説明

血尿判定スケール

【課題】 肉眼的な血尿の程度を判定する際に利用できる、チューブ内に判定液を封入した血尿判定スケールを提供する。
【解決手段】 チューブ(1)の内部に隔壁(2)を設け、その隔壁(2)間に判定液(3)を封入した血尿判定スケールを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、判定液を入れたチューブによる血尿判定スケールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療現場では日常的に血尿の管理が行われている。
しかしながら、肉眼的な血尿の判定には統一された基準はなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これには次のような欠点があった。
(イ)従来、血尿の程度を判定する明確な基準がなく判定者の主観に拠るところが大きかった。そのため、血尿の程度を他者に伝える、また記録することは困難であった。
(ロ)施設によっては、実際の患者もしくは健康人の血液と尿とを用いて混合し、その濃度を変えて数本のスピッツに入れて保存し、これを患者の血尿と見比べることによって血尿の判定に使用していた。
しかしながら、とくに決まった基準がなく各施設で独自に作成されていたために、その施設以外の医療者に血尿の程度を伝えることは困難であった。
また、実際の血液や尿を使用するため長期間の保存や使用ができなかった。
加えて、実際の血液や尿を使用するために、倫理上・衛生上の問題も大きかった。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
チューブ(1)の内部に隔壁(2)を設け、その隔壁(2)間に判定液(3)を封入する。
本発明は、以上の構成よりなる血尿判定スケールである。
【発明の効果】
【0005】
判定液を入れたチューブは軽量で、病室のベッドサイドにも容易に持ち運びが可能であるため、その場で血尿判定スケールとして使用できる。
血尿色にみたてた判定液は、その濃度別に数段階に区分されてチューブ内に封入されるため、肉眼的に判定した血尿の程度のスコア化が可能であり、情報の伝達や記録も容易である。
また、実際の血液や尿を使用していないため、長期間の保存や使用も可能である。
なおかつ実際の血液や尿を使用していないために、倫理上・衛生上の問題は全くない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
透明なプラスチック製またはビニル製の、環状にしたチューブ(1)の内腔に、チューブ(1)と同じ素材でできた隔壁(2)を設ける。その隔壁(2)に隔てられたチューブ(1)の内腔に判定液(3)を封入する。判定液(3)は、血尿色にみたてた数段階の濃度に区分された試薬や染色液を使用する。
本発明は、以上のような構造である。
これを使用するときは、判定液を入れたチューブを病室のベッドサイドに持参し、肉眼的に判定した血尿の程度をスコア化することで、血尿判定スケールとして利用する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の正面図である。
【図2】 本発明の横断面図である。
【図3】 本発明の縦断面図である。
【符号の説明】
【0008】
1 チューブ
2 隔壁
3 判定液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)チューブ(1)の内部に隔壁(2)を設ける。
(ロ)隔壁(2)間に判定液(3)を封入する。
以上の構成よりなる血尿判定スケール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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