説明

蠕動ポンプ、及びそのためのホースカートリッジ

ホースを蠕動ポンプ(1)に取り外し可能に取り付けるためのホースカートリッジ(2)であって、前記蠕動ポンプ(1)が前記ホースを通じて流体を送り出すためのローラーホイール(3)を備え、前記ホースカートリッジ(2)は、開口部を包囲する閉じたループを実質的に描き、前記ホースカートリッジ(2)が作動位置で蠕動ポンプ(1)に取り付けられる場合に、該開口部を通じて前記ローラーホイール(3)が延在する、ホースカートリッジ(2)。ホース(h)を備えるそのようなホースカートリッジ(2)をそのような蠕動ポンプ(1)に取り付ける方法であって、b)前記蠕動ポンプの保持ロッド(17)を前記ホースカートリッジ(2)の保持部分(7)内に導入するステップと、c)前記ホースカートリッジ(2)の作動位置が到達されるまで、前記保持ロッド(17)によって画定された軸(A)に関して前記ホースカートリッジ(2)の回転運動を実行するステップと、を備える、方法。それにおいて、保持ロッド(17)及び固定バー(15)の両方は、前記ローラーホイール(3)の回転軸(R)に対して略平行に延在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、蠕動ポンプに関し、より具体的にはそのためのホースカートリッジに関する。本願発明は、特許請求の範囲に記載された方法及び装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
蠕動ポンプは周知であり、送り出される流体が特にクリーンな状態を維持しなければならない場合、例えば水質分析において幅広く使用される。送り出される流体を含んでいる弾性材料のホースは、咬合表面を有するホースカートリッジに取り付けられており、該ホースは、前記咬合表面と蠕動ポンプのローラーホイールの複数のローラーとの間に位置し、それによって、ローラーホイールが回転する場合に、流体は、ホース内で移動する。一般的に、液体材料又は気体材料だけでなく、顆粒状材料などの固体材料も、この方法で送り出されることができる。液体のポンピングは特に、本願発明とって興味を起させる。
【0003】
特許文献1から、ホースカートリッジが周知である。該ホースカートリッジは、咬合表面が位置する片持ちばり型アームを有する。ねじは、片持ちばり型アームの片持ちばり運動(cantilever movement)のための停止部を提供しており、それ故に、該ホースカートリッジが対応する蠕動ポンプに取り付けられる場合に、前記ホースに作用された圧力を調整することを可能にする。
【0004】
特許文献2において、複数チャンネル型の蠕動ポンプが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願第2004/0057856号明細書
【特許文献2】米国特許第5 846 061号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明の一の目的は、新しい種類のホースカートリッジ及び対応する蠕動ポンプを生み出すことである。さらに、ホースカートリッジに蠕動ポンプを取り付けるための各方法は提供されるだろう。
【0007】
本願発明の他の目的は、蠕動ポンプにおいて、高い精度及び高い再現性を達成する方法を提供することである。
【0008】
本願発明の他の目的は、ホースカートリッジを蠕動ポンプに単純に取り付けることを可能にする可能性を提供することである。
【0009】
本願発明の他の目的は、ホースカートリッジを蠕動ポンプに取り付けることの高い程度の再現性を可能にする可能性を提供することである。
【0010】
本願発明の他の目的は、さらに十分に頑強に設計される一方、ローラーホイールの回転軸のための比較的弱いベアリングが設けられることができる蠕動ポンプを提供することである。
【0011】
さらなる目的は、以下の説明及び実施形態から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
それらの目的の少なくとも1つは、特許請求の範囲に記載された装置及び方法によって少なくとも部分的に達成される。
【0013】
該ホースカートリッジは、ホースを蠕動ポンプに取り外し可能に取り付けるためのホースカートリッジであって、前記蠕動ポンプが前記ホースを通じて流体を送り出すためのローラーホイールを備えている、ホースカートリッジである。前記ホースカートリッジは、開口部を包囲する閉じたループを実質的に描き、前記ホースカートリッジが蠕動ポンプに取り付けられる場合に、該開口部を通じて前記ローラーホイールが延在する。
【0014】
これは、高い程度の剛性及び機械的安定性を提供するとともに、僅かな材料のみを使用して比較的小さな全体的な設計を可能にする。
【0015】
前記ホースは一般的に、可撓性チューブである。
【0016】
前記ホースカートリッジはまた、ホースを蠕動ポンプに取り付け、且つホースを蠕動ポンプから取り外すためのホースカートリッジとして考慮されることができる。
【0017】
前記ローラーホィールはまた、ポンプヘッド(pump head)として言及される。
【0018】
一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、略リング状の形状とされており、この「リング」との用語は、円形状を暗示していない。
【0019】
特に重要であり、且つ前述した実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、前記蠕動ポンプは、回転蠕動ポンプ及び/又はチューブポンプとされる。
【0020】
特に、動作中に、前記ローラーホイールは、略固定された回転軸の周りで回転しており、前記ホースの活動区間(active section)は開ループを描き、より具体的には、360°以下、一般的には270°以下、より一般的には最大でも180°の円形の一部、を描く。“活動区間”下では、我々は、前記ホースカートリッジが蠕動ポンプに取り付けられ、且つ蠕動ポンプが動作している場合、前記ローラーホイールと相互作用する(すなわち、前記ローラーホイールによって圧縮される)、前記ホースのその活動区間を理解する。
【0021】
1つ又は複数の前述された実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、閉じたループによって包囲された前記開口部は、前記ローラーホイールを受容するための開口部として言及され、又は、簡単に「受容開口部」として言及される。前記受容開口部はまた、前記ローラーホイールがその内部に挿入される前記閉じたループによって取り囲まれた開放空間であるように考慮されることができる。
【0022】
1つ又は複数の前述された実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、前記閉じたループは開放空間(受容開口部)を取り囲み、該開放空間内に、前記ローラーホイールがポンプ動作中に位置する。
【0023】
1つ又は複数の前述された実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、平面において閉じたループを描いており、該ホースカートリッジが蠕動ポンプに取り付けられる場合に、前記平面は、前記ローラーホイールの回転軸に対して略垂直とされており、前記ホースは前記平面内に実質的に配置される。
【0024】
1つ又は複数の前述された実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、少なくとも3つのローラーは、該ローラーホイール内に設けられる。典型的には、4つ以上又は5つ以上のローラーが設けられる。
【0025】
1つ又は複数の前述された実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、前記ローラーホイールの複数のローラーは実質的に、回転可能な円柱形状部材とされる。
【0026】
1つ又は複数の前述された実施形態と組み合わせることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジの形状は、カートリッジ平面を画定しており、前記閉じたループは、前記カートリッジ平面内に配置される。前記ホースカートリッジが蠕動ポンプに取り付けられる場合に、前記ローラーホイールの回転軸は、前記カートリッジ平面に対して略垂直に配置されるであろう。前記ホースが前記ホースカートリッジ内に挿入された状態で、前記ホースは実質的に、前記カートリッジ平面内に配置される。
【0027】
前述した実施形態に言及する一の実施形態において、前記咬合表面は、前記カートリッジ平面に対して略垂直に位置合わせされる。
【0028】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジのレバー部材のレバー運動(lever movement)の方向は、実質的に前記カートリッジ平面内に存在する(レバー部材が以下に詳細に記載される)。
【0029】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、正確に1つのホースのためのホースカートリッジである。
【0030】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、一体的に形成されたメイン部品と、追加のばね部材又は1つ以上のばね部材の部品から少なくとも実質的に形成される、又はより少なくとも実質的に成る。
【0031】
これは、単純な製造及び頑丈な設計を可能にする。
【0032】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは実質的に、ポリマーから製造される。異なる材料又は複数の材料の組み合わせは可能であり、それらは、完全に又は部分的に金属から成るホースカートリッジを含む。該ホースカートリッジは、レバー部分の少なくとも1部を除いて完全に剛体とされることができ、ある程度の可撓性は提供されるであろう。また、レバー部分はさらに以下に記載される。
【0033】
1つ又は複数前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、咬合表面を形成する第1のフレーム区間であって、前記咬合表面が少なくとも略円形状の湾曲部を有する、第1のフレーム区間と、前記第1のフレーム区間に隣接し、前記咬合表面に隣接する表面を形成し、且つ略円形状の湾曲部より弱い湾曲部を有する第2のフレーム区間と、を備えている。これは、回転運動によって、該ホースカートリッジを蠕動ポンプに取り付けることを支援する、又は可能にする。
【0034】
前述した実施形態に言及する一の実施形態において、前記少なくとも略円形状の湾曲部は、前記ローラーホイールの回転軸に対して略垂直な平面内に配置される。
【0035】
咬合表面に関しては、前記蠕動ポンプが動作中である場合に、前記ホースは、前記咬合表面と前記ローラーホイールの複数のローラーとの間で圧縮される、又は言い換えると、前記ホースが該ホースカートリッジ内に挿入された状態で、前記ホースの活動区間が前記咬合表面に隣接し、前記咬合表面と接触状態となる。
【0036】
前記円形状の湾曲部の半径(radius of said circular curvature)は、該ローラーホイールの外径と該ホースの壁厚さとによって実質的に決定される。
【0037】
前記咬合表面を記載した1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記咬合表面は、略ストリップ状とされる、より具体的には、その延長部の方向で前記略円形状の湾曲部を有しており、且つその延長部に対して垂直な方向で略平坦(すなわち、平ら(level))であるストリップに似ている。
【0038】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、該ホースカートリッジは前記ホースを備える。
【0039】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、該ホースカートリッジは、該ホースカートリッジを蠕動ポンプの保持ロッドに回転可能に固定するための保持部分を備える。
【0040】
これは、回転運動によって該ホースカートリッジを取り付けることを可能にする。
【0041】
前述した実施形態に言及する一の実施形態において、前記保持部分は、円柱形状のジャケット(cylinder jacket)を実質的に描く形状を完全に又は部分的に包囲する。
【0042】
特に、それは、180°以上且つ315°以下の角度によって前記形状を部分的に包囲する。これは、クランプによって前記保持ロッドに前記ホースカートリッジを取り付けることを可能にする。
【0043】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、該ホースカートリッジは、ばね部分とレバー部分とを備える。その構成において、前記レバー部分は、
−前記レバー部分が前記ホースカートリッジの略残りの部分に固定される固定端部と、
−前記ばね部材によってばね押しされた(spring−loaded)ばね押し端部と、
−前記ばね押し端部における固定表面と、
−前記固定端部と前記固定表面との間にあり、且つ前記固定表面に隣接するスライド表面と、
を備えており、前記固定表面及び前記スライド表面は、180°より略大きな角度を形成する。
【0044】
これは、前記ホースカートリッジを蠕動ポンプに取り付ける場合に、ホースカートリッジの明確に定義された固定位置に到達することを可能にする。
【0045】
十分に大きな力が、追加の別個のばね部材なしで前記レバー部分のみによって該固定バーに作用されることができるような方法で、別個のばね部材を不要にし、且つ前記レバー部分を設計することは、可能である。
【0046】
特に、前記角度は、210°以上になり、より具体的には225°以上になる。
【0047】
前記固定表面を記載した1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記固定表面又は少なくともその大部分は、略平坦とされる。
【0048】
前記固定表面を記載した1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、該ばね部材によって作用された力は、前記固定表面に対して略垂直に向けられており、特に前記固定表面に対して30°以内に向けられており、より具合的には、前記固定表面に対して20°以内に向けられている。さらに、前記力は好ましくは、ローラーホイールの回転軸に対して垂直な平面内に実質的に載置している方向に沿って向けられる。
【0049】
前記ばね部材及び前記レバー部分を記載した1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、それらが、前記ホースカートリッジを前記蠕動ポンプに固定するために設けられ、より具体的には、前記ホースカートリッジを前記蠕動ポンプの固定バーに固定するために設けられ、特に上記の保持ロッドに関して、特にホースカートリッジを回転させることによって、ホースカートリッジを固定位置又は作動位置に至らせる場合に、固定バーがスライド表面に沿ってスライドすることを可能にするために設けられる。該固定位置において、ホースカートリッジは、クランプ方式で固定されることができる。
【0050】
該ホースがローラーホイールの複数のローラーによって圧縮される力は、レバー部分と併せて、ばね部材によって作用された力によって決定され、それ故に、非常に明確に画定されることができる。
【0051】
前記固定表面はさらに、前記ホースカートリッジの傾斜を避ける。前記固定表面は、カートリッジ平面に対して垂直な平面で延在しており、ローラーホイールの回転軸に沿った方向へのその延長部は、前記固定バーとの相互作用によって、カートリッジ平面がローラーホイールの回転軸に対して少なくとも略垂直な状態を維持することを確実にする。これは、特に上記の保持部分と併せて適用する。
【0052】
前記レバー部分とともに、前記ばね部材は、特に上記の保持部分及び保持ロッドと併せて、前記ホースでの所定の張力を確実することを可能にする。これは、機械的張力から、より具体的には軸を傾斜させる力から、ローラーホイール(より具体的には、その回転軸)を取り除き、それ故に、回転軸のための比較的単純なベアリングを有する蠕動ポンプを設計することを可能にする。
【0053】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、前記カートリッジが蠕動ポンプに取り付けられる場合に、特に蠕動ポンプのポンプ動作中に、蠕動ポンプの回転軸に対するホースカートリッジの傾斜を防止するために、例えば固定表面に隣接して、及び/又は固定表面の反対側で、軸方向位置付け部材、例えば、突起などの突出部又は突出部分を備える。該ホースカートリッジのそのような傾斜を通じて、前記ホースは、軸方向に変位した状態になる場合があり、それによって、前記ローラーホイールの複数のローラーと前記咬合表面との間で圧縮されることを中止し、それ故に、ポンピングは、妨害されるであろう。そのような軸方向位置付け部材は、例えば、蠕動ポンプの固定バーと相互作用することができる。
【0054】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、前記ホースカートリッジを取り付ける場合に、該ホースカートリッジの極端な回転(too far rotation)を妨げるための停止部材を備える。特に、この構成において、前記停止部材は、前記蠕動ポンプの固定バーと相互作用する。
【0055】
前記停止部材から突出する突出部として軸方向位置付け部材を具体化することは、可能である。
【0056】
1つ又は複数の前述した実施形態と組み合わせられることができる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは、前記ばね部材及び前記レバー部分を除いて、場合により前記保持部分又はその一部を除いて、実質的に剛性である(蠕動ポンプに取り付ける間/蠕動ポンプから取り外す間に、且つ、蠕動ポンプの動作中、実質的に変形しない状態のままである)。
【0057】
前記蠕動ポンプは、略固定された回転軸に関して回転可能なローラーホイールと、本願発明に記載された少なくとも1つのホースカートリッジであって、ホースを備える、ホースカートリッジと、を備える。
【0058】
前述の実施形態に言及する一の実施形態において、蠕動ポンプは、保持ロッド及び固定バーであって、前記保持ロッド及び前記固定バーが前記回転軸に対して略平行に位置合わせされる、保持ロッド及び固定バーと、前記保持ロッドの端部領域、前記固定バーの端部領域、及び前記回転軸の端部領域を機械的に相互連結する固定プレートと、を備える。
【0059】
これは、前記回転軸を安定させるためのものであり、前記回転軸から機械的な応力を得る。
【0060】
蠕動ポンプに取り付けられる場合に、前記ホースカートリッジは通常、前記固定プレートと前記蠕動ポンプのハウジングとの間に(その軸方向位置に対して)配置されるであろう。そして、前記ハウジングは、前記回転軸を回転させるための駆動部を少なくとも含む。
【0061】
例えば、前記固定プレートは、金属からなる略平坦な片とされる。
【0062】
垂直の視点から見ると、本願発明は、略固定された回転軸に関して回転可能なローラーホイールと、保持ロッド及び固定バーであって、前記保持ロッド及び前記固定バーが前記回転軸に対して略平行に位置合わせされる、保持ロッド及び固定バーと、前記保持ロッドの端部領域、前記固定バーの端部領域、及び前記回転軸の端部領域を機械的に相互連結する固定プレートと、を備える蠕動ポンプを備える。
【0063】
本願発明は一般的に、本願発明に記載の対応するホースカートリッジの特徴を有する蠕動ポンプを備えており、その逆も成り立つ。蠕動ポンプの複数の利点は、対応するホースカートリッジの複数の利点に基本的に対応しており、その逆も成り立つ。
【0064】
前記方法は、ホースを備えるホースカートリッジを蠕動ポンプに取り付ける方法であって、前記蠕動ポンプが、前記ホースを通じて流体を送り出すためのローラーホイールと、保持ロッドと、固定バーと、を備える、方法である。その方法において、前記保持ロッド及び前記固定バーの両方は、前記ローラーホイールの回転軸に略平行に延在する。そして、該方法は、
b)前記保持ロッドを前記ホースカートリッジの保持部分内に導入するステップと、
c)前記ホースカートリッジの作動位置が到達されるまで、前記保持ロッドによって画定された軸に関して前記ホースカートリッジの回転運動を実行するステップと、
を備える。
【0065】
前記方法の一の実施形態において、ステップb)は、特に押圧によって、より具体的には前記保持部分の開口部を通じて前記保持ロッドを押圧することによって、前記保持ロッドを前記保持部分内に把持するステップを備え、特に、前記押圧は、前記保持ロッドに対して略垂直な力を前記ホースカートリッジに適用することによって達成される。
【0066】
前述した方法の実施形態と組み合わされる一の実施形態において、前記ステップc)中で、前記回転運動によって、前記固定バーが前記ホースカートリッジのレバー部分のスライド表面上でスライドされ、前記保持ロッドによって画定された前記軸に関して前記ホースカートリッジをさらに回転させることによって、前記レバー部分の固定表面が、前記レバー部分のばね部材によって前記固定バーに対して押圧され、それ故に、前記ホースカートリッジを前記作動位置に保持する。
【0067】
1つ又は複数の前述した方法の実施形態と組み合わされる一の実施形態において、前記ホースカートリッジは受容開口部を備え、前記方法は、前記ステップb)の前に、ステップa)前記回転軸、前記保持ロッド及び前記固定バー上で、前記受容開口部を有する前記ホースカートリッジを移動させるステップであって、前記固定バーが前記受容開口部を通じて延在するステップを備える。
【0068】
本願発明は、本願発明による対応するホースカートリッジの特徴を有する蠕動ポンプ及び/又は本願発明による蠕動ポンプにホースカートリッジを取り付けるための方法も実質的に備えており、その逆も成り立つ。
【0069】
該方法の利点は、対応する装置の利点に基本的に対応しており、その逆も成り立つ。
【0070】
さらなる実施形態及び利点は、従属請求項及び図面から明らかになる。
【0071】
以下に、本願発明は例示及び添付の図面によってより詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】ホースが取り付けられていないホースカートリッジの正面図を示す。
【図2】図1のホースカートリッジの斜視図を示す。
【図3】図1及び図2のホースカートリッジの斜視図を示す。
【図4】ホースが示されていないがホースカートリッジが取り付けられた状態の蠕動ポンプの詳細の斜視図を示す。
【図5】図4の蠕動ポンプの詳細の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0073】
図面で使用された参照符号及びそれらの意味は、参照符号のリストに集約される。実質的に同一の部品又は同様の部品には、同一の参照符号が付与される。記載された実施形態は、例示として意味されており、本願発明を限定するものではない。
【0074】
さらに上記の説明において、ホースカートリッジ及び蠕動ポンプがかなり詳細に既に記載される。それ故に、同一の技術を使用して、以下の説明において、実施形態は、かなり概略的にのみ部分的に記載されるであろう。さらなる詳細のために、上記の記載を参照していただきたい。
【0075】
図1はホースカートリッジ2の正面図を示し、図2及び図3は、複数の斜視図における同一のホースカートリッジを示す。視認性のために、ホースカートリッジは、ホースが取り付けられていない状態で描かれており、図1にのみ(参照符号hが付された)太い鎖線は、取り付けられたホースhのおおよその位置を概略的に指し示す。
【0076】
以下の説明は実質的に、図1〜図5に言及する。蠕動ポンプ1の詳細な説明は、図4及び図5にのみ示される。図4及び図5は、ホースhが示されていないが、ホースカートリッジ2を取り付けた状態の蠕動ポンプ1の詳細な斜視図を示す。
【0077】
ホースカートリッジ2は一般的に、閉ループ形状を描く。それは一般的にリング形状であり、該“リング”は、円形形状を暗示しない。ホースカートリッジ2によって取り囲まれた開口部は、受容開口部20として言及されている。蠕動ポンプ1に取り付けられる場合に、ローラーホイール3が受容開口部20内に位置する。
【0078】
概略的には、ホースカートリッジ2は、2つの部品、すなわちフレーム部分及び安定化部分を備えるように考慮されることができる。フレーム部分は図1における太く真っ直ぐな鎖線の略上部分であり、安定化部分はその鎖線の略下部分である。フレーム部分は、略C形状の弓形を描いており、且つ特に略T字形状の断面を有する。
【0079】
ホースカートリッジ2は、第1のホース固定位置31と、第2のホース固定位置32とを備える。例えば可撓性チューブなどのホースhは、それらのホース固定位置に固定されることができる。例えば、ホースhには、その両端部のそれぞれにホース連結部が設けられることができ、該ホース連結部はそれぞれ、第1のホース固定位置31及び第2のホース固定位置32で固定される。送り出される材料はその結果、例えば対応するホース連結部が設けられた他のホース(供給ライン)を使用して、ホースカートリッジに、より具体的にはホースhに、さらにより具体的には、第1のホース固定位置31で固定されたホースhの端部に案内されることができる。これは、第1のホース固定位置31に向けられた矢印(open arrow)によって指し示される。
【0080】
例えば、さらなる他のホース(排出ライン又は出力ライン)を使用して、送り出される材料は、類似の方法でホースカートリッジ2から離れるように案内されることができ、送り出された材料の流出方向を指し示す、第2のホース固定位置32から離れるように向けられた矢印を見ることができる。また、対応する連結部は、そのホースの端部を、第2の固定端部32で固定されるホースhのその端部に取り付けるために使用されることができる。
【0081】
概略的には、その第1のホース固定位置31と第2のホース固定位置32との間のホースhの経路に沿って、ホースカートリッジ2のフレーム部材は第1に、第1のホース固定位置31に近接する側から、第1のフレーム区間21と、次いで第2のフレーム区間22と、を備える。第1のフレーム区間21は、(図1において描かれた平面である)カートリッジ平面内で、略円形状を描く。この点で、ホースhの活動区間(active section)は、ホースカートリッジが取り付けられた蠕動ポンプ1のローラーホイール3の複数のローラー13によって圧縮される。それ故に、第1のフレーム区間21は、ホースカートリッジ2の咬合表面(occlusion surface)5を提供し、且つ備えており、該咬合表面5は、カートリッジ平面に対して略垂直に位置合わせされる。
【0082】
第1のフレーム区間21の隣には、第2のフレーム区間22が配置されており、該第2のフレーム区間22は、咬合表面5に隣接する表面6を備えており、該表面は、図1〜図3に示されるように、カートリッジ平面に対して略垂直に位置合わせされる。表面6は、咬合表面5の湾曲部より小さくなる湾曲部をカートリッジ平面内に有する。この主な理由は、以下に明らかになるように、ホースカートリッジ2を回転させることによって、これはホースカートリッジ2を蠕動ポンプ1に取り付けることを可能にすることである。
【0083】
他のフレーム区間は、第2のホース固定端部32に向けてフレーム部分を完成させる。
【0084】
フレーム部分に略反対側に配置された安定化部分は、2つのホース固定位置31、32を相互連結し、保持部分7、レバー部分8、及びばね部分4を備える。それらは、蠕動ポンプ1の複数の部品と共に、すなわち特に固定バー15及び保持ロッド17と共に機能する。
【0085】
ホースカートリッジ2を蠕動ポンプ1に取り付けるために、(ホースhが設けられる)ホースカートリッジ2は、ローラーホイール3が受容開口部20を貫通するように移動される。次いで、保持ロッド17は、ホースカートリッジ2が保持ロッド17に回転可能に把持されるように、保持部分7の横向きの開口部を通じて押し出される。保持ロッド17は、その延長部に沿って軸Aを画定する。ホースカートリッジ2が保持ロッド17に把持された状態で、その軸Aは、図1におおよそ示されるように、位置付けられる。
【0086】
ホースカートリッジ2が次いで、図1における軸Aに隣接した小さな矢印によって指し示された方向に回転される場合に、その最終位置(取付位置)に入ることができるであろう。この作動位置において、ホースhは、一般的に第1のフレーム区間21の領域において、ローラーホイール3と咬合表面5との間で位置付けられる(且つ、圧縮される)であろう。この回転においてカバーされた角度は典型的に、180°以下、より具体的には120°以下、図面に示される場合において90°以下とされる。
【0087】
これから、第2のフレーム区間22が、初期のカートリッジ位置においてローラーホイール3のための空間を提供するように形成されるようにしなければならないことは、明らかである(その位置において、それがローラーホイール3、保持ロッド17、及び固定バー15に亘って移動され、その位置から作動位置は、記載された方法で軸Aに関して回転することによって入れられる)。
【0088】
ホースカートリッジ2の回転中に、固定バー15は、レバー部分8と相互作用し、該レバー部分は、ばね部材4と再び相互作用する。ばね部材4は、ばね40(湾曲した鎖線として図1にのみ概略的に指し示される)と、ばねの一部が位置するばね受容容積42と、スロット41と、前記スロット41内に位置したシート状の金属片などのばね固定部材(図示せず)と、を備える。これは、固定部材とレバー部分8のばね押し端部(spring−loaded end)8bとの間に留まることを確実にする。
【0089】
レバー部分8は、レバー部分8がホースカートリッジ2の残りの部分で(より具体的には、固定部分で)固定された固定端部と、前記ばね押し端部8bと、を備える。それらの間には、スライド表面8f及び固定表面8fがレバー部分8によって形成される。スライド表面8fの反対側には、ばね40を適所に保持する突出部が設けられる。
【0090】
ホースカートリッジ2の回転の第1のフェーズにおいて、固定バー15は、ばね押し端部8bに向けてスライド表面上でスライドするであろう。それによって、ばね部材4のばね40は圧縮され、それ故に、機械的張力を構築するであろう。後続のフェーズにおいて、回転は、スライド表面8sと固定表面8fとの間に形成された縁部が通過するまで続けられ、固定バー15が固定表面8fと接触した状態になる。作動位置は、到達される。スライド表面8sと固定表面8fとの間の角度αは、180°と270°との間であり、より具体的は200°と260°との間である。
【0091】
作動位置において、ばね部材4(より具体的には、ばね40)は、ホースカートリッジ2を蠕動ポンプ1に対して明確に定義された固定位置に保つ力を作用する。これは、ホースhでの明確に定義された張力が、明確に定義され、且つ再現可能なポンプ動作のための良好な前提条件を提供することを確実にする。ホースカートリッジ2を蠕動ポンプ1から取り外すためには、使用者が反対方向にホースカートリッジ2を回転させ、ばね40をさらに圧縮させ、且つ表面8sと表面8fとの間の縁部に亘って移動させるのに十分高い力が作用されなければならない。
【0092】
取付中にホースカートリッジ2の回転運動を本質的に制限するために、固定バー15によって停止される停止部材18が設けられる(図4を参照する)。停止部材18に近接して、突起状の軸方向位置付け部材9が設けられており、該軸方向位置付け部材9は、固定バー15の位置付けスリット19と相互作用する。これは、ホースカートリッジ2が明確に定義された軸方向の位置に位置することを確実にし、且つさらに、ホースカートリッジ2がポンプ動作中に軸方向に傾斜される危険性を最小限にする。「軸方向」との用語は、蠕動ポンプ1のローラーホイール3の回転軸Rの方向に言及する。回転軸Rが透明であるかのように、回転軸Rが図4及び図5に記載されていることに留意すべきである。
【0093】
図4及び図5に示されるように、1つ以上のホースカートリッジ2、例えば2つ、3つ、又は4つのホースカートリッジ2は、1つの蠕動ポンプ1に、又はより具体的には、1つのローラーホイールに取り付けられることができることを提供することは、可能である。この場合において、適切な数の位置付けスリット19は、提供されなければならないであろう。
【0094】
回転軸Rの安定性を提供するために、固定プレート12が設けられる。該固定プレート12は、保持ロッド17及び固定バー15は、蠕動ポンプ1のハウジングの前方プレート10から遠位のそれらの端部で、回転軸R、保持ロッド17、及び固定バー15を全て互いに相互連結し、且つ回転軸R、保持ロッド17、固定バー15に手動で固定される。
【0095】
本願発明は、回転運動によって、革新的な方法で、ホースカートリッジ2を蠕動ポンプ1に取り付け、且つホースカートリッジ2を蠕動ポンプ1から取り外すことを可能にする。より良好なポンピングの安定性及び再現性は達成されることができ、単純な方法で、ホースカートリッジ2及び蠕動ポンプ2の最も良好な機械的安定性は、達成される。
【符号の説明】
【0096】
1 蠕動ポンプ
2 ホースカートリッジ
3 ローラーホイール
4 ばね部材
5 咬合表面
6 表面
7 保持部分
8 レバー部分
8a 固定端部
8b ばね押し端部
8f 固定表面
8s スライド表面
9 軸方向位置付け部材
10 前方プレート、蠕動ポンプハウジングの一部
12 固定プレート
13 ローラー
15 固定バー
17 保持ロッド
18 停止部材
19 位置付けスリット
20 受容開口部
21 第1のフレーム区間
22 第2のフレーム区間
31 第1のホース固定位置
32 第2のホース固定位置
40 ばね
41 スロット(ばね押し部材のための)
42 ばね受容容積
A 軸
h ホース(概略的)
R 回転軸
α 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースを蠕動ポンプ(1)に取り外し可能に取り付けるためのホースカートリッジ(2)であって、
前記蠕動ポンプ(1)が前記ホースを通じて流体を送り出すためのローラーホイール(3)を備え、
前記ホースカートリッジ(2)は、開口部を包囲する閉じたループを実質的に描き、前記ホースカートリッジ(2)が蠕動ポンプ(1)に取り付けられる場合に、該開口部を通じて前記ローラーホイール(3)が延在することを特徴とする、ホースカートリッジ(2)。
【請求項2】
前記ホースカートリッジ(2)は、一体的に形成されたメイン部品と、追加のばね部材(4)又は前記メイン部品に取り付けられたばね部材(4)の1つ又は複数の部品と、から少なくとも実質的に一体的に形成される、又はより少なくとも実質的に成ることを特徴とする、請求項1に記載のホースカートリッジ(2)。
【請求項3】
咬合表面(5)を形成する第1のフレーム区間(21)であって、前記咬合表面(5)が少なくとも略円形状の湾曲部を有する咬合表面(5)を形成する、第1のフレーム区間(21)と、
前記第1のフレーム(21)に隣接する第2のフレーム区間(22)であって、前記咬合表面(5)に隣接する表面(6)を形成し、且つ前記略円形状の湾曲部より弱い湾曲部を有する、第2のフレーム区間(22)と、
を備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のホースカートリッジ(2)。
【請求項4】
前記ホースカートリッジ(2)を蠕動ポンプ(1)の保持ロッド(17)に回転可能に固定するための保持部分(7)を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のホースカートリッジ(2)。
【請求項5】
前記保持部分(7)は、円柱形状のジャケットを実質的に描く形状を完全に、又は部分的に包囲することを特徴とする、請求項4に記載のホースカートリッジ(2)。
【請求項6】
ばね部材(4)及びレバー部分(8)を備え、
前記レバー部分(8)は、
前記レバー部分(8)が前記ホースカートリッジ(2)の略残りの部分に固定される固定端部(8a)と、
前記ばね部材(4)によってばね押しされたばね押し端部(8b)と、
前記ばね押し端部(8b)での固定表面(8f)と、
前記固定端部(8a)と前記固定表面との間にあり、且つ前記固定表面(8f)に隣接するスライド表面(8s)と、
を備えており、
前記固定表面(8f)及び前記スライド表面(8s)は、180°より略大きな角度(α)を形成することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のホースカートリッジ(2)。
【請求項7】
略固定された回転軸(R)に関して回転可能なローラーホール(3)と、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の少なくとも1つのホースカートリッジ(2)であって、ホース(h)を備える、少なくとも1つのホースカートリッジ(2)と、
を備えることを特徴とする、蠕動ポンプ(1)。
【請求項8】
保持ロッド(17)及び固定バー(15)であって、前記回転軸(R)に対して略平行である保持ロッド(17)及び固定バー(15)と、
前記保持ロッド(17)の端部領域、前記固定バー(15)の端部領域、及び前記回転軸(R)の端部領域を機械的に相互連結する固定プレート(12)と、
を備えることを特徴とする、請求項7に記載の蠕動ポンプ(1)。
【請求項9】
ホース(h)を備えるホースカートリッジ(2)を蠕動ポンプ(1)に取り付ける方法であって、
前記蠕動ポンプ(1)が、前記ホース(h)を通じて流体を送り出すためのローラーホイール(3)と、前記ローラーホイール(3)の回転軸(R)に略平行に延在する保持ロッド(17)と、前記ローラーホイール(3)の前記回転軸(R)に略平行に延在する固定バー(15)と、を備えており、
b)前記保持ロッド(17)を前記ホースカートリッジ(2)の保持部分(7)内に導入するステップと、
c)前記ホースカートリッジ(2)の作動位置が到達されるまで、前記保持ロッド(17)によって画定された軸(A)に関して前記ホースカートリッジ(2)の回転運動を実行するステップと、
を備えることを特徴とする、方法。
【請求項10】
前記ステップc)中で、前記回転運動によって、前記固定バー(15)が前記ホースカートリッジ(2)のレバー部分(8)のスライド表面(8s)上でスライドされ、
前記保持ロッド(17)によって画定された前記軸(A)に関して前記ホースカートリッジ(2)をさらに回転させることによって、前記レバー部分(8)の固定表面(8f)が、前記レバー部分(8)のばね部材(4)によって前記固定バー(15)に対して押圧され、
それ故に、前記ホースカートリッジ(2)を前記作動位置に保持することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ホースカートリッジ(2)は受容開口部(20)を備えており、
前記方法は、ステップb)の前に、ステップa)前記回転軸(R)、前記保持ロッド(17)及び前記固定バー(15)上で前記受容開口部(20)を有する前記ホースカートリッジ(2)を移動させるステップであって、前記固定バー(15)が前記受容開口部(20)を通じて延在するステップを備えることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2013−510983(P2013−510983A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538202(P2012−538202)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【国際出願番号】PCT/EP2009/064986
【国際公開番号】WO2011/057663
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(509092409)スワン・アナリティスク・インストゥルメント・アーゲー (2)