説明

蛍光灯照明器具

【課題】 本発明は簡易な構成で、風圧がかかる悪条件でも十分実施することができる蛍光灯照明器具を提供することを課題とする。
【解決手段】 ソケット2は、ソケット取付金具10とソケットを押さえる押板20とで固定するように構成し、同ソケット取付金具は、蛍光ランプ3をソケットに装着した状態で、蛍光ランプとの平行方向の両端内側に突出してソケットに係合する一対の係合片22を設けて構成し、また蛍光ランプの装着状態において、ソケットの背面に位置して直立受部13を有して構成し、またソケットは前記一対の係合片に係合する係合部と、内側壁に段部33を有して構成し、押板はソケット取付金具の平面部18に載置する平坦部21と、ソケット取付金具の段部に掛合する掛合片22を有して構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具本体に、適数対のソケットを配置し、同ソケットとソケットの間に、直管型蛍光ランプを装着してなる蛍光灯照明器具の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般形の蛍光灯照明器具は、図8に示すように、照明器具本体40の両端にソケット41をビス等で固定したものが実施されている。
また鋼板で形成した照明器具本体の長手方向の両端近傍に、係合縁を有するソケットを支持するためのソケット取付け部を形成し、また同ソケットは係合縁に着脱自在に係合可能な係合スリットを有して構成し、さらにアダプタをソケットに支持して、リニューアルに対応し得る構造としたものが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−222928
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した従来の蛍光灯照明器具によると、振動や風圧加重がかかる場所で使用すると、ビスの緩みやソケットの一部に亀裂が入る恐れが生じ、長期間安全に実施できないことがおこり得る欠点がある。
【0005】
本発明は簡易な構成で、風圧がかかる悪条件でも十分実施することができる蛍光灯照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る請求項1は上記課題を解決するために、照明器具本体に、適数対のソケットを配置し、同ソケットとソケットの間に、直管型蛍光ランプを装着する蛍光灯照明器具において、ソケットは、ソケット取付金具とソケットを押さえる押板とで固定するように構成してある。また同ソケット取付金具は、直管型蛍光ランプをソケットに装着した状態で、直管型蛍光ランプとの平行方向の両端内側に突出して一対の係合片を設け、また直管型蛍光ランプの装着状態において、ソケットの背面に位置して直立受部を有して構成してある。またソケットは前記一対の係合片に係合する係合部と、内側側壁に段部を有して構成し、押板はソケット取付金具の平面部に載置する平坦部と、ソケットの段部に掛合する掛合片を有して構成してある。そして押板の掛合片の高さと、ソケット取付金具の直立受部の高さは、略同一に構成してある。
【0007】
請求項2は、請求項1における蛍光灯照明器具の押板の掛合片は、ソケットの段部の上面一端を押圧するように構成してある。
【発明の効果】
【0008】
上記した請求項1によると、ソケット取付金具は、直管型蛍光ランプをソケットに装着した状態で、直管型蛍光ランプとの平行方向の両端内側に突出して一対の係合片を設け、また直管型蛍光ランプの装着状態において、ソケットの背面に位置して直立受部を有して構成し、またソケットは前記一対の係合片に係合する係合部と、内側側壁に段部を有して構成し、押板はソケット取付金具の平面部に載置する平坦部と、ソケットの段部に掛合する掛合片を有して構成し、押板の掛合片の高さと、ソケット取付金具の直立受部の高さは、略同一に構成してあるので、ソケットは強固に支持され、風圧加重のかかる場所でも十分に使用することができる効果がある。
【0009】
また請求項2によると、押板の掛合片は、ソケットの段部の上面一端を押圧するので、ソケットに不意な外力が加わった場合、ソケットの凹溝付近には外力が伝わることがなく
ソケットは確実且つ強固に支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の最良の形態を図1乃至図7について説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は本発明に係る蛍光灯照明器具の正面図。図2は図1に示す蛍光灯照明器具の一部拡大斜視図。図3は図2における蛍光灯照明器具のソケットの斜視図。図4は図2におけるソケット取付金具の斜視図。図5と図6は図2における押板の斜視図である。図1において、1は長尺状の照明器具本体であって、適数対のソケット2を支持して構成してある。3はソケットとソケットの間に装着する直管型の蛍光ランプである。4は照明器具本体1の複数箇所に支持してなる支持具である。5は接続端子ボックス、6は接続端子ボックス5に接続してなるリード線である。7は照明器具本体1の一端空間部に支持してなる安定器である。ここで、ソケット2と接続端子ボックス5等はパッキンを介して防水構造としてある。
【0012】
図2、図4において、10は照明器具本体1に支持してなるソケット取付金具であって、例えば鋼板で平面部18を有して構成してある。11はソケット取付金具10を打ち抜き形成した一対の係合片であって、両端側壁の立ち上げ片12の上端部を内方に曲折して構成してある。13はソケット取付金具10に立ち上げて構成した直立受部であって、直管型蛍光ランプの装着状態において、ソケットの背面に位置するように構成してある。14は直立受部13を立ち上げること等によって形成された空孔15の略中心内方に向かって突出してなる突出片であって、ソケットの底部の一部が載置される。16はソケット取付金具10の複数箇所に形成してなるビス孔である。17はソケット取付金具10の複数箇所に形成してなる押圧用凹部であって、ソケット取付金具10の壁面強度が増大される。
【0013】
図5と図6において、20はソケットを押さえる押板であって、ソケット取付金具10の平面部18に載置する平坦部21と、ソケットの段部33に掛合する掛合片22を有して構成してある。また押板の掛合片22の高さと、ソケット取付金具10の直立受部13の高さは、略同一の高さに構成してある。このように押板の掛合片22の高さと、ソケット取付金具10の直立受部13の高さを略同一に構成することによりソケットは確実且安定して支持される。また押板20の掛合片22は、図6に示すように、両端付近に形成し、中間部はくり抜いて構成してもよい。
【0014】
図2、図3において、30は、ソケット取付金具10と押板20とにより、ソケットを照明器具本体1に支持するソケットであって、両側に係合片に嵌合する凹溝31を有して構成してある。33はソケット30の内側側壁に構成した段部である。
【0015】
また蛍光灯照明器具の押板20の掛合片22は、ソケットの段部33の上面部の一端を押圧するように構成してある。このように、ソケットの段部33の上面部の一端で押圧するように構成すると、ソケットはソケット取付金具10と押板20とにより確実に支持される。
【実施例2】
【0016】
図7は上記した蛍光灯照明器具の他の実施例を示す一部拡大斜視図であって、ソケット取付金具10の一対の係合片は、ソケット2の凹溝31ではなく、ソケット2の外側壁段部32に掛合するように構成してある。同実施例によると、実施例1と同じくソケットを確実に支持することができる。
【0017】
次に上記した蛍光灯照明器具とソケットの支持について説明する。
(1)上記した蛍光灯照明器具によると、ソケット2は、上記したソケット取付金具10の一対の係合片11と、直立受部13と、突出片14と、平面部18の一部に当接され、押板20の掛合片22が段部33に掛合し、また押板20の掛合片22の高さと、ソケット取付金具10の直立受部の高さは、略同一の高さに構成してあるのでソケットは強固に支持される。
(2)さらに押板20の掛合片22は、ソケット2の段部33の上面一端を押圧するので、ソケットは内方である蛍光ランプ側で押圧力がかかるので、確実且つ強固に支持することができる。
(3)また上記した本発明にかかる蛍光灯照明器具によると、風圧に耐えることができるので、自動車用トンネルや鉄道用トンネルにそのまま簡易に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る蛍光灯照明器具の正面図。
【図2】図1に示す蛍光灯照明器具の一部拡大斜視図。
【図3】図1における蛍光灯照明器具のソケットの斜視図。
【図4】図1におけるソケット取付金具の斜視図。
【図5】図1における押板の斜視図。
【図6】図1における押板の他の構造を示す斜視図。
【図7】本発明に係る他の実施例の蛍光灯照明器具の一部拡大斜視図。
【図8】従来の蛍光灯照明器具の一部拡大斜視図。
【符号の説明】
【0019】
1 照明器具本体
2 ソケット
3 蛍光ランプ
4 支持具
5 接続端子ボックス
6 リード線
7 安定器
10 ソケット取付金具
11 係合片
12 立ち上げ片
13 直立受部
14 突出片
15 空孔
16 ビス孔
17 押圧用凹部
18 平面部
20 押板
21 平坦部
22 掛合片
31 凹溝
32 外側壁段部
33 段部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具本体に、適数対のソケットを配置し、同ソケットとソケットの間に、直管型蛍光ランプを装着する蛍光灯照明器具において、
ソケットは、ソケット取付金具とソケットを押さえる押板とで固定するように構成し、同ソケット取付金具は、直管型蛍光ランプをソケットに装着した状態で、直管型蛍光ランプとの平行方向の両端内側に突出して一対の係合片を設け、また直管型蛍光ランプの装着状態において、ソケットの背面に位置して直立受部を有して構成し、またソケットは前記一対の係合片に係合する係合部と、内側側壁に段部を有して構成し、押板はソケット取付金具の平面部に載置する平坦部と、ソケットの段部に掛合する掛合片を有して構成し、さらに押板の掛合片の高さと、ソケット取付金具の直立受部の高さは、略同一に構成したことを特徴とする蛍光灯照明器具。
【請求項2】
押板の掛合片は、ソケットの段部上面一端を押圧するように構成したことを特徴とする請求項1記載の蛍光灯照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−220599(P2007−220599A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−42314(P2006−42314)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】