説明

薬用エーロゾルの非呼吸可能分画を慣性除去するためのスペーサ

【課題】薬用エーロゾルの非呼吸可能分画を慣性除去するためのスペーサ又はアクチュエータ、並びにそれらを用いた薬用エーロゾル吸入器を提供する。
【解決手段】本発明は、基部板(140、240)により閉鎖された基部端(132、232)、チャンバ(130、230)の基部端(132、232)上で接線方向に位置合わせした入り口(110、210)、先細先端部(134、234)、および基部板(140、240)を通ってチャンバ(130、230)内に延在し、チャンバ(130、230)と連通する出口(120、220)を有するチャンバ(130、230)を含む薬用吸入器スペーサ(100、200)又はアクチュエータを含む。本発明のスペーサ(100、200)を用いて、薬用エーロゾル吸入器の呼吸可能分画を増大させることができる。また、これらのスペーサを用いて哺乳類の肺に薬物を送達する薬用エーロゾル吸入器および方法も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬用エーロゾルの非呼吸可能分画を慣性除去するためのスペーサ又はアクチュエータに関する。また、本発明は、薬用エアロゾルの非呼吸可能分画を慣性除去するためのスペーサ又はアクチュエータを用いた薬用エーロゾル吸入器に関する。
【背景技術】
【0002】
薬用エーロゾル吸入器は、多数の病状を治療するのに広く用いられる。薬用エーロゾルは、計量吸入器(MDI)、乾燥粉末吸入器(DPI)又は噴霧器のいずれで発生させたものでも、種々の大きさの粒子が分布したものからなることは公知である。呼吸可能であると考えられる粒子は、吸入されると肺に堆積する確率が高い粒子を意味するが、このような粒子では、空気力学的径が約4.7マイクロメートル未満である必要がある。これより大きな非呼吸可能粒子は、患者の口腔および/又は咽頭内に堆積する可能性があり、これにより、望ましくない作用が引き起こされる可能性がある。口腔および/又は咽頭に堆積すると、不快な味がすることがあるほか、非吸入経路による薬物投与に関する副作用が引き起こされる可能性もある。従って、主に又は全て呼吸可能な粒子からなるエーロゾル一回投与量、即ち、呼吸可能な分画が大きい一回投与量を患者に投与することが望ましい。
【0003】
しかし、薬用エーロゾル製剤の開発および製造においては、例えば、適切な媒体中での薬物溶解性および/又は安定性、小さい粒子を作成する能力、および必要な投薬量のような考慮すべき多数の因子がある。従来の装置により送達される全ての粒子が呼吸可能である薬用エーロゾルを製造するのは不可能であるか、実際的でない場合が多い。製剤溜めと患者との間の通路を長くするか蛇行性にするかのいずれかを行い、非呼吸可能材料を除去するか、または大きな凝集物を小さな粒子に分散させるかのいずれかを行うスペーサ又はアクチュエータを開発するために多くの努力がなされてきた。薬用吸入器スペーサにより、非呼吸可能な粒子を除去する方法として追加の距離および/又は種々の構成のバフルが組み込まれる(グプテ(Gupte)らによる米国特許第5,676,130号明細書、ビスガード(Bisgaard)による国際公開第92/04066号パンフレット)。また、空気流の回転運動も提案されており(ハーディ(Hardy)らによる米国特許第6,073,629号明細書)、詳細には、空気流が中心軸に沿って1つの方向に螺旋を描きながら入り口から出口まで進むサイクロン型と記載される空気流も提案されている(ランキネン(Lankinen)による米国特許第5,476,093号明細書、ハマー(Hamer)らによる国際公開第01/00262号パンフレット)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
現在、特定の型のサイクロンスペーサは、薬用エーロゾルの呼吸可能分画を増大させるのに有効性が高く、小型で、頑強な方法である可能性があることが見出されている。スペーサの入り口に入る非呼吸可能粒子は、スペーサの内部表面上に慣性的に堆積することにより空気流から優先的に除去され、これによって、薬用エーロゾルの呼吸可能分画を増大させる。
【0005】
本発明は、基部板により閉鎖された基部端、チャンバの基部端上の接線方向に位置合わせした入り口、先細先端部、および基部板を通ってチャンバ内に延在し、チャンバと連通する出口を有するチャンバを含む薬用吸入器スペーサを提供する。
【0006】
更に、本発明は、スペーサの入り口がエーロゾル発生システムと流体連通し、スペーサの出口がマウスピースと流体連通する本発明の薬用吸入器スペーサを含む薬用エーロゾル吸入器を含む。
【0007】
更に、本発明は、この薬用吸入器を用いて、哺乳類の肺に薬用エーロゾルを送達する方法も含む。
【0008】
別の実施形態では、本発明は、エーロゾル発生システム、サイクロンチャンバ、およびマウスピースを含む薬用エーロゾル吸入器であって、サイクロンチャンバの入り口が、エーロゾル発生システムに流体連通し、サイクロンチャンバの出口が、マウスピースと流体連通する薬用エーロゾル吸入器を含む。サイクロンチャンバは、先細先端部と、基部端を通って延在する出口とを有する。
【0009】
本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照してこれから以下に極めて詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】薬用吸入器スペーサの斜視図である。
【図2】薬用吸入器スペーサの斜視図である。
【図3】空気流のパターンの概略図と共に示す薬用吸入器スペーサの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の薬用吸入器スペーサ100の好ましい実施形態の斜視図を示す。
【0012】
スペーサ100は、チャンバ130の外周表面の接線方向に位置する入り口110を含む。入り口110は、チャンバの基部端132に沿ってチャンバ130に隣接する。図1に示すように、入り口110は、円筒形であるが、長方形、楕円形、管状、又はチャンバ130内への開口部を設けることになり、それを通して空気が流れることができる何れか同様の形状とすることもできる。
【0013】
チャンバ130は、好ましくは、丸みを帯びた面を有し、更に好ましくは、チャンバの基部端132は、中心軸150を定める円筒形の形状である。チャンバ130は、先端部134にわたって先細であり、好ましくは先端が収束する円筒形の形である。図1に示すように、この先端が収束する円筒形は、先端部で閉鎖していてもよい。或いは、図2に示すように、チャンバ230の先端部234は、図1に示す円錐台先端部とは対照的に、点に向かって先細になり、チャンバの先端部を円錐形にする。
【0014】
チャンバの基部端132には、基部板140で蓋をする。図1に示すように、基部板140は、平坦とすることができるが、この意図する機能は、チャンバの基部端に蓋をすることであるため、例えば、丸みを帯びた形状又は弯曲した形状とすることもできる。基部板140は、チャンバ130に取り付ける別個の部片とすることもでき、チャンバ130と一体化させて製造することもできる。
【0015】
出口120は、基部板140を通って延在し、チャンバ130の内部と連通する。好ましい実施形態では、出口120は、入り口110の開口部の底部より低いレベルまでチャンバ内に延在する。別の好ましい実施形態では、出口がチャンバ内に延在する距離対チャンバの基部端132の長さの比率は、約0.5と2.0との間であり、更に好ましくは、0.75と1.5との間である。ここに示すように、出口120の形状は円筒形であるが、楕円、管状、長方形、又はチャンバ130内への開口部を設けることになり、それを通して空気が流れることができる何れか同様の形状とすることもできる。
【0016】
中心軸150は、出口120が基部板140を通過するところで出口120を通過することが好ましい。更に好ましい実施形態では、出口120は、中心軸150と実質的に同軸である出口軸を定め、最も好ましくは、図1に示すように、中心軸150と同軸である出口軸を定める。
【0017】
使用時には、空気流が入り口に流入し、チャンバを通過し、出口から流出する。チャンバを通過する空気流は、中心軸150を中心とする回転流を起こすことが好ましく、更に好ましくは、中心軸150を中心として360度より多く回る回転流を起こす。出口がチャンバ内に延在することにより、入り口から出口まで直接直線状の空気流が流れないようにするとともに、空気流が複数の回転を起こすことができるように助け、これにより、非呼吸可能粒子が極めて効率的に除去されることになる。本発明の範囲を制限するものではないが、理論的には、この実施形態では、先端が先細であることにより圧縮されるまで、空気流160が入り口110に入り、同時に、中心軸150を中心として回転しながらチャンバ130の遠心に平行移動する。圧縮された後、空気流160は、再び中心軸150に沿い、出口120から出る方向に向かう。先端部の回転運動と、先細部で圧縮されることにより引き起こされる空気流の方向の逆転が組み合わされ、非呼吸可能粒子が効率的に除去されることになる。この空気流のパターンは、図3に概略的に示す。
【0018】
入り口110は、チャンバの基部端132と接線方向に位置合わせするように、チャンバの基部端132に隣接するチャンバの外周表面上に定められる。更に好ましくは、入り口110は、基部端132が基部板140に連結するチャンバの基部端132に隣接する。入り口は、入り口の空気流をチャンバ内で実質的に円周方向に向け、これにより、回転空気流を生成することができるようにされることが好ましく、これには、チャンバに対する入り口の位置を多少変更したものも含まれることになることは当然理解される。
【0019】
好ましい実施形態では、図示していないが、チャンバの先端部内又はこれに隣接して粒子收集手段を設けることもできる。粒子は、例えば、テープ、膠、ゲル、又は高粘度液体のような付着手段によりチャンバの先端部に收集することができる。また、粒子は、チャンバ130の先端部にある1つ又はそれ以上の小さな開口部のような機械的手段によりチャンバの先端部内又はこれに隣接して收集することもでき、この開口部は、粒子が、開口部を通り、先端部に隣接する收集物溜め内に容易に落ちるようにされ、收集物溜めからチャンバ内に逆に通過することは難しい大きさにされる。チャンバの先端部の底部又はこれに隣接して粒子を收集することにより、掃除したり空にしたりすることを必要とせずにスペーサを繰り返し用いることができ、次の投薬により発生する空気流内に非呼吸可能粒子が再連行されることが防止又は制限される。
【0020】
使用時には、入り口110を通ってチャンバ130内に入るエーロゾルを含む空気流は、エーロゾルの固体又は液体粒子をチャンバ130の表面に衝突させることができる遠心力を受けることになる。詳細には、大きな粒子は慣性が大きく、空気流から外れる傾向が高く、従って、チャンバ表面に衝突する可能性が高い。入り口110、出口120、およびチャンバ130の大きさおよび形状を調節し、任意の大きさの粒子がチャンバ表面に衝突する可能性を変えることができることが当業者にはよく理解されることは当然理解される。詳細には、スペーサは、空気流速度および粒子密度という任意のパラメータに対して、「切捨て」の大きさを推定することができる大きさにすることができる。「切捨て」の大きさより大きな粒子は、チャンバ表面に衝突すると予想され、「切捨て」の大きさより小さな粒子は、チャンバ130を通り抜けて出口110からでると予想される。理論的にはどのような大きさに拡大縮小することもできるが、スペーサの高さおよび幅は、患者が取り扱うのに便利な大きさとする必要があり、これらの寸法は、好ましくは1と20cmとの間、更に好ましくは、2と5cmとの間になることは理解されると考える。
【0021】
本発明は、更に、スペーサの入り口がエーロゾル発生システムと流体連通し、スペーサの出口がマウスピースと流体連通する本発明の薬用吸入器スペーサを含む薬用エーロゾル吸入器も含む。好ましい実施形態では、エーロゾル発生システムは、加圧エーロゾルキャニスタ、乾燥粉末発生システム又は噴霧システムを含む。
【実施例】
【0022】
粒子收集試験
USP咽頭に連結した型番160マープル・ミラー・インパクター(Model 160 Marple Miller Impactor(MMI))(ユナイテッド・ステーツ・ファーマコペイア(United States Pharmacopeia)USP24<601>エーロゾル、計量式吸入器、および乾燥粉末吸入器、図4)を用い、体積流量60L/分で粒子收集特性を試験した。エーロゾル発生は、ターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)DPI(アストラファーマシューティカルズ(Astra Pharmaceuticals)製)という市販の乾燥粉末送達装置により行った。全試験で、MMIのステージカップには、界面活性剤をコーティーングし、粒子バウンドおよび再連行を防いだ。
【0023】
乾燥粉末送達装置の出口は、スペーサの入り口に連結し、スペーサの出口は、USP咽頭に連結した。
【0024】
スペーサ内およびMMI装置の各個々の構成要素内に堆積する薬物の量は、測定した容量の適切な溶媒で構成要素をすすぎ、このすすぎ液に標準HPLC分析を行って濃度を求めることにより求めた。HPLC分析から返されるデータを分析し、收集された薬物の平均量/送達一回投与量を求める。次に、得られた質量値を試験組立体の各個々の構成要素に收集された送達一回投与量の分画に対して正規化した。
【0025】
個々の構成要素の値を用いて、各装置に対し、咽頭堆積の量、呼吸可能な質量、および呼吸可能な分画を計算した。咽頭堆積は、USP咽頭に堆積する全送達一回投与量のパーセントであると定義される。呼吸可能な質量は、空気力学的径が、呼吸可能な限界である4.7マイクロメートルより小さいと測定された全送達一回投与量の百分率であると定義される。呼吸可能分画は、咽頭の入り口に到達し、呼吸可能限界より小さな送達一回投与量の百分率であると定義される。MMIを用いる場合には、呼吸可能な質量は、カップ2、3、4内およびフィルタ上に收集される。咽頭およびカップ0および1に收集された質量は、非呼吸可能であると考えられる。
【0026】
実施例1
図2に示す概略デザインのスペーサを以下の寸法で組み立てた。即ち、入り口ポートの直径が1.0cm、チャンバ内径が4.0cm、チャンバの非先細端部の高さが2.4cm、チャンバの先細端部の高さが4.8cmで先細角度が22.6度、出口ポートの直径が2.0cmでチャンバ内への延長部が2.0cmとした。
【0027】
粒子收集特性は、スペーサをターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に取り付けることにより決定し、これを表1に示す。比較のために、USP咽頭に直接連結したターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に対する粒子收集特性も示している。
【0028】
実施例2
図2に示す概略デザインのスペーサを以下の寸法で組み立てた。即ち、入り口ポートの直径が0.75cm、チャンバ内径が3.0cm、チャンバの非先細端部の高さが1.8cm、チャンバの先細端部の高さが3.6cmで先細角度が22.6度、出口ポートの直径が1.5cmでチャンバ内への延長部が1.5cmとした。
【0029】
粒子收集特性は、スペーサをターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に取り付けることにより決定し、これを表1に示す。比較のために、USP咽頭に直接連結したターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に対する粒子收集特性も示している。
【0030】
実施例3
図2に示す概略デザインのスペーサを以下の寸法で組み立てた。即ち、入り口ポートの直径が0.5cm、チャンバ内径が2.0cm、チャンバの非先細端部の高さが1.2cm、チャンバの先細端部の高さが2.4cmで先細角度が22.6度、出口ポートの直径が1.0cmでチャンバ内への延長部が1.0cmとした。
【0031】
粒子收集特性は、スペーサをターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に取り付けることにより決定し、これを表1に示す。比較のために、USP咽頭に直接連結したターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に対する粒子收集特性も示している。
【0032】
【表1】

【0033】
実施例4
図1に示す概略デザインのスペーサを以下の寸法で組み立てた。即ち、入り口ポートの直径が1.02cm、チャンバ内径が5.08cm、チャンバの非先細端部の高さが1.27cm、チャンバの先細端部の高さが1.27cmで先細角度が56.3度、サイクロン本体の底部直径が1.27cm、出口ポートの直径が2.03cmでチャンバ内への延長部が1.78cmとした。
【0034】
粒子收集特性は、スペーサをターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に取り付けることにより決定し、これを表2に示す。比較のために、USP咽頭に直接連結したターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に対する粒子收集特性も示している。
【0035】
実施例5
図1に示す概略デザインのスペーサを以下の寸法で組み立てた。即ち、入り口ポートの直径が1.02cm、チャンバ内径が5.08cm、チャンバの非先細端部の高さが1.27cm、チャンバの先細端部の高さが1.27cmで先細角度が56.3度、サイクロン本体の底部直径が1.27cm、出口ポートの直径が2.03cmでチャンバ内への延長部が1.27cmとした。
【0036】
粒子收集特性は、スペーサをターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に取り付けることにより決定し、これを表2に示す。比較のために、USP咽頭に直接連結したターボヘラー(Turbohaler)(登録商標)に対する粒子收集特性も示している。
【0037】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部板により閉鎖された基部端、チャンバの前記基部端上で接線方向に位置合わせした入り口、先細先端部、および前記基部板を通って前記チャンバ内に延在し、前記チャンバと連通する出口を有するチャンバ
を含む、薬用吸入器スペーサ。
【請求項2】
前記チャンバが1つの入り口および1つの出口のみを有する、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項3】
前記チャンバの前記基部端が円筒形である、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項4】
前記チャンバの先端部内又はその隣接部位に粒子收集手段を更に含む、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項5】
前記出口が前記入り口開口部の底部より低いレベルまで前記チャンバ内に延在する、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項6】
前記先細先端部が収束円筒形として形成される、請求項5に記載のスペーサ。
【請求項7】
前記チャンバの前記基部端が円筒形である、請求項6に記載のスペーサ。
【請求項8】
前記円筒形の基部端により定められる中心軸が前記出口を通過するように、前記出口が位置決めされる、請求項7に記載のスペーサ。
【請求項9】
前記入り口から前記チャンバを通って前記出口まで通過する空気流の少なくとも一部が、前記中心軸を中心として回転流を生じるようにされている、請求項8に記載のスペーサ。
【請求項10】
前記入り口から前記チャンバを通り前記出口まで通過する空気流の少なくとも一部が、前記中心軸を中心として360度を超えて回る回転流を生じるようにされている、請求項9に記載のスペーサ。
【請求項11】
エーロゾル発生システムと、
請求項1に記載の薬用吸入器スペーサと、
マウスピースと
を含む薬用エーロゾル吸入器であって、
前記スペーサの前記入り口が、前記エーロゾル発生システムと流体連通し、前記スペーサの前記出口が、前記マウスピースと流体連通する、薬用エーロゾル吸入器。
【請求項12】
前記エーロゾル発生システムが加圧エーロゾルキャニスタを含む、請求項11に記載の薬用吸入器。
【請求項13】
前記エーロゾル発生システムが乾燥粉末発生システムを含む、請求項11に記載の薬用吸入器。
【請求項14】
前記エーロゾル発生システムが噴霧システムを含む、請求項11に記載の薬用吸入器。
【請求項15】
薬用エーロゾルを哺乳類の肺に送達する方法であって、請求項11に記載の薬用吸入器を用いてエーロゾル製剤を哺乳類に投与するステップを含む方法。
【請求項16】
請求項15に記載の薬用エーロゾルを哺乳類の肺に送達する方法であって、肺に送達された前記薬用エーロゾルの前記呼吸可能分画が、前記薬用吸入器スペーサを用いない場合に肺に送達されることになる薬用エーロゾルの呼吸可能分画より多い、方法。
【請求項17】
基部板により閉鎖された基部端と、前記チャンバの前記基部端上の接線方向に位置合わせした入り口と、収束する円筒形として形成された先細先端部と、前記基部板を通って前記チャンバ内に延在し、前記チャンバと連通する出口と、を有する円筒形チャンバと、
マウスピースと、
を含む薬用吸入スペーサであって、
前記スペーサの前記入り口が、前記エーロゾル発生システムと流体連通し、前記スペーサの前記出口が、前記マウスピースと流体連通する、薬用吸入器スペーサ。
【請求項18】
エーロゾル発生システムと、
先細先端部と、前記基部端を通って延在する出口とを備えたサイクロンチャンバと、
マウスピースと、
を含む薬用エーロゾル吸入器であって、
前記サイクロンチャンバの前記入り口が、前記エーロゾル発生システムと流体連通し、前記サイクロンチャンバの前記出口が、前記マウスピースと流体連通する、薬用エーロゾル吸入器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2010−115526(P2010−115526A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36090(P2010−36090)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【分割の表示】特願2003−585787(P2003−585787)の分割
【原出願日】平成15年2月20日(2003.2.20)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)