自動販売機の商品見本展示装置
【課題】立体状商品見本とシート状商品見本と一つのディスプレイ台に混合して展示することが可能で、かつ、価格シールを見栄え良く貼り付けることが可能な自動販売機の商品見本展示装置を提供する。
【解決手段】立体状商品見本を展示するディスプレイ台の前面に配設される商品表示ユニット5により価格情報をデジタル表示する自動販売機の商品見本展示装置であって、前記商品表示ユニット5と前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部61,当該透明平板部61の上部に連ねて形成され、シート状商品見本を保持するレール具63を備えた商品見本展示用アタッチメント6を設けて一つのディスプレイ台に立体状及びシート状商品見本を混合して展示可能とし、前記価格表示ユニット5の電源遮断時(価格表示オフ時)に価格シールを前記透明平板部61に貼着して表示すると共に、当該透明平板部61に価格シール貼着の目印となる標示部62を設けて価格シールを整然と貼り付けることを可能とする。
【解決手段】立体状商品見本を展示するディスプレイ台の前面に配設される商品表示ユニット5により価格情報をデジタル表示する自動販売機の商品見本展示装置であって、前記商品表示ユニット5と前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部61,当該透明平板部61の上部に連ねて形成され、シート状商品見本を保持するレール具63を備えた商品見本展示用アタッチメント6を設けて一つのディスプレイ台に立体状及びシート状商品見本を混合して展示可能とし、前記価格表示ユニット5の電源遮断時(価格表示オフ時)に価格シールを前記透明平板部61に貼着して表示すると共に、当該透明平板部61に価格シール貼着の目印となる標示部62を設けて価格シールを整然と貼り付けることを可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機における本体キャビネットの庫内に缶入り飲料,ペットボトル入り飲料などの商品をコールド,ホット状態に区分して保存し、外扉のディスプレイ室内に設置したディスプレイ台上に複数の商品見本を左右に並べて展示した自動販売機の商品見本展示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の自動販売機の商品見本展示装置について図11を用いて説明する。図11は一般的な缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の斜視図である。図に示すように、この自動販売機は、前面が開放した断熱筐体として形成された本体キャビネット10と、本体キャビネット10の前面に開閉可能に支持された外扉20とからなる。本体キャビネット10の商品収納庫の前面は開閉可能な断熱内扉30によって閉塞されている。本体キャビネット10の庫内には、断熱仕切壁により左右方向に複数の商品収納室に区分され、各商品収納室には商品を横倒し状態で収納するとともに下端部に商品搬出装置を有する商品ラックが収設され、また、各商品収納室の下端には、当該各商品収納室を冷却もしくは加熱して商品ラックに収納した商品をコールド・ホット状態に保存する冷却/加熱ユニットが配設されている。
【0003】
外扉20の前面の上部域は透明板40で覆われ、この透明板40と外扉20に開閉可能に支持された中扉60との間の空間がディスプレイ室50として形成されている。前記中扉60の前面には、本体キャビネット10の庫内に収納した商品に対応した複数の立体状商品見本80を左右に一列に並べて載置したディスプレイ台70が上下方向に3段並べて取付けられている。前記透明板40には、各ディスプレイ台70と対峙する位置に商品選択ボタンユニット90が設けられ、商品選択ボタンユニット90は、ディスプレイ台70に載置された各立体状商品見本80に対応して左右に一列に並べて設けた商品選択ボタン(不図示)を有している。さらに、外扉20の前面には、硬貨識別装置201に連通する硬貨投入口、紙幣識別装置202に連通する紙幣挿入口、硬貨返却口、返却レバー及びロック付ハンドル、商品取出口203などが設けられている。
【0004】
前記ディスプレイ台70は、周知であるので詳細な図示は省略するが、中扉60に固定された左右一対の固定部材とこの左右一対の固定部材に着脱自在に装着される商品載置台からなる。前記商品載置台は、縦断面略コ字形で下方が開放した横長箱状体の内部に蛍光灯などの照明光源が設けられ、その上面壁には立体状商品見本80を嵌合保持する係合穴が左右方向に複数並設されている。
【0005】
前記立体状商品見本80は光透過材料により形成された中空状の本体の底面に光導入部を設け、前記光導入部から本体の内部に光を導入して本体を内側から照明するように構成されている。前記立体状商品見本80は前記ディスプレイ台70に形成した係合穴に嵌合保持されると、ディスプレイ台70の内部に設けた照明光源からの光がディスプレイ台70の係合穴と立体状商品見本80の底部に形成した光導入部とを通して中空状の商品見本の内部に照射され、商品見本が恰も発光しているように展示されることは周知である。前記立体状商品見本80は立体、具体的には、缶,瓶,ペットボトルなどの容器形状に一致させた中空状の本体を備えた商品見本や、前記中空状の本体を縦方向に半分に切断した半割り状の商品見本などが一般的であるが、ディスプレイ台70の係合穴に嵌合させることができない、例えば、缶,瓶,ペットボトルなどの容器から中身飲料などを抜いた空容器などを展示する場合には、ディスプレイ台70の係合穴に着脱自在な商品見本展示用アタッチメントを用いて空容器を展示するように構成されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
また、庫内における商品の保存状態(商品のコールド,ホット状態)、及び商品価格の表示のため、前記ディスプレイ台70の前面に各立体状商品見本80に対応する商品のコールド,ホット状態を表す冷温パターン(寒色である青色,暖色である赤色)を表示する冷温表示部材、及び商品価格の価格情報を表示する価格表示部材を装着するのが一般的である一方、商品の入れ替えや商品価格の変更の際における価格情報の変更を容易にするため、価格表示部材に替えて液晶ディスプレイ(LCD)や7セグメント型数字表示器を備えた商品情報表示ユニットを用いて価格表示を行うものも知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−242505号公報
【特許文献2】特開2008−21240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1に記載された立体状の商品見本に加え、プラスチックシートに商品の外観意匠を印刷した矩形平板からなるシート状商品見本が知られており、このシート状商品見本と立体状の商品見本を同一のディスプレイ台に並べて展示することが望まれている。しかしながら、シート状商品見本は立体状の商品見本のようにディスプレイ台の開口部に直接嵌合させることが困難である。このため、シート状商品見本を保持するとともにディスプレイ台の係合穴と係合する係合部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設けることが考えられる。ところが、シート状商品見本は剛性の弱い薄いプラスチックシートからなることからシート状商品見本の下端のみを保持した場合にはシート状商品見本は起立姿勢を維持することができずに折れ曲がってしまう。このため、商品見本展示用アタッチメントを細長いシート状商品見本の周縁を保持するような大形のものとせねばならず、コストが嵩むという課題を有する。
【0009】
また、自動販売機においては、需要電力のピーク時に冷却/加熱運転を停止して消費電力量の低減を図っているが、更なる消費電力量の低減のために照明を消灯する取り組みが行われている。この場合、特許文献2に記載された価格表示ユニットもご多分に漏れず電源遮断の対象となる。このように、価格表示ユニットの電源が遮断された場合の対応策として、商品価格の価格情報を表示した価格表示部材をディスプレイ台に装着することが考えられるが、この場合には費用が嵩むことから価格情報を表示した価格シールを貼り付けるのが一般的である。ところが、価格シールの貼り付けに際して価格シールの貼り付け位置はメンテナンス作業を行うオペレーターの勘が頼りとなる。すなわち、常日頃においてはディスプレイ台における価格表示ユニットによる価格情報の表示領域について意識することがなく、いざ価格シールを貼り付けようとした場合、価格シールの貼り付け位置はオペレーターの勘に頼らざるを得ない。そして、価格シールは一つのディスプレイ台に対して複数枚、すなわち、ディスプレイ台に展示された複数の商品見本に対応して複数枚存在し、これを見栄え良く貼り付けねばならない。前記見栄えとは、貼り付けられた複数の価格シールの高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔であることを意味しており、見栄えが悪い場合には利用者にぞんざいな印象(商品も乱暴に取扱われている印象)を与えて販売機会を逸するおそれがある。この場合、価格シールの貼り付けに時間をかけることが許されるならば、オペレーターの勘が頼りであっても価格シール見栄え良く貼り付けることが可能であるが、価格シールの貼り付けに時間をかけることは販売機会を逸することから許されない。したがって、短時間のうちに価格シールを見栄え良く貼り付けることは至極困難であるという課題を有する。
【0010】
そこで、本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、立体状商品見本とシート状商品見本とを一つのディスプレイ台に混合して展示することが可能で、かつ、短時間のうちに価格シールを見栄え良く貼り付けることが可能な自動販売機の商品見本展示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため請求項1に係る自動販売機の商品見本展示装置は、本体キャビネットの前面を開閉する外扉に形成されたディスプレイ室内に配設され、複数の立体状商品見本を展示するディスプレイ台と、前記ディスプレイ台上に展示された複数の商品見本に対応して少なくとも商品価格の価格情報をデジタル表示する商品情報表示ユニットとを備え、前記商品情報表示ユニットをディスプレイ台の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニットに前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部、及び当該透明平板部の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本を係止固定する保持部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設け、当該商品見本展示用アタッチメントの透明平板部は、前記商品情報表示ユニットにおける価格情報の表示位置に対応する箇所に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、標示部は凹形若しくは凸形のレンズとして形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、薄い平板からなるシート状商品見本の下部に上下方向に延在するとともに下方に開放した二つのスリットが差し込まれる左右方向に延在する塀状のレール具であり、当該レール具に前記シート状商品見本の二つのスリット間の幅寸法よりも小さい幅寸法で前記各シート状商品見本のスリットと相互に係合するスリットを形成してなることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、シート状商品見本の下端を保持する一条の保持溝を有し、かつ、前記一条の保持溝を前方側に凸となるように湾曲状に形成した複数の保持具であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、本体キャビネットの前面を開閉する外扉に形成されたディスプレイ室内に配設され、複数の立体状商品見本を展示するディスプレイ台と、前記ディスプレイ台上に展示された複数の商品見本に対応して少なくとも商品価格の価格情報をデジタル表示する商品情報表示ユニットとを備え、前記商品情報表示ユニットをディスプレイ台の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニットに前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部、及び当該透明平板部の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本を係止固定する保持部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設け、当該商品見本展示用アタッチメントの透明平板部は、前記商品情報表示ユニットにおける価格情報の表示位置に対応する箇所に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することにより、シート状商品見本を展示する商品見本展示用アタッチメントを立体状の商品見本を展示するディスプレイ台に追加装備することができるので、立体状の商品見本とシート状商品見本を一つのディスプレイ台に混合して展示することができる。また、商品情報表示ユニットの電源が遮断されて商品価格の価格情報がオフした場合、商品見本展示用アタッチメントの透明平板部に価格シールを貼り付けることにより商品価格の価格情報を表示することができ、この場合、前記商品見本展示用アタッチメントの透明平板部に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することから短時間のうちに価格シールを見栄え良く貼り付けることができる。
【0016】
また、請求項2に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、標示部は凹形若しくは凸形のレンズとして形成されていることにより、商品情報表示ユニットにより商品価格の価格情報を表示している際、当該価格情報を表示部のレンズ効果により拡大して表示することができる。
【0017】
また、請求項3に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、薄い平板からなるシート状商品見本の下部に上下方向に延在するとともに下方に開放した二つのスリットが差し込まれる左右方向に延在する塀状のレール具であり、当該レール具に前記シート状商品見本の二つのスリット間の幅寸法よりも小さい幅寸法で前記各シート状商品見本のスリットと相互に係合するスリットを形成してなることにより、商品見本展示用アタッチメントのレール具に形成したスリット間の幅寸法がシート状商品見本のスリット間の幅寸法よりも小さいことから、前記商品見本展示用アタッチメントのレール具に形成したスリットにシート状商品見本のスリットを差し込んで相互に係合させることによりシート状商品見本が強制的に左右方向に湾曲させられる。したがって、薄い平板からなるシート状商品見本の剛性を高めることができ、これによりシート状商品見本を起立姿勢に維持することができる。
【0018】
また、請求項4に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、シート状商品見本の下端を保持する一条の保持溝を有し、かつ、前記一条の保持溝を前方側に凸となるように湾曲状に形成した複数の保持具であることにより、前記保持溝に下端を装着されたシート状商品見本は保持溝の湾曲に倣って湾曲するので、シート状商品見本が薄い平板からなる場合にもその剛性を高めることができ、シート状商品見本を安定した起立姿勢で展示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1に係る自動販売機の商品見本展示装置を示し、(a)はディスプレイ台の要部斜視図、(b)は(a)の正面視右端側の拡大斜視図である。
【図2】図1に示したディスプレイ台の分解斜視図である。
【図3】図1に示したディスプレイ台の組立てを示す分解斜視図である。
【図4】図1に示したディスプレイ台の側面図である。
【図5】商品展示用アタッチメントとシート状商品見本とを分解して示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は取付け状態の側面図である。
【図6】図1に示したディスプレイ台が配設されたディスプレイ室の側面図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置を示し、(a)はディスプレイ台の要部斜視図、(b)は(a)のディスプレイ台の正面視右側の拡大斜視図である。
【図8】図7に示したディスプレイ台を示し、(a)はディスプレイ台の分解斜視図、(b)は(a)の右端側の拡大斜視図である。
【図9】図7に示したディスプレイ台から商品見本展示用アタッチメントを取外して示す分解斜視図である。
【図10】図9に示した商品展示用アタッチメントの保持部を示す平面図である。
【図11】本発明が対象とする自動販売機の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品見本展示装置について添付図面を参照して説明する。ここで、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品見本展示装置が従来装置と相違する点は特にディスプレイ台の周辺であり、ここでは従来装置と相違するディスプレイ台の周辺について説明することとし、また、自動販売機の全体構成は図11に示したものと同一であるので適宜図11を参照しつつ説明を行う。なお、ディスプレイ台は左右対称であるので、図では正面視右側を代表して図示している。
(実施の形態1)
図1において、1はディスプレイ台であり、このディスプレイ台1は薄板鋼板製の商品載置台3と固定部材2とからなる。前記固定部材2は商品載置台3を支持し、当該固定部材2がディスプレイ室50の中扉60(図11参照)に係止固定される。前記商品載置台3は、立体状商品見本80が嵌合係止される複数の係合穴311を備えたステージ状の上面壁31と、上面壁31の両端から下方に延在する左右側壁32,32とからなる。前記固定部材2は、後述する図2に示すように、下面が開放した横長の箱形に形成され、前記商品載置台3を上部から被せることができるように当該商品載置台3よりも一回り小さく形成されている。前記固定部材2に対して商品載置台3は着脱自在に設けられている。前記固定部材2の前面壁23の前面には複数の立体状商品見本80に対応して当該立体状商品見本80のコールド,ホット状態を表す冷温情報41が表示された冷温表示部材4が着脱自在に係止保持され、また、前記固定部材2の前面壁23の背面には商品価格の価格情報51をデジタル表示する価格表示ユニット5が固定されている。前記価格表示ユニット5が商品情報表示ユニットを構成し、この例では冷温表示部材4、及び価格表示ユニット5が左右に2分割されている。
【0021】
図2はディスプレイ台1の分解斜視図、図3はディスプレイ台1の組立てを示す分解斜視図、図4は図1に示したディスプレイ台の側面図、図5は商品展示用アタッチメントとシート状商品見本とを分解して示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は取付け状態の側面図、図6は図1に示したディスプレイ台が配設されたディスプレイ室の側面図であり、これらの図を用いて各部材について更に説明する。
【0022】
前記商品載置台3はステージ状の上面壁31に複数の係合穴311が形成され、左右側面壁32にはそれぞれ内側に向って突出する支持軸35が取付けられている。この支持軸35は、合成樹脂製になり、図1、図2では前記支持軸35の頭部が示されており、後述する図4に示すように、支持軸35の軸部35aの上端側の周面の一部を削ぎ取って平坦面とした断面D状に形成されている。また、前記商品載置台3の前面壁33は、商品載置台3の左右端部に化粧板として形成され、左右の前面壁33の間は大きく切り欠かれて開口している。
【0023】
前記商品載置台3とともにディスプレイ台1を構成する固定部材2は、上面壁21と、上面壁21の両端から下方に延在する左右の側壁22と、上面壁21の前後端から下方に延在する前面壁23及び後面壁24により下面が開放した横長の箱形に形成されている。前記固定部材2の上面壁21及び前面壁23の中央部は大きく切り欠かれて開口しており、当該開口は桟211により左右に二分されている。また、前記固定部材2の側壁22には、前記支持軸35を嵌合支持する異形溝26が形成されている。この異形溝26は、図2,図4に示すように、前記支持軸35を回転可能に支える前半域の円弧状溝部261と、前記円弧状溝部261に連ねて後半域に形成され、前記支持軸35の移動を拘束して商品載置台3を展示位置に保持するスライド溝部262と、前記円弧状溝部261とスライド溝部262との中間位置から側壁22上縁に切欠き開口した挿脱溝部263とからなる。なお、前記円弧状溝部261は支持軸35の軸部より一回り大きく形成され、また、図4に示すように、前記スライド溝部262の高さ寸法hは支持軸35の直径よりも小さい寸法の断面D状の軸部35aに合わせて形成されている。
【0024】
前記固定部材2の前面壁23の下端には前方側に折り返して形成された係止部231を備えている。この係止部231は、前面壁23との間に冷温表示部材4を係止保持する係止溝を形成する。また、前記固定部材2の前面壁23の左右両端部及び桟211には前記係止部231により保持された冷温表示部材4が左右方向にずれるのを防止する係止突起232が形成されている。なお、前記固定部材2の後面壁24には、ディスプレイ室50の中扉60(図6参照)に設けた角穴(不図示)に引っ掛けて当該固定部材2を定位置に固定する係合爪25が切り起こし形成されている。
【0025】
前記固定部材2の前面壁23の背面に固着される価格表示ユニット5は、図2に示すように、7セグメント型数字表示器や液晶ディスプレイからなる表示部が実装された回路基板を内蔵する横長の枠体500を備え、当該枠体500の前面に前記表示部の表示面が露出する表示窓501が形成されている。この価格表示ユニット5は、前記固定部材2の前面壁23の背面に図示を省略したねじにより固着される。
【0026】
前記固定部材2の前面壁23に係止保持される冷温表示部材4は、乳白色(光透過性)のアクリル樹脂により横長帯状に形成されるとともに冷温情報41の表示領域が上下に間隔を置いて区分され、当該上下の表示領域にそれぞれ異なる冷温情報41を互いに逆さにして表示してなる。この実施の形態では、冷温表示部材4の上部の表示領域には「HOT」の文字、下部の表示領域には「COLD」の文字が互いに逆さまに表示されている。なお、図には明示されていないが、冷温情報41は、商品のホット状態を表すパターンとして暖色(赤色)の背景色に白抜きの「HOT」の文字が施され、商品のコールド状態を表すパターンとして寒色(青色)の背景色に白抜きの「COLD」の文字が施されているものである。前記冷温情報41が表示された上下の表示領域の間の中間領域は、当該冷温表示部材4を固定部材2の前面壁23に形成された係止部231に装着した際に前記価格表示ユニット5の表示窓501に対峙するように定められている。また、前記冷温表示部材4を固定部材2の前面壁23に形成された係止部231に装着した際、冷温情報41を表示する上下の表示領域のうち、下方の表示領域が係止部231に隠れるように定められている。
【0027】
なお、ディスプレイ台1(横長の箱形の固定部材2)の内部には、照明光源としての蛍光灯(不図示)が配設され、当該蛍光灯からの光が固定部材2の上面壁21の開口、及び商品載置台3の上面壁31に形成した係合穴311を介して立体状商品見本80の内部に照射されるように構成されているものである。
【0028】
次に、ディスプレイ台1の組立てについて説明すると、まず、固定部材2に価格表示ユニット5を組付ける。この場合、横長の箱形の固定部材2の開放した下面から固定部材2の内部に価格表示ユニット5を挿入し、固定部材2の前面壁23の開口に価格表示ユニット5が臨むように位置決めしたうえで価格表示ユニット5を前面壁23の背面にねじ止めする。このように、価格表示ユニット5が組付けられた固定部材2をディスプレイ室50の中扉60(図6参照)に取付ける。この固定部材2の中扉60への取付けは、固定部材2の後面壁24に、背面側に切り起しにより形成された係合爪25を中扉60に設けた角穴に挿入係止させる。これにより固定部材2が中扉60の所定位置に固定される。次いで、中扉60に固着された固定部材2に対して商品載置台3を、前記固定部材2の上方から被せるように装着する。この場合、商品載置台3の左右側壁32に内側に向けて突出する支持軸35を固定部材2の異形溝26における挿脱溝部263に対峙させた上で、商品載置台3を固定部材2に被せる。そして、商品載置台3の上面壁31の内壁が固定部材2の上面壁21に当接すると、支持軸35が固定部材2の異形溝26に嵌合した状態で商品載置台3が固定部材2に一体化される。この後、商品載置台3を後方(中扉60側)にスライドさせると、支持軸35が異形溝26のスライド溝部262に移動して商品見本展示位置にセットされる。
【0029】
そして、固定部材2に対して商品載置台3を商品見本展示位置にセットした状態で、固定部材2の前面壁23に形成した係止部231に冷温表示部材4を装着する。この場合、冷温表示部材4は、左端部若しくは右端部と中央部の係止突起232,232の間に位置させたうえで、係止部231の上方から冷温表示部材4の背面を前面壁23に沿わせつつ係止部231の保持溝に挿入する。これにより冷温表示部材4はディスプレイ台1の前面に係止保持される。
【0030】
前述したように、固定部材2の異形溝26に支持軸35を嵌合させて商品載置台3を商品見本展示位置にセットするとともに固定部材2の前面壁23の係止部231に冷温表示部材4を装着したディスプレイ台1は、図1に示すように、商品載置台3に載置された複数の立体状商品見本80を起立姿勢で展示している。そして、ディスプレイ台1の前面に位置する冷温表示部材4及び価格表示ユニット5によりそれぞれの立体状商品見本80のコールド,ホット状態を表す冷温情報41及び商品価格の価格情報51が表示される。この場合、冷温表示部材4における冷温情報41を表示した上下の表示領域のうちの上方の表示領域が表示(図示の場合、「HOT」の冷温情報)され、冷温表示部材4における冷温情報41を表示した上下の表示領域の間の中間領域に価格表示ユニット5の価格情報51が表示される。前記価格表示ユニット5の価格情報51が表示される冷温表示部材4における中間領域は光透過性の乳白色に着色されているので、価格情報51が浮き上がって表示される。なお、価格表示ユニット5の表示部に商品価格の数字のみを表示する場合には、エンマーク(\)を表示した透明板を冷温表示部材4に重ね合わせて配設することができる。この場合、価格表示ユニット5に透明板に表示したエンマーク(\)を照射するLEDを設けると、冷温表示部材4における中間領域に価格情報51とともにエンマーク(\)も浮かび上がって表示される。
【0031】
さて、シート状商品見本81を起立姿勢でディスプレイ台1に展示するための商品見本展示用アタッチメント6について図5を用いて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6は、冷温表示部材4に相当する大きさを有する透明平板部61及び当該透明平板部61の上部に連ねて形成されたレール具63からなる透明なプラスチック成形品である。前記透明平板部61は、冷温表示部材4の長さに相当する横幅を有する横長帯状に形成されている。この透明平板部61の平板面の所定位置には、複数の凸レンズからなる標示部62が形成されている。この場合、標示部62は凸面が透明平板部61の面と面一となるように透明平板部61に埋設して形成するのがよい。前記透明平板部61の上部に連ねて形成されたレール具63は、透明平板部61の上端から前方に突出する庇部610(図5の(c)参照)の略中央から上側に突出し、左右方向に延在する塀状に形成されている。レール具63の前面には差し込み溝611が形成されている。この差し込み溝611には次に示すシート状商品見本81が差し込まれるものである。また、前記レール具63には複数のスリット631・・・が形成されている。
【0032】
前記シート状商品見本81は、可撓性の薄いプラスチックシートに商品の外観意匠を印刷した矩形平板状の透明若しくは半透明のシートからなるものである。このシート状商品見本81の下部には上下方向に延在するとともに下方に開放した少なくとも二つのスリット810、810が設けられ、左右側縁の下端寄りには切欠811,811がそれぞれ設けられている。前記スリット810、810の深さは、前記商品見本展示用アタッチメント6のレール具63におけるスリット631の下縁から差し込み溝611の溝底までの長さより僅かに長い寸法に定められている。
【0033】
ここで、前記商品見本展示用アタッチメント6のレール具63に形成された複数のスリット631・・・は、シート状商品見本81の下部に形成されたスリット810、810に対応してそれぞれのシート状商品見本81ごとに設けられているものである。図5の(b)に示すように、各シート状商品見本81の下部に形成されたスリット810、810の間の幅寸法L2と、このスリット810、810に対応してレール具63に形成された一対のスリット631,631の間の幅寸法L1は、L2>L1となるように定められている。
【0034】
次に、前記商品見本展示用アタッチメント6のディスプレイ台1への取付けについて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6は、その透明平板部61を、ディスプレイ台1を構成する固定部材2の前面壁23に沿って配設された冷温表示部材4に前後に重ね合わせて装着することによりディスプレイ台1の前面に配備される。具体的には、冷温表示部材4と固定部材2の前面壁23との間に商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61を挿入し、前記冷温表示部材4と固定部材2の前面壁23により透明平板部61を挟持固定する(図6参照)。この場合、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に形成された複数の標示部62は、固定部材2に固着された価格表示ユニット5の表示窓501と対峙するように定められている。
【0035】
前記ディスプレイ台1に装着された商品見本展示用アタッチメント6のレール具63にシート状商品見本81が取付けられる。このシート状商品見本81のレール具63への取付けは、シート状商品見本81の左右のスリット810、810(図5参照)をレール具63に形成した一対のスリット631,631に差し込むことによってシート状商品見本81が位置決めされるものである。このように、シート状商品見本81の左右のスリット810、810をレール具63に形成した一対のスリット631,631に差し込むことによってシート状商品見本81が位置決めされるとともに前方側に凸となるように湾曲した状態が維持されることにより薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を起立姿勢に自立ことが可能となる。そして、ディスプレイ台1に取付けられた商品見本展示用アタッチメント6のレール具63と商品載置台3の複数の係合穴311にシート状商品見本81と立体状の立体状商品見本80を適宜取付けることにより、シート状商品見本81と立体状商品見本80を同一のディスプレイ台1に並べて展示することができる。なお、図6において、900は商品選択ボタンユニット90を透明板40に取付けるための取付金具である。この取付金具900は商品選択ボタンユニット90の幅に対応する幅を有する断面コ字状の横長帯状に形成されている。
【0036】
ここで、前記シート状商品見本81には切欠811(図1の(a)、図5の(a)参照)が設けられている。この切欠811について次に説明する。前述したような矩形平板状のシート状商品見本81の下端を湾曲させた際、シート状商品見本81の全体が湾曲してしまうことがある。そこで、シート状商品見本81には左右側縁の下部側に切欠811を設けている。このように、切欠811を有するシート状商品見本81の下端を湾曲させる、つまり、前記商品見本展示用アタッチメント6のレール具63に装着した場合、シート状商品見本81の切欠811よりも下部側はレール具63への装着により湾曲(曲率の小さい湾曲)するが、前記切欠811によって下部側との繋がりが一部絶たれた切欠811よりも上部側の湾曲は下部側の湾曲に対して比較的小さくなる(曲率の大きな湾曲となる)。このように、切欠811を形成することによりシート状商品見本81の湾曲を抑えることができる一方、切欠811よりも下部側はレール具63への装着により湾曲することから薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を安定して起立姿勢に維持することができる。なお、切欠811は角型に限らず円弧形状とすることもでき、さらに、切欠811に代えて切り込みを入れることもできるものである。
【0037】
図1に示すように、商品見本展示用アタッチメント6をディスプレイ台1に取付けてシート状商品見本81と立体状商品見本80を混合して展示した状態で、ディスプレイ台1の価格表示ユニット5に通電すると、ディスプレイ台1の前面に配設された冷温表示部材4におけるそれぞれのコールド,ホット状態を表す冷温情報41(図示の場合、「HOT」の冷温情報)の下部領域に価格情報51が浮かび上がるように表示される。この場合、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に形成された複数の標示部62が、固定部材2に固着された価格表示ユニット5のそれぞれの表示窓501と対峙するように定められ、かつ、凸レンズとして形成されていることにより、価格表示ユニット5の価格情報51が拡大して表示される。
【0038】
一方、節電のために価格表示ユニット5の電源が遮断された場合、価格表示ユニット5の価格情報51の代わりに商品価格の価格情報を表示した価格シール52(図5参照)が用いられ、以下、この価格シール52の貼り付けについて説明する。この実施の形態においては、価格シール52は商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に貼り付けられる。この場合、自動販売機の外扉20(図11参照)を開放した後、外扉20に閉扉状態に係止された中扉60を開放してディスプレイ台1の前面を露出させる。そして、ディスプレイ台1に装着された商品見本展示用アタッチメント6を取り外したうえで、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に価格シール52を貼り付ける。ここで、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61には標示部62、つまり、価格シール52の貼り付け位置を示す目印が形成されているので、この標示部62の上に価格シール52を貼り付ければよい。このように、標示部62に合わせて価格シール52を貼り付ければよいので、価格シール52の貼着を極めて簡単に行うことができ、貼着作業時間を短縮することが可能となる。
【0039】
また、前記標示部62は、価格表示ユニット5のそれぞれの表示窓501と対峙するように定められていることから、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔であり、当該標示部62に合わせて貼り付けられた複数の価格シール52もその高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本(立体状商品見本80,シート状商品見本81)に対応して左右方向に等間隔となる。したがって、価格シール52が貼着された商品見本展示用アタッチメント6を再びディスプレイ台1に装着すれば、図1に示した価格表示ユニット5の価格情報51と略同一の位置に価格シール52の価格情報が表示される。つまり、価格シール52は、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔となるので、見栄えを損なうことがない。
【0040】
前述した本発明の実施の形態1に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、本体キャビネット10の前面を開閉する外扉20に形成されたディスプレイ室50内に配設され、複数の立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1と、前記ディスプレイ台1上に展示された複数の立体状商品見本80に対応して少なくとも商品価格の価格情報51をデジタル表示する商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)とを備え、前記商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)をディスプレイ台1の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)に前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部61、及び当該透明平板部61の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本81を係止固定する保持部(レール具63)を備えた商品見本展示用アタッチメント6を設け、当該商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61は、前記商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)における価格情報51の表示位置に対応する箇所に価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62を有することにより、シート状商品見本81を展示する商品見本展示用アタッチメント6を立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1に追加装備することができるので、立体状商品見本80とシート状商品見本81を一つのディスプレイ台1に混合して展示することができる。また、商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)の電源が遮断されて商品価格の価格情報51が消灯された場合、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に価格シール52を貼り付けることにより商品価格の価格情報51を表示することができ、この場合、前記商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62を有することから価格シール52を短時間のうちに見栄え良く貼り付けることができるものである。
【0041】
なお、上記実施の形態1においては、レール具63が前方を向く庇部610の上面に形成したについて説明したが、例えば、庇部610が後方を向くものであってもよく、また、透明平板部61の延長線上にレール具63を形成したうえで、シート状商品見本81の下端と当接する当接部を設けることもできる。したがって、レール具63とはシート状商品見本81のスリット810、810を差し込むことによりシート状商品見本81を湾曲した状態で自立させるものを総称するものであり、前述した実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態2)
上記実施の形態1においては、ディスプレイ台の前面に商品情報表示ユニットとしての価格表示ユニット5を配設したものについて説明したが、ディスプレイ台の前面に、商品のコールド,ホット状態を表す冷温表示及び商品価格の価格表示を行う液晶表示部を備えた商品情報デジタルディスプレイを配設したものの場合、商品情報デジタルディスプレイに並べて商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61を配設することもできるものであり、以下にディスプレイ台の前面に商品情報デジタルディスプレイを配設したものについて説明する。図7〜図10は、本発明の実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置を示す。
【0042】
図7において、1Aはディスプレイ台であり、このディスプレイ台1Aは鋼板製の固定部材2Aと商品載置台3Aとからなる。前記固定部材2Aは商品載置台3Aを支持する腕木としてのブラケット27(図8参照)を有し、当該ブラケット27が中扉60(図11参照)に係止固定されている。7は液晶ディスプレイ(LCD)を備えた商品情報デジタルディスプレイであり、商品載置台3Aに載置された複数の立体状商品見本80若しくは後述するシート状商品見本81に対応して当該立体状商品見本80のコールド,ホット状態を表す冷温表示及び商品価格の価格表示を行う液晶表示部71を備えている。この商品情報デジタルディスプレイ7が商品情報表示ユニットを構成する。8は左右方向に延在する鋼板製の取付金具であり、前記固定部材2Aにねじ止めされて商品情報デジタルディスプレイ7の下端を保持するものである。
【0043】
前記固定部材2Aは、図8に示すように左右のブラケット27を天板28により連結してなり、天板28には複数の開口281が形成されるとともに天板28の前縁には前方斜め上方に折り曲げられた係止片282が設けられている。前記固定部材2Aの左右のブラケット27は左右対称であるので、ここでは正面視右側のブラケット27を代表として説明する。前記ブラケット27には上面に向けて開放した挿脱溝部27aが形成されるとともに前縁に商品情報デジタルディスプレイ7を係止する係止部27b、及びねじSが螺合するねじ穴27cが形成されている。前記ブラケット27の後縁には内方に向けて折り曲げられた後壁29(図8の(a)参照)が形成され、この後壁29に切起しにより係止片291が形成されている。この係止片291を中扉60(図11参照)に設けた係止穴に嵌合させることにより固定部材2Aが中扉60に係止固定される。
【0044】
前記商品載置台3Aは、図8に示すように、上面壁31Aの両端から下方に延在された左右側壁32Aを備えてなり、上面壁31Aには立体状商品見本80を嵌合保持する係合穴311Aが左右方向に複数並設されている。前記商品載置台3Aの左右側壁32Aは左右対称であるので、ここでは正面視右側の側壁32Aを代表として説明する。前記側壁32Aには、前方斜め下方向に開放した切欠36が形成されている。また、前記側壁32Aには内側に向けて切起した当接片37が形成されている。
【0045】
前記商品情報デジタルディスプレイ7は、図8に示すように、液晶表示部71が実装された回路基板を内蔵する横長のデジタル表示ユニット72の前面に白色塗装が施された化粧枠73を組付けてなるものである。前記化粧枠73には液晶表示部71に対応する箇所に窓731が形成されており、化粧枠73の上端部は後方斜め下方に向けて傾斜した係合片732が形成されている。この係合片732は固定部材2Aの天板28に形成された係止片282に係合するものである。なお、図8の(b)に示すように、化粧枠73の前面から側方寄りには切り起こしにより係止爪733が形成されている。図示は省略したが、化粧枠73の左端側にも前記係止爪733と向う合うように係止爪が切り起こしにより形成されているものである。これらの係止爪733により化粧枠73の前面に配備された横長帯状の透明なカバー部材74が保持されているものである。前記透明なカバー部材74は、デジタル表示ユニット72の液晶表示部71を保護するものである。
【0046】
前記取付金具8は縦断面が略L字形に形成された鋼板製になり、白色塗装が施されている。また、前記取付金具8の前面側の板面(L字形における長辺側の板面)には階段状の段差部8A(図8の(b)参照)が形成されているとともにねじSが挿通するねじ挿通穴82が穿孔されている。
【0047】
次に、ディスプレイ台1Aの組立てについて説明すると、まず、左右一対の固定部材2Aを中扉60(図11参照)に取付ける。この固定部材2Aの中扉60への取付けは、左右ブラケット27の後壁29に切起しにより形成された係止片291を中扉60の所定位置に穿孔した係合穴に嵌合させることにより固定部材2Aが中扉60に固着される。次いで、中扉60に固着された固定部材2Aの左右ブラケット27に対して商品載置台3Aを、固定部材2Aの上方から被せるように装着する。この場合、商品載置台3Aの左右側壁32Aに内側に向けて切起した当接片37を左右ブラケット27の挿脱溝部27aに対峙させた上で、商品載置台3Aを固定部材2Aに被せる。そして、商品載置台3Aの上面壁31Aが固定部材2Aの天板28に当接すると、商品載置台3Aの左右側壁32Aの当接片37が左右ブラケット27の挿脱溝部27aに嵌合した状態で固定部材2Aにセットされる。ここで、商品載置台3Aの左右側壁32Aに内側に向けて切り起した当接片37が固定部材2Aの挿脱溝部27aに嵌合しているので、商品載置台3Aの前後方向への移動が規制される。
【0048】
次いで、前記商品情報デジタルディスプレイ7を中扉60(図11参照)に固着された前記固定部材2Aに次のように組付ける。すなわち、商品情報デジタルディスプレイ7の背面を固定部材2Aの左右ブラケット27の前縁に当接させ、その際、商品情報デジタルディスプレイ7の下面を左右ブラケット27の係止部27bの上方に位置させた上で、商品情報デジタルディスプレイ7を左右ブラケット27の前縁に沿わせた状態で商品情報デジタルディスプレイ7の下面が左右ブラケット27の係止部27bに当接するまで下方にスライドさせる。前記商品情報デジタルディスプレイ7の下面が前記係止部27bに当接すると商品情報デジタルディスプレイ7が固定部材2Aに位置決めされるとともに前記商品情報デジタルディスプレイ7における化粧枠73の係合片732が固定部材2Aの天板28の前縁に形成した係止片282に係合する。この状態で取付金具8を、その段差部8Aが商品情報デジタルディスプレイ7の下面に沿うように配設し、ねじSにより左右ブラケット27にねじ止めする。これにより、商品情報デジタルディスプレイ7が固定部材2Aに固定される。なお、前記固定部材2Aの左右ブラケット27の中扉60(図11参照)への固着位置を適宜定めることにより、商品情報デジタルディスプレイ7の左右端部は、当該左右ブラケット27よりも外側に突出しているものである。
【0049】
前述したように固定部材2Aに商品載置台3Aをセットするとともに固定部材2Aに商品情報デジタルディスプレイ7を取付けたディスプレイ台1Aには、図7に示すように、商品載置台3Aに展示された立体状商品見本80とシート状商品見本81とを起立姿勢で展示している。シート状商品見本81は、可撓性の薄いプラスチックシートに商品の外観意匠を印刷した矩形平板状の透明若しくは半透明のシートからなるものである。このシート状商品見本81は商品見本展示用アタッチメント6Aを介してディスプレイ台1Aに取り付けられるが、これについては後述する。そして、ディスプレイ台1Aの前面に位置する商品情報デジタルディスプレイ7における各液晶表示部71にそれぞれの商品見本80,81のコールド,ホット状態を表す冷温情報75(図示の場合、「COLD」の冷温情報)、及び商品価格の価格情報76が表示される。なお、商品情報デジタルディスプレイ7の下端を保持する取付金具8は、図11に示したディスプレイ室50の前面の透明板40に設けられた商品選択ボタンユニット90の背後に位置しており、自動販売機の正面からは商品選択ボタンユニット90に隠れて見えないようになっている。
【0050】
さて、シート状商品見本81を起立姿勢でディスプレイ台1Aに展示するための商品見本展示用アタッチメント6Aについて図9、図10を用いて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6Aは、商品情報デジタルディスプレイ7の前面に配備された横長帯状の透明なカバー部材74(図8の(b)参照)に相当する大きさを有する透明平板部61A及び当該透明平板部61Aの上部に連ねて形成された保持具63Aからなるプラスチック成形品である。前記透明平板部61Aは、商品情報デジタルディスプレイ7の化粧枠73に形成された左右の係止爪733の間の間隔に相当する横幅を有する横長帯状に形成されている。この透明平板部61Aの平板面の所定位置には、複数の凹レンズからなる標示部62Aが形成されている。前記透明平板部61Aの上部に連ねて形成された保持具63A、この例では、商品載置台3Aの上面壁31Aに形成されたところの、立体状商品見本80を嵌合保持する12個の係合穴311A(図8参照)に対応して設けられた12個の保持具63Aは、それぞれ前方側に凸の湾曲状に形成されており、その湾曲に沿ってそれぞれ一条の保持溝631(図10を参照)が形成されている。前記保持溝631は薄いシート状商品見本81が挿入され、当該シート状商品見本81を保持するものである。この薄いシート状商品見本81を保持するために保持溝631の溝幅は微小間隙として形成せねばならない。このため、図10に示すように、前記保持溝631の内壁は互い違いに噛み合う鋸歯状に形成され、両者の鋸歯の先端の間に微小間隙が生じるように構成されている。
【0051】
ここで、図10に示すように、前記保持溝631は、その内壁に互い違いに噛み合うように形成された鋸歯のうち、少なくとも保持溝631の左右端部632,632と中央部633における対向する鋸歯の先端の間の間隔L10をシート状商品見本81の厚みと略一致する狭幅とし、他の領域における対向する鋸歯の先端の間の間隔L20をシート状商品見本81の厚みに対して比較的広い広幅として構成されている。このように、保持溝631は、シート状商品見本81の厚みと略一致する間隔L10の狭幅の溝が分散して形成される一方、狭幅の溝を除く他の溝がシート状商品見本81の厚みに対して比較的広い間隔L20の広幅の溝として形成されていることから、分散された狭幅の溝にシート状商品見本81を挿入すればよい。したがって、保持溝631が全域に亘って狭幅の溝である場合には保持溝631が湾曲していることも手伝ってシート状商品見本81の保持溝631への挿入作業に手間がかかるのに対し、狭幅の溝を分散させた場合には分散された狭幅の溝にシート状商品見本81の保持溝631へ挿入すればよいので、その挿入作業が頗る容易となり、シート状商品見本81の保持溝621Aへの挿入作業を簡単にすることができる。しかも、分散された狭幅の溝によってシート状商品見本81を保持するので、シート状商品見本81を湾曲した状態に維持することができ、薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を安定した起立姿勢で展示することができる。
【0052】
次に、前記商品見本展示用アタッチメント6Aのディスプレイ台1Aへの取付けについて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6Aは、商品情報デジタルディスプレイ7の前面に配備された横長帯状の透明なカバー部材74を取外したうえで、透明平板部61Aを化粧枠73の前面に配備した後、化粧枠73に形成された係止爪733により係止固定する。このように、ディスプレイ台1Aに装着された商品見本展示用アタッチメント6Aの保持具63Aにおける保持溝631にはシート状商品見本81が挿入される。この場合、シート状商品見本81は下端の一部のみが保持溝631に挿入された状態で保持具63Aに保持されることとなるが、保持溝631が湾曲していることからシート状商品見本81も保持溝631の湾曲に倣って平面視前方側に凸となるように湾曲した状態で起立する。このように、シート状商品見本81を湾曲させて保持することにより薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を安定した起立姿勢に維持することができる。そして、商品見本展示用アタッチメント6Aの複数の保持具63A及び商品載置台3Aの複数の係合穴311Aにシート状商品見本81及び立体状の商品見本80を適宜取付けることにより、シート状商品見本81及び立体状の商品見本80を同一のディスプレイ台1Aに並べて展示することができるものである。
【0053】
図7に示すように、商品見本展示用アタッチメント6Aをディスプレイ台1Aに取付けることによりシート状商品見本81と立体状商品見本80を混合して展示した状態で、商品情報デジタルディスプレイ7に通電すると、商品情報デジタルディスプレイ7の液晶表示部71にそれぞれのコールド,ホット状態を表す冷温情報75(図示の場合、「COLD」の冷温情報)、及び商品価格の価格情報76が表示される。この場合、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに形成された複数の標示部62Aが、ディスプレイ台1Aの前面に配設された商品情報デジタルディスプレイ7のそれぞれの液晶表示部71に表示された商品価格の価格情報76と対峙するように定められ、かつ、凹レンズとして形成されていることにより、商品情報デジタルディスプレイ7の価格情報76が拡大して表示される。
【0054】
一方、節電のために商品情報デジタルディスプレイ7の電源が遮断された場合、商品情報デジタルディスプレイ7の価格情報76の代わりに商品価格の価格情報を表示した価格シール52(図9参照)が用いられ、以下、この価格シール52の貼り付けについて説明する。この実施の形態においては、価格シール52は商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに貼り付けられる。この場合、自動販売機の外扉20(図11参照)を開放した後、外扉20に閉扉状態に係止された中扉60を開放してディスプレイ台1Aの前面を露出させる。そして、ディスプレイ台1Aに装着された商品見本展示用アタッチメント6Aを取り外したうえで、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに価格シール52を貼り付ける。ここで、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aには標示部62A、つまり、価格シール52の貼り付け位置を示す目印が形成されており、この標示部62Aの上に価格シール52を貼り付ければよい。このように、標示部62Aに合わせて価格シール52を貼り付ければよいので、価格シール52の貼着作を極めて簡単に行うことができ、貼着作業時間を短縮することが可能となる。
【0055】
また、この場合、前記標示部62Aは、商品情報デジタルディスプレイ7のそれぞれの液晶表示部71に表示された商品価格の価格情報76と対峙するように定められていることから、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔であり、当該標示部62Aに合わせて貼り付けられた複数の価格シール52もその高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本80,81に対応して左右方向に等間隔となる。したがって、価格シール52が貼着された商品見本展示用アタッチメント6Aを再びディスプレイ台1Aに装着すれば、図7に示した商品情報デジタルディスプレイ7のそれぞれの液晶表示部71に表示された価格情報76と略同一の位置に価格シール52の価格情報が表示される。つまり、価格シール52は、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔となるので、見栄えを損なうことがない。
【0056】
なお、この実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置においては、節電のために商品情報デジタルディスプレイ7の電源が遮断された場合には、ディスプレイ台1Aに展示されたシート状商品見本81と立体状商品見本80のそれぞれのコールド,ホット状態を表す冷温情報75もオフしてしまう。そのため、冷温情報を表示した冷温シール(不図示)を商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに貼り付けることができる。この場合、冷温シールの貼り付け位置の目印として標示部を設けておくのがよい。このように、標示部を設けることにより、冷温シールの貼り付けに要する時間を短縮することができるとともに見栄えを損なうことがないものである。
【0057】
前述した本発明の実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、本体キャビネット10の前面を開閉する外扉20に形成されたディスプレイ室50内に配設され、複数の立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1Aと、前記ディスプレイ台1A上に展示された複数の立体状商品見本80に対応して少なくとも商品価格の価格情報76をデジタル表示する商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)とを備え、前記商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)をディスプレイ台1の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)に前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部61A、及び当該透明平板部61Aの上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本81を係止固定する保持部(保持具63A)を備えた商品見本展示用アタッチメント6Aを設け、当該商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aは、前記商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)における価格情報76の表示位置に対応する箇所に価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62Aを有することにより、シート状商品見本81を展示する商品見本展示用アタッチメント6Aを立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1Aに追加装備することができるので、立体状商品見本80とシート状商品見本81を一つのディスプレイ台1Aに混合して展示することができる。また、商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)の電源が遮断されて商品価格の価格情報76がオフした場合、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに価格シール52を貼り付けることにより商品価格の価格情報76を表示することができ、この場合、前記商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62Aを有することから価格シール52を見栄え良く貼り付けることができるものである。
【0058】
なお、前記実施の形態2ではシート状商品見本81と立体状商品見本80とを一つのディスプレイ台1に混合して展示することについて説明したが、立体状商品見本80の前面に位置する商品見本展示用アタッチメント6Aの保持溝631に広告シートを装着することもできる。この場合、広告シートはシート状商品見本81と同様に可撓性の薄い透明なプラスチックシートからなり、「新発売」などの広告を表示したものである。また、商品見本展示用アタッチメント6Aは透明平板部61Aを商品情報デジタルディスプレイ7のカバー部材74を兼用するものについて説明したが、これに限るものではない。前記カバー部材74を残す場合には、取付金具8に商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aを係止固定する係止爪を設ければよく、前述した実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【符号の説明】
【0059】
1,1A…ディスプレイ台、2…固定部材、2A…ブラケット(固定部材)、3,3A…商品載置台、4…冷温表示部材、5…価格表示ユニット(商品情報表示ユニット)、6,6A…商品見本展示用アタッチメント、7…商品情報デジタルディスプレイ(商品情報表示ユニット)、8…取付金具、10…本体キャビネット、20…外扉、30…内扉、50…ディスプレイ室、51,76…価格情報、60…中扉、61,61A…透明平板部、62,62A…標示部、63…レール具(保持部)、63A…保持具(保持部)、71…液晶表示部、72…デジタル表示ユニット、80…立体状商品見本、81…シート状商品見本、311…係合穴、631…スリット、810…スリット、811…切欠。
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機における本体キャビネットの庫内に缶入り飲料,ペットボトル入り飲料などの商品をコールド,ホット状態に区分して保存し、外扉のディスプレイ室内に設置したディスプレイ台上に複数の商品見本を左右に並べて展示した自動販売機の商品見本展示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の自動販売機の商品見本展示装置について図11を用いて説明する。図11は一般的な缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の斜視図である。図に示すように、この自動販売機は、前面が開放した断熱筐体として形成された本体キャビネット10と、本体キャビネット10の前面に開閉可能に支持された外扉20とからなる。本体キャビネット10の商品収納庫の前面は開閉可能な断熱内扉30によって閉塞されている。本体キャビネット10の庫内には、断熱仕切壁により左右方向に複数の商品収納室に区分され、各商品収納室には商品を横倒し状態で収納するとともに下端部に商品搬出装置を有する商品ラックが収設され、また、各商品収納室の下端には、当該各商品収納室を冷却もしくは加熱して商品ラックに収納した商品をコールド・ホット状態に保存する冷却/加熱ユニットが配設されている。
【0003】
外扉20の前面の上部域は透明板40で覆われ、この透明板40と外扉20に開閉可能に支持された中扉60との間の空間がディスプレイ室50として形成されている。前記中扉60の前面には、本体キャビネット10の庫内に収納した商品に対応した複数の立体状商品見本80を左右に一列に並べて載置したディスプレイ台70が上下方向に3段並べて取付けられている。前記透明板40には、各ディスプレイ台70と対峙する位置に商品選択ボタンユニット90が設けられ、商品選択ボタンユニット90は、ディスプレイ台70に載置された各立体状商品見本80に対応して左右に一列に並べて設けた商品選択ボタン(不図示)を有している。さらに、外扉20の前面には、硬貨識別装置201に連通する硬貨投入口、紙幣識別装置202に連通する紙幣挿入口、硬貨返却口、返却レバー及びロック付ハンドル、商品取出口203などが設けられている。
【0004】
前記ディスプレイ台70は、周知であるので詳細な図示は省略するが、中扉60に固定された左右一対の固定部材とこの左右一対の固定部材に着脱自在に装着される商品載置台からなる。前記商品載置台は、縦断面略コ字形で下方が開放した横長箱状体の内部に蛍光灯などの照明光源が設けられ、その上面壁には立体状商品見本80を嵌合保持する係合穴が左右方向に複数並設されている。
【0005】
前記立体状商品見本80は光透過材料により形成された中空状の本体の底面に光導入部を設け、前記光導入部から本体の内部に光を導入して本体を内側から照明するように構成されている。前記立体状商品見本80は前記ディスプレイ台70に形成した係合穴に嵌合保持されると、ディスプレイ台70の内部に設けた照明光源からの光がディスプレイ台70の係合穴と立体状商品見本80の底部に形成した光導入部とを通して中空状の商品見本の内部に照射され、商品見本が恰も発光しているように展示されることは周知である。前記立体状商品見本80は立体、具体的には、缶,瓶,ペットボトルなどの容器形状に一致させた中空状の本体を備えた商品見本や、前記中空状の本体を縦方向に半分に切断した半割り状の商品見本などが一般的であるが、ディスプレイ台70の係合穴に嵌合させることができない、例えば、缶,瓶,ペットボトルなどの容器から中身飲料などを抜いた空容器などを展示する場合には、ディスプレイ台70の係合穴に着脱自在な商品見本展示用アタッチメントを用いて空容器を展示するように構成されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
また、庫内における商品の保存状態(商品のコールド,ホット状態)、及び商品価格の表示のため、前記ディスプレイ台70の前面に各立体状商品見本80に対応する商品のコールド,ホット状態を表す冷温パターン(寒色である青色,暖色である赤色)を表示する冷温表示部材、及び商品価格の価格情報を表示する価格表示部材を装着するのが一般的である一方、商品の入れ替えや商品価格の変更の際における価格情報の変更を容易にするため、価格表示部材に替えて液晶ディスプレイ(LCD)や7セグメント型数字表示器を備えた商品情報表示ユニットを用いて価格表示を行うものも知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−242505号公報
【特許文献2】特開2008−21240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1に記載された立体状の商品見本に加え、プラスチックシートに商品の外観意匠を印刷した矩形平板からなるシート状商品見本が知られており、このシート状商品見本と立体状の商品見本を同一のディスプレイ台に並べて展示することが望まれている。しかしながら、シート状商品見本は立体状の商品見本のようにディスプレイ台の開口部に直接嵌合させることが困難である。このため、シート状商品見本を保持するとともにディスプレイ台の係合穴と係合する係合部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設けることが考えられる。ところが、シート状商品見本は剛性の弱い薄いプラスチックシートからなることからシート状商品見本の下端のみを保持した場合にはシート状商品見本は起立姿勢を維持することができずに折れ曲がってしまう。このため、商品見本展示用アタッチメントを細長いシート状商品見本の周縁を保持するような大形のものとせねばならず、コストが嵩むという課題を有する。
【0009】
また、自動販売機においては、需要電力のピーク時に冷却/加熱運転を停止して消費電力量の低減を図っているが、更なる消費電力量の低減のために照明を消灯する取り組みが行われている。この場合、特許文献2に記載された価格表示ユニットもご多分に漏れず電源遮断の対象となる。このように、価格表示ユニットの電源が遮断された場合の対応策として、商品価格の価格情報を表示した価格表示部材をディスプレイ台に装着することが考えられるが、この場合には費用が嵩むことから価格情報を表示した価格シールを貼り付けるのが一般的である。ところが、価格シールの貼り付けに際して価格シールの貼り付け位置はメンテナンス作業を行うオペレーターの勘が頼りとなる。すなわち、常日頃においてはディスプレイ台における価格表示ユニットによる価格情報の表示領域について意識することがなく、いざ価格シールを貼り付けようとした場合、価格シールの貼り付け位置はオペレーターの勘に頼らざるを得ない。そして、価格シールは一つのディスプレイ台に対して複数枚、すなわち、ディスプレイ台に展示された複数の商品見本に対応して複数枚存在し、これを見栄え良く貼り付けねばならない。前記見栄えとは、貼り付けられた複数の価格シールの高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔であることを意味しており、見栄えが悪い場合には利用者にぞんざいな印象(商品も乱暴に取扱われている印象)を与えて販売機会を逸するおそれがある。この場合、価格シールの貼り付けに時間をかけることが許されるならば、オペレーターの勘が頼りであっても価格シール見栄え良く貼り付けることが可能であるが、価格シールの貼り付けに時間をかけることは販売機会を逸することから許されない。したがって、短時間のうちに価格シールを見栄え良く貼り付けることは至極困難であるという課題を有する。
【0010】
そこで、本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、立体状商品見本とシート状商品見本とを一つのディスプレイ台に混合して展示することが可能で、かつ、短時間のうちに価格シールを見栄え良く貼り付けることが可能な自動販売機の商品見本展示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため請求項1に係る自動販売機の商品見本展示装置は、本体キャビネットの前面を開閉する外扉に形成されたディスプレイ室内に配設され、複数の立体状商品見本を展示するディスプレイ台と、前記ディスプレイ台上に展示された複数の商品見本に対応して少なくとも商品価格の価格情報をデジタル表示する商品情報表示ユニットとを備え、前記商品情報表示ユニットをディスプレイ台の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニットに前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部、及び当該透明平板部の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本を係止固定する保持部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設け、当該商品見本展示用アタッチメントの透明平板部は、前記商品情報表示ユニットにおける価格情報の表示位置に対応する箇所に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、標示部は凹形若しくは凸形のレンズとして形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、薄い平板からなるシート状商品見本の下部に上下方向に延在するとともに下方に開放した二つのスリットが差し込まれる左右方向に延在する塀状のレール具であり、当該レール具に前記シート状商品見本の二つのスリット間の幅寸法よりも小さい幅寸法で前記各シート状商品見本のスリットと相互に係合するスリットを形成してなることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、シート状商品見本の下端を保持する一条の保持溝を有し、かつ、前記一条の保持溝を前方側に凸となるように湾曲状に形成した複数の保持具であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、本体キャビネットの前面を開閉する外扉に形成されたディスプレイ室内に配設され、複数の立体状商品見本を展示するディスプレイ台と、前記ディスプレイ台上に展示された複数の商品見本に対応して少なくとも商品価格の価格情報をデジタル表示する商品情報表示ユニットとを備え、前記商品情報表示ユニットをディスプレイ台の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニットに前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部、及び当該透明平板部の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本を係止固定する保持部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設け、当該商品見本展示用アタッチメントの透明平板部は、前記商品情報表示ユニットにおける価格情報の表示位置に対応する箇所に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することにより、シート状商品見本を展示する商品見本展示用アタッチメントを立体状の商品見本を展示するディスプレイ台に追加装備することができるので、立体状の商品見本とシート状商品見本を一つのディスプレイ台に混合して展示することができる。また、商品情報表示ユニットの電源が遮断されて商品価格の価格情報がオフした場合、商品見本展示用アタッチメントの透明平板部に価格シールを貼り付けることにより商品価格の価格情報を表示することができ、この場合、前記商品見本展示用アタッチメントの透明平板部に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することから短時間のうちに価格シールを見栄え良く貼り付けることができる。
【0016】
また、請求項2に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、標示部は凹形若しくは凸形のレンズとして形成されていることにより、商品情報表示ユニットにより商品価格の価格情報を表示している際、当該価格情報を表示部のレンズ効果により拡大して表示することができる。
【0017】
また、請求項3に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、薄い平板からなるシート状商品見本の下部に上下方向に延在するとともに下方に開放した二つのスリットが差し込まれる左右方向に延在する塀状のレール具であり、当該レール具に前記シート状商品見本の二つのスリット間の幅寸法よりも小さい幅寸法で前記各シート状商品見本のスリットと相互に係合するスリットを形成してなることにより、商品見本展示用アタッチメントのレール具に形成したスリット間の幅寸法がシート状商品見本のスリット間の幅寸法よりも小さいことから、前記商品見本展示用アタッチメントのレール具に形成したスリットにシート状商品見本のスリットを差し込んで相互に係合させることによりシート状商品見本が強制的に左右方向に湾曲させられる。したがって、薄い平板からなるシート状商品見本の剛性を高めることができ、これによりシート状商品見本を起立姿勢に維持することができる。
【0018】
また、請求項4に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、シート状商品見本の下端を保持する一条の保持溝を有し、かつ、前記一条の保持溝を前方側に凸となるように湾曲状に形成した複数の保持具であることにより、前記保持溝に下端を装着されたシート状商品見本は保持溝の湾曲に倣って湾曲するので、シート状商品見本が薄い平板からなる場合にもその剛性を高めることができ、シート状商品見本を安定した起立姿勢で展示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1に係る自動販売機の商品見本展示装置を示し、(a)はディスプレイ台の要部斜視図、(b)は(a)の正面視右端側の拡大斜視図である。
【図2】図1に示したディスプレイ台の分解斜視図である。
【図3】図1に示したディスプレイ台の組立てを示す分解斜視図である。
【図4】図1に示したディスプレイ台の側面図である。
【図5】商品展示用アタッチメントとシート状商品見本とを分解して示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は取付け状態の側面図である。
【図6】図1に示したディスプレイ台が配設されたディスプレイ室の側面図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置を示し、(a)はディスプレイ台の要部斜視図、(b)は(a)のディスプレイ台の正面視右側の拡大斜視図である。
【図8】図7に示したディスプレイ台を示し、(a)はディスプレイ台の分解斜視図、(b)は(a)の右端側の拡大斜視図である。
【図9】図7に示したディスプレイ台から商品見本展示用アタッチメントを取外して示す分解斜視図である。
【図10】図9に示した商品展示用アタッチメントの保持部を示す平面図である。
【図11】本発明が対象とする自動販売機の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品見本展示装置について添付図面を参照して説明する。ここで、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品見本展示装置が従来装置と相違する点は特にディスプレイ台の周辺であり、ここでは従来装置と相違するディスプレイ台の周辺について説明することとし、また、自動販売機の全体構成は図11に示したものと同一であるので適宜図11を参照しつつ説明を行う。なお、ディスプレイ台は左右対称であるので、図では正面視右側を代表して図示している。
(実施の形態1)
図1において、1はディスプレイ台であり、このディスプレイ台1は薄板鋼板製の商品載置台3と固定部材2とからなる。前記固定部材2は商品載置台3を支持し、当該固定部材2がディスプレイ室50の中扉60(図11参照)に係止固定される。前記商品載置台3は、立体状商品見本80が嵌合係止される複数の係合穴311を備えたステージ状の上面壁31と、上面壁31の両端から下方に延在する左右側壁32,32とからなる。前記固定部材2は、後述する図2に示すように、下面が開放した横長の箱形に形成され、前記商品載置台3を上部から被せることができるように当該商品載置台3よりも一回り小さく形成されている。前記固定部材2に対して商品載置台3は着脱自在に設けられている。前記固定部材2の前面壁23の前面には複数の立体状商品見本80に対応して当該立体状商品見本80のコールド,ホット状態を表す冷温情報41が表示された冷温表示部材4が着脱自在に係止保持され、また、前記固定部材2の前面壁23の背面には商品価格の価格情報51をデジタル表示する価格表示ユニット5が固定されている。前記価格表示ユニット5が商品情報表示ユニットを構成し、この例では冷温表示部材4、及び価格表示ユニット5が左右に2分割されている。
【0021】
図2はディスプレイ台1の分解斜視図、図3はディスプレイ台1の組立てを示す分解斜視図、図4は図1に示したディスプレイ台の側面図、図5は商品展示用アタッチメントとシート状商品見本とを分解して示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は取付け状態の側面図、図6は図1に示したディスプレイ台が配設されたディスプレイ室の側面図であり、これらの図を用いて各部材について更に説明する。
【0022】
前記商品載置台3はステージ状の上面壁31に複数の係合穴311が形成され、左右側面壁32にはそれぞれ内側に向って突出する支持軸35が取付けられている。この支持軸35は、合成樹脂製になり、図1、図2では前記支持軸35の頭部が示されており、後述する図4に示すように、支持軸35の軸部35aの上端側の周面の一部を削ぎ取って平坦面とした断面D状に形成されている。また、前記商品載置台3の前面壁33は、商品載置台3の左右端部に化粧板として形成され、左右の前面壁33の間は大きく切り欠かれて開口している。
【0023】
前記商品載置台3とともにディスプレイ台1を構成する固定部材2は、上面壁21と、上面壁21の両端から下方に延在する左右の側壁22と、上面壁21の前後端から下方に延在する前面壁23及び後面壁24により下面が開放した横長の箱形に形成されている。前記固定部材2の上面壁21及び前面壁23の中央部は大きく切り欠かれて開口しており、当該開口は桟211により左右に二分されている。また、前記固定部材2の側壁22には、前記支持軸35を嵌合支持する異形溝26が形成されている。この異形溝26は、図2,図4に示すように、前記支持軸35を回転可能に支える前半域の円弧状溝部261と、前記円弧状溝部261に連ねて後半域に形成され、前記支持軸35の移動を拘束して商品載置台3を展示位置に保持するスライド溝部262と、前記円弧状溝部261とスライド溝部262との中間位置から側壁22上縁に切欠き開口した挿脱溝部263とからなる。なお、前記円弧状溝部261は支持軸35の軸部より一回り大きく形成され、また、図4に示すように、前記スライド溝部262の高さ寸法hは支持軸35の直径よりも小さい寸法の断面D状の軸部35aに合わせて形成されている。
【0024】
前記固定部材2の前面壁23の下端には前方側に折り返して形成された係止部231を備えている。この係止部231は、前面壁23との間に冷温表示部材4を係止保持する係止溝を形成する。また、前記固定部材2の前面壁23の左右両端部及び桟211には前記係止部231により保持された冷温表示部材4が左右方向にずれるのを防止する係止突起232が形成されている。なお、前記固定部材2の後面壁24には、ディスプレイ室50の中扉60(図6参照)に設けた角穴(不図示)に引っ掛けて当該固定部材2を定位置に固定する係合爪25が切り起こし形成されている。
【0025】
前記固定部材2の前面壁23の背面に固着される価格表示ユニット5は、図2に示すように、7セグメント型数字表示器や液晶ディスプレイからなる表示部が実装された回路基板を内蔵する横長の枠体500を備え、当該枠体500の前面に前記表示部の表示面が露出する表示窓501が形成されている。この価格表示ユニット5は、前記固定部材2の前面壁23の背面に図示を省略したねじにより固着される。
【0026】
前記固定部材2の前面壁23に係止保持される冷温表示部材4は、乳白色(光透過性)のアクリル樹脂により横長帯状に形成されるとともに冷温情報41の表示領域が上下に間隔を置いて区分され、当該上下の表示領域にそれぞれ異なる冷温情報41を互いに逆さにして表示してなる。この実施の形態では、冷温表示部材4の上部の表示領域には「HOT」の文字、下部の表示領域には「COLD」の文字が互いに逆さまに表示されている。なお、図には明示されていないが、冷温情報41は、商品のホット状態を表すパターンとして暖色(赤色)の背景色に白抜きの「HOT」の文字が施され、商品のコールド状態を表すパターンとして寒色(青色)の背景色に白抜きの「COLD」の文字が施されているものである。前記冷温情報41が表示された上下の表示領域の間の中間領域は、当該冷温表示部材4を固定部材2の前面壁23に形成された係止部231に装着した際に前記価格表示ユニット5の表示窓501に対峙するように定められている。また、前記冷温表示部材4を固定部材2の前面壁23に形成された係止部231に装着した際、冷温情報41を表示する上下の表示領域のうち、下方の表示領域が係止部231に隠れるように定められている。
【0027】
なお、ディスプレイ台1(横長の箱形の固定部材2)の内部には、照明光源としての蛍光灯(不図示)が配設され、当該蛍光灯からの光が固定部材2の上面壁21の開口、及び商品載置台3の上面壁31に形成した係合穴311を介して立体状商品見本80の内部に照射されるように構成されているものである。
【0028】
次に、ディスプレイ台1の組立てについて説明すると、まず、固定部材2に価格表示ユニット5を組付ける。この場合、横長の箱形の固定部材2の開放した下面から固定部材2の内部に価格表示ユニット5を挿入し、固定部材2の前面壁23の開口に価格表示ユニット5が臨むように位置決めしたうえで価格表示ユニット5を前面壁23の背面にねじ止めする。このように、価格表示ユニット5が組付けられた固定部材2をディスプレイ室50の中扉60(図6参照)に取付ける。この固定部材2の中扉60への取付けは、固定部材2の後面壁24に、背面側に切り起しにより形成された係合爪25を中扉60に設けた角穴に挿入係止させる。これにより固定部材2が中扉60の所定位置に固定される。次いで、中扉60に固着された固定部材2に対して商品載置台3を、前記固定部材2の上方から被せるように装着する。この場合、商品載置台3の左右側壁32に内側に向けて突出する支持軸35を固定部材2の異形溝26における挿脱溝部263に対峙させた上で、商品載置台3を固定部材2に被せる。そして、商品載置台3の上面壁31の内壁が固定部材2の上面壁21に当接すると、支持軸35が固定部材2の異形溝26に嵌合した状態で商品載置台3が固定部材2に一体化される。この後、商品載置台3を後方(中扉60側)にスライドさせると、支持軸35が異形溝26のスライド溝部262に移動して商品見本展示位置にセットされる。
【0029】
そして、固定部材2に対して商品載置台3を商品見本展示位置にセットした状態で、固定部材2の前面壁23に形成した係止部231に冷温表示部材4を装着する。この場合、冷温表示部材4は、左端部若しくは右端部と中央部の係止突起232,232の間に位置させたうえで、係止部231の上方から冷温表示部材4の背面を前面壁23に沿わせつつ係止部231の保持溝に挿入する。これにより冷温表示部材4はディスプレイ台1の前面に係止保持される。
【0030】
前述したように、固定部材2の異形溝26に支持軸35を嵌合させて商品載置台3を商品見本展示位置にセットするとともに固定部材2の前面壁23の係止部231に冷温表示部材4を装着したディスプレイ台1は、図1に示すように、商品載置台3に載置された複数の立体状商品見本80を起立姿勢で展示している。そして、ディスプレイ台1の前面に位置する冷温表示部材4及び価格表示ユニット5によりそれぞれの立体状商品見本80のコールド,ホット状態を表す冷温情報41及び商品価格の価格情報51が表示される。この場合、冷温表示部材4における冷温情報41を表示した上下の表示領域のうちの上方の表示領域が表示(図示の場合、「HOT」の冷温情報)され、冷温表示部材4における冷温情報41を表示した上下の表示領域の間の中間領域に価格表示ユニット5の価格情報51が表示される。前記価格表示ユニット5の価格情報51が表示される冷温表示部材4における中間領域は光透過性の乳白色に着色されているので、価格情報51が浮き上がって表示される。なお、価格表示ユニット5の表示部に商品価格の数字のみを表示する場合には、エンマーク(\)を表示した透明板を冷温表示部材4に重ね合わせて配設することができる。この場合、価格表示ユニット5に透明板に表示したエンマーク(\)を照射するLEDを設けると、冷温表示部材4における中間領域に価格情報51とともにエンマーク(\)も浮かび上がって表示される。
【0031】
さて、シート状商品見本81を起立姿勢でディスプレイ台1に展示するための商品見本展示用アタッチメント6について図5を用いて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6は、冷温表示部材4に相当する大きさを有する透明平板部61及び当該透明平板部61の上部に連ねて形成されたレール具63からなる透明なプラスチック成形品である。前記透明平板部61は、冷温表示部材4の長さに相当する横幅を有する横長帯状に形成されている。この透明平板部61の平板面の所定位置には、複数の凸レンズからなる標示部62が形成されている。この場合、標示部62は凸面が透明平板部61の面と面一となるように透明平板部61に埋設して形成するのがよい。前記透明平板部61の上部に連ねて形成されたレール具63は、透明平板部61の上端から前方に突出する庇部610(図5の(c)参照)の略中央から上側に突出し、左右方向に延在する塀状に形成されている。レール具63の前面には差し込み溝611が形成されている。この差し込み溝611には次に示すシート状商品見本81が差し込まれるものである。また、前記レール具63には複数のスリット631・・・が形成されている。
【0032】
前記シート状商品見本81は、可撓性の薄いプラスチックシートに商品の外観意匠を印刷した矩形平板状の透明若しくは半透明のシートからなるものである。このシート状商品見本81の下部には上下方向に延在するとともに下方に開放した少なくとも二つのスリット810、810が設けられ、左右側縁の下端寄りには切欠811,811がそれぞれ設けられている。前記スリット810、810の深さは、前記商品見本展示用アタッチメント6のレール具63におけるスリット631の下縁から差し込み溝611の溝底までの長さより僅かに長い寸法に定められている。
【0033】
ここで、前記商品見本展示用アタッチメント6のレール具63に形成された複数のスリット631・・・は、シート状商品見本81の下部に形成されたスリット810、810に対応してそれぞれのシート状商品見本81ごとに設けられているものである。図5の(b)に示すように、各シート状商品見本81の下部に形成されたスリット810、810の間の幅寸法L2と、このスリット810、810に対応してレール具63に形成された一対のスリット631,631の間の幅寸法L1は、L2>L1となるように定められている。
【0034】
次に、前記商品見本展示用アタッチメント6のディスプレイ台1への取付けについて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6は、その透明平板部61を、ディスプレイ台1を構成する固定部材2の前面壁23に沿って配設された冷温表示部材4に前後に重ね合わせて装着することによりディスプレイ台1の前面に配備される。具体的には、冷温表示部材4と固定部材2の前面壁23との間に商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61を挿入し、前記冷温表示部材4と固定部材2の前面壁23により透明平板部61を挟持固定する(図6参照)。この場合、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に形成された複数の標示部62は、固定部材2に固着された価格表示ユニット5の表示窓501と対峙するように定められている。
【0035】
前記ディスプレイ台1に装着された商品見本展示用アタッチメント6のレール具63にシート状商品見本81が取付けられる。このシート状商品見本81のレール具63への取付けは、シート状商品見本81の左右のスリット810、810(図5参照)をレール具63に形成した一対のスリット631,631に差し込むことによってシート状商品見本81が位置決めされるものである。このように、シート状商品見本81の左右のスリット810、810をレール具63に形成した一対のスリット631,631に差し込むことによってシート状商品見本81が位置決めされるとともに前方側に凸となるように湾曲した状態が維持されることにより薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を起立姿勢に自立ことが可能となる。そして、ディスプレイ台1に取付けられた商品見本展示用アタッチメント6のレール具63と商品載置台3の複数の係合穴311にシート状商品見本81と立体状の立体状商品見本80を適宜取付けることにより、シート状商品見本81と立体状商品見本80を同一のディスプレイ台1に並べて展示することができる。なお、図6において、900は商品選択ボタンユニット90を透明板40に取付けるための取付金具である。この取付金具900は商品選択ボタンユニット90の幅に対応する幅を有する断面コ字状の横長帯状に形成されている。
【0036】
ここで、前記シート状商品見本81には切欠811(図1の(a)、図5の(a)参照)が設けられている。この切欠811について次に説明する。前述したような矩形平板状のシート状商品見本81の下端を湾曲させた際、シート状商品見本81の全体が湾曲してしまうことがある。そこで、シート状商品見本81には左右側縁の下部側に切欠811を設けている。このように、切欠811を有するシート状商品見本81の下端を湾曲させる、つまり、前記商品見本展示用アタッチメント6のレール具63に装着した場合、シート状商品見本81の切欠811よりも下部側はレール具63への装着により湾曲(曲率の小さい湾曲)するが、前記切欠811によって下部側との繋がりが一部絶たれた切欠811よりも上部側の湾曲は下部側の湾曲に対して比較的小さくなる(曲率の大きな湾曲となる)。このように、切欠811を形成することによりシート状商品見本81の湾曲を抑えることができる一方、切欠811よりも下部側はレール具63への装着により湾曲することから薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を安定して起立姿勢に維持することができる。なお、切欠811は角型に限らず円弧形状とすることもでき、さらに、切欠811に代えて切り込みを入れることもできるものである。
【0037】
図1に示すように、商品見本展示用アタッチメント6をディスプレイ台1に取付けてシート状商品見本81と立体状商品見本80を混合して展示した状態で、ディスプレイ台1の価格表示ユニット5に通電すると、ディスプレイ台1の前面に配設された冷温表示部材4におけるそれぞれのコールド,ホット状態を表す冷温情報41(図示の場合、「HOT」の冷温情報)の下部領域に価格情報51が浮かび上がるように表示される。この場合、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に形成された複数の標示部62が、固定部材2に固着された価格表示ユニット5のそれぞれの表示窓501と対峙するように定められ、かつ、凸レンズとして形成されていることにより、価格表示ユニット5の価格情報51が拡大して表示される。
【0038】
一方、節電のために価格表示ユニット5の電源が遮断された場合、価格表示ユニット5の価格情報51の代わりに商品価格の価格情報を表示した価格シール52(図5参照)が用いられ、以下、この価格シール52の貼り付けについて説明する。この実施の形態においては、価格シール52は商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に貼り付けられる。この場合、自動販売機の外扉20(図11参照)を開放した後、外扉20に閉扉状態に係止された中扉60を開放してディスプレイ台1の前面を露出させる。そして、ディスプレイ台1に装着された商品見本展示用アタッチメント6を取り外したうえで、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に価格シール52を貼り付ける。ここで、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61には標示部62、つまり、価格シール52の貼り付け位置を示す目印が形成されているので、この標示部62の上に価格シール52を貼り付ければよい。このように、標示部62に合わせて価格シール52を貼り付ければよいので、価格シール52の貼着を極めて簡単に行うことができ、貼着作業時間を短縮することが可能となる。
【0039】
また、前記標示部62は、価格表示ユニット5のそれぞれの表示窓501と対峙するように定められていることから、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔であり、当該標示部62に合わせて貼り付けられた複数の価格シール52もその高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本(立体状商品見本80,シート状商品見本81)に対応して左右方向に等間隔となる。したがって、価格シール52が貼着された商品見本展示用アタッチメント6を再びディスプレイ台1に装着すれば、図1に示した価格表示ユニット5の価格情報51と略同一の位置に価格シール52の価格情報が表示される。つまり、価格シール52は、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔となるので、見栄えを損なうことがない。
【0040】
前述した本発明の実施の形態1に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、本体キャビネット10の前面を開閉する外扉20に形成されたディスプレイ室50内に配設され、複数の立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1と、前記ディスプレイ台1上に展示された複数の立体状商品見本80に対応して少なくとも商品価格の価格情報51をデジタル表示する商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)とを備え、前記商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)をディスプレイ台1の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)に前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部61、及び当該透明平板部61の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本81を係止固定する保持部(レール具63)を備えた商品見本展示用アタッチメント6を設け、当該商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61は、前記商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)における価格情報51の表示位置に対応する箇所に価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62を有することにより、シート状商品見本81を展示する商品見本展示用アタッチメント6を立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1に追加装備することができるので、立体状商品見本80とシート状商品見本81を一つのディスプレイ台1に混合して展示することができる。また、商品情報表示ユニット(価格表示ユニット5)の電源が遮断されて商品価格の価格情報51が消灯された場合、商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に価格シール52を貼り付けることにより商品価格の価格情報51を表示することができ、この場合、前記商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61に価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62を有することから価格シール52を短時間のうちに見栄え良く貼り付けることができるものである。
【0041】
なお、上記実施の形態1においては、レール具63が前方を向く庇部610の上面に形成したについて説明したが、例えば、庇部610が後方を向くものであってもよく、また、透明平板部61の延長線上にレール具63を形成したうえで、シート状商品見本81の下端と当接する当接部を設けることもできる。したがって、レール具63とはシート状商品見本81のスリット810、810を差し込むことによりシート状商品見本81を湾曲した状態で自立させるものを総称するものであり、前述した実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態2)
上記実施の形態1においては、ディスプレイ台の前面に商品情報表示ユニットとしての価格表示ユニット5を配設したものについて説明したが、ディスプレイ台の前面に、商品のコールド,ホット状態を表す冷温表示及び商品価格の価格表示を行う液晶表示部を備えた商品情報デジタルディスプレイを配設したものの場合、商品情報デジタルディスプレイに並べて商品見本展示用アタッチメント6の透明平板部61を配設することもできるものであり、以下にディスプレイ台の前面に商品情報デジタルディスプレイを配設したものについて説明する。図7〜図10は、本発明の実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置を示す。
【0042】
図7において、1Aはディスプレイ台であり、このディスプレイ台1Aは鋼板製の固定部材2Aと商品載置台3Aとからなる。前記固定部材2Aは商品載置台3Aを支持する腕木としてのブラケット27(図8参照)を有し、当該ブラケット27が中扉60(図11参照)に係止固定されている。7は液晶ディスプレイ(LCD)を備えた商品情報デジタルディスプレイであり、商品載置台3Aに載置された複数の立体状商品見本80若しくは後述するシート状商品見本81に対応して当該立体状商品見本80のコールド,ホット状態を表す冷温表示及び商品価格の価格表示を行う液晶表示部71を備えている。この商品情報デジタルディスプレイ7が商品情報表示ユニットを構成する。8は左右方向に延在する鋼板製の取付金具であり、前記固定部材2Aにねじ止めされて商品情報デジタルディスプレイ7の下端を保持するものである。
【0043】
前記固定部材2Aは、図8に示すように左右のブラケット27を天板28により連結してなり、天板28には複数の開口281が形成されるとともに天板28の前縁には前方斜め上方に折り曲げられた係止片282が設けられている。前記固定部材2Aの左右のブラケット27は左右対称であるので、ここでは正面視右側のブラケット27を代表として説明する。前記ブラケット27には上面に向けて開放した挿脱溝部27aが形成されるとともに前縁に商品情報デジタルディスプレイ7を係止する係止部27b、及びねじSが螺合するねじ穴27cが形成されている。前記ブラケット27の後縁には内方に向けて折り曲げられた後壁29(図8の(a)参照)が形成され、この後壁29に切起しにより係止片291が形成されている。この係止片291を中扉60(図11参照)に設けた係止穴に嵌合させることにより固定部材2Aが中扉60に係止固定される。
【0044】
前記商品載置台3Aは、図8に示すように、上面壁31Aの両端から下方に延在された左右側壁32Aを備えてなり、上面壁31Aには立体状商品見本80を嵌合保持する係合穴311Aが左右方向に複数並設されている。前記商品載置台3Aの左右側壁32Aは左右対称であるので、ここでは正面視右側の側壁32Aを代表として説明する。前記側壁32Aには、前方斜め下方向に開放した切欠36が形成されている。また、前記側壁32Aには内側に向けて切起した当接片37が形成されている。
【0045】
前記商品情報デジタルディスプレイ7は、図8に示すように、液晶表示部71が実装された回路基板を内蔵する横長のデジタル表示ユニット72の前面に白色塗装が施された化粧枠73を組付けてなるものである。前記化粧枠73には液晶表示部71に対応する箇所に窓731が形成されており、化粧枠73の上端部は後方斜め下方に向けて傾斜した係合片732が形成されている。この係合片732は固定部材2Aの天板28に形成された係止片282に係合するものである。なお、図8の(b)に示すように、化粧枠73の前面から側方寄りには切り起こしにより係止爪733が形成されている。図示は省略したが、化粧枠73の左端側にも前記係止爪733と向う合うように係止爪が切り起こしにより形成されているものである。これらの係止爪733により化粧枠73の前面に配備された横長帯状の透明なカバー部材74が保持されているものである。前記透明なカバー部材74は、デジタル表示ユニット72の液晶表示部71を保護するものである。
【0046】
前記取付金具8は縦断面が略L字形に形成された鋼板製になり、白色塗装が施されている。また、前記取付金具8の前面側の板面(L字形における長辺側の板面)には階段状の段差部8A(図8の(b)参照)が形成されているとともにねじSが挿通するねじ挿通穴82が穿孔されている。
【0047】
次に、ディスプレイ台1Aの組立てについて説明すると、まず、左右一対の固定部材2Aを中扉60(図11参照)に取付ける。この固定部材2Aの中扉60への取付けは、左右ブラケット27の後壁29に切起しにより形成された係止片291を中扉60の所定位置に穿孔した係合穴に嵌合させることにより固定部材2Aが中扉60に固着される。次いで、中扉60に固着された固定部材2Aの左右ブラケット27に対して商品載置台3Aを、固定部材2Aの上方から被せるように装着する。この場合、商品載置台3Aの左右側壁32Aに内側に向けて切起した当接片37を左右ブラケット27の挿脱溝部27aに対峙させた上で、商品載置台3Aを固定部材2Aに被せる。そして、商品載置台3Aの上面壁31Aが固定部材2Aの天板28に当接すると、商品載置台3Aの左右側壁32Aの当接片37が左右ブラケット27の挿脱溝部27aに嵌合した状態で固定部材2Aにセットされる。ここで、商品載置台3Aの左右側壁32Aに内側に向けて切り起した当接片37が固定部材2Aの挿脱溝部27aに嵌合しているので、商品載置台3Aの前後方向への移動が規制される。
【0048】
次いで、前記商品情報デジタルディスプレイ7を中扉60(図11参照)に固着された前記固定部材2Aに次のように組付ける。すなわち、商品情報デジタルディスプレイ7の背面を固定部材2Aの左右ブラケット27の前縁に当接させ、その際、商品情報デジタルディスプレイ7の下面を左右ブラケット27の係止部27bの上方に位置させた上で、商品情報デジタルディスプレイ7を左右ブラケット27の前縁に沿わせた状態で商品情報デジタルディスプレイ7の下面が左右ブラケット27の係止部27bに当接するまで下方にスライドさせる。前記商品情報デジタルディスプレイ7の下面が前記係止部27bに当接すると商品情報デジタルディスプレイ7が固定部材2Aに位置決めされるとともに前記商品情報デジタルディスプレイ7における化粧枠73の係合片732が固定部材2Aの天板28の前縁に形成した係止片282に係合する。この状態で取付金具8を、その段差部8Aが商品情報デジタルディスプレイ7の下面に沿うように配設し、ねじSにより左右ブラケット27にねじ止めする。これにより、商品情報デジタルディスプレイ7が固定部材2Aに固定される。なお、前記固定部材2Aの左右ブラケット27の中扉60(図11参照)への固着位置を適宜定めることにより、商品情報デジタルディスプレイ7の左右端部は、当該左右ブラケット27よりも外側に突出しているものである。
【0049】
前述したように固定部材2Aに商品載置台3Aをセットするとともに固定部材2Aに商品情報デジタルディスプレイ7を取付けたディスプレイ台1Aには、図7に示すように、商品載置台3Aに展示された立体状商品見本80とシート状商品見本81とを起立姿勢で展示している。シート状商品見本81は、可撓性の薄いプラスチックシートに商品の外観意匠を印刷した矩形平板状の透明若しくは半透明のシートからなるものである。このシート状商品見本81は商品見本展示用アタッチメント6Aを介してディスプレイ台1Aに取り付けられるが、これについては後述する。そして、ディスプレイ台1Aの前面に位置する商品情報デジタルディスプレイ7における各液晶表示部71にそれぞれの商品見本80,81のコールド,ホット状態を表す冷温情報75(図示の場合、「COLD」の冷温情報)、及び商品価格の価格情報76が表示される。なお、商品情報デジタルディスプレイ7の下端を保持する取付金具8は、図11に示したディスプレイ室50の前面の透明板40に設けられた商品選択ボタンユニット90の背後に位置しており、自動販売機の正面からは商品選択ボタンユニット90に隠れて見えないようになっている。
【0050】
さて、シート状商品見本81を起立姿勢でディスプレイ台1Aに展示するための商品見本展示用アタッチメント6Aについて図9、図10を用いて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6Aは、商品情報デジタルディスプレイ7の前面に配備された横長帯状の透明なカバー部材74(図8の(b)参照)に相当する大きさを有する透明平板部61A及び当該透明平板部61Aの上部に連ねて形成された保持具63Aからなるプラスチック成形品である。前記透明平板部61Aは、商品情報デジタルディスプレイ7の化粧枠73に形成された左右の係止爪733の間の間隔に相当する横幅を有する横長帯状に形成されている。この透明平板部61Aの平板面の所定位置には、複数の凹レンズからなる標示部62Aが形成されている。前記透明平板部61Aの上部に連ねて形成された保持具63A、この例では、商品載置台3Aの上面壁31Aに形成されたところの、立体状商品見本80を嵌合保持する12個の係合穴311A(図8参照)に対応して設けられた12個の保持具63Aは、それぞれ前方側に凸の湾曲状に形成されており、その湾曲に沿ってそれぞれ一条の保持溝631(図10を参照)が形成されている。前記保持溝631は薄いシート状商品見本81が挿入され、当該シート状商品見本81を保持するものである。この薄いシート状商品見本81を保持するために保持溝631の溝幅は微小間隙として形成せねばならない。このため、図10に示すように、前記保持溝631の内壁は互い違いに噛み合う鋸歯状に形成され、両者の鋸歯の先端の間に微小間隙が生じるように構成されている。
【0051】
ここで、図10に示すように、前記保持溝631は、その内壁に互い違いに噛み合うように形成された鋸歯のうち、少なくとも保持溝631の左右端部632,632と中央部633における対向する鋸歯の先端の間の間隔L10をシート状商品見本81の厚みと略一致する狭幅とし、他の領域における対向する鋸歯の先端の間の間隔L20をシート状商品見本81の厚みに対して比較的広い広幅として構成されている。このように、保持溝631は、シート状商品見本81の厚みと略一致する間隔L10の狭幅の溝が分散して形成される一方、狭幅の溝を除く他の溝がシート状商品見本81の厚みに対して比較的広い間隔L20の広幅の溝として形成されていることから、分散された狭幅の溝にシート状商品見本81を挿入すればよい。したがって、保持溝631が全域に亘って狭幅の溝である場合には保持溝631が湾曲していることも手伝ってシート状商品見本81の保持溝631への挿入作業に手間がかかるのに対し、狭幅の溝を分散させた場合には分散された狭幅の溝にシート状商品見本81の保持溝631へ挿入すればよいので、その挿入作業が頗る容易となり、シート状商品見本81の保持溝621Aへの挿入作業を簡単にすることができる。しかも、分散された狭幅の溝によってシート状商品見本81を保持するので、シート状商品見本81を湾曲した状態に維持することができ、薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を安定した起立姿勢で展示することができる。
【0052】
次に、前記商品見本展示用アタッチメント6Aのディスプレイ台1Aへの取付けについて説明する。前記商品見本展示用アタッチメント6Aは、商品情報デジタルディスプレイ7の前面に配備された横長帯状の透明なカバー部材74を取外したうえで、透明平板部61Aを化粧枠73の前面に配備した後、化粧枠73に形成された係止爪733により係止固定する。このように、ディスプレイ台1Aに装着された商品見本展示用アタッチメント6Aの保持具63Aにおける保持溝631にはシート状商品見本81が挿入される。この場合、シート状商品見本81は下端の一部のみが保持溝631に挿入された状態で保持具63Aに保持されることとなるが、保持溝631が湾曲していることからシート状商品見本81も保持溝631の湾曲に倣って平面視前方側に凸となるように湾曲した状態で起立する。このように、シート状商品見本81を湾曲させて保持することにより薄いプラスチックシートからなるシート状商品見本81を安定した起立姿勢に維持することができる。そして、商品見本展示用アタッチメント6Aの複数の保持具63A及び商品載置台3Aの複数の係合穴311Aにシート状商品見本81及び立体状の商品見本80を適宜取付けることにより、シート状商品見本81及び立体状の商品見本80を同一のディスプレイ台1Aに並べて展示することができるものである。
【0053】
図7に示すように、商品見本展示用アタッチメント6Aをディスプレイ台1Aに取付けることによりシート状商品見本81と立体状商品見本80を混合して展示した状態で、商品情報デジタルディスプレイ7に通電すると、商品情報デジタルディスプレイ7の液晶表示部71にそれぞれのコールド,ホット状態を表す冷温情報75(図示の場合、「COLD」の冷温情報)、及び商品価格の価格情報76が表示される。この場合、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに形成された複数の標示部62Aが、ディスプレイ台1Aの前面に配設された商品情報デジタルディスプレイ7のそれぞれの液晶表示部71に表示された商品価格の価格情報76と対峙するように定められ、かつ、凹レンズとして形成されていることにより、商品情報デジタルディスプレイ7の価格情報76が拡大して表示される。
【0054】
一方、節電のために商品情報デジタルディスプレイ7の電源が遮断された場合、商品情報デジタルディスプレイ7の価格情報76の代わりに商品価格の価格情報を表示した価格シール52(図9参照)が用いられ、以下、この価格シール52の貼り付けについて説明する。この実施の形態においては、価格シール52は商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに貼り付けられる。この場合、自動販売機の外扉20(図11参照)を開放した後、外扉20に閉扉状態に係止された中扉60を開放してディスプレイ台1Aの前面を露出させる。そして、ディスプレイ台1Aに装着された商品見本展示用アタッチメント6Aを取り外したうえで、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに価格シール52を貼り付ける。ここで、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aには標示部62A、つまり、価格シール52の貼り付け位置を示す目印が形成されており、この標示部62Aの上に価格シール52を貼り付ければよい。このように、標示部62Aに合わせて価格シール52を貼り付ければよいので、価格シール52の貼着作を極めて簡単に行うことができ、貼着作業時間を短縮することが可能となる。
【0055】
また、この場合、前記標示部62Aは、商品情報デジタルディスプレイ7のそれぞれの液晶表示部71に表示された商品価格の価格情報76と対峙するように定められていることから、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔であり、当該標示部62Aに合わせて貼り付けられた複数の価格シール52もその高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本80,81に対応して左右方向に等間隔となる。したがって、価格シール52が貼着された商品見本展示用アタッチメント6Aを再びディスプレイ台1Aに装着すれば、図7に示した商品情報デジタルディスプレイ7のそれぞれの液晶表示部71に表示された価格情報76と略同一の位置に価格シール52の価格情報が表示される。つまり、価格シール52は、その高さ位置が一定(同一水平線上)で、かつ、複数の商品見本に対応して左右方向に等間隔となるので、見栄えを損なうことがない。
【0056】
なお、この実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置においては、節電のために商品情報デジタルディスプレイ7の電源が遮断された場合には、ディスプレイ台1Aに展示されたシート状商品見本81と立体状商品見本80のそれぞれのコールド,ホット状態を表す冷温情報75もオフしてしまう。そのため、冷温情報を表示した冷温シール(不図示)を商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに貼り付けることができる。この場合、冷温シールの貼り付け位置の目印として標示部を設けておくのがよい。このように、標示部を設けることにより、冷温シールの貼り付けに要する時間を短縮することができるとともに見栄えを損なうことがないものである。
【0057】
前述した本発明の実施の形態2に係る自動販売機の商品見本展示装置によれば、本体キャビネット10の前面を開閉する外扉20に形成されたディスプレイ室50内に配設され、複数の立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1Aと、前記ディスプレイ台1A上に展示された複数の立体状商品見本80に対応して少なくとも商品価格の価格情報76をデジタル表示する商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)とを備え、前記商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)をディスプレイ台1の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、前記商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)に前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部61A、及び当該透明平板部61Aの上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本81を係止固定する保持部(保持具63A)を備えた商品見本展示用アタッチメント6Aを設け、当該商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aは、前記商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)における価格情報76の表示位置に対応する箇所に価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62Aを有することにより、シート状商品見本81を展示する商品見本展示用アタッチメント6Aを立体状商品見本80を展示するディスプレイ台1Aに追加装備することができるので、立体状商品見本80とシート状商品見本81を一つのディスプレイ台1Aに混合して展示することができる。また、商品情報表示ユニット(商品情報デジタルディスプレイ7)の電源が遮断されて商品価格の価格情報76がオフした場合、商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに価格シール52を貼り付けることにより商品価格の価格情報76を表示することができ、この場合、前記商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aに価格シール52の貼り付け位置を示す標示部62Aを有することから価格シール52を見栄え良く貼り付けることができるものである。
【0058】
なお、前記実施の形態2ではシート状商品見本81と立体状商品見本80とを一つのディスプレイ台1に混合して展示することについて説明したが、立体状商品見本80の前面に位置する商品見本展示用アタッチメント6Aの保持溝631に広告シートを装着することもできる。この場合、広告シートはシート状商品見本81と同様に可撓性の薄い透明なプラスチックシートからなり、「新発売」などの広告を表示したものである。また、商品見本展示用アタッチメント6Aは透明平板部61Aを商品情報デジタルディスプレイ7のカバー部材74を兼用するものについて説明したが、これに限るものではない。前記カバー部材74を残す場合には、取付金具8に商品見本展示用アタッチメント6Aの透明平板部61Aを係止固定する係止爪を設ければよく、前述した実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【符号の説明】
【0059】
1,1A…ディスプレイ台、2…固定部材、2A…ブラケット(固定部材)、3,3A…商品載置台、4…冷温表示部材、5…価格表示ユニット(商品情報表示ユニット)、6,6A…商品見本展示用アタッチメント、7…商品情報デジタルディスプレイ(商品情報表示ユニット)、8…取付金具、10…本体キャビネット、20…外扉、30…内扉、50…ディスプレイ室、51,76…価格情報、60…中扉、61,61A…透明平板部、62,62A…標示部、63…レール具(保持部)、63A…保持具(保持部)、71…液晶表示部、72…デジタル表示ユニット、80…立体状商品見本、81…シート状商品見本、311…係合穴、631…スリット、810…スリット、811…切欠。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体キャビネットの前面を開閉する外扉に形成されたディスプレイ室内に配設され、複数の立体状商品見本を展示するディスプレイ台と、前記ディスプレイ台上に展示された複数の商品見本に対応して少なくとも商品価格の価格情報をデジタル表示する商品情報表示ユニットとを備え、前記商品情報表示ユニットをディスプレイ台の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、
前記商品情報表示ユニットに前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部、及び当該透明平板部の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本を係止固定する保持部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設け、当該商品見本展示用アタッチメントの透明平板部は、前記商品情報表示ユニットにおける価格情報の表示位置に対応する箇所に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項2】
請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、標示部は凹形若しくは凸形のレンズとして形成されていることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項3】
請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、薄い平板からなるシート状商品見本の下部に上下方向に延在するとともに下方に開放した二つのスリットが差し込まれる左右方向に延在する塀状のレール具であり、当該レール具に前記シート状商品見本の二つのスリット間の幅寸法よりも小さい幅寸法で前記各シート状商品見本のスリットと相互に係合するスリットを形成してなることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項4】
請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、シート状商品見本の下端を保持する一条の保持溝を有し、かつ、前記一条の保持溝を前方側に凸となるように湾曲状に形成した複数の保持具であることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項1】
本体キャビネットの前面を開閉する外扉に形成されたディスプレイ室内に配設され、複数の立体状商品見本を展示するディスプレイ台と、前記ディスプレイ台上に展示された複数の商品見本に対応して少なくとも商品価格の価格情報をデジタル表示する商品情報表示ユニットとを備え、前記商品情報表示ユニットをディスプレイ台の前面に設置してなる自動販売機の商品見本展示装置において、
前記商品情報表示ユニットに前後に重ねて装着される横長帯状の透明平板部、及び当該透明平板部の上部に連ねて形成され、薄い平板からなるシート状商品見本を係止固定する保持部を備えた商品見本展示用アタッチメントを設け、当該商品見本展示用アタッチメントの透明平板部は、前記商品情報表示ユニットにおける価格情報の表示位置に対応する箇所に価格シールの貼り付け位置を示す標示部を有することを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項2】
請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、標示部は凹形若しくは凸形のレンズとして形成されていることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項3】
請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、薄い平板からなるシート状商品見本の下部に上下方向に延在するとともに下方に開放した二つのスリットが差し込まれる左右方向に延在する塀状のレール具であり、当該レール具に前記シート状商品見本の二つのスリット間の幅寸法よりも小さい幅寸法で前記各シート状商品見本のスリットと相互に係合するスリットを形成してなることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項4】
請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用アタッチメントにおける横長帯状の透明平板部の上部に連ねて形成される保持部は、シート状商品見本の下端を保持する一条の保持溝を有し、かつ、前記一条の保持溝を前方側に凸となるように湾曲状に形成した複数の保持具であることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−50794(P2013−50794A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187508(P2011−187508)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
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