蛍光ランプ
【課題】発光管の端部に口金を装着した状態でも、例えば、ランプが点灯しない不点灯が発生した場合に、その原因を早期に解明することができる蛍光ランプを提供する。
【解決手段】ランプ1は、内面に蛍光体層14が形成された発光管10と、この発光管10の両端部に設けられた口金30とからなる。発光管10は、電極22を有する板状のボタンステム20と、ボタンステム20が設けられたガラス管11の端壁11bとからなる端壁10bを有し、内部の電極22に接続するリード23が発光管10の端壁10bから延出している。口金30は、ボタンステム20を覆うように設けられている共に観察孔33を有し、この観察孔33の視野領域内にリード23の延出部分が存在している。
【解決手段】ランプ1は、内面に蛍光体層14が形成された発光管10と、この発光管10の両端部に設けられた口金30とからなる。発光管10は、電極22を有する板状のボタンステム20と、ボタンステム20が設けられたガラス管11の端壁11bとからなる端壁10bを有し、内部の電極22に接続するリード23が発光管10の端壁10bから延出している。口金30は、ボタンステム20を覆うように設けられている共に観察孔33を有し、この観察孔33の視野領域内にリード23の延出部分が存在している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光管の端部に口金が装着されてなる蛍光ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から知られている蛍光ランプ(以下、単に「ランプ」という。)は、内部に電極を備える筒状の発光管の端部に、前記電極と電気的に接続する口金ピンを口金本体に有する口金が設けられている。口金ピンは、口金本体から発光管の管軸が延伸する方向(以下、「管軸方向」ともいう。)に突出する状態で設けられている。
したがって、このようなランプが装着される照明装置では、例えば、ランプが直管形である場合、ランプの両側に必ず照明装置のソケットが位置することとなる。
【0003】
一方、従来の発光管は、電極を保持するステムマウントがガラス管の端部に封着されてなり、特にフレア状のステムを利用したステムマウントでは細管を発光管の管軸方向に延伸する状態で備えるため、この細管を覆う口金本体の管軸方向の寸法が大きくなる。
上記構成のランプが直管形である場合において、例えば、長さ方向に直列に複数本ランプを配置すると(所謂、ライン照明)、隣接するランプ間に、口金及び当該口金が取り付けられるソケットが介在することとなり、隣接するランプ(発光管)間の隙間が大きくなると共に、ランプ間に光を発しない暗部が広い範囲で生じることとなり、暗部の範囲の小さなライン照明の要望がある。
【0004】
この要望に応えるライン照明として、口金あるいは口金ピンを発光管の周壁端部に設けることにより、隣接するランプ間からソケットがなくなり、隣接するランプ間の隙間を小さくして、複数のランプがあたかも一本のランプであるように点灯させようとするものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
発明者は、上記要望に応えるべく、電極を保持するステムマウントのステムをフレア状のものから板状のものに変更し、この板状のステムによってガラス管の端壁の略中央にある開口を外側から塞ぐ構成のランプを検討している。
【0005】
図13は、検討中のランプの端部の構成を示す模式断面図を示す。
同図に示すランプ901は、発光管903と、発光管903の端部に装着された口金905とを備える。口金905は、発光管903の端部、つまり、発光管903の端壁907と、当該端壁907に近い周壁909とを覆うように「L」字状をした口金本体911と、当該口金本体911の発光管903の周壁909における端部を覆う部分から発光管903の管軸と直交する方向に延伸する一対の口金ピン913とを備える。
【0006】
発光管903の端壁907からは、発光管903の内部の電極(フィラメントコイル)913を支持する一対のリード915が延出し、この延出部分は、発光管903の端壁907及び周壁909に沿うように少なくとも2箇所で曲げられ、延出部分の先端(電極側と反対側の端である。)は口金ピン913に接続される。なお、口金905の発光管903の端部への装着は、例えば、固着剤(図示省略)等により行われる。
【特許文献1】実開昭61−48548号公報
【特許文献2】特許3149077号公報
【特許文献3】特開2004−247276号公報
【特許文献4】特開昭64−27139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の構成のランプ901では、発光管903の端部に口金905を装着すると、口金905の内部のリード915の延出部分の様子が分からず、例えば、ランプ901が点灯しない不点灯が生じた場合、リード915の断線によるものか、他の原因によるものかの検査が難しいという課題がある。
つまり、不点灯を生じたランプについてその原因を調査する場合、口金905の内部の様子が分からないため、口金905を取り外す必要があるが、口金905は発光管903から外れないように固着されており、口金905を発光管903から無理に取り外す際に、口金905の取り外しに時間を要したり、誤ってリード915を切断してしまい、断線位置を特定することができなくなったりするのである。
【0008】
このように不点灯発生原因の解明が遅れると、不点灯発生防止対策の製造工程へのフィードバックが遅れる等も問題が起こる。なお、特許文献4では、口金とバルブ(発光管)とを固着する固着剤を口金内に注入するための作業孔が口金に設けられているが、この作業孔からは口金内の電力供給線の状態を観察することはできず上記課題が生じる。
特に、ライン照明用のランプでは、口金905における発光管903の端壁907を覆う部分の厚みを薄くする必要があり、リード915の発光管903の端壁907から延出する延出部分を、発光管903の端壁907に沿って略直角に屈曲させるため、一般照明用のランプに比べて、リード915の断線が起こり易い。
【0009】
本発明は、このような問題の解決を図ろうとなされたものであって、発光管の端部に口金を装着した状態のままでも、口金内部の電力供給線の状態を知ることができる蛍光ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る蛍光ランプは、一対の電力供給線により支持された電極を内部に有する発光管と、前記電力供給線のうち前記発光管の端壁から延出する部分を覆う口金とを備える蛍光ランプにおいて、前記口金は貫通孔を備え、前記貫通孔の視野領域内に前記電力供給線が存在することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る蛍光ランプでは、視野領域内に電力供給線が存在する貫通孔を口金に有しているので、発光管の端部に口金を装着した状態でも、口金内の電力供給線の状態が把握でき、例えば、蛍光ランプが点灯しないような場合に、その原因を早期に解明することができる。
また、前記発光管は端部にステムを有し、前記電力供給線の一部が前記ステムから延出し、前記口金は、前記ステムを覆うステム被覆部と、前記発光管の周壁を覆う周壁被覆部とを有し、前記電力供給線が接続される口金ピンが前記周壁被覆部に設けられていることを特徴としている。
【0012】
ここでの「ステム」は、フレア状のステム、板状のステムを含むものとする。
また、前記電力供給線のうち前記ステムから延出する延出部分は、前記ステムから延出した後に屈曲する屈曲部を有し、前記視野領域内に前記屈曲部が存在することを特徴としている。
さらに、前記延出部分は、前記発光管の端壁及び周壁に沿って配され、前記貫通孔は、前記電力供給線の延出部分における前記発光管の端壁を沿う部分の仮想延長線上に設けられていることを特徴とし、あるいは、前記ステム被覆部は、前記端壁を沿う一対の電力供給線の延出部分間に仕切り部を有することを特徴としている。
また、前記発光管は、ガラス管と、このガラス管端部の端面に取着された前記ステムとを有し、前記発光管の端面は、前記ステムの外面と、前記ガラス管の端壁の外面であって前記ステムが取着されていない端壁の面とから構成されていることを特徴とし、あるいは、前記発光管と前記口金とは固着剤で固着されているとともに、前記口金の内部に形成された空間と、前記口金の外部とが前記貫通孔を介して連通していることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明を実施するための最良の形態について、一例を示して説明する。なお、以下の説明で用いる形態は、本発明の構成および作用・効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、本発明は、その本質的な特徴部分以外に何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
<実施の形態>
本実施の形態に係る蛍光ランプ(以下、単に「ランプ」とする。)、照明装置の構成について、図を用いて以下説明する。
1.ランプの構成
図1は、本実施の形態に係るランプを示す斜視図であり、端部部分は特に拡大して示している。
図2は、ランプを図1のY方向から見た図である。図3は、図2のAA断面を矢印方向から見た図であり、図4は、図3のBB断面を矢印方向から見た図である。
【0014】
ランプ1は、図1から図3に示すように、細長い円筒形状の発光管10と、発光管10の端部に装着された口金30とを備える。口金30の口金ピン31は、発光管10の内部の電極22とリード(本発明の「電力供給線」に相当する。)23を介して電気的に接続する。
(1)発光管
発光管10は、例えば、ガラス管11と、ガラス管11の内面に形成された蛍光体層14と、このガラス管11の端部に取着されたステムマウント19とを備える。つまり、図1〜図3に示すように、周壁11aと端壁11bとを有する円筒状のガラス管11と、ガラス管11の内面に形成された蛍光体層14と、ガラス管11の周壁11aの端部に設けられた排気等用の細管13と、ガラス管11の端壁11bに装着されたステムマウント19とを備える。
【0015】
ガラス管11の端壁11bの略中央には開口11cが設けられており(図3参照)、この開口11cを塞ぐようにステムマウント19がガラス管11の端壁11bの開口11cの周辺部分に装着され、内部に後述の水銀等が封入されて発光管10が完成する。
このため、ガラス管11の周壁11aが発光管10の周壁10aとなり、また同様に、ガラス管11の端壁11bが、後述のステム20と共に発光管10の端壁10bとなる。
【0016】
蛍光体層14としては、例えば、一般的な三波長型蛍光体が用いられている。
発光管10は、ガラス管11の端壁11bの中央の開口11cを、後述のステム20により塞がれることにより構成されている。発光管10の内部には、放電物質である水銀(Hg)と、希ガスとしてのアルゴン(Ar)ガス等とが、細管13(図3参照。)を介して封入されている。細管13は、このような所定のガス等を封入した後、公知の技術によって、例えばチップオフ封止され、その後の発光管10の内部は密閉状の放電空間15となる。
【0017】
細管13は、ガラス管11の周壁11aの所定位置、例えば、放電空間15内に配される予定の電極(フィラメントコイル)22の位置よりも、ガラス管11の周壁11aの管軸方向であってガラス管11の中央側の位置に装着されている。つまり、発光管10としたときに、細管13と発光管10の端(端部の外周縁)との距離が、電極22(フィラメントコイルのコイル軸)と発光管10の端(端部の外周縁)との距離よりも大きくなっている。
(2)ステムマウント
ステムマウント19は、図3に示すように、ステム20と、ステム20を貫通する一対のリード23と、当該一対のリード23間に支持された電極22とからなる。
【0018】
電極22は、コイル状をしたフィラメントコイルからなる。このフィラメントコイルは、当該フィラメントコイルの両端が一対のリード23のそれぞれ一端部に支持されて、リード23間に架設されている。
ステム20は、円盤状(板状でもある。)をしたガラス製の所謂ボタンステム(以下、「ステム」を「ボタンステム」とする。)20である。電極22のボタンステム20への取着は、一対のリード23がボタンステム20をその肉厚方向に挿通した状態で、リード23とボタンステム20とが密着した状態で接合されている。なお、電極22は、所謂、熱陰極タイプのものであり、少なくとも1ターン以上のコイル部分を有する。
【0019】
ガラス管11の端壁11bの開口11cの形状は例えば円形状をしている。ボタンステム20の外径は、ガラス管11の端壁11bの開口11cの直径より大きく、ボタンステム20にフィラメントコイルが存在している側の面(以下、「内面」とする。)の一部と、ガラス管11の端壁11bにおける開口11cの周辺部分(の外面)とが重なる状態で、前記ボタンステム20がガラス管11の端壁11b(端面)に溶着されている。
【0020】
ここで、ガラス管11にボタンステム20が溶着された状態では、発光管10の端面は、ボタンステム20の外面と、ガラス管11の端壁11bの外面であってボタンステム20が取着されていない端壁11bの面(つまり、ガラス管11の端壁11bのうち、ボタンステム20と重なり合っていない部分の外面)とからなる。なお、ここで端壁11bの面は、ガラス管11の長さ方向に対して直交あるいはガラス管11の内側に向かう角度で設けられ、その角度は約85度から90度の角度を有する。
【0021】
つまり、発光管10の端面は、発光管10をその管軸方向から(図1のY方向から)見たときに、発光管10の見えている部分である。なお、ガラス管11の端壁11bとボタンステム20とが重なり合っている部分は溶着されているため円環状の溶着部となっている。
ここで、発光管10の端壁10bは、例えば、ガラス管11の端壁11bにおけるボタンステム20と溶着する部分及びその周辺が発光管10の内部側に窪んでおり、ボタンステム20の内面が、発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面(図3の「P1」であり、発光管10の端壁の外面と同じになる。)よりも発光管10の内部側に位置している。つまり、ガラス管11の端壁11bは陥没する状態に窪んでおり、ガラス管11の端壁11bの前記窪んだ部分(開口11c周辺部分)にボタンステム20が存在し、ボタンステム20の外面が、発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面P1と略面一になっている。
【0022】
なお、ランプ1の発光光束を確保する観点から、発光管10の周壁11aの内周面(ガラス管の内面)だけでなく、ボタンステム20における放電空間15側の面であって、ガラス管11の開口11cに対応する部分(つまり、放電空間に露出している部分)にも蛍光体層14aが形成されている。
発光管10の端壁10b(正確には、ボタンステム20の外面である。)からは、図1の拡大部分に示すように、一対のリード23が延出され、当該リード23が口金30の口金ピン31に電気的に接続されている。リード23のうち、発光管10の端壁10bから延出している部分を、単に、「リード23の延出部分」という。
【0023】
このリード23の延出部分は、図1の拡大図に示すように、ボタンステム20から外方へと延出した直後に曲げられ(屈曲部23aである。)、ボタンステム20の外面及びガラス管11の端壁11b(発光管10の端壁10bである。)に沿って配され、発光管10の端壁10bと周壁10aとの境界付近で再度曲げられ(屈曲部23bである。)、発光管10の周壁10aであって端壁10bに近い部分(周壁端部10d)に沿って配され、口金30により覆われている。
(3)口金
口金30は、発光管10の端部に固着剤(例えば、シリコーン樹脂である。)を用いて装着されている。ここで、発光管10の端部は、発光管10の周壁10aであって発光管10の端に近い部分(例えば、周壁端部10dである。)と、発光管10の端壁10bとを含むものとし、「発光管10の周壁10aであって発光管10の端に近い部分」とは、発光管10の端と、当該端から発光管10の中央部側に少なくとも20(mm)移った位置との間の一部分又は全部分をいう。
【0024】
口金30は、発光管10に装着される口金本体32と、口金本体32に設けられ、かつ電極22を支持するリード23と接続される口金ピン31とを備える。なお、固着剤は、口金30における発光管10と接触する接着予定部に配され、その後、発光管10と口金30とが固着されている。従って、発光管10と口金30(正確には口金30の内面である。)との間であって、固着剤が配されていない部分には空間が形成されている。なお、図1から図4では、リード23の配線、発光管10の端壁10b等の様子が分かるように、固着剤は図示していない。
【0025】
この口金30は、図1〜図3から分かるように、少なくともボタンステム20を覆うように設けられ、かつ発光管10の端壁10bの一部が外観視できる状態で設けられている。ここでいう、外観視できる状態とは、口金30により覆われていない部分が端壁10bに存在することである。
口金本体32は、例えば、樹脂材料により構成され、図1〜図3に示すように、発光管10の端部の形状に沿った「L」字状をし、発光管10の端壁10b(ボタンステム20)を覆う第1の口金部分(本発明の「ステム被覆部」に相当する。)32aと、発光管10の周壁10aの端側を覆う第2の口金部分(本発明の「周壁被覆部」に相当する。)32bとを有している。これにより、口金30と発光管10との接合面積を広く確保することができ、口金30を充分な強度で発光管10に固着することができる。
【0026】
口金本体32、つまり、第1の口金部分32aと第2の口金部分32bとは、その内部が空洞であって発光管10側が開口している。このため、発光管10の端部に口金30が装着された状態では、ボタンステム20から延出して、発光管10の端壁10bおよび周壁端部10dに沿って配されたリード23の延出部分が口金30の内部に格納されることとなる。
【0027】
口金ピン31は、図1〜図3に示すように、発光管10の管軸に対して交差する(ここでは、直交している。)方向(図1のZ方向である。)に立設し、その内部にリード23の延出部分の先端が挿入されている。即ち、本実施の形態に係るランプ1では、口金ピン31が発光管10の端壁10bから管軸方向の外方に向けて延出するのではなく、口金ピン31が発光管10の周壁端部10dから管軸に対して直交する方向であって外方に向けて立設されている。なお、拡大図で示していない側の口金、リード等も同様である(図示を省略)。
【0028】
口金30は、図1〜図4に示すように、口金30の内部に配されているリード23の延出部分を観察するための貫通孔33(以下、「観察孔33」という。)として、観察孔33を2つ有している。具体的には、上述のように、リード23の延出部分はボタンステム20から延出した後に屈曲しており、この屈曲部を観察できる位置に観察孔33が設けられている。ここでは、観察孔33は、発光管10の端壁10bに沿う一対のリード23の延出部分の仮想延長線上に位置する第2の口金部分32bを貫通するように設けられている。
【0029】
観察孔33の大きさは、内部のリード23の延出部分の様子が観察できれば良く、大きければ内部のリード23を確認しやすくなるため好ましいが、絶縁的な安全性を保てる大きさとする必要がある。発光管10の端壁10bにはリード23が配設されるため、縦方向あるいは横方向の長さが、少なくとも使用するリード23の太さ以上の大きさの観察孔33が必要である。
【0030】
第1の口金部分32aには、発光管10の端壁10bを沿う一対のリード23の延出部分間に仕切り壁(本発明の「仕切り部」に相当する。)35を有している。この仕切り壁35は、発光管10の端壁11bを沿う一対のリード23の延出部分と略並行に形成されており、第1の口金部分32aを構成する底壁からボタンステム20側に突出する突出部分により構成されている。
【0031】
上記構成のランプ1では、口金30の口金ピン31を発光管10の周壁10a側に配し、ボタンステム20から延出する一対のリード23の延出部分を発光管10の端壁10bと周壁端部10dに沿って這わせ、この状態で口金30を取着しているため、発光管10の端壁10bからの口金30の張り出し量を少なくできる。
さらに、発光管10の端壁10b、特にボタンステム20と重なり合ったガラス管11の端壁11bがガラス管11の他方の端側へと陥没、つまり窪んでいるため、ボタンステム20の外面と発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面P1とが面一状となり、発光管10の端からのボタンステム20の張り出しをなくすることできる。
【0032】
このように、本実施の形態に係るランプ1は、発光管10の管軸方向の寸法において、発光管10の端部の周縁を含む仮想平面P1と口金30の内面との間に、リード23を格納する空間だけを確保すれば良いので、発光管10の端壁10bを覆う部分の口金30(第1の口金部分30aである。)の厚みを薄くできる。
また、口金30は観察孔33を備えているため、発光管10の端部に口金30を装着した状態でも、口金30の内部のリード23の延出部分の状態を把握することができ、例えば、ランプ1が点灯しない場合に、リード23の延出部分の断線の有無を早期に確認することができる。
【0033】
特に、実施の形態で説明したライン照明用のランプでは、口金30の厚み、特に発光管10の端壁10bを覆う第1の口金部分32aの厚みを薄くする必要があり、発光管10の端壁10bから延出するリード23の延出部分を、発光管10の端壁10bに沿って略直角に屈曲させるため、一般照明用のランプ(口金ピンがランプの管軸と平行な方向に延伸しているランプである。)に比べてリードの断線が生じる可能性が高く、上記屈曲部23aでの断線の有無の確認に口金30の観察孔33が特に有効となる。
【0034】
しかも、観察孔33は、口金30を構成する第2の口金部分30bであって、当該口金部分30bと、発光管10の端壁10bを沿うリード23の延出部分(屈曲部23a,23b間である。)を仮想的に延伸させときに交差する位置に設けられているため、ボタンステム20から延出した直後の屈曲部23a及び発光管10の端壁10bと周壁10aとの境界付近での屈曲部23bの断線状態を観察できる。
【0035】
なお、リード23の延出部分がボタンステム20から延出した直後の屈曲部23aで断線している場合、発光管10の端壁10bに沿うリード23の延出部分が直線状でなく(端面と平行でなく)、リード23の延出部分の屈曲部23a側が、屈曲部23aに近づくにつれてボタンステム20から離れるため、目視により確認できる。
観察孔33は、発光管10の観軸方向に長い矩形形状をしているので、リード23の延出部分の屈曲部23aを斜め方向から観察することができ、視野領域を広げることができる。
【0036】
さらに、口金30の第1の口金部分32aに仕切り壁35が形成されているため、リード23の延出部分が口金ピン31に接続されるまでの間に、発光管10の端部に沿って複数箇所で屈曲するような場合であっても、口金30の内部で一対のリード23が互いに接触するのを防止することができる。
また、発光管10は端部に電極22を備えているため、ランプ1の点灯時は、発光管10の端部が最も高くなり、この部分に口金30が装着されている。このため、口金30及びその内部が加熱されることになるが、口金本体32に形成されている観察孔33が放熱孔として機能し、口金30が過度に加熱するのを防止できる。
2.実施例
本実施の形態に係る実施例の一例を説明する。
【0037】
発光管10(ガラス管11)の外径が25.5(mm)、内径が24.1(mm)である。ガラス管11の開口11cの直径が9.8(mm)、ボタンステム20の外径が12.5(mm)である。発光管10の全長は、1200(mm)である。
口金30の端壁被覆部32aの管軸と直交する方向(口金ピン31の延出方向)の長さL1(図3参照)が28(mm)で、管軸方向の厚さt1(図3参照)は2.5(mm)である。また、周壁被覆部32bの管軸方向の長さL2(図3参照)が38(mm)で、管軸方向と直交する方向の厚さt2(図3参照)は8.5(mm)である。口金30の幅W(一対の口金ピン31が並ぶ方向の寸法であり、図2参照)が13(mm)である。
【0038】
観察孔33は、平面視(ここでは、口金ピンの延伸する方向から見た場合である。)において矩形状をし、発光管10の管軸に対して横方向(管軸と直交する方向であり、図2のX方向である。)の長さは1.5(mm)、同じく縦方向(管軸方向である。)の長さは1(mm)である。また、リード23は、0.5(mm)の太さのものを使用している。
3.照明装置
上記構成のランプ1を構成要素として有する本実施の形態に係る照明装置について、図4を用い説明する。
【0039】
図5は、ランプ1を利用する照明装置を示す図であり、併せて隣接するランプ間の部分を拡大して示した図である。
照明装置40は、図5に示すように、一例として、2本のランプ1を備え、当該2本のランプ1は、直列配置される。照明装置40には、器具本体42に4つのソケット43が配設されている。器具本体42上における4つのソケット43のそれぞれは、ランプ1の口金ピン31の装着を受け入れる。このため、4つのソケット43は、Y軸方向に直列配置されている。
【0040】
また、実施の形態に係る照明装置40では、器具本体42のソケット43に2本のランプ1の口金ピン31をそれぞれ差し込むことにより、2本のランプ1が直列配置される。この場合、図4の円で囲む部分に示すように、ランプ1とランプ1との長手方向(Y軸方向)における隙間Wは、ランプ1の管軸方向の寸法において口金30の厚みを小さくすることができ、従来の長手方向端部に口金を有するランプに比べて狭くすることができる(3.ランプ及び照明装置の優位性の欄で説明。)。
【0041】
なお、本実施の形態での器具本体42は、天井41に埋設されたタイプであるが、当然、天井41に装着されるタイプであっても良い。
4.ランプおよび照明装置の優位性
本実施の形態に係るランプ1では、図2に示すように、発光管10の端壁10bの中央部分が放電空間15側に陥没(発光管10の管軸方向の中央部側へ凹入)し、この陥没している部分にボタンステム20が溶着されている構造を有するため、発光管10の端壁10bの管軸方向の外方への張り出しを少なくできる。
【0042】
このため、発光管10の端部に装着される口金30は、その内部にリード23の延出部分を格納することができる空間を確保できれば良く、口金30における発光管10の端壁10bに装着される部分の厚みを薄くできる。これにより、このランプ1を、図4に示すようにライン照明として利用する際に、ランプ間の距離(同図の「W」である。)を小さくでき、結果的に複数のランプが繋がってあたかも一本のランプが光っているようにすることができる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.ランプについて
上記実施の形態では、直管形であって口金ピン31がランプ1の管軸と直交する方向に延伸するランプ1を一例として用いたが、同じく、直管形であって口金ピンがランプの管軸と平行な方向に延伸するランプに対して本発明を適用することも可能である。
【0043】
また、上記実施の形態では、直管形であって口金30のランプ1の管軸方向の厚みの薄いランプ1を一例として用いたが、円環形のランプに対して本発明を適用することも可能である。円環形のランプに対して本発明を採用する場合にも、発光管の一方の端部と他方の端部との間隔を小さくできるため意匠性の優れたランプを得ることができ、さらにランプの端部同士の接近箇所間における非発光領域を少なくすることができ、1本のランプが切れ目のない円環状に光っているようにすることができる。
2.蛍光体材料
上記実施の形態では、蛍光体層14の構成材料として特に説明しなかったが、一般的にランプの形成において用いられている蛍光体材料を適宜利用することができる。
3.ステム
(1)ステムの位置
上記実施の形態では、発光管10の管軸と直行する方向から発光管10の端部を見たとき(つまり、図3である。)に、ボタンステム20の外面と、発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面P1とが略一致して(略面一状になって)いたが、ボタンステムの外面が、発光管の端部の外周縁のなす仮想平面よりも、発光管の内側(他端側)に位置していても良い。以下、変形例1として説明する。
【0044】
図6は、変形例1に係るランプ端部の拡大図である。
ランプ101は、実施の形態と同様に、発光管103、口金107を有する。口金107は、固着剤で発光管103の端部に固着され、また、口金ピン115を備え、ボタンステム105から延出するリード117の延出部分の先端が口金ピン115に接続されている。なお、固着剤は、口金107の内部に配されているが、リード117の延出部分の配線等の様子が分かるように、その図示を省略している。
【0045】
発光管103は、ガラス管111と、ガラス管111の内面に形成された蛍光体層112と、このガラス管111の端壁111bに取着されたステムマウント110と、細管113とを備える。なお、ガラス管111は、周壁111aと両端の2つの端壁111bとを有し、端壁111bの中央には開口111cが設けられている。
ここでも、ガラス管111にステムマウント110のボタンステム105が装着され、内部に後述の水銀等が封入されて発光管103が完成すると、ガラス管111の周壁111aが発光管103の周壁103aとなり、また同様に、ガラス管111の端壁111bとボタンステム105とが発光管103の端壁103bとなる。
【0046】
ボタンステム105は、その内面の一部と、ガラス管111の端壁111bにおける開口111cの周辺部分とが重なる状態で、ガラス管111の端壁111bに溶着されている。
ここでも、ガラス管111にボタンステム105が溶着された状態では、発光管103の端面は、ボタンステム105の外面と、ガラス管111の端壁111bであって封着されているボタンステム105の周囲の外面とからなる。
【0047】
発光管103の端壁103bは、例えば、発光管103の端部の外周縁からボタンステム105の外縁に向かって傾斜する状態で窪んでおり、ボタンステム105の外面が、発光管103の端部の外周縁のなす仮想平面(図中の「P2」である。)よりも発光管103の内部側に位置している。
上述のように、発光管103のボタンステム105を取着している端壁103bが陥没しているため、ボタンステム105の外面が発光管103の端部の外周縁のなる仮想平面P2よりも発光管103の内側に位置することとなり、口金107の発光管103の端壁103bからの張り出しを少なくすることできる。
【0048】
変形例1に係る口金107は、実施の形態に係る口金30と同様に、第1の口金部分107aと第2の口金部分107bとを有しているが、観察孔119が第1の口金部分107bに設けられている点で、実施の形態における口金30の観察孔33と異なる。
つまり、リード117の延出部分は、ボタンステム105から延出した直後に屈曲する屈曲部117aと、発光管103の周壁103aと端壁103bとの境界付近で屈曲する屈曲部117bとの2つの屈曲部117a,117bを有し、この2つの屈曲部117a,117bの間の延出部分が延伸する方向の仮想線分と口金107の第1の口金部分107aとの交差する部分に観察孔119が2つある。
【0049】
また、発光管103と口金107との固着強度については、発光管103の端壁103bと口金107とを固着する固着剤が、ボタンステム105の外面が発光管103の端部の外周縁のなす仮想平面P2よりも発光管103の内側に窪んだ部分に入り込むことにより、固着剤が発光管103の端壁103bに掛止すると共にその固着面積が広くなり、結果的に固着強度を向上させることとなる。
【0050】
変形例に係るランプ101では、発光管103の端壁103bの出っ張りを無くしたため、発光管103の端壁103bと口金107との掛止箇所が無くなるが、固着剤が発光管103の端壁103bの窪みに入り込むので固着強度が問題のない範囲で確保でき、口金107の突出量を低減できるためランプ101間の暗部の範囲の少ないランプ照明を実現することができる。
(2)種類
上記実施の形態では、ステムとしてボタンステムを利用したが、例えば、フレアステムを利用しても良い。この場合、端壁を有しない筒状のガラス管の端にフレアステムを取着して発光管を構成しても良いし、端壁に開口を有するガラス管を用い、前記端壁にフレアステムを取着して発光管を構成しても良い。
【0051】
さらに、ステムとしてボタンステムを利用して、端壁を有しない筒状のガラス管の端縁に、ステムの周縁を取着して発光管を構成しても良い。
4.口金
(1)構造
実施の形態及び変形例1に係る口金30,107は、第1の口金部分30a,107aと、第2の口金部分30b,107bとを有する「L」字状をし、各口金部分30a,30b,107a,107bは箱状をしていたが、他の構造であっても良い。以下、変形例2として説明する。
【0052】
図7は変形例2に係る口金の表側の斜視図であり、図8は変形例2に係る口金の平面図であり、図9は、変形例2に係る口金の裏側の斜視図である。
口金201は、実施の形態及び変形例1と同様に、発光管の端壁の一部を覆う第1の口金部分201aと、発光管の周壁の一部を覆う第2の口金部分201bとを備える。なお、第1の口金部分201aと第2の口金部分201bとから口金本体が構成されている。
【0053】
第1の口金部分201aは、図9に示すように、例えば一端が円弧状をした矩形の平板部材203から構成され、第2の口金部分201bは内部に空間を有する箱部材205から構成されている。平板部材203は、箱部材205の1つの側面に連結されていると共に箱部材205の側面から張り出し、口金201の全体形状は「L」字状をしている。なお、矩形の平板部材203における長手方向と、箱部材205の側面からの張り出し方向とは略一致している。
【0054】
第1の口金部分201aは、発光管の端壁から延出する一対のリードの延出部分に対応して、平板部材203の裏側に一対の溝207を有している。溝207は、平板部材203の箱部材205からの張り出し方向と略平行に形成され、口金201を発光管の端部に装着したときに、一対のリードの延出部分がその内部に配される(格納される)ようになっている。
【0055】
一対の溝207の間には、平板部材203を構成する部材がそのまま残り、仕切り部209となっており、溝207の内部に配されるリードの接触を防止する。
溝207の一方の端は、図7及び図8に示すように、平板部材203の側面を貫通して外部にまで続いており、この溝207の一方の端が観察孔211となっている。なお、観察孔211の形成方向(貫通方向)の仮想延長上にはリードが存在し、その視野領域内にリードの延出部分が存在する。
【0056】
箱部材205は、図7〜図9に示すように、高さの異なる第1の箱部213と第2の箱部215とを有する。第1の箱部213は、第2の箱部215よりも低く、発光管に口金201が装着されたときに、発光管と反対側となる面(第1の箱部213の上面)に一対の口金ピン217が設けられている。なお、この口金ピン217は、実施の形態や変形例と同様に、発光管の管軸に対して直交する方向に突出(延伸)している。
【0057】
第2の箱部215の内部には空間216があり、この空間に発光管の細管(例えば、図3の「13」である。)は格納される。このため、口金ピン217が設けられている第1の箱部213の高さを低くすることができる。
第2の箱部215の高さは、第1の箱部213に設けられた口金ピン217の高さ(第1の箱部213の高さと口金ピン217の高さとの和である。)と略一致し、口金ピン217に物が衝突するのを防いだり、ランプを照明装置に装着する際にガイドの役割をしたりする。
【0058】
第2の口金部分201bは、図9に示すように、箱部材205の内面に、口金ピン217と平行な方向に延伸するリブ部219を複数有し、発光管への装着時に、第2の口金部分201bの内部に充填された固着剤(図10の「223a」である。)を保持するようになっている。
第2の口金部分201bは、図9に示すように、箱部材205の内面に、口金ピン217の間に、第1の箱部213の上壁の裏面(上面の反対側の面である)から発光管側(平板部材203の張り出し方向と平行な方向であって、口金ピン217の突出する方向と反対側である。)に突出して、仕切り部209につながる第2の仕切り部221を備える。
【0059】
図10は、変形例2に係る口金に塗布する固着剤の様子を示す図である。
口金201を発光管の端部に装着するための固着剤223は、図10に示すように、箱部材205の内面の複数のリブ部219の上面(発光管の周壁と対向する面)に跨るように配され(図11において「223a」で示す。)、また、平板部材203における溝207の周囲(ここでは、溝207間には固着剤が配されていない。)に配されている(図11において「223b」で示す。)。なお、図10の固着剤223は、模式的に帯状で示しており、使用する固着剤の種類や粘性等によっては、異なる形状で所定範囲に配される。
【0060】
口金201の発光管への装着は、例えば、固着剤(例えば、シリコーン樹脂である。)223を上記所定範囲に塗布した後、発光管の端壁から延出しているリードの延出部分の先端を口金201の口金ピン217に挿通させる。そして、一対のリードの延出部分が、口金201の平板部材203の溝207内に配され、仕切り部209,221により仕切られるように、口金201を発光管の端部に押圧し、固着剤223を加熱硬化させる。
【0061】
上記口金201においては、固着剤223が口金201の内部全体に配されていない(つまり、口金201の内部に空間を残して固着剤223が配されている。)ため、観察孔211からの口金201内の視野領域が広がり、口金201の内部のリードの延出部分の様子が観察されやすくできる。
また、固着剤223は、ガラス管と口金201との間に形成された空間すなわち、口金201の内部に空間を残す状態で配され、この空間が口金201の外部と観察孔211を介して連通する。このため、例えば、固着剤223の加熱硬化時、口金201を構成する樹脂の加工乾燥時、経年劣化時及び発光管の寿命末期に生じる電極の異常発熱時に、固着剤223や口金(口金本体)を構成する樹脂から発生したガスを、口金201内部に溜まることなく外部へと流出させることができる。
(2)観察孔
実施の形態及び変形例1並びに変形例2(以下、単に、「実施の形態等」という。)において、口金の観察孔の形状は矩形状であったが、円形状、楕円形状、多角形状等であっても良い。
【0062】
また、実施の形態等では、観察孔の数は、2個であったが、本発明に係る観察孔の個数は、2個以外であっても良い。以下、観察孔が1個の口金を変形例3として以下説明する。
図11は変形例3に係る口金の表側の斜視図であり、図12は変形例3に係る口金の平面図である。
【0063】
口金251は、実施の形態等と同様に、発光管の端壁の一部を覆う第1の口金部分251aと、発光管の周壁の一部を覆う第2の口金部分251bとを備える。
第1の口金部分251aは、図11及び図12に示すように、矩形の平板部材253から構成された第1の口金部分251aと、箱部材255から構成された第2の口金部分251bとを有する。
【0064】
第1の口金部分251aは、平板部材253の裏側に一対の溝257を有し、当該一対の溝257の間が仕切り部259となっている。平板部材253の側面には、図11及び図12に示すように、1つの観察孔261が形成されており、この観察孔261に一対の溝257がつながっている。
また、観察孔は3個以上でも良い。例えば、実施の形態での2つの観察孔33と、変形例1での2つの観察孔119とに対応するように、合計4つの観察孔が口金にあっても良い。
【0065】
さらに、観察孔は、その視野領域内で、口金内部のリードの延出部分やリードの延出部分の屈曲部を観察できれば、その位置は特に限定するものではなく、例えば、第1の口金部分であって、発光管の端壁と対向する面に形成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、発光管の端部に口金を装着した状態でも、口金内部の電力供給線の状態を観察することができる蛍光ランプを提供するのに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本実施の形態に係るランプを示す斜視図であり、端部部分は特に拡大して示している。
【図2】ランプを図1のY方向から見た図。
【図3】図2のAA断面を矢印方向から見た図。
【図4】図3のBB断面を矢印方向から見た図。
【図5】ランプを利用する照明装置を示す図。
【図6】変形例1に係るランプ端部の拡大図。
【図7】変形例2に係る口金の表側の斜視図。
【図8】変形例2に係る口金の平面図。
【図9】変形例2に係る口金の裏側の斜視図。
【図10】変形例2に係る口金に塗布する固着剤の様子を示す図。
【図11】変形例3に係る口金の表側の斜視図。
【図12】変形例3に係る口金の平面図。
【図13】検討中のランプの端部の構成を示す模式断面図。
【符号の説明】
【0068】
1 ランプ
10 発光管
10b 端壁
19 ステムマウント
20 ボタンステム
22 電極
30 口金
33 観察孔
35 仕切り部
40 照明装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光管の端部に口金が装着されてなる蛍光ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から知られている蛍光ランプ(以下、単に「ランプ」という。)は、内部に電極を備える筒状の発光管の端部に、前記電極と電気的に接続する口金ピンを口金本体に有する口金が設けられている。口金ピンは、口金本体から発光管の管軸が延伸する方向(以下、「管軸方向」ともいう。)に突出する状態で設けられている。
したがって、このようなランプが装着される照明装置では、例えば、ランプが直管形である場合、ランプの両側に必ず照明装置のソケットが位置することとなる。
【0003】
一方、従来の発光管は、電極を保持するステムマウントがガラス管の端部に封着されてなり、特にフレア状のステムを利用したステムマウントでは細管を発光管の管軸方向に延伸する状態で備えるため、この細管を覆う口金本体の管軸方向の寸法が大きくなる。
上記構成のランプが直管形である場合において、例えば、長さ方向に直列に複数本ランプを配置すると(所謂、ライン照明)、隣接するランプ間に、口金及び当該口金が取り付けられるソケットが介在することとなり、隣接するランプ(発光管)間の隙間が大きくなると共に、ランプ間に光を発しない暗部が広い範囲で生じることとなり、暗部の範囲の小さなライン照明の要望がある。
【0004】
この要望に応えるライン照明として、口金あるいは口金ピンを発光管の周壁端部に設けることにより、隣接するランプ間からソケットがなくなり、隣接するランプ間の隙間を小さくして、複数のランプがあたかも一本のランプであるように点灯させようとするものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
発明者は、上記要望に応えるべく、電極を保持するステムマウントのステムをフレア状のものから板状のものに変更し、この板状のステムによってガラス管の端壁の略中央にある開口を外側から塞ぐ構成のランプを検討している。
【0005】
図13は、検討中のランプの端部の構成を示す模式断面図を示す。
同図に示すランプ901は、発光管903と、発光管903の端部に装着された口金905とを備える。口金905は、発光管903の端部、つまり、発光管903の端壁907と、当該端壁907に近い周壁909とを覆うように「L」字状をした口金本体911と、当該口金本体911の発光管903の周壁909における端部を覆う部分から発光管903の管軸と直交する方向に延伸する一対の口金ピン913とを備える。
【0006】
発光管903の端壁907からは、発光管903の内部の電極(フィラメントコイル)913を支持する一対のリード915が延出し、この延出部分は、発光管903の端壁907及び周壁909に沿うように少なくとも2箇所で曲げられ、延出部分の先端(電極側と反対側の端である。)は口金ピン913に接続される。なお、口金905の発光管903の端部への装着は、例えば、固着剤(図示省略)等により行われる。
【特許文献1】実開昭61−48548号公報
【特許文献2】特許3149077号公報
【特許文献3】特開2004−247276号公報
【特許文献4】特開昭64−27139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の構成のランプ901では、発光管903の端部に口金905を装着すると、口金905の内部のリード915の延出部分の様子が分からず、例えば、ランプ901が点灯しない不点灯が生じた場合、リード915の断線によるものか、他の原因によるものかの検査が難しいという課題がある。
つまり、不点灯を生じたランプについてその原因を調査する場合、口金905の内部の様子が分からないため、口金905を取り外す必要があるが、口金905は発光管903から外れないように固着されており、口金905を発光管903から無理に取り外す際に、口金905の取り外しに時間を要したり、誤ってリード915を切断してしまい、断線位置を特定することができなくなったりするのである。
【0008】
このように不点灯発生原因の解明が遅れると、不点灯発生防止対策の製造工程へのフィードバックが遅れる等も問題が起こる。なお、特許文献4では、口金とバルブ(発光管)とを固着する固着剤を口金内に注入するための作業孔が口金に設けられているが、この作業孔からは口金内の電力供給線の状態を観察することはできず上記課題が生じる。
特に、ライン照明用のランプでは、口金905における発光管903の端壁907を覆う部分の厚みを薄くする必要があり、リード915の発光管903の端壁907から延出する延出部分を、発光管903の端壁907に沿って略直角に屈曲させるため、一般照明用のランプに比べて、リード915の断線が起こり易い。
【0009】
本発明は、このような問題の解決を図ろうとなされたものであって、発光管の端部に口金を装着した状態のままでも、口金内部の電力供給線の状態を知ることができる蛍光ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る蛍光ランプは、一対の電力供給線により支持された電極を内部に有する発光管と、前記電力供給線のうち前記発光管の端壁から延出する部分を覆う口金とを備える蛍光ランプにおいて、前記口金は貫通孔を備え、前記貫通孔の視野領域内に前記電力供給線が存在することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る蛍光ランプでは、視野領域内に電力供給線が存在する貫通孔を口金に有しているので、発光管の端部に口金を装着した状態でも、口金内の電力供給線の状態が把握でき、例えば、蛍光ランプが点灯しないような場合に、その原因を早期に解明することができる。
また、前記発光管は端部にステムを有し、前記電力供給線の一部が前記ステムから延出し、前記口金は、前記ステムを覆うステム被覆部と、前記発光管の周壁を覆う周壁被覆部とを有し、前記電力供給線が接続される口金ピンが前記周壁被覆部に設けられていることを特徴としている。
【0012】
ここでの「ステム」は、フレア状のステム、板状のステムを含むものとする。
また、前記電力供給線のうち前記ステムから延出する延出部分は、前記ステムから延出した後に屈曲する屈曲部を有し、前記視野領域内に前記屈曲部が存在することを特徴としている。
さらに、前記延出部分は、前記発光管の端壁及び周壁に沿って配され、前記貫通孔は、前記電力供給線の延出部分における前記発光管の端壁を沿う部分の仮想延長線上に設けられていることを特徴とし、あるいは、前記ステム被覆部は、前記端壁を沿う一対の電力供給線の延出部分間に仕切り部を有することを特徴としている。
また、前記発光管は、ガラス管と、このガラス管端部の端面に取着された前記ステムとを有し、前記発光管の端面は、前記ステムの外面と、前記ガラス管の端壁の外面であって前記ステムが取着されていない端壁の面とから構成されていることを特徴とし、あるいは、前記発光管と前記口金とは固着剤で固着されているとともに、前記口金の内部に形成された空間と、前記口金の外部とが前記貫通孔を介して連通していることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明を実施するための最良の形態について、一例を示して説明する。なお、以下の説明で用いる形態は、本発明の構成および作用・効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、本発明は、その本質的な特徴部分以外に何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
<実施の形態>
本実施の形態に係る蛍光ランプ(以下、単に「ランプ」とする。)、照明装置の構成について、図を用いて以下説明する。
1.ランプの構成
図1は、本実施の形態に係るランプを示す斜視図であり、端部部分は特に拡大して示している。
図2は、ランプを図1のY方向から見た図である。図3は、図2のAA断面を矢印方向から見た図であり、図4は、図3のBB断面を矢印方向から見た図である。
【0014】
ランプ1は、図1から図3に示すように、細長い円筒形状の発光管10と、発光管10の端部に装着された口金30とを備える。口金30の口金ピン31は、発光管10の内部の電極22とリード(本発明の「電力供給線」に相当する。)23を介して電気的に接続する。
(1)発光管
発光管10は、例えば、ガラス管11と、ガラス管11の内面に形成された蛍光体層14と、このガラス管11の端部に取着されたステムマウント19とを備える。つまり、図1〜図3に示すように、周壁11aと端壁11bとを有する円筒状のガラス管11と、ガラス管11の内面に形成された蛍光体層14と、ガラス管11の周壁11aの端部に設けられた排気等用の細管13と、ガラス管11の端壁11bに装着されたステムマウント19とを備える。
【0015】
ガラス管11の端壁11bの略中央には開口11cが設けられており(図3参照)、この開口11cを塞ぐようにステムマウント19がガラス管11の端壁11bの開口11cの周辺部分に装着され、内部に後述の水銀等が封入されて発光管10が完成する。
このため、ガラス管11の周壁11aが発光管10の周壁10aとなり、また同様に、ガラス管11の端壁11bが、後述のステム20と共に発光管10の端壁10bとなる。
【0016】
蛍光体層14としては、例えば、一般的な三波長型蛍光体が用いられている。
発光管10は、ガラス管11の端壁11bの中央の開口11cを、後述のステム20により塞がれることにより構成されている。発光管10の内部には、放電物質である水銀(Hg)と、希ガスとしてのアルゴン(Ar)ガス等とが、細管13(図3参照。)を介して封入されている。細管13は、このような所定のガス等を封入した後、公知の技術によって、例えばチップオフ封止され、その後の発光管10の内部は密閉状の放電空間15となる。
【0017】
細管13は、ガラス管11の周壁11aの所定位置、例えば、放電空間15内に配される予定の電極(フィラメントコイル)22の位置よりも、ガラス管11の周壁11aの管軸方向であってガラス管11の中央側の位置に装着されている。つまり、発光管10としたときに、細管13と発光管10の端(端部の外周縁)との距離が、電極22(フィラメントコイルのコイル軸)と発光管10の端(端部の外周縁)との距離よりも大きくなっている。
(2)ステムマウント
ステムマウント19は、図3に示すように、ステム20と、ステム20を貫通する一対のリード23と、当該一対のリード23間に支持された電極22とからなる。
【0018】
電極22は、コイル状をしたフィラメントコイルからなる。このフィラメントコイルは、当該フィラメントコイルの両端が一対のリード23のそれぞれ一端部に支持されて、リード23間に架設されている。
ステム20は、円盤状(板状でもある。)をしたガラス製の所謂ボタンステム(以下、「ステム」を「ボタンステム」とする。)20である。電極22のボタンステム20への取着は、一対のリード23がボタンステム20をその肉厚方向に挿通した状態で、リード23とボタンステム20とが密着した状態で接合されている。なお、電極22は、所謂、熱陰極タイプのものであり、少なくとも1ターン以上のコイル部分を有する。
【0019】
ガラス管11の端壁11bの開口11cの形状は例えば円形状をしている。ボタンステム20の外径は、ガラス管11の端壁11bの開口11cの直径より大きく、ボタンステム20にフィラメントコイルが存在している側の面(以下、「内面」とする。)の一部と、ガラス管11の端壁11bにおける開口11cの周辺部分(の外面)とが重なる状態で、前記ボタンステム20がガラス管11の端壁11b(端面)に溶着されている。
【0020】
ここで、ガラス管11にボタンステム20が溶着された状態では、発光管10の端面は、ボタンステム20の外面と、ガラス管11の端壁11bの外面であってボタンステム20が取着されていない端壁11bの面(つまり、ガラス管11の端壁11bのうち、ボタンステム20と重なり合っていない部分の外面)とからなる。なお、ここで端壁11bの面は、ガラス管11の長さ方向に対して直交あるいはガラス管11の内側に向かう角度で設けられ、その角度は約85度から90度の角度を有する。
【0021】
つまり、発光管10の端面は、発光管10をその管軸方向から(図1のY方向から)見たときに、発光管10の見えている部分である。なお、ガラス管11の端壁11bとボタンステム20とが重なり合っている部分は溶着されているため円環状の溶着部となっている。
ここで、発光管10の端壁10bは、例えば、ガラス管11の端壁11bにおけるボタンステム20と溶着する部分及びその周辺が発光管10の内部側に窪んでおり、ボタンステム20の内面が、発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面(図3の「P1」であり、発光管10の端壁の外面と同じになる。)よりも発光管10の内部側に位置している。つまり、ガラス管11の端壁11bは陥没する状態に窪んでおり、ガラス管11の端壁11bの前記窪んだ部分(開口11c周辺部分)にボタンステム20が存在し、ボタンステム20の外面が、発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面P1と略面一になっている。
【0022】
なお、ランプ1の発光光束を確保する観点から、発光管10の周壁11aの内周面(ガラス管の内面)だけでなく、ボタンステム20における放電空間15側の面であって、ガラス管11の開口11cに対応する部分(つまり、放電空間に露出している部分)にも蛍光体層14aが形成されている。
発光管10の端壁10b(正確には、ボタンステム20の外面である。)からは、図1の拡大部分に示すように、一対のリード23が延出され、当該リード23が口金30の口金ピン31に電気的に接続されている。リード23のうち、発光管10の端壁10bから延出している部分を、単に、「リード23の延出部分」という。
【0023】
このリード23の延出部分は、図1の拡大図に示すように、ボタンステム20から外方へと延出した直後に曲げられ(屈曲部23aである。)、ボタンステム20の外面及びガラス管11の端壁11b(発光管10の端壁10bである。)に沿って配され、発光管10の端壁10bと周壁10aとの境界付近で再度曲げられ(屈曲部23bである。)、発光管10の周壁10aであって端壁10bに近い部分(周壁端部10d)に沿って配され、口金30により覆われている。
(3)口金
口金30は、発光管10の端部に固着剤(例えば、シリコーン樹脂である。)を用いて装着されている。ここで、発光管10の端部は、発光管10の周壁10aであって発光管10の端に近い部分(例えば、周壁端部10dである。)と、発光管10の端壁10bとを含むものとし、「発光管10の周壁10aであって発光管10の端に近い部分」とは、発光管10の端と、当該端から発光管10の中央部側に少なくとも20(mm)移った位置との間の一部分又は全部分をいう。
【0024】
口金30は、発光管10に装着される口金本体32と、口金本体32に設けられ、かつ電極22を支持するリード23と接続される口金ピン31とを備える。なお、固着剤は、口金30における発光管10と接触する接着予定部に配され、その後、発光管10と口金30とが固着されている。従って、発光管10と口金30(正確には口金30の内面である。)との間であって、固着剤が配されていない部分には空間が形成されている。なお、図1から図4では、リード23の配線、発光管10の端壁10b等の様子が分かるように、固着剤は図示していない。
【0025】
この口金30は、図1〜図3から分かるように、少なくともボタンステム20を覆うように設けられ、かつ発光管10の端壁10bの一部が外観視できる状態で設けられている。ここでいう、外観視できる状態とは、口金30により覆われていない部分が端壁10bに存在することである。
口金本体32は、例えば、樹脂材料により構成され、図1〜図3に示すように、発光管10の端部の形状に沿った「L」字状をし、発光管10の端壁10b(ボタンステム20)を覆う第1の口金部分(本発明の「ステム被覆部」に相当する。)32aと、発光管10の周壁10aの端側を覆う第2の口金部分(本発明の「周壁被覆部」に相当する。)32bとを有している。これにより、口金30と発光管10との接合面積を広く確保することができ、口金30を充分な強度で発光管10に固着することができる。
【0026】
口金本体32、つまり、第1の口金部分32aと第2の口金部分32bとは、その内部が空洞であって発光管10側が開口している。このため、発光管10の端部に口金30が装着された状態では、ボタンステム20から延出して、発光管10の端壁10bおよび周壁端部10dに沿って配されたリード23の延出部分が口金30の内部に格納されることとなる。
【0027】
口金ピン31は、図1〜図3に示すように、発光管10の管軸に対して交差する(ここでは、直交している。)方向(図1のZ方向である。)に立設し、その内部にリード23の延出部分の先端が挿入されている。即ち、本実施の形態に係るランプ1では、口金ピン31が発光管10の端壁10bから管軸方向の外方に向けて延出するのではなく、口金ピン31が発光管10の周壁端部10dから管軸に対して直交する方向であって外方に向けて立設されている。なお、拡大図で示していない側の口金、リード等も同様である(図示を省略)。
【0028】
口金30は、図1〜図4に示すように、口金30の内部に配されているリード23の延出部分を観察するための貫通孔33(以下、「観察孔33」という。)として、観察孔33を2つ有している。具体的には、上述のように、リード23の延出部分はボタンステム20から延出した後に屈曲しており、この屈曲部を観察できる位置に観察孔33が設けられている。ここでは、観察孔33は、発光管10の端壁10bに沿う一対のリード23の延出部分の仮想延長線上に位置する第2の口金部分32bを貫通するように設けられている。
【0029】
観察孔33の大きさは、内部のリード23の延出部分の様子が観察できれば良く、大きければ内部のリード23を確認しやすくなるため好ましいが、絶縁的な安全性を保てる大きさとする必要がある。発光管10の端壁10bにはリード23が配設されるため、縦方向あるいは横方向の長さが、少なくとも使用するリード23の太さ以上の大きさの観察孔33が必要である。
【0030】
第1の口金部分32aには、発光管10の端壁10bを沿う一対のリード23の延出部分間に仕切り壁(本発明の「仕切り部」に相当する。)35を有している。この仕切り壁35は、発光管10の端壁11bを沿う一対のリード23の延出部分と略並行に形成されており、第1の口金部分32aを構成する底壁からボタンステム20側に突出する突出部分により構成されている。
【0031】
上記構成のランプ1では、口金30の口金ピン31を発光管10の周壁10a側に配し、ボタンステム20から延出する一対のリード23の延出部分を発光管10の端壁10bと周壁端部10dに沿って這わせ、この状態で口金30を取着しているため、発光管10の端壁10bからの口金30の張り出し量を少なくできる。
さらに、発光管10の端壁10b、特にボタンステム20と重なり合ったガラス管11の端壁11bがガラス管11の他方の端側へと陥没、つまり窪んでいるため、ボタンステム20の外面と発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面P1とが面一状となり、発光管10の端からのボタンステム20の張り出しをなくすることできる。
【0032】
このように、本実施の形態に係るランプ1は、発光管10の管軸方向の寸法において、発光管10の端部の周縁を含む仮想平面P1と口金30の内面との間に、リード23を格納する空間だけを確保すれば良いので、発光管10の端壁10bを覆う部分の口金30(第1の口金部分30aである。)の厚みを薄くできる。
また、口金30は観察孔33を備えているため、発光管10の端部に口金30を装着した状態でも、口金30の内部のリード23の延出部分の状態を把握することができ、例えば、ランプ1が点灯しない場合に、リード23の延出部分の断線の有無を早期に確認することができる。
【0033】
特に、実施の形態で説明したライン照明用のランプでは、口金30の厚み、特に発光管10の端壁10bを覆う第1の口金部分32aの厚みを薄くする必要があり、発光管10の端壁10bから延出するリード23の延出部分を、発光管10の端壁10bに沿って略直角に屈曲させるため、一般照明用のランプ(口金ピンがランプの管軸と平行な方向に延伸しているランプである。)に比べてリードの断線が生じる可能性が高く、上記屈曲部23aでの断線の有無の確認に口金30の観察孔33が特に有効となる。
【0034】
しかも、観察孔33は、口金30を構成する第2の口金部分30bであって、当該口金部分30bと、発光管10の端壁10bを沿うリード23の延出部分(屈曲部23a,23b間である。)を仮想的に延伸させときに交差する位置に設けられているため、ボタンステム20から延出した直後の屈曲部23a及び発光管10の端壁10bと周壁10aとの境界付近での屈曲部23bの断線状態を観察できる。
【0035】
なお、リード23の延出部分がボタンステム20から延出した直後の屈曲部23aで断線している場合、発光管10の端壁10bに沿うリード23の延出部分が直線状でなく(端面と平行でなく)、リード23の延出部分の屈曲部23a側が、屈曲部23aに近づくにつれてボタンステム20から離れるため、目視により確認できる。
観察孔33は、発光管10の観軸方向に長い矩形形状をしているので、リード23の延出部分の屈曲部23aを斜め方向から観察することができ、視野領域を広げることができる。
【0036】
さらに、口金30の第1の口金部分32aに仕切り壁35が形成されているため、リード23の延出部分が口金ピン31に接続されるまでの間に、発光管10の端部に沿って複数箇所で屈曲するような場合であっても、口金30の内部で一対のリード23が互いに接触するのを防止することができる。
また、発光管10は端部に電極22を備えているため、ランプ1の点灯時は、発光管10の端部が最も高くなり、この部分に口金30が装着されている。このため、口金30及びその内部が加熱されることになるが、口金本体32に形成されている観察孔33が放熱孔として機能し、口金30が過度に加熱するのを防止できる。
2.実施例
本実施の形態に係る実施例の一例を説明する。
【0037】
発光管10(ガラス管11)の外径が25.5(mm)、内径が24.1(mm)である。ガラス管11の開口11cの直径が9.8(mm)、ボタンステム20の外径が12.5(mm)である。発光管10の全長は、1200(mm)である。
口金30の端壁被覆部32aの管軸と直交する方向(口金ピン31の延出方向)の長さL1(図3参照)が28(mm)で、管軸方向の厚さt1(図3参照)は2.5(mm)である。また、周壁被覆部32bの管軸方向の長さL2(図3参照)が38(mm)で、管軸方向と直交する方向の厚さt2(図3参照)は8.5(mm)である。口金30の幅W(一対の口金ピン31が並ぶ方向の寸法であり、図2参照)が13(mm)である。
【0038】
観察孔33は、平面視(ここでは、口金ピンの延伸する方向から見た場合である。)において矩形状をし、発光管10の管軸に対して横方向(管軸と直交する方向であり、図2のX方向である。)の長さは1.5(mm)、同じく縦方向(管軸方向である。)の長さは1(mm)である。また、リード23は、0.5(mm)の太さのものを使用している。
3.照明装置
上記構成のランプ1を構成要素として有する本実施の形態に係る照明装置について、図4を用い説明する。
【0039】
図5は、ランプ1を利用する照明装置を示す図であり、併せて隣接するランプ間の部分を拡大して示した図である。
照明装置40は、図5に示すように、一例として、2本のランプ1を備え、当該2本のランプ1は、直列配置される。照明装置40には、器具本体42に4つのソケット43が配設されている。器具本体42上における4つのソケット43のそれぞれは、ランプ1の口金ピン31の装着を受け入れる。このため、4つのソケット43は、Y軸方向に直列配置されている。
【0040】
また、実施の形態に係る照明装置40では、器具本体42のソケット43に2本のランプ1の口金ピン31をそれぞれ差し込むことにより、2本のランプ1が直列配置される。この場合、図4の円で囲む部分に示すように、ランプ1とランプ1との長手方向(Y軸方向)における隙間Wは、ランプ1の管軸方向の寸法において口金30の厚みを小さくすることができ、従来の長手方向端部に口金を有するランプに比べて狭くすることができる(3.ランプ及び照明装置の優位性の欄で説明。)。
【0041】
なお、本実施の形態での器具本体42は、天井41に埋設されたタイプであるが、当然、天井41に装着されるタイプであっても良い。
4.ランプおよび照明装置の優位性
本実施の形態に係るランプ1では、図2に示すように、発光管10の端壁10bの中央部分が放電空間15側に陥没(発光管10の管軸方向の中央部側へ凹入)し、この陥没している部分にボタンステム20が溶着されている構造を有するため、発光管10の端壁10bの管軸方向の外方への張り出しを少なくできる。
【0042】
このため、発光管10の端部に装着される口金30は、その内部にリード23の延出部分を格納することができる空間を確保できれば良く、口金30における発光管10の端壁10bに装着される部分の厚みを薄くできる。これにより、このランプ1を、図4に示すようにライン照明として利用する際に、ランプ間の距離(同図の「W」である。)を小さくでき、結果的に複数のランプが繋がってあたかも一本のランプが光っているようにすることができる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.ランプについて
上記実施の形態では、直管形であって口金ピン31がランプ1の管軸と直交する方向に延伸するランプ1を一例として用いたが、同じく、直管形であって口金ピンがランプの管軸と平行な方向に延伸するランプに対して本発明を適用することも可能である。
【0043】
また、上記実施の形態では、直管形であって口金30のランプ1の管軸方向の厚みの薄いランプ1を一例として用いたが、円環形のランプに対して本発明を適用することも可能である。円環形のランプに対して本発明を採用する場合にも、発光管の一方の端部と他方の端部との間隔を小さくできるため意匠性の優れたランプを得ることができ、さらにランプの端部同士の接近箇所間における非発光領域を少なくすることができ、1本のランプが切れ目のない円環状に光っているようにすることができる。
2.蛍光体材料
上記実施の形態では、蛍光体層14の構成材料として特に説明しなかったが、一般的にランプの形成において用いられている蛍光体材料を適宜利用することができる。
3.ステム
(1)ステムの位置
上記実施の形態では、発光管10の管軸と直行する方向から発光管10の端部を見たとき(つまり、図3である。)に、ボタンステム20の外面と、発光管10の端部の外周縁のなす仮想平面P1とが略一致して(略面一状になって)いたが、ボタンステムの外面が、発光管の端部の外周縁のなす仮想平面よりも、発光管の内側(他端側)に位置していても良い。以下、変形例1として説明する。
【0044】
図6は、変形例1に係るランプ端部の拡大図である。
ランプ101は、実施の形態と同様に、発光管103、口金107を有する。口金107は、固着剤で発光管103の端部に固着され、また、口金ピン115を備え、ボタンステム105から延出するリード117の延出部分の先端が口金ピン115に接続されている。なお、固着剤は、口金107の内部に配されているが、リード117の延出部分の配線等の様子が分かるように、その図示を省略している。
【0045】
発光管103は、ガラス管111と、ガラス管111の内面に形成された蛍光体層112と、このガラス管111の端壁111bに取着されたステムマウント110と、細管113とを備える。なお、ガラス管111は、周壁111aと両端の2つの端壁111bとを有し、端壁111bの中央には開口111cが設けられている。
ここでも、ガラス管111にステムマウント110のボタンステム105が装着され、内部に後述の水銀等が封入されて発光管103が完成すると、ガラス管111の周壁111aが発光管103の周壁103aとなり、また同様に、ガラス管111の端壁111bとボタンステム105とが発光管103の端壁103bとなる。
【0046】
ボタンステム105は、その内面の一部と、ガラス管111の端壁111bにおける開口111cの周辺部分とが重なる状態で、ガラス管111の端壁111bに溶着されている。
ここでも、ガラス管111にボタンステム105が溶着された状態では、発光管103の端面は、ボタンステム105の外面と、ガラス管111の端壁111bであって封着されているボタンステム105の周囲の外面とからなる。
【0047】
発光管103の端壁103bは、例えば、発光管103の端部の外周縁からボタンステム105の外縁に向かって傾斜する状態で窪んでおり、ボタンステム105の外面が、発光管103の端部の外周縁のなす仮想平面(図中の「P2」である。)よりも発光管103の内部側に位置している。
上述のように、発光管103のボタンステム105を取着している端壁103bが陥没しているため、ボタンステム105の外面が発光管103の端部の外周縁のなる仮想平面P2よりも発光管103の内側に位置することとなり、口金107の発光管103の端壁103bからの張り出しを少なくすることできる。
【0048】
変形例1に係る口金107は、実施の形態に係る口金30と同様に、第1の口金部分107aと第2の口金部分107bとを有しているが、観察孔119が第1の口金部分107bに設けられている点で、実施の形態における口金30の観察孔33と異なる。
つまり、リード117の延出部分は、ボタンステム105から延出した直後に屈曲する屈曲部117aと、発光管103の周壁103aと端壁103bとの境界付近で屈曲する屈曲部117bとの2つの屈曲部117a,117bを有し、この2つの屈曲部117a,117bの間の延出部分が延伸する方向の仮想線分と口金107の第1の口金部分107aとの交差する部分に観察孔119が2つある。
【0049】
また、発光管103と口金107との固着強度については、発光管103の端壁103bと口金107とを固着する固着剤が、ボタンステム105の外面が発光管103の端部の外周縁のなす仮想平面P2よりも発光管103の内側に窪んだ部分に入り込むことにより、固着剤が発光管103の端壁103bに掛止すると共にその固着面積が広くなり、結果的に固着強度を向上させることとなる。
【0050】
変形例に係るランプ101では、発光管103の端壁103bの出っ張りを無くしたため、発光管103の端壁103bと口金107との掛止箇所が無くなるが、固着剤が発光管103の端壁103bの窪みに入り込むので固着強度が問題のない範囲で確保でき、口金107の突出量を低減できるためランプ101間の暗部の範囲の少ないランプ照明を実現することができる。
(2)種類
上記実施の形態では、ステムとしてボタンステムを利用したが、例えば、フレアステムを利用しても良い。この場合、端壁を有しない筒状のガラス管の端にフレアステムを取着して発光管を構成しても良いし、端壁に開口を有するガラス管を用い、前記端壁にフレアステムを取着して発光管を構成しても良い。
【0051】
さらに、ステムとしてボタンステムを利用して、端壁を有しない筒状のガラス管の端縁に、ステムの周縁を取着して発光管を構成しても良い。
4.口金
(1)構造
実施の形態及び変形例1に係る口金30,107は、第1の口金部分30a,107aと、第2の口金部分30b,107bとを有する「L」字状をし、各口金部分30a,30b,107a,107bは箱状をしていたが、他の構造であっても良い。以下、変形例2として説明する。
【0052】
図7は変形例2に係る口金の表側の斜視図であり、図8は変形例2に係る口金の平面図であり、図9は、変形例2に係る口金の裏側の斜視図である。
口金201は、実施の形態及び変形例1と同様に、発光管の端壁の一部を覆う第1の口金部分201aと、発光管の周壁の一部を覆う第2の口金部分201bとを備える。なお、第1の口金部分201aと第2の口金部分201bとから口金本体が構成されている。
【0053】
第1の口金部分201aは、図9に示すように、例えば一端が円弧状をした矩形の平板部材203から構成され、第2の口金部分201bは内部に空間を有する箱部材205から構成されている。平板部材203は、箱部材205の1つの側面に連結されていると共に箱部材205の側面から張り出し、口金201の全体形状は「L」字状をしている。なお、矩形の平板部材203における長手方向と、箱部材205の側面からの張り出し方向とは略一致している。
【0054】
第1の口金部分201aは、発光管の端壁から延出する一対のリードの延出部分に対応して、平板部材203の裏側に一対の溝207を有している。溝207は、平板部材203の箱部材205からの張り出し方向と略平行に形成され、口金201を発光管の端部に装着したときに、一対のリードの延出部分がその内部に配される(格納される)ようになっている。
【0055】
一対の溝207の間には、平板部材203を構成する部材がそのまま残り、仕切り部209となっており、溝207の内部に配されるリードの接触を防止する。
溝207の一方の端は、図7及び図8に示すように、平板部材203の側面を貫通して外部にまで続いており、この溝207の一方の端が観察孔211となっている。なお、観察孔211の形成方向(貫通方向)の仮想延長上にはリードが存在し、その視野領域内にリードの延出部分が存在する。
【0056】
箱部材205は、図7〜図9に示すように、高さの異なる第1の箱部213と第2の箱部215とを有する。第1の箱部213は、第2の箱部215よりも低く、発光管に口金201が装着されたときに、発光管と反対側となる面(第1の箱部213の上面)に一対の口金ピン217が設けられている。なお、この口金ピン217は、実施の形態や変形例と同様に、発光管の管軸に対して直交する方向に突出(延伸)している。
【0057】
第2の箱部215の内部には空間216があり、この空間に発光管の細管(例えば、図3の「13」である。)は格納される。このため、口金ピン217が設けられている第1の箱部213の高さを低くすることができる。
第2の箱部215の高さは、第1の箱部213に設けられた口金ピン217の高さ(第1の箱部213の高さと口金ピン217の高さとの和である。)と略一致し、口金ピン217に物が衝突するのを防いだり、ランプを照明装置に装着する際にガイドの役割をしたりする。
【0058】
第2の口金部分201bは、図9に示すように、箱部材205の内面に、口金ピン217と平行な方向に延伸するリブ部219を複数有し、発光管への装着時に、第2の口金部分201bの内部に充填された固着剤(図10の「223a」である。)を保持するようになっている。
第2の口金部分201bは、図9に示すように、箱部材205の内面に、口金ピン217の間に、第1の箱部213の上壁の裏面(上面の反対側の面である)から発光管側(平板部材203の張り出し方向と平行な方向であって、口金ピン217の突出する方向と反対側である。)に突出して、仕切り部209につながる第2の仕切り部221を備える。
【0059】
図10は、変形例2に係る口金に塗布する固着剤の様子を示す図である。
口金201を発光管の端部に装着するための固着剤223は、図10に示すように、箱部材205の内面の複数のリブ部219の上面(発光管の周壁と対向する面)に跨るように配され(図11において「223a」で示す。)、また、平板部材203における溝207の周囲(ここでは、溝207間には固着剤が配されていない。)に配されている(図11において「223b」で示す。)。なお、図10の固着剤223は、模式的に帯状で示しており、使用する固着剤の種類や粘性等によっては、異なる形状で所定範囲に配される。
【0060】
口金201の発光管への装着は、例えば、固着剤(例えば、シリコーン樹脂である。)223を上記所定範囲に塗布した後、発光管の端壁から延出しているリードの延出部分の先端を口金201の口金ピン217に挿通させる。そして、一対のリードの延出部分が、口金201の平板部材203の溝207内に配され、仕切り部209,221により仕切られるように、口金201を発光管の端部に押圧し、固着剤223を加熱硬化させる。
【0061】
上記口金201においては、固着剤223が口金201の内部全体に配されていない(つまり、口金201の内部に空間を残して固着剤223が配されている。)ため、観察孔211からの口金201内の視野領域が広がり、口金201の内部のリードの延出部分の様子が観察されやすくできる。
また、固着剤223は、ガラス管と口金201との間に形成された空間すなわち、口金201の内部に空間を残す状態で配され、この空間が口金201の外部と観察孔211を介して連通する。このため、例えば、固着剤223の加熱硬化時、口金201を構成する樹脂の加工乾燥時、経年劣化時及び発光管の寿命末期に生じる電極の異常発熱時に、固着剤223や口金(口金本体)を構成する樹脂から発生したガスを、口金201内部に溜まることなく外部へと流出させることができる。
(2)観察孔
実施の形態及び変形例1並びに変形例2(以下、単に、「実施の形態等」という。)において、口金の観察孔の形状は矩形状であったが、円形状、楕円形状、多角形状等であっても良い。
【0062】
また、実施の形態等では、観察孔の数は、2個であったが、本発明に係る観察孔の個数は、2個以外であっても良い。以下、観察孔が1個の口金を変形例3として以下説明する。
図11は変形例3に係る口金の表側の斜視図であり、図12は変形例3に係る口金の平面図である。
【0063】
口金251は、実施の形態等と同様に、発光管の端壁の一部を覆う第1の口金部分251aと、発光管の周壁の一部を覆う第2の口金部分251bとを備える。
第1の口金部分251aは、図11及び図12に示すように、矩形の平板部材253から構成された第1の口金部分251aと、箱部材255から構成された第2の口金部分251bとを有する。
【0064】
第1の口金部分251aは、平板部材253の裏側に一対の溝257を有し、当該一対の溝257の間が仕切り部259となっている。平板部材253の側面には、図11及び図12に示すように、1つの観察孔261が形成されており、この観察孔261に一対の溝257がつながっている。
また、観察孔は3個以上でも良い。例えば、実施の形態での2つの観察孔33と、変形例1での2つの観察孔119とに対応するように、合計4つの観察孔が口金にあっても良い。
【0065】
さらに、観察孔は、その視野領域内で、口金内部のリードの延出部分やリードの延出部分の屈曲部を観察できれば、その位置は特に限定するものではなく、例えば、第1の口金部分であって、発光管の端壁と対向する面に形成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、発光管の端部に口金を装着した状態でも、口金内部の電力供給線の状態を観察することができる蛍光ランプを提供するのに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本実施の形態に係るランプを示す斜視図であり、端部部分は特に拡大して示している。
【図2】ランプを図1のY方向から見た図。
【図3】図2のAA断面を矢印方向から見た図。
【図4】図3のBB断面を矢印方向から見た図。
【図5】ランプを利用する照明装置を示す図。
【図6】変形例1に係るランプ端部の拡大図。
【図7】変形例2に係る口金の表側の斜視図。
【図8】変形例2に係る口金の平面図。
【図9】変形例2に係る口金の裏側の斜視図。
【図10】変形例2に係る口金に塗布する固着剤の様子を示す図。
【図11】変形例3に係る口金の表側の斜視図。
【図12】変形例3に係る口金の平面図。
【図13】検討中のランプの端部の構成を示す模式断面図。
【符号の説明】
【0068】
1 ランプ
10 発光管
10b 端壁
19 ステムマウント
20 ボタンステム
22 電極
30 口金
33 観察孔
35 仕切り部
40 照明装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電力供給線により支持された電極を内部に有する発光管と、前記電力供給線のうち前記発光管の端壁から延出する部分を覆う口金とを備える蛍光ランプにおいて、
前記口金は貫通孔を備え、前記貫通孔の視野領域内に前記電力供給線が存在する
ことを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
前記発光管は端部にステムを有し、前記電力供給線の一部が前記ステムから延出し、
前記口金は、前記ステムを覆うステム被覆部と、前記発光管の周壁を覆う周壁被覆部とを有し、前記電力供給線が接続される口金ピンが前記周壁被覆部に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
【請求項3】
前記電力供給線のうち前記ステムから延出する延出部分は、前記ステムから延出した後に屈曲する屈曲部を有し、前記視野領域内に前記屈曲部が存在する
ことを特徴とする請求項2に記載の蛍光ランプ。
【請求項4】
前記延出部分は、前記発光管の端壁及び周壁に沿って配され、
前記貫通孔は、前記電力供給線の延出部分における前記発光管の端壁を沿う部分の仮想延長線上に設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の蛍光ランプ。
【請求項5】
前記ステム被覆部は、前記端壁を沿う一対の電力供給線の延出部分間に仕切り部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の蛍光ランプ。
【請求項6】
前記発光管は、ガラス管と、このガラス管端部の端面に取着された前記ステムとを有し、前記発光管の端面は、前記ステムの外面と、前記ガラス管の端壁の外面であって前記ステムが取着されていない端壁の面とから構成されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
【請求項7】
前記発光管と前記口金とは固着剤で固着されているとともに、前記発光管と前記口金との間に形成された空間と、前記口金の外部とが前記貫通孔を介して連通している
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光ランプ。
【請求項1】
一対の電力供給線により支持された電極を内部に有する発光管と、前記電力供給線のうち前記発光管の端壁から延出する部分を覆う口金とを備える蛍光ランプにおいて、
前記口金は貫通孔を備え、前記貫通孔の視野領域内に前記電力供給線が存在する
ことを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
前記発光管は端部にステムを有し、前記電力供給線の一部が前記ステムから延出し、
前記口金は、前記ステムを覆うステム被覆部と、前記発光管の周壁を覆う周壁被覆部とを有し、前記電力供給線が接続される口金ピンが前記周壁被覆部に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
【請求項3】
前記電力供給線のうち前記ステムから延出する延出部分は、前記ステムから延出した後に屈曲する屈曲部を有し、前記視野領域内に前記屈曲部が存在する
ことを特徴とする請求項2に記載の蛍光ランプ。
【請求項4】
前記延出部分は、前記発光管の端壁及び周壁に沿って配され、
前記貫通孔は、前記電力供給線の延出部分における前記発光管の端壁を沿う部分の仮想延長線上に設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の蛍光ランプ。
【請求項5】
前記ステム被覆部は、前記端壁を沿う一対の電力供給線の延出部分間に仕切り部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の蛍光ランプ。
【請求項6】
前記発光管は、ガラス管と、このガラス管端部の端面に取着された前記ステムとを有し、前記発光管の端面は、前記ステムの外面と、前記ガラス管の端壁の外面であって前記ステムが取着されていない端壁の面とから構成されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
【請求項7】
前記発光管と前記口金とは固着剤で固着されているとともに、前記発光管と前記口金との間に形成された空間と、前記口金の外部とが前記貫通孔を介して連通している
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光ランプ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−205505(P2010−205505A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48464(P2009−48464)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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