説明

腐食性の凝縮生成物の生成を伴うガス冷却のためのデバイス

本発明は、腐食性の凝縮生成物の生成を伴うホットガスを冷却するためのデバイス(クエンチャー)に関する。デバイスは、耐圧性の容器および少なくとも1つの耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを有している。本発明は、また、腐食性の凝縮生成物を生じるガスを、上記のデバイスを使用して冷却する方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腐食性の凝縮生成物の生成を伴うホットガスを冷却するためのデバイス(クエンチャー(quencher))であって、耐圧容器および少なくとも1つの耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを有するデバイスに関する。本発明は、また、腐食性の凝縮生成物を生じさせるガスを冷却する方法にも関する。その方法は、上記のデバイスを使用する。
【背景技術】
【0002】
加圧下で実施される多くの化学的プロセスは、ホットガス(熱いガス)を急冷して、その全体または一部を凝縮(condensation)させる工程を含んでおり、生成する凝縮生成物は非常に腐食性であることもある。そのような迅速な冷却の工程は、「クエンチング(quenching)」として一般に知られている。従って、本発明のデバイスも、本明細書において場合により、クエンチャーとも称する。クエンチングにおいて、ホットガスは、比較的大量の冷媒と一般に接触させられる。それは実際の凝縮生成物からなることができ、その結果として部分的にあるいは完全に凝縮する。得られた凝縮生成物は、多くの場合に非常に腐食性である。まだ熱い乾性ガスとクエンチャーの材料との間の接触は、一般に問題とはならない。しかしながら、凝縮させたい熱い湿潤相(hot condensed moist phase)がクエンチャーの材料と接触すると、腐食の問題が生じる。その場合、温度、特に110℃よりも高い温度を、そうでなければ腐食が発生し得るので、避ける必要がある。低圧下でだけ実施するプロセスの場合には、クエンチャーを耐食性材料、例えばセラミック、プラスチック材料あるいはグラファイト等から形成することによって、その問題を一般に解決することができる。例えば、完全にグラファイトにより製造されたクエンチャーは、http://www.sglcarbon.com/gs/prodser/process/pdf/pe_20l_d.pdfにてアクセスすることができる、SGL ACOTEC GmbH社のパンフレット「KOLONNEN, DIE REfflENWEISE PERFEKT GEBAUT SIND」(14.5.2006)の第26ページに記載されている。グラファイト製のそのようなクエンチャーは、低い過剰圧力でのみ許容される。しかしながら、より高圧でのクエンチングが必要な場合には、そのために許容される材料が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのような材料、例えば合金鋼あるいは特別の材料などの材料は、長期間での耐腐食性を有さない場合もあるし、または、非常に高価であるため、それらの使用が経済的に正当化することができないこともある。従って、本発明の目的は、熱い加圧されたガスを冷却するデバイス(クエンチャー)であって、ガスの全体または一部を凝縮させ、(場合により周囲の冷媒と一緒に)かなりの腐食性を有する凝縮生成物を生成するデバイスを提供することにあった。本発明の目的は、耐圧性の壁部および少なくとも1つの耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを有する、ホットガスを冷やすためのデバイスを供給することによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
耐圧性の壁部と耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプとの組合せを用いることによって、耐圧性であるが耐腐食性ではない壁部を、高温での凝縮相の作用から保護し、従って、腐食作用を低減させることができる。その結果、一方で、クエンチャーを加圧下で操作することができ、他方で、耐圧性であって、高価ではない材料、例えば、ボイラーおよび装置の構造に用いられる常套の鋼合金などを用いることが可能となる。
【0005】
本発明の範囲において、ホットガスは、約100〜2000℃の温度を有するもの、好ましくは110〜1000℃までの範囲の温度を有するものを特に意味する。それらは、例えば種々の燃焼プロセスからの廃ガスおよび燃焼ガス(flue gas)であってよく、水との凝縮によって非常に腐食性の液体を生成させる。それらは、化学合成プロセスの熱いプロセスガス、例えば(HClを酸素により接触酸化させ、塩素および水を生じさせる)ディーコン法(Deacon process)のプロセスガスであってよい。
【0006】
本発明のクエンチャーを用いて、上述したホットガスを、入口温度にもよるが、(クエンチャーのガス出口温度で)例えば100℃未満の温度へ冷やすことが可能である。
【0007】
本発明は、耐圧性の壁部および少なくとも1つの耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを有する、ホットガスを冷却するためのデバイス(クエンチャー)を提供する。
【0008】
ガス入口、耐圧性の壁部を有する耐圧性の容器、コンタクト・ゾーン(または接触域)、凝縮生成物を受け入れるためのヘッド領域および液溜め領域(sump region)、冷やされたガスのための出口、液溜め領域から熱交換器を通ってヘッド領域の中へ凝縮生成物を運ぶ循環回路(recirculating circuit)を少なくとも有するホットガスを冷却するためのデバイスが好ましい。コンタクト・ゾーンは、その中で凝縮生成物をホットガスと接触させる1又はそれ以上のコンタクト・パイプからなり、コンタクト・パイプは耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを形成する。
【0009】
本発明のデバイスは、1つの態様において、ガス入口が容器の液溜め領域に配されており、およびガス出口が容器のヘッド領域に配されており、従って、コンタクト・パイプ内のガスは、コンタクト・パイプ内の凝縮生成物と、向流で接触することという特徴を有することが更に好ましい。
【0010】
ガス入口が容器のヘッド領域に配されており、およびガス出口が容器の液溜め領域に配されるており、従って、ガスは、コンタクト・パイプ内の凝縮生成物と並流で接触することという特徴を有する、本発明のもう1つの態様のデバイスも好ましい。
【0011】
本発明のデバイスは、特に好ましい態様において、耐圧性の壁部が、鋼、特に、クロム、ニッケルもしくはモリブデン、タンタルおよびタンタル合金との合金である鋼合金の群から選ばれる材料で形成されていることが好ましく、その材料は、場合によってプラスチック材料またはその他の金属材料によってライニングされていても、または少なくとも部分的に被覆されていてもよい。
【0012】
耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプは、特に、グラファイトおよびその変性品、セラミック、特に炭化ケイ素および窒化ケイ素、石英ガラスもしくはプラスチック材料、特にフッ素含有ポリマー、特に好ましくはテトラフルオロパーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)あるいはポリ(エチレンコクロロトリフルオロエチレン(poly(ethylenecochlorotrifluoroethylene)))(ECTFE)からなる群から選ばれた材料で形成することが好ましい。
【0013】
デバイスの特に有利な態様において、ガス入口ノズルは、耐圧性であって、断熱され(または熱的に絶縁され)、および/または加熱可能である。
【0014】
デバイスのさらに特に有利な態様において、容器の液溜め領域および/またはヘッド領域は、少なくともガスと接触する部分において、さらなる耐腐食性の壁もしくはコーティングを有する。
【0015】
デバイスの更に好ましい態様において、耐圧性の壁部と耐腐食性の壁部との間の隙間に、保護ガス、特に不活性ガスを入れることができる。
【0016】
デバイスのもう一つの特に好ましい態様例において、ガス・ガイド・パイプは、操作の間、その外側を、冷やされた凝縮生成物によって包囲され、凝縮生成物はガス・ガイド・パイプの上端にて、ガス・ガイド・パイプの中へ流入する。
【0017】
本発明のデバイスの特に好ましい態様例において、耐圧性の壁部は、操作の間に、少なくとも部分的に凝縮生成物と接触する。
【0018】
本発明のデバイスの特に好ましい態様例において、操作の間、耐圧性の壁部とガス・ガイド・パイプとの間に凝縮生成物を存在させる。
【0019】
本発明のデバイスは、特に好ましい態様において、冷やされた凝縮生成物を噴霧(spraying)する、特に霧状化(atomizing)させるためのノズルをガス・ガイド・パイプの上側部分に配し、冷却すべきガスを、特に操作中に、凝縮生成物と並流で案内して冷却することもできる。
【0020】
本発明は、熱い腐食性のガスを冷やすために、本発明のデバイスを使用することを提供する。
【0021】
ホットガスが100〜2000℃の範囲、好ましくは110〜1000℃の範囲の温度を有する、本発明のデバイスの使用も好ましい。
【0022】
ホットガスは、特にHClと酸素との接触気相酸化(または触媒気相酸化(catalysed gas-phase oxidation))の生成物ガスであり、特に好ましくはHClと水を含むものである。
【0023】
本発明は、ホットガスを冷却する方法、特に、デバイスのガス・ガイド・パイプを通して、ホットガスを向流でまたは並流で案内し、凝縮生成物と接触させることによって冷却することを特徴とする、100〜2000℃の範囲の温度を有するホットガスを上述した本発明のデバイスを用いて冷却する方法を更に提供する。
【0024】
ガス/液体コンタクト・ゾーンの圧力が1000バール(bar)までであることを特徴とする方法が好ましい。
【0025】
冷やされるガスが塩化水素および水を含んでいること、特に酸素によるHClの気相酸化生産物ガスであって、HClおよび水が凝縮するまで、ガス・ガイド・パイプの領域中でガスを冷却することを特徴とする方法は特に好ましい。
【0026】
本発明のデバイスは耐圧性の壁部を有する。本発明の範囲において、耐圧性は、0.5バールの過剰圧力、好ましくは6バール以上の圧力、より好ましくは10バール以上から、約1000バールまでの圧力を特に意味する。デバイスの耐圧性の壁部は、ボイラーおよび装置の構造に用いられる常套の鋼合金の群から、クロム、ニッケル、モリブデンと合金化が可能であると知られている材料から、ならびに、タンタルおよびその合金などの材料から選ばれる材料で形成することが好ましく、貴金属、例えばプラチナおよび/またはパラジウムなどを組み合わせることによって、その耐性を更に向上させることができる。これらの常套の材料も、プラスチック材料、例えば、特に、フッ素含有ポリマー、例えばPFA、PTFE、PVDF、HALARタイプなどによって、またはタンタルなどの金属材料によってライニングすることができる。
【0027】
本発明のデバイスは、少なくとも1つの耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを有する。本明細書において、「ガス・ガイド・パイプ」(または複数の「ガス・ガイド・パイプ」)とは、常に1又はそれ以上のガス・ガイド・パイプを意味する。ガス・ガイド・パイプは、(同様に耐圧性である)ガス入口ノズルからクエンチャーの中へ送られるホットガスを受け入れて、それをそこで冷やす作用をする。その結果として、特に、熱い凝縮相と、耐圧性であるが一般に耐腐食性ではない外側側壁との間の接触は、大いに回避される。本発明のデバイスにおいて、ガス・ガイド・パイプは、一般に実質的に垂直に配置される。
【0028】
耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプは、好ましくは、グラファイトおよびその変性品、セラミック、例えば炭化ケイ素および窒化ケイ素、石英ガラス、およびフッ素含有ポリマー、例えば、PFA、PTFE、PVDF、Halarタイプなどのプラスチック材料からなる群から選ばれる材料で形成される。
【0029】
耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプは、耐圧性ではない材料で一般に形成されており、即ち、0.5バール程度過剰な圧力、または特に約6バール以上の圧力には耐えられない。
【0030】
本発明によるデバイスは、耐圧性で耐腐食性を有するデバイスを形成するために、高コストではない材料を組み合わせることを可能にする。
【0031】
本発明によるデバイスは、一般に、同様に耐圧性のガス入口ノズルを有する。ガス入口ノズルは、耐圧性であることが必要であるが、特に耐食性材料で形成する必要はない。それは、入って来る(まだ凝縮していない)熱い乾性ガスは一般に腐食性ではないためである。凝縮されて、特に湿った水性相が高温にて、特に金属材料と接触する場合に、腐食が生じる。必要な場合には、ガス入口ノズルを加熱して、そこに入って来るガスがその領域において凝縮することが防止される。並流で操作される態様例においては、本発明のデバイスのガス入口ノズルは、耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプの上方に配置されており、ガス入口ノズルの腐食を回避するために、循環する冷却液に接触しないことが有利である。
【0032】
本発明によるデバイスは、比較的高温、特に110℃以上の温度にて、耐圧性の壁部と凝縮相とが接触することを防止する手段を有することが有利である。比較的高温、特に110℃以上の温度のデバイスの領域が湿った環境に生じるのは、例えば、図3において、ガス入口ノズル3と耐圧性の壁部5との間の領域である。
【0033】
本発明の好ましいデバイスにおいて、特に、高温、特に110℃以上の温度の凝縮相と、腐食を受けやすい(または腐食に敏感な)デバイスの部分、特に耐圧性の壁部との間の接触を防止するための手段は、耐圧性の壁部とガス入口ノズルの間の領域における、シール・ガスあるいは不活性ガス用のフィードパイプである。シール・ガスは、凝縮相が存在する状態で、入って来る熱いガスが、腐食に敏感な部分と接触することを防止する。並流で操作される本発明のクエンチャーの好ましい態様例は、図3に示される。図3に示すように、冷却液の領域において、ホットガスが壁部と接触することを防止するために、流れ案内デバイス、例えば内側コーン7を追加的に設けることができる。
【0034】
向流で操作される本発明のクエンチャーのための更に好ましい態様を図1に示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明によるデバイスにおいて好ましいシール・ガスは、例えば窒素などの不活性ガスまたは希ガスであってよい。ディーコン法のプロセスガスにおいては、そのプロセスガス中に既に大量に存在している酸素が好適である。
【0036】
本発明の好ましいデバイスにおいて、耐腐食性のガス・ガイド・パイプは、少なくとも部分的に冷却液によって包囲される。冷却液体は、ガス・ガイド・パイプの上側部分にてガス・ガイド・パイプの中に入ることが好ましい。冷却液体はガス・ガイド・パイプの下側部分で取り出され、冷却後、デバイスに循環されるかまたはフィード・バックされる。
【0037】
本発明のデバイスは、一般に、その耐圧性の壁部の一般に大部分、少なくともその一部が、循環する冷却液体に接触している。その結果、一般に耐腐食性ではないかまたは軽度の耐腐食性である耐圧性の壁部の腐食は、その領域ではそのために必要とされる温度には一般的なに達しないため、有効に防止される。
【0038】
本発明によるデバイスは、耐圧性の壁部とガス・ガイド・パイプとの間に、循環する冷却液体が存在し、循環する冷却液体は、ガス・ガイド・パイプの上方端にて、ガス・ガイド・パイプの中に入り、その底部にて集められて、循環するように、構成されることが好ましい。
【0039】
本発明のデバイスまたは本発明の方法において、用いられる冷却液体は、特に水あるいは希塩酸などの酸水溶液である。また、例えばアルコールあるいはアミン水溶液などの、他の処理に特有の洗浄剤を用いることも可能である。
【0040】
例えば図3に示すようなデバイスの態様例において、入って来るホットガスは、冷却液体と並流で案内される。このように並流で操作される本発明のデバイスにおいて、デバイスは、冷却液体中に噴霧するためノズルを、ガス・ガイド・パイプの上側部分に追加的に有している。
【0041】
デバイスのさらなる態様例では、例えば図1に示すように、入って来るホットガスを冷却液体に対して向流で案内する。
【0042】
本発明のデバイスは、一般に、(ガス入口ノズルで測定して)100〜2000℃の範囲、好ましくは110〜1000℃の範囲の温度を有する熱いガスを冷却するために、好適である。
【0043】
本発明のデバイスは、一般に、0.5〜1000バールの範囲、好ましくは6〜1000バールの範囲の過剰圧力にて操作することに好適であるように構成されている。
【0044】
本発明は、これ以降およびこれ以前に記載しているデバイスを使用して、ホットガスを冷却するための方法に更に関する。この方法は、好ましくは6〜1000バールの範囲の過剰圧力にて実施することができる。更に、入って来るガスの温度は、110〜1000℃の範囲であることが好ましい。
【0045】
以下、図面を用いて例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
【0046】
図1は、本発明のデバイスであって、本発明に従って、ホットガスの全体または一部が凝縮して、その熱い凝縮生成物が腐食特性を有する、ホットガスの冷却に使用することができるように、冷却されるべきガスと冷却液体とを向流で流れさせて操作するデバイスの代表的な模式図を示している。そこに開示する個々の特徴は一般化して、または組み合わせて、特許請求の範囲に記載することができることは、当業者に明らかであろう。
【0047】
特に塩化水素および水(窒素11重量%、酸素27重量%、二酸化炭素9重量%、塩素39重量%、水9重量%および塩化水素5重量%)を含むホットガスストリーム1は、クエンチングデバイス2の下側部分(液溜め領域31)に入る。冷却と凝縮後、冷たいガスストリーム3は、出口33を通って上側部分(ヘッド領域32)で出る。クエンチャー2の中間部分では、ガスストリームはパイプ4を通って案内される。パイプ4は、液体5(ここでは、ガスストリーム1の冷やされた凝縮生成物を集めたものである塩酸)の中で縦方向に延びている。パイプ4は、それらの下側端部にてパイプ・ベース20の中に保持されている。それらの上側端部は支持グリッド24によって固定されている。支持グリッドは、液体5を自由に通過させる。液体5は、クエンチャー2の溜め(sump)から、循環パイプ7の中間部分にあるポンプ8によって、循環パイプ7を通して移送される。液体は、パイプ4の下側端部のフランジ25を通って、クエンチャー2へ再び送られる。過剰の液体9は除かれる。熱交換器10は、循環パイプ内の液体を冷やす機能を果たす。
【0048】
クエンチャー2の中間部分において、液体5はパイプ4の上端部にてパイプ4の中へ流入し、上昇するガスと向流にて、パイプの中を流下する。
【0049】
液体5をパイプの内側に均等に分配することができるように、パイプは、例えば図2に示すような歯(teeth)11の形態の端面に形成することがしばしばある。尤も、他の型の液体の分配機構、例えばパイプの上端部の軸方向または折線方向に設けられたスロットなどを用いることもできる。
【0050】
その後、ガスストリームは流下する液体によって冷やされる。そして、その凝縮し得る成分は、全体としてまたは部分的に凝縮される。
【0051】
熱い凝縮生成物は、それは腐食的に攻撃し得る、クエンチャー2のパーツとの接触を防止することが必要とされる。かかる凝縮生成物は、ここでは熱い塩酸である。例えば、クエンチャーの壁部13もしくはガス入口ノズル12またはパイプ・ベース20にて、腐食的攻撃(侵蝕(corrosive attack))を防止する必要がある。
【0052】
このことは、一連の手段によって、例えばガス入口ノズル12の場合には、最初に、入って来るガスがノズル12に凝縮することを、加熱によって保護することによって可能である。例えば、図1は、その目的のための二重ケーシング14を示している。二重ケーシング14には、ノズル15を通して、加熱媒体、例えばスチームもしくは熱水、または、その代替としての熱伝達性オイル(heat transfer oil)が供給される。加熱媒体は、ノズル16を通して再び取り出すことができる。別法としての加熱可能な手段は、例えば、ノズル12に巻き付けることができる電気的熱導体を挙げることができる。
【0053】
パイプ4から滴る凝縮生成物によってノズル12が湿潤化されることを防止するために、更なる手段が必要である。まず、パイプ4はノズル12から明らかに間隔を置かなければならない。これは、図1においては、パイプ4を、クエンチャー2の断面の全体に充填するのではなく、その一部分のみに設けることによって達成されている。その部分は、ノズル12とパイプ4との間にスプラッシュガード17を取り付けることができるようなサイズである。スプラッシュガードは、片側をホットガスにさらし、反対側を凝縮生成物にさらしている。従って、凝縮生成物が加熱されて、スプラッシュガードの材料の腐食をまねく温度を想定する可能性は、排除することができない。スプラッシュガードは、外部に対する壁部を構成しないので、耐圧性であることは必要とされない。従って、スプラッシュガードは、耐圧性ではないが、熱い塩酸などの熱い腐食性液体に対して高い安定性を有する材料から製造することができる。例えば、スプラッシュガードに好適な材料は、炭化ケイ素、窒化ケイ素またはその他の好適なセラミックス材料もしくはプラスチック材料である。
【0054】
腐食性の熱い凝縮生成物による壁部13の湿潤化を防止するために、パイプ4が配置されるクエンチャー2の中間部分は、冷たい凝縮生成物で満たされる。冷たい凝縮生成物は、熱い凝縮生成物と異なって、それほど腐食性ではない。従って、耐圧性であるが、耐腐食性はあまり高くない好適な金属材料を、そのために用いることができる。
【0055】
パイプ4の上方の、クエンチャー2の上側部分の壁部13は、冷たい凝縮生成物によって保護されてはいないが、その領域においてガスは既に冷やされており、その結果、熱い凝縮生成物は生じ得ない。
【0056】
パイプ4の下方の、クエンチャー2の下側部分の壁部13では、壁部13の腐食を防止するために、再び複数の手段を取らなければならない。まず、入口ノズル12からのホットガスが壁部に達することを防止しなければならない。その目的のために、ノズル12は円筒状パイプ18を通って案内される。パイプ18は、パイプ4から滴る腐食性の熱い凝縮生成物によって濡らされ得るため、熱い腐食性液体に対して安定な材料から形成する必要がある。パイプ18は耐圧性でなくてよいので、スプラッシュガード17に好適な材料と同じ材料が適する。ホットガスが、パイプ18の下側から流れて、壁部13に達することを防止するために、パイプ18はサンプ液体6中の保持リング19に立設されている。ホットガスがパイプ18とパイプ・ベース20との間に流入して、壁部13に達することがないように、パイプ18は、バネ構造(spring construction)21によってパイプ・ベース20に対して押圧されている。
【0057】
この押圧は十分なシーリングを形成しないため、また、ノズル13は開口部を通してパイプ18の中に挿入されているため、下側壁部13にて腐食性の熱い凝縮生成物が生成することを防止するために更なる手段を取ることができる。
【0058】
そのために、下部壁部13とパイプ18との間のスペースの中に、ノズル22を通して、シール・ガス23を送ることができる。シール・ガスは、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスであってもよいし、空気または二酸化炭素を用いることもできる。シール・ガスの性質は、クエンチャーが用いられるプロセスにおける適合性に依存する。HCl酸化プロセス(ディーコン法)について、特に好適なシール・ガスは、酸素であってよい。それは、そのガスがHClガスを塩素へ酸化させるプロセスで使用され、従って、その他の成分を構成しないためである。
【0059】
シール・ガスは、ガスストリーム1の一部が、ノズル12を出た後、パイプ18と壁部13との間に流入することを防止する。シール・ガス23がパイプ・ベース20とパイプ18との間の隙間およびノズル12とパイプ18の開口部との間の隙間を通って、クエンチャーの内部へ流入し得るため、ガスフローは防止される。それはこれら2つの隙間を通って流れるため、流入するガス1が2つの隙間に反対側から流れることが防止される。
【0060】
一連の手段によって、パイプ・ベース20も腐食性の熱い凝縮生成物から保護される。パイプ・ベース20の片側面においては、冷やされた凝縮生成物が存在し、それがパイプ・ベースを冷やす。ホットガスは反対側に凝縮し得るが、パイプ・ベースが冷やされる結果として、凝縮生成物の冷たいフィルムが生じ、そのフィルムが、パイプ・ベース上に凝縮した熱い腐食性液体に対する保護を形成する。
【0061】
パイプ・ベースの冷却はさらなる手段によって改善される場合がある。例えば、パイプ・ベースは銅製コアを含むことができる。それは特に良好な熱伝導度を持っており、冷やされた凝縮生成物が存在するパイプ・ベースの冷たい側と、ガスが凝縮する暖かい側との間で、特に小さな温度差をもたらすことができる。
【0062】
更なる手段として、パイプ・ベース自体を冷やすこともできる。その目的のために、パイプ・ベースを2枚のプレートで製造して、第1のプレートの片側面に溝状のチャンネルを設けることができる。溝状のチャンネルを設けた第1のプレートの側に、第2のプレートを設置することができる。2つのプレートを、ネジ留め(screwing)などの好適な手段によって一体に連結すると、パイプ・ベースはその中に冷媒が流れ得るチャンネルを有することになる。
【0063】
更に、パイプ4は、パイプ・ベース20の中に面合わせして挿入されておらず、パイプ・ベースからわずかに突出している。その結果、ホットガスは、パイプ・ベースにてパイプの中へ直接的に導かれるのではなく、そこから間隔をおいたところで導かれる。このことは、ホットガスがパイプの中へ入るところで、パイプ・ベースに直接的に接触しないという利点を有する。更に、パイプ4がパイプ・ベース20の中を通って案内されているところは、液体フィルムによって高温のガスから保護されている。
【0064】
パイプ4自体は、腐食性の熱い凝縮生成物にさらされて、侵蝕される。しかしながら、パイプ4は、スプラッシュガード17およびパイプ18のように圧力耐性である必要がないので、スプラッシュガード17等と同じ材料から製造することができる。
【0065】
図3は、全体または一部が凝縮し得るホットガスを冷却するための本発明の装置の構造概略図を示しており、冷却して凝縮させるべきガスと冷却液体とを向流で流れさせている。そこに開示する個々の特徴は一般化して、または組み合わせて、特許請求の範囲に記載することができることは、当業者に明らかであろう。
【0066】
説明した各図および以下により詳細に説明する装置は、特に、その熱い凝縮生成物(例えば塩酸水溶液)が腐食特性を有するガスを、冷却しおよび凝縮させるために用いることができる。
【0067】
冷却または凝縮すべきガス1は、押し込みパイプの形態のノズル3を通り、クエンチングデバイス2の上側部分32の中に導入される。そこから、まだ熱いガスは、デバイスの耐腐食性の内部パイプ4の中へ直接進む。
【0068】
この構成要素には、耐圧性であることは必要とされないが、そのために好適な寸法的に安定な材料、例えばセラミックス材料、および耐温度性(耐熱性)のプラスチック材料などが必要とされる。押し込みパイプ3および内部パイプ4は、互いに同心状に配置されており、押し込みパイプ3の内径は、耐腐食性の内部パイプ4の内径よりもわずかに小さいか、またはほぼ同じ寸法を有する。内部パイプ4と、デバイスの耐圧性のジャケット5との間には、冷却液体6が存在しており、それはポンプによって連続的に循環されている。内部パイプの上方端では、冷却液体6がオーバーフローして、内部パイプ4の内部にフィルム(液膜)を形成している。該フィルムは、一方で内部パイプ4の耐食性材料を過度の高温から保護し、他方で冷たい表面をホットガスを冷却および凝縮させるために利用できるようにしている。ガス供給用の押し込みパイプ3と耐腐食性の内部パイプ4との間の垂直方向の間隔は、従って、運転条件が変動する場合であっても、内部パイプの上側端の上方にて、液体が阻害されずに流れることができるように、十分に大きいことが必要である。そのために、図3に示されるように、内部パイプ4の上側端部に歯を設けることが好都合であり得る。さらに、オーバーフローする冷却液体6と熱い押し込みパイプ3との間の接触は防止することが必要である。そのような接触は、押し込みパイプ3の接触した領域に腐食を生じ得るためである。
【0069】
デバイスの耐圧性のジャケット5にて、押し込みパイプ3と内部パイプ4との間の隙間をホットガスが通過することを防止するために、その隙間の上方のスペースにドライシール・ガス8を定常的に流れさせて、その結果、ガスの冷たいクッションを形成し、冷やされるべきホットガスは内部パイプ4の中へ強制的に送り込まれる。耐食性材料の、追加的に嵌められた内側コーン7は、シール・ガスを案内して流れさせるために有利に作用する。好適なシール・ガス8の選択は、全体としてのプロセスの条件に実質的に依存している。原則としては、しかしながら、窒素またはアルゴンなどの不活性ガス、ならびに空気もしくは二酸化炭素が、特に使用可能と考えられる。HCl酸化プロセス(ディーコン法)などの特定のケースでは、酸素はHClガスを塩素へ酸化させるプロセスで既に必要とされており、従ってさらなる要素を構成しないため、シール・ガス8として酸素を用いることが可能である。
【0070】
ジャケット領域の中へのホットガスの流入に加えて、押し込みパイプ3またはその内側壁部において、望ましくない冷却および部分的凝縮も防止すべきである。このことは、例えば、シール・ガス8のストリームがガスを供給する押し込みパイプ3の内部で顕著な冷却作用を行う場合に生じ得る。これを防止するために、押し込みパイプ3の壁部には好適な断熱材9が設けられている。特定の場合には、例えばスチームまたは電気エネルギーによって、追加的な加熱が提供される。
【0071】
最後に、内部パイプ4の上側部分において、ただしパイプの上側端よりも下方に、1又はそれ以上のスプレーノズル10が設けられており、それによって冷却液体がガス空間内に微細に分配される。スプレーノズルの配置も、相互に複数の面に設けることができる。その結果として、冷却および凝縮されるべきガスと冷媒とを十分に接触させ、突然の温度降下およびガスの部分的また場合により全体的な凝縮が導かれる。内部パイプ4の中に設けられるフィードパイプおよびスプレーノズル10、ならびにノズル取り付け具は、耐熱性と同時に、耐食性を有する材料から形成されている。それは、内部パイプ4のガス入口領域では、冷却液体または凝縮生成物によって濡らされた構成要素にホットガスが接触するためである。他方、耐圧性の外側側壁部5の領域では、そこでの温度は冷却剤の温度とほぼ同じであるので、スプレーノズルへのフィードパイプは壁部自体と同じ材料から形成することができる。スプレーノズル10へのフィードパイプが内部パイプ4の中を通過する領域においては、十分な耐圧性のシールは、必ずしも必要ではない。
【0072】
冷却されたガスは、冷却液体または凝縮生成物と一緒に、クエンチングデバイスの下側部分へ送られ、それによって気相と液相とを分離する作用が果たされる。ガスまたは凝縮生成物と、装置の耐圧性の外側側壁5との間の接触は、ここで初めて生じる。しかしながら、ガスと凝縮生成物は内部パイプ4内で既に冷やされているので、ホットガスの温度よりも著しく低い温度で耐腐食性である材料を用いることが可能である。
【0073】
冷やされているがまだ凝縮されていないガス11は、ガス出口12を通ってデバイスから出る。ガスストリームを案内するデバイス13(例えば偏向プレート)は、ガスストリームと共に排出される凝縮生成物またはクーラント液をできるだけ少なくするように確保することができる。
【0074】
冷やされたガスから分離された液体は、装置の液溜め14に集められ、ポンプ15によってそこから取り出される。液体の一部は、循環するパイプを通して熱交換器17へ、冷媒として送られる。その液体は所定のレベルまで冷却され、再び冷却剤としてスプレーノズル10に最終的に供給され、また耐圧性のジャケット5と内部パイプ4との間でオーバーフローする。好適な制御デバイスは、システム内の冷却剤の量がほぼ一定に保たれることを確保する。凝縮の結果として、過剰となる量の液体は、凝縮生成物16として取り出される。
【図1】

【図2】

【図3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐圧性の壁部(13)および少なくとも1つの耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプ(4)を有する、ホットガスを冷却するためのデバイス。
【請求項2】
少なくとも、ガス入口(12)、耐圧性の壁部(13)を有する耐圧性の容器(2)、コンタクト・ゾーン(4)、凝縮生成物(6)を受け入れるためのヘッド領域(32)および液溜め領域(31)、冷却されたガス(3)のための出口(33、9)、液溜め領域(31)から熱交換器(10)を通してヘッド領域(32)へ凝縮生成物(6)を運ぶ循環回路(7、8、10、25)を有するデバイスであって、コンタクト・ゾーン(4)は1又はそれ以上のコンタクト・パイプ(4)を有しており、該コンタクト・パイプ(4)の中で凝縮生成物(6)はホットガス(1)と接触させられ、該コンタクト・パイプ(4)は耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプを形成することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
容器(2)の液溜め領域(31)にガス入口(12)が配置されており、容器(2)のヘッド領域(32)にガス出口(33)が配置されおり、コンタクト・パイプ(4)中のガス(1)はコンタクト・パイプ(4)の中で凝縮生成物(6)に対して向流で接触することを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
容器(2)のヘッド領域(32)にガス入口(9)が配置されており、容器(2)の液溜め領域(31)にガス出口(13)が配置されており、ガス(1)はコンタクト・パイプ(4)の中で凝縮生成物(6)と並流で接触することを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
デバイスの耐圧性の壁部(13)が、鋼、鋼合金、特に、クロム、ニッケルもしくはモリブデンとの鋼合金、タンタルおよびタンタル合金からなる群から選ばれた材料によって形成されており、場合によって、前記材料はプラスチック材料もしくはその他の金属材料によってライニングされるかまたは少なくとも部分的に被覆されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
耐腐食性の内部ガス・ガイド・パイプ(4)が、グラファイトおよびその変性品、セラミック、特に炭化ケイ素および窒化ケイ素、石英ガラス、ならびにプラスチック材料、好ましくはフッ素含有ポリマー、特に好ましくはテトラフルオロパーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびポリ(エチレンコクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)からなる群から選ばれる材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項7】
ガス入口ノズル(12、9)が、耐圧性および熱絶縁性を有し、ならびに/または加熱することができることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のデバイス。
【請求項8】
容器(2)のヘッド領域(32)および/または液溜め領域(31)が、少なくともガス(1)と接触する部分において、追加的な耐腐食性の壁(18、7)もしくはコーティングを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
耐圧性の壁部(13、5)と耐腐食性の壁部(18、7)との間の隙間に、保護ガス、特に不活性ガスを導入することができることを特徴とする請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
操作の間、ガス・ガイド・パイプ(4)はその外側を冷却された凝縮生成物(6)によって包囲されており、該凝縮生成物(6)はガス・ガイド・パイプ(4)の上側端にてガス・ガイド・パイプ(4)の中に流入することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のデバイス。
【請求項11】
操作の間、耐圧性の壁部は、凝縮生成物(6)と少なくとも部分的に接触することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のデバイス、
【請求項12】
操作の間、耐圧性の壁部(13)とガス・ガイド・パイプ(4)との間に、凝縮生成物(6)が存在することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のデバイス。
【請求項13】
冷却された凝縮生成物を噴霧するため、特に霧状化させるためのノズルが、ガス・ガイド・パイプの上側部分に配置されており、特に、冷却されるべきガス(1)が凝縮生成物(6)と並流で導かれることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のデバイス、
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載のデバイスを、腐食性のホットガスを冷却するための使用。
【請求項15】
ホットガスが、100〜2000℃の範囲の温度、好ましくは110〜1000℃までの範囲の温度を有することを特徴とする請求項14の使用。
【請求項16】
ホットガスは、HClと酸素との接触気相酸化の生成物ガスであって、特にHClおよび水を含んでいることを特徴とする請求項14または15に記載の使用。
【請求項17】
特に1000〜2000℃の温度を有するガスを、請求項1〜13のいずれかに記載のデバイスを用いて冷却する方法であって、ホットガスを、デバイスのガス・ガイド・パイプ(4)を通して、凝縮生成物(6)と向流でまたは並流で流れさせて、該凝縮生成物(6)と接触させることによって冷却することを特徴とする、ホットガスを冷却する方法。
【請求項18】
ガス/液体コンタクト・ゾーンの圧力が、1000バールまでであることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
冷却されるガスが塩化水素および水を含んでおり、特に酸素によるHClの気相酸化の生成物ガスであって、ガスはガス・ガイド・パイプ(4)の領域においてHClおよび水が凝縮するまで冷却されることを特徴とする請求項17または18に記載の方法。

【公表番号】特表2009−537790(P2009−537790A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511398(P2009−511398)
【出願日】平成19年5月23日(2007.5.23)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004554
【国際公開番号】WO2007/134844
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(504037346)バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト (728)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience AG