説明

腰ベルト及び視覚補助を備える吸収性物品

吸収性物品は、第1及び第2端部分並びに中央部分を有する吸収性セクションを含む。腰ベルトは、吸収性セクションにその第1端に取り付けられ、吸収性物品の着用者の周りに互いに固定するため吸収性セクションの第1端のそれぞれの側で延在する第1及び第2ベルト部分を有している。吸収性セクションの第2端は、吸収性セクションの第2端を腰ベルトに固定するための締め具装置を含む。腰ベルトは、ベルトを装うために、吸収性セクションとは異なる視覚外観を有する。これは、利用者に、どのように吸収性物品が着用されるべきかについての直感的な情報を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、吸収性物品のための腰ベルトに関する。さらに、詳しくは、本願発明は、より簡単な着用のための視覚的補助を備えた吸収性物品のための腰ベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつの形態の吸収性物品では、通常、おむつには、おむつの1つの端部領域の両側に固定されている一対の締め具タブを含む締め具システムが備えられていることが知られている。締め具タブは、おむつの他方の端部領域に配置される受取手段に係合することが意図されている。そのようなおむつは、着用者が横たわったとき、着用者上に配置される。上述の締め具配置は、おむつを幼い子供又は赤ちゃんに着用させるときは、満足のいくものであるが、失禁おむつを大人の着用者に適合させようと試みるときは問題が生じうる。これは、着用者自身でおむつを着用しようとするときの着用者にとって、又は、着用者が立っている位置で、オムツを適用とすることから顕著な利益を得る介護者にとって、特に当てはまる。
【0003】
この問題を解決するため、ベルトが付いた吸収性物品が開発されており、着用者又は介護者が立った位置でオムツを適用することを可能とするものである。そのようなベルトつき物品の例が、特許文献1で記載されており、ここに参照により組み込まれる。典型的には、吸収性物品は、吸収性物品に一体的に取り付けられたベルトを有している。ベルトは、吸収性セクションの後ろ端のいずれかの側に延在する2つのベルト部分を有してもよい。2つのベルト部分は、着用者の腰の周りに固定されることが意図されている一方、吸収性セクションの前端は、着用者の足の間にぶら下がっている。一旦ベルト部分が一緒に接続されると、足の間の吸収性セクションを引き上げるために、及び、吸収性セクションの自由端をベルト部分に取り付けるために、着用者は彼又は彼女の足の間に手を伸ばすことができる。
【0004】
同様に、物品は、ベルトが製品の前部分に固定され、着用者の背部辺りに固定されるように、製造されることができる。この場合においては、吸収性セクションは、前部分にぶらさがり、そして背部でベルトに固定される。このタイプの製品は、特に、認知症などを有している患者を介護する介護者にとって有用である。このタイプの構成は、物品を自身で着用する着用者にとっては理想的ではないことが知られるべきである。
【0005】
失禁の問題が含まれている場合には、この問題に悩んでいる人は、大抵、老人であり、様々な種類の物理的障害を有していることが理解されるであろう。結果として、彼らは、自身でベルトを締めることについてより困難性を有しており、大抵、物品を適合させるための人適な補助を必要とする。しかしながら、介護者及び利用者の両方が、どのように製品が着用されるべきであるかについての理解に困難性を有していることが発見された。ベルトの付いた物品に関して、重要な側面は、介護者又は利用者は、長く延在する部分は、ベルトのように腰の周りに取り付けられると理解することである。着用の説明が、物品のパッケージに含まれているにもかかわらず、その指示は大抵無視されるか捨てられる。そこで、利用者は、製品に、不満を有するようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6342050号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、当業者は、より直感的に利用者に着用されることができる腰ベルト製品を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の側面によれば、吸収性物品は、吸収性セクションを具備し、該吸収性セクションは第1及び第2の端部分とそれらの間の中央部分とを有し、該吸収性セクションに取り付けられた腰ベルトを具備し、該腰ベルトは該吸収物品の着用者の周りに互いに固定するために吸収性セクションの第1端部分の各側に延在する第1及び第2ベルト部分を有し、該吸収性セクションの第2端部分は該吸収性セクションの第2端部分を該腰ベルトに固定するための締め具装置を含み、ここで衣類面側の腰ベルトの第1及び第2ベルト部分は、該吸収性セクションの中央部分とは異なる視覚的外観を有し、該吸収性セクションの第1端部分の衣類面側は、視覚合図(cue)部分を含む。
【0009】
本発明の第2の側面によれば、吸収性物品は、吸収性セクションを具備し、該吸収性セクションは第1及び第2の端部分とそれらの間の中央部分とを有し、該吸収性セクションに取り付けられた腰ベルトを具備し、該腰ベルトは該吸収物品の着用者の周りに互いに固定するために吸収性セクションの第1端部分の各側に延在する第1及び第2ベルト部分を有し、該吸収性セクションの第2端部分は該吸収性セクションの第2端部分を該腰ベルトに固定するための締め具装置を含み、ここで衣類面側の腰ベルトの第1及び第2ベルト部分は、該吸収性セクションの中央部分とは異なる視覚的外観を有し、該吸収性セクションの第2端部分の衣類面側は、視覚合図部分を含む。
【0010】
本発明の第3の側面によれば、吸収性物品は、吸収性セクションを具備し、該吸収性セクションは第1及び第2の端部分とそれらの間の中央部分とを有し、該吸収性セクションに取り付けられた腰ベルトを具備し、該腰ベルトは該吸収物品の着用者の周りに互いに固定するために吸収性セクションの第1端部分の各側に延在する第1及び第2ベルト部分を有し、該吸収性セクションの第2端部分は該吸収性セクションの第2端部分を該腰ベルトに固定するための締め具装置を含み、ここで衣類面側の腰ベルトの第1及び第2ベルト部分は、該吸収性セクションの中央部分とは異なる視覚的外観を有し、該吸収性セクションの第1及び第2端部分の衣類面側は、視覚合図部分を含む。
【0011】
本願発明のそしてさらなる特徴は、腰ベルトの第1及び第2ベルト部分の衣類面側及び吸収性セクションの第1端部分の衣類面側の視覚合図部分が、連続的なベルトの外観を与えるため、着色され、模様が施され、又はテクスチャー加工されていることである。さらに、吸収性セクションの第2端部分の衣類面側の視覚合図部分は、吸収性セクションの第1端部分の衣類面側の視覚合図部分と、同じ色、模様、又はテクスチャーを有してもよい。これらのさらなる特徴は、上の3つの側面にそれぞれ適用する。
【0012】
さらにまた本願発明の特徴は、腰ベルトの第1及び第2ベルト部分のうち1つの第1端がグリップ部分を含むことである。グリップ部分は、腰ベルトの第1及び第2ベルト部分の衣類面側に近い領域とは、異なる色、テクスチャー又は形状で備えられていてもよい。これらのさらなる特徴は、上の3つの側面にそれぞれ適用する。
【0013】
本願発明のさらに別の特徴は、吸収性セクションの第2端部分の衣類面側が、吸収性セクションの中央部分とは異なる外観を有して備えられている視覚合図部分を含むことである。吸収性セクションの第2端部分の衣類面側の視覚合図部分は、グリップ部分であってもよく、第2端部分の端に配置され、及び/又は、第2端部分に亘って延在して着色され、模様が施され又はテクスチャー加工されているセクションである。グリップ部分は、吸収性セクションの第2端部分の衣類面側に近接する領域と、異なる、着色、模様、テクスチャー、形状を有してもよい。これらのさらなる特徴は、上の3つの側面にそれぞれ適用する。
【0014】
本願発明のまださらなる別の特徴は、腰ベルトの第1及び第2ベルト部分の利用者面側並びに吸収性セクションの第1端部分の利用面者側は、吸収性セクションの中央部分とは異なる視覚外観を有する。さらに、腰ベルトの衣類面側及び腰ベルトの利用者面側は、同じ色、模様、又はテクスチャー、又は異なる色、模様、又はテクスチャーで提供されてもよい。吸収性セクションの第2端部分を腰ベルトに固定するための締め具装置は、第1及び第2ベルト部分の衣類面側と同じ外観を有してもよい。加えて、視覚指示が、吸収性物品上に含まれていてもよく、ここでその視覚指示に描かれた物品は、実際の吸収性物品と同じ外観を有する。これらのさらなる特徴は、上の3つの側面にそれぞれ適用する。
【0015】
上述された特徴のそれぞれは、どのように物品を着用するかを利用者に指示する拡張された効果のため、それのみ又は任意の可能な組み合わせを取ってもよい。
【0016】
添付の図面は図示された表現を提供し、ここに記載されて表現される実施形態をより完全に記載するために使用され、これらの図面中のそれら及びそれらの固有の利点を当業者にとってよりよく理解するために使用されることができる。これらの図面において、似た参照番号は対応する要素と同一である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本願発明による、ベルト付き吸収性物品の利用者面側の上平面図である。
【図2】本願発明による、吸収性物品の前部分の衣類面側の部分図並びにベルト部分の端部分の衣類面側の部分図である。
【図3】本願発明による、視覚指示を表示するベルト付吸収性物品の後ろ部分の衣類面側の部分図である。
【図4】本願発明による、物品の吸収性レベルの情報を提供するベルト付き吸収性物品の衣類面側の股部分の部分図である。
【図5】本願発明による、ベルト付き吸収性物品の衣類面側の上平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1及び5は、通常1で示される吸収性物品を示し、吸収性物品は、吸収性セクション2、3で通常示されるベルト部分、及び第1端部4及び第2端部5を含む。第1端部4は、吸収性物品1の後ろまたは前のいずれかにある。ベルト3は、第1または第2端部分2b又は2cの1つに取り付けられる1つの連続的なベルト3であるか、第1端部分2b又は第2端部分2cのそれぞれの側にそれぞれ取り付けられる2つの分離したベルト部分7及び8であることができる。本願発明は、どのようにベルト付吸収物品が着用されるべきかを決定するために視覚合図を提供して利用者又は介護者を助けることに関連する。
【0019】
図1に関して、吸収性物品1の利用者面側は、ベルト部分3の端部に配置される締め具装置6を含む。好ましくは、締め具装置6は、ベルト部分7又はベルト部分7に配置されるループストリップのいずれかに固定されることができるストリップ状のフック部材である。しかしながら、限定されるわけではないが、接着剤、圧力ボタン、ボタン及びボタンホール、結び目、及びひもを含む、他の種類の締め具装置が可能であることが理解されるべきである。締め具装置6は、たとえば、ベルト3の利用者面側上に近接する領域又は内側とは異なる色又は模様のような、視覚的に区別ができる特徴を含んでいてもよい。
【0020】
物品1の吸収性セクション2の第2端部2cに配置されたのは、締め具装置12及び13である。好ましくは、締め具装置12及び13は、ベルト3に直接的に固定されることができる可撓性のストリップ状のフック要素である。しかしながら、限定されるわけではないが、接着剤、圧力ボタン、ボタン及びボタンホール、結び目、及びひもを含む、他の種類の締め具装置が可能であることが理解されるべきである。締め具装置12及び13は、また、たとえば、第2端部分2cの利用者面側上に近接する領域とは異なる色又は模様のような、視覚的に区別ができる特徴を含んでいてもよい。
【0021】
代替的に、締め具装置12及び13は、第2端部分2cの利用者側にわたって配置されている1つの連続的に着色されたバンドであってもよい(示されていない)。連続的に着色されたバンドは、好ましくは、ベルト3の衣類面側と同じ色及び/又は模様を有している。同様に、締め具装置6、12及び13は、好ましくは、ベルト3の衣類面側と同じ色及び/又は模様を有してもよい。この方法において、利用者は、内部締め具装置をベルト3の衣類面側又は外部にマッチさせるように導かれる。
【0022】
ベルトを固定する上でさらなる助けになるために、ベルト部分7又は8の1つがグリップ部分を含んでもよい。図2及び5を参照して、ベルト部分8の端部は、好ましくは、グリップ部分9を含むが、ベルト部分7もグリップ部分を有してもよいことが理解されるべきである。グリップ部分9は、利用者が、他のベルト部分7にそれを取り付けるためのベルト部分8を握るように導く。そのように、グリップ部分9は、視覚的及び/又はテクスチャー的にその近くの領域とは区別される領域である。好ましくは、グリップ部分9は、利用者が直感的にグリップ位置でベルト部分8を握るように導くような、異なる形状、テクスチャー又は色を有している。したがって、ベルトを利用者の腰周りに締めるとき、利用者又は介護者はグリップ位置でベルト部分8を握るように導かれる。グリップ部分9は、フックストリップの位置の/の近くの、ベルト3の縁部の近くに配置されるが対抗側上ではない。すなわち、グリップ部分9が、好ましくは、衣類面側に配置される一方、ベルト部分8の対抗側上では、締め具装置6が利用者側に位置される。代替的に、グリップ部分9は、図1において、例えば示されているように、ベルト部分8の利用者面側上及び、図5において、例えば示されているように、ベルト部分8の衣類面側上の両方に備えられていてもよい。
【0023】
図5を参照して、ベルト3の衣類面側(すなわち、ベルト部分7及び8)は、好ましくは、吸収性セクション2の中央部分2aからベルト3を区別する外観を有している。すなわち、ベルト3の衣類面側は、着色され、模様がなされ、及び/又はテクスチャーがなされ、吸収性セクション2の中央部分2aとは異なる色、模様、及び/又はテクスチャーであってよい。加えて、視覚合図部分15が、物品1の吸収性セクション2の第1端部分2bに備えられてもよい。その視覚合図部分15は、吸収性セクション2の中央部分2aとは異なる視覚外観を有する領域として規定される。例えば、視覚合図部分15は、部分15を中央部分2aから区別する色、模様及び/又はテクスチャーを含んでもよい。視覚合図部分15の幅は、好ましくは、ベルト部分7と少なくとも同じ幅であることが好ましいが、デザインの優先傾向に応じて、わずかに大きく又は小さくしてもよい。そのように、部分7、8及び15は、実際の、連続的なベルトの外観を与え、吸収性セクション2の中央部分2aから分離されて、部分7及び8がベルトとして形成されてベルトとして一緒に締められるべきとする視覚合図を提供する。
【0024】
しかしながら、部分7、8及び15が連続的なベルトである外観を与える限りにおいて、部分7、8及び15は、他の模様、色及び/又はテクスチャーを含んでもよい。すなわち、部分7、8及び15は、外観では同一でないとしてよいが、部分7、8及び15がなお連続的なベルトとする視覚的合図を与えてもよい。加えて、ベルト部分7及び8の衣類面側全部が、視覚的に異なる必要はなく、利用者の腰の回りにベルト3を着用する上で可視的になりうる部分だけでよい。例えば、ベルト部分7の端部分は、視覚的に異なる必要はない。なぜなら利用者の腰周りにベルト3を着用する上で、ベルト部分7の端部分は視覚から隠れているからである。加えて、異なる色、模様及び/又はテクスチャーが異なる寸法及び/又は吸収性レベルを示すように使われてもよい。
【0025】
図2及び5を続いて参照して、吸収性物品1の衣類面側の吸収性セクション2の第2端部分2cは、視覚合図部分を含んでもよい。その視覚合図部分は、吸収性セクション2の中央部分2aとは異なる視覚的外観を有する領域として規定されている。例えば、視覚合図部分は、第2端部分2cの前を渡って延在する、着色され、模様が施され又はテクスチャーが施されたセクション18であってよい。この関連で、セクション18は、視覚合図部分15と同じ色/模様/テクスチャーを有してもよい。これは、着色されたベルト領域で囲まれる本体を備える添付された物品1を提供する。しかしながら、着色され、模様が施され又はテクスチャーが施されたセクション18が提供される必要はないことが理解されるべきである。
【0026】
好ましくは、ベルト部分7及び8は、着色前の不織布繊維から製造される。代替的に、ベルト部分7及び8は、白であるか、布に印刷された又は押印された適切な色、模様、及び/又はテクスチャーを備えることができる。同様に、視覚合図部分15及び18は、好ましくは、色又は模様を吸収性物品1に印刷により、及び/又は、付けること(applying)により、又はテクスチャーの場合には、テクスチャーを押印することにより、生成される。典型的には、吸収性物品1は、白であり、そして着色、模様、及び/又はテクスチャーが白の吸収性物品1に印刷されるか又は押印される。代替的に、視覚合図部分15及び18は、吸収性物品1の製造工程中に付けてもよい。
【0027】
図2及び5を続いて参照して、グリップ部分20及び22が、第2端部分2cの衣類面側上に備えられてもよい。グリップ部分20及び22は、利用者がその締め付けられるベルト3に取り付けるための物品1の第2端部分2cをグリップするように導く。そのように、グリップ部分20及び22は、近くの領域から視覚的に及び/又はテスクチャー的に区別できる領域である。好ましくは、グリップ部分20及び22は、直感的に利用者が吸収性セクション2の第2端部分2cをグリップ位置でグリップするように導くため、異なる形状、テクスチャー、又は色を有する。したがって、利用者又は介護者は、吸収性セクション2を、利用者の腰周りにすでに締め付けられているベルト3に締め付けるときに、第2端部分2cをグリップするように導かれる。加えて、グリップ部分20及び22は、視覚的に又はテクスチャー的に、セクション18とは異なってもよく、セクション18のさらなる視覚合図部分として作用してもよい。例えば、セクション18は、着色されていないか、又は白であってよいが、その際グリップ部分20及び22は、視覚合図部分として作用する。
【0028】
グリップ部分20及び22は、締め付け装置12及び13の位置で/近くで第2端部分2cの端部側に好ましくは配置されるが、対抗側には配置されない。すなわち、グリップ部分20及び22は、好ましくは、第2端部分2cの衣類面側に配置される一方、第2端部分2cの利用者面側では、締め付け装置12及び13は直接的に反対側に配置される。代替的に、グリップ部分20及び22は、第2端部分2cの衣類面側及び第2端部分2cの利用者面側の両方に備えられてもよい。加えて、グリップ部分20及び22並びにベルト3上のグリップ部分9は、着用のため物品1がグリップされるべきところという一般的印象を与えるために、同じ色、模様、又はテクスチャーを有していてもよく、。
【0029】
使用の際、2つのベルト部分7及び8は、着用者の腰周りに、締め付けられるように意図されている一方、吸収性セクション2の第2端部分2cは、着用者の足の間でぶらさがる。いったんベルト部分7及び8が一緒に接続されると、着用者は、彼の又は彼女の足の間に手を伸ばし、そのグリップ部分20及び22により吸収性セクション2を掴み、それを彼の又は彼女の足の間に引き上げ、そして吸収性セクション2の第2端部分2cをベルト3に取り付ける。加えて、ベルト3の外部の色及び/又は外観と好ましくマッチする着色された締め付け装置12及び13が、吸収性セクション2の第2端部分2cがベルト3に取り付けられるべきとするさらに別の視覚合図を提供する。
【0030】
図1に戻って参照して、吸収性物品1の利用者面側をさらに記載する。吸収性物品1の衣類面側のように、利用者面側のベルト部分7及び8は、視覚的に異なっていてもよい。しかしながら、利用者面側の部分7及び8は、他の模様、色、及び/又はテクスチャーを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0031】
ベルトをさらに区別するため、図5に示されているように、ベルト3のベルト部分7及び8の衣類面側は、図1で示されているような、ベルト部分7及び8の利用者面側とは、異なる色、模様及び/又はテクスチャーから製造されてもよい。これは、ベルト3が利用者の腰周りにどのように固定されるべきかについてさらに別の視覚合図を提供するかもしれない。代替的に、ベルト部分7及び8の衣類面側及び利用者面側の両方は、同じ色、模様及び/又はテクスチャーで提供されることができる。
【0032】
異なる色を使用する代わりに、ベルト3及び/又は視覚合図部分15及び18が、物品1の吸収性セクション2の中央部分2aとは視覚的に異なるように見える限り、他の種類の区別模様又はテクスチャーが使用されることができる。例えば、ベルト3及び/又は視覚合図部分15及び18が模様を施されてもよく、一方、吸収性セクション2の中央部分2aは、そうされないか又は逆にされるかでもよい。加えて、ベルト3及び/又は視覚合図部分15及び18は、吸収性セクション2の中央部分2aとは異なる色で陰影がつけられてもよい。
【0033】
図3及び5を参照して、物品を使用するための視覚指示42は、吸収性セクション2又はベルト3の一部上に設けられていてもよい。好ましくは、視覚指示42は、一連の絵図であり、物品を着用するための基本ステップを示している。他の種類の指示は、可能であり、例えば、文字指示単独又は絵の指示を伴った文字指示とすることができる。加えて、指示は、物品の特定の構造及び着用に応じて変えてもよい。したがって、本願発明は、好ましい実施形態で記載された絵の指示に限られない。加えて、指示は、さらに詳細であってもよく、詳細ではなくてもよく、あるいは物品の処分に関連してもよい。
【0034】
その指示は、物品1上の様々な場所に配置されることができる。好ましくは、その指示42は、図5で示されているように、吸収性セクション2の第1端部分2bの衣類面側上に置かれる。しかしながら、着用者又は介護者に比較的可視である限り、指示は、物品上のいずれの場所に配置されてもよい。
【0035】
指示42は、吸収性セクション2の第2端部分2cに沿った腰縁の内側上に配置されてもよい。この実施形態において、一旦物品1が利用者の足の間に配置されると、指示42は、利用者に可視である。指示42は、物品の着用の進行中に、指示が工程中でその特定の位置で可視になるように、物品上に戦略的に配置されてもよい。例えば、指示42は、グリップ部分9、20、及び/又は22の1つに付けられてよい。図3に示されているように、絵の指示42は、正確に実際の物品のように、着色され、模様が施され、又はテクスチャーがなされてもよい。すなわち、着色され、模様が施され、又はテクスチャーがなされたベルト及び他の部分は、同様に、さらに明確にどのように物品を使用するかすら示すために視覚指示42で表されてよい。絵の指示のより詳細な議論が、この中に参照により組み込まれる、米国特許出願第12/186890号明細書に見出される。
【0036】
図4及び5を参照して、物品1の吸収性インジケーター50が、好ましくは股部分52に沿った吸収性セクション2の中間にある折り目に含まれてもよい。好ましくは、吸収性インジケーター50は、物品が折りたたまれる位置にあるときに、吸収性レベル50が容易に物品から読まれうるような位置及び寸法に配置される。すなわち、物品が例えば、養護施設の棚上で横たわっているとき、そのインジケーター50は明確に可視である。
【0037】
用語「吸収性物品」は、失禁、特に大人の失禁、に特に関連して使用され、本発明は、この特定の使用又はそれにより含蓄されたいずれか特定の寸法又は種類の吸収性物品に限られない。上述の物品及び方法は、乳幼児又は子供のおむつに使用されることができる。
【0038】
本願発明はそれらの好ましい実施形態に関連して記載されているが、当業者により、特に記載されていない追加、削除、修正及び置換が、添付の請求項で規定される本発明の精神及び範囲から離れることなくなされることが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0039】
1 吸収性物品
2 吸収性セクション
2a 中央部分
2b 第1端部分
2c 第2端部分
3 腰ベルト
4 第1端部
5 第2端部
6 締め具装置
7 ベルト部分
8 ベルト部分
9 グリップ部分
12 締め具装置
13 締め具装置
15 視覚合図部分
18 セクション
20 グリップ部分
22 グリップ部分
42 視覚指示
50 吸収性インジケーター
52 股部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品であって、吸収性セクション(2)を具備し、該吸収性セクションは第1及び第2の端部分(2b,2c)とそれらの間に中央部分(2a)とを有し、
該吸収性セクション(2)に取り付けられた腰ベルト(3)を具備し、該腰ベルトは該吸収物品の着用者の周りに互いに固定するために吸収性セクション(2)の第1端部分(2b)の各側に延在する第1及び第2ベルト部分(7,8)を有し、該吸収性セクション(2)の第2端部分(2c)は該吸収性セクションの第2端部分を該腰ベルトに固定するための締め具装置(12,13)を含み;
衣類面側の腰ベルト(3)の第1及び第2ベルト部分(7,8)は、該吸収性セクションの中央部分(2a)とは異なる視覚的外観を有し、該吸収性セクション(2)の第1及び第2端部分(2b,2c)の1つの又は両方の衣類面側は、視覚合図部分(15;18)を含むことを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
前記腰ベルト(3)の第1及び第2ベルト部分(7,8)の衣類面側と、該吸収性セクション(2)の第1端部分及び第2端部分(2b,2c)の1つの又は両方の衣類面側の該視覚合図部分(15;18)とが、連続的なベルトの外観を与えるため、着色され、模様が施され、又はテクスチャー加工されていることを特徴とする請求項1に記載されている吸収性物品。
【請求項3】
前記腰ベルト(3)の第1及び第2ベルト部分(7,8)のうち1つの第1端がグリップ部分(9)を含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記グリップ部分(9)は、前記腰ベルト(3)の第1及び第2ベルト部分(7,8)の衣類面側に近い領域の色、テクスチャー又は形状とは、異なる色、テクスチャー又は形状で備えられていることを特徴とする請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収性セクション(2)の第2端部分(2c)の衣類面側は、該第2端部分(2c)の端部に配置されるグリップ部分(20,22)を具備する視覚合図部分(18)を含み、該グリップ部分は、前記吸収性セクション(2)の第2端部分の衣類面側に近接する領域と、異なる、色、模様、テクスチャー、又は形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記吸収性セクション(2)の第2端部分(2c)の衣類面側は、該第2端部分にわたって延在して着色され、模様が施され又はテクスチャー加工されているセクションを具備する視覚合図部分(18)を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記吸収性セクション(2)の第1及び第2端部分(2b,2c)の両方の衣類面側は、同じ色、模様、又はテクスチャーを有する視覚合図部分(15,18)を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項8】
該物品はさらに、該吸収性物品上に含まれる視覚指示(42)をさらに含み、ここで該視覚指示に描かれた物品は、実際の吸収性物品と同じ外観を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記腰ベルト(3)の第1及び第2ベルト部分(7,8)の利用者面側並びに前記吸収性セクション(2)の第1端部分(2b)の利用者側は、吸収性セクションの中央部分(2a)とは異なる視覚外観を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記腰ベルト(3)の衣類面側及び前記腰ベルトの利用者面側は、同じ色、模様、又はテクスチャーで提供されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記腰ベルト(3)の衣類面側及び前記腰ベルトの利用者面側は、異なる色、模様、又はテクスチャーで提供されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【請求項12】
該吸収性セクション(2)の第2端部分(2c)を前記腰ベルト(3)に固定するための締め具装置(12,13)は、第1及び第2ベルト部分(7,8)の衣類面側と同じ外観を有していることを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−525163(P2012−525163A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507183(P2012−507183)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050456
【国際公開番号】WO2010/126434
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(506215320)エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー (157)
【Fターム(参考)】