自動車シート
【課題】座布団をシート・クッションの座面にのせる際、その座布団の方向を誤らずにその座布団をそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けできてその座布団の誤ったのせを防止し、そして、外観上見映えを確保可能にする。
【解決手段】シート・クッション１１が、それの座面１４に所定の形状、深さのへこみ１６を開口し、そして、クッション前面１５側でそのへこみ１６の縁１７の内側面１８からそのへこみ１６内に組込み方向決めだぼ１９を出張らせ、そして、座布団１３が、それの前面２０に切込み状かみ合せ口２１を有し、そして、そのかみ合せ口２１をそのだぼ１９にかみ合わせながらそのへこみ１６に組み込まれてそのシート・クッション１１のその座面１４にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【解決手段】シート・クッション１１が、それの座面１４に所定の形状、深さのへこみ１６を開口し、そして、クッション前面１５側でそのへこみ１６の縁１７の内側面１８からそのへこみ１６内に組込み方向決めだぼ１９を出張らせ、そして、座布団１３が、それの前面２０に切込み状かみ合せ口２１を有し、そして、そのかみ合せ口２１をそのだぼ１９にかみ合わせながらそのへこみ１６に組み込まれてそのシート・クッション１１のその座面１４にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、自動車シートに関し、詳細には、座布団をシート・クッションの座面にずれ止め状態にのせる自動車シートの改良に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、自動車シートに座布団を使用する場合、その座布団は、ひもをシート・バックに巻き付けてシート・クッションの座面上にずれ止めされるか、植毛された滑り止め布を裏面に張り付けてそのシート・クッションのその座面にずれ止めされる方法が採られてきた。
前者では、そのひもで外観上見映えが悪く、また、後者では、その座布団をのせる際、その座布団がそのシート・クッションのその座面にのせ方向を誤ってのせられる恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
実開平５−４１４６２公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
この発明の課題は、座布団をシート・クッションの座面にのせる際、その座布団の方向を誤らずにその座布団をそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けできてその座布団の誤ったのせを防止し、そして、外観上見映えを確保可能にするところの自動車シートを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
この発明の自動車シートは、シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【発明の効果】
【０００６】
この発明の自動車シートでは、その座布団をそのシート・クッションのその座面にのせる際、その切込み状かみ合せ口とその組込み方向決めだぼとのかみ合せによってその座布団の方向を誤らずにその座布団がそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられてその座布団の誤ったのせが防止され、そして、外観上見映えが確保される。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】乗用車のドライバー・シートに活用されるところのこの発明の自動車シートの具体例を上方から見て示した部分上面図である。
【図２】そのドライバー・シートを上方から見て示した部分分解上面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
この発明の自動車シートは、シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口
を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【０００９】
そして、その組込み方向決めだぼが、そのクッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に楔形に張り出され、そして、その切込み状かみ合せ口が、その座布団のその前面に楔形に形成される。
【実施例１】
【００１０】
以下、特定されて図示された具体例に基づいて、この発明の自動車シートを説明するに、図1および図２は、乗用車のドライバー・シートに活用されるところのこの発明の自動
車シートの具体例１０を部分的に示し、そして、そのドライバー・シート１０は、シート・クッション１１、シート・バック１２、およびヘッドレスト（図示せず）などで組み立てられ、そのシート・クッション１１がシート・トラック（図示せず）およびシート・リフター（図示せず）を組み込んでそのシート・トラックでその乗用車のフロアに据え付けられ、そのシート・バック１２が両側リクライニング・デバイス（図示せず）でそのシート・クッション１１に前倒しおよび角度調整可能に支持され、そして、そのヘッドレストが左右のスティ（図示せず）をそのシート・バック１２の左右のスティ・ホルダー（図示せず）に対応的に差し込んでそのシート・バック１２の上面に取り外し可能に取り付けられる。
【００１１】
さらに詳細に説明するに、このドライバー・シート１０では、そのシート・クッション１１が、それの座面１４に所定の形状、深さのへこみ１６を開口し、そして、クッション前面１５側でそのへこみ１６の縁１７の内側面１８からそのへこみ１６内に組込み方向決めだぼ１９を出張らせ、そして、座布団１３が、それの前面２０に切込み状かみ合せ口２１を有し、そして、そのかみ合せ口２１をそのだぼ１９にかみ合わせながらそのへこみ１６に組み込まれてそのシート・クッション１１のその座面１４にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【００１２】
そして、その組込み方向決めだぼ１９が、そのクッション前面１５側でそのへこみ１６の縁１７の内側面１８からそのへこみ１６内に楔形に張り出され、また、その切込み状かみ合せ口２１が、その座布団１３のその前面２０に楔形に形成される。
【００１３】
勿論、その組込み方向決めだぼ１９は、Ｖ字楔形に張り出されてもＵ字楔形に張り出されてもかまわない。そして、その切込み状かみ合せ口２１は、その組込み方向決めだぼ１９の楔形に合わせてＶ字形切込みやＵ字形切込みに形成される。
【００１４】
したがって、このドライバー・シート１０では、その座布団１３をそのシート・クッション１１のその座面１４にのせる際、その座布団１３がそれの切込み状かみ合せ口２１をその組込み方向決めだぼ１９にかみ合わせながらそのへこみ１６にはめ込まれ、そして、その座布団１３の方向を誤らずにそのシート・クッション１１のその座面１４の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられてその座布団１３の誤ったのせが防止され、そして、外観上見映えが確保される。
【００１５】
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質（ｎａｔｕｒｅ）および本質（ｓｕｂｓｔａｎｃｅ）に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し（ｂｅ ｃｏｍｍｅｎｓｕｒａｔｅ ｗｉｔｈ）、そして、その発明の成立に必須である。
【産業上の利用可能性】
【００１６】
上述から理解されるように、この発明の自動車シートは、シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられるので、この発明の自動車シートでは、その座布団をそのシート・クッションのその座面にのせる際、その切込み状かみ合せ口とその組込み方向決めだぼとのかみ合せによってその座布団の方向を誤らずにその座布団がそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられてその座布団の誤ったのせが防止され、そして、外観上見映えが確保され、その結果、自動車シートにとって非常に有用で実用的である。
【符号の説明】
【００１７】
１０ ドライバー・シート
１１ シート・クッション
１２ シート・バック
１３ 座布団
１４ 座面
１５ クッション前面
１６ へこみ
１７ 縁
１８ 内側面
１９ 組込み方向決めだぼ
２０ 前面
２１ 切込み状かみ合せ口
【技術分野】
【０００１】
この発明は、自動車シートに関し、詳細には、座布団をシート・クッションの座面にずれ止め状態にのせる自動車シートの改良に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、自動車シートに座布団を使用する場合、その座布団は、ひもをシート・バックに巻き付けてシート・クッションの座面上にずれ止めされるか、植毛された滑り止め布を裏面に張り付けてそのシート・クッションのその座面にずれ止めされる方法が採られてきた。
前者では、そのひもで外観上見映えが悪く、また、後者では、その座布団をのせる際、その座布団がそのシート・クッションのその座面にのせ方向を誤ってのせられる恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
実開平５−４１４６２公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
この発明の課題は、座布団をシート・クッションの座面にのせる際、その座布団の方向を誤らずにその座布団をそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けできてその座布団の誤ったのせを防止し、そして、外観上見映えを確保可能にするところの自動車シートを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
この発明の自動車シートは、シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【発明の効果】
【０００６】
この発明の自動車シートでは、その座布団をそのシート・クッションのその座面にのせる際、その切込み状かみ合せ口とその組込み方向決めだぼとのかみ合せによってその座布団の方向を誤らずにその座布団がそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられてその座布団の誤ったのせが防止され、そして、外観上見映えが確保される。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】乗用車のドライバー・シートに活用されるところのこの発明の自動車シートの具体例を上方から見て示した部分上面図である。
【図２】そのドライバー・シートを上方から見て示した部分分解上面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
この発明の自動車シートは、シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口
を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【０００９】
そして、その組込み方向決めだぼが、そのクッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に楔形に張り出され、そして、その切込み状かみ合せ口が、その座布団のその前面に楔形に形成される。
【実施例１】
【００１０】
以下、特定されて図示された具体例に基づいて、この発明の自動車シートを説明するに、図1および図２は、乗用車のドライバー・シートに活用されるところのこの発明の自動
車シートの具体例１０を部分的に示し、そして、そのドライバー・シート１０は、シート・クッション１１、シート・バック１２、およびヘッドレスト（図示せず）などで組み立てられ、そのシート・クッション１１がシート・トラック（図示せず）およびシート・リフター（図示せず）を組み込んでそのシート・トラックでその乗用車のフロアに据え付けられ、そのシート・バック１２が両側リクライニング・デバイス（図示せず）でそのシート・クッション１１に前倒しおよび角度調整可能に支持され、そして、そのヘッドレストが左右のスティ（図示せず）をそのシート・バック１２の左右のスティ・ホルダー（図示せず）に対応的に差し込んでそのシート・バック１２の上面に取り外し可能に取り付けられる。
【００１１】
さらに詳細に説明するに、このドライバー・シート１０では、そのシート・クッション１１が、それの座面１４に所定の形状、深さのへこみ１６を開口し、そして、クッション前面１５側でそのへこみ１６の縁１７の内側面１８からそのへこみ１６内に組込み方向決めだぼ１９を出張らせ、そして、座布団１３が、それの前面２０に切込み状かみ合せ口２１を有し、そして、そのかみ合せ口２１をそのだぼ１９にかみ合わせながらそのへこみ１６に組み込まれてそのシート・クッション１１のその座面１４にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられる。
【００１２】
そして、その組込み方向決めだぼ１９が、そのクッション前面１５側でそのへこみ１６の縁１７の内側面１８からそのへこみ１６内に楔形に張り出され、また、その切込み状かみ合せ口２１が、その座布団１３のその前面２０に楔形に形成される。
【００１３】
勿論、その組込み方向決めだぼ１９は、Ｖ字楔形に張り出されてもＵ字楔形に張り出されてもかまわない。そして、その切込み状かみ合せ口２１は、その組込み方向決めだぼ１９の楔形に合わせてＶ字形切込みやＵ字形切込みに形成される。
【００１４】
したがって、このドライバー・シート１０では、その座布団１３をそのシート・クッション１１のその座面１４にのせる際、その座布団１３がそれの切込み状かみ合せ口２１をその組込み方向決めだぼ１９にかみ合わせながらそのへこみ１６にはめ込まれ、そして、その座布団１３の方向を誤らずにそのシート・クッション１１のその座面１４の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられてその座布団１３の誤ったのせが防止され、そして、外観上見映えが確保される。
【００１５】
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質（ｎａｔｕｒｅ）および本質（ｓｕｂｓｔａｎｃｅ）に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し（ｂｅ ｃｏｍｍｅｎｓｕｒａｔｅ ｗｉｔｈ）、そして、その発明の成立に必須である。
【産業上の利用可能性】
【００１６】
上述から理解されるように、この発明の自動車シートは、シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられるので、この発明の自動車シートでは、その座布団をそのシート・クッションのその座面にのせる際、その切込み状かみ合せ口とその組込み方向決めだぼとのかみ合せによってその座布団の方向を誤らずにその座布団がそのシート・クッションのその座面の定位置にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられてその座布団の誤ったのせが防止され、そして、外観上見映えが確保され、その結果、自動車シートにとって非常に有用で実用的である。
【符号の説明】
【００１７】
１０ ドライバー・シート
１１ シート・クッション
１２ シート・バック
１３ 座布団
１４ 座面
１５ クッション前面
１６ へこみ
１７ 縁
１８ 内側面
１９ 組込み方向決めだぼ
２０ 前面
２１ 切込み状かみ合せ口
【特許請求の範囲】
【請求項１】
シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられるところの自動車シート。
【請求項２】
その組込み方向決めだぼが、そのクッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に楔形に張り出され、そして、その切込み状かみ合せ口が、その座布団のその前面に楔形に形成される請求項1に記載の自動車シート。
【請求項１】
シート・クッションが、それの座面に所定の形状、深さのへこみを開口し、そして、クッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に組込み方向決めだぼを出張らせ、そして、座布団が、それの前面に切込み状かみ合せ口を有し、そして、そのかみ合せ口をそのだぼにかみ合わせながらそのへこみに組み込まれてそのシート・クッションのその座面にずれ止め状態に取り外し可能に組み付けられるところの自動車シート。
【請求項２】
その組込み方向決めだぼが、そのクッション前面側でそのへこみの縁の内側面からそのへこみ内に楔形に張り出され、そして、その切込み状かみ合せ口が、その座布団のその前面に楔形に形成される請求項1に記載の自動車シート。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１２−２３５８７２（Ｐ２０１２−２３５８７２Ａ）
【公開日】平成２４年１２月６日（２０１２．１２．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１０６０５８（Ｐ２０１１−１０６０５８）
【出願日】平成２３年５月１１日（２０１１．５．１１）
【出願人】（０００１３３０９８）株式会社タチエス (454)
【公開日】平成２４年１２月６日（２０１２．１２．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年５月１１日（２０１１．５．１１）
【出願人】（０００１３３０９８）株式会社タチエス (454)
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