説明

臓器移植支援装置

【課題】円滑な臓器移植を実現する。
【解決手段】記憶装置20は、保険契約の被保険者の個人情報Iaとリビングニーズ特約の適用が申請されたか否かを示す申請情報Icとを含む保険契約情報Iと、移植希望者が移植を希望する臓器に関する要求臓器情報Rと、提供候補者が提供し得る臓器に関する提供臓器情報Dとが記憶される。候補者選定部12は、リビングニーズ特約の適用が申請されたことを申請情報Icが示す場合に、当該保険契約情報Iの被保険者を提供候補者として選定する。臓器情報生成部14は、候補者選定部12が選定した被保険者(提供候補者)について提供臓器情報Dを生成して記憶装置20に格納する。適合判定部16は、要求臓器情報Rと提供臓器情報Dとで臓器が適合するか否かを判定する。出力装置40は、適合判定部16による判定の結果を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、臓器移植を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
疾病や外傷で損なわれた臓器や組織の機能を回復するために臓器移植は不可欠であり、円滑な臓器移植が従来から強く要望されている。特許文献1には、ドナー登録者の増加を目的としてインターネットを介してドナー登録を受け付けるドナー登録支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−197195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術でドナー登録者を増加させただけでは、円滑な臓器移植を実現することは現実には困難である。以上の事情を考慮して、本発明は、臓器移植の円滑化を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明の臓器移植支援装置は、移植希望者が移植を希望する臓器に関する要求臓器情報を記憶する第1記憶手段と、提供候補者が提供し得る臓器に関する提供臓器情報を記憶する第2記憶手段と、要求臓器情報と提供臓器情報とで臓器が適合するか否かを判定する適合判定手段と、適合判定手段による判定の結果を出力する出力手段とを具備する。以上の構成においては、要求臓器情報と提供臓器情報との臓器の適合の可否が適合判定手段により判定されるため、移植希望者が移植を希望する臓器と提供候補者が提供し得る臓器との適切な組合せを迅速に把握して臓器移植を円滑化することが可能である。
【0006】
本発明の好適な態様に係る臓器移植支援装置は、保険契約の被保険者の個人情報とリビングニーズ特約の適用が申請されたか否かを示す申請情報とを含む保険契約情報を記憶する第3記憶手段と、リビングニーズ特約の適用が申請されたことを保険契約情報の申請情報が示す場合に、当該保険契約情報の被保険者を提供候補者として選定する候補者選定手段とを具備する。以上の態様においては、保険契約情報の申請情報がリビングニーズ特約の適用の申請を示す場合に被保険者が提供候補者として選定されるため、提供候補者からの臓器提供の意志の明示(ドナー登録)を受動的に待つ従前の臓器移植の運用と比較して、多数の提供候補者を確保すること(ひいては移植希望者の臓器との適合の可能性を高めること)が可能である。
【0007】
本発明の好適な態様に係る臓器移植支援装置は、候補者選定手段が選定した被保険者について提供臓器情報を生成して第2記憶手段に格納する臓器情報生成手段を具備する。例えば、候補者選定手段が選定した被保険者の臓器に関する情報を入力する入力手段を具備する構成において、臓器情報生成手段は、入力手段から入力された情報を利用して提供臓器情報を生成する。以上の態様においては、リビングニーズ特約の適用の申請後(すなわち余命宣告後)における提供候補者の臓器に関する情報を入力手段から入力して提供臓器情報に反映させることが可能である。また、第3記憶手段に記憶される保険契約情報が被保険者の臓器に関する情報を含む構成において、臓器情報生成手段は、候補者選定手段が選定した被保険者の保険契約情報における臓器に関する情報を利用して提供臓器情報を生成する。以上の態様においては、リビングニーズ特約の適用の申請後に入力する情報が削減される(あるいは情報の入力が不要となる)という利点がある。
【0008】
本発明の好適な態様に係る臓器移植支援装置は、被保険者の個人情報を含む保険契約情報を記憶する第3記憶手段と、保険契約情報を利用して提供臓器情報を生成して第2記憶手段に格納する臓器情報生成手段とを具備する。以上の態様においては、提供臓器情報の生成に保険契約情報が利用されるため、提供臓器情報の生成時に入力すべき情報が削減される(あるいは情報の入力が不要となる)という利点がある。
【0009】
本発明の好適な態様に係る臓器移植支援装置は、適合判定手段が要求臓器情報に適合すると判定した提供臓器情報の臓器の移送に関する移送情報を、要求臓器情報と提供臓器情報とに基づいて生成する移送情報生成手段を具備する。例えば、移送情報生成手段は、臓器の移送手段の種類および移送経路の少なくとも一方を示す移送情報を生成する。以上の態様においては、臓器の移送に関する移送情報が要求臓器情報と提供臓器情報とに応じて生成されるため、提供候補者の臓器を移植希望者の所在地に移送する手段や経路を探索する作業の負担か軽減されるという利点がある。
【0010】
本発明の好適な態様において、適合判定手段は、第1記憶手段に記憶された複数の要求臓器情報の各々について提供臓器情報との適合の可否を順次に判定する一方、要求臓器情報に適合すると判定した提供臓器情報に予約情報を付加し、予約情報を付加した提供臓器情報を以後の判定の対象から除外する。以上の態様においては、予約情報が付加された提供臓器情報は以後の判定(検索)の対象から除外されるので、1個の提供臓器情報に対して複数の要求臓器情報が重複して対応づけられることが防止される。
【0011】
本発明の好適な態様において、適合判定手段は、第1記憶手段に記憶された複数の要求臓器情報の各々について提供臓器情報との適合の可否を順次に判定する一方、提供臓器情報に2以上の要求臓器情報が適合する場合、2以上の要求臓器情報の各々に係る移植希望者に対する移植の優先順位を含む予約情報を当該提供臓器情報に付加する。以上の態様においては、2以上の要求臓器情報の各々の優先順位を含む予約情報が提供臓器情報に付加される。したがって、例えば最上位の移植希望者の臓器移植が成立しない場合に次位の移植希望者の臓器移植を検討するという具合に、臓器移植の可能性を柔軟に判断することが可能となる。
【0012】
本発明は、以上の各態様に係る臓器移植支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムとしても特定される。本発明のプログラムは、移植希望者が移植を希望する臓器に関する要求臓器情報を記憶する第1記憶手段と、提供候補者が提供し得る臓器に関する提供臓器情報を記憶する第2記憶手段とを具備するコンピュータに、要求臓器情報と提供臓器情報とで臓器が適合するか否かを判定する適合判定処理と、適合判定処理の結果を出力する出力処理とを実行させる。以上のプログラムによれば、本発明に係る臓器移植支援装置と同様の作用および効果が奏される。本発明のプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で利用者に提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態でサーバ装置から提供されてコンピュータにインストールされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係る臓器移植支援装置のブロック図である。
【図2】契約データベースの内容を示す模式図である。
【図3】移植側データベースの内容を示す模式図である。
【図4】提供側データベースの内容を示す模式図である。
【図5】適合判定部による処理のフローチャートである。
【図6】提供臓器情報と要求臓器情報との適合を判定する処理のフローチャートである。
【図7】第2実施形態における契約データベースの内容を示す模式図である。
【図8】第3実施形態における適合判定部の動作を説明するための模式図である。
【図9】変形例に係る臓器移植支援装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る臓器移植支援装置100のブロック図である。図1の臓器移植支援装置100は、提供候補者から移植希望者に対する臓器移植の運用を支援するための装置である。提供候補者とは、自身の臓器を提供する意志がある者(実際に臓器を提供するドナーの候補者)を意味し、移植希望者とは、臓器の移植を希望する者(実際に臓器の提供を受けるレシピエントの候補者)を意味する。図1に示すように、臓器移植支援装置100は、演算処理装置10と記憶装置20と入力装置30と出力装置40とを含むコンピュータシステムで実現される。
【0015】
演算処理装置(CPU)10は、記憶装置20に格納されたプログラム22の実行で複数の機能(候補者選定部12,臓器情報生成部14,適合判定部16,移送情報生成部18)を実現する。入力装置30は、臓器移植支援装置100の利用者(例えば保険会社の従業員)からの操作を受け付ける機器(例えばキーボード)である。出力装置40は、演算処理装置10による処理の結果を出力する。本実施形態では、演算処理装置10による処理の結果を画像として出力する表示機器を出力装置40として例示する。
【0016】
記憶装置20は、演算処理装置10が実行するプログラム22や演算処理装置10が使用する各種の情報を記憶する。磁気記録媒体や半導体記録媒体などの公知の記録媒体が記憶装置20として任意に採用される。図1に示すように、記憶装置20は、契約データベース(DB)24と移植側データベース26と提供側データベース28とを記憶する。
【0017】
図2に示すように、契約データベース24は、保険契約に関する複数の保険契約情報Iの集合である。保険契約情報Iは、保険契約毎に作成され、個人情報Iaと契約内容情報Ibと申請情報Icとを含んで構成される。個人情報Iaは、被保険者の個人に関する情報であり、例えば被保険者の氏名,住所,性別および年齢を含む。契約内容情報Ibは、保険契約の内容を示す情報であり、例えばリビングニーズ特約の有無を含む。リビングニーズ特約は、被保険者が医師から余命(例えば余命6ヶ月)を宣告された場合に被保険者の生存中に保険金を支払うことを内容とする生前給付特約である。
【0018】
個人情報Iaや契約内容情報Ibは、保険契約の成立後に保険会社の従業員が入力装置30を操作することで作成および記憶される。なお、他の端末装置で作成された個人情報Iaや契約内容情報Ibが通信網を介して臓器移植支援装置100に提供される構成も好適である。
【0019】
申請情報Icは、保険適用の申請に関する情報(事故情報)であり、リビングニーズ特約の適用の申請の有無(申請/未申請)と死亡予定日(医師から宣告された余命の末日)とを含む。医師から余命を宣告された被保険者や被保険者の関係者から通知された情報を例えば保険会社の従業員が入力装置30から入力することで申請情報Icが生成および記憶される。以上に説明した契約データベース24の内容から理解されるように、従前から保険契約の管理・運用に使用されてきた既存のデータベースを契約データベース24として流用することが可能である。
【0020】
図1の移植側データベース26は、図3に示すように、移植希望者が移植を希望する臓器に関する複数の要求臓器情報Rの集合である。要求臓器情報Rは、移植希望者が移植を希望する臓器毎に作成され、個人情報Raと臓器情報Rbとを含んで構成される。個人情報Raは、移植希望者の個人に関する情報であり、例えば移植希望者の氏名や連絡先(例えば移植希望者が入院している病院の所在地)を含む。臓器情報Rbは、移植希望者が移植を希望する臓器の情報(条件)である。具体的には、臓器情報Rbは、移植希望者が希望する臓器の種類(例えば、肺,心臓,肝臓,膵臓,腎臓,小腸)およびサイズと、移植希望者の性別および血液型と、抗体反応および基礎疾患の有無とを含んで構成される。
【0021】
要求臓器情報Rは、例えば、移植希望者から通知された情報を例えば保険会社の従業員が入力装置30から入力することで作成および記憶される。ただし、要求臓器情報Rの作成の方法は任意である。例えば、移植希望者が端末装置(例えば自身の端末装置)に入力した要求臓器情報Rが通信網を介して臓器移植支援装置100に提供される構成も好適である。
【0022】
図1の提供側データベース28は、図4に示すように、提供候補者が提供し得る臓器に関する複数の提供臓器情報Dの集合である。提供臓器情報Dは、提供候補者が提供し得る臓器毎に作成され、要求臓器情報Rと同様に、個人情報Daと臓器情報Dbとを含んで構成される。個人情報Daは、提供候補者の氏名や連絡先(例えば提供候補者の住所や入院中の病院の所在地)を含む。臓器情報Dbは、提供候補者が提供し得る臓器の情報(条件)である。移植希望者の臓器情報Rbと同様に、臓器情報Dbは、提供候補者が提供し得る臓器の種類およびサイズと、提供候補者の性別および血液型と、抗体反応および基礎疾患の有無と、死亡予定日とを含んで構成される。提供臓器情報Dの作成については後述する。
【0023】
演算処理装置10の機能を以下に説明する。図1の候補者選定部12は、複数の被保険者のなかから提供候補者を選定する。医師からの余命宣告を条件としてリビングニーズ特約は適用されるため、リビングニーズ特約の適用が申請された保険契約の被保険者は近日中に死亡する可能性が高い。そこで、候補者選定部12は、リビングニーズ特約の適用が申請されたことを保険契約情報Iの申請情報Icが示す保険契約の被保険者(すなわち、医師から余命が宣告された被保険者)を提供候補者として選定する。
【0024】
例えば、候補者選定部12は、所定の時間毎(例えば24時間毎)に、契約データベース24に含まれる複数の保険契約情報I(契約内容情報Ibがリビングニーズ特約の加入を示す保険契約情報I)の各々について申請情報Icを確認し、複数の保険契約情報Iのうち申請情報Icがリビングニーズ特約の適用の申請を示す保険契約情報Iの被保険者を提供候補者として選定する(プル型)。なお、契約データベース24内の何れかの保険契約情報Iの申請情報Icの変更(未申請→申請)を契機として候補者選定部12が当該保険契約情報Iの被保険者を提供候補者として選定する構成(プッシュ型)も採用され得る。ただし、前者の構成(プル型)によれば、申請情報Icの変化を検知する仕組みが不要である(保険契約の既存のデータベースを改変する必要がない)という利点がある。
【0025】
図1の臓器情報生成部14は、候補者選定部12が選定した被保険者(提供候補者)について提供臓器情報Dを生成して記憶装置20(提供側データベース28)に格納する。提供臓器情報Dの生成には、候補者選定部12が選定した被保険者の保険契約情報Iが利用される。具体的には、提供臓器情報Dの生成に必要な情報のうち保険契約情報Iに含まれる情報ついては保険契約情報I内の当該情報が適用される。例えば、保険契約情報Iの個人情報Iaに含まれる被保険者の氏名が、提供臓器情報Dの個人情報Daにおける提供希望者の氏名として流用され、保険契約情報Iの個人情報Iaに含まれる性別や申請情報Icに含まれる死亡予定日が、提供臓器情報Dの臓器情報Dbにおける提供希望者の性別や死亡予定日として適用される。
【0026】
また、提供臓器情報Dの生成に必要な情報のうち保険契約情報Iに含まれない情報については、保険契約情報Iとは別途に取得した情報が適用される。具体的には、候補者選定部12が選定した被保険者(提供候補者)に対して例えば保険会社の従業員が提供臓器情報D内の情報を問い合わせ、被保険者から通知された情報を入力装置30から入力する。臓器情報生成部14は、入力装置30から入力された情報を利用して提供臓器情報D(個人情報Daおよび臓器情報Db)を生成する。例えば、提供臓器情報Dの個人情報Daに含まれる連絡先と臓器情報Dbの各項目(臓器の種類およびサイズ,提供候補者の血液型,抗体反応および基礎疾患の有無)とについて、臓器情報生成部14は、提供候補者からの通知に応じて入力装置30から入力された情報を適用する。
【0027】
図1の適合判定部16は、要求臓器情報Rが示す臓器と提供臓器情報Dが示す臓器とが適合するか否か(すなわち、提供臓器情報Dが示す臓器を要求臓器情報Rの移植希望者に移植することが医学的に適切か否か)を判定する。本実施形態の適合判定部16は、移植側データベース26内の複数の要求臓器情報Rと提供側データベース28内の提供臓器情報Dとの間で臓器の条件が相互に適合する組合せを順次に特定(マッチング)する。具体的には、適合判定部16は、以下に詳述するように、移植側データベース26内の複数の要求臓器情報Rの各々について、当該要求臓器情報Rの臓器情報Rbに適合する臓器情報Dbの提供臓器情報Dを、提供側データベース28内の複数の提供臓器情報Dのなかから順次に検索する。
【0028】
図5は、適合判定部16の動作のフローチャートである。図5の処理は、例えば所定の時間毎(例えば24時間毎)に実行される。図5の処理を開始すると、適合判定部16は、移植側データベース26に含まれる複数の要求臓器情報Rの何れか(以下では特に「選択要求臓器情報R」と表記する)を選択し(SA1)、選択要求臓器情報Rの臓器情報Rbに適合する臓器情報Dbを含む提供臓器情報Dを提供側データベース28から検索する(SA2)。そして、適合判定部16は、図4に破線の矢印で示すように、ステップSA2で検索した提供臓器情報Dに予約情報Fを付加する(SA3)。予約情報Fは、提供臓器情報Dが示す臓器の提供先が暫定されたこと(臓器の仮予約)を意味する情報であり、選択要求臓器情報Rの識別情報を含む。したがって、相互に適合する提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとを予約情報Fから把握することが可能である。
【0029】
適合判定部16は、移植側データベース26内の全部の要求臓器情報Rについて以上の処理が完了したか否かを判定する(SA4)。未処理の要求臓器情報Rがある場合(SA4:NO)、適合判定部16は、移植側データベース26内の未処理の要求臓器情報Rを新たな選択要求臓器情報Rとして選択(SA1)したうえでステップSA2およびステップSA3の処理を実行する。すなわち、移植側データベース26に含まれる複数の要求臓器情報Rの各々について、当該要求臓器情報R(選択要求臓器情報R)に適合する提供臓器情報Dの検索(SA2)と検索済の提供臓器情報Dに対する予約情報Fの付加(SA3)とが順次に実行される。
【0030】
適合判定部16は、ステップSA2において、提供側データベース28の複数の提供臓器情報Dのうち予約情報Fが付加された提供臓器情報D(すなわち、要求臓器情報Rに対して既に対応づけられた提供臓器情報D)を検索の対象から除外して、選択要求臓器情報Rに適合する提供臓器情報Dを検索する。図6は、図5のステップSA2で実行される具体的な処理のフローチャートである。
【0031】
適合判定部16は、提供側データベース28に含まれる複数の提供臓器情報Dのうち予約情報Fが付加されていない提供臓器情報Dの各々について、当該提供臓器情報Dの臓器情報Dbと選択要求臓器情報Rの臓器情報Rbとの適合の度合の尺度となる数値(以下「適合度」という)αを算定する(SA21)。適合度αは、例えば、臓器情報Dbと臓器情報Rbとにおける各項目(臓器の種類,サイズ,性別,血液型,抗体反応の有無,基礎疾患の有無)の適合の程度から算定される。例えば、項目毎の適合の程度を示す数値の加重平均(例えば臓器移植にとって重要な項目に大きい加重値を付与する)が適合度αとして好適である。
【0032】
適合判定部16は、ステップSA21で各提供臓器情報Dについて算定した複数の適合度αのなかの最大値αMAXが閾値αTHを上回るか否かを判定する(SA22)。最大値αMAXが閾値αTHを上回る場合(SA22:YES)、適合度αが最大値αMAXとなる提供臓器情報Dを、選択要求臓器情報Rに最適な臓器の情報として選択する(SA23)。適合判定部16は、ステップSA23で選択した提供臓器情報Dに予約情報Fを付加する(図5のステップSA3)。他方、最大値αMAXが閾値αTHを下回る場合(SA22:NO)、適合判定部16は、選択要求臓器情報Rに適合する提供臓器情報Dは存在しない(非適合)と判定する(SA24)。したがって、図5のステップSA3で予約情報Fの付加は実行されない。
【0033】
以上のように、予約情報Fが付加された提供臓器情報Dは以後の検索の対象から除外される。すなわち、移植側データベース26にて上位に位置する要求臓器情報Rほど(例えば移植側データベース26に登録された時期が早い要求臓器情報Rほど)、提供臓器情報Dが優先的に割当てられる。したがって、1個の提供臓器情報Dに対して複数の要求臓器情報Rが重複して対応づけられることは回避される。
【0034】
移植側データベース26の総ての要求臓器情報Rについて以上の処理が完了すると(SA4:YES)、適合判定部16は、処理の結果(提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの組合せ)を出力装置40に出力させる。具体的には、適合判定部16は、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの組合せ(提供候補者と移植希望者との組合せ)を表す画像(以下「適合情報画像」という)を出力装置40に表示させる。
【0035】
適合情報画像は、例えば、予約情報Fが付加された各提供臓器情報D(すなわち、要求臓器情報Rに適合する臓器の提供臓器情報D)について、提供臓器情報Dの個人情報Da(提供候補者の氏名や連絡先)と、予約情報Fが指定する要求臓器情報Rの個人情報Ra(移植希望者の氏名や連絡先)とを配置した画像である。なお、提供臓器情報Dの臓器情報Dbと要求臓器情報Rの臓器情報Rbとの各項目について、ステップSA21で算定した適合の度合を出力装置40に表示させる構成も採用される。
【0036】
臓器移植の関係者(例えば臓器移植の担当医師や仲介者)は、臓器移植の対象となる移植希望者と提供候補者との組合せを適合情報画像で確認し、提供候補者および移植希望者に対する連絡や臓器移植の準備などの手続を実行する。提供候補者または移植希望者による判断や医師による診断により、臓器移植を実施しないと結論された場合、適合判定部16は、当該臓器移植に係る提供臓器情報Dに付加された予約情報Fを、入力装置30に対する操作に応じて削除する。予約情報Fが削除された提供臓器情報Dは、適合判定部16による以後の検索の対象となる。他方、臓器移植を実際に実施すると結論された場合、当該臓器移植に係る提供臓器情報Dは提供側データベース28から削除される。
【0037】
図1の移送情報生成部18は、相互に適合すると適合判定部16が判定した要求臓器情報Rと提供臓器情報Dとの各組合せについて移送情報を生成する。移送情報は、提供臓器情報Dが示す臓器の移送に関する情報である。例えば、移送情報は、臓器の移送に利用すべき移送経路と移送手段(交通手段)の種類とを指定する。
【0038】
具体的には、移送情報生成部18は、提供臓器情報Dの個人情報Daに含まれる連絡先から要求臓器情報Rの個人情報Raに含まれる連絡先までの経路(ルート)を検索する。経路の検索には公知の技術が任意に採用される。また、臓器の摘出から移植までの制限時間は臓器の種類に応じて相違する。そこで、移送情報生成部18は、要求臓器情報Rおよび提供臓器情報Dが示す臓器の種類に応じて最適な移送手段の種類(自動車,鉄道,飛行機,バイク)を選択する。なお、最適な移送手段は移送経路によって変化し得るため、移送情報生成部18は、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとから特定した移送経路を加味して移送手段の種類を選択する。移送情報生成部18は、移送情報を示す画像を出力装置40に表示させる。臓器移植の関係者は、移送情報を確認したうえで、提供候補者が死亡した場合の臓器の移送の準備(例えば交通手段の手配)を実行する。
【0039】
以上の説明のように、第1実施形態では、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの最適な組合せ(提供候補者と移植希望者との最適な組合せ)を適合判定部16が判定するため、多数の提供候補者と多数の移植希望者とのなかから最適な組合せを手作業で探索する場合と比較して、臓器移植の円滑な運用を実現することが可能である。
【0040】
また、第1実施形態においては、保険契約情報Iの申請情報Icがリビングニーズ特約の適用の申請を示す場合に当該保険契約情報Iの被保険者が提供候補者として選定される。したがって、提供候補者による臓器提供の意志の明示(ドナー登録)を受動的に待つ従前の運用と比較して、多数の提供候補者を確保すること(ひいては移植希望者の臓器との適合の可能性を高めること)が可能である。
【0041】
さらに、第1実施形態においては、契約データベース24の保険契約情報Iに含まれる情報(例えば個人情報Ia)が提供臓器情報Dの生成に利用されるため、提供臓器情報Dの総ての情報を提供候補者の選定の段階で入力装置30から入力する場合と比較して、提供臓器情報Dの生成に必要な作業が軽減されるという利点がある。他方、保険契約情報Iに含まれない情報については入力装置30から入力された情報が利用されるため、提供臓器情報D内の情報の不足は防止される。なお、以上の形態においては、保険契約情報I(例えば個人情報Ia)と入力装置30からの情報との双方を利用して提供臓器情報Dを生成したが、保険契約情報Iの利用は省略され得る。すなわち、入力装置30から入力された情報のみを利用して提供臓器情報Dを生成する構成も採用される。
【0042】
第1実施形態においては、適合判定部16が最適な組合せと判定した提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとを利用して臓器の移送に関する移送情報が生成される。したがって、提供候補者や移植希望者に所在を問い合わせたうえで臓器の移送手段や移送経路を探索する作業の負担が有効に低減されるという利点がある。なお、移送情報生成部18が生成した移送情報を利用して実際の移送の手配(例えば運送会社に対する手配)まで実行する構成も採用され得る。
【0043】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の各例示において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0044】
図7は、第2実施形態における契約データベース24の内容を示す模式図である。図7に示すように、第2実施形態の保険契約情報Iは、第1実施形態と同様の情報(個人情報Ia,契約内容情報Ib,申請情報Ic)に加えて臓器情報Idを含んで構成される。臓器情報Idは、保険契約情報Iの被保険者が死亡時に提供し得る臓器に関する情報であり、提供臓器情報Dの臓器情報Dbと同様に、被保険者が提供する意志のある臓器の種類およびサイズと、被保険者の性別および血液型と、抗体反応および基礎疾患の有無とを含んで構成される。臓器情報Idは、保険契約の成立時に個人情報Iaや契約内容情報Ibとともに作成される。
【0045】
臓器情報生成部14は、候補者選定部12が選定した被保険者(提供候補者)の保険契約情報Iに含まれる臓器情報Idを利用して提供臓器情報Dを生成したうえで記憶装置20(提供側データベース28)に格納する。具体的には、臓器情報生成部14は、保険契約情報Iの個人情報Iaに含まれる氏名および住所を提供臓器情報Dの個人情報Daとして利用し、保険契約情報Iの臓器情報Idを提供臓器情報Dの臓器情報Dbとして利用することで提供臓器情報D(個人情報Daおよび臓器情報Db)を生成する。
【0046】
以上のように提供臓器情報Dの全部の情報が保険契約情報Iから得られるので、提供臓器情報Dに含まれる情報を入力装置30から入力する作業は不要である。したがって、臓器情報Dbを入力装置30から入力する第1実施形態と比較して、提供臓器情報Dの作成に必要な手間が削減されるという利点がある。もっとも、臓器のサイズや基礎疾患の有無は、保険契約の成立時(保険契約情報Iの生成時)とリビングニーズ特約の適用の申請時(提供臓器情報Dの生成時)とで相違する可能性がある。したがって、死亡予定時における臓器の状態(サイズ)を提供臓器情報Dの臓器情報Dbに適切に反映させるという観点からすると、保険契約情報Iの生成時の臓器の状態を臓器情報Dbに反映させる第2実施形態よりも、リビングニーズ特約の適用の申請時における臓器の状態を臓器情報Dbに反映させる第1実施形態のほうが好適であると言える。
【0047】
<C:第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態では、要求臓器情報Rとの適合が肯定された提供臓器情報Dに対して予約情報Fを付加したうえで以後の検索の対象から除外した(図6のステップSA21)。第3実施形態では、既に要求臓器情報Rとの適合が肯定された提供臓器情報Dについても以後の検索の対象から除外しない。
【0048】
したがって、1個の提供臓器情報Dに対して複数の要求臓器情報Rが適合する場合(すなわち、複数の移植希望者について1個の臓器が適合する場合)が発生し得る。適合判定部16は、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの適合を判定すると、提供臓器情報Dに既に予約情報Fが付加されているか否かに関わらず新たな予約情報Fを付加する。したがって、1個の提供臓器情報Dに複数の要求臓器情報Rが適合する場合には、図8に示すように複数の予約情報Fが提供臓器情報Dに累積的に付加される。
【0049】
図8に示すように、第3実施形態の予約情報Fは、提供臓器情報Dとの適合が肯定された要求臓器情報Rの識別情報Faに加えて当該要求臓器情報Rの優先順位Fbを含んで構成される。優先順位Fbは、要求臓器情報Rの示す移植希望者が提供臓器情報Dの臓器の移植を受け得る優先度の順位を意味する。具体的には、提供臓器情報Dとの適合が判定された順番で優先順位Fbが設定される。もっとも、優先順位Fbの設定の方法は適宜に変更され得る。例えば、提供臓器情報Dとの適合度αが大きい要求臓器情報Rほど上位の優先順位Fbを付与する構成も好適である。
【0050】
適合判定部16は、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの組合せ(提供候補者と移植希望者との組合せ)を、各要求臓器情報Rの優先順位Fbとともに出力装置40に出力させる。例えば、提供臓器情報Dに複数の予約情報Fが付加されている場合、適合判定部16が出力装置40に表示させる適合情報画像には、提供臓器情報Dの個人情報Da(提供候補者の氏名や連絡先)と予約情報Fの識別情報Faが示す要求臓器情報Rの個人情報Ra(移植希望者の氏名や連絡先)とに加えて、複数の要求臓器情報Rの各々の優先順位Fbが配置される。したがって、臓器移植の関係者は、提供候補者から臓器を提供され得る複数の移植希望者を、各移植希望者の優先順位Fbとともに適合情報画像で確認し、優先順位Fbが上位の移植希望者から順番に臓器移植の実施の可否を確認する。最上位の移植希望者について臓器移植を実施しないと結論された場合、適合判定部16は、最上位の予約情報Fを削除するとともに以降の各予約情報Fにおける優先順位Fbを繰上げる。
【0051】
以上の構成によれば、移植希望者について臓器移植を実施しない場合に、次に移植の優先順位Fbが高い移植希望者を特定することが可能である。したがって、検索済の提供臓器情報Dを以後の検索の対象から除外する第1実施形態と比較して、円滑な臓器移植を実現することが可能となる。なお、第3実施形態における提供臓器情報Dの生成には、第1実施形態および第2実施形態の何れの方法を採用することも可能である。
【0052】
<D:変形例>
以上の各形態は様々に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選定された2以上の態様は適宜に併合され得る。
【0053】
(1)変形例1
以上の各形態においては適合判定部16が所定の時間毎に動作する場合を例示したが、適合判定部16が提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの適合を判定する時期(契機)は任意である。例えば、移植側データベース26に対する要求臓器情報Rの追加や提供側データベース28に対する提供臓器情報Dの追加を契機として適合判定部16が動作する構成や、入力装置30に対する所定の操作を契機として適合判定部16が動作する構成も採用され得る。
【0054】
(2)変形例2
以上の各形態では、単一の記憶装置20に設定された別個の記憶領域に各データベース(契約データベース24,移植側データベース26,提供側データベース28)を格納した構成を例示したが、相互に独立した複数の記憶装置20に各データベースを分散的に格納した構成も採用され得る。
【0055】
例えば、保険契約の管理や運用に利用される既存のデータベースを契約データベース24として流用するという事情を考慮すると、図9に示すように、契約データベース24が格納された記憶装置50を他の要素とは別体に構成した臓器移植支援装置100(臓器移植支援システム)が好適である。記憶装置50は、直接的または間接的(例えば通信網を介して)に演算処理装置10に接続される。図9の構成によれば、既存の契約データベース24を臓器移植支援装置100に容易に流用できるという利点がある。
【0056】
(3)変形例3
被保険者から提供候補者を選定して提供臓器情報Dを生成する要素(候補者選定部12や臓器情報生成部14)は適宜に省略される。例えば、入力装置30の操作で指定された提供候補者について臓器情報生成部14が提供臓器情報Dを生成する構成(候補者選定部12を省略した構成)や、提供臓器情報Dが記憶装置20に事前に格納された構成(候補者選定部12および臓器情報生成部14を省略した構成)も好適である。また、移送情報生成部18は、臓器の移送に関する情報を提供することで臓器移植の一層の円滑化を図るという追加的な課題を解決するための手段であり、本発明に必須の要件ではない。
【0057】
(4)変形例4
出力装置40は表示機器に限定されない。例えば、適合判定部16による処理の結果を印刷する印刷機器や音声として出力する放音機器(スピーカまたはヘッドホン)を出力装置40として採用することも可能である。また、適合判定部16による処理の結果(例えば、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの組合せを記述した電子メール)を通信網に送信する通信機器も出力装置40として採用され得る。
【0058】
(5)変形例5
適合判定部16による処理の内容は適宜に変更される。例えば、以上の各形態においては、複数の提供臓器情報Dのうち適合度αが最大値αMAXとなる提供臓器情報Dを選択したが、要求臓器情報Rと提供臓器情報Dとの適合度αを順次に算定し、閾値αTHを上回る適合度αが算定された時点で要求臓器情報Rと提供臓器情報Dとの組合せを確定する構成も採用され得る。また、以上の各形態では、複数の提供臓器情報Dと複数の要求臓器情報Rとから提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとの最適な組合せを抽出(マッチング)する構成を例示したが、1個の提供臓器情報Dと1個の要求臓器情報Rとに着目すると、以上の各態様における適合判定部16は、提供臓器情報Dと要求臓器情報Rとで臓器が適合するか否かを判定する手段として包括される。
【符号の説明】
【0059】
100……臓器移植支援装置、10……演算処理装置、12……候補者選定部、14……臓器情報生成部、16……適合判定部、18……移送情報生成部、20,50……記憶装置、22……プログラム、24……契約データベース、26……移植側データベース、28……提供側データベース、30……入力装置、40……出力装置。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移植希望者が移植を希望する臓器に関する要求臓器情報を記憶する第1記憶手段と、
提供候補者が提供し得る臓器に関する提供臓器情報を記憶する第2記憶手段と、
前記要求臓器情報と前記提供臓器情報とで臓器が適合するか否かを判定する適合判定手段と、
前記適合判定手段による判定の結果を出力する出力手段と
を具備する臓器移植支援装置。
【請求項2】
保険契約の被保険者の個人情報とリビングニーズ特約の適用が申請されたか否かを示す申請情報とを含む保険契約情報を記憶する第3記憶手段と、
前記リビングニーズ特約の適用が申請されたことを前記保険契約情報の前記申請情報が示す場合に、当該保険契約情報の被保険者を前記提供候補者として選定する候補者選定手段と
を具備する請求項1の臓器移植支援装置。
【請求項3】
前記候補者選定手段が選定した被保険者について前記提供臓器情報を生成して前記第2記憶手段に格納する臓器情報生成手段
を具備する請求項2の臓器移植支援装置。
【請求項4】
前記候補者選定手段が選定した被保険者の臓器に関する情報を入力する入力手段を具備し、
前記臓器情報生成手段は、前記入力手段から入力された情報を利用して前記提供臓器情報を生成する
請求項3の臓器移植支援装置。
【請求項5】
前記第3記憶手段が記憶する保険契約情報は、前記被保険者の臓器に関する情報を含み、
前記臓器情報生成手段は、前記候補者選定手段が選定した被保険者の保険契約情報における臓器に関する情報を利用して前記提供臓器情報を生成する
請求項3の臓器移植支援装置。
【請求項6】
被保険者の個人情報を含む保険契約情報を記憶する第3記憶手段と、
前記保険契約情報を利用して前記提供臓器情報を生成して前記第2記憶手段に格納する臓器情報生成手段と
を具備する請求項1の臓器移植支援装置。
【請求項7】
前記適合判定手段が前記要求臓器情報に適合すると判定した前記提供臓器情報の臓器の移送手段の種類および移送経路の少なくとも一方を示す移送情報を、前記要求臓器情報と前記提供臓器情報とに基づいて生成する移送情報生成手段
を具備する請求項1から請求項6の何れかの臓器移植支援装置。
【請求項8】
前記適合判定手段は、前記第1記憶手段に記憶された複数の前記要求臓器情報の各々について提供臓器情報との適合の可否を順次に判定する一方、前記要求臓器情報に適合すると判定した前記提供臓器情報に予約情報を付加し、前記予約情報を付加した前記提供臓器情報を以後の判定の対象から除外する
請求項1から請求項7の何れかの臓器移植支援装置。
【請求項9】
前記適合判定手段は、前記第1記憶手段に記憶された複数の前記要求臓器情報の各々について提供臓器情報との適合の可否を順次に判定する一方、前記提供臓器情報に2以上の前記要求臓器情報が適合する場合、前記2以上の要求臓器情報の各々に係る移植希望者に対する移植の優先順位を含む予約情報を当該提供臓器情報に付加する
請求項1から請求項7の何れかの臓器移植支援装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−54002(P2011−54002A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203325(P2009−203325)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(397009716)日本興亜損害保険株式会社 (8)