説明

膜ホルダーを形成するための方法及び膜ホルダー

本発明は、V字断面形状を有する複数のカセットを相互に接続することによって、チューブフィルターに用いられる膜ホルダーを形成するための方法である。この方法において、複数のカセットが、長手方向に一列になって連続的に配置され、且つ互いに接続されるようになっている。各カセットのV字断面は、2つの壁と、それら2つの壁の間に位置するブリッジ片とによって画定することができる。各壁は、複数の切欠部を有する。カセットは、一方のカセットの壁の切欠部が他方のカセットの全壁部によって掛け渡されるように、相互に接続されてもよい。カセットは、一緒にスナップ止めされることによって、それらのV字断面の基部の近くの位置で相互に接続されてもよい。さらに、本発明は、この方法によって得られる膜ホルダー、この方法及び膜ホルダーに用いられるカセット、及びこのような膜ホルダーが用いられるチューブフィルターに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的にV字断面形状を有する複数のカセットを相互に接続することによって、特にチューブフィルターに用いられる膜ホルダーを形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の膜ホルダーの形成方法では、長手方向に延在している多数の半径方向溝を有する中心チューブを用い、いくつかの中間壁をこれら半径方向溝内に挿入するようになっている。これら中間壁のうちの2つの壁が、車輪のスポークのように中心チューブから突出しており、チューブ外面の一部と一緒に区画を形成することになる。この区間内に、多数の中空糸膜(hollow fiber membrane)が配置され、これらの中空糸膜は、多数のブラケット又はストラップを2つの壁の自由端縁にわたってピンと張ることによって、封がされるようになっている。膜ホルダーの全ての区画が中空糸膜によって充填されると、この膜ホルダーは、フィルターのハウジングとして機能する外側チューブ内に押し込まれる。最後に、外側チューブの両外端が、合成樹脂を注入することによってシールされるようになっている。
【0003】
この方法は、特に手間が掛かって、高価であるため、大型の系列のものを製造するのに適していない。加えて、チューブフィルターのこの従来構造は、比較的多量の材料を必要とするので、コストがさらに増大することになる。現在、チューブフィルターを使用することが増加傾向にあるので、さらに効率的な製造技術と、材料をそれほど必要としない構造が必要とされている。
【0004】
本出願人による特許文献1は、膜ホルダーを形成するための方法を記載しており、この方法では、多数の実質的にV字状の細長カセットが、互いに隣接して配置され、且つヒンジ接続される。ここで、ヒンジ接続部は、直線状ヒンジによって形成されるか、又は局部的な溶接によって形成されている。カセットの各々には、中空糸膜が充填され、次いで、ブラケット又はフィルムによって閉じられる。これらのブラケット又はフィルムも、ヒンジ接続部を有していてもよい。最後に、ヒンジ接続されたカセットは、ロール状にまとめられる(roll up)。カセットの側壁は、互いに当接しており、それらV字のカセットの切り取られた頂点部分は、内側のハウジングを画定する。また、ロール状にまとめられたカセットは、外側のハウジング内に押し込まれることになる。
【0005】
この方法は、前述した従来の方法と比較して著しい改良をもたらしているが、それにも関わらず、多くの欠点を有している。側壁が波形状になっているので、これらのカセットは、射出成形によって形成されねばならない。チューブフィルターは、通常、1m以上の長さを有しているので、従来の方法では、大型で且つ複雑な金型及び射出成形機を用いる必要があり、これによって、コストが著しく高くなる。さらに、この構造は、多量の材料を必要とするので、さらにコストが増大する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際特許出願第PCT/NL2008/000220号
【発明の概要】
【0007】
従って、本発明の目的は、前述した欠点を解消するか、又は前述した欠点を少なくともより小さくする、膜ホルダーを形成するための方法を提供することである。本発明の第1の態様によれば、これは、請求項1の特徴部分に記載されているような方法、すなわち、複数のカセットが、長手方向に一列になるように連続的に配置され、且つ互いに接続されることによって達成される。複数のカセットを連続的に配置することによって、個々のカセットを、膜ホルダーが用いられるチューブフィルターよりも短くすることができる。これらの比較的短いカセットは、小型の金型及び小さい射出成形機によって製造することができる。
【0008】
複数のカセットが、好ましくは、横方向において互いに隣接して配置され、且つ相互に接続され、これによって、互いに異なる隣接するカセットの列が形成されており、1つの列におけるカセット間の移行部分は、隣接する列のカセット間の移行部分に対して位置ずれするようになっている。カセットを煉瓦積みの結合と同じように組み立てることによって、堅固な膜ホルダーが形成されることになる。
【0009】
均一な寸法の膜ホルダーを得るために、異なる長さのいくつかのカセットを相互に接続して、実質的に同じ全長を有するカセットの列を形成することが推奨される。
【0010】
第2の態様によれば、本発明の前述した方法において、各カセットの実質的にV字状の断面が、2つの壁と、それら2つの壁の間に位置するブリッジ片とによって画定されており、各壁が、複数の切欠部を有している。この態様において、カセットは、一方のカセットの壁の切欠部が他方のカセットの全壁部(full wall part)によって掛け渡されるように、相互に接続されるようになっている。従って、材料の消費を最小限に抑えながら、2つの互いに隣接するカセットの間に、閉じた壁を形成することができる。
【0011】
また、カセットの各壁が、切欠部と全壁部とを互い違いに有し、一方の壁の切欠部が、他方の壁の全壁部と向き合って位置しており、カセットが、互いに隣接するカセットの対応する壁の切欠部及び全壁部が常に横方向において互いに一列に並んで位置するように、相互に接続される。この構成によれば、互いに隣接するカセットの間の壁を完全に均一な構造にすることできる。従って、中空糸膜を流れる液体は、チューブフィルターのどのようなポイント(位置)においても、同じようにチューブフィルターの中心に流れ込むことができる。
【0012】
本発明の第3の態様によれば、カセットが、実質的にV字断面の基部の近くの位置で相互に接続される方法が提供される。このように接続することによって、強く且つ安定した構造となり、カセットを簡単に所望の最終的な形状にすることができる。好ましくは、カセットは、一緒にスナップ止めされるようになっている。スナップ接続は、迅速且つ容易に行うことができ、必要に応じて再び解除することもできる。
【0013】
本発明は、さらに、特にチューブフィルターに用いられる膜ホルダーであって、実質的にV字断面形状を有する多数のカセットを相互に接続した膜ホルダーに関する。このような膜ホルダーは、本出願人の前述した特許文献1にも記載されている。
【0014】
本発明の目的は、このタイプの改良された膜ホルダーを提供することである。本発明の第1の態様によれば、これは、長手方向に一列になって連続的に配置された複数のカセットを相互に接続した膜ホルダーによって達成することができる。この膜ホルダーの好ましい実施形態は、従属請求項9及び10に記載されている。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、以下の膜ホルダーが提供される。詳しくは、実質的にV字断面を有するカセットの各々が、2つの壁と、それら2つの壁の間に位置するブリッジ片とを備えており、各壁が、複数の切欠部を有しており、カセットは、一方のカセットの壁の切欠部が他方のカセットの全壁部によって掛け渡されるように、相互に接続されている。膜ホルダーのこの好ましい実施形態が適用された発明が、請求項12に記載されている。これ以外に、全壁部の各々は、好適には、湾曲した端縁を有しており、これによって、半径方向に延びるダクトが、互いに隣接するカセットの間に形成されるようになっている。
【0016】
本発明のさらに他の態様によれば、カセットは、それらカセットの実質的にV字断面の基部の近くの位置で相互に接続されている。カセットは、好適には、一緒にスナップ止めによって取付けることができる。各カセットは、好ましくは、切欠部の位置においてブリッジ片からそれぞれ突出している多数のフックアームと、全壁部にそれぞれ形成された対応する数の凹部とを有している。従って、中空糸膜を収容することになるカセットの内側の空間を失うことなく、スナップ接続部を形成することができる。
【0017】
最後に、本発明は、実質的にV字断面形状を有しているカセットに関するものであり、このカセットは、前述した方法及び/又は膜ホルダーにおいて用いることを意図しており、また、このような膜ホルダーが用いられるチューブフィルターにおいて用いることも意図している。
【0018】
以下、3つの実施形態に基づいて、添付の図面を参照して本発明を説明する。図面において、対応する構成要素は、それぞれ、「100」が足された参照番号によって示されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態による膜ホルダーの斜視図であり、長手方向及び横方向に相互に接続された多数のカセットから構成された膜ホルダーの図である。
【図2】図1の膜ホルダーの半分の斜視図である。
【図3】図1及び2の膜ホルダーの一部を部分的に分解して示す斜視図である。
【図4】図1〜3の膜ホルダーに用いられる短いカセットを示す斜視図である。
【図5】図1〜3の膜ホルダーに用いられる長いカセットを示す斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による8つの区画を有する膜ホルダーの端面図である。
【図7】カセットが膜ホルダーの全長に沿って延在している本発明の第3の実施形態による膜ホルダーの図であり、図2に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の第1の実施形態による膜ホルダー1は、複数の第1及び第2のカセット2A,2Bから構成されている。第1及び第2のカセット2A,2Bは、長手方向及び横方向において互いに接続されるものであり、実質的にV字断面形状を有している。ここでは、第1のカセット2Aは、相対的に長くなっており、第2のカセット2Bは、相対的に短くなっている。図示の例では、第2のカセット2Bの長さは、第1のカセット2Aの長さの半分になっている(図2)。これ以外の点では、第1及び第2のカセット2A,2Bは、同一の構造を有している(図4及び図5)。
【0021】
各カセット2A,2Bは、ブリッジ片3と、鋭角に閉じている2つの壁4,5とを有している。図示の例では、この角度は、円の全円弧が6つのカセット2A,2Bを相互に接続することによって覆われるように、60°になっている(図1)。ブリッジ片3を備えているので、カセット2A,2BのV字断面形状は、V字の頂点部分が切り取られた形状になっており、これによって、カセット2A,2Bは、組み立てられた状態において、中心ダクト6を画定することになる。壁4,5及びブリッジ片3の各組によって画定された空間は、区画7を形成しており、この区画7内に、一束の中空糸膜(ここでは、図示せず)が収容されることになる。この区画7の開いている側は、2つの壁4,5の上に間隔を置いて設けられる一連のブラケット又はストラップ(ここでは図示せず)によって、又は区画7の全長にわたって延在するフィルム(同様に、ここでは図示せず)によって、閉鎖することができる。
【0022】
図示の実施形態では、各区画7は、カセット2A,2Bの列の全体にわたって延在している。ここで、ある1つの列におけるカセット2Aとカセット2Bとの間の移行部分(transition)14が、隣接する列におけるカセット2Aとカセット2Bとの間の移行部分14に対して位置ずれするように、カセット2A及び2Bが相互に接続されている(図2)。このようにして、煉瓦積みの結合構造と同じような結合構造が、カセット2A,2B間に形成される。また、カセット2A,2Bの各列が同一長さを有することを確実なものとするために、図示の実施形態では、1つの列において2つの第1のカセット2Aが相互に接続されており、次の列において1つの第1のカセット2A及び2つの第2のカセット2Bが相互に接続されており、これらの相互接続が、交互に行われるようになっている(図3)。
【0023】
材料の消費を制限するために、カセット2A,2Bの各壁は、切欠部8と全壁部(full wall part)9とを互い違いに有している。さらに、1つのカセット2A,2Bの壁の切欠部分8が、隣接するカセット2B,2Aの全壁部9によって掛け渡されるように、カセット2A,2Bが互いに接続されている。従って、2つの隣接する区画7間に連続壁を形成するのに必要な材料の実質的に半分が節約されることになる。図示の例では、カセット2A,2Bは、一方の壁4,5の切欠部8が他方の壁5,4の全壁部9と向き合って位置するように形成されている。さらに、カセット2A,2Bは、互いに隣接するカセット2A,2Bの対応する壁4,5の切欠部8及び全壁部9が常に横方向において互いに一列に並ぶように、相互に接続されている。
【0024】
全壁部9は、湾曲した端縁10をさらに有しており、これによって、組み合わされた状態において、段差のついた壁が、隣接するカセット2A,2B間のそれぞれの箇所に画定されることになる。従って、段差のついた壁によって、切欠部8の位置に中空糸膜が配置されないようになるので、これらの切欠部8は、液体が中空糸膜から中心ダクト6に流れることを可能とする半径方向に延びる通路を画定することになる。この目的のために、切欠部8は、その下端13が開口している。
【0025】
カセット2A,2Bは、それらの実質的にV字状断面の基部の近くの位置、すなわち、それらのブリッジ片3の位置において相互に接続されている。図示の例では、カセット2A,2Bは、一緒にスナップ止めによって取付けられている。これを行うために、各カセット2A,2Bは、切欠部8の位置においてブリッジ片3からそれぞれ突出している複数のフックアーム11を有している。各カセット2A,2Bは、全壁部9に対応する数の凹部12を有しており、凹部12は、全壁部9のそれぞれに形成されている。2つのカセット2A,2Bは、フックアーム11を凹部12内に取付けることによって、迅速且つ容易に互いに接続することができる。図示の例では、実施形態におけるフックアーム11及び凹部12は、カセット2A,2Bが互いに対していくらか枢動可能になるように構成されている。従って、カセット2A,2Bは、後続のカセット2A,2Bへの接続の際に適切な位置に簡単に配置することができるようになっている。
【0026】
いったん全てのカセット2A,2Bが相互に接続され、膜ホルダー1が形成されると、カセット2A,2Bによって画定された全ての区画7が中空糸膜によって充填され、その後、中空糸膜を密閉するために、区画7が覆われることになる。次いで、このように充填された膜ホルダー1は、外側ハウジング内に押し込まれ、その後、チューブの両端が、従来の方法に従って合成樹脂によってシールされることになる。
【0027】
膜ホルダー内に形成される区画の数は、原理的に自由に選択可能になっている。具体的には、各カセット102A,102Bの壁104,105間の狭角を45°に設定することによって、8つの区画107を有する膜ホルダー101を形成することができる(図6)。カセット102A,102Bの構造、カセット102A,102Bを互いに接続する方法、及びカセット内への中空糸膜の充填の仕方は、各々、第1の例示的な実施形態と同じ構成にすることができる。
【0028】
膜ホルダーを形成するために互いに接続されるカセットの数も、自由に選択することができる。カセットの製造コストの観点から、現在のところ、複数の比較的短いカセットを一列に連続的に並べて配置することが推奨されるが、より大型の系列の場合、チューブフィルターの全長にわたって延在するカセットを利用すると、有利な場合がある。これは、カセット当たりの製造コストが増えることになるが、組立コストを低減させることになるためである。
【0029】
図7は、カセット202から構成された膜ホルダー201の例を示しているが、これらのカセット202は、各々、膜ホルダー201が用いられるチューブフィルターと略同じ長さを有している。従って、この実施形態では、長手方向において、いかなる移行部分も存在していない。これ以外の点では、これらのカセット202の構造は、第1の実施形態のカセット2A,2Bの構造と全く同じである。
【0030】
本発明によれば、前述した方法によって、膜ホルダーを簡単、迅速、且つ材料の消費を最小限に抑えて形成することができる。
【0031】
本発明をいくつかの実施形態に基づいて説明してきたが、本発明がこれらの実施形態に制限されないことは明らかである。従って、ここで選択された実施形態における個々のカセット及び互いに隣接するカセットを長手方向及び横方向において接続するやり方が、図示されているものと異なっていてもよい。図示されている例に比べて多い又は少ない数のカセットが、互いに接続されるようになっていてもよい。さらに、本発明の全ての新規の態様は、別の観点から、従来の方法に個別に適用されてもよいし、又は関連する利点を維持しながら従来の膜ホルダーと組み合わせて適用されてもよい。従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されることになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的にV字断面形状を有する複数のカセットを相互に接続することによって、特にチューブフィルターに用いられる膜ホルダーを形成する方法において、
複数のカセットが、長手方向に一列になるように連続的に配置され、且つ互いに接続されることを特徴とする方法。
【請求項2】
複数のカセットが、横方向において互いに隣接して配置され、且つ相互に接続され、これによって、隣接する異なるカセットの列が形成され、
1つの列におけるカセット間の移行部分は、隣接する列におけるカセット間の移行部分に対して位置ずれするようになっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
異なる長さのカセットが相互に接続されて、実質的に同じ全長を有するカセットの列が形成されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
実質的にV字断面の前記カセットのそれぞれは、2つの壁と、該2つの壁の間に位置するブリッジ片とによって画定されており、前記2つの壁のそれぞれは、複数の切欠部を有しており、
前記カセットは、一方のカセットの壁の切欠部が他方のカセットの全壁部によって掛け渡されるように、相互に接続されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記カセットの前記2つの壁のそれぞれは、前記切欠部と前記全壁部とを互い違いに有しており、一方の壁の前記切欠部は、他方の壁の前記全壁部と向き合って位置しており、
前記カセットは、互いに隣接するカセットの対応する壁の前記切欠部及び前記全壁部が常に横方向において互いに一列に並ぶように、相互に接続されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記カセットは、該カセットの実質的にV字断面の基部の近くの位置で相互に接続されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記カセットは、一緒にスナップ止めによって取付けられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
特にチューブフィルターに用いられる膜ホルダーであって、実質的にV字断面形状を有する複数のカセットを相互に接続した膜ホルダーにおいて、
長手方向に一列になって連続的に配置された複数のカセットを相互に接続したことを特徴とする膜ホルダー。
【請求項9】
複数のカセットは、横方向において互いに隣接して配置され、且つ相互に接続され、これによって、隣接する異なるカセットの列が形成されており、
1つの列におけるカセット間の移行部分は、隣接する列におけるカセット間の移行部分に対して位置ずれしていることを特徴とする請求項8に記載の膜ホルダー。
【請求項10】
前記相互に接続されるカセットは、各カセットの列が実質的に同じ全長を有するように、互いに異なる長さを有していることを特徴とする請求項9に記載の膜ホルダー。
【請求項11】
実質的にV字断面を有する前記カセットのそれぞれは、2つの壁と、該2つの壁の間に位置するブリッジ片とを備えており、
前記2つの壁のそれぞれは、複数の切欠部を有しており、
前記カセットは、一方のカセットの壁の切欠部が他方のカセットの全壁部によって掛け渡されるように、相互に接続されていることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一項に記載の膜ホルダー。
【請求項12】
前記カセットの前記2つの壁のそれぞれは、前記切欠部及び前記全壁部を互い違いに有しており、一方の壁の前記切欠部分は、他方の壁の前記全壁部と向き合って位置しており、
前記カセットは、互いに隣接するカセットの対応する壁の前記切欠部及び前記全壁部が常に横方向において互いに一列に並ぶように、相互に接続されていることを特徴とする請求項11に記載の膜ホルダー。
【請求項13】
前記全壁部のそれぞれは、湾曲した端縁を有していることを特徴とする請求項11又は12に記載の膜ホルダー。
【請求項14】
前記カセットは、該カセットの実質的にV字断面の基部の近くの位置で相互に接続されていることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか一項に記載の膜ホルダー。
【請求項15】
前記カセットは、一緒にスナップ止めで取付けられていることを特徴とする請求項14に記載の膜ホルダー。
【請求項16】
前記カセットのそれぞれは、前記切欠部の位置において前記ブリッジ片からそれぞれ突出している複数のフックアームと、前記全壁部にそれぞれ形成された対応する数の凹部とを有していることを特徴とする請求項12又は15に記載の膜ホルダー。
【請求項17】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法又は請求項8ないし16のいずれか一項に記載の膜ホルダーに用いられる、実質的にV字断面形状を有しているカセット。
【請求項18】
請求項17に記載のカセットを複数有しているアセンブリであって、前記複数のカセットが、互いに異なる長さを有していることを特徴とするアセンブリ。
【請求項19】
チューブを備えるチューブフィルターであって、
前記チューブの内部には、
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法によって形成された膜ホルダー又は請求項8ないし16のいずれか一項に記載の膜ホルダーと、
前記膜ホルダー内の互いに異なるカセットに分配された複数の中空糸膜と
が配置されている、チューブフィルター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−512021(P2012−512021A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542028(P2011−542028)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【国際出願番号】PCT/NL2009/050662
【国際公開番号】WO2010/071419
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(510121662)デマンド・ホールディング・ベスローテン・フェンノートシャップ (2)
【Fターム(参考)】