説明

脱臭空調システム

【課題】臭気成分や有害物質をエネルギー効率的に分解処理することができる脱臭空調システムを提供する。
【解決手段】吸込口12と吹出口14とを結ぶ空気通路16に設けられ、空気中に含まれる臭気を除去して脱臭する脱臭ユニット18と、脱臭ユニット18により脱臭された空気を吹出口14から送出する送風機20とを備えた脱臭空調システムにおいて、脱臭ユニット18は、電極への電圧印加によって電極間に放電プラズマを発生させ、これにより紫外線を発生させる放電手段18aと、放電手段18aで発生させた紫外線が照射されることにより生じる光触媒作用によって空気中に含まれる臭気成分や有害物質の分解を行う光触媒担持体18bとを含み、空気中に含まれる臭気成分と有害物質の少なくとも一方の濃度に応じて室内2への外気導入量を調整する外気導入量調整手段36,30をさらに備えるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電時に発生する紫外線を光触媒に照射して起こる化学反応を用いて、空調空気中に含まれている臭気成分や有害物質などを分解して脱臭する放電型光触媒による脱臭空調システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、シックハウス間題などにより居住空間内における空気質改善への要望が高まっている。また、CO排出量の削減やエネルギー費用の削減など環境に配慮した空調機器やその運転方法への技術開発ニーズも大きくなっている。空気質改善に対しては、活性炭に代表される吸着剤を用いて臭気物質やVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質を除去することが行われてきた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この活性炭による吸着では、活性炭自体の寿命が短く、運転費が嵩み、さらに廃棄物が生ずるなどの問題がある。
【0003】
一方、光触媒によって起こる化学反応を用いて、臭気物質やVOCなどを分解処理する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。光触媒は、その強力な酸化力により多くの有機物質を分解することが可能であり、しかも光触媒自体は経年劣化が少なく、長時間安定した脱臭能力が得られるものと期待されている。この光触媒の励起には、紫外線の照射が必要であり、通常、紫外線ランプを照射することで励起しているが、紫外線ランプの寿命は短いという欠点がある。これに対し、大気中での放電により発生する紫外線を利用し、紫外線源の寿命を長くする脱臭システムが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−114041号公報
【特許文献2】特開平9−79637号公報
【特許文献3】特開2006−340813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の従来の光触媒を用いた化学反応による臭気物質やVOCの分解を利用する脱臭システムにおいては、光触媒作用により図10に示すような化学反応が生じている。このため、物質により反応速度が異なって反応の遅い物質が除去しきれずに残ってしまう場合や、反応の副産物(中間物質)が生じる問題や、さらに光触媒表面への吸着し易さにより除去特性に差が生じてしまう問題がある。こうした問題は、小型の空気清浄機においても存在するが、特にビル用の空調など大型の空調システムに光触媒を搭載した場合に顕著である。
【0006】
一方、外気を導入して換気を行い、結果的に臭気やVOCを含む室内雰囲気を希釈、除去する場合においては、外気の導入量が多いほど、臭気を含む室内雰囲気を効率的に希釈、除去することができる。しかし、外気の導入と同時に、空調により加温または冷却された空気が排気されてしまうため、エネルギー損失が生じてしまう。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、臭気成分や有害物質をエネルギー効率的に分解処理することができる脱臭空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る脱臭空調システムは、吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路に設けられ、空気中に含まれる臭気や有害物質を除去して脱臭する脱臭ユニットと、前記脱臭ユニットにより脱臭された空気を前記吹出口から送出する送風機とを備えた脱臭空調システムにおいて、前記脱臭ユニットは、少なくとも一対の電極を有し、前記電極への電圧印加によって前記電極間に放電プラズマを発生させ、これにより紫外線を発生させる放電手段と、前記放電手段で発生させた紫外線が照射されることにより生じる光触媒作用によって空気中に含まれる臭気成分や有害物質の分解を行う光触媒を担持する光触媒担持体とを含んで構成され、空気中に含まれる臭気成分と有害物質の少なくとも一方の濃度に応じて室内への外気導入量を調整する外気導入量調整手段をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る脱臭空調システムは、上述した請求項1において、前記外気導入量調整手段は、臭気成分と有害物質の少なくとも一方の積算量に応じて外気導入量を調整することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に係る脱臭空調システムは、上述した請求項1または2において、前記外気導入量調整手段は、室内の温度変化に応じて外気導入量を調整することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4に係る脱臭空調システムは、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記外気導入量調整手段は、室内の湿度変化に応じて外気導入量を調整することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5に係る脱臭空調システムは、上述した請求項1〜4のいずれか一つにおいて、光触媒作用で生じた物質を吸着するための吸着フィルタをさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路に設けられ、空気中に含まれる臭気や有害物質を除去して脱臭する脱臭ユニットと、前記脱臭ユニットにより脱臭された空気を前記吹出口から送出する送風機とを備えた脱臭空調システムにおいて、前記脱臭ユニットは、少なくとも一対の電極を有し、前記電極への電圧印加によって前記電極間に放電プラズマを発生させ、これにより紫外線を発生させる放電手段と、前記放電手段で発生させた紫外線が照射されることにより生じる光触媒作用によって空気中に含まれる臭気成分や有害物質の分解を行う光触媒を担持する光触媒担持体とを含んで構成され、空気中に含まれる臭気成分と有害物質の少なくとも一方の濃度に応じて室内への外気導入量を調整する外気導入量調整手段をさらに備える。
【0014】
このため、光触媒作用のみで分解処理できない場合において、室内に臭気成分や有害物質の濃度に応じた量の外気を導入することで、アルデヒドなどのカルボニル類や、酢酸、蟻酸などのカルボン酸などの臭気成分やVOCの分解副産物を、エネルギー効率良く分解処理することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明に係る脱臭空調システムの概略構成図である。
【図2】図2は、濃度と外気導入量の関係の一例を示す図である。
【図3】図3は、光触媒に対する吸着積算量と破過量の一例を示す図である。
【図4】図4は、温度と外気導入量の関係の一例を示す図である。
【図5】図5は、臭気物質の吸着量の温度特性の一例を示す図である。
【図6】図6は、温度と外気導入量の関係の一例を示す図である。
【図7】図7は、臭気物質の吸着破過の湿度依存特性の一例を示す図である。
【図8】図8は、湿度と外気導入量の関係の一例を示す図である。
【図9】図9は、吸着フィルタを備える本発明に係る脱臭空調システムの概念図である。
【図10】図10は、光触媒作用による化学反応の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る脱臭空調システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】
[実施例1]
図1に示すように、本発明の実施例1に係る脱臭空調システム10は、吸込口12と吹出口14とを結ぶ空気通路16に設けられ、空気中に含まれる臭気や有害物質を除去して脱臭する脱臭ユニット18と、脱臭ユニット18により脱臭された空気を吹出口14から室内2に送出する送風機20と、除塵フィルタ22と、温湿度調整ユニット24と、濃度センサ26と、温湿度センサ28と、動作制御部30とを備える。さらに、本発明に係る脱臭空調システム10は、外気導入量調整手段としての排気ダンパ32および排気ダクト34と、吸気ダンパ36および吸気ダクト38とを備える。
【0018】
動作制御部30は、空気通路16の空気中の物質濃度を検出する濃度センサ26による検出信号を受信し、この検出信号に応じて吸気ダンパ36から空気通路16への最適な外気導入量を求め、吸気ダンパ36および排気ダンパ32の開度を調整制御している。また、動作制御部30は、室内2に設けた温湿度センサ28から検出信号を受信し、この信号に基づいて温湿度調整ユニット24の設定温湿度を調整制御している。さらに、動作制御部30は、脱臭ユニット18の放電手段18aの図示しない駆動電源を制御している。
【0019】
脱臭ユニット18は、少なくとも一対の電極(不図示)を有し、電極への電圧印加によって電極間に放電プラズマを発生させ、これによりオゾンおよび紫外線を発生させる放電手段18aと、この放電手段18aで発生させた紫外線が照射されることにより生じる光触媒作用によって空気中に含まれる臭気成分や有害物質の分解を行う光触媒を担持する光触媒モジュール18b(光触媒担持体)とを含んで構成されるものである。
【0020】
上記の実施例1の構成の動作および作用を説明する。
空調のため室内2から送風機20によって空気通路16に吸入された空気は、その一部が排気ダンパ32と排気ダクト34とを介して屋外4に排気されるのと同時に、同量の外気が吸気ダクト38と吸気ダンパ36とを介して屋外4から吸入される。空気通路16に吸入された外気を含む空気は、除塵フィルタ22により空気中の塵埃が除去される。除塵フィルタ22を通過した空気は、温湿度調整ユニット24によって温湿度センサ28に基づいて予め定めた湿温度に調整される。そして、脱臭ユニット18によって空気中に含まれる臭気物質や有害物質が分解、除去される。ここでいう有害物質は、空気中に元々含まれる有害物質の他に、光触媒によって生成した中間物質も含まれる。
【0021】
脱臭ユニット18から送り出される空気中に含まれる物質濃度は、空気通路16に設けた濃度センサ26により計測される。濃度センサ26による検出信号は動作制御部30に送られ、動作制御部30はこの検出信号に応じて吸気ダンパ36から空気通路16への最適な外気導入量を求め、吸気ダンパ36および排気ダンパ32の開度を調整制御する。なお、濃度センサ26としては、半導体センサなど化学物質に反応するセンサを用いることができる。また、濃度センサ26は、臭気成分と有害物質の少なくとも一方の濃度を検出し、動作制御部30は、少なくとも一方の濃度に応じて最適な外気導入量を求めてもよい。
【0022】
ここで、空気中にエタノールやアセトアルデヒドが含まれる場合、分解反応として酢酸を経由して二酸化炭素や水に分解される。しかし、酢酸の分解反応は速度が遅いため、比較的長時間に亘り空気通路16など脱臭空調システム10内に留まることとなる。
【0023】
この場合、濃度センサ26により酢酸の濃度を監視し、動作制御部30において、管理目標濃度としてその濃度が閾値の10倍程度(0.1ppm)に収まるように希釈倍率を求め、酢酸の濃度に応じて外気導入量を増減制御する。この場合の制御に用いる酢酸の濃度と外気導入量の関係の一例を図2に模式的に示す。なお、酢酸の代わりに、カルボン酸等の酸性物質やアルデヒドなどのカルボニル基を有する物質の濃度を濃度センサの監視対象とすることができ、この濃度に基づいて外気導入量を増減制御してもよい。
【0024】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2に係る脱臭空調システムについて説明する。この実施例2は、上記の実施例1と同様、濃度センサ26により物質濃度を計測するものである。空気中にアンモニアを含む場合では、その吸着性の高さにより光触媒モジュール18bの表面にアンモニアが速やかに吸着する。
【0025】
吸着したアンモニアは、光触媒反応により徐々に分解され、モジュール18b表面から除去される。しかし、モジュール18b上に吸着できるアンモニアのガス量は、図3のモジュール18bの入口濃度と出口濃度の比率と積算ガス量の関係として模式的に示すように有限であり、空気中での濃度が高い状態が長時間続く場合には、分解が追い付かずに吸着飽和が生じて流入したアンモニアは除去されずに破過してしまう。
【0026】
このような状況に対応するため、動作制御部30は、濃度センサ26で検出した濃度データを時間積算しておき、その値が例えば脱臭ユニット18の1台一日あたりの吸着飽和量(例えば、0.16g)の10%に達した場合に外気導入量を増加制御することで、吸着飽和による脱臭性能の低下を回避する。この場合の制御に用いる濃度の積算量と外気導入量の関係を図4に模式的に示す。
【0027】
[実施例3]
次に、本発明の実施例3に係る脱臭空調システムについて説明する。この実施例3は、上記の実施例2と同様、濃度センサ26により物質濃度を計測するものである。空気中に光触媒モジュール18bに吸着されやすい物質を多く含む場合に、その物質は光触媒モジュール18b表面に速やかに吸着される。この場合の吸着特性は温度などの外的要因に依存する。空気圧pに対する吸着量aと温度の関係(吸着等温線)を図5に示す。
【0028】
室温が低く濃度が高い条件で長時間動作が続いた後に室温が上昇した場合、吸着積算量が上昇した室温での光触媒への吸着限界を超え、吸着されていた物質が再放出される事態が生じるおそれがある。そこで、動作制御部30は、温湿度センサ28で計測した室温の温度変化に応じて外気導入量を調整制御する。この場合の制御に用いる室温と外気導入量の関係を図6に模式的に示す。
【0029】
[実施例4]
次に、本発明の実施例4に係る脱臭空調システムについて説明する。この実施例4は、上記の実施例2と同様、濃度センサ26により物質濃度を計測するものである。空気中に光触媒モジュール18bに吸着されやすい物質を多く含む場合、その物質は光触媒モジュール18b表面に速やかに吸着される。一方、光触媒モジュール18b表面には水分子も吸着されるため、臭気物質の吸着過程は水と競合している。そのため臭気物質の吸着特性は湿度に依存することとなる。この場合の吸着破過曲線の湿度依存を図7に示す。
【0030】
この図7に示すように、周囲湿度が上昇すると水分の吸着が多くなり、結果として臭気物質に対する吸着破過が早まり、流入した臭気物質が吸着されずにそのまま放出されてしまう。そこで、動作制御部30は、温湿度センサ28で計測した室内の湿度変化に応じて外気導入量を調整制御する。この場合の制御に用いる湿度と外気導入量の関係を図8に模式的に示す。
【0031】
[実施例5]
次に、本発明の実施例5に係る脱臭空調システムについて説明する。この実施例5は、上記の実施例1〜4の構成を複数組み合わせた装置からなり、複数の空気通路16と、それぞれの空気通路16に配置された脱臭ユニット18とからなる。動作制御部30は、各脱臭ユニット18をそれぞれ運転制御できるようにしてあり、1台の脱臭ユニット18の分解能力と濃度センサから検出される室内濃度とに応じて、運転する脱臭ユニットの台数と外気導入量とを連動した制御を行う。こうすることで、検出される室内濃度によっては1台運転、2台運転、複数台運転というような運転制御を行うことが可能であり、臭気成分やVOCの分解効率の最適化を図ることができる。これにより、脱臭空調システムの省エネルギーを図り、その更新周期を延伸することも可能である。
【0032】
[実施例6]
次に、本発明の実施例6に係る脱臭空調システム100について説明する。この実施例6は、空気通路16の吹出口14側に、光触媒作用で生じたカルボン酸やカルボニル基を有する物質を吸着するための吸着フィルタ40を追加配置したものである。図9に、この実施例6の部分構成を示す。
【0033】
図9に示すように、吸着フィルタ40の上流側に、脱臭ユニット18により発生したオゾンを分解処理するためのオゾン分解フィルタ42を設けてもよい。また、脱臭空調システムの空調機能においてレターン運転(還気)が可能である場合には、吸着フィルタ40は空気通路16の吸込口12側に設けてもよい。また、この空気通路16の途中から分岐するダクトやこのダクトを開閉するバルブを設けるとともに、物質濃度を検出する濃度センサを設け、カルボン酸やカルボニル基を有する物質濃度が高い場合にのみ、吸着フィルタ40を通過できるようにバルブを開閉等してダクトを切り替えるように制御してもよい。
【0034】
以上説明したように、本発明によれば、吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路に設けられ、空気中に含まれる臭気や有害物質を除去して脱臭する脱臭ユニットと、前記脱臭ユニットにより脱臭された空気を前記吹出口から送出する送風機とを備えた脱臭空調システムにおいて、前記脱臭ユニットは、少なくとも一対の電極を有し、前記電極への電圧印加によって前記電極間に放電プラズマを発生させ、これにより紫外線を発生させる放電手段と、前記放電手段で発生させた紫外線が照射されることにより生じる光触媒作用によって空気中に含まれる臭気成分や有害物質の分解を行う光触媒を担持する光触媒担持体とを含んで構成され、空気中に含まれる臭気成分と有害物質の少なくとも一方の濃度に応じて室内への外気導入量を調整する外気導入量調整手段をさらに備える。
【0035】
このため、光触媒作用のみで分解処理できない場合において、室内に臭気成分や有害物質の濃度に応じた量の外気を導入することで、アルデヒドなどのカルボニル類や、酢酸、蟻酸などのカルボン酸などの臭気成分やVOCの分解副産物を、エネルギー効率良く分解処理することができるという効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上のように、本発明に係る脱臭空調システムは、放電時に発生する紫外線を光触媒に照射して起こる化学反応を用いて、空調空気中に含まれている臭気成分や有害物質などを分解して脱臭する放電型光触媒による脱臭空調システムに有用であり、特に、ビル用の空調など大型の脱臭空調システムにおいて、外気を導入して換気を行う場合に適している。
【符号の説明】
【0037】
2 室内
4 屋外
10,100 脱臭空調システム
12 吸込口
14 吹出口
16 空気通路
18 脱臭ユニット
18a 放電手段
18b 光触媒モジュール(光触媒担持体)
20 送風機
22 除塵フィルタ
24 温湿度調整ユニット
26 濃度センサ
28 温湿度センサ
30 動作制御部(外気導入量調整手段)
32 排気ダンパ(外気導入量調整手段)
34 排気ダクト(外気導入量調整手段)
36 吸気ダンパ(外気導入量調整手段)
38 吸気ダクト(外気導入量調整手段)
40 吸着フィルタ
42 オゾン分解フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路に設けられ、空気中に含まれる臭気や有害物質を除去して脱臭する脱臭ユニットと、前記脱臭ユニットにより脱臭された空気を前記吹出口から送出する送風機とを備えた脱臭空調システムにおいて、
前記脱臭ユニットは、少なくとも一対の電極を有し、前記電極への電圧印加によって前記電極間に放電プラズマを発生させ、これにより紫外線を発生させる放電手段と、前記放電手段で発生させた紫外線が照射されることにより生じる光触媒作用によって空気中に含まれる臭気成分や有害物質の分解を行う光触媒を担持する光触媒担持体とを含んで構成され、
空気中に含まれる臭気成分と有害物質の少なくとも一方の濃度に応じて室内への外気導入量を調整する外気導入量調整手段をさらに備えることを特徴とする脱臭空調システム。
【請求項2】
前記外気導入量調整手段は、臭気成分と有害物質の少なくとも一方の積算量に応じて外気導入量を調整することを特徴とする請求項1に記載の脱臭空調システム。
【請求項3】
前記外気導入量調整手段は、室内の温度変化に応じて外気導入量を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の脱臭空調システム。
【請求項4】
前記外気導入量調整手段は、室内の湿度変化に応じて外気導入量を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の脱臭空調システム。
【請求項5】
光触媒作用で生じた物質を吸着するための吸着フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の脱臭空調システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−38672(P2011−38672A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−184887(P2009−184887)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】