説明

自己修復性を持つ顧客管理データのチェックプログラムを内蔵した管理システム。

【課題】調査すべき対象が顧客の居所に設置された設備であり、複数の調査点で複数の情報データを入力ミスをなくし、同時に情報データの精度向上が可能となる顧客管理用データのチェックプログラムを内蔵した管理システムによって調査の際の人的作業の負荷を低減させる。
【解決手段】調査点で得られたデータを顧客管理データベースに入力し、これを着脱可能な記憶媒体内に項目ごとに分類保存し、このデータを別に準備した判定用のプログラムを内蔵したコンピュータに入力してプログラム内にあらかじめ設定された判定基準を用いてデータを照合し、入力ミス,データ不備、およびデータの正確度を判定し、その結果を紙媒体中に出力させ再調査の要点を明示させることにより自己修復性を持たせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンピュータを利用した顧客管理データベースシステムに関する。特に顧客管理データベースの入力済みデータの精度向上を可能とする自己修復性を持つチェックプログラムを内蔵した判定用コンピュータを持つシステムである。
【背景技術】
【0002】
生活現場に設置される設備(例えば液化石油ガスの設備や給湯設備など)の保安調査・保守点検は事業者に課せられた義務がある。この義務を果すために事業者は現場で作成した作業票等を元に、顧客管理データを作業現場とは異なる管理事務所等でコンピュータ入力して管理データを別途作成している。データを処理する際にはコンピュータが利用されるがこの際には入力ミスが重要な問題となっている。また水道、電気、都市ガス設備のように生活現場あるいは需要現場では自動的な計測器によって発信する通報データにおいてはそのデータの信頼性を疑うことはない。あるいはデータの入力ミスは存在しないと考えられているが、しかし計測器の故障等の計測部の測定ミスあるいは送信手段上のトラブルなど、データの入力ミスに対応する問題点がある。
【0003】
データの入力ミス、あるいは調査や測定時点で生じるデータ自体の妥当性の疑義(例、ありえない日付けの製造年月日など)、など管理システムを適用するのにまず入力されたデータの検討が必要である。例えば引例1のように需要現場から発信される通報データをもとにあらかじめ内蔵されたデータを組み合せてより高度に利用可能な情報として表示される。しかしデータ発信の場で生じる可能性のある誤信やノイズ情報を選別することは出来ない。
【0004】
データの発信を映像として電送し、データの読取りや入力ミスをなくする試みがある。(引例2)しかし発信されるデータは状態監視のみで、状態の判断業務を人間が行うことになる。画像情報をデジタル化し、ここで得られた定量的データを管理する場合に人によるコンピュータへの入力が必要となり、入力ミスが生じる可能性が生まれる。また単なる入力ミスのみでなく、数値データ自体の妥当性の判断が必要となる。
【0005】
保安サービスを必要とする機器をその製造段階から廃棄〜リサイクルまで管理し、機器の製造メーカーとしての事業の効率化を計っている。(引例3)。しかしこの事業においても機器と顧客との接点における新しい技術情報の発生への対応が不十分である。この方法では製造業に直接関連したデータの入力の必要性は顧客側からは与えられていないため、サービスを受ける現場におけるデータ入力時のミスの発生はない。そのためこのシステムではデータ入力時のミスの発生防止機能はないし、当然顧客からのデータの正確度を上昇される機能はない。
【0006】
顧客との接点で生じるデータをコンピュータのデータベースに登録する際に生じる入力ミスを防止する方法として、複数のオペレータによって別々に入力されたデータを相互に照合させて一致するかどうかを判定し、不一致の場合には再度複数のオペレータで入力させる。入力されたデータ(エントリーデータと略称)の相互の照合の際にはデータを印刷させることなく入力されたデータ(第一エントリーデータ)をコンピュータ内に記憶させ、この記憶されたデータと他のオペレータによって入力されたデータ(第二エントリーデータ)とをコンピュータの判定手段によって迅速かつ正確にダブルチェックする。(引例4)この方法では手入力に伴う入力ミスは防止できるが入力すべきデータ自体が内蔵する誤情報をチェック出来ない。
【0007】
エントリーデータをデータベースに登録する際複数回入力されたエントリーデータの照合を行う場合、あらかじめ知識辞書データベースを用いて入力データを補正し、補正後のデータで照合することによってデータ自体が持つ軽微なミスをチェックし補正する。補正には同一内容のエントリーデータにかかわらず各入力データが異なる場合を想定し、所定の共通規則に従って軽微な補正を行う。(引例5)この方法では手入力に伴なう打込みミスは防止でき、またデータの内容は同一でありながら複数の表現がある場合に生じる入力データの不一致を防止することもできる。ただしデータ自体の持つ内容として妥当性をチェックすることは出来ずさらに入力データへの自動修復とデータとしての正確度の上昇も本引例を取り入れても期待できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】 特開1999−167692号公報
【特許文献2】 特開2006−177495号公報
【特許文献3】 特開2002−269269号公報
【特許文献4】 特開2001−351059号公報
【特許文献5】 特開1999−31041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
調査点が顧客の所属する場所に設置された設備であり、複数の調査点でのデータが複数で、それらのデータは刻々変化する種類のデータと月〜年にかけて固定されているデータとで構成されている。(1)データの入力ミスを検出しつつ(2)顧客管理データベースの精度向上が出来るシステムを本発明で与える。また同時に(3)既存の顧客管理データを照合補正しつつ該管理データは該システムと独立に管理できること(4)該システム内にデータの信頼度の向上を可能にするプログラムを有し、(5)データの不備を検出し、データの正確度をチェックしつつより正確度を高めて補正された顧客管理データを出力し(6)新たに出力した管理データをもとに追加調査するループを形成することによって人的作業の負荷を低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
複数の調査点が存在する場合において、そのおのおので直接調査測定すべき点数(データ点)が多数でしかもそれらのデータの質が大幅に異なる場合には自動測定でデータを自動的に配信することは難しい。その際には調査員が直接調査点で複数のデータを入手する。直接調査測定されるデータを1次データと略称する。
本発明の第1の特徴は、1次データは調査員によって調査点において直接収集される点にある。データの収集の段階で調査員は調査項目について適正な言語を選定し、所定の共通規則に従ってデータを収集することができる。この適正な調査言語と数値、単位の選定はコンピュータによるデータの入力ミスのチェック、データの正確度を高めるのに不可欠である。
【0011】
本発明の第2の特徴は1次データを顧客管理データベースに手入力し、入力後のデータを項目ごとに着脱可能な記憶媒体内に記憶される点にある。顧客ごとに準備された調査用シートに調査員によって項目ごとに書込まれたデータは通常使われているパーソナルコンピュータによって項目ごとに整理される。整理されたデータはファイル出力され着脱可能な記憶媒体(例、USBメモリ等)内に保存される。この保存操作は現行のコンピュータプログラムでも可能である。該記憶媒体を用いることによって、顧客管理データベースの入力済みデータ全件(顧客別、項目別の全データ)をデータベースとは別のコンピュータ内プログラムに読み込ませて別途処理が可能となる。
【0012】
着脱可能な記憶媒体にファイル出力される形式としてテキスト形式、CSV形式およびEXCEL形式等の既存の形式を利用する。既存の形式を利用することによりデータ入力を行うコンピュータとして既存のパーソナルコンピュータが利用でき、さらに後述する判定用のプログラムを搭載したコンピュータの汎用化が可能である。
【0013】
本発明の最大の特徴はデータを照合しデータの入力ミスを判定する機能を持つプログラム(本発明プログラムと略称)と同プログラムを搭載した判定用コンピュータである。判定用の本発明プログラムには既存データとUSBメモリ等で記憶された親入力データとを項目ごとに照合し、データが相互に不一致な個所を検知する機能を持つ。一次データは訓練された調査員によってあらかじめ所定の共通規則で収集されているためデータの不一致は言語上の不一致の可能性よりも内容の不一致を意味する場合が大部分である。
【0014】
本発明プログラムにおいてはあらかじめ登録された形式マスター内部データと新たに入力されたデータとを項目ごとに比較される。形式マスターには理論的に予測される範囲、従来からの情報を集約化した判断基準、新たに追加される法的基準等がファイルされている。入力されたデータを形式マスター内の基準値と比較することにより入力データの正確度や入力ミスを検定することができる。入力ミスはより妥当性のあるデータに自動的に変更され、基準値内にあるデータが優先的に採用されることにより自動修復性を持つ。
【0015】
本発明プログラムには顧客別に調査項目ごとに既存データを貯蔵する機能を持ち、既存データと新たに入力されたデータを参照する機能を持たせることも可能である。これらの機能により(イ)入力データの不備、(ロ)入力データのミス、(ハ)データの理論的範囲からの逸脱の程度よりデータの正確度が判定され、(ニ)変更、再調査事項の指摘を与えることが可能となる。これらの機能は本発明プログラムに付与されており、同時に別途に変更可能な外部ファイルとの情報のやり取りを可能にするシステムを構築することで可能となる。
【0016】
本発明のさらなる特徴は判定用コンピュータでの判断結果を出力する際に一媒体として紙媒体を含みかつ、補正されたより妥当性のあるデータをファイル出力として判定用コンピュータ内のプログラムに保存し、かつ判断結果をもとに再調査する点にある。この再調査をもとに新たな入力データを本発明プログラムで再チェックをし、データの正確度を高める。紙媒体で出力された結果を調査用顧客別データシートに印刷されることによって、次回の調査員の調査用シートとして利用することにより自己修復性を高める。
【0017】
本発明方法は設備の保安調査点検作業を伴なう事業に適用される。その際調査入力すべきデータとして(1)点検すべき設備名称,メーカー名,設備の形式,製造番号,(2)製造日,有効期限,設置日,定期点検時期,交換時期,点検日,(3)調査場所,点検個所,点検方法,実施者,点検結果を含ませることにより、調査入力データのミスを容易に判別補正が可能となる。点検すべき設備に対して定められた有効期限や交換時期より調査データのチェックが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によってデータ入力に伴なうミスが検出され、さらに本発明システムの持つ自己修復性により入力されたデータの正確度を高めることが可能となる。具体的には補正され続ける現地調査費用シートにより入力済みのデータを見ながら現地で再確認ができるので調査員のデータ収集作業の効率と質とが向上する。調査員が収集したデータは通常使われているパーソナルコンピュータを利用して記憶媒体に保存できる。着脱可能な記憶媒体にデータは保存され、この記憶媒体を介して本発明プログラムを搭載した判定用コンピュータにデータが入力される2台のコンピュータの機能の分離を行うことにより既存データベースのプログラム改造は必要ない。判定用コンピュータ内の本発明プログラムの貯蔵データは自動的に修復され、かつ新しい判定基準も導入できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係わるデータベース入力済みデータチェックの実施形態を示したシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態における帳票6の出力例(現地調査用チェックシート)を示した図である。
【図3】本発明の実施形態における型式マスター作成処理を示したフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態における型式チェック処理を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における入力ミスチェック処理を示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における期限チェック処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施の形態について説明する。実施形態の例として液化石油ガスの設備保安調査・点検管理のための顧客データベースの入力済みデータのチェック方法およびチェックのプログラムの流れ図を用いて説明する。図1に入力済みデータのチェックシステムの構成を示す。既存システム1のコンピュータ11には入力済みの顧客データが蓄積される。蓄積された顧客データをUSBメモリー等の外部メモリ2にファイル出力される。外部メモリ2のデータを本発明のプログラムが搭載されたコンピュータ31に取り込む。ファイル4には設備に関する情報が項目ごとに記憶されている。本プログラムでデータをチェックする。チェックされた結果はファイル出力4に保存され、そのデータは再入力されたデータのチェックに利用される。該結果は画面表示5および紙帳票出力で入手できる。紙帳票出力6の内容の例を図2に示す。
【0021】
調査員(あるいは担当者)はチェック結果から、データの不備内容を確認し、別途入手した最新の情報を考慮して正しい内容を既存システム1の入力装置7を用いて修正データを入力する。新規入力データ,修正済み入力データを含む全ての入力済みデータを再度、既存システム1から外部メモリ2にファイル出力し、チェックシステム3によりデータチェックする。調査員はチェック結果を得て、既存システム1に修正データを入力する。この操作を繰り返すことによりデータ精度は漸次向上する。ここでチェックシステム3とは図1においてコンピュータ31、ファイル4、図面表示5、帳票出力6を総称している。
【0022】
図2に示す紙帳票出力は次回の現地調査用シートとなる。本調査用シートは現地の写真撮影との照合ができる。調査員は現地に行き該調査用シートの記載情報と現地での情報とを照合する。照合結果を調査用シートに記入し、持ち帰り、既存システム1の当該顧客データを修正追加する。チェックシステムと現地照合の組み合せにより顧客データベースの信頼度が高まる。本調査用シートによる現地調査は本発明のチェックプログラム導入直後に実施するのがデータベースのデータ精度向上にとって最も有効である。
【0023】
図3に本発明の実施形態における形式マスター作成処理例のフローチャートを示す。図1の既存システム1から出力された外部メモリ2の入力済みデータを読み込み、図1のファイル4に保存する(図3のステップ301)。
ファイル4に保存したデータから1顧客分の読み出す(ステップ302)。
読み出したデータ中の機器の型式名がファイル4に保存されている型式マスターにある型式名と一致するかどうか比較する。(ステップ303)。
一致する型式名がなければ、読み出した顧客データ中の機器の型式関連データを型式マスター未登録ファイル(ファイル4に作成)に書き出し(ステップ304)、全顧客分のデータ比較が終了したかチェックする(ステップ305)。終了していなければ次の顧客データを読み出す(ステップ302)。
一致する型式名があれば、全顧客分のデータとの比較が終了したかチェックし(ステップ305)、終了していなければ次の顧客データを読み出す(ステップ302)。
全顧客分のデータ中の機器の型式名について型式マスターのデータとの比較が終了したら、ファイル4に作成した型式マスター未登録ファイルの内容を画面表示5、帳票6に出力する(ステップ306)。
担当者は表示画面5又は帳票6の機器の型式関連データを調査した後、チェックシステム3において、型式マスター未登録ファイルを画面表示させ、当該顧客データの形式関連データを追加修正し(ステップ307)、型式マスターに新規登録する。(ステップ308)。
【0024】
図4に本発明の実施形態における型式チェックの処理例のフローチャートを示す。図1の即存システム1から出力された外部メモリ2の入力済みデータを読み込み、図1のファイル4に保存する(図4のステップ401)。
保存したデータから1顧客分のデータを読み出す(ステップ402)。
読み出したデータ中の機器の型式名と一致する型式マスターのデータを読み出す(ステップ403)。
型式マスターの型式名以外の項目を読み出し(ステップ404)、顧客分のデータ中の同一項目の内容が一致しているかどうか比較する(ステップ405)。
内容が不一致の場合は、顧客データの当該項目の内容を比較結果ファイル(ファイル4に作成)に書き出す(ステップ406)。
内容が一致した場合は、比較結果ファイルの当該項目にブランクを書く(ステップ407)。
ステップ404からステップ406又は407を型式マスターの項目分繰り返す。(ステップ408)。
全顧客分のデータ比較が終了したかチェックする(ステップ409)。終了していなければ次の顧客データを読み出す(ステップ402)。
全顧客分のデータについて型式マスターのデータとの比較が終了したらファイル4に作成した比較結果ファイルの内容を画面表示5、帳票6に出力する(ステップ410)。
担当者は表示画面5又は帳票6を見て機器の型式関連データを調査した後、既存システム1の顧客データを修正する。
【0025】
図5に本発明の実施形態におけるデータ入力のミスを検出する処理例のフローチャートを示す。
図1の既存システム1から出力された外部メモリ2の入力済みデータを読み込み、図1のファイル4に保存する(図5のステップ501)。
保存したデータから1顧客分のデータを読み出す(ステップ502)。
読み出したデータから1項目を読み出す(ステップ503)。
読み出した項目の内容が妥当かどうか、例えばあらかじめ全顧客データから抽出された当該項目の入力値と比較し、一致するデータがあるか、また、有効期限等の日付項目の内容が年月になっているかどうか等、チェックする。
内容が妥当でない場合は、顧客データの当該項目の内容をチェック結果ファイル(ファイル4に作成)に書き出す(ステップ505)。
内容が妥当な場合は、チェック結果ファイルの当該項目欄にブランクを書く(ステップ506)。
ステップ503からステップ505又は506を型式マスターの項目分繰り返す。(ステップ507)。
全顧客分のデータチェックが終了したかチェックする(ステップ508)。終了していなければ次の顧客データを読み出す(ステップ502)。
【0026】
図6に本発明の実施形態における期限に関するチェック処理するフローチャートを示す。
図1の既存システム1から出力された外部メモリ2の入力済みデータを読み込み、図1のファイル4に保存する(図6のステップ601)。
保存したデータから1顧客分のデータを読み出す(ステップ602)。
読み出したデータのうち期限チェックに必要な項目を読み出す(ステップ603)
読み出した項目の内容を使ってあらかじめ設定した規則にしたがって各入力値が妥当かどうか、例えば機器の製造年月と有効期間(型式マスター等で管理)から算出した有効年月と入力された有効年月の内容を比較し、一致するか等、チェックする。一致しない場合は製造年月又は有効年月が入力ミスとみなす。
期限チェックに必要な項目の内容に妥当でないデータがある場合は、顧客データの当該項目の内容とエラー内容を図1のファイル4に書き出し(ステップ605、606)、全顧客分のデータチェックが終了したかチェックする(ステップ607)。終了していなければ次の顧客データを読み出す(ステップ602)。
内容が妥当な場合は、全顧客分のデータチェックが終了したかチェックする(ステップ607)。終了していなければ次の顧客データを読み出す(ステップ602)。
全顧客分のデータについて期限チェックが終了したらファイル4に作成したチェック結果ファイルの内容を画面表示5、帳票6に出力する(ステップ608)。
【0027】
本発明プログラムでは全顧客、全項目のデータチェックを行うので再調査、再入力時の不注意等によるデータ改変や不合理なデータへの改悪の可能性を極小化できる。紙媒体で改良後の調査用シートが調査員に手渡すことが可能であり、再調査と再入力を効率良く実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
設備の保安調査・点検作業を伴なう事業において、複数の調査点のおのおので直接調査測定される複数のデータを入力し、それらを照合保管、補正するシステムのデータの正確度を高めることが不可欠な用途に適用できる。
【符号の説明】
【0029】
1;既存のシステム
2;外部メモリ
3;チェックシステム
4;ファイル
5;表示
6;帳票
7;入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の調査点のおのおので直接調査測定される複数のデータを入力し、それらを照合保管、補正するシステムにおいて(1)該データを顧客管理データベースに入力し、(2)着脱可能な記憶媒体内に入力後のデータを項目ごとに分類し保存し、(3)該媒体中のデータを判定用コンピュータへ入力、該入力データと該判定用コンピュータ内に保存されていたデータとを項目ごとに照合し、(4)両データが相互に不一致な個所を検知する機能と該媒体中のデータがあらかじめ理論的に設定された範囲内にあるかどうかを判断検知する機能とを持つ判定用コンピュータ内のプログラムを適用して、(5)判定用コンピュータによる判断結果を出力する際に一媒体として紙媒体を含みかつ(6)より妥当性のあるデータをファイル出力として判定用コンピュータ内のプログラムに保存し(7)該紙媒体をもとに再調査することを特徴とする自己修復性を持つシステム。
【請求項2】
請求項1において判定用コンピュータ内のプログラムとして少なくとも(a)顧客別の既存データを調査項目ごとに貯蔵する機能、(b)該既存データと追加データとを相互に参照して(イ)データ不備、(ロ)入力ミス(ハ)データの理論的範囲内からの逸脱、(ニ)変更個所を指摘し、その変更の合理性を判定する該機能を持つ、(c)(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の機能を実行した結果を調査用顧客別データシートに印刷する機能を持つことを特徴とする調査データの自己修復性を持つシステム。
【請求項3】
請求項2において照合保管補正するシステムが利用される事業として設備の保安調査・点検作業を伴なう事業であり、入力すべきデータとして(a)設備名,メーカー名,設備の形式,製造番号(b)製造日,有効期限,設置日,定期点検時期,交換時期,点検日(c)調査場所,点検箇所,点検方法,実施者,点検結果を含むことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−258163(P2011−258163A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142043(P2010−142043)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(310010069)双葉石油株式会社 (5)