説明

蓄熱装置

【課題】安価で熱容量の大きい水を主成分とする蓄熱材を用いながらも耐久性を兼ね備えた蓄熱装置を提供すること。
【解決手段】水を含有する蓄熱材12と、蓄熱材12とを内部に保持する蓄熱槽と、前記蓄熱材に浸漬するように配置され、蓄熱材と熱媒体との間で熱交換を行わせる蓄熱熱交換器と、蓄熱材と蓄熱材の上部の空気層との界面に接するように配置され、当該界面から蓄熱熱交換器を隔離する保護手段とを備えることで、蓄熱熱交換器4の腐食を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を含む蓄熱材に蓄えられた熱を熱交換器で回収する蓄熱装置とこれを用いた空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ヒートポンプ式空気調和機による暖房運転では、室外熱交換器の除霜を行うために、四方弁により冷媒の流れを暖房サイクルから冷房サイクルに切替え、高温高圧の冷媒を室外熱交換器に流すことが一般的である。この除霜方式では室内に振り向けていた熱量を室外熱交換器の除霜に振り向けるため暖房効果を損なうという欠点がある。また暖房運転では、充分加熱された室内機からの吹出し気流を確保するために、室内機の配管温度を一定温度まで昇温させた後に室内の送風を開始するので、始動時から送風開始から遅延時間があり、この点もヒートポンプ式空気調和機の欠点である。
【0003】
これらの欠点を補うために、蓄熱装置を冷凍サイクルに組み込むことにより、蓄熱装置に蓄えられた熱量を除霜や立上り特性の改善に利用する技術が用いられる。
【0004】
このような蓄熱装置には、比較的熱容量が大きく低価格な水を主成分とする蓄熱材が用いられることが多いが、低温における凍結防止のため、エチレングリコールなどの不凍性を有する二価アルコールを混合した混合液を蓄熱材として使用することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1はこのような従来の蓄熱装置の一例である。図6は従来の蓄熱装置の側面図である。この蓄熱装置30は金属製の蓄熱槽31と金属製の蓋体32とからなる蓄熱容器により構成されている。蓄熱槽31の内部には水を主成分とし30%のエチレングリコールを混合したブラインの蓄熱材33が収容され、低温時における凍結や腐食を防止するようになっている。この蓄熱槽31の蓄熱材の内部には支持枠34に支持された第一の熱交換器15と第二の熱交換器39とが備えられ、主に蓄熱ヒータ38により蓄熱が行われる。なお、第一の熱交換器37の放熱により蓄熱材を加熱して蓄熱することも可能となっており、加熱して蓄熱した蓄熱材によって第二の熱交換器39の内部を流れる冷媒を高温にし、暖房時の立上り特性を改善するようになっている。また、蓄熱材33の蒸発抑制手段として蓄熱材33の表面に形成された油膜が形成されている。さらに、蓋体32には大気と連通するための開口36が設けられ、この開口36により、加熱された蓄熱材33から発生する蒸気の大気への放出を制限すると共に蓄熱容器の内圧を所定の値以下に抑える。このことにより蓄熱容器の内圧が過度に高くならないので、容器を耐圧容器にする必要がない。また開口36は開口面積を充分に小さくしてあるので蒸気の過度な放出や、その放出による熱の損失を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−288359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載の蓄熱装置においては、蒸発抑制手段として蓄熱材の表面に形成された油膜についての記載があるが、どの様な種類の油膜を使用するかが不明である。例えば有機シリコン油を使用した場合、容器内における加水分解により蟻酸や酢酸などの有機酸が生成され、その結果、蓄熱材に浸漬された熱交換器の表層腐食が生じる。
また、有機シリコン油は蓄熱材の水に溶解し、やがては蓄熱材が蒸発し時間と共に蓄熱能力が低下する。
【0008】
また、蓄熱材が蒸散していく過程や、蓄熱装置が傾斜した場合、蓄熱材表面から熱交換器が空気層に露出し、空気と蓄熱材との界面に熱交換器が接する状態となれば、界面腐食が生じる可能性がある。界面腐食とは、水と酸素が存在するPH5以下の雰囲気に銅などの金属が曝露された場合に生じ、金属表面から局所的に蟻の巣状腐食を生じさせる。蟻の巣状腐食は金属内部への侵食が表層腐食よりも早く、熱交換器および熱媒の流通する配管の耐久性が損なわれるという課題を有する。
【0009】
そこで本発明は、安価で熱容量の大きい水を主成分とする蓄熱材を用いながらも耐久性を兼ね備えた蓄熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る蓄熱装置は、水を含有する蓄熱材と、蓄熱材を内部に保持する蓄熱槽と、蓄熱材に接する空気層と、蓄熱材に浸漬するように配置され、蓄熱材と熱媒体との間で熱交換を行わせる蓄熱熱交換器と、空気層と蓄熱材との界面に接するように配置され、界面から蓄熱熱交換器を隔離する保護手段を備える。
【0011】
さらに、前記蓄熱熱交換器が貫通する開口を有する蓋部を有し、前記保護手段として前記蓋部と前記蓄熱熱交換器とを接続する熱交接続具を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、水を含有する蓄熱材を内部に保持する蓄熱槽において、保護手段を用いて蓄熱材と空気層との界面から蓄熱熱交換器を隔離することにより、蓄熱熱交換器における界面腐食を防ぎ、安価で熱容量や耐久性を兼ね備えた蓄熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1に係る蓄熱装置の断面図
【図2】本発明の実施の形態2に係る蓄熱装置の断面図
【図3】本発明に係る蓄熱装置を用いた空気調和機の構成図
【図4】図3の空気調和機の通常暖房時の動作および冷媒の流れを示す模式図
【図5】図3の空気調和機の除霜・暖房時の動作および冷媒の流れを示す模式図
【図6】従来の蓄熱装置の断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の発明は、水を含有する蓄熱材と、蓄熱材を内部に保持する蓄熱槽と、蓄熱材に接する空気層と、蓄熱材に浸漬するように配置され、蓄熱材と熱媒体との間で熱交換を行わせる蓄熱熱交換器と、を備えた蓄熱装置であって、空気層と蓄熱材との界面に接するように配置され、界面から蓄熱熱交換器を隔離する保護手段を設けたものである。
【0015】
これによって、蓄熱材と空気層との界面における蓄熱熱交換器の腐食を防止することができる。
【0016】
第2の発明は、蓄熱槽は、蓄熱熱交換器が貫通する開口を有する蓋部を有し、保護手段は蓋部と蓄熱熱交換器とを接続する熱交接続具としたもので、蓄熱材と空気層との界面における蓄熱熱交換器の腐食を防止することができる。
【0017】
第3の発明は、蓄熱槽は、蓄熱熱交換器が貫通する開口を有する蓋部を有し、蓋部の一
部に蓄熱熱交換器が貫通する開口を設けるとともに当該部分が界面に接するように配置されることで、保護手段を構成するとしたもので、蓋部によって保護手段を構成することができるので安価に構成できる。
【0018】
第4の発明は、蓋部の空気層と接する位置において、空気層と大気とを連通させる内圧調整手段を備えるとしたもので、蓄熱槽の耐圧強度よりも小さい所定の圧力で開口するので、耐圧容器でなくとも蓄熱槽を形成することができる。
【0019】
第5の発明は、蓄熱熱交換器はその一部が銅またはアルミニウムで構成したもので、熱交換器を銅やアルミで構成した場合にもその腐食を防止することができる。
【0020】
また、第6の発明は、蓄熱材の主成分を水と不凍性二価アルコールとの混合液としたもので、安価で熱容量が大きいため、蓄熱材として好適であるとともに、蓄熱材の凍結を防止できる。 以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態において、本発明について図面を用いて説明するが、本発明はこれらに限定することを意図しない。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る蓄熱装置の断面図である。図1において蓄熱装置1は、箱部2と蓋部10とからなる蓄熱容器と、蓋部10に配置された内圧調整手段5と、蓄熱容器の内部に充填された蓄熱材12と蓄熱材12に浸漬された蓄熱熱交換器4と熱交接続具8とから構成されている。また、蓄熱材12の上部には空気層6が存在する。
【0022】
箱部2および蓋部10は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂で形成されている。内圧調整手段5はピンホールを有するゴム材からなり、蓋部10において空気層6に接する位置に嵌合されている。蓄熱材12は不凍性二価アルコールであるエチレングリコールと水の混合物で、混合比はエチレングリコール30%に対して水70%である。エチレングリコールは沸点が198℃で融点が−13℃であるが、前記混合比とすることで沸点が103℃で凍結温度が−15℃となる。蓄熱材12の充填量は、その最大容積が箱部2の容積から蓄熱熱交換器4および熱交接続具8の蓄熱材12の浸漬体積を除いた値よりも小さくなるように設定されている。このことにより空気層6が確保される。蓄熱熱交換器4は、銅の蛇管から成り、熱交接続具8により蓋部に接続固定されており、蓄熱装置の完成後、外部配管に接続される。熱交接続具8は真鍮製で内部に蓄熱熱交換器4を貫通するための連通孔を成形したもので、連通孔に蓄熱熱交換器4を差し込んだ後、差し込み口全周にて蓄熱熱交換器4と溶接され一体的に成形される。また熱交接続具8は空気層6に対して充分に大きな長さを有しており、空気層6を貫通し差し込み口は蓄熱材12に浸漬された位置に配置される。このことにより、銅管製の蓄熱熱交換器4を空気層6から隔離して蓄熱装置1内部に保持することが可能となる。
【0023】
図3に、本発明に係る蓄熱装置を備えた空気調和機の構成を示す。本発明に係る空気調和機は、室外機56と室内機14とそれらを接続する冷媒配管から構成される。
【0024】
室外機56は圧縮機58と四方弁25と膨張弁24と室外熱交換器20が配置され、さらに圧縮機58の冷媒吐出口と四方弁25とを接続する配管26と、圧縮機58の冷媒吸入口と四方弁25とを接続する配管28と、四方弁25と室外熱交換器20とを接続する配管66と、室外熱交換器20と四方弁25とを接続する配管64とを備える。
【0025】
室内機14は室内熱交換器22と、送風ファン(図示せず)と送風方向を制御するルーバー(図示せず)とを備える。
【0026】
配管62は膨張弁24と室内熱交換器22との間に設置され、室外機56と室内機14とを接続する。配管60は、室内熱交換器22と四方弁25の間に設置され、室外機56と室内機14とを接続する。
【0027】
さらに室外機56においては、配管26と配管64とを接続する配管40と、配管40に設置された第一電磁弁42と、配管28と配管62とを接続する配管68と、配管68に設置された第二電磁弁44とを備える。
【0028】
本発明に係る蓄熱装置1は、配管68上にあり、蓄熱熱交換器4が配管68に接続されている。また蓄熱装置1は圧縮機58に密着し、配管28と第二電磁弁44との間に配置されている。
【0029】
なお、圧縮機58、送風ファン、ルーバー、四方弁25、膨張弁24、第一電磁弁42、第二電磁弁44は制御装置(図示せず、例えばマイコン)と電気的に接続され、制御装置により制御される。
【0030】
図4は、本発明に係る空気調和機の通常暖房時の動作および冷媒の流れを示す模式図である。圧縮機58の吐出口から吐出された冷媒は、配管26、四方弁25を経由して室内熱交換器22に至る。室内熱交換器22において冷媒より低温の室内空気と熱交換して凝縮した冷媒は、配管62を経て膨張弁24に至る。膨張弁24において減圧した冷媒は配管64を通って室外熱交換器20に至る。室外熱交換器20において冷媒より高温の室外空気と熱交換して蒸発した冷媒は配管66と四方弁25と配管28を経て圧縮機58の吸入口に戻る。
【0031】
本発明に係る蓄熱装置1は、圧縮機58に密着して設置され、圧縮機58で発生した熱を蓄熱材12に蓄積する。通常暖房時、第一電磁弁42と第二電磁弁44は閉制御されている。また、圧縮機58の温度の上下に伴い、蓄熱装置1の内部においても内圧の変動が生じるが、内圧調整手段5は蓄熱槽の耐圧強度よりも小さい所定の圧力で開口するので、耐圧容器でなくとも蓄熱槽を形成することができる。
【0032】
図5は、図3に示した空気調和機の構成における除霜暖房時の動作及び冷媒の流れを示す模式図である。以下、図5を参照しながら除霜暖房時の動作を説明する。図中、実線矢印は暖房に供する冷媒の流れを、破線矢印は除霜に供する冷媒の流れを示している。
【0033】
上述の通常暖房運転時に室外熱交換器20に着霜し、着霜した霜が成長すると、室外熱交換器20の通風抵抗が増加して風量が減少し、室外熱交換器20において蒸発温度が低下する。図5に示されるように、室外熱交換器20の配管温度を検出する温度センサ70が設けられており、非着霜時に比べて蒸発温度が低下したことを温度センサ70で検出すると、制御装置により、通常暖房運転から除霜暖房運転へ制御信号が切り替わる。除霜暖房運転へ切り替わると、第一電磁弁42と第二電磁弁44は開制御される。そして、上述した通常暖房運転時の冷媒の流れに加え、圧縮機58の吐出口から出た気相冷媒の一部は配管40と第一電磁弁42を通り配管64を通る冷媒に合流して室外熱交換器20を加熱、凝縮した後、配管66、四方弁25、配管28、アキュムレータ72を介して圧縮機58の吸入口へ至る。
【0034】
また配管62から分岐した液相冷媒の一部は、配管68と第二電磁弁44を経て、蓄熱熱交換器4で蓄熱材12から吸熱して蒸発気化し、配管68から配管28に合流し圧縮機58の吸入口へと戻る。
【0035】
アキュムレータ72に戻る冷媒には室外熱交換器20から戻ってくる液相冷媒が含まれ
ているが、これに蓄熱熱交換器4から戻ってくる高温の気相冷媒を混合することにより、液相冷媒の蒸発が促進され、アキュムレータ72を通過して液相冷媒が圧縮機58に戻ることがなくなり、圧縮機58の信頼性を向上させることができる。
【0036】
除霜暖房開始時に霜の付着により氷点下になった室外熱交換器20の温度は、圧縮機58の吐出口から出た気相冷媒によって加熱されて、零度付近で霜が融解し、除霜が終了すると、室外熱交換器20の温度は再び上昇しはじめる。この室外熱交換器20の温度上昇を温度センサ70で検出すると、除霜が完了したと判断し、制御装置から除霜暖房運転から通常暖房運転への指示が出力される。
【0037】
上述のごとく、本発明に係る蓄熱装置1は、空調装置において圧縮機58に密着し、暖房運転時に圧縮機58で発生した熱を蓄熱材12に蓄積し、通常暖房運転から除霜暖房運転に移行したときに、室内熱交換器22を経て配管62から分流した液相冷媒の一部が、蓄熱熱交換器4で蓄熱材12から吸熱し蒸発、気相化させるためものである。
【0038】
また、本発明に係る蓄熱装置1は数年以上に及ぶ長時間にわたり、蓄熱装置1の内部において銅製の蓄熱熱交換器4が酸素を含む腐食雰囲気に曝露されることを防ぐ必要がある。本発明に係る蓄熱装置1は、安価で取り扱いの容易な水を主成分とする蓄熱材12を利用しつつ、蓄熱熱交換器4の腐食を防止することができる。蓄熱槽内の空気層6から蓄熱熱交換器4を隔離する熱交接続具8により蓄熱熱交換器4を腐食から保護することができる。
【0039】
本実施例においては、本発明における保護手段である所の熱交接続具8が、溶接により蓄熱熱交換器4と一体的に成形されている。このことにより、蓄熱熱交換器4は蓄熱装置1の内部において空気層6から隔離されている。なお、熱交接続具8と蓄熱熱交換器4との接合方法を、溶接に限定するものではない。シール材、接着剤やネジ締めの利用により密着性が確保されればよい。
【0040】
なお、本実施の形態では、蓄熱装置1は圧縮機58の熱を利用するものとして説明したが、ヒータによって加熱したり他の配管部分の熱を蓄熱するものであっても良い。
【0041】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る蓄熱装置の断面図である。図2において蓄熱装置1は、箱部2と蓋部10とからなる蓄熱容器と、蓋部10に配置された内圧調整手段5と、蓄熱容器の内部に充填された蓄熱材12と蓄熱材12に浸漬された蓄熱熱交換器4から構成されている。また、蓄熱材12の上部には空気層6が存在し、蓄熱材との間に界面を構成している。
【0042】
箱部2および蓋部10、内圧調整手段5、蓄熱材12は実施の形態1と同様であるので詳細の記載を省略する。蓄熱熱交換器4は、アルミニウムの蛇管から成り、熱交接続具8により蓋部に接続固定されており、蓄熱装置の完成後、外部配管に接続される。熱交接続具8は真鍮製で内部に蓄熱熱交換器4を通すための連通孔を成形したもので、連通孔に蓄熱熱交換器4を差し込んだ後、差し込み口全周にて蓄熱熱交換器4と溶接され一体的に成形される。また蓋体10は、空気層6に対して充分に大きな深さを有する凹部74を有しており、空気層6を貫通した凹部74の最深部において熱交接続具8が配置されている。このことにより、アルミニウム製の蓄熱熱交換器4を空気層6から隔離した状態で蓄熱装置1の内部に保持することが可能となる。したがって、実施の形態1同様、長期にわたり、蓄熱装置1の内部において銅製の蓄熱熱交換器4が酸素を含む腐食雰囲気に曝露されることを防ぎ、蓄熱装置1の耐久性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、水を含む蓄熱材に蓄えられた熱を熱交換器で回収する蓄熱装置とこれを用いた空気調和機に利用可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 蓄熱装置
2 箱部
4 蓄熱熱交換器
5 内圧調整手段
6 空気層、
8 熱交接続具
10 蓋部
12 蓄熱材
14 室内機
22 室内熱交換器
24 膨張弁、
26、28、40、60、62、64、66、68 配管
42 第一電磁弁
44 第二電磁弁、
56 室外機
58 圧縮機
70 温度センサ
72 アキュムレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を含有する蓄熱材と、前記蓄熱材を内部に保持する蓄熱槽と、前記蓄熱材に接する空気層と、前記蓄熱材に浸漬するように配置され、前記蓄熱材と熱媒体との間で熱交換を行わせる蓄熱熱交換器と、を備えた蓄熱装置であって、
前記空気層と前記蓄熱材との界面に接するように配置され、前記界面から前記蓄熱熱交換器を隔離する保護手段を設けたことを特徴とする蓄熱装置。
【請求項2】
前記蓄熱槽は、前記蓄熱熱交換器が貫通する開口を有する蓋部を有し、
前記保護手段は前記蓋部と前記蓄熱熱交換器とを接続する熱交接続具であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
【請求項3】
前記蓄熱槽は、前記蓄熱熱交換器が貫通する開口を有する蓋部を有し、
前記蓋部の一部に前記蓄熱熱交換器が貫通する開口を設けるとともに当該部分が前記界面に接するように配置されることで、前記保護手段を構成することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
【請求項4】
前記蓋部の前記空気層と接する位置において、前記空気層と大気とを連通させる内圧調整手段を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の蓄熱装置。
【請求項5】
前記蓄熱熱交換器はその一部が銅またはアルミニウムからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
【請求項6】
前記蓄熱材は、水と不凍性二価アルコールとの混合液を主成分とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
【請求項7】
前記不凍性二価アルコールが、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールである請求項6記載の蓄熱装置。
【請求項8】
請求項1〜7記載のいずれか1項に記載の蓄熱装置を備えることを特徴とする空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−72928(P2012−72928A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216441(P2010−216441)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)