説明

自走式リサイクル機械

【課題】液体還元剤タンク内の液体還元剤の温度上昇を抑制することができる自走式リサイクル機械を提供する。
【解決手段】液体還元剤タンク搭載部17を、ディーゼルエンジン12に設けられた冷却ファン12aによって生起される冷却風のディーゼルエンジン12に対して上流側であって、機械室4の下方かつ左右幅よりも内側に設け、液体還元剤タンク20の搭載用の空間をディーゼルエンジン12に向けて流れる冷却風の少なくとも一部が通るように、機械室4内の空間と液体還元剤タンク搭載部17内の空間とを連続的に形成し、液体還元剤タンク20の周辺を通過する冷却風によって、その液体還元剤タンク20の放熱を促進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NOx還元触媒を有するエンジンを搭載した自走式リサイクル機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれるNOxを無害化する種々の技術が開発されており、例えば、排気ガスの流路にNOx還元触媒を設けるとともに還元反応を促進するための還元剤を供給することにより、排気ガス中のNOxの無害化を図るものなどがある。NOx還元触媒に用いる還元剤としては、窒素化合物類や一酸化炭素等があるが、近年は尿素水(尿素水溶液)を還元剤として用いる技術が注目されている。
【0003】
このように還元剤として尿素水溶液を用いる従来技術として、例えば、特許文献1(特開2003−20936号公報)には、液体還元剤を用いるNOx還元触媒付エンジンを用いた車両または機械において、液体還元剤を貯留する液体還元剤タンクを車両又は機械の中で保温可能な部位に配置するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−20936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の従来技術においては、液体還元剤タンクを保温可能な部位、すなわち、エンジンやモータの近傍に配置することにより、それらの発する熱によって液体還元剤タンク内で凍結した液体還元剤を解凍させたり保温させたりしている。
【0006】
しかしながら、NOx還元触媒を有するエンジンを搭載した自走式リサイクル機などの稼動環境は、液体還元剤が凍結するような寒冷な気候下に限られず、温暖な稼働環境下においては、液体還元剤タンク内の液体還元剤を過熱させて劣化させたり、液体還元剤からのガスの発生を招いたりする恐れがある。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、液体還元剤タンク内の液体還元剤の温度上昇を抑制することができる自走式リサイクル機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、並列して対をなすクローラ式の左走行装置および右走行装置と、前記左走行装置の骨格を成す左走行フレームおよび前記右走行装置の骨格を成す右走行フレームの上方に結合された本体フレームと、前記本体フレーム上に設置された処理装置と、前記左走行フレームと右走行フレームの間に前後方向に挿入され前記処理装置から排出される処理物を搬出する搬出コンベヤと、前記本体フレーム上に左右方向に駆動軸が延在するよう横置きに設置され、排気ガスを処理するNOx還元触媒を有するエンジンと、前記エンジンを含む搭載機器を覆うための外装カバーにより前記本体フレーム上に形成された機械室と、前記NOx還元触媒に用いる液体還元剤を収容する液体還元剤タンクとを備えた自走式リサイクル機械において、前記液体還元剤タンクは、前記エンジンに設けられた冷却ファンによって生起される冷却風の前記エンジンに対して上流側であって前記機械室の下方かつ左右幅よりも内側に、前記機械室内の空間と連続的に形成された液体還元剤タンク搭載部に設けられているものとする。
【0009】
このように、液体還元剤タンク搭載部を機械室内の空間と連続的に形成し、液体還元剤タンク搭載部に搭載された液体還元剤タンクの周辺をエンジンに向けて流れる冷却風の少なくとも一部が通るように構成したので、その冷却風により液体還元剤タンクの放熱が促進され、液体還元剤タンク内の液体還元剤の温度上昇を抑制することができる。
【0010】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記液体還元剤タンク搭載部は、側面視において、その少なくとも一部が前記エンジンと上下方向に重なるように配置されたものとする。
【0011】
(3)また、上記(1)において、好ましくは、前記液体還元剤タンク搭載部は、輸送用車両に対する昇降時に機体に対して地面が相対的に通過する領域よりも上方に設けられたものとする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、液体還元剤タンク内の液体還元剤の温度上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自走式破砕機の全体構成を示す側面図である。
【図2】図1に示した自走式破砕機における矢示II−II方向から見た断面図である。
【図3】図1に示した自走式破砕機の液体還元剤タンク搭載部付近を示す拡大図である。
【図4】図1に示した自走式破砕機の機械室のカバー及び液体還元剤タンク搭載部の扉を取り外して示す拡大図である。
【図5】自走式破砕機のトレーラに対する昇降時の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係る自走式リサイクル機械として自走式破砕機を例に挙げ、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
図1は本実施の形態に係る自走式リサイクル機械である自走式破砕機の全体構成を示す側面図であり、図2は図1に示した自走式破砕機における矢示II−II方向から見た断面図である。なお、以下において、図1中における左右に対応する方向を自走式破砕機の前後とする。
【0016】
図1において、本発明の一実施の形態にかかる自走式リサイクル機械としての自走式破砕機100は、走行体1と、ホッパ(投入ホッパ)2と、グリズリフィーダ(図示せず)と、破砕装置3と、機械室4と、排出コンベヤ5とを概略備えている。なお、前述のように、排出コンベヤ5の排出側を前方、ホッパ2側を後方と称する。
【0017】
走行体2は、左右一対の走行フレーム6のそれぞれに履体7を掛け回して構成したものである。走行フレーム6の端部には従動輪(図示せず)及び駆動輪8が設けられている。また、一対の走行フレーム6のそれぞれには一対の結合フレーム9(9a,9b)(図2参照)が連結されている。s一対の連結フレーム9の上方には本体フレーム10が取り付けられている。連結フレーム9a,9bの上方には、それぞれ、本体フレーム10の長さ方向に延在するよう配置された水平部材10a,10bが取り付けられている。この水平部材10a,10bは、本体フレーム10の一部を構成している。
【0018】
ホッパ2は、被破砕物を受け入れるものであり、上方に向かって拡開している。ホッパ2は、支持部材11を介して本体フレーム10上に配置されている。なお、図示しないが、このホッパ2の下方には、ホッパ2に受け入れられた被破砕物を破砕装置3に搬送するグリズリフィーダ(図示せず)が設けられており、その内部には、フィーダ用油圧モータなどの加振機によって加えられる振動を利用して、被破砕物を破砕装置3に向けて搬送する複数のグリズリバーが収納されている。グリズリバーは、本体フレーム10の幅方向に複数配置された櫛を並べて設けられており、その櫛の間隔より小さい被破砕物(細粒(いわゆるズリ))をふるい落とし、この櫛歯から落下した細粒等はグリズリバーの下方に設けられたシュートを介して排出コンベヤ5上に導かれる。
【0019】
破砕装置3は、ホッパ2内に投入された被破砕物を破砕するものであり、ホッパ2の前方かつ下方に位置し、本体フレーム10の長手方向中央付近に搭載されている。破砕装置3としては、例えば、固定歯と揺動する動歯とによって破砕室を形成し、この破砕室に導入された被破砕物をその固定歯と動歯とによって噛み砕くように破砕して下方の排出口から排出する形態のジョークラッシャーなどが挙げられる。
【0020】
機械室4は、破砕装置3より更に前方側の本体フレーム10上に位置するよう設けられており、その外側を覆う外装カバー40によって内部空間と外部とを隔てるよう形成されている。そして、機械室4の内部空間には、走行体1やホッパ2、破砕装置3などに設けられた各油圧アクチュエータを駆動する油圧源としての油圧ポンプ(図示せず)や、それらを駆動するディーゼルエンジン12などが内蔵されている。ディーゼルエンジン12は、機体の左右方向に駆動軸が延在するよう横置きに配置されている。
【0021】
ディーゼルエンジン12には排気管19が設けられている。この排気管19は、機械室4におけるディーゼルエンジン12の上面部の外装カバー40に設けられた排気用穴に向けて配置されており、ディーゼルエンジン12からの排気ガスを機械室4の上方に排出している。排気管19内には、排気ガス中に含まれるNOxを無害化するためのNOx還元触媒19aが設けられており、還元剤を添加した排気ガスをNOx還元触媒19aに通すことにより、排気ガス中のNOxを還元して無害化する。本実施の形態では、還元剤として尿素を用いており、後述する液体還元剤タンク20に貯留された尿素の水溶液(尿素水溶液)を排気ガス中に噴射しつつNOx還元触媒19aを通し、NOxを還元してN2(窒素ガス)とH2O(水蒸気)とすることにより無害化している。
【0022】
走行体1の前方側の上方の本体フレーム10の下側には、キースイッチ、エンジンコントロールダイアル、或いは、破砕装置3の動作制御用スイッチ等が配置された操作盤16が設けられている。
【0023】
破砕装置3などが設けられた位置であって操作盤16の後方側に隣り合う位置、すなわち、機体の前後方向における中央付近の側面部で走行体1の上方には、オペレータが破砕装置3などにアクセスするためのメンテナンス用ラダー14が設けられている。また、走行体1及び操作盤16の前方側に隣り合う位置であって機械室4の下方には、オペレータが機械室4にアクセスするためのメンテナンス用ラダー15が設けられている。また、機械室4の下方であってメンテナンス用ラダー15の前方側に隣り合う位置には、NOx還元触媒19aで用いる液体還元剤(本実施の形態では尿素水溶液)を貯留する液体還元剤タンク20を搭載する液体還元剤タンク搭載部17が設けられている。
【0024】
排出コンベヤ5は、破砕装置3から排出された破砕物をフレーム内に収納された搬送ベルト13(図2参照)で機体前方に搬送して機外に排出するものである。排出コンベヤ5は、破砕装置3の下方であって一対の走行フレーム1の間から機械室4の下方を通るよう設けられ、さらにそこからホッパ2や機械室4の上端部と同程度の高さまで機体前方に向かって斜めに立ち上がるよう上り傾斜に形成されている。搬送ベルト13は、排出コンベヤ5の前後方向における両端に設けられた従動輪及び駆動輪(ともに図示せず)に巻回されており、その駆動輪によって循環駆動され破砕物を機体前方側に搬送する。また、図5に示すように、排出コンベヤ5の立ち上がり傾斜は、自走式破砕機の輸送用車両(例えば、トレーラ)に対する昇降時(道板の登坂時及び降坂時)に地面に接触しないように設けられており、同様に、液体還元剤タンク搭載部17も、輸送用車両に対する昇降時に機体に対して地面が相対的に通過する領域よりも上方に設けられている。これにより、地面等への干渉が防止されるので積載作業を容易に行なうことができる。
【0025】
図3は図1に示した自走式破砕機100の液体還元剤タンク搭載部17付近を示す拡大図であり、図4は機械室4の外装カバー40の左側面部及び液体還元剤タンク搭載部17の扉を取り外して示す拡大図である。
【0026】
図2及び図4に示すように、機械室4内には、油圧ポンプやディーゼルエンジン12の他に、複数の熱交換器、すなわち、オイルクーラ18a、ラジエータ18bおよびインタークーラ18c(以下、熱交換器群18とも称する)が前後方向に並べて配置されている。この熱交換器群18によって機械室4の内部空間が仕切られており、一方の空間に位置するディーゼルエンジン12に設けられた冷却ファン12aがその熱交換器群18に対向して配置されている。冷却ファン12aは、ディーゼルエンジン12などから図示しない機構により動力を伝達されて回転し、冷却ファン12aに対して熱交換器群18側(機体の左側)を上流、ディーゼルエンジン12側(機体の右側)を下流とする冷却空気の流れ(以下、冷却風とも称する)を発生させる。また、機械室4の左側面上部の外装カバー40には吸気口40aが形成され、右側面部や右寄り上面部には排気口(図示せず)が形成されており、機械室4外からの空気が冷却空気として、吸気口40aから熱交換器群18、冷却ファン12a、ディーゼルエンジン12周辺、そして、排気口を介して機械室4外の順に流れることにより、熱交換器群18やディーゼルエンジン12の放熱を促進させる。図2中には、吸気口40aから熱交換器群18への冷却空気の流れを流路21a、ディーゼルエンジン12周辺から排気口を介しての機械室4外への冷却空気の流れを流路22として示している。
【0027】
前述したように、機械室4の下方であってメンテナンス用ラダー15の前方側に隣り合う位置には、液体還元剤タンク20を搭載する液体還元剤タンク搭載部17が設けられている。図2及び図3を参照して詳述すると、この液体還元剤タンク搭載部17は、ディーゼルエンジン12に設けられた冷却ファン12aによって生起される冷却風のディーゼルエンジン12に対して上流側(つまり、機体の左側)であって、機械室の下方かつ左右幅よりも内側に設けられており、ディーゼルエンジン12に向けて流れる冷却風の少なくとも一部が通るように機械室4内の空間(つまり、外装カバー40に覆われた空間)と連続的に形成された液体還元剤タンク20の搭載用の空間を有している。つまり、機械室4内の空間と液体還元剤タンク搭載部17内の空間は、冷却風が効率良く通過するように連続的に設けられつつも、機械室4と液体還元剤タンク搭載部17との接続部で屈曲した連続空間として形成されている。
【0028】
なお、図4に示すように、側面視において、機械室4内においてディーゼルエンジン12その内部空間の多くを占めており、したがって、液体還元剤タンク搭載部17はディーゼルエンジン12の下方に配置されているといえる。
【0029】
液体還元剤タンク搭載部17は、機体の側方に向かって開口する開口部の前方側に設けられたヒンジ17dによって、その開口部に開閉可能に設けられた扉17cを備えている。液体還元剤タンク搭載部17の側方面(つまり、扉17c)及び下方面には、冷却空気の吸気口としての複数の通気孔21a,21bが設けられている。そして、ディーゼルエンジン12に設けられた冷却ファン12aによって生起される冷却風の少なくとも一部が、図2に流路21b,21cとして示すように、通気孔17a,17bから液体還元剤タンク搭載部17内に搭載された液体還元剤タンク20の周辺、熱交換器群18、冷却ファン12a、ディーゼルエンジン12周辺、そして、排気口を介して機械室4外の順に流れることにより、熱交換器群18やディーゼルエンジン12の放熱を促進しつつ、液体還元剤タンク20の放熱も合わせて促進し、液体還元剤タンク内の液体還元剤の温度上昇を抑制することができる。
【0030】
液体還元剤タンク搭載部17に搭載される液体還元剤タンク20には、NOx還元触媒19aで用いる液体還元剤として、例えば、32.5%尿素水溶液が貯留されている。液体還元剤タンク20自体及びキャップなどの付属物は、液体還元剤の付着に起因する腐食を防止するために、ステンレスなどの耐食性材料から形成されている。
【0031】
以上のように構成した本実施の形態における作用効果を説明する。
【0032】
近年、NOx還元触媒に用いる還元剤としては、窒素化合物類や一酸化炭素等があるが、近年は尿素水(尿素水溶液)を還元剤として用いる技術が注目されており、このような従来技術としては、例えば、液体還元剤を用いるNOx還元触媒付エンジンを用いた車両または機械において、液体還元剤を貯留する液体還元剤タンクを車両又は機械の中で保温可能な部位、すなわち、エンジンやモータの近傍に配置することにより、それらの発する熱によって液体還元剤タンク内で凍結した液体還元剤を解凍させたり保温させたりしているものがある。
【0033】
しかしながら、NOx還元触媒を有するエンジンを搭載した自走式リサイクル機などの稼動環境は、液体還元剤が凍結するような寒冷な気候下に限られず、温暖な稼働環境下においては、液体還元剤タンク内の液体還元剤を過熱させて劣化させたり、液体還元剤からのガスの発生を招いたりする恐れがあった。
【0034】
これに対して本実施の形態においては、液体還元剤タンク搭載部17を、ディーゼルエンジン12に設けられた冷却ファン12aによって生起される冷却風のディーゼルエンジン12に対して上流側であって、機械室4の下方かつ左右幅よりも内側に設け、液体還元剤タンク20の搭載用の空間をディーゼルエンジン12に向けて流れる冷却風の少なくとも一部が通るように、機械室4内の空間と液体還元剤タンク搭載部17内の空間とを連続的に形成したので、液体還元剤タンク20の周辺を通過する冷却風によって放熱が促進され、液体還元剤タンク20内の液体還元剤の温度上昇を抑制することができる。したがって、液体還元剤タンク20内の液体還元剤を過熱させて劣化させたり、液体還元剤からのガスの発生を招いたりすることを抑制することができる。
【0035】
また、液体還元剤タンク20を搭載する液体還元剤タンク搭載部17を機械室4の下方かつ左右幅よりも内側に設けたので、液体還元剤タンク搭載部17が上方からの太陽光を受ける受光面積及び受光角度が小さくなり、太陽光による液体還元剤タンク搭載部17内の温度上昇を抑制することができ、したがって、液体還元剤タンク20内の液体還元剤の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
【0036】
さらに、機械室4内の空間と液体還元剤タンク搭載部17内の空間を、冷却風が効率良く通過するように連続的に構成しつつ、機械室4と液体還元剤タンク搭載部17との接続部で屈曲した連続空間として形成したので、ディーゼルエンジン12や熱交換器群18からの放射熱による液体還元剤タンク20及びその液体還元剤の温度上昇を抑制することができ、したがって、液体還元剤タンク20内の液体還元剤の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
【0037】
また、液体還元剤タンク搭載部17を機械室4の下方に配置したので、オペレータがグランドレベルからアクセスすることを容易にすることができ、液体還元剤である尿素水溶液の液体還元剤タンク20への補充等の労力を軽減することができる。
【0038】
なお、本実施の形態においては、自走式リサイクル機械として自走式破砕機を例に取り説明したが、これに限られず、NOx還元触媒を有するエンジンを搭載した各種自走式リサイクル機械にも適用できる。
【符号の説明】
【0039】
1 走行体
2 ホッパ
3 破砕装置
4 機械室
5 排出コンベヤ
6 走行フレーム
7 履体7
8 駆動輪
9 結合フレーム
10 本体フレーム
10a,10b 水平部材
11 支持部材
12 ディーゼルエンジン
13 搬送ベルト
14,15 メンテナンス用ラダー
16 操作盤
17 液体還元剤タンク搭載部
17a,17b 通気孔
17c 扉
17d ヒンジ
18 熱交換器群
18a オイルクーラ
18b ラジエータ
18c インタークーラ
19 排気管
19a NOx還元触媒
20 液体還元剤タンク
40 外装カバー
40a 吸気口
100 自走式破砕機(自走式リサイクル機械)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列して対をなすクローラ式の左走行装置および右走行装置と、
前記左走行装置の骨格を成す左走行フレームおよび前記右走行装置の骨格を成す右走行フレームの上方に結合された本体フレームと、
前記本体フレーム上に設置された処理装置と、
前記左走行フレームと右走行フレームの間に前後方向に挿入され前記処理装置から排出される処理物を搬出する搬出コンベヤと、
前記本体フレーム上に左右方向に駆動軸が延在するよう横置きに設置され、排気ガスを処理するNOx還元触媒を有するエンジンと、
前記エンジンを含む搭載機器を覆うための外装カバーにより前記本体フレーム上に形成された機械室と、
前記NOx還元触媒に用いる液体還元剤を収容する液体還元剤タンクとを備えた自走式リサイクル機械において、
前記液体還元剤タンクは、前記エンジンに設けられた冷却ファンによって生起される冷却風の前記エンジンに対して上流側であって前記機械室の下方かつ左右幅よりも内側に、前記機械室内の空間と連続的に形成された液体還元剤タンク搭載部に設けられていることを特徴とする自走式リサイクル機械。
【請求項2】
請求項1記載の自走式リサイクル機械において、
前記液体還元剤タンク搭載部は、側面視において、その少なくとも一部が前記エンジンと上下方向に重なるように配置されたことを特徴とする自走式リサイクル機械。
【請求項3】
請求項1記載の自走式リサイクル機械において、
前記液体還元剤タンク搭載部は、輸送用車両に対する昇降時に機体に対して地面が相対的に通過する領域よりも上方に設けられたことを特徴とする自走式リサイクル機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−91084(P2012−91084A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238724(P2010−238724)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】