説明

血液浄化体

【課題】
この発明は、人体の外皮に接触することによって血液が浄化されるような血液浄化体を提供することを目的とする。
【解決手段】
銅性材、白金性材およびモリブデン性材からなる群より選ばれた第1材と、ブラックシリカ材、ラドン材、ゲルマニウム材、ネオジウム材およびシリカ材からなる群より選ばれた第2材と、酸化チタン材とで構成し、利用者の外皮と接触する接触部に少なくとも前記酸化チタン材を配した。なお、前記接触部を、前記第2材と前記酸化チタン材とを含有する混合被膜層12で構成した。または前記接触部を、前記酸化チタン材を含有する表面コーティング層23で構成し、前記表面コーティング層23の下側に、前記第2材を含有する中間コーティング層22と、カバー基部21とをこの順で配した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば人体の外皮に接触することによって血液が浄化されるような血液浄化体に関する。
【背景技術】
【0002】
食生活の欧米化に伴い、現代病が多く発症する現代において、血液状態が健康に大きく影響することがわかっている。そのような状況下において、マイナスイオンを発生させることで、血液を弱アルカリ化する板状体が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
上記板状体は、トルマリン鉱石の微粉末を含有する塗布液を板状体に塗布して構成している。これにより、マイナスイオンを効率的に発生し、該マイナスイオンにより血液を弱アルカリ性にすることができる。
【0004】
しかし、上記板状体は、様々な病気の元となる酸性血液を弱アルカリ性血液に変化させるものの、血液の成分検査による検査値がその成分の正常な基準値に向かって移行することによって正常化するといった血液自体を浄化することは不可能である。
【0005】
【特許文献1】特開2002−264277号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、人体の外皮に接触することによって血液が浄化されるような血液浄化体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、銅性材、白金性材およびモリブデン性材からなる群より選ばれた第1材と、ブラックシリカ材、ラドン材、ゲルマニウム材、ネオジウム材およびシリカ材からなる群より選ばれた第2材と、酸化チタン材とで構成し、利用者の外皮と接触する接触部に少なくとも前記酸化チタン材を配したことを特徴とする。
【0008】
上記第1材は、銅性材、白金性材およびモリブデン性材からなる群より選ばれた単金属または合金による固体または粉体の材料であることを含む。なお、上記合金は2元合金あるいは3元合金等の複数元合金であることを含む。
上記外皮と接触とは、直接接触、あるいは外皮との間に、例えば布状体等を介在させるような間接接触であることを含む。
上記接触部とは、利用者の外皮と面、線、あるいは点で直接接触あるいは間接接触することを含む。
【0009】
これにより、利用者の外皮が接触部に接触することで血液を浄化することができる。
なお、上記血液の浄化とは、血液の成分検査した際のいずれかの成分の検査値がその成分の正常な基準値に向かって移行することによって、血液が正常化することを含む。また、血液写真によって確認する赤血球が連なる状態(以下「連銭形成」)を分離して分離して解放すること、および/または赤血球の形状が略球状に変形されることによって血液が正常化することを含む。
【0010】
この発明の態様として、前記接触部を、前記第2材と前記酸化チタン材とを含有する層で構成することができる。
上記第2材と前記酸化チタン材とを含有する層とは、ブラックシリカ材、ラドン材、ゲルマニウム材、ネオジウム材およびシリカ材からなる群より選ばれた前記第2材と前記酸化チタン材とを配合した材料で構成し、溶剤、塗料、あるいは接着剤で形成したことを含む。
前記接触部は、前記第1材の表面全面あるいは一部に備えることを含む。
これにより、容易に血液浄化体を構成することができ、それを利用する利用者の血液を浄化することができる。
【0011】
また、この発明の態様として、前記接触部を、前記酸化チタン材を含有する酸化チタン層で構成し、前記酸化チタン層の下側に、前記第2材を含有する第2材層と、前記第1材とをこの順で配して構成することができる。
これにより、それぞれの層の肉厚を適宜設定することによって、所望の血液浄化効果を得ることができる。
【0012】
また、この発明の態様として、粉末状の前記第1材と、前記第2材と、前記酸化チタン材と、可塑性材料とを混合して形成した複合材で構成することができる。
前記可塑性材料とは、熱硬化性材料および熱可塑性材料等を含み、詳しくは、樹脂、ガラスあるいはセラミック等を含む。
上記構成により、液状またはゲル状の可塑性材料に粉末状の前記第1材と前記第2材と前記酸化チタン材とを混合して複合材を形成し、固形化した該複合材によって血液浄化体を形成することができる。
【0013】
これにより、複合材として、上記粉末状の前記第1材と、前記前記第2材と、前記酸化チタン材とを一体に形成しているため、表面が磨耗した場合であっても成分比率は変化しないため、血液浄化体の使用耐久性を向上することができる。
また、複雑な形状の血液浄化体を形成することが容易となる。
【0014】
また、この発明の態様として、前記可塑性材料を、樹脂材で構成することができる。
上記、樹脂材は合成樹脂あるいは天然樹脂であることを含む。
これにより、複雑な形状の血液浄化体を、さらに容易に形成することができる。
また、樹脂製複合材は大量生産に適しているため、血液浄化体の生産コストを低減することができる。
【0015】
また、この発明の態様として、前記銅性材を、質量比40%以上の銅を含む合金で構成することができる。
これにより、多くの種類の合金を使用できるため、上記血液浄化効果を得るとともに、用途に応じた使用材料を選択することができ、利用者の満足度を向上することができる。
【0016】
また、この発明の態様として、血液浄化体を、電子機器の筐体表面に備えることができる。
上記電子機器とは、携帯電話機、パソコン、マウス等のパソコン入力装置、MDプレーヤ等の小型携帯音楽装置、デジタルビデオカメラ等の小型撮影装置、マイク等の音声入力装置、携帯ゲーム機、あるいは携帯ゲーム機の入力装置等を含む。
上記筐体とは、筐体本体、および筐体の一部に備えた操作部等を含む。
これにより、上記電子機器を使用することによって、血液浄化作用を得ることができる。
【0017】
また、この発明の態様として、電子機器の筐体の少なくとも一部を前記銅性材又は白金性材で構成し、電子機器の筐体表面に前記血液浄化体の前記接触部を設けることができる。
これにより、利用者は上記電子機器を使用することによって、血液浄化作用を得ることができる。
【0018】
また、この発明の態様として、生活用品の表面に血液浄化体を形成することができる。
上記生活用品は、指輪、ネックレス、あるいはめがね等の着装品、ナイフ、フォーク、はし、あるいは皿等の食事用品、または、ペン、ライター、あるいはケース等の所持品等であることを含む。
これにより、身の回りの上記生活用品を使用することによって、血液浄化作用を得ることができる。
【0019】
また、この発明の態様として、繊維状に形成した血液浄化体を、編み込んで布状体を構成することができる。
上記布状体は、下着、シャツ、あるいはズボン等の衣服、またはサポータ、マフラー、あるいは帽子等の着用品であることを含む。
これにより、衣服、あるいは着用品を着用することで、血液浄化作用を得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、接触部に外皮を接触することで利用者の血液を浄化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例1】
【0022】
血液浄化シール10を貼付けた状態の血液浄化作用携帯電話1Aの説明図を示す図1、および血液浄化作用携帯電話1Aの拡大中央縦断面図を示す図2とともに、血液浄化シール10と、血液浄化作用携帯電話1Aについて説明する。
なお、図1(a)は二つ折り状態の携帯電話機1の平面図を示し、図1(b)は二つ折り状態の携帯電話機1の底面図を示す。
【0023】
図1に示すように携帯電話機1は、受話部2と送話部3とを上部に備えたヒンジで開閉自在に枢着した構成であり、受話部2の内面側に図示しない表示部と受話スピーカとを備え、送話部3の内面側に図示しないボタンと送話マイクとを備えて構成している。
【0024】
なお、図1(a)に示すように、二つ折り状態の受話部2には平面視長方形の液晶画面4を備え、図1(b)に示すように、送話部3にはバッテリ部7と、アンテナ部6とを備えている。なお、アンテナ部6は伸縮自在な構成となっている。
【0025】
また、図1(a)に示すように、受話部2のケーシング2a(図2)に、液晶画面4を略中心として液晶画面4部分を開口させた血液浄化シール10を貼付けている。
また、図1(b)に示すように、送話部3のバッテリ部7のケーシング3a(図2)に血液浄化シール10を貼付けている。
【0026】
なお、血液浄化シール10は、平面視およそ35mm×45mm程度の大きさであり、拡大詳細図である図2aに示すように、シール台紙11と混合被膜層12とで構成している。
上記シール台紙11は銅製(第1材)の薄膜体であり、携帯電話機1側に接着面を有している。また、シール台紙11の接着面と反対面には、混合被膜層12を重合配置している。
【0027】
混合被膜層12は、ウレタン製の水性塗料に、粉末状のブラックシリカ(第2材)と酸化チタンを配合し、シール台紙11表面に塗布して形成している。また、このときの塗布方法は刷毛塗り塗装であるが、これに限定されず、吹付塗装、焼付塗装あるいは印刷であってもよい。
【0028】
なお、混合被膜層12の肉厚は、シール台紙11の肉厚より薄く、あるいは同程度に形成している。
また、上記ブラックシリカと酸化チタンを配合比率は、混合被膜層12の全体量に対して、質量比2〜12%の範囲内のブラックシリカと、全体量に対する質量比2〜25%の範囲内の酸化チタンとであればよい。
【0029】
次に、被験者の血液成分検査の結果の一覧表を示す図3と、被験者の血液写真の説明図を示す図4および図5とともに、血液浄化作用携帯電話1Aを用いた血液浄化効果確認試験、および試験結果について説明する。
上記血液浄化効果確認試験は、試験開始前に、複数の被験者の喫煙暦、飲酒習慣、および普段の睡眠状態等の生活習慣のアンケートを実施したうえで、予め設定した時間間隔で血液浄化作用携帯電話1Aの使用と収納とを繰り返し、その各時点の被験者の血液を採取して、血液成分検査と血液写真の撮影とを行い、結果を比較する。
【0030】
なお、上記使用とは、折り畳まない開状態の血液浄化作用携帯電話1Aの送話部3を片手で外側から保持している状態を示し、上記収納とは二つ折りの閉状態の血液浄化作用携帯電話1Aをズボンや、ワイシャツのポケットに収納している状態を示す。
したがって、使用時には送話部3に貼り付けた血液浄化シール10を手で接触し、収納時には送話部3および受話部2に貼り付けた血液浄化シール10のいずれかが衣服を介して間接接触する。
【0031】
また、上記時間間隔とは、試験開始後15分間の使用(以下、「第1使用」という)、その後30分間の収納(以下、「第1収納」という)、2度目の15分間の使用(以下、「第2使用」という)、1時間45分の再度の収納(以下、「第2収納」という)、および最後の15分間の使用(以下、「最終使用」という)であることを示す。
【0032】
なお、血液検査は、試験開始前(以下、「試験開始前の採血」という)、試験開始15分後となる第1使用終了後(以下、「開始後15分の採血」という)、試験開始1時間後となる第2使用終了後(以下、「開始後1時間の採血」という)、および試験開始3時間後となる最終使用終了後(以下、「試験終了時の採血」という)の4回において、それぞれ採血したおよそ30ccの血液を用いて行なう。
また、この血液浄化効果確認試験においては、2名の被験者による血液浄化効果を比較している。
【0033】
次に、血液浄化効果確認試験の結果について説明する。なお、図3は被験者ごとの4回分の血液成分検査の結果と各成分の基準値とを示している。また、各成分一覧表は左欄に成分項目を示し、上欄は血液検査用の採血時刻を示している。
図3(a)は被験者Aの血液成分検査の検査値を示している。なお、被験者Aは成人男性であり、肥満体型の喫煙者である。
被験者Aの血液浄化効果確認試験において、複数の成分項目について、正常な管理値の中央値へ向けて収束することが確認できた。
【0034】
特に、図3(a)に示すように、試験開始前の採血の各成分項目の検査値うち、太枠欄に示す無機燐とHDLコレステロールとが基準値範囲をわずかに下回り、中性脂肪が大きく基準値範囲を上回っていることが確認できた。
【0035】
無機燐は、試験開始後15分の採血以降の検査値が上昇して基準値範囲内となり、試験終了時の採血の検査値ではさらに上昇して基準値の中央値に近づいたことが確認できた。
また、HDLコレステロールは、試験開始後15分の採血以降の検査値が上昇し、試験終了時の採血の検査値では基準値範囲内まで上昇したことが確認できた。
【0036】
また、中性脂肪は、試験開始後15分の採血以降の検査値から下降し、試験終了時の採血の検査値では基準値範囲内まで下降しなかったものの、大幅に基準値に近づいたことが確認できた。
なお、上記項目以外の尿酸、カリウム、および血清鉄については、試験開始前の採血の検査値から基準値範囲内にあるが、検査値が基準値範囲の中央値に近づいていくことが確認できた。
【0037】
上記検査結果から、基準値範囲内にない血液成分のみならず、複数の血液成分において基準値範囲の中央値に近づいていくホメオスターシスが確認できた。
なお、ホメオスターシスとは、身体が最も望ましい状態に戻るような作用・働きを指す。
【0038】
次に、図3(b)に示す被験者Bの血液成分検査の結果について説明する。なお、被験者Bは成年男性であり、軽度の肥満体型の喫煙者である。
被験者Bの血液浄化効果確認試験において、複数の成分項目について、正常な管理値の中央値へ向けて収束することが確認できた。
【0039】
特に、図3(b)に示すように、試験開始前は、各成分項目のうち太枠欄に示すカリウム、無機燐、GOT(AST)、GPT(ALT)、LDHおよび総コレステロールの6項目が基準値範囲を超えていることが確認できた。
詳述すると、無機燐および総コレステロールが基準値範囲を下回り、残りのカリウム、GOT(AST)、GPT(ALT)、およびLDHが基準値範囲を上回っている。
【0040】
それぞれの試験開始後の経過については、カリウムは試験開始後15分の採血以降の検査値から下降し、開始1時間後の採血の検査値では基準値範囲の上限値まで下降し、試験終了時の採血の検査値ではさらに下降して基準値範囲の中央値に近づいていることが確認できた。
【0041】
また、無機燐は試験開始後15分の採血以降の検査値から上昇し、開始1時間後採血の検査値では基準値範囲の下限値まで上昇し、試験終了時の採血の検査値ではさらに上昇して基準値範囲の中央値に近づいていることが確認できた。
【0042】
また、GOT(AST)は試験開始後15分の採血以降の検査値から大きく下降して基準値範囲内となり、試験終了時の採血の検査値ではさらに下降して基準値の中央値に近づいたことが確認できた。
また、GPT(ALT)は試験開始後15分の採血以降の検査値から下降し、試験終了時の採血の検査値では基準値範囲内まで下降しなかったものの、基準値に近づいたことが確認できた。
【0043】
また、LDHは試験開始後15分の採血以降の検査値から下降して基準値範囲内となり、試験終了時の採血の検査値ではさらに下降したことが確認できた。
また、総コレステロールは試験開始後15分の採血以降の検査値から上昇したものの、基準値範囲には至らなかったことが確認できた。
なお、上記項目以外のナトリウム、総蛋白、アルブミンおよびALPについては、試験開始前の採血の検査値から基準値範囲内にあるが、試験開始後15分の採血以降の検査値が基準値範囲の中央値に近づいていくことが確認できた。
【0044】
被験者Bの検査結果からも、基準値範囲内にない血液成分のみならず、複数の血液成分において基準値範囲の中央値に近づいていくホメオスターシスが確認できる。
また、図3中のデータとしては記載されていないが、高血圧の被験者が試験終了後、血圧が低下して正常な状態に近づいたことも確認できた。
【0045】
続いて、図4に示す被験者Aの血液写真について説明する。
図4は、左上から(a)試験開始前の採血、右上が(b)開始15分後の採血、左下が(c)開始1時間後の採血、および(d)試験終了時の採血のそれぞれの血液写真を示し、それぞれの血液写真には、血液中の赤血球100が映し出されている。
【0046】
正常な赤血球100は、略球状でそれぞれ分離独立しているのに対して、試験開始前の被験者Aの大部分の赤血球100は、図5(a)に示すように独立せずそれぞれが重なり合って連銭形成によって赤血球集合体101を形成していることが確認できた。また、赤血球100のそれぞれの重なり合いの程度は大きく、それぞれの赤血球100の単体形状を確認できなかった。
一般的に、連銭形成の赤血球集合体101が血液中に増加することによって、血液の粘性が高まるといわれており、被験者Aの血液状態は健康上好ましい状態ではなかった。
【0047】
試験開始後15分の図4(b)に示すように、赤血球集合体101は存在するものの、赤血球100同士の重なり合いの程度が低減し、それぞれの赤血球100の形状が確認できた。
試験開始後1時間の図4(c)に示すように、赤血球100同士の重なり合いの程度がさらに低減していることが確認できた。
試験開始後3時間の図4(d)に示すように、赤血球集合体101は存在するもの、その数は減少し、また、独立した多くの赤血球100が確認できた。また、略球状の赤血球100も確認できた。
【0048】
上記血液写真による経時変化をまとめると、試験開始にともなって赤血球100の連銭形成は徐々に分離して解放され、独立した略球状の赤血球100に近づくことが確認できた。
これにより、図3に示した血液成分検査の検査値では示されない、血液の粘性が低下したことが確認できた。
【0049】
次に、図5に示す被験者Bの血液写真について説明する。
図5も図4と同様には、(a)試験開始前の採血、(b)開始15分後の採血、(c)開始1時間後の採血、および(d)試験終了時の採血のそれぞれの血液写真を示している。
【0050】
試験開始前の図5(a)に示すように、試験開始前の被験者Bの赤血球100は、独立せずそれぞれが重なり合って1つの赤血球集合体101を形成していることが確認できた。
赤血球集合体101を形成している赤血球100の数、およびそれぞれの赤血球100の重なり合いの程度は、被験者Aと比較して劣悪であり、血液の粘性は相当高いと判断される。
【0051】
試験開始後15分の図5(b)に示すように、赤血球集合体101中の赤血球100同士の重なり合いの程度が低減していることが確認できた。
試験開始後1時間の図5(c)に示すように、赤血球100同士の重なり合いの程度が低減し、それぞれの赤血球100単体の形状が確認できた。
試験開始後3時間の図5(d)に示すように、赤血球集合体101は解放されないものの、赤血球100同士の重なり合いの程度がさらに低減していることと、また、少数ではあるが独立した単体の赤血球100の存在することが確認できた。
【0052】
上記血液写真による経時変化をまとめると、図4に示す被験者Aの経時変化と比較して、変化は緩慢であるものの、徐々に連銭形成は分離して解放され、徐々に正常な赤血球100に近づくことが確認できた。
【0053】
上記血液浄化作用携帯電話1Aを用いた血液浄化効果確認試験の試験結果から、受話部2および送話部3に貼り付けた血液浄化シール10に外皮が接触することによって、基準値範囲内にない血液成分のみならず、複数の血液成分においてホメオスターシスがあり、経時変化の速度は被験者によって異なるものの、連銭形成は分離して解放され、正常な血液状態に近づくことが確認できた。
これにより、血液浄化シール10に外皮が接触することによる利用者の血液の浄化効果について証明することができた。
【0054】
したがって、携帯電話機1(図1)に血液浄化シール10(図1)を貼り付けて血液浄化作用携帯電話1A(図1)を構成し、血液浄化作用携帯電話1Aを利用することによって、容易に利用者の血液浄化効果を得ることができる。
また、血液浄化シール10を好みの形状に加工して携帯電話機1に貼り付ければ、血液浄化効果を有するとともに血液浄化作用携帯電話1Aを血液浄化シール10によって装飾することもできる。
【実施例2】
【0055】
次に、第2の実施形態における血液浄化作用携帯電話1Aの拡大中央縦断面図を示す図6とともに、第2の実施形態における血液浄化作用携帯電話1Aについて説明する。
図6に示す第2の実施形態における血液浄化作用携帯電話1Aは、図1に示すような一般的な携帯電話機1の受話部2のケーシング2aおよび送話部3のケーシング3aの外側に血液浄化カバー20を装着して構成している。
【0056】
血液浄化カバー20は、ケーシング2aおよびケーシング3aのそれぞれの外側形状と略同一であり、それぞれの全体を覆うような様態で装着する。なお、血液浄化カバー20は着脱可能に構成してもよい。
なお、図6においては、血液浄化カバー20の装着状態をより明確にするため、ケーシング2aおよびケーシング3aの外側と、それぞれの血液浄化カバー20の内側とに間隔をあけて図示しているが、密着状態で装着してもよい。
【0057】
また、拡大詳細図である図6aに示すように、血液浄化カバー20は、適宜の強度を有する銅製のカバー基部21の外表面にブラックシリカを含有する中間コーティング層22と、中間コーティング層22の外表面に酸化チタンを含有する表面コーティング層23とをこの順で配して3層構造に構成している。
なお、中間コーティング層22、および表面コーティング層23は、刷毛塗り、吹付、焼付あるいは印刷によって形成してもよい。
【0058】
これにより、既存の携帯電話機1に血液浄化カバー20を装着することで、容易に血液浄化作用携帯電話1Aを構成することができる。
また、血液浄化シール10(図2)と比較して、血液浄化カバー20は適宜の強度を有する銅製のカバー基部21を用いて構成しているため、使用耐久性の高い血液浄化作用携帯電話1Aを得ることができる。
また、中間コーティング層22、および表面コーティング層23の層厚を適宜設定することで、容易に所望の血液浄化効果を得ることができる。
この場合も、実施例1と同様の血液浄化効果を得ることができる。
【実施例3】
【0059】
次に、第3の実施形態における血液浄化作用携帯電話1Bの拡大中央縦断面図を示す図7とともに、他の実施形態における血液浄化作用携帯電話1Bについて説明する。
この血液浄化作用携帯電話1Bは、受話部2のケーシング2aおよび送話部3のケーシング3a自体を、粉末状の銅性材、ブラックシリカおよび酸化チタンを含有する樹脂製の複合材で構成して、血液浄化筐体30を形成している。
【0060】
なお、上記樹脂は、合成樹脂の種類を問わず適宜の合成樹脂であればよい。また、樹脂の代用として熱可塑性材料あるいは熱硬化性材料を用いてもよく、例えば、セラミック、ガラス等であってもよい。
【0061】
これにより、血液浄化シール10の貼り付け等の作業を行なわずとも利用者は血液浄化作用携帯電話1Bを利用することによって血液浄化効果を得ることができる。
また、血液浄化シール10(図2)や血液浄化カバー20(図6)では、加工や装着が困難であるような複雑な形状の血液浄化作用携帯電話1Bを形成することができる。
【0062】
また、上記粉末状の前記銅性材と、前記ブラックシリカ材と、前記酸化チタン材とを一体に形成した血液浄化筐体30を用いているため、表面が磨耗した場合であっても成分比率は変化しないため、使用耐久性を向上することができる。
【0063】
さらに、他の実施形態としては、粉末状の銅性材、ブラックシリカおよび酸化チタンを含有する樹脂製の複合材、あるいは、銅性材の外表面に混合被膜層12(図2)又は中間コーティング層22と表面コーティング層23とを外表面側からこの順で配して、日常生活に使用するスプーン、フォーク、あるいは皿等の食器、ライター、あるいはかばんの柄等の所持品、腕時計やネックレス等の着装品、または、雑貨の携帯ケース、椅子あるいはベッド等生活雑貨等に用いてもよい。
また、血液浄化シール10を、携帯電話機1だけでなく、小型携帯音楽装置、パソコン、マウス等の入力装置等の電子機器に貼り付けて用いてもよい。
【0064】
なお、上記実施形態は例示であり、これに限定されず、利用者がその物品を利用する際に外皮が直接接触あるいは間接接触する物品の全部あるいは接触箇所に用いればよい。
これにより、日常生活において、上記物品を利用するたびに、血液浄化効果を得ることができる。
【0065】
また、繊維状の銅性材の外表面に混合被膜層12(図2)または、中間コーティング層22および表面コーティング層23を繊維状の銅性材の外表面側からこの順で被着させた血液浄化作用繊維のみで、あるいは通常の繊維とともに編み込んで、下着、シャツ、あるいはズボン等の衣服、またはサポータ、マフラー、あるいは帽子等の着用品を構成してもよい。
【0066】
これにより、上記衣服、あるいは着用品を着用した際に、接触面に編みこまれた血液浄化作用繊維と利用者の外皮とが接触することで血液浄化効果を得ることができる。
したがって、着用している間、常に血液浄化効果を得ることができる。
【0067】
なお、上記いずれの実施例においても、銅性材の代用として、白金性材、またはモリブデン性材であってもよく、白金性材、またはモリブデン性材と銅性材との混合材であってもよい。
また、同様に、上記いずれの実施例においても、上記ブラックシリカの代用として、ラドン、ゲルマニウム、ネオジウム又はシリカを用いてもよい。
【0068】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の血液浄化体は血液浄化シール10、血液浄化カバー20、および血液浄化作用携帯電話1Bのケーシング2a、またはケーシング3aに対応し
以下同様に、
接触部は、混合被膜層12、表面コーティング層23、および血液浄化筐体30に対応し、
前記第2材と前記酸化チタン材とを含有する層は、混合被膜層12に対応し
前記第2材層は、中間コーティング層22に対応し
酸化チタン層は、表面コーティング層23に対応し
筐体は、血液浄化筐体30に対応し、
電子機器は、携帯電話機1および小型携帯音楽装置、パソコン、マウス等の入力装置等に対応し、
複合材は、粉末状の銅性材、ブラックシリカおよび酸化チタンを含有する樹脂製の複合材に対応し、
生活用品は、日常生活に使用するスプーン、フォーク、あるいは皿等の食器、ライター、あるいはかばんの柄等の所持品、腕時計やネックレス等の着用品、または、雑貨の携帯ケース、椅子あるいはベッド等生活雑貨等対応し、
布状体は、下着、シャツ、あるいはズボン等の衣服、またはサポータ、マフラー、あるいは帽子等の着用品に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】血液浄化シールを貼付けた状態の血液浄化作用携帯電話の説明図。
【図2】血液浄化シールを貼付けた状態の血液浄化作用携帯電話の説明図。
【図3】被験者の血液成分検査の検査値の一覧表。
【図4】被験者Aの血液写真の説明図。
【図5】被験者Bの血液写真の説明図。
【図6】第2の実施形態における血液浄化作用携帯電話の拡大中央縦断面図。
【図7】第3の実施形態における血液浄化作用携帯電話の拡大中央縦断面図。
【符号の説明】
【0070】
1…携帯電話機
1A、1B…血液浄化作用携帯電話
2a,3a…ケーシング
10…血液浄化シール
11…シール台紙
12…混合被膜層
20…血液浄化カバー
21…カバー基部
22…中間コーティング層
23…表面コーティング層
30…血液浄化筐体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅性材、白金性材およびモリブデン性材からなる群より選ばれた第1材と、ブラックシリカ材、ラドン材、ゲルマニウム材、ネオジウム材およびシリカ材からなる群より選ばれた第2材と、酸化チタン材とで構成し、
利用者の外皮と接触する接触部に少なくとも前記酸化チタン材を配した
血液浄化体。
【請求項2】
前記接触部を、
前記第2材と前記酸化チタン材とを含有する層で構成した
請求項1に記載の血液浄化体。
【請求項3】
前記接触部を、前記酸化チタン材を含有する酸化チタン層で構成し、
前記酸化チタン層の下側に、前記第2材を含有する第2材層と、前記第1材とをこの順で配して構成した
請求項1に記載の血液浄化体。
【請求項4】
前記接触部を、
粉末状の前記第1材と、前記第2材と、前記酸化チタン材と、可塑性材料とを混合して形成した複合材で構成した
請求項1に記載の血液浄化体。
【請求項5】
前記可塑性材料を、樹脂材で構成した
請求項4に記載の血液浄化体。
【請求項6】
前記銅性材を、質量比40%以上の銅を含む合金で構成した
請求項1から5のうちいずれかに記載の血液浄化体。
【請求項7】
請求項1〜6のうちいずれか1つの血液浄化体を筐体表面に備えた電子機器。
【請求項8】
筐体の少なくとも一部を前記第1材で構成し、
請求項2又は3に記載の前記血液浄化体の前記接触部を前記筐体表面に設けた電子機器。
【請求項9】
請求項1〜6のうちいずれか1つの血液浄化体を表面に備えた生活用品。
【請求項10】
繊維状に形成した請求項1〜6のうちいずれか1つの血液浄化体を編み込んで構成した布状体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−346067(P2006−346067A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−174634(P2005−174634)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(504422841)株式会社アミティ (3)
【Fターム(参考)】