本体を示す。
【図10d】図10dは、様々な実施形態にかかる、突出するプレート結合部及びオフセット上及び下のサイドレールを有する変更スライダー本体を示す。
【図11a】図11aは、ジッパーテープに連結された図10aの従来のスライダー本体を示す。
【図11b】図11bは、様々な実施形態にかかる、ジッパーテープに連結された図10bの変更スライダー本体を示す。
【図11c】図11cは、様々な実施形態にかかる、ジッパーテープに連結された図10bの変更スライダー本体を示す。
【図12】図12は、様々な実施形態にかかる、動作中水平面に沿って回転された変更スライダー本体の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を形成し、実施することができる例示の実施形態によって示された添付図面に参照がされる。他の実施形態が利用されることができ、構造的又は論理的な変更が特許請求の範囲から逸脱しないで行うことができることを理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定する意味で解釈されるものではなく、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される。
【0010】
様々な動作が実施の形態を理解する上で役立つと思われる方法で順番に複数の別個の動作として記載されているが、説明の順序は、これらの動作が順番に依存していることを意味すると解釈すべきではない。
【0011】
記載は、上へ/下へ、後/前、及び、上/底などの視点に基づいた記載を使用することができる。そのような記載は、端に議論を促進するために使用され、開示された実施形態の適用を制限しようとするものではない。
【0012】
用語“結合された”及び“連結された”は、それらの派生語と共に、使用されることができる。これらの用語は、互いに同義語として意図されていないことを理解すべきである。むしろ、特定の実施形態では、“連結された”は、二つ以上の構成要素が直接互いに物理的又は電気的に接触していることを示すために使用される。“結合された”は、二つ以上の構成要素が直接物理的又は電気的に接触することを意味する。しかしながら、“結合された”は、二つ以上の構成要素が直接互いに接触しないがまだ互いに協働又は作用することも意味する。
【0013】
説明の目的のために、形態“A/B”又は形態“A及び/又はB”のフレーズは、(A)、(B)、又は、(A及びB)を意味する。説明の目的のために、形態“A、B及びCの少なくとも一つ”のフレーズは、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は、(A、B及びC)を意味する。説明の目的のために、形態“(A)B”のフレーズは、(B)又は(AB)を意味し、すなわち、Aは、任意の構成要素である。
【0014】
説明は、用語“実施形態”又は“複数の実施形態”を使用し、それは、一つ以上の同じ又は異なる実施形態をそれぞれ参照する。さらに、実施形態に関連して使用される用語“備える”、“含む”、“有する”などは、同義語である。
【0015】
本明細書中に使用されるように、“ジッパーテープ”は、ストリンガー、及び、二つのストリンガーの各々に対する列に連結されたスライドファスナーの相互連結する歯/コイルを参照するために使用される。“ジッパーの歯の要素”は、スライドファスナーのあらゆる相互連結要素(例えば、歯、コイル)を参照するために使用される。“スライダー本体”は、ジッパーテープに連結され、かつ、スライドファスナーの開閉のために作動可能な可動スライドファスナー構成要素を参照するために使用される。“テープスロット”は、底サイドレールの上面と上サイドレールの下面との間のスパース又は間隙として本明細書中に画定される。“側面領域”は、底サイドレールの上面と上サイドレールの下面との間のスパース及び上サイドレールの下面と底サイドレールの上面との間のスペースを含むように本明細書中に画定される。“側面領域”は、連続的に接続され、及び/又は“テープスロット”と連通する。
【0016】
本明細書中に記載されているように、標準的なサイズ(例えば、サイズ3、サイズ5、サイズ8、サイズ9.5など)は、ジッパーテープを示すのに変形スライド本体の実施形態の説明で使用される。これらのサイズは、スライダー本体又は変形スライド本体の寸法を説明するのに使用されない。例えば、用語“サイズ5の変形スライド本体”は、記載された変形スライダー本体が標準サイズ5のジッパーテープで使用するように構成されたことを示すために本明細書中に使用される。いくつかの実施形態では、変形スライダー本体は、サイズの範囲内にあるジッパーテープで使用するように構成される。説明は、標準的なサイズを参照するが、実施形態は、非標準サイズ及び/又はカスタムサイズのジッパーテープで使用するように構成された変形スライダー本体を含む。
【0017】
本明細書中の実施形態は、例えば、裏張り衣服、寝袋、又は、緩んだ生地がスライドファスナーの動作中にスライドファスナー及び/又はスライダー本体に隣接するあらゆる他のアプリケーションで作用されるジッパーの構成要素として使用されるときに、詰まりを最小限にするように構成された変形スライダー本体を提供する。本明細書中に記載された変形スライダー本体の様々な実施形態の形状、及び、裏張り衣服の着用者によるそのようなスライダー本体の動作手段は、裏張り(又は他の)生地がスライダーのスロートに入るのを抑制し、それによって、スライダー本体に詰まる。実施形態では、変形スライダー本体の形状は、変形スライダー本体の接合長さから離れる方向に緩い生地をそらす又は押すのに役立ち、それによって、動作中の詰まりに抵抗する。
【0018】
いくつかの実施形態では、変更スライダー本体は、衣服着用者がジッパーを閉じるためにプルタブを引っ張りながらスライダー本体の回転を低減する一つ以上の特徴を含む。回転の低減は、スライダー本体近くのジッパーの歯へのライナー生地の接近を低減し、それによって、ひっかかりを最小限にするのに役立つ。他の実施形態では、変形スライダー本体は、変形スライダーの開口部近くのジッパーの歯から離れる方向にライナー生地を押し出す前方及び/又は下方に突出する特徴などの一つ以上の特徴を備える。さらに他の実施形態では、変形スライダー本体のサイドレールの形状は、レールが、変形スライダー本体のスロート開口部から離れる方向に緩い生地を押し出すことができるように形状づけられる。様々な実施形態は、あらゆる組み合わせで一つ以上の上記特徴を含み、変形スライダー本体の開口部から離れる方向に材料を押し出すことが適当に可能な、及び/又はプルタブがスライダー本体の動作中に引っ張られるときに変形スライダー本体の回転を低減することが適当に可能な変形スライダー本体を提供する。
【0019】
本発明の一実施形態では、変形スライダー本体は、スライダー本体の背面プレートの突出部を含む。そのような突出部は、従来のスライダー本体の平らなプレートの背面に取り付けられた別個の要素を含むことができ、又は、突出部及びプレート背面/スライダー本体は、単一のユニット/部分として変形され/形成されることができる。突出部は、鋤形状、翼形状、円弧、及び/又はシンプルな半円筒形状を含むがこれらに限定されないあらゆる多数の形状の形態にすることができる。様々な形状が、本明細書中に開示された変更スライダー本体の突出部に利用されることができることが認められる。
【0020】
本発明の他の実施形態では、上プレート、底プレート、又は双方の組み合わせのサイドレールは、(レールが上及び底のプレートの双方に同じ長さである従来のデザインと比べて)短い。様々な異なる長さは、本発明の目的を達成することが認められる。
【0021】
本発明の他の実施形態では、変形スライダー本体は、変形スライダー本体の幅に比例して(従来のスライダー本体と比較して)細長い接合長さを有し、及び/又は、スプリングキャップは細長くされることができる。従来のスライダーのプルタブは、スプリングキャップの側方の範囲内にある軸線を中心にして概ね枢動する。この実施形態の細長いスライダーキャップは、変形スライダー本体を有するスライドファスナーのプルタブが変形スライダー本体の長さに沿って移動すること、及びスライドファスナーを開閉するためにプルタブが引っ張られるときに従来のスライダーキャップのように回転することを許容する。
【0022】
図1は、動作位置にあるプルタブを示す従来のスライダー本体の側面図を示す。スライダー本体104は、その一部分が接合長さ102を備える長さ114を有する。接合長さ102は、(スライダー本体の内部内に配置された)ポスト132の後部からスライダー本体の後部までのスライダー本体104の部分の長さである。スライダー本体のこの部分は、接合チャンネルを含む。スライダー本体104がジッパーテープに結合されると、ジッパーのテープに沿ってスライダー本体を第1方向に移動させると、ジッパーテープの相互連結されたジッパーの歯の要素に対してポスト132を押し、スライドファスナーを開くためにジッパーの歯の要素を分離する。反対方向へスライダー本体を移動させると、ガイドチャンネルを通じて接合チャンネルの中にジッパーの歯の要素を押し進め、ジッパーの歯の要素は、スライドファスナーを閉じるために再度相互連結される。
【0023】
スライダー本体104の底プレート108は、典型的に、平らな下面及び上方に突出するサイドレール118を有する。上プレート109は、その下面に沿った下方に突出する上サイドレール119を含む。上サイドレール119及び底サイドレール118は、スライドファスナーの動作中ジッパーテープが通過するテープスロット123によって分離される。上プレート109及び底プレート108は、通常、スライダー本体104の前端部を分割するポスト132によって接合される。従来のスライダー本体は、接合長さ102は、ポスト132の長さよりも大きい。典型的に、ポスト132の長さは、接合長さ102の半分より小さく、接合長さ102のおよそ三分の一、四分の一、又は五分の一である。
【0024】
スライダーキャップ101は、スライダー本体のスライダー本体の上プレート109の上面に取り付けられ、適所にプルタブ103を保持する。スライダーキャップ101は、スライダー本体がスライドファスナーを閉じるためにジッパーテープの長さに沿って移動されるときに、円弧120の方向にプルタブ103が引っ張られるときにロックピン105を移動するロックピン構造を含む。プルタブ103は、プルタブ103をスライダーキャップ101の下側に耐えさせる要素107に耐える。これは、スライダーキャップ101を円弧120に実質的に平行な円弧に沿って枢動ポイント106を中心にして回転させ、それによって、ロックピン105をジッパーテープの歯の外方へ移動させる。
【0025】
図2は、ジッパーテープの歯から離れる方向にロックピン105を上昇する上昇位置にスライダーキャップ101がある図1の従来のスライダー本体104を示す。スライダー本体104は、方向121にプルタブ103を引っ張ることによってスライドファスナーを開くためにジッパーテープに沿って移動される。スライダーキャップ101は、ロックピン105に連結され、ロックピン105がジッパーテープのジッパーの歯間から移動されることを許容し、それによって、スライダー本体が方向125に移動するのを許容する。
【0026】
図3a及び図3bは、スライドファスナーを開く(図3a)及び閉じる(図3b)ために作動される従来のスライダー本体の側面図を示す。図3aでは、プルタブ103は、方向121に引っ張られ、スライダー本体104をジッパーテープ110の長さに沿って実質的に同じ方向に移動させる。方向121へのスライダー本体104の移動は、十把テープ110の長さに沿った相互連結されたジッパーの歯要素を非結合させ、スライドファスナーを開く。また、方向121へのプルタブ103の引っ張りは、スライダー本体104をスライダー本体104の質量の中心点145の周りを円弧130の方向に回転させる。その回転は、スライダー本体104の前部を下方に傾斜させ、上プレート109の底面にジッパーテープ110を押しつけ、ジッパーテープ110と底プレート108との間の間隙116を拡大する。
【0027】
図3bでは、プルタブ103は、方向122に引っ張られ、それによって、スライダー本体104は、ジッパーテープ110の長さに沿って実質的に同じ方向に移動し、ジッパーテープ110の長さに沿ってジッパーの歯要素を相互連結させる。方向122へのプルタブ103の引っ張りは、スライダー本体104をスライダー本体104の質量の中心145の中心の周りを円弧131の方向に回転させる。上述したように、この回転は、スライダー本体104を下方に傾斜させ、上プレート109の底面にジッパーテープ110を押しつけ、ジッパーテープ110と底プレート108との間の間隙116を拡大する。図3a及び図3bに示されたスライダー本体の回転及び結果として生じた間隙116の拡大は、後述するようにスライダー本体104内に生地の内側層(例えば、衣服の裏地)のような材料の詰まりを許容する。
【0028】
図4aは、従来のスライダー本体104に連結されたジッパーの歯要素111を備えるジッパーテープ110の上面図を示す。図4bは、平面X−Xに沿った図4aのスライダー本体104の切断図を示す。図4bに示されるように、上プレート109は、上サイドレール119を含むが、底プレート108は、底サイドレール118を含む。ジッパーテープ110は、ジッパー歯要素111がガイドチャンネル115内に配置された状態で、上プレート109及び底プレート108との間に配置されて示される。ジャケットの外殻などの外層140は、結合要素142(例えば、ねじ又は接着剤)によってジッパーテープ110に結合される。また、ジャケットのインナーライナーなどの内層141は、結合要素142によってジッパーテープ110に結合される。典型的なジャケット又は他のアウトウェアのアプリケーションでは、外層140は、レザーなどの比較的厚い生地の材料から作られ、内層141は、絹やポリエステルなどの比較的薄い生地材料から作られる。内層141の寸法は、“弾力性(give)”の量を確実にするため及び外層の束を防止するために外層140の寸法よりも概ね大きい。内層141の比較的大きなサイズは、外層140に連結される位置、特に、ジッパーテープなどのトリミング近傍において保持する又は束ねるためにその層の追加の材料を生じる。
【0029】
図4bに示されるように、内層141は、内層141の一部がガイドチャンネル115に入ることが許容される場合にジッパーの歯要素111と絡まりやすい。プルタブ103が引っ張られたときのスライダー本体104の回転は、間隙116の大きさを増大し、内層141の一部分の進入を許容する。内層141のその部分は、ガイドチャンネル115に到達する前にスライダー本体104を詰まらす。代替的に、内層141の部分が、ジッパーテープ110と共にガイドチャンネル115の中に通過するのに十分に薄い場合には、内層141の部分は、ガイドチャンネル115内でジッパーの歯要素と絡まり、ポイント112で示されたようにスライダー本体104で詰まりを生じ、及び/又は内層141及び/又はスライダー本体104に永久的な損傷を引き起こす。
【0030】
図4cは、内層141がジッパーテープ110に隣接して配置された状態の図3a及び図3bの従来のスライダー本体の側面図を示す。内層141の部分は、スライダー本体104のポスト132の近くに示される。プルタブ103が円弧131に沿って回転され、方向122に引っ張られてスライドファスナーを閉じると、(ポスト132、上プレート109、上サイドレール119、底プレート108及び底サイドレール118によって画定された)ガイドチャンネル115は、ジッパーテープ110に取り付けられたジッパーの歯要素111を受け入れる。そのおおよそ質量の中心点145を中心としたスライダー本体の回転は、ジッパーテープ110がガイドチャンネル115に入るときにジッパーテープ110の下にある間隙116の大きさを増大させ、間隙116に入る及びガイドチャンネル115の中にジッパーテープ110で引っ張られる機会を内層141の一部に作る。ジッパーテープ110は、ガイドチャンネル115を通じて進むので、ジッパーテープと底サイドレール118との間の間隙は、スライダー本体104の傾斜のせいで増大し、捕捉された内層141をテープスロット123及び/又はスライダー本体104のガイドチャンネル115内で詰まらせる。従って、スライダー本体104の回転は、内層141がスライドファスナーの開閉中においてジッパーテープ110と及び/又はジッパーの歯要素間で絡まる可能性を増大する。
【0031】
図5a及び図5bは、様々な実施形態による改善されたスライダー本体の側面図を示す。図5aに示されるように、スライダー本体204は、スライダーキャップ201、プルタブ203、ロックピン205、底プレート208、上プレート209及びポスト232を含む。上プレート209は、下方に突出する上レール219を含む。底プレート208は、上方に突出する底レール218を含む。上プレート209及び底プレート208は、いくつかの実施形態ではポストであるプレート結合部232によって結合される。プレート結合部232及び上プレート209及び/又は底プレート208は、単一のユニットとして形成される。他の実施形態では、プレート結合部232及び上プレート209及び/又は底プレート208は、別個の構成要素として形成され結合される。底レール218及び上レール219は、テープスロット223によって分離される(図5a)。
【0032】
スライダーキャップ201は、上プレート209に結合される。いくつかの実施形態では、スライダーキャップ201は、上プレート209の厚さを貫通する開口部内に配置されたロックピン205に結合される。上プレート209は、その上面に沿って一つ以上の要素207に結合される。いくつかの実施形態では、上プレート209及び要素207は、単一のユニットとして形成されるが、他の実施形態では、上プレート209及び要素207は、後で連結される別個の構成要素として形成される。プルタブ203は、スライダーキャップ201に連結され、スライドファスナーを開くために方向121に及びスライドファスナーを閉じるために方向220に変更スライダー本体204を引っ張る。
【0033】
図5aに図示された実施形態などのいくつかの実施形態では、スライダーキャップ201及び/又は変更スライダー本体204は、図1のスライダーの対応する要素(すなわち、スライダーキャップ101及びスライダー本体104)よりも十分に長い。図示のように、スライダーキャップ201は、接合長さ202よりも十分に長い。いくつかの実施形態では、プレート結合部232は、従来のスライダー本体の対応するポスト(すなわち、ポスト132)よりも長い。例えば、スライダーキャップ201の長さは、接合長さ202の長さの少なくとも1.5倍(例えば、接合長さ202の長さの150%)にすることができる。別の例として、スライダーキャップ201の長さは、接合長さ202の長さの約二倍(例えば、接合長さ202の長さの200%)にすることができる。他の例では、スライダーキャップ201の長さは、プレート結合部232の全長及び接合領域202である長さ214よりも大きい又は長さ214と実質的に等しくすることができる。
【0034】
動作では、プルタブ203の引っ張りは、枢動ポイント213を中心にプルタブ203を回転させ、プルタブ203を要素207及びスライダーキャップ201の下側に押しつける。スライダーキャップ201にかけられた力は、スライダーキャップ201を枢動ポイント206を中心にして回転させ、それによって、ロックピン205をジッパーテープの歯の外方に移動させる。いくつかの実施形態は、ロックピン205、枢動ポイント206及び/又は要素207を有しない。
【0035】
変更スライダー本体204の底プレート208の上面は、平面部分を備える。従来のスライダー本体のスライダーキャップ101に対してスライダーキャップ201の増大した長さは、プルタブ203がスライドファスナーを開くために(方向221への引っ張り)又はスライドファスナーを閉じるために(方向220への引っ張り)、引っ張られる際に、上プレート209の上面とスライダーキャップ201の下面との間の開空間の細長い領域内に摺動するのを許容する。どちらの場合でも、プルタブ203が引っ張られると、プルタブ203の摺動は、変更スライダー本体204の(質量の中心点245の近くの)質量の中心点から十分に離れた距離に枢動ポイント213の位置を生じ、それによって、質量の中心点245を中心とした変更スライダー本体204の回転を低減する。回転の低減は、ジッパーのひっかかりの可能性を低減させる。
【0036】
ロックピン205が係合されていない状態の図5aの変更スライダー本体204の実施形態を示す図5bでは、プルタブ203がスライドファスナーを開くために方向220にスライダー本体を引っ張るために配置されて示される。変更スライダー本体は、プルタブ203の回転中心213の増大した距離の結果として動作中の回転がしにくい。スライダー本体の回転の低減は、従来のスライダー本体の動作中に観測される底サイドレールとジッパーテープとの間の間隙の大きさの増加を低減する。これは、内層241が拡大された間隙を通じてテープスロット223の中に引っ張られるのを防止するのに役立ち、それによって、変更スライダー本体204内の、ジッパーテープ210のジッパーの歯要素間の、及び/又はテープスロット223内の材料(例えば、内層)の詰まりを低減又は排除する。
【0037】
図6は、本発明のスライダー本体の他の実施形態を示す。この実施形態では、変更スライダー本体204の底プレート208は、突出部250を含む。突出部250は、ジッパーテープ210から離れる方向に内層241を押し出すように形状づけられ、寸法づけられ、及び/又はそうでなければ構成され、変更スライダー本体204内の内層241の詰まり又は引っかかりの可能性を更に最小限にする。いくつかの実施形態では、突出部250は、単一ユニットとして底プレート208に形成/構成される。他の実施形態では、突出部250は、別個のユニットとして形成され、その後底プレート208に結合される。一実施形態では、突出部250は、事前に製造された及び/又は事前に取り付けられたスライダー本体に結合するのに適当な別個のユニットとして製造される。
【0038】
図7は、ジッパー歯要素211を含むジッパーテープ210に結合された変更スライダー本体204の断面図を示す。図示のように、ジッパーテープ210は、ジッパー歯要素211がガイドチャンネル215によって収容されるようにテープスロット223を通過する。ジャケットの外殻などの外層240は、ジッパーテープ210に結合される。また、ジャケットのインナーライナーなどの内層241は、生地層240に及び/又はジッパーテープ210に結合される。ジッパーテープ210は、結合要素242によって及び/又はあらゆる適当な手段によって生地層240及び241に結合される。結合要素242は、ファブリックなどの材料を結合するための当技術分野で公知の任意の要素(例えば、シーム、接着剤、機械的ファスナーなど)にすることができる。
【0039】
突出部250は、内層241の緩い部分を、突出部250を有しないスライダー本体よりもジッパーテープ210及びガイドチャンネル215からさらに離れる方向に押し出し、変更スライダー本体204内の内層241の詰まり又は引っかかりをさらに低減する。実施形態は、突出部250のサイズ及び/又は形状に関して変更できる。いくつかの実施形態では、突出部250は、底プレート208よりも広く及び/又は厚い。他の実施形態では、突出部250は、その一端部が、曲げられ、鋤形状にされ、尖った形状にされ、V形状にされ、U形状にされ、及び/又は広くされ/厚くされる。突出部250は、底プレート218の上方に延びる。いくつかの実施形態では、突出部250は、底プレート218から側方に延びる。
【0040】
図8a乃至図8jは、様々な実施形態による底プレート及び/又はプレート連結突出部を有する変更スライダー本体の側面図を示す。図8aは、底プレート208に結合された平らで鋤形状の突出部251を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8bは、底プレート208に結合された曲がった鋤形状の突出部252を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8cは、底プレート208に結合された薄く曲がった鋤形状の突出部253を有する変更スライダー本体の他の実施形態を示す。図8dは、底プレート208の一部として形成された曲がった鋤形状の突出部254を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8eは、鋤形状の突出部280を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、突出部280は、底プレート208及び/又は中央プレート結合部(例えば、プレート結合部232)の一部として形成される。他の実施形態では、突出部280は、中央プレート結合部がねじ込まれて上プレート209を突出部280/底プレート208に結合する垂直開口を含む。図8fは、中央プレート結合部から延びる鋤形状の突出部285を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。再度、突出部285及び中央プレート結合部は、単一の構成要素として又は別個の構成要素として形成される。図8gは、中央プレート結合部から延び、底プレート208に結合された鋤形状の突出部287を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8hは、中央プレート結合部から延び、底プレート208の下方でスコップ又は鋤形状で終端する鋤形状の突出部289を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。図8iは、サイド部分261を含む湾曲した下方に突出する突出部260を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。サイド部分261は、底プレート208から側方及び/又は下方に突出する。
【0041】
図8jは、上プレート209に結合された第1スライダーキャップ201及び底プレート208に結合された第2スライダーキャップ271を有する変更スライダー本体の実施形態を示す。ポスト232は、上プレート209を底プレート208に接合する。いくつかの実施形態では、ポスト232は、第1スライダーキャップ201及び第2スライダーキャップ271などの一つ以上のスライダーキャップをスライダー本体の他の構成要素に(例えば、上プレート209に及び/又は底プレート208に)接合する。第1スライダーキャップ201及び/又は第2スライダーキャップ271は、スライダー本体の回転を最小限にするために伸長する。いくつかの実施形態では、第1スライダーキャップ201及び/又は第2スライダーキャップ271は、鋤形状の突出部及び/又はスライダー本体の前、後、上、底及び/又は側に対して外方に延びる鋤形状の突出部を含む。そのようなスライダーキャップ/突出部は、スライダー本体部の動作中においてジッパーテープから離れる方向に生地又は他の材料を押し出すように形状づけられる。さまざまな実施形態では、スライダーキャップは、図8a乃至図8iに示されたように実質的に形状づけられた突出部を含む(すなわち、上/底プレート又はポストから突出するように示された突出部は、スライダーキャップから代わりに突出することができる)。図8jに示されたように、いくつかの実施形態は、前方に突出する突出部を有するポスト(例えば、ポスト232)及び上方/下方/側方に突出する突出部を有する二つのスライダーキャップを備え、ジッパーテープから離れる方向に材料を押し出し、スライダー本体内での材料の引っかかり又は詰まりを最小限にする。例えば、第1スライダーキャップ201は、前方かつ上方に突出し、第2スライダーキャップ271は、前方かつ下方に突出し、ポスト232は、スライダーキャップ間で前方に突出する。この例では、変更スライダー本体の動作中において、第1スライダーキャップ201は、ジッパーテープから離れる方向に上方に材料を押し出し、第2スライダーキャップ271は、ジッパーテープから離れる方向に下方に材料を押し出し、ポスト232は、ジッパーテープから離れる方向に側方に材料を押し出す。
【0042】
図9a及び図9bは、様々な実施形態による底プレート突出部を有する変更スライダー本体を示す。図9aは、変形スライダー本体の上面図を示し、図9bは、同じ変形スライダー本体の断面図を示す。図9bに示されるように、変形底プレート276は、底サイドレール277を含む。変形底プレート276は、さらに、下方及び側方に突出するサイド部分255を含む(図9a参照)。サイド部分255は、衣服の裏地などの一つ以上のファブリック層をスライドファスナーの動作中においてジッパーテープから離れる方向に押し出す。
【0043】
図10aは、水平及び垂直に平行な上及び底サイドレールを有する従来のスライダー本体を示す。図10aに示された従来のスライダー本体部は、上サイドレール119を有する上プレート109と、底サイドレール118を有する底プレート108と、上プレート109及び底プレート108を結合するポスト132と、上プレート109の上面に結合された結合部126と、結合部126に結合された要素124とを含む。要素124は、上プレート109にさらに連結される。結合部126は、枢軸127をさらに含む。
【0044】
図10aでは、テープスロット123は、底サイドレール118の上面から上サイドレール119の底面まで測定して、高さが約0.10414cm(約0.041インチ)である。上及び底サイドレール118/119は、共に水平かつ垂直に平行であるため、テープスロット123、上サイドレール119及び底サイドレール118は、長さが全て等しく、テープスロット123は、その全長に沿って高さが約0.10414cm(約0.041インチ)である。ポスト132は、上サイドプレート109及び底サイドプレート108の縁部を超えて延びない。細長いテープスロットは、材料がテープスロット内で引っかかる又は詰まるのを許容し、突出しないポストは、従来のスライダー本体の動作中において生地又は他の材料をジッパーテープから離れる方向に押し出すように機能しない。従って、従来の構成は、スライダー本体に(衣服のインナーライニングなどの)材料のひっかかりや詰まりを促す。
【0045】
対照的に、図10b乃至図10dは、様々な実施形態による突出プレート結合部及びオフセット上及び底サイドレールを有する変形スライダー本体を示す。図10bに示された変形スライダー本体は、上サイドレール219を有する上プレート209、底サイドレール218を有する底プレート208、上プレート209及び底プレート208を連結するプレート結合部232、上プレート209の上面に結合された結合部226、及び、結合部226に結合された要素224を含む。要素224は、さらに、上プレート209に結合される。結合部226は、枢軸227をさらに含む。
【0046】
図10bに示されるように、変形スライダー本体は、第1突出部291及び第2突出部292を有するプレート結合部232を含む。第1及び第2突出部291/292は、第1突出部291が(図示のように)前方及び下方の双方に突出した状態で連続的に配置される。他の実施形態では、第1及び第2突出部291/292は、側方に平行にすることができる(すなわち横並びに配置される)。いくつかの実施形態は、第2突出部292を有しない。第1及び第2突出部291/292は、鋤又は鋤形状にすることができ、スライドファスナーの動作中においてジッパーテープから離れる方向に生地/材料を押し出すように機能する。
【0047】
実施形態は、変形スライダー本体の一方側又は両側に沿って垂直に伸び、プレート結合部232、第1突出部291、第2突出部292及び/又は上サイドレール209の少なくともいくつかの部分を覆う一つ又は二つの側壁296を含む。他の実施形態は、側壁296を有しない。いくつかの実施形態では、側壁296は、スライドファスナーの動作中においてジッパーテープから離れる方向に材料を押し出すように形状づけられる。
【0048】
変形スライダー本体は、上サイドレール219の下面と対向する底サイドレール218の上面との間の距離として測定された垂直高さを有するテープスロット223を含む。図10bに示されるように、変形スライダー本体のテープスロット223は、上サイドレール219及び底サイドレール218のオフセットのためにスライダー本体の全長に対して短くされる。いくつかの実施形態では、テープスロット223の長さは、変形スライダー本体の半分以下である。他の実施形態では、テープスロット223の長さは、プレート結合部232の長さよりも長くない。一実施形態では、テープスロット223の長さは、変形スライダー本体の長さの三分の一よりも長くない。上サイドレール219は、上プレート209の後方末端(すなわち、プレート結合部232と対向する端部)まで延びる。底サイドレール218は、底サイドレール219を有しないで、底プレート208の前方から長さ298で設定され、底プレート208の後方末端に達する前に終端し、後方末端において底プレート208の長さ299及び底プレート208の長さ298を残す。一実施形態では、上サイドレール219は、底サイドレール219とおよそ同じ長さにすることができ、底サイドレール218に比較して上プレート209の後方末端の方にオフセットされる。例えば、上サイドレール219は、長さ298及び長さ299の合計に等しい上プレート219の前方からの距離で始まり、上サイドプレート219の末端(すなわち、プレート結合部232と対向する端部)まで延びる。
【0049】
テープスロット223は、上サイドレール219ではなく底サイドレール218に関して第1側面領域によって一端部において側面に配置され、底サイドレール218ではなく上サイドレール219に関して第2側面領域によって他端部において側面に配置される。高さが等しい上及び底サイドレールに関する実施形態では、第1及び第2領域は、高さを等しくすることができる。図10bに示されるように、高さ229は、上/底サイドレールを欠く底プレート218の部分と上プレート219の部分との間の距離である。高さ228は、第1及び第2側面領域の垂直高さである(すなわち、レールを欠く上プレート219の底面の部分と底レール218の上面との間の距離、また、レールを欠く底プレート208の上面の部分と上レール219の下面との間の距離)。
【0050】
実施形態は、テープスロット223の高さ、長さ299/298、高さ228/229、及び、上及び底サイドレール219/218の長さ/高さを変更することができる。例えば、サイズが5である変更スライダー本体(例えば、標準サイズが5であるジッパーのジッパーテープで使用するために形状づけられた変形スライダー本体)の一実施形態では、テープスロット223は、約0.1397cm(約0.055インチ)の高さを有し、長さ299及び長さ298は、約0.2032cm(約0.080インチ)にすることができ、高さ228は、約0.18542cm(約0.073インチ)にすることができ、上サイドレール219及び底サイドレール218は、約0.04572cm(約0.018インチ)の高さを有することができ、高さ229は、約0.23114cm(約0.091インチ)にすることができる。サイズが5である変更スライダー本体の他の実施形態では、テープスロット223は、約0.127乃至0.1524cm(約0.050乃至0.060インチ)の範囲内の高さを有し、長さ299及び長さ298は、約0.1778乃至0.2286cm(約0.070乃至0.090インチ)の範囲内にすることができ、高さ228は、約0.1651乃至0.2159cm(約0.065乃至0.085インチ)の範囲内にすることができ、上サイドレール219及び底サイドレール218は、約0.0356乃至0.05588cm(約0.014乃至0.022インチ)の範囲内の高さを有することができ、高さ229は、約0.1905乃至0.2667cm(約0.075乃至0.105インチ)の範囲内にすることができる。
【0051】
変形スライダー本体の他の実施形態では、テープスロット223は、約0.0762乃至0.2286cm(約0.030乃至0.090インチ)の範囲内の高さを有し、長さ299及び長さ298は、約0.1016乃至0.381cm(約0.040乃至0.150インチ)の範囲内にすることができ、高さ228は、約0.0889乃至0.381cm(約0.035乃至0.150インチ)の範囲内にすることができ、高さ229は、約0.1016乃至0.4572cm(約0.040乃至0.180インチ)の範囲内にすることができる。上及び/又は底サイドレール219/218は、約0.381乃至1.27cm(約0.15乃至0.500インチ)の範囲内の長さを有することができる。上及び/又は底サイドレール219/218は、約0.0127乃至0.1524cm(約0.005乃至0.060インチ)の範囲内の高さを有することができる。いくつかの実施形態では、上サイドレール219及び底サイドレール218は、異なる長さ及び/又は異なる高さを有することができる。
【0052】
変形スライダー本体の他の寸法は、実施形態によって変更できる。例えば、一実施形態では、上及び底プレート209/208は、それらの上面から下面までの厚さを約0.0508cm(約0.020インチ)にすることができ、上サイドレール219及び/又は底サイドレール218は、左右の厚さが0.0127cm(約0.005インチ)にすることができ、側壁296は、約0.9271cm(約0.365インチ)の高さを有し、底プレート208の後部分からの下方及び前方の傾斜は、約13.46度の角度にすることができ、変形スライダー本体の前部(すなわち、プレート結合部232及び側壁296の前部)の幅は、約0.3175cm(約0.125インチ)にすることができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、様々なサイズ(例えば、サイズ3、サイズ5、サイズ8、サイズ10など)の変形スライダー本体は、同一又は類似である一つ以上の相対的な比率を有する。例えば、高さ228に対するテープスロット223の高さの比率は、サイズ3、サイズ5、サイズ8及び/又はサイズ10の変形スライダー本体間で実質的に同じにすることができる。他の例として、変形スライダー本体の長さに対する上/底サイドレールの長さの比率は、変形スライダー本体のサイズの範囲の間で実質的に同じにすることができる。いくつかの実施形態では、サイドレールの長さに対する側面領域の長さの比率は、様々なスライダー本体サイズの変形スライダー本体間でほぼ同じにすることができる。他の実施形態では、上述の一つ以上のサイズ5の変形スライダー本体の寸法は、より大きなサイズに応じてスケールアップ及び/又はより小さなサイズに応じてスケールダウンすることができる。
【0054】
図10cは、図10bの変形スライダー本体の底面図を示す。図示のように、スライダー本体は、前方に突出する突出部291及び第2の突出部292を含む。これらの突出部は、スライドファスナーの動作中ジッパーテープから離れる方向に生地又は他の材料を移動させるために機能し、スライダー本体内で材料の詰まりを低減する。
【0055】
図10dは、変形スライダー本体の後面図を示す。図10dでは、変形スライダー本体は、反転(すなわち上下逆)され、スライダー本体の後部末端(非ポスト端部)から示される。高さ311を有する突出部291は、プレート結合部232から下方かつ外方に突出する。突出部291は、スライドファスナーの動作中ジッパーテープから離れる方向に生地又は他の材料を移動させるために機能し、スライダー本体内で材料の詰まりを低減又は防止する。底プレート208の下面は、後部末端から前端部まで角度313で下方に突出する。図示のスライダー本体は、テープスロット223、結合部226、ロックピン205、上プレート209、上サイドレール219及び底サイドレール218をさらに含む。テープスロット223、高さ311及び角度313の寸法は、実施形態間で変更できる。例えば、テープスロット223は、約0.0762乃至0.2286cm(約0.030乃至0.090インチ)の間の高さを有し、いくつかの実施形態では、約0.127乃至0.1524cm(約0.050乃至0.060インチ)の間の高さを有し、高さ311は、約0.254乃至1.016cm(約0.100乃至0.400インチ)の間にすることができ、いくつかの実施形態では、約0.3048乃至0.3302cm(約0.120乃至0.130インチ)の間にすることができ、角度313は、約8乃至30度の間にすることができ、いくつかの実施形態では、約17乃至19度の間(例えば、約18度)にすることができる。本明細書中に提供された範囲は、単に例示であり、限定されることを意図するものではない。
【0056】
図11aは、ジッパーテープに連結された図10aの従来のスライダー本体を図示する。前述のように、従来のスライダー本体は、スライダー本体で材料の詰まり及び引っかかりを促す比較的長くて幅が狭いテープスロットを含む。
これに対し、図11bは、様々な実施形態によるジッパーテープに連結された図10bの変形スライダー本体を図示する。オフセットされた上及び底サイドレール219/218は、幅の広い領域によって挟まれた比較的短いテープスロットを提供し、付加的な生地/材料(例えば、衣服の裏地)がスライダー本体に引っ張られる場合にジッパーテープ210が(例えば、図示のようにポイント247において)垂直に変えることを許容する。ジッパーテープ210は、付加的な材料を受け入れるためにシフトすることができるので、上/底サイドレール219/218及び/又は上/底プレート209/208の部分(例えば、網かけ部分293及び294)は、付加的な生地/材料がテープスロットの中に入る前に付加的な生地/材料を離れる方向に押し出す。これは、付加的な生地/材料がテープスロットに入るのを防止するのに役立ち、変形スライダー本体の詰まりを防止するのに役立つ。
図11cに示されるように、変形スライダー本体のテープスロット、側面領域及びオフセットされた上/底サイドレールの相対的な形状は、変形スライダー本体が回転しても付加的な生地/材料の引っかかり又は詰まりを低減又は防止するのに十分であり、ジッパーテープを角度でスライダー本体を通じて移動させる(矢印で示す回転されたスライダー本体を通じたジッパーテープの軌跡)。いくつかの実施形態では、上記特徴は、余分な生地/材料がテープスロットに意図的に導入される場合でも、変形スライダー本体で余分な生地/材料の詰まりを防止する。いくつかの実施形態では、上及び底サイドレールのオフセットは、変形スライダー本体の回転に対応するのに十分であり、回転があっても詰まり/引っかかりを低減又は防止する。実施形態は、ジッパーテープから離れる方向に生地/材料を移動させるように形状づけられた前方及び/又は下方に突出する突出部を含み、さらに詰まり/引っかかりを防止又は低減する。前方に突出する突出部を有する実施形態では、突出部は、スライドファスナーの動作中変形スライダー本体の前端部に先立って過度の生地を移動させる事前鋤として機能する。
図12は、様々な実施形態による動作中の平面に沿って回転された変形スライダー本体の上面図を示す。領域217は、上サイドレール219及び底サイドレール218の重なり(すなわちテープスロット)を示す。テープスロットから離れる方向に生地/材料を押し出すように機能する上サイドレール219及び底サイドレール218の部分は、影領域として示される。図12の上図に示されるように、変形スライダー本体の動作中、底サイドレールは、ライニング層などの生地/材料をテープスロットから離れる方向に押し出す。変形スライダー本体が左(図12の中央図)又は右(図12の下図)に水平面に沿ってねじられると、上サイドレール219は、テープスロットから離れる方向に生地/材料を押し出すように機能する。その結果、従来のスライダー本体は、動作中に水平方向にねじられたときに詰まり/引っかかりしやすいが、本明細書中に記載れた変形スライダー本体は、引っかかり又は詰まりのリスクを増大しないで動作中水平方向にねじられることができる。いくつかの実施形態では、変形スライダー本体の水平方向のねじれ/回転は、底サイドレール218及び上サイドレール219の両方の関与のせいで改善された反詰まり/引っかかり機能を生じ、テープスロットから離れる方向に付加的な生地を押し出す。
上述のように、変形スライダー本体の実施形態は、寸法を変更できる。図12に示された例では、変形スライダー本体は、ジッパーテープに沿ったスライダー本体の動作方向に平行な平面に沿った変形スライダー本体の最も広いポイントで左右に測定した幅305を有する。また、変形スライダー本体は、幅305に平行に測定され、両側面のテープスロットの前方端部間の変形スライダー本体の幅にほぼ等しい第2の幅303を有する。図12に示されるように、動作中のスライダー本体の水平方向の回転は、動作方向に沿った側面領域の露呈を増大し、テープスロットから離れる方向に生地/材料の改善された突っ込み/押し出しのための側面領域及び/又はサイドレールを配置する。
例えば、約0.14732cm(約0.508インチ)の幅305、約1.08966cm(約0.429インチ)の第2の幅303、約0.2032cm(約0.080インチ)によって上サイドレール219の前方にオフセットされた底サイドレール218を有するサイズ5のスライダー本体の実施形態では、スライダー本体の幅の約15.6%(すなわち、テープスロットを先立つ底サイドレール208の前部分を横切る)が、テープスロットから離れる方向に材料を押し出すように配置される。他の例では、変形スライダー本体の幅の約10乃至20%が、変形スライダー本体の水平方向のねじれの前にテープスロットから離れる方向に材料を押し出すように配置される。比較すると、変形スライダー本体がねじれると、変形スライダー本体の水平方向の回転は、外来性の生地/材料に対してテープスロットの側面部分の露出を増加させる(図12の中央図の露出部分が影付きを参照)。例えば、(幅305と同様に測定された)対応する幅309は約1.34366cm(約0.529インチ)になり、(幅303と同様に測定された)対応する第2の幅307は、約1.08458cm(約0.427インチ)になり、(テープスロットを側面に置く底サイドレール218と上サイドレール219の双方の部分を含む)変形スライダー本体309の幅の約19.3%が露呈され、外来性の生地/材料を離れる方向に押し出すように配置される。他の例では、変形スライダー本体の幅の約15乃至25%が材料をテープスロットから離れる方向に押し出すように配置される。いくつかの実施形態では、変形スライダー本体の水平方向の回転は、露呈された変形スライダー本体の幅の割合を約3乃至10%まで増加することができる。
上述したように、これらの寸法は例示であり、限定されることを意図するものではない。様々なサイズの変形スライダー本体は、実質的に同様の突出部を有し、及び/又は寸法は、より大きな又はより小さな変形スライダー本体のサイズに応じて増減される。従って、いくつかの実施形態では、底サイドレール218及び上サイドレール219の両方の関与のせいで、上及び底サイドレール218/219のオフセットは、変形スライダー本体の改善された性能及び水平方向のひねり/回転中の詰まり/引っかかりの低減を生じ、テープスロットから離れる方向に生地/材料を押し出す。
本明細書中に記載された実施形態は、変形スライダーキャップ、(例えば、より短いテープスロット223及び/又はプレート連結部232の変更のために)変更された質量の中心、前方、上方、側方及び/又は下方に突出する突出部、テープスロット232の増加した高さ及び/又は減少した長さ及び/又はテープスロット232の一方又は両方の端部での側面領域、及び/又は上述した他の特徴の、単独で、または任意の組み合わせなどの一つ、二つ、三つ、四つ又はそれ以上の反詰まり/反引っかかり特徴を含む。
特定の実施形態が図示され、本明細書中に説明されたが、多種多様な代替及び/又は同等の実施形態または同じ目的を達成するために計画された装置が、特許請求の範囲から逸脱しないで図示され説明された実施形態の代わりにされることができるということを当業者によって理解されよう。当業者は、実施形態が多種多様の方法で時視されることができることを容易に理解されるであろう。本出願は、本明細書中に記載された実施形態のあらゆる適合又は変形を包含することを意図するものである。従って、実施形態は、特許請求の範囲又はそれらの等価物の範囲だけに限定されることを明示的に意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライダー本体であって、
スライダー本体は、
スライダーキャップに連結された上プレートと、
底プレートと、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部と、
上プレートと底プレートとの間に配置され、長さを有する接合部分とを備え、
スライダーキャップは、接合部分の長さの150%に等しい又はそれよりも大きい長さを有する、スライダー本体。
【請求項2】
請求項1記載のスライダー本体において、
プレート結合部は、前方に突出する突出部を備える、スライダー本体。
【請求項3】
請求項1記載のスライダー本体において、
底プレートは、底プレートの底面の少なくとも一部分に沿った下方に突出する突出部を備える、スライダー本体。
【請求項4】
請求項1記載のスライダー本体において、
底プレートは、底サイドレールを更に備え、上プレートは、上サイドレールを更に備え、底サイドレールは、上サイドレールに概ね平行に配置され、
スライダー本体は、さらに、
底サイドレールと上サイドレールとの間に配置されたテープスロットと、
テープスロットに隣接した第1及び第2の側面領域とを含み、
第1側面領域は、上プレートの下面と底サイドレールの上面との間に配置され、
第2側面領域は、底プレートの上面と上サイドレールの下面との間に配置される、スライダー本体。
【請求項5】
請求項4記載のスライダー本体において、
第1側面領域は、テープスロットの前方に配置され、
第2側面領域は、テープスロットの後方に配置される、スライダー本体。
【請求項6】
請求項4記載のスライダー本体において、
上サイドレールは、底サイドレールからオフセットされる、スライダー本体。
【請求項7】
請求項4記載のスライダー本体において、
スライダー本体は、さらに、
プレート連結部及び底プレートに結合された前方突出及び下方突出する突出部を備え、
前方突出及び下方突出する突出部は、スライダー本体の前方から外方に延び、かつ、底プレートの下方に延びる、スライダー本体。
【請求項8】
スライダー本体であって、
スライダー本体は、
上プレートと、
底プレートと、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部と、
底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つに連結された突出部とを備え、
突出部は、スライダー本体の前方部分から突出する、スライダー本体。
【請求項9】
請求項8記載のスライダー本体において、
突出部は、底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つから側方に突出する、スライダー本体。
【請求項10】
請求項8記載のスライダー本体において、
突出部は、底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つから垂直方向に突出する、スライダー本体。
【請求項11】
請求項8記載のスライダー本体において、
突出部は、底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つから垂直方向及び側方の双方に突出する、スライダー本体。
【請求項12】
請求項8記載のスライダー本体において、
スライダー本体は、さらに、
上プレートに連結されたスライダーキャップと、
上プレートと底プレートとの間に配置され、長さを有する接合部分を備え、
スライダーキャップは、接合部分の長さの150%に等しい又はそれよりも大きい長さを有する、スライダー本体。
【請求項13】
請求項8記載のスライダー本体において、
底プレートは、底サイドレールを更に備え、上プレートは、上サイドレールを更に備え、底サイドレールは、上サイドレールの下方で上サイドレールに水平方向に平行に配置され、
スライダー本体は、さらに、
底サイドレールと上サイドレールとの間に配置されたテープスロットと、
テープスロットに連結された第1及び第2の側面領域とを含み、
第1側面領域は、上プレートの下面と底サイドレールの上面との間に配置され、
第2側面領域は、底プレートの上面と上サイドレールの下面との間に配置される、スライダー本体。
【請求項14】
スライダー本体であって、
スライダー本体は、
上サイドレールを有する上プレートと、
上サイドレールに平行に配置された底サイドレールを有する底プレートと、
底サイドレールと上サイドレールとの間に配置されたテープスロットと、
テープスロットの第1端部と連通し、上プレートの下面と底サイドレールの上面との間に配置された第1側面領域と、
テープスロットの第2端部と連通し、底プレートの上面と上サイドレールの下面との間に配置された第2側面領域と、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部とを備える、スライダー本体。
【請求項15】
請求項14記載のスライダー本体において、
テープスロットの長さは、スライダー本体の長さの半分以下である、スライダー本体。
【請求項16】
請求項14記載のスライダー本体において、
テープスロットの長さは、プレート結合部の長さ以下である、スライダー本体。
【請求項17】
請求項14記載のスライダー本体において、
スライダー本体は、さらに、
上プレートと底プレートとの間に配置され、長さを有する接合部分を備え、
接合部分の長さは、テープスロットの長さよりも大きい、スライダー本体。
【請求項18】
物品であって、
物品は、
対向するジッパーの歯要素を有するジッパーテープと、
ジッパーテープに連結されたスライダー本体とを備え、
スライダー本体は、
上サイドレールを有する上プレートと、
上サイドレールの下方で上サイドレールに水平方向に平行に配置された底サイドレールと、
底サイドレールと上サイドレールとによって画定されたテープスロットとを備え、
テープスロットの高さは、底サイドレールの上面と上プレートの下面との間の垂直方向の距離であり、
スライダー本体は、さらに、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部と、
上プレートと底プレートとプレート結合部との間に配置され、テープスロットの長さよりも大きい長さを有する接合部分とを備える、物品。
【請求項19】
請求項18記載の物品において、
物品は、更に、
プレート結合部に結合された前方に突出する突出部を備え、
突出部は、上プレートの少なくとも上面から底プレートの少なくとも下面まで垂直方向に延びる、物品。
【請求項20】
請求項18記載の物品において、
物品は、更に、
底プレートに結合された下方に突出する突出部を備える、物品。
【請求項21】
請求項20記載の物品において、
下方に突出する突出部は、さらに、底プレートから側方に延びる、物品。
【請求項22】
請求項18記載の物品において、
物品は、更に、
第1結合位置においてジッパーテープに連結された第1層及び第2層を備え、
第1層は、第2層上に配置される、物品。
【請求項23】
請求項22記載の物品において、
物品は、衣服であり、第1層及び第2層の少なくとも一方は、ファブリックからなる、物品。
【請求項24】
請求項23記載の物品において、
スライダー本体は、更に、解放可能なロックピンを備え、ロックピンは、ジッパーテープのジッパーの歯要素と係合するように形状づけられる、物品。
【請求項1】
スライダー本体であって、
スライダー本体は、
スライダーキャップに連結された上プレートと、
底プレートと、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部と、
上プレートと底プレートとの間に配置され、長さを有する接合部分とを備え、
スライダーキャップは、接合部分の長さの150%に等しい又はそれよりも大きい長さを有する、スライダー本体。
【請求項2】
請求項1記載のスライダー本体において、
プレート結合部は、前方に突出する突出部を備える、スライダー本体。
【請求項3】
請求項1記載のスライダー本体において、
底プレートは、底プレートの底面の少なくとも一部分に沿った下方に突出する突出部を備える、スライダー本体。
【請求項4】
請求項1記載のスライダー本体において、
底プレートは、底サイドレールを更に備え、上プレートは、上サイドレールを更に備え、底サイドレールは、上サイドレールに概ね平行に配置され、
スライダー本体は、さらに、
底サイドレールと上サイドレールとの間に配置されたテープスロットと、
テープスロットに隣接した第1及び第2の側面領域とを含み、
第1側面領域は、上プレートの下面と底サイドレールの上面との間に配置され、
第2側面領域は、底プレートの上面と上サイドレールの下面との間に配置される、スライダー本体。
【請求項5】
請求項4記載のスライダー本体において、
第1側面領域は、テープスロットの前方に配置され、
第2側面領域は、テープスロットの後方に配置される、スライダー本体。
【請求項6】
請求項4記載のスライダー本体において、
上サイドレールは、底サイドレールからオフセットされる、スライダー本体。
【請求項7】
請求項4記載のスライダー本体において、
スライダー本体は、さらに、
プレート連結部及び底プレートに結合された前方突出及び下方突出する突出部を備え、
前方突出及び下方突出する突出部は、スライダー本体の前方から外方に延び、かつ、底プレートの下方に延びる、スライダー本体。
【請求項8】
スライダー本体であって、
スライダー本体は、
上プレートと、
底プレートと、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部と、
底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つに連結された突出部とを備え、
突出部は、スライダー本体の前方部分から突出する、スライダー本体。
【請求項9】
請求項8記載のスライダー本体において、
突出部は、底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つから側方に突出する、スライダー本体。
【請求項10】
請求項8記載のスライダー本体において、
突出部は、底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つから垂直方向に突出する、スライダー本体。
【請求項11】
請求項8記載のスライダー本体において、
突出部は、底プレート及びプレート結合部の少なくとも一つから垂直方向及び側方の双方に突出する、スライダー本体。
【請求項12】
請求項8記載のスライダー本体において、
スライダー本体は、さらに、
上プレートに連結されたスライダーキャップと、
上プレートと底プレートとの間に配置され、長さを有する接合部分を備え、
スライダーキャップは、接合部分の長さの150%に等しい又はそれよりも大きい長さを有する、スライダー本体。
【請求項13】
請求項8記載のスライダー本体において、
底プレートは、底サイドレールを更に備え、上プレートは、上サイドレールを更に備え、底サイドレールは、上サイドレールの下方で上サイドレールに水平方向に平行に配置され、
スライダー本体は、さらに、
底サイドレールと上サイドレールとの間に配置されたテープスロットと、
テープスロットに連結された第1及び第2の側面領域とを含み、
第1側面領域は、上プレートの下面と底サイドレールの上面との間に配置され、
第2側面領域は、底プレートの上面と上サイドレールの下面との間に配置される、スライダー本体。
【請求項14】
スライダー本体であって、
スライダー本体は、
上サイドレールを有する上プレートと、
上サイドレールに平行に配置された底サイドレールを有する底プレートと、
底サイドレールと上サイドレールとの間に配置されたテープスロットと、
テープスロットの第1端部と連通し、上プレートの下面と底サイドレールの上面との間に配置された第1側面領域と、
テープスロットの第2端部と連通し、底プレートの上面と上サイドレールの下面との間に配置された第2側面領域と、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部とを備える、スライダー本体。
【請求項15】
請求項14記載のスライダー本体において、
テープスロットの長さは、スライダー本体の長さの半分以下である、スライダー本体。
【請求項16】
請求項14記載のスライダー本体において、
テープスロットの長さは、プレート結合部の長さ以下である、スライダー本体。
【請求項17】
請求項14記載のスライダー本体において、
スライダー本体は、さらに、
上プレートと底プレートとの間に配置され、長さを有する接合部分を備え、
接合部分の長さは、テープスロットの長さよりも大きい、スライダー本体。
【請求項18】
物品であって、
物品は、
対向するジッパーの歯要素を有するジッパーテープと、
ジッパーテープに連結されたスライダー本体とを備え、
スライダー本体は、
上サイドレールを有する上プレートと、
上サイドレールの下方で上サイドレールに水平方向に平行に配置された底サイドレールと、
底サイドレールと上サイドレールとによって画定されたテープスロットとを備え、
テープスロットの高さは、底サイドレールの上面と上プレートの下面との間の垂直方向の距離であり、
スライダー本体は、さらに、
上プレート及び底プレートに連結されたプレート結合部と、
上プレートと底プレートとプレート結合部との間に配置され、テープスロットの長さよりも大きい長さを有する接合部分とを備える、物品。
【請求項19】
請求項18記載の物品において、
物品は、更に、
プレート結合部に結合された前方に突出する突出部を備え、
突出部は、上プレートの少なくとも上面から底プレートの少なくとも下面まで垂直方向に延びる、物品。
【請求項20】
請求項18記載の物品において、
物品は、更に、
底プレートに結合された下方に突出する突出部を備える、物品。
【請求項21】
請求項20記載の物品において、
下方に突出する突出部は、さらに、底プレートから側方に延びる、物品。
【請求項22】
請求項18記載の物品において、
物品は、更に、
第1結合位置においてジッパーテープに連結された第1層及び第2層を備え、
第1層は、第2層上に配置される、物品。
【請求項23】
請求項22記載の物品において、
物品は、衣服であり、第1層及び第2層の少なくとも一方は、ファブリックからなる、物品。
【請求項24】
請求項23記載の物品において、
スライダー本体は、更に、解放可能なロックピンを備え、ロックピンは、ジッパーテープのジッパーの歯要素と係合するように形状づけられる、物品。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【公表番号】特表2012−516713(P2012−516713A)
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548354(P2011−548354)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/022648
【国際公開番号】WO2010/088555
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(509309400)コロンビア・スポーツウェア・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/022648
【国際公開番号】WO2010/088555
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(509309400)コロンビア・スポーツウェア・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】
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