説明

花火投影装置

【課題】 簡単な構造であっても臨場感の有る打ち上げ花火の演出を行うことができ、家庭内で楽しく手軽に花火を観賞して楽しむことを可能とする花火投影装置を提供する。
【解決手段】 集光レンズを備えた光源、花火を描いた主投影用フィルムを装着するフィルム装着部、投影レンズ、更に、投影レンズのズーム駆動を制御するズーム駆動機構を備えた主投影筒と、制御手段と、を有し、前記フィルム装着部は光源と投影レンズの間に配置され、制御手段は、光源を消灯した状態でズーム駆動機構を作動させて投影レンズが望遠端状態に達したときに光源を点灯させてフィルム装着部に装着された花火画像を投影し、その後、ズーム駆動機構を制御して投影レンズを広角状態に変化させることによって投影された花火画像に広がる変化を与え、投影レンズが広角端状態となったときに光源を消灯させる制御を行う花火投影装置100とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井などに花火の映像を映し出して家庭内で手軽に打ち上げ花火の雰囲気を楽しむことのできる花火投影装置に関し、特に花火の打ち上げから花火が開くまでの演出投影が可能な擬似打ち上げ花火投影装置とする花火投影装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、ビデオプロジェクタを用いて花火の映像をスクリーンなどに映し出し、打ち上げ花火を観賞する雰囲気を手軽に楽しめるようにする花火演出装置の提案がなされている。
【0003】
この提案としては、例えばステージの背部に配置されたスクリーンに打ち上げ花火の映像を映し出して多数の人が楽しむことができるようにした演出装置に関する提案(例えば特許文献1)がされており、又、壁や天井などに形成したスクリーン面に打ち上げ花火の映像を映し出し、マイクロフォンで観客の反応を検知して種々の演出を可能とする演出装置(例えば特許文献2)も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−272321
【特許文献2】特開2002−066163
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の花火を投影可能とする演出装置は、1台のプロジェクタによる花火の画像をスクリーン面や壁面などの一面に投影するもので、観客の操作に応じて投影される花火画像の形状、色等を変化させるなどの演出を行っている。そして、特許文献1では、観客が光るボールを上方に放り上げたとき、光るボールが放り上げられたことを検出し、ボールを放り上げた位置に対応させて壁面に打ち上げ花火の画像を映し出すことで打ち上げ花火を演出している。
【0006】
しかし、この特許文献1や特許文献2の演出装置の花火の映像は、いずれもその映像が平面的であり、打ち上げから消えていくまでの状態を動的に演出することは想定されていない。さらに上述の特許文献における擬似花火演出はいずれも複数の観客が参加することによって花火の演出を行うものであり大掛かりな仕掛けを必要とし、家庭室内で簡単なスイッチ操作で打ち上げ花火の打ち上げから消えていくまでの家庭を動的に表示演出することができるものではなかった。
【0007】
本発明は、簡単な構造であっても臨場感の有る打ち上げ花火の演出を簡単なスイッチ操作で行うことができ、家庭内で楽しく手軽に花火を観賞して楽しむことを可能とする花火投影装置や擬似打ち上げ花火投影装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、集光レンズを備えた光源と、投影レンズと、前記光源と前記投影レンズの間に配置されて花火を描いた主投影用フィルムを装着するように構成されたフィルム装着部と、前記投影レンズのズーム作動を制御するズーム駆動機構と、前記光源や前記投影レンズと前記フィルム装着部及びズーム駆動機構を有する主投影筒と、前記光源を消灯した状態で前記ズーム駆動機構を作動させて前記投影レンズが望遠端状態に達したときに前記光源を点灯させて前記フィルム装着部に装着された花火画像を投影させ、その後前記ズーム駆動機構を制御して投影レンズを広角状態に変化させることによって投影された花火画像に広がる変化を与え、前記投影レンズが広角端状態となったときに前記光源を消灯させる制御を行うように構成された制御手段と、を備えてなる花火投影装置とするものである。
【0009】
また、前記主投影用フィルムは、複数の互いに異なる花火画像のフィルムが配置されたフィルム基板とされ、前記フィルム装着部に着脱自在に挿入されているものである。
【0010】
そして、この花火投影装置は、前記主投影筒の投影光軸と直交する回転軸を有する光点投影筒を更に有し、この光点投影筒は、光源と、ピンホールを備えた遮蔽板と、このピンホールを通過した光によって形成される光点画像を投影する投影レンズと、を有するものである。
【0011】
そして、前記光点投影筒は、前記ズーム駆動機構に連動する回動機構を有し、この光点投影筒は、始動時はその投影光軸が前記主投影筒の投影光軸と直行する位置に配置され、前記ズーム駆動機構により前記主投影筒の投影レンズが望遠状態に変化するズームの状態変化に連動して前記回転機構によってこの光点投影筒が回動され、前記主投影筒の投影レンズが望遠端状態のときに前記光点投影筒の投影光軸と前記主投影筒の投影光軸とが略平行となるように制御され、ユーザによる始動操作に応答して、前記主投影筒の光源が消灯された状態で前記光点投影筒の光源が点灯して第1投影面に投影された光点が上方に移動するさまが映し出され、前記光点投影筒の投影光軸が前記主投影筒の投影光軸と略平行になる位置に達したとき前記光点投影筒の光源が消灯されるとともに前記主投影筒の光源が点灯されて前記主投影用フィルムの花火画像が第2投影画面に投影される構成とされた花火投影装置である。
【0012】
また、この花火投影装置は、前記主投影筒の投影光軸が第2投影面とする天井に向くように配置したとき、動作開始時において前記光点投影筒の投影光軸が第1投影面とする室内の壁面を向くように構成されており、更に、前記主投影筒の周囲に、集光レンズを備えた光源と花火を描いた補助投影用フィルムと投影レンズとを有する補助投影筒を有することもある。
【0013】
そして、この花火投影装置は、花火の打ち上げ音を記録した音声記憶手段と発音装置をサウンド発生部として備え、前記制御手段が前記各光源の点灯に合せて花火の打ち上げ音のデータを記憶手段から読み出し、発音装置から打ち上げ音を発音させることもあり、前記主投影筒に設けられる前記主投影用フィルムは、円周方向に異なる花火の絵柄が描かれた複数の絵柄を有し、前記制御手段は、主投影筒の光源を点灯させた後、主投影用フィルムをターンテーブルと共に回転させて絵柄を変化させるようにするものである。
【0014】
また、この花火投影装置は、開いた花火画像を第2投影面とした天井に投影可能とした主投影筒である第1投影機構と、第1投影面とした室内の壁面に花火が上昇していく状態を投影可能とした光点投影筒である第2投影機構とを組み合わせた擬似打ち上げ花火投影装置とすることが好ましいものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる花火投影装置は、集光レンズを備えた光源や花火を描いた投影用フィルム、ズームレンズとされた投影レンズやズーム駆動機構を有する主投影筒及び制御手段を備える故、投影用フィルムに描かれた花火の図柄を天井などに投影することができ、ズームレンズの倍率を変更することにより投影された花火の絵柄の大きさを変化させて花火が開く情景の演出を行うことができるものである。
【0016】
また、主投影用フィルムを着脱交換可能とすることにより、種々の形状の花火の映像を映し出すことができ、ピンホールの投影を行う光点投影筒を備えれば、花火の打ち上がり状態を演出することを可能とし、ズームレンズの駆動機構と連動する回動機構を備えた光点投影筒とすることにより、打ち上げ花火の開花前の打ち上げ状態からの映像投影を容易に行うことができるものである。
【0017】
そして、主投影筒の周囲に補助投影筒を配置すれば、補助投影装置によっても花火を映し出すことができ、より華やかな演出が可能な投影を行うことができることとなり、音声記憶手段及び発音装置を備えることにより映像と音声により現実味の有る花火の演出を行うことができるものである。
【0018】
また、主投影用フィルムに複数の花火の絵柄を備えるフィルム部を形成しておけば、主投影筒による打ち上げ花火の演出において投影される花火の絵柄を順次変化させて楽しむこともできるものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る花火投影装置の正面図。
【図2】本発明に係る花火投影装置の上面斜視図。
【図3】本発明に係る花火投影装置の上面図。
【図4】本発明に係る花火投影装置の主要内部機構構造を示す図。
【図5】本発明に係る花火投影装置のズーム保持筒駆動機構の一部を示す図。
【図6】本発明に係る花火投影装置のズーム保持筒の駆動機構を示す図。
【図7】本発明に係る花火投影装置のズーム保持筒の駆動機構を示す下方斜視図。
【図8】本発明に係る花火投影装置のズーム保持筒の駆動機構の作動状態を示す図。
【図9】本発明に係る花火投影装置のズーム保持筒及び履く点投影筒の位置関係を示す図。
【図10】本発明に係る花火投影装置のズーム望遠端状態を示す背面図。
【図11】本発明に係る花火投影装置における光点投影筒の断面を示す側面模式図。
【図12】本発明に係る花火投影装置における補助投影筒の断面を示す側面模式図。
【図13】本発明に係る花火投影装置における主投影用フィルムの一例を示す図。
【図14】本発明に係る花火投影装置における補助投影用フィルムの一例を示す図。
【図15】本発明に係る花火投影装置の回路ブロックを示す図。
【図16】本発明に係る花火投影装置における主投影筒の動作例をタイムチャート図。
【図17】本発明に係る花火投影装置による投影画像例を示す模式図。
【図18】本発明に係る花火投影装置の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る花火投影装置の実施の形態は、図4に示すように、集光レンズを備えた光源を内蔵する光源保持筒133と、投影レンズとしてのズームレンズを内蔵するズーム保持筒141とで構成されると共に投影レンズのズーム作動を制御するズーム駆動機構を備えた主投影筒を有し、この主投影筒と合せて花火を描いた主投影用フィルムを有し、前記集光レンズと共に光源を収納する光源保持筒133とズームレンズを収納するズーム保持筒141の間に主投影用フィルムを配置するようにフィルム装着部としてのフィルム基板支持機構170に主投影用フィルムを収納するものである。
【0021】
そして、光源やズーム駆動機構の作動を制御する制御手段としての制御ICなどを有し、ズーム保持筒に収納されたズームレンズのズーム倍率を変化させる制御と光源保持筒に収納された前記光源の点灯制御を行い、ズームレンズの望遠端状態で前記光源を点灯させた後ズームレンズを広角状態に変化させ、ズームレンズを広角端状態とするときに前記光源を消灯させる制御も行う花火投影装置100とする。
【0022】
更に、主投影筒に挿入される主投影用フィルム250は、主投影筒に着脱自在とされることが好ましく、図13に示すように、この主投影用フィルム250は円周方向に異なる花火の絵柄が描かれた複数の絵柄を有するものとし、制御手段243が主投影筒の光源137を点灯させた後、主投影用フィルム250を回転させて絵柄を変化させる制御を行うこととしているものである。
【0023】
又、図2に示すように、ズームレンズの投影光軸と直交する回転軸を有する光点投影筒210を主投影筒の近傍に有し、この光点投影筒210は、図11に示すように、光源215とピンホール217を備えた遮蔽板216とこのピンホール217を投影する投影レンズ218を有するものである。
【0024】
更に、光点投影筒210は、ズームレンズの駆動機構に連動する回動機構を有し、ズームレンズが望遠端状態のときに光点投影筒210の投影光軸をズームレンズである投影レンズの投影光軸と略平行とし、ズームレンズが広角端状態のときに光点投影筒210の投影光軸を投影レンズの投影光軸と直行する軸方向と略平行とするものである。
【0025】
又、制御手段243によりズーム駆動機構の作動開始に合せて光点投影筒210の光源215を点灯し、光点投影筒210の回転によって壁面に映し出されたピンホール217の映像を壁面に沿って上昇させ、ズームレンズが望遠端状態となる前に光点投影筒210の光源215を消灯して花火の打ち上げを演出し、主投影筒のズームレンズが望遠端状態となったときに主投影筒の光源を点灯して花火画像の投影を行うようにするものである。
【0026】
そして、図2に示したように、主投影筒の周囲に補助投影筒230を有するものであり、この補助投影筒230は、図12に示すように、集光レンズ238を備えた光源237と花火を描いた補助投影用フィルム260と投影レンズ239とを有するものである。
【0027】
また、この花火投影装置100は、花火の打ち上げ音を記録した音声記憶手段と発音装置247を備え、前記制御手段243が前記光源の点灯に合せて花火の打ち上げ音のデータを記憶手段である音声メモリー245から読み出し、発音装置247から打ち上げ音を発音させるものである。
【実施例】
【0028】
本発明に係る花火投影装置100は、図1乃至図3に示すように、略円柱形状の台座部110の上方に、半球形状の透明なカバー部127を上方に有する半球形状の本体部120が取付けられているものである。
【0029】
この台座部110は、その下方正面に、電源スイッチやモード選択ボタン、スタートボタンなどが設けられたスイッチ部111を有し、更に側方には発音装置247であるスピーカを内蔵し、スピーカの音を外部に漏らす小孔を複数備えた発音部119を有し、台座部110の内部に図示されない電池を収納すると共に、制御手段としてのROMやRAMを備えたCPU又はワンチップコントローラなどの制御IC、及び、花火の打ち上げ音声データを記憶した音声記憶手段としての音声メモリーや制御ICなどの制御信号に基づいてスピーカ、更に後述するズーム駆動モータやフィルム駆動モータなどを駆動制御するドライバーとしてのパワートランジスタなどが取付けられる制御基板を内蔵しているものである。
【0030】
また、本体部120の正面には、挿入口カバー114を備えた投影フィルム挿入口113を有し、この投影フィルム挿入口113にはターンテーブルを備えたフィルム受け台115が収納されると共に、投影フィルム挿入口113の下方に投影フィルム取出しレバー117が設けられているものである。
【0031】
更に、この本体部120の上面には、円形平板状の支持板121の中央に主投影筒のズーム保持筒141が配置され、主投影筒の後方には光点投影筒210が光点投影筒収納部123とされた切欠きに収納されるように配置されると共に、主投影筒の周囲には補助投影筒230が配置されているものである。
【0032】
そして、支持板121の下方には、図4に示すように、フィルム受け台115に載置されて投影フィルム挿入口113から挿入された主投影用フィルム250を収納保持するフィルム装着部としてのフィルム基板支持機構170と、フィルム基板支持機構170に収納された主投影用フィルム250をターンテーブル174により所定角度だけ回転させるフィルム駆動モータ171及びこのフィルム駆動モータ171の回転をターンテーブル174に伝達する回転伝達機構173を有し、支持板121の中央下面には、下端に放熱板135を備えた光源保持筒133を有するものである。
【0033】
この光源保持筒133は、支持板121の上面中央に設けられるズーム保持筒141と同一中心軸線を有し、ズーム保持筒141及びこのズーム保持筒141に収納される第1可動筒151や第2可動筒161と共に主投影筒を形成するものである。
【0034】
また、この光源保持筒133は、下端を放熱板135で閉鎖し、上端を開放した円筒形状とされ、放熱板135の上面に光源を取付け、光源の上方にレンズを配置して開放された上端にターンテーブル174の透孔を合せることができるようにフィルム装着部であるフィルム基板支持機構170の直近下方に配置されるものである。
【0035】
そしてこの光源保持筒133の内部には白色発光ダイオードなどの高輝度の光源とこの光源からの光を光源保持筒133の中心軸方向に集光してズーム保持筒141の方向に照射する集光レンズを内蔵するものであり、光源保持筒133は集光レンズを備えた光源として集光レンズ及び光源を保持し、この光源からの光をターンテーブル174の透孔及び主投影用フィルムのフィルム部を透過させてズーム保持筒141内のズームレンズにより形成する投影レンズに照射するものである。
【0036】
また、ズーム保持筒141は、上下を開口した円筒形状であり、下端近傍を支持板121に固定されて支持板121の上方に立設されるものであって、ズーム駆動機構の一部となる第1可動筒151及び第2可動筒161を収納しているものである。
【0037】
この第1可動筒151は第2可動筒161の内部に収納されるものであって、第2可動筒161がズーム保持筒141の内部にズーム保持筒141の軸方向に摺動可能に収納され、更に、この第2可動筒161の内部に第2可動筒161と同様にズーム保持筒141や第2可動筒161の軸方向に摺動可能に第1可動筒151が収納されるものである。尚、この第1可動筒151の上端には調整筒155が螺入固定されているものである。
【0038】
この第2可動筒161や第1可動筒151及び調整筒155は、内部にレンズが固定される上下が開口された円筒形状であって、この第1可動筒151は、その上端に螺入固定された調整筒155の内部にレンズを有すると共に、第1可動筒151の内部下端近傍にもレンズが固定されるものであり、第2可動筒161の内部においても第1可動筒151の下端よりも僅かに下方の位置である第2可動筒161の下端近傍にレンズが固定されるものである。
【0039】
従って、調整筒155を備えた第1可動筒151を上方に、この第1可動筒151を内部に収納する第2可動筒161をズーム保持筒141の内部で下方に移動させ、ズーム保持筒141の内部に配置するレンズ群により投影レンズを形成し、この投影レンズの各レンズを投影光軸方向に移動可能としてズームレンズを形成すると共に、第1可動筒151や第2可動筒161と後述するズーム駆動モータ、減速歯車列、揺動歯車、駆動歯車、昇降作動杆などによりズーム駆動機構を形成しているものである。
【0040】
即ち、第2可動筒161の内部に収納される第1可動筒151は、その外周に第1可動突起を有し、この第1可動突起の先端をズーム保持筒141の外周に突出させて第1昇降作動杆205の基部208を結合させているものであって、図5に示すように、ズーム保持筒141におけるズーム保持筒141の軸方向に沿った第1可動溝143及び第2可動筒161においてズーム保持筒141の第1可動溝143に一致するように軸方向に形成された第3可動溝165を貫通するようにして上下移動可能とした第1可動突起の先端をズーム保持筒141の外部に突出させ、この第1可動突起の先端に第1昇降作動杆205の基部208を結合しているものである。
【0041】
更に、この第1可動突起の先端に結合される第1昇降作動杆205の基部208から下方に垂下する棒状の第1昇降作動杆205の本体部分がズーム保持筒141の外周に沿うように配置されるものである。
尚、この第1可動突起は、図9に示すように、ズーム保持筒141の外周よりも突出し、この第1可動突起153の先端に第1昇降作動杆205の基部208を被せるようにして第1昇降作動杆205を固定しているものである。
【0042】
また、第2可動筒161も、その外周に第2可動突起を有し、この第2可動突起に第2昇降作動杆206の基部209を結合させているものであって、図5に示したようにこの第2可動突起はズーム保持筒141において第1可動溝143と平行にズーム保持筒141の軸方向に沿って形成された第2可動溝145を貫通するようにして上下移動可能とされ、この第2可動突起の先端をズーム保持筒141の外部に突出させて第2昇降作動杆206の基部209を被せるようにして結合しているものであり、この第2昇降作動杆206の基部209から下方に垂下して第1昇降作動杆205と平行とされた棒状の第2昇降作動杆206をズーム保持筒141の外周に沿って有しているものである。
【0043】
そして、この第1昇降作動杆205及び第2昇降作動杆206は、各々対向する内面側にラックを有し、図9に示す大きさの異なる駆動歯車202,203を第1昇降作動杆205と第2昇降作動杆206の間に有し、この第1及び第2の駆動歯車202,203が回転すると一方が上昇し、他方が降下するものであって、第1昇降作動杆205の移動に合せて第1昇降作動杆205と共に第1可動筒151を移動させ、第1可動筒151が上昇するときには第2昇降作動杆206と合せて第2可動筒161を降下させるものである。
【0044】
従って、ズーム保持筒141の内部に収納される第1可動筒151が上昇又は降下するとき、第2可動筒161も逆方向に移動するように降下又は上昇し、第1可動筒151に固定されたレンズと第2可動筒161に固定されたレンズとが投影光軸方向に沿って逆方向に移動し、このレンズ群により形成されるズームレンズとした投影レンズによって光源保持筒133から主投影用フィルム250を介してズーム保持筒141に入射された光像の投影倍率を変化させることができるものである。
【0045】
尚、第1可動筒151の先端に螺入された調整筒155は、第1可動筒151に対して回転させることにより第1可動筒151への螺入量を変化させ、調整筒155の内部に固定したレンズの位置を微調整して投影画像のピントを合せることを可能としているものである。
【0046】
そして、この第1可動筒151及び第2可動筒161を作動させるズーム駆動機構は、図6及び図7に示すように、ズーム駆動モータ181や減速歯車列183及び揺動歯車191などを有し、支持板121の下方に配置されるズーム駆動モータ181のモータ軸に取付けられたウォームギヤ182により減速歯車列183を回転させ、リンクレバー195を介して揺動回転させる扇形の揺動歯車191の外周に噛合う調整歯車201を回転させるものである。
【0047】
更に、この調整歯車201と同軸一体とされる直径の異なる第1の駆動歯車202及び第2の駆動歯車203を第1昇降作動杆205と第2昇降作動杆206との間に配置し、第1の駆動歯車202を第1昇降作動杆205のラックと噛み合わせ、第2の駆動歯車203を第2昇降作動杆206のラックと噛み合わせて第1及び第2の駆動歯車202,203を左右に往復回転させるものである。
【0048】
即ち、このズーム駆動機構は、モータ軸のウォームギヤ182と噛合して回転速度を減速させる減速歯車列183の減速最終歯車184と同軸に減速最終歯車184と一体に回転する回転板186を有し、この回転板186は側面にリンクピン187を有すると共に周囲に位置検出切欠きを備え、揺動歯車191と一体に揺動するリンクレバー195の長孔に回転板186のリンクピン187を挿入することにより、減速最終歯車184の回転に合せて回転板186が回転するとリンクピン187の回転移動によってリンクレバー195が回動軸193を中心に回動するように揺動し、このリンクレバー195の揺動によりリンクレバー195と一体とされた揺動歯車191を往復回動させるように揺動させるものである。
【0049】
このように、ズーム駆動モータ181を回転させて減速最終歯車184を半回転させると、図8に示すように、揺動歯車191が図6に示した位置よりも左側に回動し、この揺動歯車191の大径部191aと噛合う調整歯車201を回転させ、調整歯車201と同軸一体とされた駆動歯車202,203を回転させるものである。
【0050】
従って、調整歯車201及び駆動歯車202,203の回転により、図8に示したように第1昇降作動杆205は上昇し、第2昇降作動杆206を降下させることができ、更にズーム駆動モータ181の回転を継続させて更に半回転させると揺動歯車191は図6及び図8における右方向に揺動回転し、調整歯車201や駆動歯車202,203を逆回転させて第1昇降作動杆205を降下させ、第2昇降作動杆206を上昇させ、減速最終歯車184が1回転すると揺動歯車191を初期位置として第1昇降作動杆205及び第2昇降作動杆206ひいては第1可動筒151及び第2可動筒161の位置を初期位置とするものである。
【0051】
尚、減速最終歯車184の回転位置は、回転板186の周囲に設けた位置検出切欠きを歯車位置センサ185で検出することにより、ズーム駆動モータ181の回転継続や回転停止を後述の制御手段243によって制御しているものである。
【0052】
また、揺動歯車191は、大径歯191aよりも回動軸193からの半径が小さな小径歯191bを有し、この小径歯191bは光点投影筒210の回動歯車219と噛合して光点投影筒210を回動させる回動機構を形成するものである(図4参照)。
【0053】
この光点投影筒210は、図9に示したように、第1投影機構である主投影筒の一部となるズーム保持筒141の近傍においてズーム保持筒141の後方に第2投影機構として設けられるものであって、厚肉円板状の基部211から円筒形状の本体筒212を突出させているものであり、基部211の側方外面には図4に示したように回動歯車219を有し、この円板状の基部211の中心を回転軸として支持板121の光点投影筒収納部123から光点投影筒210の一部を上方に露出させるようにして収納されるものである。
【0054】
そして、この光点投影筒210の回転軸は、主投影筒の軸線と直行させるように配置され、本体筒212を支持板121と平行の位置から支持板121の上面に対して垂直であって主投影筒の中心軸線と略平行な位置まで略90度の回転をするものである。
【0055】
このように、ズームレンズとした投影レンズを収納する第1可動筒や第2可動筒を移動させる揺動歯車191の小径歯191bと噛合する回動歯車219を回動機構として有し、ズームレンズの駆動機構が作動すると回動機構により光点投影筒210も作動を開始し、図10に示すように、第1可動筒151が最上端位置に位置して主投影筒の内部に形成したズームレンズが望遠端状態となったとき、光点投影筒210は本体筒212の軸線を主投影筒の軸線と平行とするように本体筒212を上方に向けるものである。
【0056】
そして、更にズームレンズの駆動機構が作動を継続して第1可動筒151を降下させ、ズーム保持筒141の内部に形成したズームレンズを広角端状態としたとき、光点投影筒210は本体筒212の軸線を支持板121の上面とほぼ平行とすることができるものである(図2など参照)。
【0057】
更に、この光点投影筒210は、図11に示すように、本体筒212の軸線後方である基部211の内部に白色発光ダイオードなどの光源215を有し、光源215の前方にピンホール217が形成された遮蔽板216を有し、遮蔽板216の前方に凹レンズと凸レンズを組み合わせた投影レンズ218を有するものである。
【0058】
尚、投影レンズ218の内の本体筒212の先端近傍に設ける凸レンズは、本体筒212に螺入される短円筒状の調整環213に固定され、ピンホール217の映像を投影する際のピント調整を可能としているものである。
【0059】
従って、この光点投影筒210の光源215を点灯させると、遮蔽板216のピンホール217を透過した光が投影レンズ218により壁面や天井に光点を映し出し、光点投影筒210を回転させることにより壁などに映し出された光点を壁面に沿って上昇させることができるものである。
【0060】
尚、この光点投影筒210の光源215は、白色発光ダイオードに限ることなく、黄色発光ダイオード又は赤色発光ダイオードを用いることもある。
【0061】
また、主投影筒の周囲に配置される補助投影筒230は、図12に示すように、球形状のジョイント部231と円筒形状の筒状部233を有し、球形状のジョイント部231が支持板121の補助筒取付け部125に収納され、補助筒取付け部125は図9に示したように内面をジョイント部231の外径に合せた曲面を有しているため、ジョイント部231は補助筒取付け部125の開口範囲で筒状部233の方向を自由に変化させることができる構造とされるものである。
【0062】
そして、この補助投影筒230は、ジョイント部231の内部に白色発光ダイオードなどの光源237と集光レンズ238を組み合わせて有し、筒状部233のジョイント部231の近くには補助フィルム挿入口235を有してこの補助フィルム挿入口235よりも先端側に複数枚のレンズにより構成される投影レンズ239を内蔵するものである。
【0063】
尚、筒状部233先端には短筒状の調整部234が螺入され、この調整部234に投影レンズ239の内の1枚のレンズを固定しているものである。
【0064】
また、前述の本体部120に内蔵される投影フィルム受け台115に載置される主投影用フィルム250は、図13に示されるように、中心に係合孔255を備えた円板状とされた基板部251の周方向に沿って等間隔に複数のフィルム部253が形成されたフィルム基板とされ、各フィルム部253は透光性を有すると共に各フィルム部253には異なる形状模様の打ち上げ花火の絵柄が描かれているものである。
【0065】
そして、補助投影筒230に挿入される補助投影用フィルム260は、図14に示すように、先端を円弧状とし、後端につまみ部262を有した略矩形の保持板261に円形のフィルム部263を有し、該フィルム部263は透光性を有すると共に打ち上げ花火の絵柄が描かれているものである。
【0066】
尚、この補助投影用フィルム260は、異なる打ち上げ花火の絵柄が描かれた複数枚を用意しておくものである。
【0067】
従って、この花火投影装置100において、後述する制御手段243によりズーム駆動モータ181を回転させて第1可動筒151を上昇させて主投影筒のズームレンズを望遠状態に変化させ、第1可動筒151が最上位の位置となって望遠端状態に達した後に第1ズームレンズが降下を開始するとき、主投影筒の光源を点灯させると第2投影面である室内の天井などに主投影用フィルム250の内の主投影筒の内部に位置するフィルム部に描かれた花火の絵柄が天井に映し出され、第1可動筒151を降下させてズームレンズを広角状態に変化させていくと、天井に映し出された花火の絵柄であり花火画像が順次拡大されて花火が開いていく情景を演出することができるものである。
【0068】
そして、この花火投影装置100では、台座部110に収納した制御手段243により本体部120に内蔵したフィルム駆動モータ171やズーム駆動モータ181、更に主投影筒や光点投影筒210、補助投影筒230の各光源などを制御するものである。
【0069】
この制御手段243は、花火投影装置100の動作を制御するプログラムが組み込まれたROMと当該プログラムを実行するCPUやRAM(あるいは制御IC)などが回路基板上に搭載された制御回路、あるいは半導体チップ上に集積されたワンチップコントローラにより構成されるものである。
【0070】
そして、この制御手段243には、図15に示すように、受け台センサ177やテーブル位置センサ175、歯車位置センサ185が接続されているものであって、電源241に接続され、制御手段243が作動を開始すると、フィルム装着部としたフィルム基板支持機構170に組み込まれた受け台センサ177からの検出信号によってフィルム受け台115が投影フィルム挿入口113の内部に確実に挿入されているか否かを検出した後、制御信号を電力増幅トランジスタにより形成したドライバー249に出力し、この制御信号に基づいてドライバー249を制御して電源241の電力により各モータや各光源に電力を供給して各モータや光源を作動させるものである。
【0071】
即ち、スイッチ部111の電源スイッチがオン状態とされると、受け台センサ177によりフィルム受け台115が投影フィルム挿入口113から引出されることなくフィルム基板支持機構170の内部の所定位置に挿入されていることの確認を行い、所定位置にフィルム受け台115が挿入されているときは、スイッチ部111のスタートボタンがユーザにより操作されると、補助投影筒230の光源237の点滅やズーム駆動モータ181の作動及び停止を制御し、ズーム駆動モータ181の制御に際しては主投影筒や光点投影筒210の光源の点灯制御を行い、ズーム駆動モータ181の作動停止に際しては歯車位置センサ185により所定の停止位置を検出しているものである。
【0072】
また、ズーム駆動モータ181により減速最終歯車184を1回転させてズーム駆動モータ181を停止させたとき、テーブル位置センサ175でターンテーブル174の位置を確認しつつ72度などの所定角度だけ主投影用フィルム250をターンテーブル174と共に回転させるようにフィルム駆動モータ171を作動させるものである。
【0073】
そして、図16に示すように、ズーム駆動モータ181をオン状態としてズーム駆動モータ181の駆動を開始する制御を制御手段243により行って第1可動筒151の上昇を開始させ、第1可動筒151や第2可動筒161を広角端状態位置Lから望遠端状態位置Hに向うように移動を開始させ、第1可動筒151の上昇開始直後から光点投影筒210の光源215をオン状態として光点投影筒210の光源215を点灯させ、この光点投影筒210の光源215の点灯を第1可動筒151の上昇端位置に達するまで継続して第1可動筒151や第2可動筒161が望遠端状態に達するときに光点投影筒210の光源215を消灯させるように光源215をオフ状態とするものである。
【0074】
従って、光点投影筒210のピンホール217の映像が第1投影面である室内の壁面などに映し出されると共に、光点投影筒210は第1可動筒151の上昇に合せて本体筒212を上方に向けるように回転するため、壁面に映し出されたピンホール217の映像である光点は壁面の低い位置から壁面に沿って上昇し、第1可動筒151が最上点に達したとき、光点投影筒210の投影光軸が主投影筒の投影光軸と平行となるため、壁面に映し出されていた光点は当該花火投影装置100の真上の位置となる天井に映し出されることとなるものである。
【0075】
そして、第1可動筒151が最上位置に達するときに光点投影筒210の光源215を消灯するため、壁面に映し出された光点は低い位置から上昇して花火投影装置100の真上まで移動して消えることとなるものである。
【0076】
また、図16に示したように、第1可動筒151が最上点に達した後もズーム駆動モータ181の回転を持続すると共に主投影筒の光源137をオン状態として主投影筒の光源137を点灯させるものである。
【0077】
このため、投影されていた光点の消えた位置の近くの天井位置に主投影筒に挿入されているフィルム部253に描かれた花火の絵柄の花火画像がズームレンズの望遠端状態で映し出され、第1可動筒151が降下してズームレンズが広角端状態に変化するに従って映し出された花火画像の絵柄が順次拡大されるように大きくなり、第1可動筒151が最初の位置である広角端状態の位置に達するときに主投影筒の光源137をオフ状態とすると、第2投影面である天井に映し出された花火画像を順次大きく拡大した後に消すことができるものである。
【0078】
尚、ズーム駆動モータ181は、第1可動筒151が初期位置に復帰したときにオフ状態としてズーム駆動モータ181の駆動を停止させるものであり、主投影筒の光源137を消灯するに際しては、駆動電源を単純にオフ状態とする場合のみでなく、電源電圧の実効値を順次小さくして光源137の明るさを低下させるように変化させた後に消灯を行うこともあるものである。
【0079】
又、光点投影筒210の光源215は、光点投影筒210の本体筒212が上昇回転する途中で消灯し、壁面に映し出された光点が第1投影面とした壁面を上昇し、第2投影面とする天井に映し出される前に、壁面の途中で消えるようにすることもある。
【0080】
そして、ズーム駆動モータ181の駆動中に、又は、ズーム駆動モータ181の駆動開始前や駆動停止後などにおいて、主投影筒の周囲に配置した補助投影筒230の光源237を適宜点滅させることにより、図17に示すように、中央に順次大きく変化するように映し出される花火の映像の周囲に小さな花火を開かせるように補助投影筒230に挿入されている補助投影用フィルム260に描かれた花火の花火画像を映し出すことができるものである。
【0081】
又、これらの光源を点灯するに際しては、光点投影筒210の光源215を点灯させるズーム駆動モータ181の作動開始に際して「ポーン」や「トーン」などの打ち上げ花火を打出す際の音を記憶した音声データを音声記憶手段とした音声メモリー245(図15参照)から読み出し、この音声データに基づく発音を発音装置247から発音させ、「ヒュー」などの玉の上昇音を記録した音データを音声メモリー247から読み出してこの音声データに基づく発音を光点投影筒210の光源215の点灯に合せて発音装置247から発音させ、主投影筒の光源を点灯させるに際しては花火が開く際の「ドーン」などの爆発音を記録した音データを読み出して発音装置247から発音させ、補助投影筒230の光源237を点灯させる際には「トーン」や「パーン」などの遠方での花火の爆発音を記録した音データを発音装置247から発音させるものである。
【0082】
従って、音声記憶手段や発音装置247によってサウンド発生部を形成すれば、花火の映像を映し出す際には花火の打ち上げ音や破裂音も発音させることができ、臨場感の高い花火の打ち上げを楽しむことができるものであって、花火の打ち上げに際し、多くの人たちの花火に対する歓声などの音声データも記憶手段に記憶させ、打ち上げ花火の開いたときに合せてこの歓声の音声データを再生して歓声を発音装置247から発音させることもあるものである。
【0083】
また、この花火投影装置100では、主投影筒の光源137を点灯させる毎に、又は主投影筒の光源137を複数回点灯させた後、フィルム駆動モータ171を駆動して作動させることにより主投影用フィルム250を載置するターンテーブル174を72度だけ回転させて主投影用フィルム250の基板部251に設けたフィルム部253の内、主投影筒の内部である光源保持筒133とズーム保持筒141の間に位置するフィルムを1つだけ移動させ、主投影筒により映し出される花火画像の絵柄を変化させるものである。
【0084】
更に、この花火投影装置100は、主投影筒により映し出す花火画像を投影装置の真上の天井に映し出す場合のみでなく、図18に示すように、本体部120を台座部110に対して傾けるように回転させ、壁などの上方部分に主投影筒による花火を映し出すことができるようにしているものである。
【0085】
また、スイッチ部の111のモード切替ボタンを操作することにより、主投影筒の周囲に配置した補助投影筒230の各光源237をランダムに点灯させた後に主投影筒及び光点投影筒210を1回だけ作動させるモードや、主投影筒及び光点投影筒210を複数回作動させつつ各補助投影筒230の光源237をランダムに点灯させるモード、又は、補助投影筒230の各光源237をランダムに点灯させ、主投影筒及び光点投影筒210は打ち上げボタンが押されたときにのみ作動させるモードなどがある。
【符号の説明】
【0086】
100 花火投影装置
110 台座部
111 スイッチ部 113 投影フィルム挿入口
114 挿入口カバー 115 フィルム受け台
117 投影フィルム取出しレバー 119 発音部
120 本体部 121 支持板
123 光点投影筒収納部 125 補助筒取付け部
127 カバー部
133 光源保持筒 135 放熱板
137 光源
141 ズーム保持筒 143 第1可動溝
145 第2可動溝
151 第1可動筒 153 第1可動突起
155 調整筒
161 第2可動筒 165 第3可動溝
170 フィルム基板支持機構
171 フィルム駆動モータ 173 回転伝達機構
174 ターンテーブル 175 テーブル位置センサ
177 受け台センサ
181 ズーム駆動モータ 182 ウォームギヤ
183 減速歯車列 184 減速最終歯車
185 歯車位置センサ 186 回転板
187 リンクピン 191 揺動歯車
191a 大径部 191b 小径部
193 揺動軸 195 リンクレバー
201 調整歯車 202、203 駆動歯車
205 第1昇降作動杆 206 第2昇降作動杆
208 第1昇降作動杆基部 209 第2昇降作動杆基部
210 光点投影筒
211 基部 212 本体筒
213 調整環 215 光源
216 遮蔽板 217 ピンホール
218 投影レンズ 219 回動歯車
230 補助投影筒
231 ジョイント部 233 筒状部
234 調整部 235 補助フィルム挿入口
237 光源 238 集光レンズ
239 投影レンズ
241 電源 243 制御手段
245 音声メモリー 247 発音装置
249 ドライバー
250 主投影用フィルム
251 基板部 253 フィルム部
255 係合孔
260 補助投影用フィルム
261 保持板 262 つまみ部
263 フィルム部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
集光レンズを備えた光源と、
投影レンズと、
前記光源と前記投影レンズの間に配置され、花火を描いた主投影用フィルムを装着するように構成されたフィルム装着部と、
前記投影レンズのズーム作動を制御するズーム駆動機構と、
前記光源、前記投影レンズ、前記フィルム装着部及びズーム駆動機構を有する主投影筒と、
前記光源を消灯した状態で前記ズーム駆動機構を作動させて前記投影レンズが望遠端状態に達したときに前記光源を点灯させて前記フィルム装着部に装着された花火画像を投影させ、その後前記ズーム駆動機構を制御して投影レンズを広角状態に変化させることによって投影された花火画像に広がる変化を与え、前記投影レンズが広角端状態となったときに前記光源を消灯させる制御を行うように構成された制御手段と、
を備えてなることを特徴とする花火投影装置。
【請求項2】
前記主投影用フィルムは前記フィルム装着部に着脱自在に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載した花火投影装置。
【請求項3】
前記主投影筒の投影光軸と直交する回転軸を有する光点投影筒を更に有し、
該光点投影筒は、光源と、ピンホールを備えた遮蔽板と、このピンホールを通過した光によって形成される光点画像を投影する投影レンズと、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した花火投影装置。
【請求項4】
前記光点投影筒は、前記ズーム駆動機構に連動する回動機構を有し、
該光点投影筒は、始動時はその投影光軸が前記主投影筒の投影光軸と直行する位置に配置され、前記ズーム駆動機構により前記主投影筒の投影レンズが望遠状態に変化するズームの状態変化に連動して前記回転機構によってこの光点投影筒が回動され、前記主投影筒の投影レンズが望遠端状態のときに前記光点投影筒の投影光軸と前記主投影筒の投影光軸とが略平行となるように制御されてなり、
ユーザによる始動操作に応答して、前記主投影筒の光源が消灯された状態で前記光点投影筒の光源が点灯して第1投影面に投影された光点が上方に移動するさまが映し出され、前記光点投影筒の投影光軸が前記主投影筒の投影光軸と略平行になる位置に達したとき前記光点投影筒の光源が消灯されるとともに前記主投影筒の光源が点灯されて前記主投影用フィルムの花火画像が第2投影画面に投影される構成であることを特徴とする請求項3に記載した花火投影装置。
【請求項5】
前記主投影筒の投影光軸が天井に向くように配置したとき、動作開始時において前記光点投影筒の投影光軸が室内の壁面を向くように構成されてなることを特徴とする請求項4に記載の花火投影装置。
【請求項6】
前記主投影筒の周囲に、集光レンズを備えた光源と花火を描いた補助投影用フィルムと投影レンズとを有する補助投影筒を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載した花火投影装置。
【請求項7】
花火の打ち上げ音を記録した音声記憶手段と発音装置を備え、前記制御手段が前記各光源の点灯に合せて花火の打ち上げ音のデータを記憶手段から読み出し、発音装置から打ち上げ音を発音させることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載した花火投影装置。
【請求項8】
前記主投影筒に設けられる前記主投影用フィルムは、円周方向に異なる花火の絵柄が描かれた複数の絵柄を有し、前記制御手段は、主投影筒の光源を点灯させた後、主投影用フィルムをターンテーブルと共に回転させて絵柄を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載した花火投影装置。
【請求項9】
第1投影機構と、第2投影機構と、前記投影機構のそれぞれを駆動する駆動機構と、前記駆動機構を制御する制御部と、を備え、
前記第1投影機構は、当該第1投影機構の投影光軸を横切って透明画像フィルムを着脱可能に装着するフィルム装着部と、前記投影光軸方向に第1投影機構のレンズを移動可能とするズーム駆動機構とを備えてなり、
前記第2投影機構は、第1投影面に光点を映し出す機構と、前記第2投影機構の投影光軸の前記第1投影機構の投影光軸に対する角度が変化するように回動する機構とを備え、前記第2投影機構は回動前には第1投影機構の投影光軸に対する角度が大きい位置に配置されており、
前記制御部は、ユーザのスイッチ操作に応答して前記駆動機構を始動させ、
(a)前記第2投影機構による前記第1投影面への前記光点の投影を開始するともに、前記角度が小さくなる方向に回動させることで、前記第1投影面に投影された光点が上方に移動する画像を映し出し、
(b)前記角度が小さくなり所定角度に達したとき、前記第2投影機構による前記第1投影面への前記光点画像投影を停止するとともに、前記第1投影機構を作動させて前記フィルム装着部に装着されたフィルムの花火画像を第2投影面に投影し、
(c)前記花火画像が第2投影面に投影された状態で、前記第2投影面に投影された前記花火画像が拡大する方向に前記ズーム駆動機構を作動させた後、前記第1投影機構による花火画像の投影を停止する
制御を実行するように構成されてなることを特徴とする擬似打ち上げ花火投影装置。
【請求項10】
前記第1投影機構の投影光軸が天井を向くように配置したとき、動作開始時において前記第2投影機構の投影光軸が室内の壁面を向くように構成されてなることを特徴とする請求項9に記載した擬似打ち上げ花火投影装置。
【請求項11】
前記フィルム装着部は複数の互いに異なる花火画像のフィルムが配置されたフィルム基板を着脱可能かつ回転可能に収納し、前記フィルム基板のフィルムを一こまずつ送るようにフィルム基板を回転させて投影する花火画像を選択し、前記(a)乃至(c)の制御を実行させることによっていろいろな花火画像が投影される構成であることを特徴とする請求項10に記載した擬似打ち上げ花火投影装置。
【請求項12】
サウンド発生部を更に備え、(a)の動作に連動して花火を打ち上げる音を、(b)の動作に連動して花火が開くときの音を、それぞれ出力するように構成されてなることを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れかに記載した擬似打ち上げ花火投影装置。
【請求項13】
前記第2の投影機構の投影光軸が前記第1投影機構の投影光軸に平行になる角度に達したとき前記(b)の制御が実行されることを特徴とする請求項9乃至請求項12の何れかに記載した擬似打ち上げ花火投影装置。
【請求項14】
前記(a)における前記第2投影機構の回動と前記ズーム駆動機構による第1投影機構におけるレンズの望遠方向への移動とが連動して駆動され、前記第1投影機構のレンズが望遠端状態に達したときに前記(b)が実行されることを特徴とする請求項9乃至請求項13の何れかに記載した擬似打ち上げ花火投影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−8185(P2011−8185A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153981(P2009−153981)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(599064214)株式会社セガ トイズ (32)
【出願人】(597047130)株式会社ウィズ (19)