説明

薬学的エアロゾル組成物

【課題】浸出可能物質について、本願明細書に記載される欠点をこうむらない、喘息およびアレルギーの処置のための処方物を提供すること。
【解決手段】エアロゾル懸濁処方物。エアロゾル懸濁処方物を含む、ある用量を送達するための定量バルブを有する定量吸入器であって、上記エアロゾル懸濁処方物は、フル酸モメタゾン、フル酸モメタゾン一水和物、フォルモテロール、フマル酸フォルモテロールおよび/またはこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される有効量の化合物;1,1,1,2,3,3,3,−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンから選択された懸濁媒体;ならびに、エタノールである溶媒;を含有し、ここで上記処方物は、紫外分光器による測定で約500μgより少ない不揮発性残留物を含む、定量吸入器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本出願は米国仮特許出願番号60/512,725に関する優先権の利益を主張し、その全体は参照により本明細書において参考として援用される。
【0002】
(発明の背景)
本発明は、コルチコステロイドおよびβアゴニストに反応性の疾患を処置するために有効なある量のコルチコステロイド、βアゴニストまたはそれの組み合わせを、上下気道通路および肺に経口的または鼻内に投与することにより、アレルギー性鼻炎および喘息のような上下気道通路および肺の処置のための改善された処方物に関する。
【背景技術】
【0003】
定量吸入器は、喘息のような肺疾患の処置において、呼吸気管に薬物を送達するために最も一般的に用いられるデバイスである。MDIデバイスは一般的に処方物定量バルブ、容器、作動装置を備える。薬物は、処方物の液相の噴霧により微細小滴のエアロゾルとして患者に送達される。噴霧のための駆動力は、作動装置ノズル内の推進剤の気化により供給される。
【0004】
製品の空気力学的粒子サイズ分布(PSD)は、エアロゾルの気道中の沈積する場所を決定し、送達される薬剤の効果に密接に関連しているので、注意深く制御される必要がある重要なパラメーターである。直径5μmより小さいまたは等しいエアロゾルの小滴は、呼吸に適しているとみなされ、下気道に到達する見込みが最も高い。肺の局所処置に用いられる薬剤は、一般的に2−5μmのサイズ範囲を標的とする。
【0005】
MDIは、キャニスター内部および定量バルブのような、液体処方物と接触する構成要素をもつ。処方物と包装材料との任意の物理的相互作用または化学的相互作用は、製品の効果に影響を与えるかもしれない。例えば、肺への薬剤の送達の際に活性成分のPSDを減少させるかもしれない。例えば、キャニスターがバルブを下にした方向で格納される場合のように、バルブ構成要素と液体処方物の接触が著しい場合、バルブ構成要素からの物質が、製品に溶解あるいは浸出する可能性を増加する。プラスタノックス2246、デヒドロアビエチン酸、イルガノックス245およびイルガノックス259のようなこれらの滲出可能物質は、不揮発性物質であり、薬物との相互作用および/またはスプレーの気化率の減少により、この製品の質量中央値空気力学的直径(MMAD)の増加およびそれに対応する微細粒子用量(FPD)の減少に寄与し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、浸出可能物質について、前記の欠点をこうむらない、喘息およびアレルギーの処置のための処方物の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
従って、エアロゾル懸濁処方物を含む、ある用量を送達するための定量バルブを有する定量吸入器が開示されており、エアロゾル懸濁処方物を構成するものである。ある有効な量のフル酸モメタゾン、フォルモテロールまたはそれの組み合わせ;1,1,1,2,3,3,3,−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンからなる
群から選択される懸濁媒体;およびエタノールである溶媒;ここで該処方物は、紫外分光器による測定で約500μgより少ない不揮発性残留物を含む。
・本出願はまた、以下を提供する:
・(項目1)
エアロゾル懸濁処方物を含む、ある用量を送達するための定量バルブを有する定量吸入器であって、上記エアロゾル懸濁処方物は、以下:
フル酸モメタゾン、フル酸モメタゾン一水和物、フォルモテロール、フマル酸フォルモテロールおよび/またはこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される有効量の化合物;
1,1,1,2,3,3,3,−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンから選択された懸濁媒体;ならびに、
エタノールである溶媒;
を含有し、ここで上記処方物は、紫外分光器による測定で約500μgより少ない不揮発性残留物を含む、定量吸入器。
・(項目2)
項目1に記載の定量吸入器であって、ここで定量吸入器の作動の際に送達される上記用量が、約50μgから約400μgの量の化合物フル酸モメタゾンを含む、定量吸入器。
・(項目3)
項目1に記載の定量吸入器であって、ここで上記定量吸入器の作動に際して送達されるフル酸モメタゾンの中央値粒子サイズが、約5ミクロンより小さいままである、定量吸入器。
・(項目4)
項目1に記載の定量吸入器であって、ここで上記処方物が、処方物につき重量で約3mgより少ない不揮発性残留物を有する、定量吸入器。
・(項目5)
項目1に記載の定量吸入器であって、ここで上記処方物が、定量バルブに約6mgより少ない抽出可能物を有する、定量吸入器。
・(項目6)
項目1に記載の定量吸入器であって、さらに潤滑剤を含み、ここで上記処方物は上記バルブに約100μgより少ない潤滑剤を有する、定量吸入器。
・(項目7)
項目6に記載の定量吸入器であって、ここで上記処方物が、上記バルブに約50μgより少ない潤滑剤を有する、定量吸入器。
・(項目8)
項目1に記載の定量吸入器であって、ここで上記定量吸入器の作動に際して送達される上記用量が、約6μgから約12μgの量の化合物フォルモテロールを含む、定量吸入器。
・(項目9)
項目8に記載の定量吸入器であって、ここで上記定量吸入器の作動に際して送達されるフォルモテロールの粒子サイズが、約5ミクロンより小さいままである、定量吸入器。
・(項目10)
項目1に記載の定量吸入器であって、さらにサーファクタントを含む、定量吸入器。
・(項目11)
項目1に記載の定量吸入器であって、ここで上記定量吸入器の作動に際して、送達される上記用量は、約50μgから約400μgの量の化合物フル酸モメタゾンを含み、そしてここで上記定量吸入器の作動に際して送達される用量が、約6μgから約12μgの量の化合物フォルモテロールを含む、定量吸入器。
・(項目12)
項目11に記載の定量吸入器であって、ここで上記定量吸入器の作動に際して送達されるフォルモテロールおよびフル酸モメタゾンの粒子サイズが約5ミクロンより小さいままである、定量吸入器。
【0008】
(発明の書かれた記述)
ナソネックス(登録商標)の活性成分であるフル酸モメタゾンは、化学名9,21−ジクロロ−11(β),17−ジヒドロキシ−16(α)−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン17−(2フロエート)をもつ抗炎症性コルチコステロイドである。本成分は、MDI作動ごとに約25から約500マイクログラムの量で存在し得る。本製品はSchering−Plough Corporation,Kenilworth,New Jerseyから入手可能である。
【0009】
フマル酸フォルモテロールは、選択的β−アドレナリン作動性気管支拡張薬である。その化学名は、(±)−2−ヒドロキシ−5−[(1RS)−1−ヒドロキシ−2−[[(1RS)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]−アミノ]エチル]ホルムアニリドフマレート二水和物である。本成分は、作動ごとに約3から約50マイクログラムの量で存在し得る。本製品は、Novartis Corporation,East Hanover,New JerseyおよびSchering−Plough Corporation,Kenilworth,New Jerseyより商標フォラジル(商標登録)として市販されている。
【0010】
当該分野における、推進剤を基にした薬剤エアロゾル処方物は、代表的には推進剤として液体クロロフルオロカーボンの混合物を使用するが、多くの他のものは、単一の推進剤を用いる。当該分野において公知であるように、推進剤は、活性成分と賦形剤との両方のビヒクルとして働く。フルオロトリクロロメタン、ジクロロジフルオロメタンおよびジクロロテトラフルオロエタンは、吸入による投与のためのエアロゾル処方物において最も一般的に用いられている推進剤である。しかしながら、そのようなクロロフルオロカーボン(CFC)は、オゾン層の破壊に影響を与えてきており、それらの製造は廃止されてきている。非CFC推進剤は、多くのクロロフルオロカーボン推進剤よりオゾン層への害が少ないといわれている。非CFC推進剤システムは、加圧式定量吸入器についていくつかの基準を満たさなければならない。それらは、無毒性であり、安定であり、かつバルブ/作動器内の薬剤および他の主要成分と非反応性でなければならない。CFCHFCFは、適していることがわかっている推進剤のひとつであり、HFA227、HFC227または1,1,1,2,3,3,3,ヘプタフルオロプロパンとしても知られている。定量吸入器に用いるための他のそのような推進剤は、CFCHFであり1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたはHFA134aとしても知られている。双方は本発明の範囲内であると考えられる。
【0011】
本発明の処方物を製造する過程には、好ましくは、HFA227またはHFA134aまたはその組み合わせが、フル酸モメタゾンおよび必要に応じてフマル酸フォルモテロール、液状賦形剤およびサーファクタントとの組み合わせで用いられる。賦形剤は推進剤と薬剤の適合性を促進し、また認容可能な範囲、すなわち、約2.76−5.52×10N/m絶対値(40から80psi)、好ましくは3.45−4.83×10N/m絶対値(50から70psi)、まで発する圧力を下げる。選択される賦形剤は薬剤と非反応性で、相対的に無毒でなければならず、約3.45×10N/m絶対値(50psi)未満の蒸気圧を有するべきである。
【0012】
本明細書中以下で用いられる場合、用語“中鎖脂肪酸”は、−COOH基で終わり、そして6−12個の炭素原子、好ましくは8−10個の炭素原子をもつアルキル基鎖を指す。用語“短鎖脂肪酸”は−COOH基で終わり、そして4−8個の炭素原子をもつアルキル基鎖を指す。用語“アルコール”はメタノール、エタノールおよびイソプロパノールのようなC−Cアルコールを含む。
【0013】
好ましい賦形剤の中では:商品名Miglyol840(Huls America,Inc.Piscataway,N.J.)で入手できる中鎖脂肪酸のプロピレングリコールジエステル;商品名Miglyol812(Huls)で入手できる中鎖脂肪酸のトリグリセリドエステル;商品名Vertrel245(E.I.DuPont de Nemours and Co.Inc.Wilmington,Del.)で入手できるペルフルオロジメチルシクロブタン;商品名オクタフルオロシクロブタン(PCR Gainsville,Fla)で入手できるペルフルオロシクロブタン;商品名EG400(BASF Parsippany,N.J.)で入手できるポリエチレングリコール;メタノール(Pluess Stauffer Internatioal Stanford,Conn.);商品名ラウログリコール(Gattefosse Elmsford,N.Y.)で入手できるプロピレングリコールモノラウレート;商品名Transcutol(Gattefosse)で入手できるジエチレングリコールモノエチルエーテル;商品名Labrafac Hydro WL1219(Gattefosse)で入手できる中鎖脂肪酸のポリグリコール化グリセリド;エタノール、メタノールおよびイソプロパノールのようなアルコール;ユーカリ油(Pluses−Stauffer International);およびそれの混合物。
【0014】
薬物の安定した懸濁を維持すること、およびまた、定量バルブを潤滑することを助けるような目的のために、サーファクタントはしばしばエアロゾル処方物に含まれる。本発明の処方物は、薬物が推進剤中に緩い凝集物を形成し、沈降間または圧縮する傾向を示さないので、(使用直前に適度な攪拌をすることなどによって)即座の分散を維持するためのサーファクタントを必要としない。影響をうけない貯蔵についてHFA227の場合は、薬物粒子は、凝集した状態に懸濁されたままである。従って、サーファクタントは必要に応じて、薬剤と推進剤との間の表面張力ならびに界面張力を下げるために加えられ得る。薬剤、推進剤および賦形剤が懸濁液を形成する場合、サーファクタントは必要であるかもしれないし、必要でないかもしれない粒子薬剤および賦形剤の溶解度に一部依存して、薬剤、推進剤ならびに賦形剤が溶液を形成する場合。
【0015】
サーファクタントは、薬剤と非反応性であり、薬剤と、賦形剤と推進剤との間の表面張力を減少し、そして/またはバルブ潤滑剤として作用する任意の適当な無毒性の化合物であり得る。好ましいサーファクタントのなかでは、:商品名Mednique6322およびEmersol6321(Cognis Corp.,Cincinnati,Ohio)で入手できるオレイン酸;塩化セチルピリジニウム(Arrow Chemical,Inc.Westwood,N.J.);商品名Epikuron200(Lucas Meyer Decatur,III.)で入手できるダイズレシチン;商品名Tween20(ICI Specialty Chemicals,Wilmington,Del.)で入手できるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート;商品名Tween60(ICI)で入手できるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート;商品名Tween80(ICI)で入手できるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート;商品名Brij76(ICI)で入手できるポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル;商品名Brij92(ICI)で入手できるポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル;商品名Tetronic150R1(BASF)で入手できるポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−エチレンジアミンブロック共重合体;商品名PluronicL−92,PluronicL−121ならびにPluronicF68(BASF)で入手できるポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体;商品名AlkasurfCO−40(Rhone−Poulenc Mississauga Ontario,Canada)で入手できるひまし油エトキシレート;ならびにその混合物。
【0016】
ある最少レベルのエタノールは、用量計測ディスペンサーからの薬物の一貫した予測可能な送達を提供するために好ましい。この最少レベルは総処方物の約1重量パーセントであり、これにより、辛うじて許容できる薬物送達が得られる。エタノールの増量は、一般的に薬物送達の特性を改善する。しかしながら、処方物中の薬物の結晶成長を防ぐためには、むしろエタノールの濃度を制限することが好ましい。実験データは、エタノール重量に対するフル酸モメタゾンの重量の割合が、粒子サイズの増加を防ぐのに重要であることを示している。
【0017】
本発明は、さらに経口および経鼻どちらのMDI懸濁剤の使用においてもフル酸モメタゾンの安定性および性能の両方の観点から質の改善に関する。モメタゾンは単独または、例えばフォルモテロールのような他の薬物と組み合わせで用いられるかもしれない。改善された処方物は、少ない不揮発性残留物(本明細書中以下で「NVR」)を付したバルブを用いることに特に関連する。フル酸モメタゾンMDIについて、薬物製品の質は、バルブ成分に対するNVRの量に関連している。
【0018】
フル酸モメタゾンMDI製品と、高レベルの浸出可能物および/または潤滑剤(すなわちシリコーンオイル)を含めた物質を含有するバルブとの長期の接触は、噴出されるエアロゾルスプレー中に生じる%微細粒子(%FP)の容認できない減少を起こした。実際に、直接の相互関係は、製品中のこれらNVR物質のレベルと%微細粒子の減少の間にみられた。
【0019】
%FP減少に対するNVRの関係は、NVRが以下の方法で表されたときにみられた。1)総NVR(重量測定法による決定)
2)紫外/可視分光法により検出されるNVR
3)バルブ抽出可能物(潜在的NVR物質)
4)バルブ潤滑剤レベル。
【0020】
%FPに対するNVRの影響の例を以下に示す。
【実施例】
【0021】
(実施例1)
反転方向で25℃と40℃の温度範囲で6ヶ月間貯蔵したサンプルの総NVR(重量測定法による決定)および%FPに対する温度の影響を決定し、以下の結果を得た。
温度 総NVR %FP減少率
25℃ 1.73mg <5%
40℃ 3.31mg >10%。
【0022】
(実施例2)
紫外/可視(UV/V)光に対する方向の影響は、40℃、75%相対湿度で6ヶ月貯蔵後、検出できるNVR(HPLCによって測定した場合)と%FPである。
方向 UV/V NVR %FP
反転 550μg 45
垂直 360μg 55。
【0023】
(実施例3)
反転方向および40度および75%相対湿度において6ヶ月間貯蔵後の抽出可能物および%FPに対するバルブエラストマーの影響。抽出可能物は、製品接触前のバルブについて決定し、紫外/可視検出器を備えるHPLCで検出した。
エラストマー 抽出可能物 %FPの減少率
ネオプレン 6mg/バルブ >10%
EPDM <<6mg/バルブ <5%。
【0024】
(実施例4)
試験を行って、以下の結果を得た。
【0025】
【表1】

明らかなように、シリコーンレベルの増加につれ微細粒子のパーセントの減少に有意な変化があった。加えて、バルブと絶えず接触している反転されたサンプルは、垂直にしたサンプルよりも、%FPにより変化が見られた。
【0026】
(実施例5)
%FP(最初の貯蔵)に対するバルブ潤滑油(シリコーンオイル)レベルの影響。抽出可能物は、製品との接触前のバルブにおいて決定し、HPLCにより測定し、紫外/可視により検出した。
シリコーンレベル %FP
>>50μg/バルブ 41%
<50mg/バルブ 57%。
【0027】
低NVRを含む製品はより高い割合の微細粒子を実証し粒子サイズの安定性を改善するだけでなく(すなわち長期で%FPに変化が少ない)、その製品はまた、以下の実施例に示したように、計測チャンバーにおいて改善された用量保持および用量内容物の均一性を示した。
【0028】
(実施例6)
高いNVR(高シリコーンレベルおよび/または高抽出可能物レベル)を含むバルブを備えるフル酸モメタゾンMDI製品は、バルブ上方向にする製品の配置後、計量チャンバーから用量のかなりの漏れが見られた(すなわち、プライム(prime)の損失;「LOP」)。この結果製品は、患者の使用テストにおける必要条件に対して不適合となる。一方で、フル酸モメタゾンMDI製品が、低NVRのバルブで構成されるとき(低シリコーンレベルおよび/または低抽出可能物レベル)、その用量は計量チャンバー内に保持され、製品は患者の使用テストにおいての必要条件を満たした。一つの技術により評価をされるので、もしバルブがバルブの首に抽出される前のガスケットを含んでいると好ましい。
【0029】
(実施例7)
本製品の薬物投与量の均一性(DDU)は、バルブを下にして40℃で貯蔵した後、高
シリコーンレベルおよび/または高い抽出可能物レベルのバルブを用いると、%ラベルクレーム(%LC)の大幅な降下に示されるように、バルブの材質により影響を受け得る。同時に%LC(最初に得られる)は、この製品がバルブ中に低シリコン−レベルおよび/または低抽出可能物レベルを含む場合、この製品について維持された。フル酸モメタゾンMDIの場合、以下のNVRレベルが、許容できる製品を製造することを示した。
総NVR(重量測定法による決定)<3mg/缶
紫外/可視分光法により検出したNVR<500μg/缶
バルブ抽出可能物(潜在的なNVR物質)<6mg/バルブ
バルブ潤滑剤レベル<50μg/バルブ
上記より高いレベルでは、その製品は時々不適合であると考えられた。
【0030】
先に示した本発明の様々な実施形態の説明は、本発明の様々な局面の代表的なものであり、開示される正確な形態を網羅するまたは制限することを意図するものではない。多くの改良と変動は、疑いなく当業者が想到する。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみにより完全に規定されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書中に記載されるようなエアロゾル懸濁処方物。

【公開番号】特開2008−24721(P2008−24721A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267112(P2007−267112)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【分割の表示】特願2006−536692(P2006−536692)の分割
【原出願日】平成16年10月18日(2004.10.18)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】