説明

腕枕代用枕

【課題】より大きな安心感を得ることができる腕枕代用枕を提供すること。
【解決手段】人の胴体を模して形成した胴体に相当する部分1と、人の腕を模して形成した腕に相当する部分2に加えて、人又は動物の顔を模して形成した顔に相当する部分3を設けた。顔に相当する部分3には、イラストやデータ、写真等を基に使用者の要望に応じてオーダーメイドで顔を形成することができる。これによって、使用者に最大の安心感、満足感を与えることができ、最大の安眠を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の腕枕の代用とする腕枕代用枕に関する。
【背景技術】
【0002】
枕は、主に睡眠時に頭をのせて支えるために使用されるものであり、身体をのせるもの(抱き枕)もあるが、従来、その主たる目的は、頭を含めた身体を楽に支えることにあった。
【0003】
しかし、人が安眠する上では精神的に安心することが不可欠である。これに対して、最近、薬品や香り等をしみ込ませた枕も見られるが、人に最も安心感を与えるのは、例えば母親が乳幼児を寝かせ付けるときに行うように、腕枕をしながらの添い寝であると考えられる。
【0004】
そこで、本願出願人は、特許文献1において腕枕代用枕を提案した。この腕枕代用枕は、人の胴体と腕を模して形成したものであり、これによって、実際の添い寝に近い感覚が得られる。
【特許文献1】特開2004−65270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、添い寝(腕枕)をしてもらう相手は、誰であっても良いというわけではない。やはり、一番安心するのは、信頼している人、好きな人、あるいは好きな動物の添い寝であると考えられる。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、より大きな安心感を得ることができる腕枕代用枕を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、腕枕代用枕に、人又は動物の顔を模して形成した顔に相当する部分を設けることで、上記課題を解決した。
【0008】
すなわち、本発明の腕枕代用枕は、人の胴体を模して形成した胴体に相当する部分と、人の腕を模して形成した腕に相当する部分と、人又は動物の顔を模して形成した顔に相当する部分とを有することを特徴とする。
【0009】
顔に相当する部分に描く顔としては、身近な人、一般的なペット動物の似顔絵ほか、有名人やその他の動物の似顔絵であっても構わないが、できるだけ安心できるように暖かい表情が好ましい。
【0010】
また、顔に相当する部分には、イラストやデータ、写真等を基に使用者の要望に応じてオーダーメイドで顔を形成することができ、例えば、世界に一つの愛する人の腕枕代用枕も作ることができる。それが、使用者にとって最大の安心、満足となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の腕枕代用枕は、使用者に最大の安心感、満足感を与えることができ、最大の安眠を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の腕枕代用枕は、上述のように、人の胴体と腕に相当する部分に加え、顔に相当する部分を有するので、実際の腕枕(添い寝)により近い感覚となり、一体感や安心感が得られ、安眠できる。さらに、枕の前腕に相当する部分を上腕に相当する部分に対して折り曲げ可能に形成することにより、様々な使用形態に対応することができる。
【0013】
本発明の腕枕代用枕の材料は、特に限定されるものではなく、従来の枕と同様に、表地には綿布や化繊などを使用し、中に入れる材料には綿、パンヤやスポンジゴムなどから好みの柔らかさに応じて選択し、詰め込む量を調整して、クッション枕を形成する。
【実施例】
【0014】
図1は本発明による腕枕代用枕の一実施例を示す斜視図であり、(a)は枕の前腕に相当する部分を伸ばした状態を示し、(b)は枕の前腕に相当する部分を折り曲げた状態を示す。
【0015】
図1において、腕枕代用枕は、人の胴体の一部を模して形成した胴体に相当する部分1と、人の腕を模して形成した腕に相当する部分2と、人又は動物の顔を模して形成した顔に相当する部分3とからなり、各部分は一体に形成されている。
【0016】
腕に相当する部分2は、上腕に相当する部分2aと前腕に相当する部分2bとからなり、上腕に相当する部分2aと前腕に相当する部分2bとの連結部分、すなわち肘に相当する部分に、例えばキルティングにより凹みをつけることによって、前腕に相当する部分2bを上腕に相当する部分2aに対して折り曲げ可能としている。また、腕に相当する部分2の中に金具、中材等を埋め込み、肘に相当する部分で折り曲げ可能としてもよい。
【0017】
顔に相当する部分3には、使用者の要望に応じて任意の人又は動物の似顔絵等が形成される。
【0018】
次に、本実施例の使用形態の一例を図2を参照して説明する。
【0019】
図2(a)は、前腕に相当する部分2bを折り曲げた状態の使用形態であり、上腕に相当する部分2aを枕とし、前腕に相当する部分2bを人の肩から腕にかけて被せるようにしている。このようにすると、一体感や安心感が得られ安眠することができる。さらに、図2(b)に示すように、前腕に相当する部分の先端の手に相当する部分をつかむこともできるので、特に乳幼児が寝付くときに、より安心感を得ることができる。
【0020】
そのほか、図2(c)に示すように、胴体に相当する部分1を枕とし、前腕に相当する部分2bを背当てとして使用することもできる。また、図2(d)に示すように、胴体に相当する部分1を抱き枕として使用することもでき、そのとき図2(e)に示すように前腕に相当する部分2bを背中支えとすることもできる。さらに、図2(f)に示すように、前腕に相当する部分2bを直線状に伸ばした状態にすれば、二人で使用できるロング枕とすることもできる。
【0021】
図3は、本発明による腕枕代用枕の他の実施例を示す平面図である。同図に示す腕枕代用枕は、腕に相当する部分2を胴体に相当する部分1の両側に設け、人の上半身を模して形成したもので、図1に示したものと同じ構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0022】
図4には、図3に示す腕枕代用枕の使用形態の例を示す。本実施例の腕枕代用枕は、同図(a)に示すように二人で使用することができ、このとき、胴体に相当する部分1が仕切となってお互いの体が触れることがないので、二人とも熟睡することができる。さらに、二人の隙間を胴体に相当する部分1が埋めるので、外気の侵入が防止され保温性に優れたものとなる。また、図4(b)に示すように、胴体に相当する部分1を長く形成すると、抱き枕として好適に使用することができる。
【0023】
以上のとおり、本発明の腕枕代用枕には各種の使用形態があるが、いずれの場合でも、顔に相当する部分3があることにより、より大きな安心感を得ることができる。
【0024】
なお、以上の実施例では、胴体に相当する部分1を人の胴体の一部を模して形成したが、人の胴体全体を模して形成することもでき、また、胴体だけでなく下肢に相当する部分も形成すると、より人に近い感覚が得られ、一体感や安心感を増すことができる。また、実施例では、前腕に相当する部分の先に、掌及び指に相当する部分を形成したものとしたが、これらの部分はなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による腕枕代用枕の一実施例を示す斜視図であり、(a)は枕の前腕に相当する部分を伸ばした状態を示し、(b)は枕の前腕に相当する部分を折り曲げた状態を示す。
【図2】本発明による腕枕代用枕の使用形態の例を示す図である。
【図3】本発明による腕枕代用枕の他の実施例を示す斜視図である。
【図4】図3に示す腕枕代用枕の使用形態の例を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1:胴体に相当する部分
2:腕に相当する部分
2a:上腕に相当する部分
2b:前腕に相当する部分
3:顔に相当する部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の胴体を模して形成した胴体に相当する部分と、人の腕を模して形成した腕に相当する部分と、人又は動物の顔を模して形成した顔に相当する部分とを有する腕枕代用枕。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−158734(P2006−158734A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−355850(P2004−355850)
【出願日】平成16年12月8日(2004.12.8)
【出願人】(391030815)株式会社かめお (1)
【Fターム(参考)】