膨らまし式立体絵本
【課題】 書物やカード類或いは玩具に予め設けられた充気可能な造形気嚢に気体を注入して立体表示効果を得られると共に、収蔵や携帯に便利な膨らまし式立体絵本を提供する。
【解決手段】 ボード基体(1)と;上記ボード基体(1)に設けられて、主通路(21)及び該主通路(21)と連通する複数の分流通路(22)を具え、且つ給気口(23)を装設された入気通路(2)と;上記ボード基体(1)上の異なる位置に取付けられて、それぞれに上記入気通路(2)の各分流通路(22)と連通する注気孔(13)を設けられた1個以上の膨らまし気嚢(3)と;を組合せて構成する。
【解決手段】 ボード基体(1)と;上記ボード基体(1)に設けられて、主通路(21)及び該主通路(21)と連通する複数の分流通路(22)を具え、且つ給気口(23)を装設された入気通路(2)と;上記ボード基体(1)上の異なる位置に取付けられて、それぞれに上記入気通路(2)の各分流通路(22)と連通する注気孔(13)を設けられた1個以上の膨らまし気嚢(3)と;を組合せて構成する。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は膨らまし式立体絵本に関し、特に書物やカード類或いは玩具に予め又は着脱自在に設けられた各種造形をした気嚢に気体を注入膨らまし、これにより立体効果を得られる膨らまし式立体絵本に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のカード類や本の絵或いは図形は平面状に印刷されているが、祝賀用のカードや本、特に児童用の本または幼児教育用の本は、もしも図形を立体的にすると、子供の興味を誘い想像力を伸ばして一層教育効果を向上させ得る筈で、特に読者や鑑賞者に興味を掻き立てることができる。従来より、市場には、紙シートで図形を裁断して折り目をつけ、カード類や本の相対する両ページに跨がって張り付けて、折畳み式に開閉させることにより平面図形を立ち上がらせたり或いは展開させたりするようにしているものがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、この種の紙シート図形の立ち上がりや展開する効果は、平面図形や絵より進んでいるとは言え、立体図形に比べれば興味をそそる面で遠く及ばない。
【0004】
このような問題点に鑑み、本考案は、書物やカード類或いは玩具に予め又は着脱自在に設けられた立体形状の膨らまし可能なモデル気嚢に気体を注入して立体的効果を得られると共に、興味に引立てて創作力や想像力を向上でき、且つ収蔵や携帯に便利な膨らまし式立体絵本を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案の請求項1の膨らまし式立体絵本は、ボード基体と、上記ボード基体に設けられ、外部へ開口する給気口を具えた入気通路と、上記ボード基体の上面に配され、上記入気通路と連通する1個以上の膨らまし気嚢とよりなるものである。
【0006】
請求項2の膨らまし式立体絵本は、ボード基体と、上記ボード基体に設けられて、主通路及び該主通路と連通する複数の分流通路を具え、且つ上記主通路上流端に外部へ開口する給気口を装設した入気通路と、上記ボード基体上面の異なる位置に取付けられた1個以上の膨らまし気嚢であって、そのそれぞれについて上記入気通路の各分流通路と連通する注気孔を設けたものとを組合せてなるものである。
【0007】
請求項3の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路をボード基体内部に埋設された隠し管路により形成してなるものである。
【0008】
請求項4の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路をボード基体内部に布設された溝道によって形成してなるものである。
【0009】
請求項5の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路が、管体よりなり、上記ボード基体の上面に露呈状態に配されたものである。
【0010】
請求項6の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記ボード基体が単層基板或いはカード類である。
【0011】
請求項7の膨らまし式立体絵本は、請求項3〜5において、上記ボード基体がカード類又は多ページの書籍であって、その折り目又は綴じ目に沿って上記入気通路の上記主通路を配したものである。
【0012】
請求項8の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路の給気口に手押ポンプを嵌接してなるものである。
【0013】
請求項9の膨らまし式立体絵本は、請求項8において、上記手押ポンプが、両端にそれぞれ同一方向に作動する逆止弁を設けて、一端を送気継手に形成し、他端を入気継手に形成してなるものである。
【0014】
請求項10の膨らまし式立体絵本は、それぞれの内部が適当な厚さの空間をなして、表面に複数個の内部空間へ通ずる差込孔を設け、各差込孔に内開きの片向き逆止弁を内装した1枚以上のボード基体と、それぞれにプラグ状に凸出した開口部を設けて、該開口部を上記差込孔に嵌挿すれば該差込孔内の片向き逆止弁が押開かれて、これによりその内部空間が上記ボード基体の内部空間と連通するように設けられた複数の膨らまし気嚢とを組合わせてなるものである。
【0015】
請求項11の膨らまし式立体絵本は、請求項10において、上記各ボード基体の適当な部位にそれぞれ給気口を設けたものである。
【0016】
請求項12の膨らまし式立体絵本は、請求項10において、上記各ボード基体を複数個の中空継手により互いの内部空間を連通するようにしたものである。
【0017】
【作 用】
請求項1の膨らまし式立体絵本では、入気通路にその給気口から気体を送り込むと、気体が入気通路と連通した膨らまし気嚢に導びかれて、膨らまし気嚢が膨み、ボード基体上に立体図形が形成される。
【0018】
請求項2の膨らまし式立体絵本では、入気通路における主通路の給気口から主通路内に気体を流入させる。この主通路に流入された気体は、各分流通路に導入され、更に各分流通路と連通したそれぞれの膨らまし気嚢に導入される。これにより、各膨らまし気嚢が膨張してそれぞれ造形異なる立体模型を呈し、ボード基体上の文字やストーリー記述などとともに、生き生きとした活発な興味が奏される。そして、前記主通路の給気口から、各膨らまし気嚢内の気体を、それぞれの分流通路を介して逸出させると、各膨らまし気嚢がもとの扁平状になるので、収納や携帯に便利である。
【0019】
請求項3または4の膨らまし式立体絵本では、入気通路がボード基体の内部に埋設されているので、ボード基体上に文字などを配する場合に、それら文字を自由に配することができる。
【0020】
請求項5の膨らまし式立体絵本では、入気通路をボード基体上に露呈状態に配するので、ボード基体を2層にしなくてもよい。
【0021】
請求項6の膨らまし式立体絵本では、ボード基体が単層基板あるいはカード類である。
【0022】
請求項7の膨らまし式立体絵本では、カード類や書籍の折り目又は綴じ目に沿って入気通路を配しているので、カード類や書籍の見開き両頁に効率良く気体を送り込むことができ、また、それらカード類や書籍を閉じるときにも嵩張ったり邪魔になることがない。
【0023】
請求項8の膨らまし式立体絵本では、入気通路における主通路の給気口に手押ポンプを嵌接して、この手押ポンプによって、給気口への気体の注入及び排出を行なう。
【0024】
請求項9の膨らまし式立体絵本では、前記給気口に手押ポンプの送気継手一端を嵌接して該手押ポンプを押圧操作することにより主通路に気体を注入し、そして、該手押ポンプを反対にして、その入気継手一端を給気口に嵌接し、該手押ポンプを押圧操作することにより主通路から気体を排出させる。
【0025】
請求項10の膨らまし式立体絵本では、ボード基体の表面に設けられた複数の差込孔に、膨らまし気嚢を、その開口部を嵌挿して取付けることにより、ボード基体上に立体模様を様々配置で形成させることができる。
【0026】
請求項11の膨らまし式立体絵本では、給気口からボード基体の内部空間に気体を注入する。
【0027】
請求項12の膨らまし式立体絵本では、中空継手により各ボード基体の互いの内部空間を連通しているので、1の給気口から気体を導入するのみで各ボード基体に気体を送り込むことができる。
【0028】
【考案の実施の態様】
この考案の上記またはその他の目的、特徴および利点は、図面を参照しながら下記実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0029】
図1、図2に示す如く、本考案の比較的好ましい第1の実施例の膨らまし式立体絵本は、主としてボード基体1、入気通路2及び1個以上の造形異なる膨らまし気嚢3からなる。
【0030】
該ボード基体1は、図3に示すように、底層11及び表層12に分かれて、該表層12に一個以上の注気孔13を穿設したものである。該ボード基体1には、単層基板や、重畳可能なカード類、或いは多ページの書籍も含まれる。ここで、単層基板とは、折り畳むことのできない平板状のボード基体であり、カード類とは、例えばクリスマスカードによく見られる2つ又は3つ折りの折り畳み式カードや、カートンのような厚味があってカードファイル風に積層して綴合せ可能なカードをも含むものをいう。なお、多ページの書籍において、ボード基体という場合、開いた状態の書籍を意味し、その上面とは、開いた状態における最上層にある左右両ページの表面を意味する。
【0031】
該入気通路2は、図3に示すように、主通路21及び多数の該主通路21と連通する分流通路22を含み、該主通路21に給気口23を設けて、該分流通路22をそれぞれ上記ボード基体1の各注気孔13に連通させる。上記主通路21及び分流通路22は、中空管体を上記底層11に設けてなり、更に該底層11に表層12を被覆貼着して入気通路2をボード基体1内に隠匿させ、各注気孔13を各分流通路22に対応連通させている。そして、上記給気口23はゴム球式手押ポンプ4と嵌接して、これにより該給気口23より気体を注入し或いは排出させることができる。
【0032】
図4に示す如く、該手押ポンプ4は、両端をそれぞれ送気継手41及び入気継手42に形成して、該両継手41、42にそれぞれ同一方向へ作動する逆止弁411,421を設け、押圧すれば弁411が開いて弁421が閉じ、即ち、該手押ポンプ4内部の気体を送気継手41より押出すことができる。そして、手押ポンプ4に対する押圧を解くと、圧力差によりバルブ弁が開いて弁411が閉じ、内部に弁421から進入した気体が充満される。ここで、図4に示したAが入気方向でBが出気方向であり、これにより送気継手41を給気口23に嵌接すれば入気通路2より気体を流入させることができ、逆に入気継手42を該給気口23に嵌接すると該入気通路2より気体を吸出すことができる。
【0033】
各膨らまし気嚢3は、おのおの異なる造形を呈して、それぞれ上記ボード基体1上板面の異なる位置に設けられ、且つ貼着方式により該ボード基体1の注気孔13周囲に貼着されて、その内部の充気空間がそれぞれ分流通路22と連通するように設けられる。そして、充気しない時は、図1に示すように、各膨らまし気嚢3は偏平状態を呈して、それほど空間を取らず、該ボード基体1を例えばカードや書物のように折合わせることができ、携帯や郵送或いは収蔵するに頗る便利である。
【0034】
上記のような構成から、使用する時は、図1に示す各膨らまし気嚢3が未充気の偏平状態をなしているものを、その入気通路2における主通路21の給気口23に手押ポンプ4の送気継手41一端を嵌接して気体を注入する。すると、各分流通路22により主通路21の気体がそれぞれ該分流通路22と連通した膨らまし気嚢3に導入される。各膨らまし気嚢3は、この気体の導入により膨張してそれぞれ造形異なる立体模型を呈し、図2に示すように、書物上の文字5或いはストーリーの記述などとともに、生き生きとした活発な興味を展開する。
【0035】
そして、使用しない時、即ち収納する際には、該手押ポンプ4を反対にして、その入気継手42一端を給気口23に嵌接すれば、該入気通路2における主通路21の給気口23から各膨らまし気嚢3内の気体を逸出させ、各膨らまし気嚢3を図1に示す元来の偏平状にして収蔵することができる。
【0036】
なお、上記第1の実施例における入気通路2を第2態様に変化実施させて、図5に示すように露呈状態に布設してもよい。該入気通路2の主通路21及び該主通路21と連通する分流通路22を直接中空管でボード基体1上面に布設して形成し、例えば粘着方式によりボード基体1表面に粘着させて、該ボード基体1に注気孔を設けずに、各注気孔13をそれぞれ該ボード基体1に貼着された膨らまし気嚢3底部に設ける。
【0037】
また、本考案の第1の実施例における入気通路2を第3態様に変化実施して、図6に示すように、ボード基体1の底層11に溝道24を布設し、該溝道24に注気孔13を設けた表層12を被覆密封して、各注気孔13を各分流通路22に対応連通させてもよい。
【0038】
本考案における第2の実施例の膨らまし式立体絵本は、図7に示すように、大方一個以上のボード基体(1)、一個以上の造形異なる膨らまし気嚢3及び手押ポンプ4からなる。
【0039】
該ボード基体1は、図7、図8に示すように、平板状或いはその他幾何形状に形成してよく、本実施例ではボード基体1を二つの平板状ボード基体で形成して、両平板状ボード基体の間を可撓性布体、ヒンジ或いはその他連接部材により折合わせ可能に連結している。各ボード基体1内部の入気通路は、それぞれボード基体1内部の適当な空間14で形成され、その表板面である上表面には、複数個の差込孔15が設けられている。そして、各差込孔15をボード基体1内部の空間14に連通させて、図8に示す如くそれぞれの差込孔15に内開きの片向き逆止弁16を設け、更にボード基体1の適当な個所に給気口17を開設している。
なお、該給気口17は充気孔或いは充気管であってもよい。
【0040】
各膨らまし気嚢3或いは膨らまし造形物は、図9を併せて参照すれば分かるように、各膨らまし気嚢3は、プラグ状に下方に凸出する開口部31を有する。この開口部31を上記差込孔15に嵌挿して、該差込孔15の片向き逆止弁16を押し開き、膨らまし気嚢3の内部空間とボード基体1の内部空間14を連通可能にする。
【0041】
このような構造から、各異なる膨らまし気嚢3は、その開口部31をボード基体1の異なる位置にある差込孔15に嵌挿して(図9に示す如く)、各人の創作力及び想像力により異なる態様でボード基体1上に布設する。そして、嵌挿後に手押ポンプ4の送気継手41をボード基体1の給気口17に嵌接して、該手押ポンプ4を押圧すると、図10(a)に示す矢印方向に気体が流通し、元来偏平状に萎んでいた異なる造形の立体模型が膨張して、図10(a)や図7に示すように、生き生きとした活発な興味が展開される。ここで、該ボード基体1における未使用の差込孔15は、片向き逆止弁16の作用から、充気している際は密閉封鎖される。
【0042】
上記各膨らまし気嚢3は、充気した後でも随時に増設し或いは取替えて異なる興味ある組合せ態様に変えることができる。そして、図10(b)が示す如く、各膨らまし気嚢3は、それぞれの差込孔15から抜出されると、該差込孔15の片向き逆止弁16が閉じるのでボード基体1内の気体は流失せず、ボード基体1上のその他立体造形物に影響をもたらさない。また、該差込孔15から抜出された膨らまし気嚢3の内部気体は開口部31より流失し、膨らまし気嚢3を偏平状に回復させることができる。
【0043】
また、本考案を使用しない時は、単に手押ポンプ4を反対にして、入気継手42一端をボード基体1の給気口17に嵌接すればボード基体1及び膨らまし気嚢3の内部気体を漏洩逸出させて、各立体状の膨らまし気嚢3を偏平状に回復させることができる。或いは、各膨らまし気嚢3を直接ボード基体1から離脱させてその内部気体を逸出させることもできる。
【0044】
上記第2の実施例は、図11に示すように、他の態様に変化実施することができ、各ボード基体1の上面及び四周側面に複数個の差込孔15を設けて、各差込孔15をボード基体1の内部空間に連通させ、且つ各差込孔15に片向き逆止弁16を内装する。そして、複数の中空継手6により、各中空継手6両端をそれぞれ異なるボード基体1の相対する側面の差込孔15に嵌挿して該片向き逆止弁16を押開かせると、異なるボード基体1を平面状に連結することができ、且つ図12に示すように、異なるボード基体1の内部空間14を連通させることができる。
【0045】
なお、異なるボード基体1を垂直方向に連結してもよく、または該中空継手6の一端をボード基体1の差込孔15に嵌挿して、他端に上記手押ポンプ4や電動気体装入器を嵌接して入気用に使用してもよい。
【0046】
【考案の効果】
上記のように本考案は、その入気通路における主通路の給気口に手押ポンプ或いは電動気体装入器を嵌接して、該手押ポンプを押圧操作するか又は電動気体装入器を駆動すると、気体が給気口から入気通路を経てボード基体内に流入し、各分流通路により主通路に流入した気体をそれぞれ該分流通路と連通した膨らまし気嚢に導入して、各膨らまし気嚢が気体の導入により膨張してそれぞれ造形異なる立体模型を呈し、書物上の文字或いはストーリーの記述などを配して、生き生きとした活発な興味ある立体表示効果を展開する。そして、該手押ポンプを反対にして、その入気継手一端を給気口に嵌接すれば、該入気通路における主通路の給気口から各膨らまし気嚢内の気体を逸出させ、或いは各膨らまし気嚢を直接ボード基体から離脱させてその内部気体を逸出させることができ、各膨らまし気嚢を元来の偏平状にして収蔵や携帯するに便利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における比較的好ましい第1の実施例の膨らまし式立体絵本の未充気時における斜視図である。
【図2】上記第1の実施例の膨らまし式立体絵本の充気後の斜視図である。
【図3】上記第1の実施例における入気通路の第1態様の布設状態を示す分解斜視図である。
【図4】上記第1の実施例における手押ポンプの断面図である。
【図5】上記第1の実施例における入気通路の第2態様の布設状態を示す斜視図である。
【図6】上記第1の実施例における入気通路の第3態様の布設状態を示す分解斜視図である。
【図7】本考案における第2の実施例の膨らまし式立体絵本の斜視図である。
【図8】上記第2の実施例におけるボード基体の一部断面図である。
【図9】上記第2の実施例における組立完了時(未充気)の一部断面図である。
【図10】(a)は、上記第2の実施例における組立完了時(充気後)の一部断面図であり、(b)は、この実施例において膨らまし気嚢をボード基体から抜出した状態を示す断面図である。
【図11】上記第2の実施例におけるボード基体の他の態様を示す分解斜視図である。
【図12】図11のボード基体の連結部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ボード基体
2…入気通路
3…膨らまし気嚢
4…手押ポンプ
6…中空継手
13…注気孔
14…空間
15…差込孔
16…片向き逆止弁
17…給気口
21…主通路
22…分流通路
23…給気口
24…溝道
31…開口部
41…送気継手
42…入気継手
411,421…逆止弁
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は膨らまし式立体絵本に関し、特に書物やカード類或いは玩具に予め又は着脱自在に設けられた各種造形をした気嚢に気体を注入膨らまし、これにより立体効果を得られる膨らまし式立体絵本に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のカード類や本の絵或いは図形は平面状に印刷されているが、祝賀用のカードや本、特に児童用の本または幼児教育用の本は、もしも図形を立体的にすると、子供の興味を誘い想像力を伸ばして一層教育効果を向上させ得る筈で、特に読者や鑑賞者に興味を掻き立てることができる。従来より、市場には、紙シートで図形を裁断して折り目をつけ、カード類や本の相対する両ページに跨がって張り付けて、折畳み式に開閉させることにより平面図形を立ち上がらせたり或いは展開させたりするようにしているものがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、この種の紙シート図形の立ち上がりや展開する効果は、平面図形や絵より進んでいるとは言え、立体図形に比べれば興味をそそる面で遠く及ばない。
【0004】
このような問題点に鑑み、本考案は、書物やカード類或いは玩具に予め又は着脱自在に設けられた立体形状の膨らまし可能なモデル気嚢に気体を注入して立体的効果を得られると共に、興味に引立てて創作力や想像力を向上でき、且つ収蔵や携帯に便利な膨らまし式立体絵本を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案の請求項1の膨らまし式立体絵本は、ボード基体と、上記ボード基体に設けられ、外部へ開口する給気口を具えた入気通路と、上記ボード基体の上面に配され、上記入気通路と連通する1個以上の膨らまし気嚢とよりなるものである。
【0006】
請求項2の膨らまし式立体絵本は、ボード基体と、上記ボード基体に設けられて、主通路及び該主通路と連通する複数の分流通路を具え、且つ上記主通路上流端に外部へ開口する給気口を装設した入気通路と、上記ボード基体上面の異なる位置に取付けられた1個以上の膨らまし気嚢であって、そのそれぞれについて上記入気通路の各分流通路と連通する注気孔を設けたものとを組合せてなるものである。
【0007】
請求項3の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路をボード基体内部に埋設された隠し管路により形成してなるものである。
【0008】
請求項4の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路をボード基体内部に布設された溝道によって形成してなるものである。
【0009】
請求項5の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路が、管体よりなり、上記ボード基体の上面に露呈状態に配されたものである。
【0010】
請求項6の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記ボード基体が単層基板或いはカード類である。
【0011】
請求項7の膨らまし式立体絵本は、請求項3〜5において、上記ボード基体がカード類又は多ページの書籍であって、その折り目又は綴じ目に沿って上記入気通路の上記主通路を配したものである。
【0012】
請求項8の膨らまし式立体絵本は、請求項2において、上記入気通路の給気口に手押ポンプを嵌接してなるものである。
【0013】
請求項9の膨らまし式立体絵本は、請求項8において、上記手押ポンプが、両端にそれぞれ同一方向に作動する逆止弁を設けて、一端を送気継手に形成し、他端を入気継手に形成してなるものである。
【0014】
請求項10の膨らまし式立体絵本は、それぞれの内部が適当な厚さの空間をなして、表面に複数個の内部空間へ通ずる差込孔を設け、各差込孔に内開きの片向き逆止弁を内装した1枚以上のボード基体と、それぞれにプラグ状に凸出した開口部を設けて、該開口部を上記差込孔に嵌挿すれば該差込孔内の片向き逆止弁が押開かれて、これによりその内部空間が上記ボード基体の内部空間と連通するように設けられた複数の膨らまし気嚢とを組合わせてなるものである。
【0015】
請求項11の膨らまし式立体絵本は、請求項10において、上記各ボード基体の適当な部位にそれぞれ給気口を設けたものである。
【0016】
請求項12の膨らまし式立体絵本は、請求項10において、上記各ボード基体を複数個の中空継手により互いの内部空間を連通するようにしたものである。
【0017】
【作 用】
請求項1の膨らまし式立体絵本では、入気通路にその給気口から気体を送り込むと、気体が入気通路と連通した膨らまし気嚢に導びかれて、膨らまし気嚢が膨み、ボード基体上に立体図形が形成される。
【0018】
請求項2の膨らまし式立体絵本では、入気通路における主通路の給気口から主通路内に気体を流入させる。この主通路に流入された気体は、各分流通路に導入され、更に各分流通路と連通したそれぞれの膨らまし気嚢に導入される。これにより、各膨らまし気嚢が膨張してそれぞれ造形異なる立体模型を呈し、ボード基体上の文字やストーリー記述などとともに、生き生きとした活発な興味が奏される。そして、前記主通路の給気口から、各膨らまし気嚢内の気体を、それぞれの分流通路を介して逸出させると、各膨らまし気嚢がもとの扁平状になるので、収納や携帯に便利である。
【0019】
請求項3または4の膨らまし式立体絵本では、入気通路がボード基体の内部に埋設されているので、ボード基体上に文字などを配する場合に、それら文字を自由に配することができる。
【0020】
請求項5の膨らまし式立体絵本では、入気通路をボード基体上に露呈状態に配するので、ボード基体を2層にしなくてもよい。
【0021】
請求項6の膨らまし式立体絵本では、ボード基体が単層基板あるいはカード類である。
【0022】
請求項7の膨らまし式立体絵本では、カード類や書籍の折り目又は綴じ目に沿って入気通路を配しているので、カード類や書籍の見開き両頁に効率良く気体を送り込むことができ、また、それらカード類や書籍を閉じるときにも嵩張ったり邪魔になることがない。
【0023】
請求項8の膨らまし式立体絵本では、入気通路における主通路の給気口に手押ポンプを嵌接して、この手押ポンプによって、給気口への気体の注入及び排出を行なう。
【0024】
請求項9の膨らまし式立体絵本では、前記給気口に手押ポンプの送気継手一端を嵌接して該手押ポンプを押圧操作することにより主通路に気体を注入し、そして、該手押ポンプを反対にして、その入気継手一端を給気口に嵌接し、該手押ポンプを押圧操作することにより主通路から気体を排出させる。
【0025】
請求項10の膨らまし式立体絵本では、ボード基体の表面に設けられた複数の差込孔に、膨らまし気嚢を、その開口部を嵌挿して取付けることにより、ボード基体上に立体模様を様々配置で形成させることができる。
【0026】
請求項11の膨らまし式立体絵本では、給気口からボード基体の内部空間に気体を注入する。
【0027】
請求項12の膨らまし式立体絵本では、中空継手により各ボード基体の互いの内部空間を連通しているので、1の給気口から気体を導入するのみで各ボード基体に気体を送り込むことができる。
【0028】
【考案の実施の態様】
この考案の上記またはその他の目的、特徴および利点は、図面を参照しながら下記実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0029】
図1、図2に示す如く、本考案の比較的好ましい第1の実施例の膨らまし式立体絵本は、主としてボード基体1、入気通路2及び1個以上の造形異なる膨らまし気嚢3からなる。
【0030】
該ボード基体1は、図3に示すように、底層11及び表層12に分かれて、該表層12に一個以上の注気孔13を穿設したものである。該ボード基体1には、単層基板や、重畳可能なカード類、或いは多ページの書籍も含まれる。ここで、単層基板とは、折り畳むことのできない平板状のボード基体であり、カード類とは、例えばクリスマスカードによく見られる2つ又は3つ折りの折り畳み式カードや、カートンのような厚味があってカードファイル風に積層して綴合せ可能なカードをも含むものをいう。なお、多ページの書籍において、ボード基体という場合、開いた状態の書籍を意味し、その上面とは、開いた状態における最上層にある左右両ページの表面を意味する。
【0031】
該入気通路2は、図3に示すように、主通路21及び多数の該主通路21と連通する分流通路22を含み、該主通路21に給気口23を設けて、該分流通路22をそれぞれ上記ボード基体1の各注気孔13に連通させる。上記主通路21及び分流通路22は、中空管体を上記底層11に設けてなり、更に該底層11に表層12を被覆貼着して入気通路2をボード基体1内に隠匿させ、各注気孔13を各分流通路22に対応連通させている。そして、上記給気口23はゴム球式手押ポンプ4と嵌接して、これにより該給気口23より気体を注入し或いは排出させることができる。
【0032】
図4に示す如く、該手押ポンプ4は、両端をそれぞれ送気継手41及び入気継手42に形成して、該両継手41、42にそれぞれ同一方向へ作動する逆止弁411,421を設け、押圧すれば弁411が開いて弁421が閉じ、即ち、該手押ポンプ4内部の気体を送気継手41より押出すことができる。そして、手押ポンプ4に対する押圧を解くと、圧力差によりバルブ弁が開いて弁411が閉じ、内部に弁421から進入した気体が充満される。ここで、図4に示したAが入気方向でBが出気方向であり、これにより送気継手41を給気口23に嵌接すれば入気通路2より気体を流入させることができ、逆に入気継手42を該給気口23に嵌接すると該入気通路2より気体を吸出すことができる。
【0033】
各膨らまし気嚢3は、おのおの異なる造形を呈して、それぞれ上記ボード基体1上板面の異なる位置に設けられ、且つ貼着方式により該ボード基体1の注気孔13周囲に貼着されて、その内部の充気空間がそれぞれ分流通路22と連通するように設けられる。そして、充気しない時は、図1に示すように、各膨らまし気嚢3は偏平状態を呈して、それほど空間を取らず、該ボード基体1を例えばカードや書物のように折合わせることができ、携帯や郵送或いは収蔵するに頗る便利である。
【0034】
上記のような構成から、使用する時は、図1に示す各膨らまし気嚢3が未充気の偏平状態をなしているものを、その入気通路2における主通路21の給気口23に手押ポンプ4の送気継手41一端を嵌接して気体を注入する。すると、各分流通路22により主通路21の気体がそれぞれ該分流通路22と連通した膨らまし気嚢3に導入される。各膨らまし気嚢3は、この気体の導入により膨張してそれぞれ造形異なる立体模型を呈し、図2に示すように、書物上の文字5或いはストーリーの記述などとともに、生き生きとした活発な興味を展開する。
【0035】
そして、使用しない時、即ち収納する際には、該手押ポンプ4を反対にして、その入気継手42一端を給気口23に嵌接すれば、該入気通路2における主通路21の給気口23から各膨らまし気嚢3内の気体を逸出させ、各膨らまし気嚢3を図1に示す元来の偏平状にして収蔵することができる。
【0036】
なお、上記第1の実施例における入気通路2を第2態様に変化実施させて、図5に示すように露呈状態に布設してもよい。該入気通路2の主通路21及び該主通路21と連通する分流通路22を直接中空管でボード基体1上面に布設して形成し、例えば粘着方式によりボード基体1表面に粘着させて、該ボード基体1に注気孔を設けずに、各注気孔13をそれぞれ該ボード基体1に貼着された膨らまし気嚢3底部に設ける。
【0037】
また、本考案の第1の実施例における入気通路2を第3態様に変化実施して、図6に示すように、ボード基体1の底層11に溝道24を布設し、該溝道24に注気孔13を設けた表層12を被覆密封して、各注気孔13を各分流通路22に対応連通させてもよい。
【0038】
本考案における第2の実施例の膨らまし式立体絵本は、図7に示すように、大方一個以上のボード基体(1)、一個以上の造形異なる膨らまし気嚢3及び手押ポンプ4からなる。
【0039】
該ボード基体1は、図7、図8に示すように、平板状或いはその他幾何形状に形成してよく、本実施例ではボード基体1を二つの平板状ボード基体で形成して、両平板状ボード基体の間を可撓性布体、ヒンジ或いはその他連接部材により折合わせ可能に連結している。各ボード基体1内部の入気通路は、それぞれボード基体1内部の適当な空間14で形成され、その表板面である上表面には、複数個の差込孔15が設けられている。そして、各差込孔15をボード基体1内部の空間14に連通させて、図8に示す如くそれぞれの差込孔15に内開きの片向き逆止弁16を設け、更にボード基体1の適当な個所に給気口17を開設している。
なお、該給気口17は充気孔或いは充気管であってもよい。
【0040】
各膨らまし気嚢3或いは膨らまし造形物は、図9を併せて参照すれば分かるように、各膨らまし気嚢3は、プラグ状に下方に凸出する開口部31を有する。この開口部31を上記差込孔15に嵌挿して、該差込孔15の片向き逆止弁16を押し開き、膨らまし気嚢3の内部空間とボード基体1の内部空間14を連通可能にする。
【0041】
このような構造から、各異なる膨らまし気嚢3は、その開口部31をボード基体1の異なる位置にある差込孔15に嵌挿して(図9に示す如く)、各人の創作力及び想像力により異なる態様でボード基体1上に布設する。そして、嵌挿後に手押ポンプ4の送気継手41をボード基体1の給気口17に嵌接して、該手押ポンプ4を押圧すると、図10(a)に示す矢印方向に気体が流通し、元来偏平状に萎んでいた異なる造形の立体模型が膨張して、図10(a)や図7に示すように、生き生きとした活発な興味が展開される。ここで、該ボード基体1における未使用の差込孔15は、片向き逆止弁16の作用から、充気している際は密閉封鎖される。
【0042】
上記各膨らまし気嚢3は、充気した後でも随時に増設し或いは取替えて異なる興味ある組合せ態様に変えることができる。そして、図10(b)が示す如く、各膨らまし気嚢3は、それぞれの差込孔15から抜出されると、該差込孔15の片向き逆止弁16が閉じるのでボード基体1内の気体は流失せず、ボード基体1上のその他立体造形物に影響をもたらさない。また、該差込孔15から抜出された膨らまし気嚢3の内部気体は開口部31より流失し、膨らまし気嚢3を偏平状に回復させることができる。
【0043】
また、本考案を使用しない時は、単に手押ポンプ4を反対にして、入気継手42一端をボード基体1の給気口17に嵌接すればボード基体1及び膨らまし気嚢3の内部気体を漏洩逸出させて、各立体状の膨らまし気嚢3を偏平状に回復させることができる。或いは、各膨らまし気嚢3を直接ボード基体1から離脱させてその内部気体を逸出させることもできる。
【0044】
上記第2の実施例は、図11に示すように、他の態様に変化実施することができ、各ボード基体1の上面及び四周側面に複数個の差込孔15を設けて、各差込孔15をボード基体1の内部空間に連通させ、且つ各差込孔15に片向き逆止弁16を内装する。そして、複数の中空継手6により、各中空継手6両端をそれぞれ異なるボード基体1の相対する側面の差込孔15に嵌挿して該片向き逆止弁16を押開かせると、異なるボード基体1を平面状に連結することができ、且つ図12に示すように、異なるボード基体1の内部空間14を連通させることができる。
【0045】
なお、異なるボード基体1を垂直方向に連結してもよく、または該中空継手6の一端をボード基体1の差込孔15に嵌挿して、他端に上記手押ポンプ4や電動気体装入器を嵌接して入気用に使用してもよい。
【0046】
【考案の効果】
上記のように本考案は、その入気通路における主通路の給気口に手押ポンプ或いは電動気体装入器を嵌接して、該手押ポンプを押圧操作するか又は電動気体装入器を駆動すると、気体が給気口から入気通路を経てボード基体内に流入し、各分流通路により主通路に流入した気体をそれぞれ該分流通路と連通した膨らまし気嚢に導入して、各膨らまし気嚢が気体の導入により膨張してそれぞれ造形異なる立体模型を呈し、書物上の文字或いはストーリーの記述などを配して、生き生きとした活発な興味ある立体表示効果を展開する。そして、該手押ポンプを反対にして、その入気継手一端を給気口に嵌接すれば、該入気通路における主通路の給気口から各膨らまし気嚢内の気体を逸出させ、或いは各膨らまし気嚢を直接ボード基体から離脱させてその内部気体を逸出させることができ、各膨らまし気嚢を元来の偏平状にして収蔵や携帯するに便利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における比較的好ましい第1の実施例の膨らまし式立体絵本の未充気時における斜視図である。
【図2】上記第1の実施例の膨らまし式立体絵本の充気後の斜視図である。
【図3】上記第1の実施例における入気通路の第1態様の布設状態を示す分解斜視図である。
【図4】上記第1の実施例における手押ポンプの断面図である。
【図5】上記第1の実施例における入気通路の第2態様の布設状態を示す斜視図である。
【図6】上記第1の実施例における入気通路の第3態様の布設状態を示す分解斜視図である。
【図7】本考案における第2の実施例の膨らまし式立体絵本の斜視図である。
【図8】上記第2の実施例におけるボード基体の一部断面図である。
【図9】上記第2の実施例における組立完了時(未充気)の一部断面図である。
【図10】(a)は、上記第2の実施例における組立完了時(充気後)の一部断面図であり、(b)は、この実施例において膨らまし気嚢をボード基体から抜出した状態を示す断面図である。
【図11】上記第2の実施例におけるボード基体の他の態様を示す分解斜視図である。
【図12】図11のボード基体の連結部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ボード基体
2…入気通路
3…膨らまし気嚢
4…手押ポンプ
6…中空継手
13…注気孔
14…空間
15…差込孔
16…片向き逆止弁
17…給気口
21…主通路
22…分流通路
23…給気口
24…溝道
31…開口部
41…送気継手
42…入気継手
411,421…逆止弁
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 ボード基体(1)と、上記ボード基体(1)に設けられ、外部へ開口する給気口(23)を具えた入気通路(2)と、上記ボード基体(1)の上面に配され、上記入気通路(2)と連通する1個以上の膨らまし気嚢(3)とよりなる膨らまし式立体絵本。
【請求項2】 ボード基体(1)と、上記ボード基体(1)に設けられて、主通路(21)及び該主通路(21)と連通する複数の分流通路(22)を具え、且つ上記主通路(21)上流端に外部へ開口する給気口(23)を装設した入気通路(2)と、上記ボード基体(1)上面の異なる位置に取付けられた1個以上の膨らまし気嚢(3)であって、そのそれぞれについて上記入気通路(2)の各分流通路(22)と連通する注気孔(13)を設けたものとを組合せてなる膨らまし式立体絵本。
【請求項3】 上記入気通路(2)をボード基体(1)内部に埋設された隠し管路により形成してなる請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項4】 上記入気通路(2)をボード基体(1)内部に布設された溝道(24)によって形成してなる請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項5】 上記入気通路(2)が、管体よりなり、上記ボード基体(1)の上面に露呈状態に配された請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項6】 上記ボード基体(1)が単層基板或いはカード類である請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項7】 上記ボード基体(1)がカード類又は多ページの書籍であって、その折り目又は綴じ目に沿って上記入気通路(2)の上記主通路(21)を配したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項8】 上記入気通路(2)の給気口(23)に手押ポンプ(4)を嵌接してなる請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項9】 上記手押ポンプ(4)が、両端にそれぞれ同一方向に作動する逆止弁(411,421)を設けて、一端を送気継手(41)に形成し、他端を入気継手(42)に形成してなる請求項8記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項10】 それぞれの内部が適当な厚さの空間(14)をなして、表面に複数個の内部空間へ通ずる差込孔(15)を設け、各差込孔(15)に内開きの片向き逆止弁(16)を内装した1枚以上のボード基体(1)と、それぞれにプラグ状に凸出した開口部(31)を設けて、該開口部(31)を上記差込孔(15)に嵌挿すれば該差込孔(15)内の片向き逆止弁(16)が押開かれて、これによりその内部空間が上記ボード基体(1)の内部空間(14)と連通するように設けられた複数の膨らまし気嚢(3)とを組合わせてなる膨らまし式立体絵本。
【請求項11】 上記各ボード基体(1)の適当な部位にそれぞれ給気口(17)を設けてなる請求項10記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項12】 上記各ボード基体(1)を複数個の中空継手(6)により互いの内部空間(14)を連通するようにしてなる請求項10記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項1】 ボード基体(1)と、上記ボード基体(1)に設けられ、外部へ開口する給気口(23)を具えた入気通路(2)と、上記ボード基体(1)の上面に配され、上記入気通路(2)と連通する1個以上の膨らまし気嚢(3)とよりなる膨らまし式立体絵本。
【請求項2】 ボード基体(1)と、上記ボード基体(1)に設けられて、主通路(21)及び該主通路(21)と連通する複数の分流通路(22)を具え、且つ上記主通路(21)上流端に外部へ開口する給気口(23)を装設した入気通路(2)と、上記ボード基体(1)上面の異なる位置に取付けられた1個以上の膨らまし気嚢(3)であって、そのそれぞれについて上記入気通路(2)の各分流通路(22)と連通する注気孔(13)を設けたものとを組合せてなる膨らまし式立体絵本。
【請求項3】 上記入気通路(2)をボード基体(1)内部に埋設された隠し管路により形成してなる請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項4】 上記入気通路(2)をボード基体(1)内部に布設された溝道(24)によって形成してなる請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項5】 上記入気通路(2)が、管体よりなり、上記ボード基体(1)の上面に露呈状態に配された請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項6】 上記ボード基体(1)が単層基板或いはカード類である請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項7】 上記ボード基体(1)がカード類又は多ページの書籍であって、その折り目又は綴じ目に沿って上記入気通路(2)の上記主通路(21)を配したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項8】 上記入気通路(2)の給気口(23)に手押ポンプ(4)を嵌接してなる請求項2記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項9】 上記手押ポンプ(4)が、両端にそれぞれ同一方向に作動する逆止弁(411,421)を設けて、一端を送気継手(41)に形成し、他端を入気継手(42)に形成してなる請求項8記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項10】 それぞれの内部が適当な厚さの空間(14)をなして、表面に複数個の内部空間へ通ずる差込孔(15)を設け、各差込孔(15)に内開きの片向き逆止弁(16)を内装した1枚以上のボード基体(1)と、それぞれにプラグ状に凸出した開口部(31)を設けて、該開口部(31)を上記差込孔(15)に嵌挿すれば該差込孔(15)内の片向き逆止弁(16)が押開かれて、これによりその内部空間が上記ボード基体(1)の内部空間(14)と連通するように設けられた複数の膨らまし気嚢(3)とを組合わせてなる膨らまし式立体絵本。
【請求項11】 上記各ボード基体(1)の適当な部位にそれぞれ給気口(17)を設けてなる請求項10記載の膨らまし式立体絵本。
【請求項12】 上記各ボード基体(1)を複数個の中空継手(6)により互いの内部空間(14)を連通するようにしてなる請求項10記載の膨らまし式立体絵本。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図11】
【登録番号】第3020356号
【登録日】平成7年(1995)11月1日
【発行日】平成8年(1996)1月23日
【考案の名称】膨らまし式立体絵本
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平7−6994
【出願日】平成7年(1995)7月10日
【出願人】(595092075)
【登録日】平成7年(1995)11月1日
【発行日】平成8年(1996)1月23日
【考案の名称】膨らまし式立体絵本
【国際特許分類】
【出願番号】実願平7−6994
【出願日】平成7年(1995)7月10日
【出願人】(595092075)
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