説明

蛍光ランプ

【目的】 本発明の目的は、耐水性の高い蛍光ランプを提供する。
【構成】 ランプ本体10と、このランプ本体10の長さ方向の両端部の外周面に、当該長さ方向と直交する方向に向けて設けられた一対の口金部20とを有する。ランプ本体10の長さ方向の両端面は、第1のシリコンコーキング材31が塗布され、コーティングされている。ランプ本体10と口金部20との接合部分には、その全周に渡って第2のシリコンコーキング材32が塗布されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は屋内及び屋外で使用される蛍光ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の蛍光ランプとしては、口金部がランプ本体の外周面に、当該ランプ本体の長さ方向に対して直交する方向に向けて設けられているものがある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004-363029号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この蛍光ランプは、屋外で使用され、外気温の変化により結露が発生し、ランプ本体又は口金部に水が付着する場合がある。
【0005】
ところが、前記ランプ本体の長さ方向の両端面は、ガラスを溶かして封じられていることから、当該ランプ本体の他の部分と比べて歪みがある箇所となっている。
【0006】
よって、ランプ本体の寿命末期に、当該ランプ本体内の電極部が高温になっている状態で、前記両端面に前記水が付着すると、当該両端面が急激な温度変化に曝され、前記歪みを原因として割れが生じる可能性がある。
【0007】
また、ランプ本体と口金部との接合部分から前記水が浸入する可能性がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、耐水性の高い蛍光ランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の蛍光ランプは、口金部がランプ本体の外面に、当該ランプ本体の長さ方向に対して直交する方向に向けて設けられている蛍光ランプであって、ランプ本体の長さ方向の端面に、コーキング材が塗布されている。
【0010】
本発明の別の蛍光ランプは、ランプ本体と、このランプ本体に設けられる口金部とを有しており、ランプ本体と口金部との接合部分に、コーキング材が塗布されている。
【0011】
前記別の蛍光ランプは、口金部がランプ本体の外面に、当該ランプ本体の長さ方向に対して直交する方向に向けて設けられている構成とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の蛍光ランプによる場合、ランプ本体の長さ方向の端面がコーキング材でコーティングされている。よって、ランプ本体の寿命末期に、当該ランプ本体内の電極部が高温になっている状態で、その端面に水が付着したとしても、当該端面の割れを防止することができる。よって、耐水性の高い蛍光ランプとすることができる。
【0013】
本発明の別の蛍光ランプによる場合、ランプ本体と口金部との接合部分に、コーキング材が塗布されているので、当該接合部分から水が浸入するのを防止することができる。よって、耐水性の高い蛍光ランプとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係る蛍光ランプについて図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る蛍光ランプの長さ方向一端部の正面図、図2は同ランプの長さ方向一端部の側面図である。
【0015】
図1及び図2に示す蛍光ランプは、円柱状のランプ本体10と、このランプ本体10の長さ方向の両端部の外周面に、当該長さ方向と直交する方向に向けて設けられた一対の口金部20とを有する。
【0016】
ランプ本体10の内部には、図示しない電極部が設けられている。ランプ本体10の長さ方向の両端面は、第1のシリコンコーキング材31が塗布され、コーティングされている。
【0017】
この第1のシリコンコーキング材31は周知のシリコーン混合物(信越化学工業株式会社製のKE−45−T)である。第1のシリコンコーキング材31の厚みは0.5〜3mmとなっている。
【0018】
口金部20の下面には、2本のピン21が設けられている。また、口金部20の幅方向の両側面には、長さ方向に向けた突脈である一対の係止凸部22が設けられている。この係止凸部22は、図示しない照明装置のソケット部に設けられた係止爪により係止され、当該口金部20のピン21が前記ソケット部に接続された状態で保持される。
【0019】
ランプ本体10と口金部20との接合部分には、その全周に渡って第2のシリコンコーキング材32が塗布されている。
【0020】
第2のシリコンコーキング材32は、第1のシリコンコーキング材31と同じものである。
【0021】
以下、前記蛍光ランプのコーキング材の塗布方法について詳しく説明する。まず、図示しない噴射器に第1のシリコンコーキング材31を充填する。そして、前記噴射器を、ランプ本体10の長さ方向の両端面に向け、当該両端面の全面に対して第1のシリコンコーキング材31を各々塗布し、コーティングする。
【0022】
同様に、図示しない噴射器に第2のシリコンコーキング材32を充填する。そして、前記噴射器をランプ本体10と口金部20との接合部分に向けて、当該接合部分の全周に対して第2のシリコンコーキング材32を塗布する。
【0023】
このような蛍光ランプによる場合、ランプ本体10の長さ方向の両端面が第1のシリコンコーキング材31でコーティングされている。よって、ランプ本体10の寿命末期に、当該ランプ本体10内の電極部が高温になっている状態で、前記両端面に水が付着したとしても、当該両端面の割れを防止することができる。
【0024】
また、ランプ本体10と口金部20との接合部分に、その全周に渡って第2のシリコンコーキング材32が塗布されているので、当該接合部分から水が浸入するのを防止することができる。このような結果、耐水性の高い蛍光ランプとすることができる。
【0025】
なお、上記蛍光ランプは、上記実施例に限定されるものではなく、口金部がランプ本体の外面に、当該ランプ本体の長さ方向に対して直交する方向に向けて設けられている蛍光ランプであって、ランプ本体の長さ方向の少なくとも一方の端面に、コーキング材が塗布されている構成、又はランプ本体と、このランプ本体に設けられる口金部とを有し、ランプ本体と口金部との接合部分に、コーキング材が塗布されている構成である限り任意に設定可能である。
【0026】
ランプ本体10の形状及び口金部20の形状については任意に設定可能である。
【0027】
第1、第2のシリコンコーキング材31、32については、上記実施例に限定されるものではなく、当該第1、第2のシリコンコーキング材31、32と同等の効果を奏することができるその他のコーキング材を用いることが可能である。また、第1、第2のシリコンコーキング材31、32としては、同一のものに限定されることはなく、各々別のコーキング材を用いることが可能である。
【0028】
なお、上記噴射器の代わりに、噴射装置を用いて、自動的に第1、第2のシリコンコーキング材31、32を塗布するようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態に係る蛍光ランプの長さ方向の一端部の正面図である。
【図2】同ランプの長さ方向一端部の側面図である。
【符号の説明】
【0030】
10 ランプ本体
20 口金部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口金部がランプ本体の外面に、当該ランプ本体の長さ方向に対して直交する方向に向けて設けられている蛍光ランプにおいて、
ランプ本体の長さ方向の端面に、コーキング材が塗布されていることを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
ランプ本体と、このランプ本体に設けられる口金部とを有しており、
ランプ本体と口金部との接合部分にコーキング材が塗布されていることを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項3】
請求項2記載の蛍光ランプにおいて、口金部がランプ本体の外面に、当該ランプ本体の長さ方向に対して直交する方向に向けて設けられていることを特徴とする蛍光ランプ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−218208(P2008−218208A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54252(P2007−54252)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(000111166)ニッポ電機株式会社 (21)
【Fターム(参考)】