自動閉鎖装置付きシューズ
本発明は、自動閉鎖システムを備えたシューズに関する。特に、本発明は、可動サポート(6)に確実に接続された後方固定要素(5)を有するシューズに関し、可動要素は足の踵から離れた開放位置と、踵の一部を支持する閉鎖位置との間で移動する。さらに、可動要素はシューズのヒール(3)の一部に収容された機構に接続され、この機構は、シューズのヒール(3)の上記一部に抗して利用者の脚の踵からの圧力が適用されることによって作動せしめられ、上記開放位置から上記閉鎖位置へと可動サポート(6)を移動させ、それは、第1の支持・解放手段(10,26,50,70,90,100,110,120,130,140,150,160)によって支持され、利用者の別の足が上記機構の部材(24,36,51,71,91,101,111,121,131,141,151,161)に作用し、上記閉鎖位置から上記開放位置へと可動サポート(6)を移動し、それは、第2の解放可能な支持要素(7,25,52,72,92,102,112,122,132,142,152,162)によって支持される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動閉鎖装置付きシューズに関し、特に、足の踵のところのシューズの後方支持要素を利用者の足の踵の圧力によって移動させることによって作動せしめられる自動閉鎖装置機構付きシューズに関する。
【背景技術】
【0002】
或る人々にとっては、例えば、高齢であったり、妊婦であったり、背痛であったり、肥満であったりといった様々な理由で、シューズに手をかけることが厄介な作業であったり、困難な作業であったり、面倒な作業であったり、あるいは、不可能な作業であったりさえもする。こうした人々にとって、シューズが自動閉鎖装置を備えていると、彼または彼女らは、手を使わずに、すなわち、手をかけることなく、シューズを履いたり脱いだりすることができるので、非常に好都合である。
こうした特徴を備えたシューズは、従来、知られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スキーの分野では、利用者が履いている特別なブーツをスキー板に固定するためのビンディング装置が知られている。こうした装置の1つに、スキー板の前方領域に取り付けられたソケットと、スキー板の後方部分に取り付けられた閉鎖装置機構とを備えたものがある。そして、ブーツは、ビンディング装置によって保持されるように特別に設計された爪先部分の突起と踵部分の突起とを有する。スキー板を履くためには、ブーツを履いた利用者は、ブーツの爪先部分の突起を上述した前方の凹所に入れ、そして、彼または彼女の踵を使って上述した後方の閉鎖装置機構のボタンを踏み、閉鎖装置を作動させ、その閉鎖装置をブーツの後方突起に係合させる。そして、ブーツを解放するためには、閉鎖装置機構が閉じているときに所定位置にある後方の閉鎖装置機構のレバーを別の足で踏む必要がある。しかしながら、この装置は、素足や靴下を履いただけの足にシューズを閉じることには応用できない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明は、自動閉鎖装置を備え、通常の種類の1つであるシューズであって、足の前部分を取り付けるための少なくとも1つの前方取付要素が連結されるトウピースと、足の後部分を取り付けための少なくとも1つの後方取付要素が接続されるヒールピースとを具備するシューズを提供する。このシューズは、弾性手段が作用したときに閉じた位置から開いた位置へと移動可能な可動サポートに後方取付要素が連結され或いは後方取付要素が該可動サポートの一部であることを特徴とする。
【0005】
他の実施の形態では、上記機構が上記可動サポートを閉鎖位置へと押す弾性手段と、該弾性手段の作用に抗して上記可動サポートを開放位置に支持する支持・解放手段とを有する。これら支持手段は、上方要素が利用者の足の踵で押されて下方要素へ近づけられたときに該支持手段が解放位置へ戻って上記可動サポートを解放し、上記弾性手段の作用によって閉鎖位置へ戻されるように上方要素と下方要素とに関して構成され配設されている。また、上記可動サポートは、利用者が上記後方取付要素または該可動サポートの部材に他方の足で作用を加えることによって閉鎖位置から開放位置へと上記弾性手段の作用に抗して移動可能であってもよく、この場合、該可動サポートの移動中、上記支持手段が可動サポートを開放位置に支持する位置に該支持手段が自動的に配置されるまで、上方要素と下方要素とは離れており、或いは、離れていることが許可されている。
【0006】
図面を参照し、実施の形態に関する以下の詳細な説明を読めば、上述した本発明の特徴や利点、そして、本発明の他の特徴や利点を十分に理解することができるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
初めに、図1を参照すると、足の前部分を取り付けるための少なくとも1つの前方取付要素(4)が取り付けられるトウピース(2)と、足の踵の一部を保持する少なくとも1つの後方取付要素(5)が接続されるヒールピース(3)とを具備する本発明の自動閉鎖装置付きシューズの第1実施形態が示されている。後方取付要素(5)は、少なくとも1つの可動サポート(6)に連結され、あるいは、可動サポートの一部であり、可動サポートは、後方取付要素(5)が上述した足の踵の一部から離れている開放位置(破線で示されている)と、後方取付要素(5)が足の踵を保持している閉鎖位置との間で移動可能である。可動サポート(6)は、ヒールピース(3)内に収容されている機構に関連しており、この機構は、利用者が足の踵でヒールピース(3)を押し下げることによって作動せしめられて可動サポート(6)を上記開放位置から上記閉鎖位置へ移動させ、利用者が機構の部材(10)に他の足で作用を加えることによって開かれて可動サポート(6)を閉鎖位置から開放位置へと移動させる。
【0008】
図1は、シューズをサンダルとして示しているが、図9および図10を参照して後述するように、本発明は、室内で利用されるスリッパや室外で利用される冬用シューズといったもっと閉じたシューズにも等しく適用可能である。
【0009】
ヒールピース(3)は、上方要素(8)と下方要素(9)とを有し、これら要素は、相対的に移動可能にヒンジピン(15)によって互いに蝶着されている。また、上方要素(8)と下方要素(9)とは、可動サポート(6)と後方取付要素(5)とが開放位置にあるときには互いに離れており、閉鎖位置にあるときには互いに隣接している。図1〜図7、図9、および、図10に示されているように、下方要素(9)がソール(1)のトウピース(2)に連結され、上方要素がトウピースに対して上方に移動するようになっていると有利である。しかしながら、図8に示されているように、下方要素(9)がトウピースに対して下方に移動するように上方要素(8)がソール(1)のトウピース(2)に連結されていてもよい。また、上方要素および/または下方要素の機械的なパーツが比較的薄くて剛性のある壁を備えた対応のサポートに設けられ、これら壁が通常要求される特性を備えたシューズのヒールピース(3)の上方要素および下方要素の形状を完成させる対応の要素、例えば、上方要素(8)用のパッド入り上方ライニング(28)や、おそらくは重量を軽くするためにキャビティを設けられた下方要素(9)用のラバーパッド(29)や、ラバーソール(30)といった要素に取り付けられるようにしてもよい。これによれば、上方要素(8)、下方要素(9)、および、これらの機構を、様々な形でサイズのシューズに組み込むことが可能な別々のモジュールとして製造可能である。
【0010】
図2〜図5は、第1実施形態のシューズ機構とその作用とを詳細に示している。このシューズ機構は、可動サポート(6)を開放位置へと押す弾性手段(7)と、該弾性手段(7)の作用に抗して可動サポート(6)を閉鎖位置に保持する第1可逆支持・解放手段(10)とを有し、上記弾性手段は、可動サポートを開放位置に維持する第2支持手段として働く。可動サポート(6)は、図では、一対の外側アームを有し、軸(11)に固定されており、この軸は、開放位置と閉鎖位置との間で或る角度に亘って枢動可能なように下方要素(9)に取り付けられている。なお、後方取付要素(5)と可動サポート(6)との両方を、軸(11)に連結される1つの部分に組み込んでもよい。また、軸(11)には、下方要素(9)の中央部分に配置され且つ上方要素(8)に摺動可能に接触する末端を備えたレバー(13)が固定されている。また、弾性手段(7)は、圧縮された状態のヘリカルスプリングを有し、可動サポート(6)を開放位置に向かって押して、上方要素(8)と摺動接触している結果、上方要素(8)と下方要素(9)とを互いに離すように、上記スプリングの一端が下方要素(9)のハウジング内にあり、該スプリングの他端は、レバー(13)に作用している。こうした構成により、利用者が足の踵で上方要素(8)を押すと、末端(14)が上方要素(8)上で摺動し、該上方要素が下方要素(9)に近づき、該上方要素が支持手段(10)によって自動的に支持される閉鎖位置に達するまで、可動サポート(6)が弾性手段(7)の作用に抗して閉鎖位置に向かって移動する。閉鎖位置では、レバー(13)とスプリング(7)とが下方要素(9)のキャビティ(46)内に収容される。
【0011】
図2aを詳細に参照すると、上方要素(8)は、レバー(13)の末端(14)用の案内手段(16)を有する。これら案内手段は、上方要素(8)と下方要素(9)との可能である横方向への相対移動と、上方要素(8)から末端(14)が分離する方向への移動とを制限する。また、案内要素は、互いに対面し且つ上方要素(8)に形づけられ或いは上方要素(8)に取り付けられた少なくとも一対の溝(16)を有し、該溝内に、レバー(13)の末端(14)から横方向へ突出している対応の突起(17)(図4も参照のこと)が摺動可能に挿入される。図では、末端(14)は丸まっており、レバー(13)の末端(14)を構成する材料に対して摩擦係数が小さい強い材料からなる接触トラック(18)上で摺動する。接触トラック(18)および溝(16)は、上方要素(8)にボルト止めされた、或いは、接着された、或いは、埋め込まれた1つのピースから構成されている。なお、小さな車輪又は1つ或いは1つ以上のローラのような転動要素が末端(14)に取り付けられていてもよい。
【0012】
また、末端(14)の突起を、可動な上方要素(8)の左右の端部から突出してサイドアームまたは可動サポート(6)に連結するのに十分に長い軸に代えてもよい。
【0013】
また、軸(11)は、下方要素(9)の面(33)(図4も参照のこと)に当接して可動サポート(6)の開き度合と上方要素(8)および下方要素(9)との分離度合とを制限する偏心した突出部を有する。なお、こうした制限を、案内手段(16)上のストッパ(図示せず)によって提供してもよい。
【0014】
図3の拡大図に明示されているように、上記支持手段(10)は、ピン(12)周りで回転可能であって且つ支持位置に向かってスプリング(31)によって押されるように下方要素(9)の後部に取り付けられたトリガー(19)を有する。このトリガー(19)は、タブ(20)を有し、該タブの上方部分には、斜めの面(22)が配置されている。上方要素(8)の下側からアンカー(21)が突出し、該アンカーの下方部分は、上方要素(8)が下方要素(9)に向かって移動したときに上記斜めの面(22)に接触してスプリング(31)の付勢力に抗してトリガー(19)を移動させてアンカー(21)がタブ(20)の前を通過することができるようにするプッシャとして働く面(23)を有する。可動サポート(6)が閉鎖位置に達し、そして、上方要素と下方要素とが互いに接触したとき、タブ(20)は、スプリング(31)の作用によって自動的にアンカー(21)に係合する(図5参照)。また、トリガー(19)は、外側からアクセス可能な突起(24)を有し、この突起は、タブ(20)をアンカー(21)から解放して弾性手段(7)によって可動サポート(6)を開放位置へと移動させるために、可動サポート(6)が閉鎖位置にあるときに利用者によって作動せしめられてスプリング(31)の作用に抗してトリガー(19)を移動させることができる。また、上記突起(24)は、機構を無意識に開いてしまわないように、シューズの最も外側の境界から突出しないようになっている。
【0015】
なお、トリガー(19)にではなく、上方要素(8)に上記斜めの面を設けてもよい。また、スプリング(31)(図4および図5も参照のこと)は、例えば、ピン(12)周りに設けられ、各端部がそれぞれトリガー(19)の穴および下方要素(9)の穴内に挿入されるヘリカルねじりばねである。また、図5は、アンカー(21)の斜めの側端部(47)を示しており、これら側端部は、対向する側の下方要素(9)にあって且つトリガー(19)が収容されているキャビティ(43)の斜めの壁(37)に、閉鎖位置において挿入せしめられ、これにより、下方要素(9)に対する上方要素(8)のセンタリング・横方向ロック手段が提供される。また、閉鎖位置においてレバー(13)とスプリング(7)とが収容される下方要素(9)のキャビティ(46)の斜めの側面(45)(図4参照)に閉鎖位置において挿入せしめられるように配置されるように斜めの面(44)を溝(16)(図2a参照)の側端部に設けることによっても、同様のセンタリング・横方向ロック手段が得られる。
【0016】
図4に明示されているように、上方要素(8)と下方要素(9)とが互いに近づき、接触し、閉鎖位置となったときに、上記機構のための保護シールを形成するように、上方要素(8)にも設けられてもよいが、下方要素(9)の周囲部分に沿って、水密ガスケットが配置されている。この水密ガスケット(27)は、弾性材料からなるコードの形をしており、下方要素(9)の上面に掘られた溝内に部分的に挿入され、トリガー(19)が開いたり閉じたりできるような十分な弾性を提供する。軸(11)は、下方要素(9)に対して横方向に丸くなったベース部分を備えたキャビティ内に収容され、例えば、ボルト(35)によって支持された一対の小さなカバー(34)によって所定位置に保持されている。これらカバーは、任意には摩擦ブシュにより補助されて軸(11)を案内しつつ協動することができる底面構造(図示せず)と、水密ガスケット(27)用に下方要素(19)の上面に設けられた上記溝に接続されて連続性を保つように上部に設けられた溝とを有する。
【0017】
図6および図7は、本発明の第2実施形態を示しており、ここでは、機構は、可動サポート(6)を閉鎖位置に向かって押し、閉鎖位置に可動サポート(6)を維持する第1支持手段として働く弾性手段(25)と、該弾性手段(25)の作用に抗して可動サポート(6)を開放位置(図6参照)に支持する第2可逆支持・解放手段(26)とを有する。該第2可逆支持・解放手段は、上方要素を下方要素(9)に近づけるために利用者が足の踵で上方要素(8)を押したときに、第2可逆支持・解放手段(26)が可動サポート(6)を解放する位置へと戻って該可動サポート(6)が弾性手段(25)の作用によって閉鎖位置(図7参照)に移動するように、上方要素(8)と下方要素(9)とに関して構成され配設されている。上述した実施形態にあるように、可動サポート(6)が、開放位置と閉鎖位置との間で所定角度に亘って回動可能なように下方要素(9)のキャビティ(48)を通るように設けられる軸(11)に固定され、また、レバー(14)が、上方要素(8)と摺動可能または転動可能に接触するように軸(11)に固定されている。しかしながら、弾性手段(25)は、上方要素(8)を下方要素(9)に引きつけるヘリカル引張ばねの形をしている。第2可逆支持・解放手段(26)は、上方要素(8)に連結された弾性フィンガーの形をしており、このフィンガーは、レバー(13)の末端(14)に取り付けられた横方向へ延びるピンが挿入されるハウジングに開口する狭い開口を画成し、可動サポート(6)が開く程度と、上方要素(8)と下方要素(9)とが離れる程度とを制限する働きをする。
【0018】
ここでは、図1〜図3に示されている第1実施形態とは異なり、シューズを開くためには、可動サポート(6)が利用者、例えば、彼または彼女の他方の足によって弾性手段(25)の抵抗に抗して閉鎖位置から開放位置へと移動せしめられる。このために、後方取付要素(5)から突出するスプール(36)が用いられる。こうした移動において、レバー(13)は、末端(14)が第2可逆支持・解放手段(26)の弾性フィンガーによって捕らえられるまで上方要素(8)と下方要素(9)とを引き離し、これら要素が可動サポート(6)を開放位置(図6参照)に支持する位置に自動的に配置される。
【0019】
図9は、閉鎖位置において前方取付要素(5)がソールの外縁に達してシューズのヒールピースを包囲する点を除いて、図1〜図5に示されている第1実施形態と同様の機構を備えたシューズを示している。このために、可動サポート(6)は、後方取付要素(5)の底縁を後方から包囲する弓状のピース(49)に連結されており、これは、閉鎖位置では、できるだけしっかりとしたシールを提供するためにソールの外縁に非常に近い位置を占め、また、前方縁は、前方取付要素(4)に部分的に重なる。なお、可動サポート(6)が前方アームの形をしており、後方取付要素(5)がヒールピース(3)の外側後縁に植え付けられ或いは接着され且つ開放位置において皺がよるのに十分な可撓性を有する材料からなる後方領域(図示せず)を有していてもよい。また、ヒールピース(3)の上面全体を覆ってはいないが、その代わりに、開放位置において下方要素(9)から突出するがソールの残りの部分に連結されているボタンとして上方要素(8)を構成するのが有利である。
【0020】
最後に、図10を参照すると、ここには、可動サポート(6)が下方要素(9)に対して直線的に移動せしめられ案内されるような、冬場に適した閉鎖型シューズに選択的に適した実施形態が示されている。レバー(38)が一端(39)で上方要素に対して蝶着され、また、反対側の端部で少なくとも1つの歯車(40)に連結され、この歯車は、その径方向において両側にある部分が、それぞれ、可動サポート(6)と下方要素(9)とに取り付けられた平行で対向している2つのラック(41,42)に係合している。ここでは、解放可能な第2支持手段の機能は、ヘリカルスプリング(7)によって行われ、このヘリカルスプリングは、上記機構を開放位置に向かって押し、解放可能な第1支持手段(10)は、可動サポート(6)を閉鎖位置に支持する。したがって、後方取付要素(5)は、歯車(40)が設けられているレバー(38)の端部の2倍の距離移動し、前方取付要素(4)および後方取付要素(5)は、適切に重なり合う。第1支持手段(10)は、アンカー(21)が上方要素(8)にではなく、可動サポート(6)に取り付けられている点を除いて、図3を参照して説明したものに非常に似ている。
【0021】
図9および図10の変更例では、前方取付要素(4)は、閉じ型シューズでは常であるが、紐、バックル付きのストラップ、ベルクロ(登録商標)ストリップ等の従来の締め手段を有するが、本発明によれば、これらを緩めずともシューズを履いたり脱いだりできるので、これらは、単に、最初の調整を行うために用いられるものである。
【0022】
図11および図12は、同じシューズ原理に基づいた異なる実施形態を示しており、これは、足の前部分を保持するトウピースと、後方取付要素が接続されるヒールピースとを具備し、該後方取付要素は、閉鎖位置と開放位置との間で移動可能な可動サポートに連結されている。可動サポートは、ヒールの上記部分に収容された機構に連結されており、これは、それぞれ、可動サポートを閉鎖位置および開放位置に維持する第1支持・解放手段および第2支持・解放手段を有する。
【0023】
図11は、後方取付要素(5)が開放位置にあって、ヒールピースから離れ、支持手段(52)によって開放位置に維持されているところを示している。この組立体は、後方取付要素(5)を閉鎖位置に維持する支持・解放手段(50)を備え、この支持・解放手段は、解放手段(51)によって解放される。
また、後方取付要素(5)と可動サポート(6)とによって形成される組立体は、しっかりと連結され、ソール(1)のヒール(3)の後方部分に取り付けられたヒンジ(63)によってその後部において蝶着されている。
【0024】
ソール(1)のヒール(3)には、可動ベース(65)を備えたピースを収容する中空空間(58)があり、上記可動ベースは、シューズの前方部分や後方部分に向かって水平に移動可能である。可動ベース(65)を備えたピースは、中空空間(58)から現れて移動ガイドとして働く案内手段(59)によって案内されつつ、中空空間(58)内で移動する。
解放作動ピース(51)によって可動ベース(65)に力が加わると、可動ベース(65)が前方へ移動する。この移動は、弾性手段(57)に抗して該弾性手段を圧縮するように行われ、したがって、解放作動ピース(51)が可動ベース(65)に何ら作用していないときには、可動ベース(65)は弾性手段(57)によって後方部分に向かって移動せしめられる。
【0025】
さらに、解放作動ピース(51)は、突起(62)を備え、この突起は、解放作動ピースが枢動軸(63)周りで枢動したときに移動せしめられて可動ベース(65)の端部突起(61)を押して可動ベースを前進させる。
【0026】
さらに、後方取付要素(5)と可動サポート(6)とによって形成される組立体の分離と上昇とを補助し、それをその位置に維持する目的で、可動ベース(65)に設けられた取付要素(60)と可動サポート(6)に設けられた取付要素との間に弾性要素(52)が設けられる。上記位置に向かう移動は、支持手段(50)の支持効果が反転して可動ベース(6)が解放されて開放位置に達して弾性支持手段(52)によって開放位置へと押されるまでは、解放作動ピース(51)に加えられる圧力によって調節される。
【0027】
支持解放腫(50)は、可動ベース(65)の前端に配置され、且つ、突出している突起(53)を有し、この突起(53)は、その上端に、斜めの縁を備えた突出部(55)を有し、この突出部は、後方取付要素(5)にしっかりと取り付けられた可動サポート(6)に設けられた凹所(66)内に収容されることができる。また、可逆支持・解放手段(50)には、インカット(56)が設けられており、このインカット(56)には、弾性手段(57)の端部の一方が作用する。
【0028】
また、支持・解放手段(50)をシューズの前方部分に向かって移動させ、その後、突起(55)を凹所(66)内に収容することができるように、凹所(66)の下方部分では、縁部(54)が斜めになっている。
【0029】
図12は、上述した閉鎖タイプの実施形態を示しており、ここでは、可動ベース(65)が解放作動ピース(51)の突起(62)によって押されなくなり、弾性手段(57)の作用によって後方位置に留まっているときには、可逆支持・解放手段(50)の上方の突起(55)が可動ベースに形成されている凹所(66)内に挿入されているので、開放位置への弾性支持手段(52)の作用にも係わらず、可動ベースや後方取付要素(5)を開放位置にすることはできない。
【0030】
後方取付要素は、その前方部分に穴(64)を備え、この穴(64)には、前方取付手段(4)の一部が蝶着される。
【0031】
なお、図11に示されているような支持手段(52)を開放位置で配設する代わりに、後方サポート(5)と可動サポート(6)との組立体に作用するスプリングのような弾性手段をヒンジ部(63)に設けてもよい。
【0032】
図13〜図15は、3つの構造的な変更が加えられた本発明の自動閉鎖装置付きシューズの別の実施形態を示しており、これは、上方要素に作用するスプリングを前方軸に備え、或いは、上方要素に作用する鉛直方向に延びるスプリングを備え、或いは、可動サポートに作用する水平方向に延びるスプリングを上方要素に備える。
【0033】
この形の実施形態は、対応する枢動軸、後方枢動軸(73)、および、中央枢動軸(74)を通過させることができる2つの穴を有する可動サポート(6)にしっかりと取り付けられた後方取付要素(5)を示している。さらに、踵の領域では、上方要素(8)と下方要素(9)とが前方ヒンジ(75)によって互いに蝶着されており、また、上方要素(8)は中央軸(74)によって可動サポート(6)に蝶着されている。
【0034】
後方取付要素(5)と可動サポート(6)とは、上述したパーツの特徴を備えた1つのパーツとして構成されている。
【0035】
上述した実施形態と同様に、組立体は、後方取付要素(5)を閉鎖位置に維持することができる可逆支持・解放手段(70)を備える。これら可逆支持・解放手段(70)は、作動タブ(71)を有し、この作動タブ(71)がスプリング(79)(図14参照)の作用に抗して押されて後方軸(73)周りで回動せしめられると、フラップ(78)が移動せしめられ、上方要素(8)の後方部分(77)が解放されて弾性手段によって持ち上げられる。
【0036】
後方取付要素(5)は、上方要素(8)の上昇を伴って開き、ここで、上方要素(8)は、前方ヒンジ(75)に蝶着されているので、支持・解放手段(70)の作用と、以下の3つの形態の作動の1つの作用、すなわち、
前方軸(75)上に配置された弾性手段またはスプリング(76)の作用と、
下方要素(9)と上方要素(8)との間に配置された鉛直方向へ延びる弾性手段(72)の作用であって、上方要素の移動中、後方ヒンジ(73)を中心とした円運動で軸(74)を保持しているような作用、と
中央軸(74)に作用する水平方向に配置されたスプリング(80)の作用と、
の3つのうちの1つによって、後方の部分から持ち上がる。
【0037】
図14は、言及する価値のある本実施形態のパーツの全てを示しており、ここでは、上方部分(8)は、中央軸(74)が通って摺動する長くされた穴または長円形の穴(81)を備え、支持・解放手段(70)の作用と、上述した弾性手段(72)、(76)、(80)の1つの作用とによって、中央軸(74)は、上方要素(8)に設けられた長円形のキャビティ(81)内で移動せしめられる。
【0038】
中央軸(74)が摺動する長い穴または長円形の穴(81)がないと、単に、枢動軸があるだけであるので、上方要素が持ち上げられたときに、上方要素が長円形の穴を有する前方軸を動かす。
【0039】
図15は、上述した実施形態を補完する選択可能な実施形態を示しており、これは、上方部分(8)の側部に対応の突起(82)を備え、長円形の穴(81)を排除しており、これら突起は可動サポート(6)に設けられた長い穴(83)内に収容され、これは、可動サポート(6)を上方要素(8)に蝶着できるようにし、上方要素の側部突起(81)はこの長円形の穴(83)内で摺動する。
【0040】
さらに、後方取付要素(5)は両側に穴を有し、この穴の中で前方閉鎖部分(4)のヒンジ部分(84)が枢動する。この前方のヒンジ部分(84)は、ヒンジ(86)によって後方取付要素に連結される。また、ヒンジ部分(84)は、ヒンジ領域(85)を通じて前方部分(4)に対するその一体性において自由度を備える。
【0041】
なお、図示したヒンジ部分(84)の代わりに、ガイドの下で横方向へ移動し、ヒンジ(86)に支持され、組立体が下方へ移動して組立体が閉じられたときに、ヒンジ(86)がベルトを引っ張って上方部を押しつけ、その保持を改善するベルトとして構成してもよい。
【0042】
また、追加の手段を必要とせずに、ヒンジ手段(86)によって前方閉鎖部分(4)に後方取付要素(5)が直接蝶着されてもよい。
【0043】
図16は、1つの実施形態を示しており、ここでは、部材トリガー(91)に駆動せしめられる支持・解放手段(90)が上方要素(8)の後方部分に配置され、下方要素(9)に設けられた凹所(93)内に挿入され、弾性要素(92)等を用いて上記位置に上方要素を支持し、その上方で、後方取付要素(5)と上方要素(8)とのヒンジを備える。
【0044】
図17は、ソールまたは下方要素に連結されたトリガー(101)によって駆動せしめられる支持・解放手段(100)を示しており、後方支持要素(5)は、アーム(103)を用い、このアーム(103)には、それを上記位置に支持するために弾性手段(102)が作用する。
【0045】
図18では、保持・解放手段(110)のトリガーまたは部材(111)が作動せしめられると、部分(113)が移動せしめられ、上方に穴(114)があり、上方要素(8)のフック(115)を解放でき、弾性手段(112)によって上方要素(8)が上昇せしめられる。
【0046】
図19でも、動きは同様であり、支持・解放手段(120)がトリガー(121)によって作動せしめられ、要素(123)を動かし、上方要素(8)の端部の上方に配置されているフック(125)が解放される。最後の2つの実施形態では、シューズが開かれ或いは解放されたときに、上方要素とシューズのインソールとの間に割れ目ができる。
【0047】
図20は、図17に示したものと同様の実施形態を示しており、ここでは、支持・解放手段(130)がトリガーまたは要素(131)によって作動せしめられ、これら手段は、ソールの空間内に収容されている。上方要素(8)の支持および解放を促進するために、後方支持要素(5)の下方部分に、追加の要素(133)が提供され、この追加の要素(133)は、中央ヒンジを必要とせず、窓(135)を有し、この窓(135)を上方要素(8)のフック(134)が通り、部分(5)と部分(8)とが接続されている。開放位置では、上方要素(8)が弾性手段(132)によって支持される。
【0048】
図21および図22に示されている実施形態は、上方要素(8)と、後方取付要素(5)に連結された支持サポート(6)との係合に基礎を置いている。これらは、トリガーまたは要素(140)によって作動せしめられ且つ弾性手段(142)によって開放位置に維持される支持・解放手段(140)を備える。
【0049】
図23は、トリガー(151)によって作動せしめられる支持・解放手段(150)を示しており、ここでは、それを開放位置に維持するために用いられる手段は、ラバーバンドまたは同様の弾性要素(152)であり、上方要素(8)と下方要素(9)とは、例えば、ヒンジのようなものを必要とせずに、これらを構成している材料の弾性特性によってこれらが一体となっているところで蝶着されている。
【0050】
図24は、変形によって作動せしめられる作動トリガー(161)を備えた支持・解放手段(160)を示しており、これらは下方要素(9)と一体になったフレキシブル部分(163)を備え、一方、上方要素(9)と下方要素(8)とが一体となった部分は、組立体を開放位置に維持するためのフレキシブル部分(162)を備える。
【0051】
図25では、支持・解放手段は、支持・解放手段と下方要素(9)とが一体となったところのフレキシブル領域(163)と、可動サポート(6)と下方要素(9)とが一体となったところに形成されるフレキシブル領域(166)とを利用することを基礎としており、これらは一体品を構成し、可動サポート(6)は、上方要素(8)と下方要素(9)とが一体となっているところに形成されるフレキシブル領域(162)と共に、組立体を開放位置に維持する。
【0052】
最後に、図26は、別の選択可能な実施形態を示しており、ここでは、可動サポート(6)と下方要素(9)との間のフレキシブル領域(166)の他に、可動サポート(6)を保持するためのフレキシブル領域(167)が設けられ、また、フレキシブル領域(162)も設けられている。
【0053】
なお、限定しない形で説明した構成要素の材質、形状、大きさ、配置を変更することに本発明の本質は影響を受けず、専門家には、その再構築が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の第1実施形態のシューズの側面図である。
【図2】図1に示したシューズのヒールピースが開放位置にあるところを示す縦断面図である。
【図2a】図2に示した機構のレバー用の案内手段の詳細断面図である。
【図3】図2と同様の図であるが、閉鎖位置にあるところを示す縦断面図であり、ここには、支持・解放手段の詳細図が含まれている。
【図4】図1に示したシューズのヒールピースの平面図であり、ここでは、機構をはっきりと示すために上方要素が省略されている。
【図5】図1に示したシューズが閉鎖位置にあるところを示す背面図である。
【図6】本発明の第2実施形態のシューズのヒール部分を示す部分縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態のシューズのヒール部分を示す部分縦断面図である。
【図8】図1〜図5に示したシューズの実施の形態の変更例を示す側面図である。
【図9】図1〜図5に示した実施の形態の機構を利用したシューズが閉じた状態にあるところを示す側面図である。
【図10】図1〜図5に示した実施の形態の機構の変更例を利用したシューズが閉じた状態にあるところを示す部分縦断面図である。
【図11】好ましい実施の形態とは異なる他の実施の形態の代表例を示す図である。
【図12】好ましい実施の形態とは異なる他の実施の形態の代表例であって、図11に示したものの変更例を示す図である。
【図13】各位置において異なる形態で作用する異なる位置にあるスプリングを有する新しい変更例を示している。
【図14】各位置において異なる形態で作用する異なる位置にあるスプリングを有する新しい変更例を示している。
【図15】各位置において異なる形態で作用する異なる位置にあるスプリングを有する新しい変更例を示している。
【図16】異なる実施の形態を示している。
【図17】同じ原理に基づいた異なる実施の形態を示している。
【図18】同じ原理に基づいた異なる実施の形態を示している。
【図19】同じ原理に基づいた異なる実施の形態を示している。
【図20】中央枢動軸のない実施の形態を示している。
【図21】他の新しい実施の形態を示している。
【図22】他の新しい実施の形態を示している。
【図23】開放位置にある支持手段が弾性材料である他の実施の形態を示している。
【図24】可撓性のある材料を利用した他の実施の形態を示している。
【図25】可撓性のある材料を利用した他の実施の形態を示している。
【図26】可撓性のある材料を利用した他の実施の形態を示している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動閉鎖装置付きシューズに関し、特に、足の踵のところのシューズの後方支持要素を利用者の足の踵の圧力によって移動させることによって作動せしめられる自動閉鎖装置機構付きシューズに関する。
【背景技術】
【0002】
或る人々にとっては、例えば、高齢であったり、妊婦であったり、背痛であったり、肥満であったりといった様々な理由で、シューズに手をかけることが厄介な作業であったり、困難な作業であったり、面倒な作業であったり、あるいは、不可能な作業であったりさえもする。こうした人々にとって、シューズが自動閉鎖装置を備えていると、彼または彼女らは、手を使わずに、すなわち、手をかけることなく、シューズを履いたり脱いだりすることができるので、非常に好都合である。
こうした特徴を備えたシューズは、従来、知られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スキーの分野では、利用者が履いている特別なブーツをスキー板に固定するためのビンディング装置が知られている。こうした装置の1つに、スキー板の前方領域に取り付けられたソケットと、スキー板の後方部分に取り付けられた閉鎖装置機構とを備えたものがある。そして、ブーツは、ビンディング装置によって保持されるように特別に設計された爪先部分の突起と踵部分の突起とを有する。スキー板を履くためには、ブーツを履いた利用者は、ブーツの爪先部分の突起を上述した前方の凹所に入れ、そして、彼または彼女の踵を使って上述した後方の閉鎖装置機構のボタンを踏み、閉鎖装置を作動させ、その閉鎖装置をブーツの後方突起に係合させる。そして、ブーツを解放するためには、閉鎖装置機構が閉じているときに所定位置にある後方の閉鎖装置機構のレバーを別の足で踏む必要がある。しかしながら、この装置は、素足や靴下を履いただけの足にシューズを閉じることには応用できない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明は、自動閉鎖装置を備え、通常の種類の1つであるシューズであって、足の前部分を取り付けるための少なくとも1つの前方取付要素が連結されるトウピースと、足の後部分を取り付けための少なくとも1つの後方取付要素が接続されるヒールピースとを具備するシューズを提供する。このシューズは、弾性手段が作用したときに閉じた位置から開いた位置へと移動可能な可動サポートに後方取付要素が連結され或いは後方取付要素が該可動サポートの一部であることを特徴とする。
【0005】
他の実施の形態では、上記機構が上記可動サポートを閉鎖位置へと押す弾性手段と、該弾性手段の作用に抗して上記可動サポートを開放位置に支持する支持・解放手段とを有する。これら支持手段は、上方要素が利用者の足の踵で押されて下方要素へ近づけられたときに該支持手段が解放位置へ戻って上記可動サポートを解放し、上記弾性手段の作用によって閉鎖位置へ戻されるように上方要素と下方要素とに関して構成され配設されている。また、上記可動サポートは、利用者が上記後方取付要素または該可動サポートの部材に他方の足で作用を加えることによって閉鎖位置から開放位置へと上記弾性手段の作用に抗して移動可能であってもよく、この場合、該可動サポートの移動中、上記支持手段が可動サポートを開放位置に支持する位置に該支持手段が自動的に配置されるまで、上方要素と下方要素とは離れており、或いは、離れていることが許可されている。
【0006】
図面を参照し、実施の形態に関する以下の詳細な説明を読めば、上述した本発明の特徴や利点、そして、本発明の他の特徴や利点を十分に理解することができるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
初めに、図1を参照すると、足の前部分を取り付けるための少なくとも1つの前方取付要素(4)が取り付けられるトウピース(2)と、足の踵の一部を保持する少なくとも1つの後方取付要素(5)が接続されるヒールピース(3)とを具備する本発明の自動閉鎖装置付きシューズの第1実施形態が示されている。後方取付要素(5)は、少なくとも1つの可動サポート(6)に連結され、あるいは、可動サポートの一部であり、可動サポートは、後方取付要素(5)が上述した足の踵の一部から離れている開放位置(破線で示されている)と、後方取付要素(5)が足の踵を保持している閉鎖位置との間で移動可能である。可動サポート(6)は、ヒールピース(3)内に収容されている機構に関連しており、この機構は、利用者が足の踵でヒールピース(3)を押し下げることによって作動せしめられて可動サポート(6)を上記開放位置から上記閉鎖位置へ移動させ、利用者が機構の部材(10)に他の足で作用を加えることによって開かれて可動サポート(6)を閉鎖位置から開放位置へと移動させる。
【0008】
図1は、シューズをサンダルとして示しているが、図9および図10を参照して後述するように、本発明は、室内で利用されるスリッパや室外で利用される冬用シューズといったもっと閉じたシューズにも等しく適用可能である。
【0009】
ヒールピース(3)は、上方要素(8)と下方要素(9)とを有し、これら要素は、相対的に移動可能にヒンジピン(15)によって互いに蝶着されている。また、上方要素(8)と下方要素(9)とは、可動サポート(6)と後方取付要素(5)とが開放位置にあるときには互いに離れており、閉鎖位置にあるときには互いに隣接している。図1〜図7、図9、および、図10に示されているように、下方要素(9)がソール(1)のトウピース(2)に連結され、上方要素がトウピースに対して上方に移動するようになっていると有利である。しかしながら、図8に示されているように、下方要素(9)がトウピースに対して下方に移動するように上方要素(8)がソール(1)のトウピース(2)に連結されていてもよい。また、上方要素および/または下方要素の機械的なパーツが比較的薄くて剛性のある壁を備えた対応のサポートに設けられ、これら壁が通常要求される特性を備えたシューズのヒールピース(3)の上方要素および下方要素の形状を完成させる対応の要素、例えば、上方要素(8)用のパッド入り上方ライニング(28)や、おそらくは重量を軽くするためにキャビティを設けられた下方要素(9)用のラバーパッド(29)や、ラバーソール(30)といった要素に取り付けられるようにしてもよい。これによれば、上方要素(8)、下方要素(9)、および、これらの機構を、様々な形でサイズのシューズに組み込むことが可能な別々のモジュールとして製造可能である。
【0010】
図2〜図5は、第1実施形態のシューズ機構とその作用とを詳細に示している。このシューズ機構は、可動サポート(6)を開放位置へと押す弾性手段(7)と、該弾性手段(7)の作用に抗して可動サポート(6)を閉鎖位置に保持する第1可逆支持・解放手段(10)とを有し、上記弾性手段は、可動サポートを開放位置に維持する第2支持手段として働く。可動サポート(6)は、図では、一対の外側アームを有し、軸(11)に固定されており、この軸は、開放位置と閉鎖位置との間で或る角度に亘って枢動可能なように下方要素(9)に取り付けられている。なお、後方取付要素(5)と可動サポート(6)との両方を、軸(11)に連結される1つの部分に組み込んでもよい。また、軸(11)には、下方要素(9)の中央部分に配置され且つ上方要素(8)に摺動可能に接触する末端を備えたレバー(13)が固定されている。また、弾性手段(7)は、圧縮された状態のヘリカルスプリングを有し、可動サポート(6)を開放位置に向かって押して、上方要素(8)と摺動接触している結果、上方要素(8)と下方要素(9)とを互いに離すように、上記スプリングの一端が下方要素(9)のハウジング内にあり、該スプリングの他端は、レバー(13)に作用している。こうした構成により、利用者が足の踵で上方要素(8)を押すと、末端(14)が上方要素(8)上で摺動し、該上方要素が下方要素(9)に近づき、該上方要素が支持手段(10)によって自動的に支持される閉鎖位置に達するまで、可動サポート(6)が弾性手段(7)の作用に抗して閉鎖位置に向かって移動する。閉鎖位置では、レバー(13)とスプリング(7)とが下方要素(9)のキャビティ(46)内に収容される。
【0011】
図2aを詳細に参照すると、上方要素(8)は、レバー(13)の末端(14)用の案内手段(16)を有する。これら案内手段は、上方要素(8)と下方要素(9)との可能である横方向への相対移動と、上方要素(8)から末端(14)が分離する方向への移動とを制限する。また、案内要素は、互いに対面し且つ上方要素(8)に形づけられ或いは上方要素(8)に取り付けられた少なくとも一対の溝(16)を有し、該溝内に、レバー(13)の末端(14)から横方向へ突出している対応の突起(17)(図4も参照のこと)が摺動可能に挿入される。図では、末端(14)は丸まっており、レバー(13)の末端(14)を構成する材料に対して摩擦係数が小さい強い材料からなる接触トラック(18)上で摺動する。接触トラック(18)および溝(16)は、上方要素(8)にボルト止めされた、或いは、接着された、或いは、埋め込まれた1つのピースから構成されている。なお、小さな車輪又は1つ或いは1つ以上のローラのような転動要素が末端(14)に取り付けられていてもよい。
【0012】
また、末端(14)の突起を、可動な上方要素(8)の左右の端部から突出してサイドアームまたは可動サポート(6)に連結するのに十分に長い軸に代えてもよい。
【0013】
また、軸(11)は、下方要素(9)の面(33)(図4も参照のこと)に当接して可動サポート(6)の開き度合と上方要素(8)および下方要素(9)との分離度合とを制限する偏心した突出部を有する。なお、こうした制限を、案内手段(16)上のストッパ(図示せず)によって提供してもよい。
【0014】
図3の拡大図に明示されているように、上記支持手段(10)は、ピン(12)周りで回転可能であって且つ支持位置に向かってスプリング(31)によって押されるように下方要素(9)の後部に取り付けられたトリガー(19)を有する。このトリガー(19)は、タブ(20)を有し、該タブの上方部分には、斜めの面(22)が配置されている。上方要素(8)の下側からアンカー(21)が突出し、該アンカーの下方部分は、上方要素(8)が下方要素(9)に向かって移動したときに上記斜めの面(22)に接触してスプリング(31)の付勢力に抗してトリガー(19)を移動させてアンカー(21)がタブ(20)の前を通過することができるようにするプッシャとして働く面(23)を有する。可動サポート(6)が閉鎖位置に達し、そして、上方要素と下方要素とが互いに接触したとき、タブ(20)は、スプリング(31)の作用によって自動的にアンカー(21)に係合する(図5参照)。また、トリガー(19)は、外側からアクセス可能な突起(24)を有し、この突起は、タブ(20)をアンカー(21)から解放して弾性手段(7)によって可動サポート(6)を開放位置へと移動させるために、可動サポート(6)が閉鎖位置にあるときに利用者によって作動せしめられてスプリング(31)の作用に抗してトリガー(19)を移動させることができる。また、上記突起(24)は、機構を無意識に開いてしまわないように、シューズの最も外側の境界から突出しないようになっている。
【0015】
なお、トリガー(19)にではなく、上方要素(8)に上記斜めの面を設けてもよい。また、スプリング(31)(図4および図5も参照のこと)は、例えば、ピン(12)周りに設けられ、各端部がそれぞれトリガー(19)の穴および下方要素(9)の穴内に挿入されるヘリカルねじりばねである。また、図5は、アンカー(21)の斜めの側端部(47)を示しており、これら側端部は、対向する側の下方要素(9)にあって且つトリガー(19)が収容されているキャビティ(43)の斜めの壁(37)に、閉鎖位置において挿入せしめられ、これにより、下方要素(9)に対する上方要素(8)のセンタリング・横方向ロック手段が提供される。また、閉鎖位置においてレバー(13)とスプリング(7)とが収容される下方要素(9)のキャビティ(46)の斜めの側面(45)(図4参照)に閉鎖位置において挿入せしめられるように配置されるように斜めの面(44)を溝(16)(図2a参照)の側端部に設けることによっても、同様のセンタリング・横方向ロック手段が得られる。
【0016】
図4に明示されているように、上方要素(8)と下方要素(9)とが互いに近づき、接触し、閉鎖位置となったときに、上記機構のための保護シールを形成するように、上方要素(8)にも設けられてもよいが、下方要素(9)の周囲部分に沿って、水密ガスケットが配置されている。この水密ガスケット(27)は、弾性材料からなるコードの形をしており、下方要素(9)の上面に掘られた溝内に部分的に挿入され、トリガー(19)が開いたり閉じたりできるような十分な弾性を提供する。軸(11)は、下方要素(9)に対して横方向に丸くなったベース部分を備えたキャビティ内に収容され、例えば、ボルト(35)によって支持された一対の小さなカバー(34)によって所定位置に保持されている。これらカバーは、任意には摩擦ブシュにより補助されて軸(11)を案内しつつ協動することができる底面構造(図示せず)と、水密ガスケット(27)用に下方要素(19)の上面に設けられた上記溝に接続されて連続性を保つように上部に設けられた溝とを有する。
【0017】
図6および図7は、本発明の第2実施形態を示しており、ここでは、機構は、可動サポート(6)を閉鎖位置に向かって押し、閉鎖位置に可動サポート(6)を維持する第1支持手段として働く弾性手段(25)と、該弾性手段(25)の作用に抗して可動サポート(6)を開放位置(図6参照)に支持する第2可逆支持・解放手段(26)とを有する。該第2可逆支持・解放手段は、上方要素を下方要素(9)に近づけるために利用者が足の踵で上方要素(8)を押したときに、第2可逆支持・解放手段(26)が可動サポート(6)を解放する位置へと戻って該可動サポート(6)が弾性手段(25)の作用によって閉鎖位置(図7参照)に移動するように、上方要素(8)と下方要素(9)とに関して構成され配設されている。上述した実施形態にあるように、可動サポート(6)が、開放位置と閉鎖位置との間で所定角度に亘って回動可能なように下方要素(9)のキャビティ(48)を通るように設けられる軸(11)に固定され、また、レバー(14)が、上方要素(8)と摺動可能または転動可能に接触するように軸(11)に固定されている。しかしながら、弾性手段(25)は、上方要素(8)を下方要素(9)に引きつけるヘリカル引張ばねの形をしている。第2可逆支持・解放手段(26)は、上方要素(8)に連結された弾性フィンガーの形をしており、このフィンガーは、レバー(13)の末端(14)に取り付けられた横方向へ延びるピンが挿入されるハウジングに開口する狭い開口を画成し、可動サポート(6)が開く程度と、上方要素(8)と下方要素(9)とが離れる程度とを制限する働きをする。
【0018】
ここでは、図1〜図3に示されている第1実施形態とは異なり、シューズを開くためには、可動サポート(6)が利用者、例えば、彼または彼女の他方の足によって弾性手段(25)の抵抗に抗して閉鎖位置から開放位置へと移動せしめられる。このために、後方取付要素(5)から突出するスプール(36)が用いられる。こうした移動において、レバー(13)は、末端(14)が第2可逆支持・解放手段(26)の弾性フィンガーによって捕らえられるまで上方要素(8)と下方要素(9)とを引き離し、これら要素が可動サポート(6)を開放位置(図6参照)に支持する位置に自動的に配置される。
【0019】
図9は、閉鎖位置において前方取付要素(5)がソールの外縁に達してシューズのヒールピースを包囲する点を除いて、図1〜図5に示されている第1実施形態と同様の機構を備えたシューズを示している。このために、可動サポート(6)は、後方取付要素(5)の底縁を後方から包囲する弓状のピース(49)に連結されており、これは、閉鎖位置では、できるだけしっかりとしたシールを提供するためにソールの外縁に非常に近い位置を占め、また、前方縁は、前方取付要素(4)に部分的に重なる。なお、可動サポート(6)が前方アームの形をしており、後方取付要素(5)がヒールピース(3)の外側後縁に植え付けられ或いは接着され且つ開放位置において皺がよるのに十分な可撓性を有する材料からなる後方領域(図示せず)を有していてもよい。また、ヒールピース(3)の上面全体を覆ってはいないが、その代わりに、開放位置において下方要素(9)から突出するがソールの残りの部分に連結されているボタンとして上方要素(8)を構成するのが有利である。
【0020】
最後に、図10を参照すると、ここには、可動サポート(6)が下方要素(9)に対して直線的に移動せしめられ案内されるような、冬場に適した閉鎖型シューズに選択的に適した実施形態が示されている。レバー(38)が一端(39)で上方要素に対して蝶着され、また、反対側の端部で少なくとも1つの歯車(40)に連結され、この歯車は、その径方向において両側にある部分が、それぞれ、可動サポート(6)と下方要素(9)とに取り付けられた平行で対向している2つのラック(41,42)に係合している。ここでは、解放可能な第2支持手段の機能は、ヘリカルスプリング(7)によって行われ、このヘリカルスプリングは、上記機構を開放位置に向かって押し、解放可能な第1支持手段(10)は、可動サポート(6)を閉鎖位置に支持する。したがって、後方取付要素(5)は、歯車(40)が設けられているレバー(38)の端部の2倍の距離移動し、前方取付要素(4)および後方取付要素(5)は、適切に重なり合う。第1支持手段(10)は、アンカー(21)が上方要素(8)にではなく、可動サポート(6)に取り付けられている点を除いて、図3を参照して説明したものに非常に似ている。
【0021】
図9および図10の変更例では、前方取付要素(4)は、閉じ型シューズでは常であるが、紐、バックル付きのストラップ、ベルクロ(登録商標)ストリップ等の従来の締め手段を有するが、本発明によれば、これらを緩めずともシューズを履いたり脱いだりできるので、これらは、単に、最初の調整を行うために用いられるものである。
【0022】
図11および図12は、同じシューズ原理に基づいた異なる実施形態を示しており、これは、足の前部分を保持するトウピースと、後方取付要素が接続されるヒールピースとを具備し、該後方取付要素は、閉鎖位置と開放位置との間で移動可能な可動サポートに連結されている。可動サポートは、ヒールの上記部分に収容された機構に連結されており、これは、それぞれ、可動サポートを閉鎖位置および開放位置に維持する第1支持・解放手段および第2支持・解放手段を有する。
【0023】
図11は、後方取付要素(5)が開放位置にあって、ヒールピースから離れ、支持手段(52)によって開放位置に維持されているところを示している。この組立体は、後方取付要素(5)を閉鎖位置に維持する支持・解放手段(50)を備え、この支持・解放手段は、解放手段(51)によって解放される。
また、後方取付要素(5)と可動サポート(6)とによって形成される組立体は、しっかりと連結され、ソール(1)のヒール(3)の後方部分に取り付けられたヒンジ(63)によってその後部において蝶着されている。
【0024】
ソール(1)のヒール(3)には、可動ベース(65)を備えたピースを収容する中空空間(58)があり、上記可動ベースは、シューズの前方部分や後方部分に向かって水平に移動可能である。可動ベース(65)を備えたピースは、中空空間(58)から現れて移動ガイドとして働く案内手段(59)によって案内されつつ、中空空間(58)内で移動する。
解放作動ピース(51)によって可動ベース(65)に力が加わると、可動ベース(65)が前方へ移動する。この移動は、弾性手段(57)に抗して該弾性手段を圧縮するように行われ、したがって、解放作動ピース(51)が可動ベース(65)に何ら作用していないときには、可動ベース(65)は弾性手段(57)によって後方部分に向かって移動せしめられる。
【0025】
さらに、解放作動ピース(51)は、突起(62)を備え、この突起は、解放作動ピースが枢動軸(63)周りで枢動したときに移動せしめられて可動ベース(65)の端部突起(61)を押して可動ベースを前進させる。
【0026】
さらに、後方取付要素(5)と可動サポート(6)とによって形成される組立体の分離と上昇とを補助し、それをその位置に維持する目的で、可動ベース(65)に設けられた取付要素(60)と可動サポート(6)に設けられた取付要素との間に弾性要素(52)が設けられる。上記位置に向かう移動は、支持手段(50)の支持効果が反転して可動ベース(6)が解放されて開放位置に達して弾性支持手段(52)によって開放位置へと押されるまでは、解放作動ピース(51)に加えられる圧力によって調節される。
【0027】
支持解放腫(50)は、可動ベース(65)の前端に配置され、且つ、突出している突起(53)を有し、この突起(53)は、その上端に、斜めの縁を備えた突出部(55)を有し、この突出部は、後方取付要素(5)にしっかりと取り付けられた可動サポート(6)に設けられた凹所(66)内に収容されることができる。また、可逆支持・解放手段(50)には、インカット(56)が設けられており、このインカット(56)には、弾性手段(57)の端部の一方が作用する。
【0028】
また、支持・解放手段(50)をシューズの前方部分に向かって移動させ、その後、突起(55)を凹所(66)内に収容することができるように、凹所(66)の下方部分では、縁部(54)が斜めになっている。
【0029】
図12は、上述した閉鎖タイプの実施形態を示しており、ここでは、可動ベース(65)が解放作動ピース(51)の突起(62)によって押されなくなり、弾性手段(57)の作用によって後方位置に留まっているときには、可逆支持・解放手段(50)の上方の突起(55)が可動ベースに形成されている凹所(66)内に挿入されているので、開放位置への弾性支持手段(52)の作用にも係わらず、可動ベースや後方取付要素(5)を開放位置にすることはできない。
【0030】
後方取付要素は、その前方部分に穴(64)を備え、この穴(64)には、前方取付手段(4)の一部が蝶着される。
【0031】
なお、図11に示されているような支持手段(52)を開放位置で配設する代わりに、後方サポート(5)と可動サポート(6)との組立体に作用するスプリングのような弾性手段をヒンジ部(63)に設けてもよい。
【0032】
図13〜図15は、3つの構造的な変更が加えられた本発明の自動閉鎖装置付きシューズの別の実施形態を示しており、これは、上方要素に作用するスプリングを前方軸に備え、或いは、上方要素に作用する鉛直方向に延びるスプリングを備え、或いは、可動サポートに作用する水平方向に延びるスプリングを上方要素に備える。
【0033】
この形の実施形態は、対応する枢動軸、後方枢動軸(73)、および、中央枢動軸(74)を通過させることができる2つの穴を有する可動サポート(6)にしっかりと取り付けられた後方取付要素(5)を示している。さらに、踵の領域では、上方要素(8)と下方要素(9)とが前方ヒンジ(75)によって互いに蝶着されており、また、上方要素(8)は中央軸(74)によって可動サポート(6)に蝶着されている。
【0034】
後方取付要素(5)と可動サポート(6)とは、上述したパーツの特徴を備えた1つのパーツとして構成されている。
【0035】
上述した実施形態と同様に、組立体は、後方取付要素(5)を閉鎖位置に維持することができる可逆支持・解放手段(70)を備える。これら可逆支持・解放手段(70)は、作動タブ(71)を有し、この作動タブ(71)がスプリング(79)(図14参照)の作用に抗して押されて後方軸(73)周りで回動せしめられると、フラップ(78)が移動せしめられ、上方要素(8)の後方部分(77)が解放されて弾性手段によって持ち上げられる。
【0036】
後方取付要素(5)は、上方要素(8)の上昇を伴って開き、ここで、上方要素(8)は、前方ヒンジ(75)に蝶着されているので、支持・解放手段(70)の作用と、以下の3つの形態の作動の1つの作用、すなわち、
前方軸(75)上に配置された弾性手段またはスプリング(76)の作用と、
下方要素(9)と上方要素(8)との間に配置された鉛直方向へ延びる弾性手段(72)の作用であって、上方要素の移動中、後方ヒンジ(73)を中心とした円運動で軸(74)を保持しているような作用、と
中央軸(74)に作用する水平方向に配置されたスプリング(80)の作用と、
の3つのうちの1つによって、後方の部分から持ち上がる。
【0037】
図14は、言及する価値のある本実施形態のパーツの全てを示しており、ここでは、上方部分(8)は、中央軸(74)が通って摺動する長くされた穴または長円形の穴(81)を備え、支持・解放手段(70)の作用と、上述した弾性手段(72)、(76)、(80)の1つの作用とによって、中央軸(74)は、上方要素(8)に設けられた長円形のキャビティ(81)内で移動せしめられる。
【0038】
中央軸(74)が摺動する長い穴または長円形の穴(81)がないと、単に、枢動軸があるだけであるので、上方要素が持ち上げられたときに、上方要素が長円形の穴を有する前方軸を動かす。
【0039】
図15は、上述した実施形態を補完する選択可能な実施形態を示しており、これは、上方部分(8)の側部に対応の突起(82)を備え、長円形の穴(81)を排除しており、これら突起は可動サポート(6)に設けられた長い穴(83)内に収容され、これは、可動サポート(6)を上方要素(8)に蝶着できるようにし、上方要素の側部突起(81)はこの長円形の穴(83)内で摺動する。
【0040】
さらに、後方取付要素(5)は両側に穴を有し、この穴の中で前方閉鎖部分(4)のヒンジ部分(84)が枢動する。この前方のヒンジ部分(84)は、ヒンジ(86)によって後方取付要素に連結される。また、ヒンジ部分(84)は、ヒンジ領域(85)を通じて前方部分(4)に対するその一体性において自由度を備える。
【0041】
なお、図示したヒンジ部分(84)の代わりに、ガイドの下で横方向へ移動し、ヒンジ(86)に支持され、組立体が下方へ移動して組立体が閉じられたときに、ヒンジ(86)がベルトを引っ張って上方部を押しつけ、その保持を改善するベルトとして構成してもよい。
【0042】
また、追加の手段を必要とせずに、ヒンジ手段(86)によって前方閉鎖部分(4)に後方取付要素(5)が直接蝶着されてもよい。
【0043】
図16は、1つの実施形態を示しており、ここでは、部材トリガー(91)に駆動せしめられる支持・解放手段(90)が上方要素(8)の後方部分に配置され、下方要素(9)に設けられた凹所(93)内に挿入され、弾性要素(92)等を用いて上記位置に上方要素を支持し、その上方で、後方取付要素(5)と上方要素(8)とのヒンジを備える。
【0044】
図17は、ソールまたは下方要素に連結されたトリガー(101)によって駆動せしめられる支持・解放手段(100)を示しており、後方支持要素(5)は、アーム(103)を用い、このアーム(103)には、それを上記位置に支持するために弾性手段(102)が作用する。
【0045】
図18では、保持・解放手段(110)のトリガーまたは部材(111)が作動せしめられると、部分(113)が移動せしめられ、上方に穴(114)があり、上方要素(8)のフック(115)を解放でき、弾性手段(112)によって上方要素(8)が上昇せしめられる。
【0046】
図19でも、動きは同様であり、支持・解放手段(120)がトリガー(121)によって作動せしめられ、要素(123)を動かし、上方要素(8)の端部の上方に配置されているフック(125)が解放される。最後の2つの実施形態では、シューズが開かれ或いは解放されたときに、上方要素とシューズのインソールとの間に割れ目ができる。
【0047】
図20は、図17に示したものと同様の実施形態を示しており、ここでは、支持・解放手段(130)がトリガーまたは要素(131)によって作動せしめられ、これら手段は、ソールの空間内に収容されている。上方要素(8)の支持および解放を促進するために、後方支持要素(5)の下方部分に、追加の要素(133)が提供され、この追加の要素(133)は、中央ヒンジを必要とせず、窓(135)を有し、この窓(135)を上方要素(8)のフック(134)が通り、部分(5)と部分(8)とが接続されている。開放位置では、上方要素(8)が弾性手段(132)によって支持される。
【0048】
図21および図22に示されている実施形態は、上方要素(8)と、後方取付要素(5)に連結された支持サポート(6)との係合に基礎を置いている。これらは、トリガーまたは要素(140)によって作動せしめられ且つ弾性手段(142)によって開放位置に維持される支持・解放手段(140)を備える。
【0049】
図23は、トリガー(151)によって作動せしめられる支持・解放手段(150)を示しており、ここでは、それを開放位置に維持するために用いられる手段は、ラバーバンドまたは同様の弾性要素(152)であり、上方要素(8)と下方要素(9)とは、例えば、ヒンジのようなものを必要とせずに、これらを構成している材料の弾性特性によってこれらが一体となっているところで蝶着されている。
【0050】
図24は、変形によって作動せしめられる作動トリガー(161)を備えた支持・解放手段(160)を示しており、これらは下方要素(9)と一体になったフレキシブル部分(163)を備え、一方、上方要素(9)と下方要素(8)とが一体となった部分は、組立体を開放位置に維持するためのフレキシブル部分(162)を備える。
【0051】
図25では、支持・解放手段は、支持・解放手段と下方要素(9)とが一体となったところのフレキシブル領域(163)と、可動サポート(6)と下方要素(9)とが一体となったところに形成されるフレキシブル領域(166)とを利用することを基礎としており、これらは一体品を構成し、可動サポート(6)は、上方要素(8)と下方要素(9)とが一体となっているところに形成されるフレキシブル領域(162)と共に、組立体を開放位置に維持する。
【0052】
最後に、図26は、別の選択可能な実施形態を示しており、ここでは、可動サポート(6)と下方要素(9)との間のフレキシブル領域(166)の他に、可動サポート(6)を保持するためのフレキシブル領域(167)が設けられ、また、フレキシブル領域(162)も設けられている。
【0053】
なお、限定しない形で説明した構成要素の材質、形状、大きさ、配置を変更することに本発明の本質は影響を受けず、専門家には、その再構築が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の第1実施形態のシューズの側面図である。
【図2】図1に示したシューズのヒールピースが開放位置にあるところを示す縦断面図である。
【図2a】図2に示した機構のレバー用の案内手段の詳細断面図である。
【図3】図2と同様の図であるが、閉鎖位置にあるところを示す縦断面図であり、ここには、支持・解放手段の詳細図が含まれている。
【図4】図1に示したシューズのヒールピースの平面図であり、ここでは、機構をはっきりと示すために上方要素が省略されている。
【図5】図1に示したシューズが閉鎖位置にあるところを示す背面図である。
【図6】本発明の第2実施形態のシューズのヒール部分を示す部分縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態のシューズのヒール部分を示す部分縦断面図である。
【図8】図1〜図5に示したシューズの実施の形態の変更例を示す側面図である。
【図9】図1〜図5に示した実施の形態の機構を利用したシューズが閉じた状態にあるところを示す側面図である。
【図10】図1〜図5に示した実施の形態の機構の変更例を利用したシューズが閉じた状態にあるところを示す部分縦断面図である。
【図11】好ましい実施の形態とは異なる他の実施の形態の代表例を示す図である。
【図12】好ましい実施の形態とは異なる他の実施の形態の代表例であって、図11に示したものの変更例を示す図である。
【図13】各位置において異なる形態で作用する異なる位置にあるスプリングを有する新しい変更例を示している。
【図14】各位置において異なる形態で作用する異なる位置にあるスプリングを有する新しい変更例を示している。
【図15】各位置において異なる形態で作用する異なる位置にあるスプリングを有する新しい変更例を示している。
【図16】異なる実施の形態を示している。
【図17】同じ原理に基づいた異なる実施の形態を示している。
【図18】同じ原理に基づいた異なる実施の形態を示している。
【図19】同じ原理に基づいた異なる実施の形態を示している。
【図20】中央枢動軸のない実施の形態を示している。
【図21】他の新しい実施の形態を示している。
【図22】他の新しい実施の形態を示している。
【図23】開放位置にある支持手段が弾性材料である他の実施の形態を示している。
【図24】可撓性のある材料を利用した他の実施の形態を示している。
【図25】可撓性のある材料を利用した他の実施の形態を示している。
【図26】可撓性のある材料を利用した他の実施の形態を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足の前部分を保持するための少なくとも1つの前方取付要素(4)が取り付けられるトウピース(2)と、足の踵によって駆動せしめられやすい少なくとも1つの上方要素(8)が接続されるヒールピース(3)とを備えたソール(1)を具備するタイプの自動閉鎖装置付きシューズにおいて、上記上方要素(8)が後方取付要素(5)が連結された可動サポート(6)に対するその動きに伴って足を導入できる開放位置から足がシューズ内に固定された状態となる閉鎖位置へと移動し、上記後方取付要素(5)と可動サポート(6)とが上記上方要素(8)によって加えられる圧力によって弾性手段(7,72,80,102,112,132,142,152,162)に抗して上記閉鎖位置に留まり、上記弾性手段が上記後方取付要素(5)と可動サポート(6)とをその開放位置へと押し、上記上方要素(8)が可逆支持・解放手段(10,26,70,90,100,131,140,150,160)の間接的な作用によって上記可動サポート(6)および後方取付要素(5)に対してその閉鎖位置に留まり、上記可逆支持・解放手段が他方の足によって押されて上記上方要素(8)を解放すると同時に上記可動サポート(6)と後方取付要素(5)とを解放しやすい突出部分を具備することを特徴とする自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項2】
上記可動サポート(6)が上記ヒール(3)の一部を構成する下方要素(9)に該可動サポートの後方部分において関節式に連結されており、該連結が上記可動サポート(6)が上記開放位置と閉鎖位置との間で少なくとも或る角度に亘って回動可能なように軸(11)、(73)によって行われており、上記可動サポート(6)が摺動接触または転がり接触によって上記上方要素(8)に接触する末端を具備し、上記軸(11)(73)が上記支持・解放手段(70,131,164)によって用いられることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項3】
上記可動サポート(6)の末端が接触を緩めることなく上方要素(8)に関して摺動するように上方要素(8)の一部を構成する溝(16)に沿って摺動する少なくとも1つのプラグ(17)を上記可動サポート(6)の末端が有することを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項4】
上記上方要素(8)と可動サポート(6)との間の相対移動が上方要素(8)に配置されたフック(134)と、該フックが通るように可動サポート(6)の末端に配置された窓(135)とによって得られることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項5】
開放位置において上方要素(8)と下方要素(9)との間の距離が最大となるようにヒンジピン(15)によって上方要素(8)が該上方要素の前方部分において下方要素に関節式に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項6】
上記弾性手段(7)が可動サポート(6)を開放位置へと押すと共に上方要素(8)と下方要素(9)とを引き離すように上記レバー(13)に作用することを特徴とする請求項5に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項7】
上記弾性手段(7)がヘリカルスプリングまたは圧縮スプリングを有することを特徴とする請求項6に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項8】
上記上方要素(8)が上記レバー(13)の末端(14)用の案内手段(16)を有し、これら案内手段が上記末端(14)と上方要素(8)との間の横方向への相対的な動きを制限すると共に上方要素(8)に対する上記末端(14)の平行移動を許可することを特徴とする請求項5に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項9】
上記案内手段が上方要素(8)に取り付けられ或いは上方要素(8)の一部である少なくとも一対の溝(16)を有し、該溝内に上記レバー(13)の末端(14)から横方向に延びる対応の突起(17)が摺動可能に挿入されることを特徴とする請求項8に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項10】
上記末端(14)が丸くなっており、上記レバー(13)の末端(14)を構成する材料に対する摩擦係数が小さい強い材料からなる接触トラック(18)において摺動することを特徴とする請求項8に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項11】
上記第1支持解放手段(10)がタブ(20)を備えたトリガー(19)を有し、該トリガー(19)がピン(12)周りで自由に回動できるように上方要素(8)または下方要素(9)に取り付けられ、可動サポート(6)が閉鎖位置にあるときに反対側の下方要素(9)および上方要素(8)に設けられたアンカー(21)に上記タブ(20)が係合する支持位置に向かって上記トリガー(19)がスプリング(31)によって押されることを特徴とする請求項3に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項12】
上記トリガー(19)が上記アンカー(21)の面(23)に接触可能な面(22)を有し、これら面(22,23)が上記アンカー(21)が上記タブ(20)の正面を通過できるように上記上方要素(8)と下方要素(9)とが互いに近づくときに上記スプリング(31)の作用に抗して上記面(23)によって上記トリガー(19)が移動せしめられるように構成され配設され、上記可動サポート(6)が上記閉鎖位置に達したときに上記タブ(20)を上記アンカー(21)に連結できるように上記トリガー(19)が解放されることを特徴とする請求項10に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項13】
外側からアクセス可能であって且つ上記タブ(20)と上記アンカー(21)との連結を解放して上記弾性手段(7)によって可動サポート(6)を開放位置へ移動可能とするために上記スプリング(31)の作用に抗して上記トリガー(19)を移動させるために可動サポート(6)が閉鎖位置にあるときに利用者によって作動可能な突起(24)を上記トリガー(19)が有することを特徴とする請求項11に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項14】
上記上方要素(8)または下方要素(9)に取り付けられている上記アンカー(21)が斜めの側端部(47)を有し、反対側の下方要素(9)または上方要素(8)に存在し且つ上記トリガー(19)が収容されるキャビティの斜めの壁(37)に上記斜めの側端部(47)が上記閉鎖位置において挿入されることを特徴とする請求項12に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項15】
上記第1支持手段が可動サポート(6)を上記閉鎖位置へと押すように上記機構に作用する弾性手段(25)を有し、該弾性手段(25)の作用に抗して上記第2支持手段(26)が可動サポート(6)を上記開放位置に支持し、上記上方要素(8)が利用者の足の踵で押されて下方要素(9)に近づけられたときに上記第2支持手段(26)が解放されてこれらと共に上記可動サポート(6)が上記弾性手段(25)の作用によって上記閉鎖位置へと移動せしめられるように上記第2支持手段(26)が上方要素(8)および下方要素(9)に対して構成され配設されていることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項16】
上記可動サポート(6)が上記弾性手段(25)の作用に抗して上記閉鎖位置から上記開放位置へと利用者によって移動可能であり、該移動中において、上記第2支持手段(26)が可動サポート(6)を上記開放位置とするための支持位置に自動的に配置されるまで、上方要素(8)と下方要素(9)とが離され或いは離されることが許可されていることを特徴とする請求項14に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項17】
上記上方要素(8)が上記ソール(1)のトウピース(2)に連結され、該トウピース(2)に対して上記下方要素(9)が下方へと移動することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項18】
上記可動サポート(6)が直線移動ガイドによって下方要素(9)に接続され、レバー(38)が端部(39)において上方要素(8)に蝶着され、少なくとも1つの歯車(40)が反対側の端部に取り付けられ、該歯車(40)が径方向において両側の領域において可動サポート(6)と下方要素(9)とにそれぞれ取り付けられた2つのラック(41,42)に係合することを特徴とする請求項4に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項19】
上記上方要素(8)と下方要素(9)との間のヒンジが前方ヒンジ(75)によって構成され、上方部分(8)と後方取付要素(5)に接続された可動サポート(6)との間のヒンジが中央軸(74)によって構成され、可動サポート(6)が上記後方軸(73)によって下方要素(9)に蝶着され、該後方軸(73)が上記支持・解放要素(70)を下方要素(9)に蝶着することを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項20】
上記後方取付要素(5)を閉鎖位置に維持するための上記支持・解放手段(70)が作動タブ(71)を備え、該作動タブ(71)がスプリング(79)の作用に抗して押されて上記後方軸(73)周りで回動することによって上記タブ(78)を移動し、上方要素(8)の後方部分(77)を解放して上方要素を弾性手段によって持ち上げることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項21】
上記開放位置用の解放可能な支持手段が上方要素(8)と下方要素(9)との間の前方枢動軸(75)に配置された弾性要素(76)からなることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項22】
上記開放位置用の解放可能な支持手段が下方ピース(9)と上方ピース(8)との間で鉛直方向に延びるように配置された弾性手段(72)からなることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項23】
上記開放位置用の解放可能な支持手段が圧縮されたときに上記中央軸(74)を押し戻すように働く弾性手段(80)からなることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項24】
上記用いられている上記開放位置用の解放可能な支持手段の形状に係わらず、上記中央軸(74)が長円形の穴内を通り、該中央軸(74)が該長円形の穴内を上記開放位置用の解放可能な弾性支持手段の作用によって摺動することを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項25】
上記上方部分(8)が上記中央軸が通る長円形の穴(81)を有する代わりに該上方部分(8)の両側に対応する突起(82)を備え、これら突起(82)が可動サポート(6)に設けられた長い穴または長円形の穴(85)に収容され、これら突起(82)が可動サポート(6)と上方要素(8)とを蝶着により一体とすることができ、上方要素(8)の側方の突起(81)が上記長円形の穴(83)内で摺動することを特徴とする請求項24に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項26】
上記後方取付要素(5)が両側に穴を備え、該穴内に上記前方部分(4)のヒンジ部分(84)が蝶着され、該該前方ヒンジ部分(84)がヒンジ(86)によって後方取付要素(5)に連結され、さらに、上記ヒンジ部分(84)が上記ヒンジ領域(85)を通じて上記前方部分(4)に対するその一体性において自由度を備えることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項27】
図示したヒンジ部分(84)がガイドの下で左右に延びるベルトの形で形成され、上記ヒンジ(86)に支持され、上記ヒンジ(86)が下方へ移動したときに組立体が閉じられたときにそれが上記ベルトを引っ張って上方部分に圧力をかけ且つその保持を改善することを特徴とする請求項26に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項28】
上記後方取付要素(5)が上記前方部分(4)に対するヒンジ手段(86)を備え、2つの部分が追加の要素を必要とすることなく直接蝶着されていることを特徴とする請求項26に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項29】
上記支持・解放手段(90)が上記下方要素(9)に形成されたインカット(93)内に固定される上記上方要素(8)の後端に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項30】
上記トリガー(101)によって作動せしめられる支持・解放手段(100)が上記ソールまたは下方要素に連結され、上記後方支持要素(5)がアーム(103)を有し、該アーム(103)をこの位置に維持するために該アーム(103)に上記弾性手段(102)が作用することを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項31】
上記トリガー(111,121)に作用したときに上記支持・解放手段(110,120)が要素(133,123)を動かして上方要素(8)に連結されたフック(115,125)を解放することを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項32】
上記上方要素(8)に中央軸がなく、トリガー(131)によって作動せしめられる支持・解放手段(130)を備え、中央ヒンジを必要としない追加の要素(132)が上方要素(8)の下方部分に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項33】
上方要素(8)と後方取付要素(5)との間に歯車がそれが連結される上記サポートによって提供され、該連結における摩擦が大きく減じられていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項34】
上記組立体を上記開放位置に維持するための手段(152)がラバーなどのような弾性手段を利用することを基礎としていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項35】
上記組立体を上記開放位置に維持するための手段が上方要素(8)と下方要素(9)との間の一体部分でフレキシブル領域(162)を利用することを基礎としていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項36】
上記可動サポート(6)が下方要素(9)との一体部分にシングルピースを構成するフレキシブル領域を備えることを特徴とする請求項1または44に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項37】
上記可動サポート(6)が下方要素(9)との一体部分にシングルピースを構成するフレキシブル領域(166)を備えることを特徴とする請求項1または45に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項38】
上記可動サポート(6)がその前方領域にフレキシブル支持領域(167)を備えることを特徴とする請求項1または46に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項1】
足の前部分を保持するための少なくとも1つの前方取付要素(4)が取り付けられるトウピース(2)と、足の踵によって駆動せしめられやすい少なくとも1つの上方要素(8)が接続されるヒールピース(3)とを備えたソール(1)を具備するタイプの自動閉鎖装置付きシューズにおいて、上記上方要素(8)が後方取付要素(5)が連結された可動サポート(6)に対するその動きに伴って足を導入できる開放位置から足がシューズ内に固定された状態となる閉鎖位置へと移動し、上記後方取付要素(5)と可動サポート(6)とが上記上方要素(8)によって加えられる圧力によって弾性手段(7,72,80,102,112,132,142,152,162)に抗して上記閉鎖位置に留まり、上記弾性手段が上記後方取付要素(5)と可動サポート(6)とをその開放位置へと押し、上記上方要素(8)が可逆支持・解放手段(10,26,70,90,100,131,140,150,160)の間接的な作用によって上記可動サポート(6)および後方取付要素(5)に対してその閉鎖位置に留まり、上記可逆支持・解放手段が他方の足によって押されて上記上方要素(8)を解放すると同時に上記可動サポート(6)と後方取付要素(5)とを解放しやすい突出部分を具備することを特徴とする自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項2】
上記可動サポート(6)が上記ヒール(3)の一部を構成する下方要素(9)に該可動サポートの後方部分において関節式に連結されており、該連結が上記可動サポート(6)が上記開放位置と閉鎖位置との間で少なくとも或る角度に亘って回動可能なように軸(11)、(73)によって行われており、上記可動サポート(6)が摺動接触または転がり接触によって上記上方要素(8)に接触する末端を具備し、上記軸(11)(73)が上記支持・解放手段(70,131,164)によって用いられることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項3】
上記可動サポート(6)の末端が接触を緩めることなく上方要素(8)に関して摺動するように上方要素(8)の一部を構成する溝(16)に沿って摺動する少なくとも1つのプラグ(17)を上記可動サポート(6)の末端が有することを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項4】
上記上方要素(8)と可動サポート(6)との間の相対移動が上方要素(8)に配置されたフック(134)と、該フックが通るように可動サポート(6)の末端に配置された窓(135)とによって得られることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項5】
開放位置において上方要素(8)と下方要素(9)との間の距離が最大となるようにヒンジピン(15)によって上方要素(8)が該上方要素の前方部分において下方要素に関節式に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項6】
上記弾性手段(7)が可動サポート(6)を開放位置へと押すと共に上方要素(8)と下方要素(9)とを引き離すように上記レバー(13)に作用することを特徴とする請求項5に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項7】
上記弾性手段(7)がヘリカルスプリングまたは圧縮スプリングを有することを特徴とする請求項6に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項8】
上記上方要素(8)が上記レバー(13)の末端(14)用の案内手段(16)を有し、これら案内手段が上記末端(14)と上方要素(8)との間の横方向への相対的な動きを制限すると共に上方要素(8)に対する上記末端(14)の平行移動を許可することを特徴とする請求項5に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項9】
上記案内手段が上方要素(8)に取り付けられ或いは上方要素(8)の一部である少なくとも一対の溝(16)を有し、該溝内に上記レバー(13)の末端(14)から横方向に延びる対応の突起(17)が摺動可能に挿入されることを特徴とする請求項8に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項10】
上記末端(14)が丸くなっており、上記レバー(13)の末端(14)を構成する材料に対する摩擦係数が小さい強い材料からなる接触トラック(18)において摺動することを特徴とする請求項8に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項11】
上記第1支持解放手段(10)がタブ(20)を備えたトリガー(19)を有し、該トリガー(19)がピン(12)周りで自由に回動できるように上方要素(8)または下方要素(9)に取り付けられ、可動サポート(6)が閉鎖位置にあるときに反対側の下方要素(9)および上方要素(8)に設けられたアンカー(21)に上記タブ(20)が係合する支持位置に向かって上記トリガー(19)がスプリング(31)によって押されることを特徴とする請求項3に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項12】
上記トリガー(19)が上記アンカー(21)の面(23)に接触可能な面(22)を有し、これら面(22,23)が上記アンカー(21)が上記タブ(20)の正面を通過できるように上記上方要素(8)と下方要素(9)とが互いに近づくときに上記スプリング(31)の作用に抗して上記面(23)によって上記トリガー(19)が移動せしめられるように構成され配設され、上記可動サポート(6)が上記閉鎖位置に達したときに上記タブ(20)を上記アンカー(21)に連結できるように上記トリガー(19)が解放されることを特徴とする請求項10に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項13】
外側からアクセス可能であって且つ上記タブ(20)と上記アンカー(21)との連結を解放して上記弾性手段(7)によって可動サポート(6)を開放位置へ移動可能とするために上記スプリング(31)の作用に抗して上記トリガー(19)を移動させるために可動サポート(6)が閉鎖位置にあるときに利用者によって作動可能な突起(24)を上記トリガー(19)が有することを特徴とする請求項11に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項14】
上記上方要素(8)または下方要素(9)に取り付けられている上記アンカー(21)が斜めの側端部(47)を有し、反対側の下方要素(9)または上方要素(8)に存在し且つ上記トリガー(19)が収容されるキャビティの斜めの壁(37)に上記斜めの側端部(47)が上記閉鎖位置において挿入されることを特徴とする請求項12に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項15】
上記第1支持手段が可動サポート(6)を上記閉鎖位置へと押すように上記機構に作用する弾性手段(25)を有し、該弾性手段(25)の作用に抗して上記第2支持手段(26)が可動サポート(6)を上記開放位置に支持し、上記上方要素(8)が利用者の足の踵で押されて下方要素(9)に近づけられたときに上記第2支持手段(26)が解放されてこれらと共に上記可動サポート(6)が上記弾性手段(25)の作用によって上記閉鎖位置へと移動せしめられるように上記第2支持手段(26)が上方要素(8)および下方要素(9)に対して構成され配設されていることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項16】
上記可動サポート(6)が上記弾性手段(25)の作用に抗して上記閉鎖位置から上記開放位置へと利用者によって移動可能であり、該移動中において、上記第2支持手段(26)が可動サポート(6)を上記開放位置とするための支持位置に自動的に配置されるまで、上方要素(8)と下方要素(9)とが離され或いは離されることが許可されていることを特徴とする請求項14に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項17】
上記上方要素(8)が上記ソール(1)のトウピース(2)に連結され、該トウピース(2)に対して上記下方要素(9)が下方へと移動することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項18】
上記可動サポート(6)が直線移動ガイドによって下方要素(9)に接続され、レバー(38)が端部(39)において上方要素(8)に蝶着され、少なくとも1つの歯車(40)が反対側の端部に取り付けられ、該歯車(40)が径方向において両側の領域において可動サポート(6)と下方要素(9)とにそれぞれ取り付けられた2つのラック(41,42)に係合することを特徴とする請求項4に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項19】
上記上方要素(8)と下方要素(9)との間のヒンジが前方ヒンジ(75)によって構成され、上方部分(8)と後方取付要素(5)に接続された可動サポート(6)との間のヒンジが中央軸(74)によって構成され、可動サポート(6)が上記後方軸(73)によって下方要素(9)に蝶着され、該後方軸(73)が上記支持・解放要素(70)を下方要素(9)に蝶着することを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項20】
上記後方取付要素(5)を閉鎖位置に維持するための上記支持・解放手段(70)が作動タブ(71)を備え、該作動タブ(71)がスプリング(79)の作用に抗して押されて上記後方軸(73)周りで回動することによって上記タブ(78)を移動し、上方要素(8)の後方部分(77)を解放して上方要素を弾性手段によって持ち上げることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項21】
上記開放位置用の解放可能な支持手段が上方要素(8)と下方要素(9)との間の前方枢動軸(75)に配置された弾性要素(76)からなることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項22】
上記開放位置用の解放可能な支持手段が下方ピース(9)と上方ピース(8)との間で鉛直方向に延びるように配置された弾性手段(72)からなることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項23】
上記開放位置用の解放可能な支持手段が圧縮されたときに上記中央軸(74)を押し戻すように働く弾性手段(80)からなることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項24】
上記用いられている上記開放位置用の解放可能な支持手段の形状に係わらず、上記中央軸(74)が長円形の穴内を通り、該中央軸(74)が該長円形の穴内を上記開放位置用の解放可能な弾性支持手段の作用によって摺動することを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項25】
上記上方部分(8)が上記中央軸が通る長円形の穴(81)を有する代わりに該上方部分(8)の両側に対応する突起(82)を備え、これら突起(82)が可動サポート(6)に設けられた長い穴または長円形の穴(85)に収容され、これら突起(82)が可動サポート(6)と上方要素(8)とを蝶着により一体とすることができ、上方要素(8)の側方の突起(81)が上記長円形の穴(83)内で摺動することを特徴とする請求項24に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項26】
上記後方取付要素(5)が両側に穴を備え、該穴内に上記前方部分(4)のヒンジ部分(84)が蝶着され、該該前方ヒンジ部分(84)がヒンジ(86)によって後方取付要素(5)に連結され、さらに、上記ヒンジ部分(84)が上記ヒンジ領域(85)を通じて上記前方部分(4)に対するその一体性において自由度を備えることを特徴とする請求項2に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項27】
図示したヒンジ部分(84)がガイドの下で左右に延びるベルトの形で形成され、上記ヒンジ(86)に支持され、上記ヒンジ(86)が下方へ移動したときに組立体が閉じられたときにそれが上記ベルトを引っ張って上方部分に圧力をかけ且つその保持を改善することを特徴とする請求項26に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項28】
上記後方取付要素(5)が上記前方部分(4)に対するヒンジ手段(86)を備え、2つの部分が追加の要素を必要とすることなく直接蝶着されていることを特徴とする請求項26に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項29】
上記支持・解放手段(90)が上記下方要素(9)に形成されたインカット(93)内に固定される上記上方要素(8)の後端に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項30】
上記トリガー(101)によって作動せしめられる支持・解放手段(100)が上記ソールまたは下方要素に連結され、上記後方支持要素(5)がアーム(103)を有し、該アーム(103)をこの位置に維持するために該アーム(103)に上記弾性手段(102)が作用することを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項31】
上記トリガー(111,121)に作用したときに上記支持・解放手段(110,120)が要素(133,123)を動かして上方要素(8)に連結されたフック(115,125)を解放することを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項32】
上記上方要素(8)に中央軸がなく、トリガー(131)によって作動せしめられる支持・解放手段(130)を備え、中央ヒンジを必要としない追加の要素(132)が上方要素(8)の下方部分に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項33】
上方要素(8)と後方取付要素(5)との間に歯車がそれが連結される上記サポートによって提供され、該連結における摩擦が大きく減じられていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項34】
上記組立体を上記開放位置に維持するための手段(152)がラバーなどのような弾性手段を利用することを基礎としていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項35】
上記組立体を上記開放位置に維持するための手段が上方要素(8)と下方要素(9)との間の一体部分でフレキシブル領域(162)を利用することを基礎としていることを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項36】
上記可動サポート(6)が下方要素(9)との一体部分にシングルピースを構成するフレキシブル領域を備えることを特徴とする請求項1または44に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項37】
上記可動サポート(6)が下方要素(9)との一体部分にシングルピースを構成するフレキシブル領域(166)を備えることを特徴とする請求項1または45に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【請求項38】
上記可動サポート(6)がその前方領域にフレキシブル支持領域(167)を備えることを特徴とする請求項1または46に記載の自動閉鎖装置付きシューズ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2006−503626(P2006−503626A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546055(P2004−546055)
【出願日】平成15年9月10日(2003.9.10)
【国際出願番号】PCT/ES2003/000456
【国際公開番号】WO2004/037032
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(504286771)
【出願人】(504286782)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年9月10日(2003.9.10)
【国際出願番号】PCT/ES2003/000456
【国際公開番号】WO2004/037032
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(504286771)
【出願人】(504286782)
【Fターム(参考)】
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