薬剤情報提供システム
【課題】 充分且つ確実な服薬指導をきわめて簡単且つ迅速に行う。
【解決手段】 記憶装置１１に予め記憶させてある薬剤の外形カラー写真を含む薬剤情報を入力装置２からの指令に基づいてカラー印刷機３により出力させる。
【解決手段】 記憶装置１１に予め記憶させてある薬剤の外形カラー写真を含む薬剤情報を入力装置２からの指令に基づいてカラー印刷機３により出力させる。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は病院や薬局において処方箋に基づいて与えられる薬剤についての情報を患者に提供するためのシステムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、病院や薬局において処方箋に基づいて患者に薬剤が与えられているが、通常は薬袋の表面に氏名や用法などが表示されているとともに、殊に注意の必要な薬剤について簡単な表示が付記されているだけである。
【０００３】また、近頃、薬剤を提供する際に、薬剤についての名称、効能、副作用などについての情報を患者に知らせる服薬指導が行われているが、一般に口頭により簡単に行われており充分でない。
【０００４】殊に、薬名は片仮名表示が多く作用も専門的であることから一般人には認識しがたいとともに、近頃は多数種類の薬剤を服用することから患者が薬剤情報を適格に認識することが困難であった。
【０００５】そのため、患者が薬剤を充分に理解した上で服用することが困難なことから期待した治療が行えないばかりか、患者に充分な薬剤情報を与えるためには服薬指導に多大な時間と労力とが必要である、という問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであって、患者への充分且つ確実な服薬指導をきわめて簡単且つ迅速に行うことができる薬剤情報提供システムを提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明は、薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報についての記憶装置と、前記薬剤情報を出力するためのカラー印刷機と、前記記憶装置に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力装置と、前記各装置を制御するための中央処理装置とを有し、前記入力装置からの指令に基づき前記記憶装置に記憶させてある薬剤などの情報の内、必要なものを前記カラー印刷機により出力させることを特徴とする。
【０００８】また、前記発明において入力手段として薬価算定用電算機からの出力を用いると更に容易且つ迅速に薬剤情報を提供することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について説明する。
【００１０】図面は本発明における好ましい実施の形態の一つを示すものであり、薬剤情報提供システムは図１に示すように、汎用電算機１とこの汎用電算機１に接続された薬価算定用電算機からなる入力装置２およびカラー印刷機３により構成される。
【００１１】更に詳しく説明すると、汎用電算機１は薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報の記憶装置（固定磁気ディスク）１１、中央処理装置（ＣＰＵ）１２ならびに主記憶装置（ＲＡＭ）１３とを有するとともに、入力回路１４にキーボード１５、ディスク装置１６、デジタルカメラやビデオカメラ或いはスキャナなどの映像取込装置１７および入力装置２がそれぞれ接続されている。
【００１２】更に、汎用電算機１の出力回路１８にカラー印刷機３が接続されている。
【００１３】このように構成された薬剤情報提供システムを活用するには、まず薬剤の外形カラー写真を含む薬の名称、薬の作用、用法、注意事項などを電子化された薬剤情報を記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させる。このときキーボード１５、ディスク装置１６および映像取込装置１７を用いて情報を入力してもよいが、記憶装置（固定磁気ディスク）１１に予め記憶させたデータベース用のソフトウェアを用いるとよく、記憶させる情報は多種に亙り容量が多いとともに数多くの病院や薬局において使用されることを勘案すると、予め情報を記憶させたフロツピーディスクやＣＤ−ＲＯＭなどのディスクをディスク装置１６を介して記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させる手段を採ることが好ましく、簡単且つ迅速に作業を行うことができる。
【００１４】そして、例えば薬局において患者の処方箋の内容を薬価算定用電算機からなる入力装置２に入力すると、その出力回路（図示せず）から例えば患者の氏名、処方される薬剤名などの記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力記憶装置２に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力信号が入力回路１４に入力される。
【００１５】入力回路１３に前記選択信号が入力されると、中央処理装置１２により前記記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択して出力信号を出力回路１８に送信し、出力回路１８に接続されたカラー印刷機３により薬剤情報が印刷される。
【００１６】図２はカラー印刷機３により紙片に印刷された薬剤情報４の一例を示すものであり、薬の名前、薬の写真、薬の働き、用法、注意書きなどの各項目に亘って情報が記録されている。
【００１７】従って、患者は前述のようにして出力された薬剤情報４を確認することによって提供される薬剤を適格且つ充分に認識した上で服用することができることから充分な治療が行えるばかりか、充分な服薬指導をきわめて容易にすることができるものである。
【００１８】殊に、薬剤情報４には薬剤の写真がカラー印刷により写実的に表されるため差程知識を有していない患者にとっても実際の薬剤をきわめて簡単に判別することができる。
【００１９】また、本実施の形態では記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力装置２として従来使用されている薬価算定用電算機を用いたため、従来の薬価算定作業を行うだけで即座に薬剤情報４を作成することが可能であり、特別の作業を必要としないため作業が簡単であるが、入力回路１４に接続されたキーボード１５を用いて入力してもよい。
【００２０】更に、本実施の形態では薬剤情報４として紙片に印刷した場合を示したが、例えば薬袋の表面に貼着可能なようにシール紙などに印刷してもよい。
【００２１】尚、薬剤情報の変更や追加などがあった場合には、入力回路１４に接続されたキーボード１５および映像取込装置１７を用いて随時、変更、追加、削除を行う。
【００２２】
【発明の効果】以上のように本発明は、薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報の記憶手段と、カラー印刷機からなる前記薬剤情報の出力手段と、前記薬剤情報の内の出力させたい情報を選択するための入力手段と、前記各手段を制御するための中央処理装置とを有し、前記入力装置からの指令に基づき前記記憶手段に記憶させてある薬剤などの情報の内、必要なものを前記出力手段により出力させるものであり、出力させた薬剤情報によって患者に充分な服薬指導を簡単に且つ少ない労力で行うことができるものである。
【００２３】殊に、本発明により作成される薬剤情報は薬剤の外形カラー写真がカラー印刷機により表されているので実際の薬剤をきわめて簡単に判別することができる、という利点を有している。
【００２４】また、本発明は特別の装置を必要とせず、従来一般に用いられている汎用電子計算機ならびにそれらの周辺機器を用いることにより簡単に実施可能であり、操作が簡単であるばかりか、経済的にも有利である。
【００２５】更に、入力手段として薬価算定用電算機からの出力を用いると薬価算定作業をするだけで薬剤情報を作成することが可能であり、更に労力の軽減と迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の好ましい実施の形態における概略図とそのブロック回路図である。
【図２】本発明によって作成される薬剤情報の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
２ 入力装置
３ カラー印刷機
１１ 記憶装置
１２ 中央処理装置
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は病院や薬局において処方箋に基づいて与えられる薬剤についての情報を患者に提供するためのシステムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、病院や薬局において処方箋に基づいて患者に薬剤が与えられているが、通常は薬袋の表面に氏名や用法などが表示されているとともに、殊に注意の必要な薬剤について簡単な表示が付記されているだけである。
【０００３】また、近頃、薬剤を提供する際に、薬剤についての名称、効能、副作用などについての情報を患者に知らせる服薬指導が行われているが、一般に口頭により簡単に行われており充分でない。
【０００４】殊に、薬名は片仮名表示が多く作用も専門的であることから一般人には認識しがたいとともに、近頃は多数種類の薬剤を服用することから患者が薬剤情報を適格に認識することが困難であった。
【０００５】そのため、患者が薬剤を充分に理解した上で服用することが困難なことから期待した治療が行えないばかりか、患者に充分な薬剤情報を与えるためには服薬指導に多大な時間と労力とが必要である、という問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであって、患者への充分且つ確実な服薬指導をきわめて簡単且つ迅速に行うことができる薬剤情報提供システムを提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明は、薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報についての記憶装置と、前記薬剤情報を出力するためのカラー印刷機と、前記記憶装置に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力装置と、前記各装置を制御するための中央処理装置とを有し、前記入力装置からの指令に基づき前記記憶装置に記憶させてある薬剤などの情報の内、必要なものを前記カラー印刷機により出力させることを特徴とする。
【０００８】また、前記発明において入力手段として薬価算定用電算機からの出力を用いると更に容易且つ迅速に薬剤情報を提供することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について説明する。
【００１０】図面は本発明における好ましい実施の形態の一つを示すものであり、薬剤情報提供システムは図１に示すように、汎用電算機１とこの汎用電算機１に接続された薬価算定用電算機からなる入力装置２およびカラー印刷機３により構成される。
【００１１】更に詳しく説明すると、汎用電算機１は薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報の記憶装置（固定磁気ディスク）１１、中央処理装置（ＣＰＵ）１２ならびに主記憶装置（ＲＡＭ）１３とを有するとともに、入力回路１４にキーボード１５、ディスク装置１６、デジタルカメラやビデオカメラ或いはスキャナなどの映像取込装置１７および入力装置２がそれぞれ接続されている。
【００１２】更に、汎用電算機１の出力回路１８にカラー印刷機３が接続されている。
【００１３】このように構成された薬剤情報提供システムを活用するには、まず薬剤の外形カラー写真を含む薬の名称、薬の作用、用法、注意事項などを電子化された薬剤情報を記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させる。このときキーボード１５、ディスク装置１６および映像取込装置１７を用いて情報を入力してもよいが、記憶装置（固定磁気ディスク）１１に予め記憶させたデータベース用のソフトウェアを用いるとよく、記憶させる情報は多種に亙り容量が多いとともに数多くの病院や薬局において使用されることを勘案すると、予め情報を記憶させたフロツピーディスクやＣＤ−ＲＯＭなどのディスクをディスク装置１６を介して記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させる手段を採ることが好ましく、簡単且つ迅速に作業を行うことができる。
【００１４】そして、例えば薬局において患者の処方箋の内容を薬価算定用電算機からなる入力装置２に入力すると、その出力回路（図示せず）から例えば患者の氏名、処方される薬剤名などの記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力記憶装置２に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力信号が入力回路１４に入力される。
【００１５】入力回路１３に前記選択信号が入力されると、中央処理装置１２により前記記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択して出力信号を出力回路１８に送信し、出力回路１８に接続されたカラー印刷機３により薬剤情報が印刷される。
【００１６】図２はカラー印刷機３により紙片に印刷された薬剤情報４の一例を示すものであり、薬の名前、薬の写真、薬の働き、用法、注意書きなどの各項目に亘って情報が記録されている。
【００１７】従って、患者は前述のようにして出力された薬剤情報４を確認することによって提供される薬剤を適格且つ充分に認識した上で服用することができることから充分な治療が行えるばかりか、充分な服薬指導をきわめて容易にすることができるものである。
【００１８】殊に、薬剤情報４には薬剤の写真がカラー印刷により写実的に表されるため差程知識を有していない患者にとっても実際の薬剤をきわめて簡単に判別することができる。
【００１９】また、本実施の形態では記憶装置（固定磁気ディスク）１１に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力装置２として従来使用されている薬価算定用電算機を用いたため、従来の薬価算定作業を行うだけで即座に薬剤情報４を作成することが可能であり、特別の作業を必要としないため作業が簡単であるが、入力回路１４に接続されたキーボード１５を用いて入力してもよい。
【００２０】更に、本実施の形態では薬剤情報４として紙片に印刷した場合を示したが、例えば薬袋の表面に貼着可能なようにシール紙などに印刷してもよい。
【００２１】尚、薬剤情報の変更や追加などがあった場合には、入力回路１４に接続されたキーボード１５および映像取込装置１７を用いて随時、変更、追加、削除を行う。
【００２２】
【発明の効果】以上のように本発明は、薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報の記憶手段と、カラー印刷機からなる前記薬剤情報の出力手段と、前記薬剤情報の内の出力させたい情報を選択するための入力手段と、前記各手段を制御するための中央処理装置とを有し、前記入力装置からの指令に基づき前記記憶手段に記憶させてある薬剤などの情報の内、必要なものを前記出力手段により出力させるものであり、出力させた薬剤情報によって患者に充分な服薬指導を簡単に且つ少ない労力で行うことができるものである。
【００２３】殊に、本発明により作成される薬剤情報は薬剤の外形カラー写真がカラー印刷機により表されているので実際の薬剤をきわめて簡単に判別することができる、という利点を有している。
【００２４】また、本発明は特別の装置を必要とせず、従来一般に用いられている汎用電子計算機ならびにそれらの周辺機器を用いることにより簡単に実施可能であり、操作が簡単であるばかりか、経済的にも有利である。
【００２５】更に、入力手段として薬価算定用電算機からの出力を用いると薬価算定作業をするだけで薬剤情報を作成することが可能であり、更に労力の軽減と迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の好ましい実施の形態における概略図とそのブロック回路図である。
【図２】本発明によって作成される薬剤情報の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
２ 入力装置
３ カラー印刷機
１１ 記憶装置
１２ 中央処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】 薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報についての記憶装置と、前記薬剤情報を出力するためのカラー印刷機と、前記記憶装置に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力装置と、前記各装置を制御するための中央処理装置とを有し、前記入力装置からの指令に基づき前記記憶装置に記憶させてある薬剤などの情報の内、必要なものを前記カラー印刷機により出力させることを特徴とする薬剤情報提供システム。
【請求項２】 入力手段として薬価算定用電算機からの出力を用いる請求項１記載の薬剤情報提供システム。
【請求項１】 薬剤の外形カラー写真を含む電子化された薬剤情報についての記憶装置と、前記薬剤情報を出力するためのカラー印刷機と、前記記憶装置に記憶させてある薬剤情報の内で出力を要するものを選択するための入力装置と、前記各装置を制御するための中央処理装置とを有し、前記入力装置からの指令に基づき前記記憶装置に記憶させてある薬剤などの情報の内、必要なものを前記カラー印刷機により出力させることを特徴とする薬剤情報提供システム。
【請求項２】 入力手段として薬価算定用電算機からの出力を用いる請求項１記載の薬剤情報提供システム。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開平９−３０７７２２
【公開日】平成９年（１９９７）１１月２８日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平８−１４０９８０
【出願日】平成８年（１９９６）５月１０日
【出願人】（５９６０７９１３８）埼玉メディコム株式会社 (19)
【公開日】平成９年（１９９７）１１月２８日
【国際特許分類】
【出願日】平成８年（１９９６）５月１０日
【出願人】（５９６０７９１３８）埼玉メディコム株式会社 (19)
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