説明

自動包装機の充填ノズルのエアーカット機構

【課題】液だれ防止を図りつつ価格を安くして、しかも維持メンテナンスにおいても容易に対応できる充填ノズルを提供する。
【解決手段】自動包装機の充填ノズル5には、液ダレ防止のためのエアーカット機構が備えられており、このエアーカット機構は、充填ノズル5内部に挿入されて当該先端部分まで延在したエアーカットパイプ31と、充填ノズル5先端部分の内部に嵌め込まれた内径が細い液切れパイプ24と、充填ノズル5先端部分の外部に嵌め込まれた外径が太い袋膨らましパイプ25と、エアーカットパイプ31に間歇圧縮エアーを送り込むエアー供給装置とで構成されている。このエアーカットパイプ31は、充填ノズル5先端部分の中央に固定されると共に、エアーカットパイプの下端部32面が液切れパイプ24の上端部面と一致する位置に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動包装機で作られる包装袋に内容物を入れ込む充填ノズルに関し、特に、この充填ノズルのエアーカット機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のロールタイプ自動充填包装機は、原反ロール状の包装フィルムを繰り出し機構によって上方に引き出し、最上位置にあるガイドロールによって垂直下方に方向転換させ、折り畳み機構によって幅方向に二つ折りにし、次いでこの二つ折り状態の包装フィルムを一対の縦シールロールに導いて縦シールを施している。この縦シールによって二つ折りされた包装フィルムは、両端部が接合して円筒状になり、その後、この円筒状包装フィルムは、一対の第一横シールロールに導かれて横シールが施されて袋状になり、この包装袋内に充填ノズルを用いて内容物が投入された後、再び第一横シールロールによって、包装袋の投入口に対して横シールが施されて封止状態となる。
【0003】
次に、第一横シールロールによって横シールされた部分に対して、一対の第二横シールロールを用いて再度横シールを施してシール強度を増やした後、この連包状態の包装体は、第一及び第二のカッター装置に導かれ、横シール中央付近に対して切り離し加工若しくはミシン目加工が施されて個別包装体になる。
【0004】
このような従来のロールタイプ自動充填包装機の充填ノズルは、この充填ノズルに接続されたポンプ等を間歇動作させて内容物(液体原料)を包装袋内に送り込む役目を担っているが、粘度の高い内容物を包装袋内に送り込む場合は、この充填ノズル先端部分において液ダレ現象が発生し易くなる。
【0005】
このため、包装袋の投入口を封止する横シール動作において、この液ダレした内容物の一部がシールされる包装フィルム間に挟まれることになり、内容物噛み込みによる横シール不良が発生することになる。
【0006】
また、充填ノズルによる間歇充填動作に連動して幅方向に二つ折りされた包装フィルムは、この包装フィルム内に入れ込まれた充填ノズルの外側を擦りながら自動充填包装機によって連続的に下方に繰り出されているが、この際に、充填ノズルの先端部分に残っている内容物が包装フィルム内壁に付着する事態も発生する。
【0007】
このため、包装袋の投入口を封止する横シール動作において、この包装フィルム内壁に付着した内容物の一部を挟み込みながらシールすることになり、ここでも内容物噛み込みによる横シール不良が発生することになる。
【0008】
このような問題を解決するため、従来より、充填ノズルには下記特許文献1に記載されている液ダレ防止のためのエアーカット機構とシャッター機構が装備されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−221103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記のような充填ノズルにおいては、以下のような問題点が存在する。
(1)充填ノズルの液体供給口に設けたシャッター機構と、これに連動する充填ノズル先端部分のエアーカット機構とを有するため、構成部品が多くなり、充填ノズル全体の価格が高くなっていた。
(2)また、上記のようなシャッター機構と、これに連動するエアーカット機構とを有する複雑な構造のため、充填する内容物の変更時や定期点検時の分解掃除における手間がかかり、維持メンテナンスの労力やコストが高くなっていた。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、液だれ防止を図りつつ価格を安くして、しかも維持メンテナンスにおいても容易に対応できる充填ノズルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)上記の課題を解決するためになされた本発明は、連続移送される包装フィルムに縦シール及び横シールを施して包装袋を形成し、この包装袋内に細長いパイプ形状の充填ノズルを用いて内容物を充填し、充填後の包装袋開口部分に再度横シールを施して封止された包装体を形成し、この横シール中央付近をカッター装置によって切り離して個別包装体を作り上げる自動包装機の充填ノズルであって、前記充填ノズルには、液ダレ防止のためのエアーカット機構が備えられており、前記エアーカット機構は、充填ノズル内部に挿入されて当該先端部分まで延在したエアーカットパイプと、充填ノズル先端部分の内部に嵌め込まれた液切れパイプと、充填ノズル先端部分の外部に嵌め込まれた袋膨らましパイプと、エアーカットパイプに間歇圧縮エアーを送り込むエアー供給装置と、で構成され、 前記液切れパイプの内径は、充填ノズル先端部分の内径より細くなっており、前記袋膨らましパイプの外径は、充填ノズル先端部分の外径より太くなっており、 前記エアーカットパイプは、充填ノズル先端部分の中央に固定されると共に、エアーカットパイプの下端部面が前記液切れパイプの上端部面と一致する位置に配置されており、前記充填ノズルによる内容物充填動作が完了した後に、上記エアーカットパイプは、エアー供給装置から送り込まれた間歇圧縮エアーによって、液切れパイプ内に残った内容物を飛び散らないように排除している。
【0013】
(2)また、本発明の袋膨らましパイプは、充填ノズルが入れ込まれている包装袋内壁と液切れパイプの先端部分とが接触しないように間隔を保っている。
【0014】
上記(1)、(2)で述べた自動包装機の充填ノズルによれば、ノズル先端部分に簡単な構造のエアーカット機構を装着することにより、液ダレ防止を図ることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明に係るロールタイプ自動包装機における充填ノズルによれば、以下の利点を備えているという優れた効果を奏し得る。
【0016】
(1)充填ノズルにおける液ダレ防止機能としては、充填ノズルの先端部分に設けた液切れパイプと、袋膨らましパイプと、エアーカットパイプを所定の位置に配置し、このエアーカットパイプに圧縮エアーを供給したエアーカット機構だけを配備したものであり、充填ノズルの先端部分にシャッター機構のような可動部分がない構造のため、構成部品が少なく、充填ノズル全体の価格を安くすることができる。
【0017】
(2)また上記のような単純な構造のため、充填する内容物の変更時や定期点検時の分解掃除における手間がかからなくなり、維持メンテナンスの労力やコストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明にかかるロールタイプ自動包装機の一構成例を示す正面図である。
【図2】本発明に係る充填ノズルの全体を説明した正面図である。
【図3】本発明に係る充填ノズルの先端部分に配備されているエアーカット機構を拡大して説明した正面図である。
【図4】本発明に係る充填ノズルの先端部分に配備されているエアーカット機構を拡大して下から見た下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
まず、図1を用いて、本発明にかかるロールタイプ自動包装機の全体構成について説明する。図1は、本発明にかかるロールタイプ自動包装機の一構成例を示す正面図である。図1に示すように、ロールタイプ自動包装機1(以下、自動包装機1と略す)の正面左側にはリールが設けられている。このリールには包装フィルムFを巻回した原反ロールFXが脱着交換可能に保持されている。原反ロールFXから繰り出し装置2により引き出された包装フィルムFは、自動包装機1の上部に設けられたフィルム折り返しロール3により下方に折り返される。
【0020】
下方に折り返された包装フィルムFは、製袋機構4によって長手方向に二つ折りされて縦シール機構6に送られる。この縦シール機構6によって作られる円筒形状の包装フィルム内に内容物を送り込むために充填ノズル5が配備されており、この充填ノズル5にはポンプ装置12が接続されている。そして、ポンプ装置12には内容物が入れられたホッパー13が接続されている。
【0021】
この縦シール機構6の下には、第一横シール機構7、第二横シール機構8、切断カッター機構9、切り離された個別包装体が滑らかに搬出されるためのすべり台10が配備されている。さらに、自動包装機1右側には自動包装機1を操作並びに制御するためのコントロールボックス11が設けられている。
【0022】
図1に示されている縦シール機構6は、二つの縦シールロールで構成され、図1中に表記されているのは前面側の縦シールロール(移動側シールロール)である。これに対して背面側(紙面裏側)の縦シールロールは、前面側縦シールロールと紙面垂直方向に対向した状態で設けられ、自動包装機1の機台に固定されている(固定側シールロール)。
【0023】
横シール機構は、第一横シール機構7と第二横シール機構8で構成され、これら二つの横シール機構は、縦シール機構6と同様に、図1中に表記されているのは前面側の二つの横シールロール(移動側シールロール)であり、背面側(紙面裏側)にはそれぞれ対になる二つの横シールロールを有している。これら背面側の二つの横シールロールは、紙面垂直方向に対向した状態で設けられ、自動包装機1の機台に固定されている(固定側シールロール)。
【0024】
また、包装フィルムFは、透明又は半透明な材料から構成され、例えば、PET等のベースフィルム、このベースフィルムよりも融点の低いポリエチレン等のヒートシールフィルムから構成される。また、包装フィルムFは、ベースフィルム、中間フィルム、ヒートシールフィルムの3層構造を有してもよい。
【0025】
二つ折りされた包装フィルムFは、縦シール機構6によって包装フィルムの長手方向両端同士を熱シールして直下の第一横シール機構7に送り出す。この縦シールにより包装フィルムは筒状に形成される。
【0026】
筒状の包装フィルムは、第一横シール機構7の横シールロールにより、包装フィルムの横方向(幅方向)にシールされ、この横シールにより筒状包装フィルムの底部が形成される。有底筒状に形成された包装袋内に充填ノズル5が挿入されており、この充填ノズル5に接続されているポンプ装置12によってホッパー13内に収容されている内容物が包装袋内に充填される。
【0027】
そして、充填ノズル5による内容物の充填が完了したらポンプ装置12の駆動を停止し、充填ノズル5に配備したエアーカット機構によって充填ノズル5の先端部分に残っている内容物を排除する。この結果、充填ノズル5における液だれ現象の防止が可能になり、その後、包装フィルムを袋一個分繰り出す。
【0028】
続いて、第一横シール機構8の横シールロールは、内容物が充填された包装袋の開口側を横シールし、これにより、有底筒状の包装袋に充填された内容物は封止されて包装体形態となる。そして、この包装体は直下の第二横シール機構9の横シールロールに送られる。第二横シールロールは、第一横シール機構8によって形成された横シール部分を再度横シールして、その横シール部分の強度をより強固にするための線条シール等を形成する。
【0029】
その後、切断カッター機構9によって横シール中央部分に対して切断加工されて個別包装体になり、すべり台10から自動包装機1の外に搬出される。
【0030】
図2は、本発明に係る充填ノズルの全体を説明した正面図である。図1、図2に示すように、充填ノズル5は、ホッパー13内の内容物を包装袋内部まで送り出すポンプ12に接続するための接続子(ヘルール)20と、充填ノズル5のパイプ曲がり部分21と、充填ノズル5のパイプ垂直部分22と、充填ノズル5のパイプ先端部分23と、充填ノズル5のパイプ先端部分内部に嵌め込まれた液切れパイプ24と、充填ノズル5のパイプ先端部分外部に嵌め込まれた袋膨らましパイプ25と、充填ノズル5のパイプ曲がり部分21から充填ノズル5の内部に挿入され、充填ノズル5の先端部分まで延在したエアーカットパイプ31と、で構成されている。なお、このエアーカットパイプ31は、エアーカットパイプ下端部32と、エアーカットパイプ31に間歇圧縮エアーを送り込むエアー供給装置と接続するためのエアーカットパイプ接続部30の各部を有している。
【0031】
ホッパー13内の内容物は、ポンプ12によって送り出され、この充填ノズル5の入口である接続子(ヘルール)20から充填ノズル5のパイプ先端部分23と液切れパイプ24を経由して包装袋内部に充填される。当然、ポンプ12は予め規定された分量を送り出すように駆動され、規定分量を包装袋内に充填した後は駆動を停止し、この動作を繰り返す。即ち、ポンプ12は間歇駆動動作を行っており、内容物の粘度が高い場合は、ポンプ12による圧送駆動が停止しても充填ノズル5のパイプ先端部分23では、直ちに内容物供給が完全に停止することはなく、一部において液ダレ現象が発生することがある。
【0032】
このため、上記液ダレ現象を防ぐために充填ノズル5には、エアー供給装置とエアーカットパイプ31と液切れパイプ24と袋膨らましパイプ25とで構成されるエアーカット機構が配備されている。
【0033】
図3は、本発明に係る充填ノズルの先端部分に配備されているエアーカット機構を拡大して説明した正面図であり、図4は、本発明に係る充填ノズルの先端部分に配備されているエアーカット機構を拡大して下から見た下面図である。
【0034】
図3、図4に示すように、充填ノズル5のパイプ垂直部分22内部には、エアーカットパイプ31が挿入されており、このエアーカットパイプ31は、充填ノズル5のパイプ先端部分23まで延在している。そして、三つの固定部材によって充填ノズル5のパイプ先端部分23の中央に固定されている。図3並びに図4においては、この三つの固定部材の内、正面から見易い二つの固定部材に対して符号33と符号34を付して表している。
【0035】
また、充填ノズル5のパイプ先端部分23の内径寸法と同じ外径寸法の液切れパイプ24が、充填ノズル5のパイプ先端部分23に装着されている。この結果充填ノズル5の内容物吐出口は、液切れパイプ24の内径寸法になり、充填ノズル5のパイプ先端部分23の内径寸法より細くなっている。そして、エアーカットパイプ31の下端部32と液切れパイプ24の上端部が同一面に位置するように配置されている。
【0036】
同じく、充填ノズル5のパイプ先端部分23の外径寸法と同じ内径寸法の袋膨らましパイプ25が、充填ノズル5のパイプ先端部分23に装着されている。この結果充填ノズル5の最大パイプ外径寸法は、袋膨らましパイプ25の外径寸法になり、充填ノズル5のパイプ先端部分23の外径寸法より太くなっている。
【0037】
このような本発明に係る充填ノズルのエアーカット動作は、以下のようになっている。最初に、充填ノズル5のパイプ先端部分に装着されているエアーカットパイプ31と液切れパイプ24に関する動作を説明する。
【0038】
(1)自動包装機1のポンプ12によって、ホッパー13内の内容物が充填ノズル5内部に送り込まれ、充填ノズル5のパイプ先端部分23と液切れパイプ24を経由して包装袋内部に充填される。そして、規定分量の内容物を包装袋内に充填した後、自動包装機1のポンプ12の駆動は停止する。
【0039】
(2)充填ノズル5による内容物充填動作が完了した後、直ちにエアー供給装置は、圧縮エアーをエアーカットパイプ接続部30からエアーカットパイプ31内に送り込み、エアーカットパイプ31の下端部32から噴出させる。
【0040】
(3)噴出された圧縮エアーは、液切れパイプ24内に残っている内容物をすべて包装袋内に排出して、液切れパイプ24の内部を空洞にする。この際に、液切れパイプ24の内径寸法は、充填ノズル5のパイプ先端部分23の内径寸法より細くなっているため、液切れパイプ24内に残っている内容物は、吐出口より広がることなく、真下に排出される。
【0041】
(4)このことは、液ダレ原因となる充填ノズル先端部分内部に残っている内容物を飛散することなく排出できることになり、エアーカット動作を確実に実行できると共に、上記動作に伴う飛沫内容物が包装フィルム内壁に付着する事態を抑止している。
【0042】
(5)また、液切れパイプ24の内部を空洞にした結果、充填ノズル5内部に残っている内容物の液面は、エアーカットパイプ31の下端部面と、液切れパイプ24の上端部面に出来上がることになる。このことは、上記内容物の液面面積が液切れパイプ24の上端部面積からエアーカットパイプ31の下端部面積を差し引いた値になることを意味し、このエアーカットパイプ31の下端部面と液切れパイプ24の上端部面に出来上がった内容物の液面面積は、従来用いていたエアーカット機構が装着されていない場合の充填ノズル5のパイプ先端部分における内径面積に比べて、小さな面積になっている。
【0043】
(6)従って、エアーカットパイプ31の下端部面と液切れパイプ24の上端面に出来上がった内容物液面の表面張力による液体保持力は、従来に比べて大きな値になり、さらに、液切れパイプ24の上端部面における一番液ダレを起こし易い中央部分にエアーカットパイプ31の下端部面があるため、液切れパイプ24の上端部面が垂れ下がる事態を抑止し、より一層液ダレ現象を引き起こし難くしている。
【0044】
次に、充填ノズル5のパイプ先端部分に装着されている袋膨らましパイプ25に関する動作を説明する。
【0045】
(1)自動包装機1は、縦シール機構と横シール機構によって連続的に包装フィルムを袋形状にしつつ、充填ノズルによって内容物を間歇充填して個別包装体を製造しているが、この動作に連動して幅方向に二つ折りされた包装フィルムは連続的に下方に繰り出され、この二つ折りされた包装フィルム内には、充填ノズルのパイプ曲がり部分21と、パイプ垂直部分22と、パイプ先端部分23が入れ込まれている。そして、充填ノズルの先端部分23には、内容物噴出口を形成する液切れパイプ24と、袋膨らましパイプ25が装着されている。
【0046】
(2)この袋膨らましパイプ25の外径は、充填ノズル5のパイプ先端部分23の外径寸法より太くなっているため、充填ノズルが入れ込まれている包装フィルムの袋内壁と液切れパイプ24の先端部分とが接触しないように間隔を保っている。
【0047】
(3)このため、液切れパイプ24の先端部分に残っている内容物が包装フィルムの袋内壁に付着することが無くなり、包装袋の投入口を封止する横シール動作において、従来から発生していた内容物噛み込みによる横シール不良を防止することが可能になった。
【0048】
(4)また、エアーカットパイプ31と液切れパイプ24によって、充填ノズル5内部に残っている内容物の液面が液切れパイプ24の上端部面まで上昇したことも、包装フィルム下方繰り出しに伴って発生していたフィルム内壁に内容物が付着する事態を減少させている。
【0049】
以上、図2乃至図4によって説明された本発明は、簡単な構造のエアーカット機構を充填ノズル先端部分に装着することにより、液ダレ防止を図りつつ価格を安くして、しかも維持メンテナンスにおいても容易に対応できる充填ノズルを提供することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 ロールタイプ自動包装機
2 繰り出し装置
3 フィルム折り返しロール
4 製袋機構
5 充填ノズル
6 縦シール機構
7 第一横シール機構
8 第二横シール機構
9 切断カッター機構
10 すべり台
11 コントロールボックス
12 ポンプ装置
13 ホッパー
20 接続子(ヘルール)
21 パイプ曲がり部分
22 パイプ垂直部分
23 パイプ先端部分
24 液切れパイプ
25 袋膨らましパイプ
30 エアーカットパイプ接続部
31 エアーカットパイプ
32 エアーカットパイプ下端部
33、34 固定部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続移送される包装フィルムに縦シール及び横シールを施して包装袋を形成し、この包装袋内に細長いパイプ形状の充填ノズルを用いて内容物を充填し、充填後の包装袋開口部分に再度横シールを施して封止された包装体を形成し、この横シール中央付近をカッター装置によって切り離して個別包装体を作り上げる自動包装機の充填ノズルであって、
前記充填ノズルには、液ダレ防止のためのエアーカット機構が備えられており、
前記エアーカット機構は、充填ノズル内部に挿入されて当該先端部分まで延在したエアーカットパイプと、充填ノズル先端部分の内部に嵌め込まれた液切れパイプと、充填ノズル先端部分の外部に嵌め込まれた袋膨らましパイプと、エアーカットパイプに間歇圧縮エアーを送り込むエアー供給装置と、で構成され、
前記液切れパイプの内径は、充填ノズル先端部分の内径より細くなっており、
前記袋膨らましパイプの外径は、充填ノズル先端部分の外径より太くなっており、
前記エアーカットパイプは、充填ノズル先端部分の中央に固定されると共に、エアーカットパイプの下端部面が前記液切れパイプの上端部面と一致する位置に配置されており、
前記充填ノズルによる内容物充填動作が完了した後に、上記エアーカットパイプは、エアー供給装置から送り込まれた間歇圧縮エアーによって、液切れパイプ内に残った内容物を飛び散らないように排除することを特徴とする自動包装機充填ノズルのエアーカット機構。
【請求項2】
前記袋膨らましパイプは、充填ノズルが入れ込まれている包装袋内壁と液切れパイプの先端部分とが接触しないように間隔を保つことを特徴とする請求項1記載の自動包装機充填ノズルのエアーカット機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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