説明

蛍光灯防護用カバー及び蛍光灯装置

【課題】蛍光灯破損時の破片の飛散を防止し、蛍光灯を防護する蛍光灯防護用カバー及びこの蛍光灯防護用カバーにより防護された蛍光灯装置の提供。
【解決手段】透光性及び弾性を有する合成樹脂を材料に筒形に形成されるカバー主体20aは蛍光灯器具本体Xに相対向して設けられるソケット部10にそれぞれ装着されるキャップ11,11間に渡る長さに形成する。このカバー主体20aは周面に長さの全長に亘る切割り22を形成して、使用時には前記切割り22を押開き拡径させることで開放される該切割り22を通してカバー主体20a内部に蛍光灯1を受け入れる。そして、素材の復元力によりこのカバー主体20aを縮径させて前記開放する切割り22を閉塞して、前記蛍光灯1を被覆すると同時に、カバー主体20aの両端部において前記キャップ12,12を緊締し、前記蛍光灯器具本体Xに装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光灯を覆って蛍光灯を保護するための蛍光灯防護用カバーと該蛍光灯防護用カバーにより防護された蛍光灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に蛍光灯は、蛍光管部分がガラス管で作られているため、地震等の災害時において、或いは普段においても、物がぶつかった程度で簡単に破損してしまい、割れたガラス管の破片が飛散することが懸念されている。ことに、蛍光灯は、各種店舗や工場などで光源として多量に使われていることから、製造過程の食品や、調理中の食品にガラス片、蛍光粉末、水銀が降りかかるといった危険性がある。とりわけ食品製造業界では、HACCP(所謂、食品の安全性を高めるためのシステムであって、原料の入荷から製造・出荷までのすべての工程において、あらかじめ危害を予測し、その危害を防止するための重要管理点を特定して、そのポイントを継続的に監視・記録し、異常が認められたらすぐに対策を取り解決することにより、不良製品の出荷を未然に防ぐことができるシステムを言う。)対策上、飛散防止、異物混入防止対策を施したいという強い要望が業界にあり、蛍光灯の安全管理については従来から高い関心がもたれている。
【0003】
上記の課題を解決するものとして、本出願人は、特許文献1に示す蛍光灯用飛散防止具を提案している。当該蛍光灯用飛散防止具は、公報中の図6に示すように、蛍光灯1のガラス管2の外周に隙間を有するように被せられる筒状部111と、上記筒状部111を装着するための装着部113を有し蛍光灯1の両端部に装着され、口金3の外周を覆う蓋状部112とを備え、口金3の端部が露出するように蛍光灯1を蓋状部112に挿通するものである。
【0004】
【特許文献1】特許第3418179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1記載の蛍光灯用飛散防止具は、蛍光灯の口金と両端部を覆うキャップを有さない蛍光灯ソケットを対象として開発されたものである。
蛍光灯の両端と口金を覆うキャップを両端に設けた所謂防水・防湿型の蛍光灯器具が提供されているが、キャップ内側と蛍光灯の両端部及び口金の外側とに間隙がある場合には特許文献1記載の蛍光灯用飛散防止具を装着して利用できるものである。
しかしながら、キャップには各社毎のサイズのものが提供されており、蛍光灯の両端部と口金の外側とキャップの内側との間隙が小さいものも提供されているが、この小さな間隙に特許文献1記載の蛍光灯用飛散防止具を装着することが困難である。
【0006】
このような問題に鑑み、本発明は開発されたものであり、その目的とするところは、キャップ等の装着部材を有するソケットに対して装着することができ、蛍光灯の破損を未然に防止すると同時に、破損した場合にはその破片の飛散を防止することのできる蛍光灯防護用カバー及びこの防護用カバーを装着してなる蛍光灯装置を提供することにある。つまり、本発明は、破損した蛍光灯の飛散防止と同時に蛍光灯が容易に破損しないように保護し安全性を向上させる蛍光灯防護用カバー及びこの防護用カバーを装着してなる蛍光灯装置を提供することにある。また本発明の目的は、キャップの外径サイズが変わっても装着することが可能であり、また再使用が可能な蛍光灯防護用カバー及びこの防護用カバーを装着してなる蛍光灯装置を提供することにある。更に、本発明の目的は、取付時、蛍光灯の交換時にも着脱操作が容易な作業性に優れた蛍光灯防護用カバー及びこの防護用カバーを装着してなる蛍光灯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、透光性及び弾性を有する合成樹脂を材料に円筒形に形成されるカバー主体は蛍光灯器具本体に相対向して設けられるソケット部にそれぞれ装着される装着部材間に渡る長さに形成すると共に、周面には長さの全長に亘る切割りを形成してなり、使用時には前記切割りを押開き拡径させることで開放される該切割りを通してカバー主体内部に蛍光灯を受け入れる一方、素材の復元力により縮径させて前記開放する切割りを閉塞し、前記蛍光灯を被覆すると同時に、カバー主体の両端部において前記装着部材を緊締し、前記蛍光灯器具本体に装着することを特徴とした蛍光灯防護用カバーを提供するものである。
【0008】
また、本発明は、請求項1に記載の蛍光灯防護用カバーであって、装着部材は、蛍光灯管の直径よりも大径であることを特徴とした蛍光灯防護用カバーを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、請求項1または2に記載の蛍光灯防護用カバーであって、カバー主体は、使用時の縮径した状態において周方向の長さが切割りの縁同士が重なり合う長さであることを特徴とした蛍光灯防護用カバーを提供するものである。
【0010】
また、本発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の蛍光灯防護用カバーであって、カバー主体は、紫外線遮蔽性を有することを特徴とした蛍光灯防護用カバーを提供するものである。
【0011】
また、本発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の蛍光灯防護用カバーであって、カバー主体は、使用時において切割り及び前記カバー主体の両端部とキャップとの間を水密にシールしてなることを特徴とした蛍光灯防護用カバーを提供するものである。
【0012】
また、本発明は、蛍光灯器具本体に相対向して設けられるソケット部にそれぞれ装着される装着部材と、透光性及び弾性を有する合成樹脂を材料に円筒形に形成し、前記装着部材間に渡る長さを有し、且つ長さの全長に亘る切割りを周面に形成するカバー主体とを備え、使用時には前記カバー主体を前記切割りを押開き拡径させることで開放させ、該切割りを通してカバー主体内部に蛍光灯を受け入れる一方、素材の復元力により縮径させて前記開放する切割りを閉塞すると同時に、該カバー主体の両端部において前記装着部材を緊締することにより前記蛍光灯器具本体に装着され、前記蛍光灯を被覆することを特徴とした蛍光灯装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の蛍光灯防護用カバーによれば、カバー主体により蛍光灯の全体を被覆することから、蛍光灯の破片の飛散を防止することができる。そして、蛍光灯が容易に破損しないように保護し安全性を向上させることができる。
また、カバー主体は、切割りを押開いて拡開させ、内部に蛍光灯を受け入れることができ、次に素材の復元力により装着部材に装着することができることから、取付が容易である。このとき、カバー主体を止める装着部材として既存の蛍光灯器具のキャップを利用することができるため、既製の蛍光灯装置に対して直接利用することができ、そのまま容易かつ確実に取り付けることができる。その際、カバー主体は復元力によって筒形を保持して縮径するので、キャップの外周面に沿って緊密に隙間なく取り付くことができ、同時にキャップを両端で緊締することによって蛍光灯の外周面との間に空隙を保持し、カバー主体に受ける衝撃を直接蛍光灯に伝えない状態で被覆することができる。
また、カバー主体を切割りから押開いて拡開するだけで、復元力によって緊締することができるので、作業性に優れるばかりか、締め付けによってガタつきのない安定した確実な装着が行える利点がある。
【0014】
また、本発明の蛍光灯装置によれば、装着部材と、カバー主体とから構成されるため、蛍光灯に装着部材及びカバー主体を装着した状態で、既存の蛍光灯器具に容易かつ確実に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る蛍光灯防護用カバー及び当該防護用カバーを装着した装置につきその実施の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の実施例1による蛍光灯防護用カバーを取り付けた状態の斜視図、図2は、蛍光灯防護用カバーを取り付けた状態の正面図、図3(a)は、図2のA−A断面図、図3(b)は、図2のB−B断面図、図4は、蛍光灯防護用カバーの取り付け方法を示した斜視図である。
【0017】
本実施例1に係る蛍光灯用防護カバー20は、図1および図2に示すように、直管型の蛍光灯1を防護するために用いられ、蛍光灯器具本体Xに相対向して設けられるソケット部10,10にそれぞれ装着される防水キャップ11を介して装着されるカバー主体20aをもって構成されている。
【0018】
前記キャップ11は、カバー主体20aを蛍光灯器具本体Xに装着する足場となる装着部材であって円筒状に形成されている。ここに示されるキャップ11は、外周面12にセレーション加工を施して滑り止め面13を形成している。この滑り止め面13は、前記カバー主体20aの使用時にカバー主体20aがずれたり外れたりすることを防止する機能をはたす。また、該キャップ11の内周14には、パッキン15が密に嵌着され、ソケット部10内部への水の侵入を防止している。
なお、本実施例では、装着部材としてキャップ11を例に説明するが、後述するようにこれに限られるものでなく、カバー主体20aの端部を締め付けを利用して装着できるものであればよい。
【0019】
図1から図3に示すように、前記カバー主体20aは、両端部が前記キャップ11の外周面12に密着するように取り付けられ、前記蛍光灯1を被覆する。このとき、図3(a)に示すように、カバー主体20aはキャップ11には密着するが、このキャップ11を外れた領域、つまりガラス管2の略全長に亘る範囲においては、図3(b)に示すように、両者間には隙間3を有することになる。
【0020】
前記カバー主体20aは、縮径した常態にあるとき断面が円筒形をなし、前記相対向する一対のキャップ11,11間にわたる長さに形成される。更に言えば、前記カバー主体20aは、図2に示すように、その長さLが使用時に長さ方向に移動されてもカバー主体20aの一端又は両端がキャップ11から外れて脱落しない長さ、つまり、カバー主体20aの両端部をキャップ11に被せて取り付けた際に、カバー主体20aの両端部に、キャップ11を覆う被せ代21,21が形成される長さに形成することになる。なお、長すぎる場合には、カバー主体20aの端部を両端のキャップ11,11の間隔に合わせて適宜切断して調節することになる。
【0021】
一方、該カバー主体20aの周面には長さ方向の全長に亘って切割り22が形成される。
【0022】
上記切割り22は、前述したように、カバー主体20aの両端部をキャップ11,11の周面に嵌め付け装着したとき、つまり使用状態においてこの切割り22が完全に閉塞されるように切割れた縁同士が互いに重なり合う重なり代23,23を形成する。
【0023】
尚、互いに重なり合う重なり代23,23の縁、つまり切割り22の縁24a,24bは、図1に示すように、傾斜面に形成してあり、この傾斜面24は、外側の重なり代23の縁24aは内側に向けて傾斜面に、内側の重なり代23の縁24bは外側に向けて傾斜する傾斜面にして、前述したように重なり代23を素材の復元力を利用して重ね合わせるときに縁24a,24b同士が衝き合って引っ掛からず、円滑に重ね合わせることができるようにしてある。
【0024】
前記重なり代23の幅Wは、キャップ11の外径の大きさに合わせて製造時に増減することになる。この幅Wは、前記カバー主体20aを取り付けたときに、重なり代23が確実に重なり、切割り22の口を塞ぐことのできる幅とする。このように重なり代23が切割り22の口を塞ぐことにより、蛍光灯1が破損したとき、切割り22の部分からその破片等が飛び出すのを防止することができ、また外からの水の浸入も防ぐことができる。
【0025】
なお、コストの削減や、カバー主体20aの拡径作業を容易にする上から、カバー主体20aを薄く形成した場合には、円筒強度が低下することが考えられる。この場合、前記重なり代23は、前述したように切割れた縁同士が重なり合って二重部分を形成することから、カバー主体20aの円筒強度を高める補強帯域を形成することになる。このことから、この重なり代23の幅Wが大きければ大きい程カバー主体20aの円筒強度は高くなる。
【0026】
一方、カバー主体20aは、材料として弾性復元力を有する合成樹脂から選択されるが、具体的には、ポリカーボネート等の保形性を有するものが望まれる。ここで言う保形性とは、外部から衝撃が加わっても容易に変形して破れたりしない特性を指し、素材によっても左右されるが、少なくともガラス管2の破片や外的衝撃等で破損しない程度のものが望まれる。
【0027】
さらに、カバー主体20aは、透光性を有することが求められる。本実施例ではカバー主体20aは透明である。蛍光灯1が光源としての機能を損なうことがなければ、着色された半透明であってもよい。
【0028】
また、カバー主体20aは紫外線遮蔽性を有することが好ましい。カバー主体20aに配合される紫外線防止剤としては、例えばベンゾフェノン系、あるいはベンゾトリアゾール系、あるいはシアノアクリレート系の材料から選ばれることが望ましい。これによって、紫外線は約99%カットされ、褪色抑制や防虫効果を得ることができる。
【0029】
次に、前記カバー主体20aを前記キャップ11に取り付ける手順について説明することにする。
まず、図4に示すように、カバー主体20aの前記切割り22を押開き拡径させ、拡径させたことにより開放される切割り22を通して、カバー主体20aの内部に蛍光灯1を受け入れる。次に、カバー主体20aの両端部の被せ代21を、前記キャップ11の外周面12に被せることができる位置に位置決めを行う。次に、カバー主体20aを素材の復元力によって縮径させて、前記開放された切割り22を閉塞させる。このとき、前記カバー主体20aの両端である被せ代21は前記キャップ11の外周面12を緊締することになり、装着を完了することになる。
こうしてカバー主体20aは隙間3を有した状態で蛍光灯1を覆うことができる(図1、図2を参照)。
【0030】
なお、当該実施例においては、理解を容易にするために、前記重なり代23を横向きの状態、つまり手前側に図示したが、前記蛍光灯1の外観を損なわないようにするため、前記筒状部材の重なり代23は、装着した状態においてガラス管2の上方に位置させるとよい。
【0031】
上述したように、カバー主体20aは、直径がキャップ11の外径より大径であって、周方向の長さが、前記切割り20aの縁が重なり代23を形成できる長さであるため、蛍光灯1及びキャップ11を完全に覆うことができ、蛍光灯1の破片の飛散、蛍光灯1の破損を防止することができるとともに、キャップ11の外径の変化に対しても対応するため、この重なり代23の重なり量の変化によって取り付けることが可能である。
【0032】
また、カバー主体20aは、被せ代21がキャップ11を緊締し、固定されるため、安定性を有し、衝撃等を受けたときでも簡単には脱落することはなく、従って、破損時の破片等も飛び出すことはない。
さらに、カバー主体20aは、図3(a)に示すように、被せ代26がキャップ11に密着し、蛍光灯1のガラス管2との間に、図3(b)に示すように、隙間3を有して保持される結果、カバー主体20aが外から衝撃等を受けたときでもこの隙間3が緩衝性を発揮し、蛍光灯1を保護することができる。
【0033】
また、カバー主体20aを切割り22から押開いて拡開するだけで、蛍光灯1から外すことができ、球切れに際しての交換作業が行えると同時に、再装着にあったっては、復元力によって緊締することができるので、着脱の作業性に優れ、取り付けの器具も要しないため、便利である。勿論、この様な特性から既存の蛍光灯装置にも後付けによって装着することができ、HACCP対応が可能である。
【実施例2】
【0034】
図5は、本発明に係る蛍光灯防護カバーの実施例2を示すものである。図5は本発明による蛍光灯防護用カバーにテープ30を装着した状態の斜視図を示す。なお、図中の符号において、図1〜図4と同一の符号は同一の部所を示すので、重複説明を省略する。
【0035】
この実施例に示す蛍光灯防護用カバーは、以下に説明するように、前記切割り22及び前記カバー主体20aの両端部と前記キャップ11との間をテープ30によってシールする場合である。
テープ30は、カバー主体20aをキャップ11,11に装着した状態において、カバー主体20aの切割り22の全長に亘って貼着される。また、このテープ30は、図示するように、カバー主体20aの両端部と前記キャップ11との間に装着することもある。
前記テープ30は、塩化ビニールテープやフッ素テープが好適である。中でも、アルミなどの金属製のテープを用いた場合には、切割り22を上向きにしたとき上部に装着することになることから、テープ30が反射面を形成することになるので、蛍光灯1の光を反射して光量を増加させることができる。
【0036】
このように、切割り22、そしてカバー主体20の両端部と前記キャップ11との間をテープ30によって塞ぐようにすると、蛍光灯1の落下時等、強い衝撃が加わった場合でも、蛍光灯1の飛散を完全に防止することができる。また、重なり代23の幅が狭い場合等にわずかに生じる隙間を塞ぐこともできるので、より確実に蛍光灯を防護することができることになる。
【実施例3】
【0037】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図6は本発明による蛍光灯防護用カバーにスペーサ40を装着した状態を示す。なお、図中の符号において、図1〜図5と同一の符号は同一の部所を示すことから、重複説明を省略する。
【0038】
本実施例のカバー主体20aを、110W、86W等の長尺の蛍光灯に用いる場合、キャップ11に取り付ける場合には、カバー主体20aの弾性復元力が全長に亘って著しく作用することからカバー主体20aの長さ方向の中央部が支えを有しないため細くなってしまう結果、蛍光灯1と接触する可能性がある。本実施例は、このような事態に備えて、以下に説明するように縮径防止のスペーサ40を取り付けた場合を示している。
【0039】
スペーサ40は、本実施例では、図6に示すように断面C字形のスペーサ40aまたは断面円形のスペーサ40bであり、縮径方向に弾性を有する素材から成り、ここではシリコン製である。スペーサ40の外径は、キャップ11の外径と同一か、僅かに小さく、内径は蛍光灯1に取り付けたときに蛍光灯1に密着する径にしてある。
【0040】
スペーサ40aは、蛍光灯1にキャップ11を取り付ける前に、蛍光灯1の端から差し通し、前記ガラス管2を貫通させた状態で取り付ける。
また、スペーサ40bは、前記カバー主体20aを取り付ける前に、C字形の開口部41を押し開き、ガラス管2の中央部に押し付け被せるようにして取り付ける。
【0041】
このように、ガラス管2にスペーサ40を取り付けることにより、蛍光灯1が長尺の場合であってもガラス管2とカバー主体20aとの間にスペーサ40が介在することによって隙間を適切に確保することができる。
【0042】
なお、本発明に係る蛍光灯防護用カバー及び蛍光灯装置は、前記実施例1〜3に記載したような防水ソケットに用いるのみでなく、一般の蛍光灯用ソケットにも適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、本発明による蛍光灯防護用カバーを取り付けた状態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明による蛍光灯防護用カバーを取り付けた状態の正面図である。
【図3】図3(a)は、図2のA−A断面図であり、図3(b)は、図2のB−B断面図である。
【図4】図4は、本発明による蛍光灯防護用カバーの取り付け方法を示した斜視図である。
【図5】図5は、本発明による蛍光灯防護用カバーにテープを装着した図である。
【図6】図6は、本発明による蛍光灯防護具カバーにスペーサを取り付けた図である。
【符号の説明】
【0044】
X 蛍光灯器具本体
1 蛍光灯
2 ガラス管
3 隙間
10 ソケット部
11 キャップ
12 外周面
13 滑り止め面
14 内周
15 パッキン
20 蛍光灯用防護カバー
20a カバー主体
21 被せ代
22 切割り
23 重なり代
24 傾斜面
24a,24b 縁
30 テープ
40 スペーサ
40a 断面円形のスペーサ
40b 断面C字形のスペーサ
41 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性及び弾性を有する合成樹脂を材料に円筒形に形成されるカバー主体は蛍光灯器具本体に相対向して設けられるソケット部にそれぞれ装着される装着部材間に渡る長さに形成すると共に、周面には長さの全長に亘る切割りを形成してなり、使用時には前記切割りを押開き拡径させることで開放される該切割りを通してカバー主体内部に蛍光灯を受け入れる一方、素材の復元力により縮径させて前記開放する切割りを閉塞し、前記蛍光灯を被覆すると同時に、カバー主体の両端部において前記装着部材を緊締し、前記蛍光灯器具本体に装着することを特徴とした蛍光灯防護用カバー。
【請求項2】
装着部材は、蛍光灯管の直径よりも大径であることを特徴とした請求項1に記載の蛍光灯防護用カバー。
【請求項3】
カバー主体は、使用時の縮径した状態において周方向の長さが切割りの縁同士が重なり合う長さであることを特徴とした請求項1または2に記載の蛍光灯防護用カバー。
【請求項4】
カバー主体は、紫外線遮蔽性を有することを特徴とした請求項1乃至3のいずれかに記載の蛍光灯防護用カバー。
【請求項5】
カバー主体は、使用時において切割り及び前記カバー主体の両端部とキャップとの間を水密にシールしてなることを特徴とした請求項1乃至4のいずれかに記載の蛍光灯防護用カバー。
【請求項6】
蛍光灯器具本体に相対向して設けられるソケット部にそれぞれ装着される装着部材と、
透光性及び弾性を有する合成樹脂を材料に円筒形に形成し、前記装着部材間に渡る長さを有し、且つ長さの全長に亘る切割りを周面に形成するカバー主体とを備え、
使用時には前記カバー主体を前記切割りを押開き拡径させることで開放させ、該切割りを通してカバー主体内部に蛍光灯を受け入れる一方、素材の復元力により縮径させて前記開放する切割りを閉塞すると同時に、該カバー主体の両端部において前記装着部材を緊締することにより前記蛍光灯器具本体に装着され、前記蛍光灯を被覆することを特徴とした蛍光灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−311155(P2008−311155A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159574(P2007−159574)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(507120773)中川化成株式会社 (4)
【Fターム(参考)】