表示具
【課題】
配線・配管材に対して表示が正しい向きとなり得るように、前記配線・配管材に表示部の向きを直交する2方向への取付可能な、表示具を提供することである。
【解決手段】
配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、 諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備える。前記取付部は、配線・配管材を挟持して配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能とする一対一組の突出体が間隔をあけて複数組形成されてなり、該間隔は配線・配管材を狭持可能な間隔で形成されて配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能である。
配線・配管材に対して表示が正しい向きとなり得るように、前記配線・配管材に表示部の向きを直交する2方向への取付可能な、表示具を提供することである。
【解決手段】
配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、 諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備える。前記取付部は、配線・配管材を挟持して配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能とする一対一組の突出体が間隔をあけて複数組形成されてなり、該間隔は配線・配管材を狭持可能な間隔で形成されて配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LANケーブルや電線管・流体管その他種々の配線・配管材に取り付けられ、前記配線・配管材にその用途、配線・配管先、種々の覚書、その他必要な諸事項を表示させるために使用する表示具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、配線・配管材に諸事項を表示するためのものとしいて特許文献1に示すようなものが知られている。この表示具は、平らな表面をもつ板状の表示部と、表示部の両端近傍から、部分円弧状の内面を有する一対の挟持片が互いに平行に連設され、該挟持片で配線・配管材に取付可能になっている。そして、表示部は諸事項を記載するために通常は長方形状に形成され、配線・配管材に沿って配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−128920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の表示具は、表示部がケーブルに沿った一方向に配置される構成のため、表示部への表示を縦書にして表わしたような場合、配線・配管材が鉛直方向に配置されていた場合、その取付状態において表示の向きが正しくなく、その読取りが困難となり、当該表示の認識において誤認を招き易い。かかる表示は、例えばケ−ブルの集合配線箇所等において各ケ−ブルに当該表示がなされたような場合、その読取りは著しく困難となるといった問題があった。
また、表示部が長方形状に形成されているため、ケーブルの直線部分にしか取り付けることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、配線・配管材に対して表示が正しい向きとなり得るように、前記配線・配管材に表示部の向きを直交する2方向への取付可能な、表示具を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、前記取付部は、配線・配管材を挟持して配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能とする一対一組の突出体が間隔をあけて複数組形成されてなり、該間隔は配線・配管材を狭持可能な間隔で形成されて配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを要旨としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、前記取付部は、前記表示部の裏面に突出する少なくとも3つの突出体を備え、該突出体のうち1の突出体と他の2つの突出体の間でそれぞれ配線・配管材を狭持可能に設けられ、前記1の突出体と前記他の突出体の一方とで配線・配管材を挟持することにより該配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能で、前記1の突出体と前記他の突出体の他方とで配線・配管材を挟持することにより配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを要旨としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の表示具において、表示部は長方形状に形成されて前記第1取付状態は、表示部の長辺側が配線・配管材の長手方向に沿った状態であることを要旨としている。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る表示具によれば、配線・配管材に対して表示部の向きを直交する2方向のいずれかを選択して取付けることができるため、表示部に表示された諸事項の向きに合わせて配線・配管材に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態の表示具を示す斜視図。
【図2】(a)は図1(b)に表示した指示線Xの断面図、(b)は図1(b)に表示した指示線Yの断面図。
【図3】鉛直に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図4】鉛直に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図5】水平に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図6】鉛直に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図7】第1実施形態の表示具の表示部を第1取付状態の向きでケーブルに取付けた状態を示す使用状態参考図。
【図8】第1実施形態の表示具の表示部を第2取付状態の向きでケーブルに取付けた状態を示す使用状態参考図。
【図9】第1実施形態の表示具を屈曲配線されたケーブルに取付けた状態を示す平面図及び斜視図。
【図10】第2実施形態の表示具を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図。
【図11】第2実施形態の表示具をケーブルに取付けた状態を示す斜視図であり、(a)は表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図、(b)は表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図12】その他の実施形態の表示具を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は底面図。
【図13】その他の実施形態の表示具をケーブルに取付けた状態を示す斜視図であり、(a)は表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図、(b)は表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を具体化した第1実施形態の表示具を図1〜図9に基づいて説明する。本発明に係る第1実施形態の表示具1は、合成樹脂製であり、長方形の平板状に形成されて一方の面に配線・配管材の配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示部2が設けられ、他方の面であって表示部の裏側には、前記配線・配管材の外周に取り付けるための取付部3が設けられている。前記表示部は、一方の面に長方形状に凹設された表示スペース21が形成され、当該表示スペース21に諸事項が記された表示シールを貼着したり、書き込むことができるようになっている。
【0012】
前記取付部3は、表示部の裏側(他方の面)から立設した4つの突出体4により構成されている。この突出体4は、それぞれ、表示部2の長辺に沿うように延び、表示部2の短辺方向に対向する突出体4間で配線・配管材を挟持し得るよう設けられて、相対向する一対一組の突出体4が表示部の長辺方向に沿って間隔をあけて二組(4a及び4b、4c及び4d)設けられている。該二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)は、配線・配管材の軸方向と表示部2の長辺方向が合致するように配線・配管材に取り付け可能な第1取付部31となっている。また、前記二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)の間に設けられた間隔は、前記一対の突出体間と略同一に形成されて、前記配線・配管材を挟持可能となっており、該二組の突出体(4a及び4c、4b及び4d)の間で配線・配管材を挟持することで、配線・配管材の軸方向と直交する向きに表示部の長辺を合致させて配線・配管材に取り付け可能な第2取付部32を構成している。
【0013】
さらに、詳細に説明すると、前記各一対の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))の対向する内面側41が取付ける配線・配管材の外形状に対応するように部分円弧状の内面を形成している。そして、対向する突出体の先端42は僅かに離間して配線・配管材を内部に受け入れ、配線・配管材を両側から弾接して挟持することができる。そして、配線・配管材の長手方向に沿って当接する所定長さを有している。また、前記二組の突出体(4a及び4c、4b及び4d)(2つの第1取付部31)の間であって他の組と隣り合う端面43は、一部が欠落した部分円弧状に形成されており、配線・配管材を強制的に圧入することで配線・配管材を他の組の突出体とともに協働して挟持することができる。前記二組の突出体(2つの第1取付部)の一対の突出体(4a、4b)がそれぞれ他の組の一対の突出体(4c、4d)と隣り合う端面43が2つあり、これら2つがそれぞれ配線・配管材を協働して挟持可能となっており、2つの隣り合う端面により配線・配管材の長手方向にずれた2箇所を狭持する第2取付部32(32a、32b)が2つ形成されている。この2つの第2取付部32(32a、32b)は、第1取付部31よりも配線・配管材の長手方向に沿って当接する幅が狭く形成されている。(具体的には、二組の突出体(第1取付部31)の各突出体の肉厚分程度の幅となっている。)また、2つの第2取付部32(32a、32b)は、配線・配管材の長手方向にずれた2箇所を狭持しており、そのずれた距離は、配線・配管材の直径程度となっている。そして、取付部3を構成する4つの突出体4は、いずれも隣り合う突出体4とともに、配線・配管材を挟持できるよう設けられている。
【0014】
次いで、本実施形態における表示具の使用方法を図3乃至図6を中心に説明する。図3及び図4は鉛直に配線されたケーブルに表示具を取付けた状態を示す斜視図である。図3に示すように、鉛直に配線されたケーブルCに対して、長方形状に形成された前記表示部2の長辺がケーブルCの配線方向に沿う第1取付状態で表示具1を取付ける際には、前記二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))にケーブルCをそれぞれ挟持させることで取付けることができる。このとき、前記二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))は、ケーブルCの軸方向にずれた2箇所に、軸方向に沿った所定幅で弾接しており、特に直線状に配線されたケーブルCに対して安定して取付けられる。また、二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))はそれぞれ独立しており、その間には表示部2のみが形成されているため、各組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)がケーブルを挟持した状態で表示部2のみをケーブルの曲がりに追従してたわませることができ、また、不用意に表示部2がたわんでもある程度は許容して取付状態が維持される。
【0015】
これに対して、図4に示すように、鉛直に配線されたケーブルCに対して長方形状に形成された前記表示部2の長辺がケーブルCの配線方向と直交する方向となる第2取付状態で表示具1を取付ける際には、前記二組の突出体(4a及び4c、4b及び4d)の間(第2取付部32(32a、32b))でケーブルCを挟持することでケーブルCの軸方向と表示部2の長辺方向とが直交するようにしてケーブルCに取付けられる。このとき、強制的に圧入したケーブルCによって、表示部2がたわみ、二組の突出体が離間するようにしてケーブルCを二組の突出体の間に配置して挟持させることができる。
【0016】
図5及び図6は、水平に配線されたケーブルに対して、図5は表示部の長辺方向を鉛直としてケーブルの軸方向と直交する方向に取付けた第2取付状態であり、図6は、表示部の長辺方向とケーブルの軸方向と合致させて取付けた第1取付状態である。前述した鉛直に配線されたケーブルCへの取付けと同様に、第2取付状態においては、二組の突出体の間(4a及び4c、4b及び4d)(32a、32b)でケーブルを挟持し、第1取付状態においては、二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)の間31(31a、31b)のそれぞれでケーブルの軸方向に所定間隔をあけて挟持している。
【0017】
上記したように、ケーブルに対する表示部の向きを、第1取付状態と第2取付状態とを選択することで変更してケーブルに取り付けることができるため、ケーブルの配線方向に関わらず、表示部の向きを変更することができる。そのため、例えば、図7乃至図8に示すように、LANを構成するハブHに複数のLANケーブルが接続されているような箇所において、パソコンやプリンター等の配線先を記した表示具1を、表示部2の向きを選択してケーブルCに取付けることができる。図7のように、長方形状の表示部に対して長辺に沿って縦書きに諸事項を表示した場合は、ケーブルCの配線方向に沿って表示部2の長辺を配置して(第1取付状態として)取り付けることができ、図8のように、長方形状の表示部2に対して長辺に沿って横書きに諸事項を表示した場合は、ケーブルCの配線方向と直交する方向に表示部2の長辺を配置して(第2取付状態として)取り付けることで、読みやすい向きに表示部2を配置して、ケーブルCに表示具1を取付けることができる。なお、複数のケーブルCは、表示具1を挟んでハブHから離れたところで結束具Bによりひとまとめにされている。
【0018】
ところで、ケーブルの配線形態は直線状に限られず、屈曲して配線される箇所も存在し、ケーブルへ取付ける表示具も、直線状の部分だけでなく、屈曲配線された箇所でも取付ける必要性がある。本実施形態の表示具においては、二組の突出体の間(第2取付部32(32a、32b))は、二組の突出体の対向する端面43により構成され、ケーブルの長手方向のケーブルに当接する幅は二組の突出体の肉厚分程度となっており、二組の突出体が狭持するケーブルの長手方向のケーブルに当接する幅に比べて極端に狭くなっている。そのため、図9に示すように、屈曲配線されたケーブルCであっても屈曲に関係無く当該二組の突出体の間(第2取付部32(32a、32b))に狭持させて取付けることができる。
【0019】
次に、本発明を具体化した第2実施形態の表示具について図10〜図11に基いて説明する。図10に示すように、表示部2の裏側に4つの突出体4(4a、4b、4c、4d)が立設し、当該4つの突出体4が表示部2の向きを第1取付状態に取付可能とする一対を一組とした二組(4a及び4b、4c及び4d)が間隔をあけて設けられて取付部3が構成されている点において、第1実施形態の表示具と共通する。そして、第1実施形態の表示具と異なる点は、取付けられる配線・配管材の断面形状が丸円でなく、略楕円となるトラック形状の配線・配管材に対応していることである。詳しくは、二組の突出体(第1取付部31(31a、31b))の内面41が配線・配管材のトラック形状の長幅を表示部の裏面に沿った方向に合致させて取付可能とする形状に構成されている。そして、二組の突出体の間は、配線・配管材のトラック形状の細幅に対応した嵌入可能な幅(第2取付部32(32a、32b))となっている。これにより、図11に示すように、配設されたケーブルCの断面形状に合わせて、ケーブルを軸として周方向の向きを変えることができる。なお、表示部2は略八角形状をしており、縦横の方向性が無い形態となっている。
【0020】
第2実施形態の表示具においては、配線・配管材に対する表示部の向きを、第1取付状態とそこから配線・配管材の長手方向を軸とした周方向に変位した第1取付状態と直交する第2取付状態とに変更可能であるため、配線・配管材が丸円でなくとも、配線・配管材の配設状態を変更することなく、表示具を取付けることができる。そのため、配線・配管材に対しては表示部が正面に位置するように取付けることができて、表示部が見やすくなり正確な内容を伝達することができる。
【0021】
次に、上記各実施形態と異なるその他の実施形態について図12〜図13を用いて説明する。本実施形態の表示具1は、表示部2の裏面に設けられた4つの突出体4(4a、4b、4c、4d)からなる取付部3が設けられており、そのうちの2つ(4a、4b)は、相対向する一組の取付部(第1取付部31)を構成し、他の2つ(4c、4d)は、前記一組の取付部(4a、4b)の端面43とそれぞれ対向する他の取付部(第2取付部32(32a、32b))を構成している。すなわち、一組の取付部は配線・配管材に対して第1取付状態に取り付け可能な第1取付部31として構成され、他の取付部は表示部2の向きを第2取付状態と直交する方向である第2取付状態に取り付け可能な第2取付部32として構成されている。
【0022】
一組の取付部(4a、4b)(第1取付部31)は、内面が部分円弧状に形成されて、先端42間から配線・配管材を嵌入するようにして取付けられる。このとき、他の取付部を構成する2つの突出体(4c、4d)は配線・配管材が通過可能に離れて設けられて、一組の取付部(4a、4b)が狭持した配線・配管材を曲げることなく直線的に配設可能としている。また、他の取付部(4c、4d)(第2取付部32)は、配線・配管材の軸方向に沿うように同一直線状に並ぶように延びている。そして、一組の取付部(4a、4b)の端面43とともに協働して配線・配管材を狭持することができるように、一組の取付部と間をあけて形成されている。
【0023】
本実施形態においても、配線・配管材に対する表示部2の向きを第1取付状態とそれと直交する向きの第2取付状態とに変更して配線・配管材に取付けることが可能となり、表示部を読みやすい向きに配置して、配線・配管材に表示具1を取付けることができる。
【0024】
なお、上記各実施形態の表示具は、以下のように変更しても良い。
・各実施形態において、第1取付状態及び第2取付状態を構成する各取付部3は、配線・配管材の長手方向に沿ってずれた2箇所を狭持しているが、一方を省略して配線・配管材の長手方向の1箇所を狭持するのみであっても良く、また、3箇所以上を挟持するように複数設けられても良い。
【0025】
・各実施形態において、相対向する一組の突出体は、配線・配管材の長手方向にずれることなく互いに対面しているが、長手方向にずれた位置で対面した一組の突出体としても良い。
【0026】
・各実施形態において、第1取付部31及び/又は第2取付部32は、2つの突出体により構成されているが、1つを省略して、3つの突出体により第1取付部31及び第2取付部32を構成しても良い。
【0027】
・各実施形態において、各取付部3は、突出体4自身に弾性力を付与して配線・配管材を挟持させても良く、表示部に弾性力を付与して表示部をたわませて配線・配管材を挟持させても良い。また、一組の突出体の先端間から突出体間に配線・配管材の径方向に移動させることで挟持取付可能としたが、一組の突出体の先端を連結して配線・配管材の端部から軸方向に沿うように移動させて、突出体間に圧入するようにして取付けても良い。
【0028】
・各実施形態において、表示部2は文字や記号、図柄を直接記入しても良く、また、諸事項が記載された表示シールを貼着しても良い。さらには、色によって諸事項を表示するものとしても良い。
【0029】
・表示部2の形状は、各実施形態の形状に限られることなく、三角や円、楕円形状等に変更しても良く、表示部自体の形状が諸事項を表示するものであっても良いし、平面でなく立体形状であっても良い。
【0030】
上記各実施形態により把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(1)前記取付部は、複数の突出体のうち2つの突出体により表示部の向きを前記第1取付状態に取付可能とする第1取付部を構成し、前記2つの突出体を除く残りの突出体は、前記2つの突出体の少なくとも一方と協働して表示部の向きを前記第2取付状態に取付可能とする第2取付部を構成していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表示具。
【符号の説明】
【0031】
1 表示具
2 表示部
3 取付部
4 突出体
C ケーブル
H ハブ
【技術分野】
【0001】
本発明は、LANケーブルや電線管・流体管その他種々の配線・配管材に取り付けられ、前記配線・配管材にその用途、配線・配管先、種々の覚書、その他必要な諸事項を表示させるために使用する表示具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、配線・配管材に諸事項を表示するためのものとしいて特許文献1に示すようなものが知られている。この表示具は、平らな表面をもつ板状の表示部と、表示部の両端近傍から、部分円弧状の内面を有する一対の挟持片が互いに平行に連設され、該挟持片で配線・配管材に取付可能になっている。そして、表示部は諸事項を記載するために通常は長方形状に形成され、配線・配管材に沿って配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−128920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の表示具は、表示部がケーブルに沿った一方向に配置される構成のため、表示部への表示を縦書にして表わしたような場合、配線・配管材が鉛直方向に配置されていた場合、その取付状態において表示の向きが正しくなく、その読取りが困難となり、当該表示の認識において誤認を招き易い。かかる表示は、例えばケ−ブルの集合配線箇所等において各ケ−ブルに当該表示がなされたような場合、その読取りは著しく困難となるといった問題があった。
また、表示部が長方形状に形成されているため、ケーブルの直線部分にしか取り付けることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、配線・配管材に対して表示が正しい向きとなり得るように、前記配線・配管材に表示部の向きを直交する2方向への取付可能な、表示具を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、前記取付部は、配線・配管材を挟持して配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能とする一対一組の突出体が間隔をあけて複数組形成されてなり、該間隔は配線・配管材を狭持可能な間隔で形成されて配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを要旨としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、前記取付部は、前記表示部の裏面に突出する少なくとも3つの突出体を備え、該突出体のうち1の突出体と他の2つの突出体の間でそれぞれ配線・配管材を狭持可能に設けられ、前記1の突出体と前記他の突出体の一方とで配線・配管材を挟持することにより該配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能で、前記1の突出体と前記他の突出体の他方とで配線・配管材を挟持することにより配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを要旨としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の表示具において、表示部は長方形状に形成されて前記第1取付状態は、表示部の長辺側が配線・配管材の長手方向に沿った状態であることを要旨としている。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る表示具によれば、配線・配管材に対して表示部の向きを直交する2方向のいずれかを選択して取付けることができるため、表示部に表示された諸事項の向きに合わせて配線・配管材に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態の表示具を示す斜視図。
【図2】(a)は図1(b)に表示した指示線Xの断面図、(b)は図1(b)に表示した指示線Yの断面図。
【図3】鉛直に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図4】鉛直に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図5】水平に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図6】鉛直に配線したケーブルに、第1実施形態の表示具の表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図7】第1実施形態の表示具の表示部を第1取付状態の向きでケーブルに取付けた状態を示す使用状態参考図。
【図8】第1実施形態の表示具の表示部を第2取付状態の向きでケーブルに取付けた状態を示す使用状態参考図。
【図9】第1実施形態の表示具を屈曲配線されたケーブルに取付けた状態を示す平面図及び斜視図。
【図10】第2実施形態の表示具を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図。
【図11】第2実施形態の表示具をケーブルに取付けた状態を示す斜視図であり、(a)は表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図、(b)は表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【図12】その他の実施形態の表示具を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は底面図。
【図13】その他の実施形態の表示具をケーブルに取付けた状態を示す斜視図であり、(a)は表示部を第1取付状態の向きで取付けた状態の斜視図、(b)は表示部を第2取付状態の向きで取付けた状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を具体化した第1実施形態の表示具を図1〜図9に基づいて説明する。本発明に係る第1実施形態の表示具1は、合成樹脂製であり、長方形の平板状に形成されて一方の面に配線・配管材の配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示部2が設けられ、他方の面であって表示部の裏側には、前記配線・配管材の外周に取り付けるための取付部3が設けられている。前記表示部は、一方の面に長方形状に凹設された表示スペース21が形成され、当該表示スペース21に諸事項が記された表示シールを貼着したり、書き込むことができるようになっている。
【0012】
前記取付部3は、表示部の裏側(他方の面)から立設した4つの突出体4により構成されている。この突出体4は、それぞれ、表示部2の長辺に沿うように延び、表示部2の短辺方向に対向する突出体4間で配線・配管材を挟持し得るよう設けられて、相対向する一対一組の突出体4が表示部の長辺方向に沿って間隔をあけて二組(4a及び4b、4c及び4d)設けられている。該二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)は、配線・配管材の軸方向と表示部2の長辺方向が合致するように配線・配管材に取り付け可能な第1取付部31となっている。また、前記二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)の間に設けられた間隔は、前記一対の突出体間と略同一に形成されて、前記配線・配管材を挟持可能となっており、該二組の突出体(4a及び4c、4b及び4d)の間で配線・配管材を挟持することで、配線・配管材の軸方向と直交する向きに表示部の長辺を合致させて配線・配管材に取り付け可能な第2取付部32を構成している。
【0013】
さらに、詳細に説明すると、前記各一対の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))の対向する内面側41が取付ける配線・配管材の外形状に対応するように部分円弧状の内面を形成している。そして、対向する突出体の先端42は僅かに離間して配線・配管材を内部に受け入れ、配線・配管材を両側から弾接して挟持することができる。そして、配線・配管材の長手方向に沿って当接する所定長さを有している。また、前記二組の突出体(4a及び4c、4b及び4d)(2つの第1取付部31)の間であって他の組と隣り合う端面43は、一部が欠落した部分円弧状に形成されており、配線・配管材を強制的に圧入することで配線・配管材を他の組の突出体とともに協働して挟持することができる。前記二組の突出体(2つの第1取付部)の一対の突出体(4a、4b)がそれぞれ他の組の一対の突出体(4c、4d)と隣り合う端面43が2つあり、これら2つがそれぞれ配線・配管材を協働して挟持可能となっており、2つの隣り合う端面により配線・配管材の長手方向にずれた2箇所を狭持する第2取付部32(32a、32b)が2つ形成されている。この2つの第2取付部32(32a、32b)は、第1取付部31よりも配線・配管材の長手方向に沿って当接する幅が狭く形成されている。(具体的には、二組の突出体(第1取付部31)の各突出体の肉厚分程度の幅となっている。)また、2つの第2取付部32(32a、32b)は、配線・配管材の長手方向にずれた2箇所を狭持しており、そのずれた距離は、配線・配管材の直径程度となっている。そして、取付部3を構成する4つの突出体4は、いずれも隣り合う突出体4とともに、配線・配管材を挟持できるよう設けられている。
【0014】
次いで、本実施形態における表示具の使用方法を図3乃至図6を中心に説明する。図3及び図4は鉛直に配線されたケーブルに表示具を取付けた状態を示す斜視図である。図3に示すように、鉛直に配線されたケーブルCに対して、長方形状に形成された前記表示部2の長辺がケーブルCの配線方向に沿う第1取付状態で表示具1を取付ける際には、前記二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))にケーブルCをそれぞれ挟持させることで取付けることができる。このとき、前記二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))は、ケーブルCの軸方向にずれた2箇所に、軸方向に沿った所定幅で弾接しており、特に直線状に配線されたケーブルCに対して安定して取付けられる。また、二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)(2つの第1取付部31(31a、31b))はそれぞれ独立しており、その間には表示部2のみが形成されているため、各組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)がケーブルを挟持した状態で表示部2のみをケーブルの曲がりに追従してたわませることができ、また、不用意に表示部2がたわんでもある程度は許容して取付状態が維持される。
【0015】
これに対して、図4に示すように、鉛直に配線されたケーブルCに対して長方形状に形成された前記表示部2の長辺がケーブルCの配線方向と直交する方向となる第2取付状態で表示具1を取付ける際には、前記二組の突出体(4a及び4c、4b及び4d)の間(第2取付部32(32a、32b))でケーブルCを挟持することでケーブルCの軸方向と表示部2の長辺方向とが直交するようにしてケーブルCに取付けられる。このとき、強制的に圧入したケーブルCによって、表示部2がたわみ、二組の突出体が離間するようにしてケーブルCを二組の突出体の間に配置して挟持させることができる。
【0016】
図5及び図6は、水平に配線されたケーブルに対して、図5は表示部の長辺方向を鉛直としてケーブルの軸方向と直交する方向に取付けた第2取付状態であり、図6は、表示部の長辺方向とケーブルの軸方向と合致させて取付けた第1取付状態である。前述した鉛直に配線されたケーブルCへの取付けと同様に、第2取付状態においては、二組の突出体の間(4a及び4c、4b及び4d)(32a、32b)でケーブルを挟持し、第1取付状態においては、二組の突出体(4a及び4b、4c及び4d)の間31(31a、31b)のそれぞれでケーブルの軸方向に所定間隔をあけて挟持している。
【0017】
上記したように、ケーブルに対する表示部の向きを、第1取付状態と第2取付状態とを選択することで変更してケーブルに取り付けることができるため、ケーブルの配線方向に関わらず、表示部の向きを変更することができる。そのため、例えば、図7乃至図8に示すように、LANを構成するハブHに複数のLANケーブルが接続されているような箇所において、パソコンやプリンター等の配線先を記した表示具1を、表示部2の向きを選択してケーブルCに取付けることができる。図7のように、長方形状の表示部に対して長辺に沿って縦書きに諸事項を表示した場合は、ケーブルCの配線方向に沿って表示部2の長辺を配置して(第1取付状態として)取り付けることができ、図8のように、長方形状の表示部2に対して長辺に沿って横書きに諸事項を表示した場合は、ケーブルCの配線方向と直交する方向に表示部2の長辺を配置して(第2取付状態として)取り付けることで、読みやすい向きに表示部2を配置して、ケーブルCに表示具1を取付けることができる。なお、複数のケーブルCは、表示具1を挟んでハブHから離れたところで結束具Bによりひとまとめにされている。
【0018】
ところで、ケーブルの配線形態は直線状に限られず、屈曲して配線される箇所も存在し、ケーブルへ取付ける表示具も、直線状の部分だけでなく、屈曲配線された箇所でも取付ける必要性がある。本実施形態の表示具においては、二組の突出体の間(第2取付部32(32a、32b))は、二組の突出体の対向する端面43により構成され、ケーブルの長手方向のケーブルに当接する幅は二組の突出体の肉厚分程度となっており、二組の突出体が狭持するケーブルの長手方向のケーブルに当接する幅に比べて極端に狭くなっている。そのため、図9に示すように、屈曲配線されたケーブルCであっても屈曲に関係無く当該二組の突出体の間(第2取付部32(32a、32b))に狭持させて取付けることができる。
【0019】
次に、本発明を具体化した第2実施形態の表示具について図10〜図11に基いて説明する。図10に示すように、表示部2の裏側に4つの突出体4(4a、4b、4c、4d)が立設し、当該4つの突出体4が表示部2の向きを第1取付状態に取付可能とする一対を一組とした二組(4a及び4b、4c及び4d)が間隔をあけて設けられて取付部3が構成されている点において、第1実施形態の表示具と共通する。そして、第1実施形態の表示具と異なる点は、取付けられる配線・配管材の断面形状が丸円でなく、略楕円となるトラック形状の配線・配管材に対応していることである。詳しくは、二組の突出体(第1取付部31(31a、31b))の内面41が配線・配管材のトラック形状の長幅を表示部の裏面に沿った方向に合致させて取付可能とする形状に構成されている。そして、二組の突出体の間は、配線・配管材のトラック形状の細幅に対応した嵌入可能な幅(第2取付部32(32a、32b))となっている。これにより、図11に示すように、配設されたケーブルCの断面形状に合わせて、ケーブルを軸として周方向の向きを変えることができる。なお、表示部2は略八角形状をしており、縦横の方向性が無い形態となっている。
【0020】
第2実施形態の表示具においては、配線・配管材に対する表示部の向きを、第1取付状態とそこから配線・配管材の長手方向を軸とした周方向に変位した第1取付状態と直交する第2取付状態とに変更可能であるため、配線・配管材が丸円でなくとも、配線・配管材の配設状態を変更することなく、表示具を取付けることができる。そのため、配線・配管材に対しては表示部が正面に位置するように取付けることができて、表示部が見やすくなり正確な内容を伝達することができる。
【0021】
次に、上記各実施形態と異なるその他の実施形態について図12〜図13を用いて説明する。本実施形態の表示具1は、表示部2の裏面に設けられた4つの突出体4(4a、4b、4c、4d)からなる取付部3が設けられており、そのうちの2つ(4a、4b)は、相対向する一組の取付部(第1取付部31)を構成し、他の2つ(4c、4d)は、前記一組の取付部(4a、4b)の端面43とそれぞれ対向する他の取付部(第2取付部32(32a、32b))を構成している。すなわち、一組の取付部は配線・配管材に対して第1取付状態に取り付け可能な第1取付部31として構成され、他の取付部は表示部2の向きを第2取付状態と直交する方向である第2取付状態に取り付け可能な第2取付部32として構成されている。
【0022】
一組の取付部(4a、4b)(第1取付部31)は、内面が部分円弧状に形成されて、先端42間から配線・配管材を嵌入するようにして取付けられる。このとき、他の取付部を構成する2つの突出体(4c、4d)は配線・配管材が通過可能に離れて設けられて、一組の取付部(4a、4b)が狭持した配線・配管材を曲げることなく直線的に配設可能としている。また、他の取付部(4c、4d)(第2取付部32)は、配線・配管材の軸方向に沿うように同一直線状に並ぶように延びている。そして、一組の取付部(4a、4b)の端面43とともに協働して配線・配管材を狭持することができるように、一組の取付部と間をあけて形成されている。
【0023】
本実施形態においても、配線・配管材に対する表示部2の向きを第1取付状態とそれと直交する向きの第2取付状態とに変更して配線・配管材に取付けることが可能となり、表示部を読みやすい向きに配置して、配線・配管材に表示具1を取付けることができる。
【0024】
なお、上記各実施形態の表示具は、以下のように変更しても良い。
・各実施形態において、第1取付状態及び第2取付状態を構成する各取付部3は、配線・配管材の長手方向に沿ってずれた2箇所を狭持しているが、一方を省略して配線・配管材の長手方向の1箇所を狭持するのみであっても良く、また、3箇所以上を挟持するように複数設けられても良い。
【0025】
・各実施形態において、相対向する一組の突出体は、配線・配管材の長手方向にずれることなく互いに対面しているが、長手方向にずれた位置で対面した一組の突出体としても良い。
【0026】
・各実施形態において、第1取付部31及び/又は第2取付部32は、2つの突出体により構成されているが、1つを省略して、3つの突出体により第1取付部31及び第2取付部32を構成しても良い。
【0027】
・各実施形態において、各取付部3は、突出体4自身に弾性力を付与して配線・配管材を挟持させても良く、表示部に弾性力を付与して表示部をたわませて配線・配管材を挟持させても良い。また、一組の突出体の先端間から突出体間に配線・配管材の径方向に移動させることで挟持取付可能としたが、一組の突出体の先端を連結して配線・配管材の端部から軸方向に沿うように移動させて、突出体間に圧入するようにして取付けても良い。
【0028】
・各実施形態において、表示部2は文字や記号、図柄を直接記入しても良く、また、諸事項が記載された表示シールを貼着しても良い。さらには、色によって諸事項を表示するものとしても良い。
【0029】
・表示部2の形状は、各実施形態の形状に限られることなく、三角や円、楕円形状等に変更しても良く、表示部自体の形状が諸事項を表示するものであっても良いし、平面でなく立体形状であっても良い。
【0030】
上記各実施形態により把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(1)前記取付部は、複数の突出体のうち2つの突出体により表示部の向きを前記第1取付状態に取付可能とする第1取付部を構成し、前記2つの突出体を除く残りの突出体は、前記2つの突出体の少なくとも一方と協働して表示部の向きを前記第2取付状態に取付可能とする第2取付部を構成していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表示具。
【符号の説明】
【0031】
1 表示具
2 表示部
3 取付部
4 突出体
C ケーブル
H ハブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、
諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、
前記取付部は、配線・配管材を挟持して配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能とする一対一組の突出体が間隔をあけて複数組形成されてなり、該間隔は配線・配管材を狭持可能な間隔で形成されて配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを特徴とする表示具。
【請求項2】
配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、
諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、
前記取付部は、前記表示部の裏面に突出する少なくとも3つの突出体を備え、該突出体のうち1の突出体と他の2つの突出体はその間でそれぞれ配線・配管材を狭持可能に設けられ、前記1の突出体と前記他の突出体の一方とで配線・配管材を挟持することにより該配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能で、前記1の突出体と前記他の突出体の他方とで配線・配管材を挟持することにより配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを特徴とする表示具。
【請求項3】
前記表示部は長方形状に形成されて、前記第1取付状態は、表示部の長辺側が配線・配管材の長手方向に沿った状態であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示具。
【請求項1】
配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、
諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、
前記取付部は、配線・配管材を挟持して配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能とする一対一組の突出体が間隔をあけて複数組形成されてなり、該間隔は配線・配管材を狭持可能な間隔で形成されて配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを特徴とする表示具。
【請求項2】
配線・配管材の外周に取り付けられて、配線・配管先や用途等の諸事項を表示するための表示具であって、
諸事項を表示する表示部と、前記配線・配管材に取付可能な取付部とを備え、
前記取付部は、前記表示部の裏面に突出する少なくとも3つの突出体を備え、該突出体のうち1の突出体と他の2つの突出体はその間でそれぞれ配線・配管材を狭持可能に設けられ、前記1の突出体と前記他の突出体の一方とで配線・配管材を挟持することにより該配線・配管材に対する表示部の向きを第1取付状態に取付可能で、前記1の突出体と前記他の突出体の他方とで配線・配管材を挟持することにより配線・配管材に対する表示部の向きを前記第1取付状態に直交する第2取付状態に取付可能であることを特徴とする表示具。
【請求項3】
前記表示部は長方形状に形成されて、前記第1取付状態は、表示部の長辺側が配線・配管材の長手方向に沿った状態であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−164791(P2010−164791A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7229(P2009−7229)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
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