表示制御装置及びプログラム
【課題】画像形成装置の画像形成処理に用いられる各パラメータに誤った設定値が設定されないようにすることを目的とする。
【解決手段】表示制御装置は、画像形成装置の画像形成処理で用いられる第1パラメータが記述された第1設定ファイルを取得すると共に、第1設定ファイルに対応する画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得し、第1設定ファイルの第1パラメータが適正か否かを設定情報に基づいて判断して判断結果に応じた表示画面を表示させる。判断結果が適正でない第1設定ファイルの第1パラメータの訂正指示に基づいて第1パラメータを訂正し、訂正した第1パラメータが適正であるか否かを判断し、判断結果に応じた表示画面を表示させる。
【解決手段】表示制御装置は、画像形成装置の画像形成処理で用いられる第1パラメータが記述された第1設定ファイルを取得すると共に、第1設定ファイルに対応する画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得し、第1設定ファイルの第1パラメータが適正か否かを設定情報に基づいて判断して判断結果に応じた表示画面を表示させる。判断結果が適正でない第1設定ファイルの第1パラメータの訂正指示に基づいて第1パラメータを訂正し、訂正した第1パラメータが適正であるか否かを判断し、判断結果に応じた表示画面を表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置における印刷の設定に必要な複数の項目(ページレイアウト、給紙カセットの指定等)について、各項目の設定値を変更するための表示画面をPC(Personal Computer)に表示させ、操作者によって設定された各項目の設定値に基づいて印刷処理を行う技術が下記特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-83959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像形成装置の画像形成処理に用いられる各パラメータに誤った設定値が設定されないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る表示制御装置は、画像形成装置における画像形成処理で用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段とを備え、前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る表示制御装置は、上記表示制御装置において、前記表示制御手段は、前記判断手段によって判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータのうち、少なくとも適正でないと判断された前記第1パラメータについて適正でないことを示す表示態様で前記表示画面に表示させることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る表示制御装置は、上記表示制御装置において、前記第1設定ファイルは、当該第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理について予め定義された前記第1パラメータが記述された第2設定ファイルを複製して編集されたものであり、前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルの対応関係を示す対応情報を読み出す読み出し手段と、前記第1設定ファイルと対応する前記第2設定ファイルを前記読み出し手段が読み出した前記対応情報に基づいて取得する第3取得手段を備え、前記表示制御手段は、前記判断手段によって前記第1設定ファイルの前記各第1パラメータが適正でないと判断された場合、当該第1設定ファイルの前記第1パラメータと共に前記第3取得手段が取得した前記第2設定ファイルの前記第1パラメータを前記表示画面に表示する制御を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る表示制御装置は、上記表示制御装置において、前記表示制御手段は、前記第1パラメータを表示させると共に前記訂正指示を受付ける前記表示画面を表示させ、前記訂正手段は、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータを予め定められた値に変更することを指示する訂正指示、又は、ユーザが設定した値に訂正するユーザ訂正を当該第1パラメータについて行う訂正指示を受付け、受付けた前記訂正指示に基づいて当該第1パラメータを訂正し、前記第1設定ファイル及び前記第2設定ファイルには、前記第1パラメータ群と前記表示画面に表示されない第2パラメータ群とが記述されており、前記判断手段は、前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルにおける各第2パラメータとを照合し、前記第2設定ファイルと前記第1設定ファイルにおける前記第2パラメータが共通する場合には、前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの適正について判断し、前記表示制御手段は、前記判断手段による前記第2パラメータと前記第1パラメータについて判断した判断結果に応じた前記表示画面を前記表示手段に表示させ、前記判断手段によって前記第2設定ファイルの前記第2パラメータと共通すると判断されると共に、前記第1パラメータが適正であると判断された前記第1設定ファイルを前記画像形成装置に送出する送出手段を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係るプログラムは、コンピュータを、画像形成装置における画像形成処理において用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段として機能させ、前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1、5に係る発明によれば、画像形成装置の画像形成処理に用いられる各パラメータに誤った設定値が設定されないようにすることができる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、第1設定ファイルの第1パラメータのうち適正でないパラメータを視認することができる。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、パラメータを編集する前の複製元の第1パラメータと編集後の第1パラメータとを確認することができる。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、適正な第1パラメータと第2パラメータとが設定された設定ファイルを画像形成装置に送出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
【図2】実施形態に係る画像形成装置の構成を表わすブロック図である。
【図3】実施形態に係るPCの構成を表わすブロック図である。
【図4】実施形態における設定情報の構成及びデータの一例を示した図である。
【図5】実施形態における設定ファイルを例示した図である。
【図6】実施形態に係る制御部の機能構成を示す図である。
【図7】実施形態に係るPCの動作例を示す図である。
【図8】実施形態に係るPCの表示画面例を示す図である。
【図9】実施形態に係るPCの補助画面の例を示す図である。
【図10】変形例(1)に係る設定ファイル読み込み処理を示す動作フローである。
【図11】変形例(2)に係る第2パラメータの照合処理を示す動作フローである。
【図12】(a)は、変形例(3)に係る補助画面の例を示す図である。(b)は、変形例(3)に係る一覧画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る表示制御装置について説明する。
<実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る表示制御装置を含む画像形成システムの構成例を示している。図1に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置10と表示制御装置の一例であるPC20とを含む。画像形成装置10とPC20とは有線又は無線により接続されている。画像形成装置10は画像形成処理を行う。本実施形態における画像形成処理は、画像形成に関する処理であり、例えば、用紙等に画像を形成する処理と、画像が形成された用紙等を二つに折る二つ折り等の折処理、用紙を綴じるステープル処理等の後処理とを含む。画像形成装置10の操作パネルとしてPC20が用いられる。各画像形成処理には、当該画像形成処理を行うための各種パラメータがデフォルトで定義されている。本実施形態では、画像形成装置10の各種パラメータを設定するための操作パネルとしてPC20が用いられるが、画像形成装置10にも各種パラメータを設定するための操作パネルが設けられている。
本実施形態では、画像形成処理毎の各種パラメータが予め記述された設定ファイルがPC20に記憶されている。PC20におけるパラメータ設定操作には、設定操作画面上で設定ファイルの第1パラメータを編集する操作と、操作画面を介さずに設定ファイルを開いてパラメータを直接編集する操作の操作方法がある。以下の説明においては、操作画面を介さずに設定ファイルを直接編集する操作によってパラメータが編集された設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる際の制御処理について説明する。以下、画像形成装置10とPC20の各構成について説明する。
【0016】
(構成)
図2は、画像形成装置10における画像形成処理の構成を表わすブロック図である。図2に示すように、画像形成装置10は、制御部11、画像形成処理部12、操作部13、表示部14、及び通信部15を有する。
【0017】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11aとROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリ11bを有する。CPU11aは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部11と接続されている各部を制御して画像形成処理を行う。具体的には、制御部11は、PC20に記憶されている各画像形成処理に対応する設定ファイルを読み込み、設定ファイルに基づいて画像形成処理を行う。
【0018】
画像形成処理部12は、例えば、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て画像を形成する電子写真方式で画像を形成する画像形成部と折処理やステープル処理等を行う後処理部とを有する。画像形成処理部12は、制御部11の制御の下、指定された設定ファイルに基づいて、指定された画像データに応じた各色の画像を用紙等に形成して出力し、画像を形成した用紙に折り処理等の後処理を施す。なお、画像形成処理部12における記録方式は電子写真方式に限定されず、熱転写方式、インクジェット方式、ドットインパクト方式などであってもよい。
【0019】
操作部13は、各種画像形成処理を行うためのユーザインタフェースである。操作部13には、用紙選択ボタン、部数を指定する数字キー、二つ折りやZ折り等の折処理を指定するための操作ボタンなどが設けられている。操作部13は、ユーザから受付けた操作を示す情報を制御部11に送出する。
【0020】
表示部14は、ディスプレイを有し、制御部11の制御の下、各画像形成処理におけるメニュー画面や第1パラメータの訂正受付画面などの各種画像を表示する。
【0021】
通信部15は、USB(Universal Serial Bus)、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、イーサネット(登録商標)等の通信規格に準拠した通信インタフェースを有し、制御部11の制御の下、有線又は無線により接続されたPC20と通信を確立してデータのやりとりを行う。
【0022】
次に、PC20の構成について説明する。図3は、本実施形態に係るPC20において表示及び訂正制御処理を行うための構成を表わす図である。図3に示すように、PC20は、制御部21、記憶部22、表示部23、操作部24、及び通信部25を有する。
【0023】
制御部21は、CPU21aとROM及びRAMを含むメモリ21bを有する。CPU21aは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部21と接続されている各部を制御して表示及び訂正制御処理を行う。なお、表示及び訂正制御処理の詳細については後述する。
【0024】
記憶部22は、例えばハードディスク等の記憶媒体で構成される。記憶部22には、各画像形成処理の設定ファイルと、各画像形成処理において設定可能なパラメータの設定情報とが記憶されている。本実施形態におけるパラメータの種類は、第1パラメータと第2パラメータとがある。第1パラメータは、PC20においてパラメータの設定用操作画面上でユーザが設定することができるパラメータである。第2パラメータは、設定操作画面上でユーザが設定することができないパラメータ、つまり、ユーザによる設定が許可されていないパラメータである。
【0025】
ここで、設定情報及び設定ファイルの詳細について説明する。図4は、設定情報の構成及びデータの一例を示した図である。図4に示すように、設定情報220には、画像形成処理毎に設定可能なパラメータの制限値が記憶されており、このパラメータは、第1パラメータである。パラメータは、例えば、用紙のサイズ、用紙の質量、用紙一束の枚数、用紙の種類等である。この例において、例えば、処理21の「三つ折りB4」は、画像が形成されたB4サイズの用紙を三つ折りにして出力する処理であり、パラメータ2の下限値として85、上限値として95が設定されている。従って、パラメータ2の設定値としては85以上95以内の範囲内の数値が有効な値となる。
【0026】
図5は、設定ファイルを例示した図である。本実施形態では、設定用操作画面を介さずに設定ファイルのパラメータをユーザが変更する際、予め記憶されている設定ファイル(以下、第2設定ファイルと称する)を複製して別の設定ファイル(以下、第1設定ファイルと称する)を作成し、作成した設定ファイルのパラメータを編集する。図5(a)は、XML等で記載された第2設定ファイルの例示であり、図5(b)は、図5(a)の第2設定ファイルを複製して編集された第1設定ファイルを例示している。図5(a)(b)に示すように、各設定ファイルには、例えば、パラメータ1、パラメータ2等の第1パラメータの種別を<>内に記述し、<>で示されたタグで挟まれた要素がパラメータの値として記述されている。例えば、図5(a)(b)の例では、パラメータ1として「B4」が各設定ファイルに記述されており、パラメータ2として「87」と「900」が各設定ファイルに記述されている。また、第2設定ファイル及び第1設定ファイルにおける<ファイル情報>のタグの要素として「A1」と「A101」が記述されている。このファイル情報は、設定ファイルのファイルを一意に識別する情報であり、第1設定ファイルのファイル情報は、第2設定ファイルのファイル情報「A1」と数字「01」とを組み合わせたファイル情報が設定される。なお、以下の説明において、第1設定ファイルと第2設定ファイルを特に区別しないときは単に設定ファイルと称する。
【0027】
本実施形態では、ユーザが第2設定ファイルを複製して第1設定ファイルを生成したときに、第1設定ファイルと第2設定ファイルとの対応関係を示す対応情報として、第2設定ファイルのファイル情報を含むファイル情報が第1設定ファイルに記述され、コピー先とコピー元の設定ファイルの対応関係が認識できるように構成されている例を説明するが、このファイル情報は、ユーザ操作によって設定してもよい。また、第1設定ファイルの生成の際、第2設定ファイルのファイル名等、第2設定ファイルを識別できる情報を含むファイル名が対応情報として第1設定ファイルに設定されてもよい。なお、上記設定ファイルの例は、説明の便宜上、設定情報と対応するようにパラメータを表現したものであり、各画像形成処理のパラメータが定義された記述であればこの記述に限らない。なお、この設定ファイルでは図示していないが、設定ファイルには、対応する画像形成処理を識別する情報が含まれている。
【0028】
図3に戻り、PC20の構成の説明を続ける。表示部23は、ディスプレイを有し、制御部21の制御の下、設定ファイルを表示したり、画像形成装置10に第1設定ファイルを読み込ませる際の表示画面等を表示する。操作部24は、例えば、キーボードやマウス等の操作手段を有する。操作部24は、ユーザ操作を示す操作情報を制御部21に送出する。通信部25は、イーサネット等の通信規格に準拠した通信インタフェースを有し、制御部21の制御の下、通信インタフェースを介して接続された画像形成装置10と通信を確立してデータのやりとりを行う。
【0029】
次に、上記した制御部21の表示及び訂正制御処理について説明する。図6は、制御部21の表示及び訂正制御処理を行うためのブロック図を示している。図6に示すように、制御部21は、第1取得部211、第2取得部212、判断部213、訂正部214、読み出し部215、第3取得部216、表示制御部217、及び送出部218を有する。
【0030】
第1取得部211は、本発明に係る第1取得手段の一例である。第1取得部211は、操作部24を介したユーザ操作に応じて記憶部22から第1設定ファイルを取得する。第2取得部212は、本発明に係る第2取得手段の一例である。第2取得部212は、第1取得部211で取得された第1設定ファイルに対応する画像形成処理の設定情報を記憶部22から取得する。判断部213は、本発明に係る判断手段の一例である。判断部213は、第2取得部212が取得した設定情報に基づいて、第1取得部211で取得された第1設定ファイルの第1パラメータが適正であるか否かを判断すると共に、訂正部214で訂正された第1パラメータが適正であるか否かを判断する。
【0031】
訂正部214は、本発明に係る訂正手段の一例である。訂正部214は、操作部24を介して、第2取得部212が取得した設定情報に基づいて第1設定ファイルの第1パラメータを予め定められた値に自動訂正する訂正指示を受付けた場合には、当該訂正指示に基づいて当該パラメータを訂正する処理を行う。また、訂正部214は、操作部24を介して、第1設定ファイルの第1パラメータを他の値に変更する訂正指示を受付けた場合には、当該パラメータを訂正指示に基づいて訂正する処理を行う。
【0032】
読み出し部215は、本発明に係る読み出し手段の一例である。読み出し部215は、第1取得部が取得した第1設定ファイルと対応する第2設定ファイルとの対応関係を示すファイル情報を第1設定ファイルから読み出す。第3取得部216は、本発明に係る第3取得手段の一例である。第3取得部216は、操作部24を介したユーザ操作に応じて、読み出し部215が読み出した第1設定ファイルのファイル情報に基づいて第2設定ファイルを記憶部22から取得する。
【0033】
表示制御部217は、本発明に係る表示制御手段の一例である。表示制御部217は、判断部213で判断された第1パラメータの判断結果に応じた表示画面と、訂正部214で訂正された第1パラメータについて判断部213で判断された判断結果に応じた表示画面を表示部23に表示させる。送出部218は、本発明に係る送出手段の一例である。送出部218は、判断部213において第1パラメータが適正であると判断された設定ファイルを通信部25を介して画像形成装置10に送出する。
【0034】
(動作例)
次に、本実施形態に係る表示制御装置20の動作例について説明する。図7は、表示制御装置20の動作フローを示す図である。なお、本動作例では、第1設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる場合について説明するが、第2設定ファイルを読み込ませる場合も第1設定ファイルの場合と共通の処理である。PC20の制御部21は、画像形成装置10に第1設定ファイルを読み込ませるためのメニュー画面を表示部23に表示し、第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けるまで待機する(ステップS11:NO)。制御部21は、操作部24を介して指定された第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けると(ステップS11:YES)、記憶部22から指定された設定ファイルを取得する(ステップS12)。制御部21は、取得した第1設定ファイルに対応する画像形成処理の設定情報220を記憶部22から取得する(ステップS13)。制御部21は、ステップS13において取得した設定情報に基づいて、ステップS11で取得した第1設定ファイルの第1パラメータが適正であるか否かを判断する(ステップS14)。
【0035】
例えば、図5(b)に示す第1設定ファイルが読み込まれた場合において、当該第1設定ファイルに含まれる画像形成処理を示す情報が「処理21」を示しているとき、図4に示す設定情報220における「処理21:三つ折りB4」の設定情報に基づいて、当該第1設定ファイルの各第1パラメータが適正か否か判断される。即ち、本実施形態では、「処理21:三つ折りB4」のパラメータ1〜nと対応する第1設定ファイルの各第1パラメータが、パラメータ1〜nが示す各制限値の範囲内である場合に当該第1パラメータが適正であると判断され、制限値の範囲を超えている場合に当該第1パラメータが適正でないと判断される。
【0036】
制御部21は、取得した第1設定ファイルの第1パラメータのうち一つでも適正でないと判断した場合(ステップS15:NO)、第1パラメータが適正でない旨の表示画面として例えば図8の表示画面を表示部23に表示する(ステップS17)。図8に示すように、表示画面の表示領域231には、読み込まれた第1設定ファイルに対応する画像形成処理「処理21」を示す画像231aが表示され、表示領域232には、読み込まれた第1設定ファイルのファイル情報を示す画像232aと当該第1設定ファイルの各第1パラメータを示す画像232bと補助画面ボタン233と自動訂正ボタン234とが表示される。また、第1パラメータのうち、適正でないと判断された第1パラメータについては、適正であると判断された他の第1パラメータと区別できるように表示態様を変えて表示される。この例では、適正でない第1パラメータを太線枠232cで強調して表示されている。
【0037】
図7に戻り、説明を続ける。制御部21は、操作部24を介して、表示画面における自動訂正ボタン234を押下する訂正指示をユーザから受付けると(ステップS18:YES)、ステップS13で取得した設定情報に基づいて、適正でないと判断した第1パラメータを自動訂正する(ステップS19)。本実施形態では、設定ファイルの第1パラメータが設定情報で定められた上限値を超えている場合には、当該第1パラメータの値を当該上限値に置き換え、当該第1パラメータが設定情報で定められた下限値より小さい場合には、当該第1パラメータを当該下限値に置き換える処理を行う。図8の例では、処理21のパラメータ2の値が「900」であり、図4の設定情報における処理21のパラメータ2の制限値が「85以上95以内」と設定されているため、パラメータ2は「95」に置き換えられる。
【0038】
また、ステップS18において、制御部21は、操作部24を介して、表示画面における補助画面ボタン233を押下する操作をユーザから受付けると(ステップS18:NO,S20:YES)、取得した第1設定ファイルのファイル情報に基づいて当該第1設定ファイルに対応する第2設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS21)。図8の例では、第1設定ファイルのファイル情報「A101」の「A1」をファイル情報として有する図5(a)に示す第2設定ファイルが取得される。
【0039】
制御部21は、取得した第2設定ファイルの第1パラメータと第1設定ファイルの第1パラメータとが表示された図9に例示する補助画面を表示部23に表示する(ステップS22)。図9に示すように、表示領域235には補助画面を示す画像が表示され、複製元である第2設定ファイル「A1」の第1パラメータ群を示す画像236と、複製先である第1設定ファイル「A101」の第1パラメータ群を示す画像237とが並べて表示される。この表示により、複製元の第2設定ファイルに設定されている第1パラメータをユーザに確認させ、適正な値となるように第1設定ファイルの第1パラメータを訂正させる。
【0040】
図7に戻り、説明を続ける。制御部21は、操作部24を介して、第1設定ファイルの第1パラメータの値を訂正する訂正指示をユーザから受付けるまで待機し(ステップS23:NO)、訂正指示を受付けたときに(ステップS23:YES)、訂正指示に基づく値に当該第1パラメータの値を置き換え、当該第1パラメータの値が適正であるか否かをステップS14に戻って判断する。また、ステップS20において、制御部21は、操作部24を介して、補助画面ボタン233を押下する操作をユーザから受付けなかった場合には(ステップS20:NO)、上記ステップS23の処理を行う。
【0041】
また、制御部21は、ステップS15において第1設定ファイルの各第1パラメータが適正であると判断した場合(ステップS15:YES)、又は、ステップS19において第1設定ファイルの第1パラメータを自動訂正した場合(ステップS19)、当該第1設定ファイルを通信部25を介して画像形成装置10に送出する(ステップS16)。
【0042】
なお、上記動作例において第2設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる場合において、補助画面ボタン233を押下する操作がなされたとき(ステップS20)は、第2設定ファイルの複製元のファイルは記憶されていないため、補助画面を表示できない旨を表示してもよいし、当該第2設定ファイルに対応する第1設定ファイルの第1パラメータを表示するようにしてもよい。また、ステップS22において補助画面を表示し、ステップS23においてユーザによって訂正操作が行われた後、ステップS14において第1パラメータが適正でないと判断された場合、ステップS22の補助画面(複製元と訂正操作後の内容)を表示させてもよい。また、ステップS19において自動訂正を行った後、確認のためにステップ14において第1パラメータの適正の判断を行うようにしてもよい。
【0043】
上述した実施形態では、ユーザがPC20を用いて編集した第1設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる前に、当該第1設定ファイルの第1パラメータが予め定められた制限値内か否か判断されるため、制限値外の第1パラメータが画像形成装置10に誤って読み込まれることがない。また、適正でない第1パラメータの訂正処理として、予め定められた値に自動訂正する処理、又はユーザが設定した値に訂正する処理のいずれか一方の処理がユーザの選択によって行われる。
【0044】
<変形例>
以下、本発明の変形例について説明する。
【0045】
(1)上述した実施形態では、第1設定ファイルを読み込むファイル数が1つの例を説明したが、指定された複数の第1設定ファイルを読み込むように構成してもよい。この場合において、一括して読み込み可能な第1設定ファイルの数を制限するように構成してもよいし、指定された第1設定ファイルの全部を読み込むようにしてもよい。
指定された全部の第1設定ファイルを読み込む場合、例えば、予め決められた数単位に第1設定ファイルを分割して順次読み込む第1モードと、設定されているファイル数の閾値を変更して第1設定ファイルの全部を読み込む第2モードのいずれか一方をPC20に設定するように構成する。具体的には、PC20において、第1モードを0、第2モードを1とするフラグを記憶部22において設定し、フラグに応じたモードの処理を行う。なお、第1モードと第2モードの各設定操作はユーザが行えるように構成されていてもよい。また、読み込む設定ファイルは第1設定ファイルと第2設定ファイルが混在していてもよい。
【0046】
図10は、本変形例における第1設定ファイルの読み込み処理を示す動作フローを示している。制御部21は、操作部24を介して第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けるまで待機し(ステップS11:NO)、第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を操作部24を介して受付けると(ステップS11:YES)、指定された第1設定ファイルのファイル数が予め定められた閾値以上であるか否か判断する(ステップS110)。
【0047】
制御部21は、ファイル数が閾値以上であると判断した場合において(ステップS110:YES)、記憶部22に記憶されているフラグが0、即ち第1モードであるとき(ステップS111:YES)、予め定められた数単位に、指定された複数の第1設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS112)。
【0048】
また、ステップS111において、制御部21は、記憶部22に記憶されているフラグが1、即ち第2モードであるとき(ステップS111:NO)、指定された全部の第1設定ファイルを記憶部22から取得する。ステップS110において、第1設定ファイルのファイル数が閾値より小さい場合には(ステップS110:NO)、制御部21は、ステップS113の処理、即ち、指定された第1設定ファイルを記憶部22から取得する。
【0049】
(2)上述した実施形態では、複製・編集された第1設定ファイルの第1パラメータが適正か否かを判断する例について説明したが、PC20を用いて第1パラメータが編集されるときに、第2パラメータが誤って編集される場合があるため、第2パラメータが適正か否かを判断するように構成してもよい。この場合の動作フローを図11に示す。PC20の制御部21は、操作部24を介して第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けるまで待機し(ステップS11:NO)、第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を操作部24を介して受付けると(ステップS11:YES)、指定された第1設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS120)。
【0050】
制御部21は、取得した第1設定ファイルのファイル情報を参照し、当該第1設定ファイルに対応する第2設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS121)。そして、制御部21は、取得した第1設定ファイルと第2設定ファイルの各第2パラメータを照合し(ステップS122)、第1設定ファイルと第2設定ファイルの各第2パラメータが共通していない場合には(ステップS123:YES)、その照合結果を表示部23に表示する(ステップS124)。
【0051】
制御部21は、操作部24を介して、第2設定ファイルと共通しなかった第1設定ファイルにおける第2パラメータについて自動訂正する指示操作をユーザから受付けた場合には(ステップS125:YES)、当該第2パラメータを当該第2設定ファイルの第2パラメータに置き換える訂正処理を行う(ステップS126)。また、ステップS125において、制御部21は、自動訂正しない指示操作を受付けた場合には(ステップS125:NO)、当該第1設定ファイルを破棄することを指示する画像を表示部23に表示する(ステップS127)。
【0052】
制御部21は、ステップS123において第1設定ファイルと第2設定ファイルの各第2パラメータが共通する場合(ステップS123:NO)、又はステップS126の処理後、上述した図7のステップS13に移行し、第1設定ファイルにおける第1パラメータの適正について判断する処理を行う。
【0053】
(3)上述した実施形態において、補助画面を表示部23に表示した際に、補助画面に表示させた第2設定ファイルを複製元とする第1設定ファイルの一覧を表示部23に表示してもよい。この場合の表示画面の例を図12に示す。図12(a)に示すように、補助画面と共に履歴ボタン239を表示するように構成する。そして、例えば、操作部24を介してパラメータ2を選択する操作をユーザから受付けると共に、履歴ボタン239を押下する操作をユーザから受付けると、制御部21は、図12(b)に示すように、表示領域239aにおいて、補助画面に表示された第2設定ファイルのパラメータ2を表示する。また、制御部21は、当該第2設定ファイルを複製元とする第1設定ファイルのパラメータ2を記憶部22から読み出し、各第1設定ファイルを示すファイル情報及びパラメータ2を表示領域239bに表示する。
【0054】
(4)上述した実施形態及び変形例では、第1設定ファイルの第1パラメータ及び第2パラメータが適正か否かを判断した結果や訂正指示を受付ける表示画面をPC20の表示部23に表示させる例であったが、画像形成装置10の表示部14に当該表示画面を表示するようにしてもよいし、PC20と接続された他の外部装置の表示手段に当該表示画面を表示するようにしてもよい。また、PC20と接続された他の外部装置の操作手段で受付けられた第1パラメータの訂正指示をPC20において取得し、当該訂正指示に基づいて第1パラメータの訂正処理を行うようにしてもよい。また、PC20(表示制御装置)の機能が画像形成装置10に含まれていてもよい。
【0055】
(5)上述した実施形態及び変形例では、設定情報、第1設定ファイル、及び第2設定ファイルはPC20の記憶部22に記憶されている例を説明したが、設定情報、第1設定ファイル、及び第2設定ファイルの全部又はいずれかのファイルがPC20と接続された外部装置の記憶手段に記憶されていてもよい。
【0056】
(6)上述した実施形態では、第1設定ファイルの第1パラメータが適正でない場合に、適正であると判断された第1パラメータと適正でないと判断された第1パラメータとを区別しうる態様で表示画面に表示させる例を説明したが、適性であると判断された第1パラメータを表示せず、適正でないと判断された第1パラメータを適正でないことを示す態様で表示画面に少なくとも表示させるよう構成してもよい。
【0057】
(7)実施形態におけるCPU21aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネットなどの通信手段を用いてPC20にダウンロードさせてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1・・・画像形成システム、10・・・画像形成装置、11,21・・・制御部、11a,21a・・・CPU、11b,21b・・・メモリ、12・・・画像形成部、13,24・・・操作部、14,23・・・表示部、15,25・・・通信部、20・・・PC、211・・・第1取得部、212・・・第2取得部、213・・・判断部、214・・・訂正部、215・・・読み出し部、216・・・第3取得部、217・・・表示制御部、218・・・送出部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置における印刷の設定に必要な複数の項目(ページレイアウト、給紙カセットの指定等)について、各項目の設定値を変更するための表示画面をPC(Personal Computer)に表示させ、操作者によって設定された各項目の設定値に基づいて印刷処理を行う技術が下記特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-83959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像形成装置の画像形成処理に用いられる各パラメータに誤った設定値が設定されないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る表示制御装置は、画像形成装置における画像形成処理で用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段とを備え、前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る表示制御装置は、上記表示制御装置において、前記表示制御手段は、前記判断手段によって判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータのうち、少なくとも適正でないと判断された前記第1パラメータについて適正でないことを示す表示態様で前記表示画面に表示させることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る表示制御装置は、上記表示制御装置において、前記第1設定ファイルは、当該第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理について予め定義された前記第1パラメータが記述された第2設定ファイルを複製して編集されたものであり、前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルの対応関係を示す対応情報を読み出す読み出し手段と、前記第1設定ファイルと対応する前記第2設定ファイルを前記読み出し手段が読み出した前記対応情報に基づいて取得する第3取得手段を備え、前記表示制御手段は、前記判断手段によって前記第1設定ファイルの前記各第1パラメータが適正でないと判断された場合、当該第1設定ファイルの前記第1パラメータと共に前記第3取得手段が取得した前記第2設定ファイルの前記第1パラメータを前記表示画面に表示する制御を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る表示制御装置は、上記表示制御装置において、前記表示制御手段は、前記第1パラメータを表示させると共に前記訂正指示を受付ける前記表示画面を表示させ、前記訂正手段は、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータを予め定められた値に変更することを指示する訂正指示、又は、ユーザが設定した値に訂正するユーザ訂正を当該第1パラメータについて行う訂正指示を受付け、受付けた前記訂正指示に基づいて当該第1パラメータを訂正し、前記第1設定ファイル及び前記第2設定ファイルには、前記第1パラメータ群と前記表示画面に表示されない第2パラメータ群とが記述されており、前記判断手段は、前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルにおける各第2パラメータとを照合し、前記第2設定ファイルと前記第1設定ファイルにおける前記第2パラメータが共通する場合には、前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの適正について判断し、前記表示制御手段は、前記判断手段による前記第2パラメータと前記第1パラメータについて判断した判断結果に応じた前記表示画面を前記表示手段に表示させ、前記判断手段によって前記第2設定ファイルの前記第2パラメータと共通すると判断されると共に、前記第1パラメータが適正であると判断された前記第1設定ファイルを前記画像形成装置に送出する送出手段を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係るプログラムは、コンピュータを、画像形成装置における画像形成処理において用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段として機能させ、前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1、5に係る発明によれば、画像形成装置の画像形成処理に用いられる各パラメータに誤った設定値が設定されないようにすることができる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、第1設定ファイルの第1パラメータのうち適正でないパラメータを視認することができる。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、パラメータを編集する前の複製元の第1パラメータと編集後の第1パラメータとを確認することができる。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、適正な第1パラメータと第2パラメータとが設定された設定ファイルを画像形成装置に送出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
【図2】実施形態に係る画像形成装置の構成を表わすブロック図である。
【図3】実施形態に係るPCの構成を表わすブロック図である。
【図4】実施形態における設定情報の構成及びデータの一例を示した図である。
【図5】実施形態における設定ファイルを例示した図である。
【図6】実施形態に係る制御部の機能構成を示す図である。
【図7】実施形態に係るPCの動作例を示す図である。
【図8】実施形態に係るPCの表示画面例を示す図である。
【図9】実施形態に係るPCの補助画面の例を示す図である。
【図10】変形例(1)に係る設定ファイル読み込み処理を示す動作フローである。
【図11】変形例(2)に係る第2パラメータの照合処理を示す動作フローである。
【図12】(a)は、変形例(3)に係る補助画面の例を示す図である。(b)は、変形例(3)に係る一覧画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る表示制御装置について説明する。
<実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る表示制御装置を含む画像形成システムの構成例を示している。図1に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置10と表示制御装置の一例であるPC20とを含む。画像形成装置10とPC20とは有線又は無線により接続されている。画像形成装置10は画像形成処理を行う。本実施形態における画像形成処理は、画像形成に関する処理であり、例えば、用紙等に画像を形成する処理と、画像が形成された用紙等を二つに折る二つ折り等の折処理、用紙を綴じるステープル処理等の後処理とを含む。画像形成装置10の操作パネルとしてPC20が用いられる。各画像形成処理には、当該画像形成処理を行うための各種パラメータがデフォルトで定義されている。本実施形態では、画像形成装置10の各種パラメータを設定するための操作パネルとしてPC20が用いられるが、画像形成装置10にも各種パラメータを設定するための操作パネルが設けられている。
本実施形態では、画像形成処理毎の各種パラメータが予め記述された設定ファイルがPC20に記憶されている。PC20におけるパラメータ設定操作には、設定操作画面上で設定ファイルの第1パラメータを編集する操作と、操作画面を介さずに設定ファイルを開いてパラメータを直接編集する操作の操作方法がある。以下の説明においては、操作画面を介さずに設定ファイルを直接編集する操作によってパラメータが編集された設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる際の制御処理について説明する。以下、画像形成装置10とPC20の各構成について説明する。
【0016】
(構成)
図2は、画像形成装置10における画像形成処理の構成を表わすブロック図である。図2に示すように、画像形成装置10は、制御部11、画像形成処理部12、操作部13、表示部14、及び通信部15を有する。
【0017】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11aとROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリ11bを有する。CPU11aは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部11と接続されている各部を制御して画像形成処理を行う。具体的には、制御部11は、PC20に記憶されている各画像形成処理に対応する設定ファイルを読み込み、設定ファイルに基づいて画像形成処理を行う。
【0018】
画像形成処理部12は、例えば、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て画像を形成する電子写真方式で画像を形成する画像形成部と折処理やステープル処理等を行う後処理部とを有する。画像形成処理部12は、制御部11の制御の下、指定された設定ファイルに基づいて、指定された画像データに応じた各色の画像を用紙等に形成して出力し、画像を形成した用紙に折り処理等の後処理を施す。なお、画像形成処理部12における記録方式は電子写真方式に限定されず、熱転写方式、インクジェット方式、ドットインパクト方式などであってもよい。
【0019】
操作部13は、各種画像形成処理を行うためのユーザインタフェースである。操作部13には、用紙選択ボタン、部数を指定する数字キー、二つ折りやZ折り等の折処理を指定するための操作ボタンなどが設けられている。操作部13は、ユーザから受付けた操作を示す情報を制御部11に送出する。
【0020】
表示部14は、ディスプレイを有し、制御部11の制御の下、各画像形成処理におけるメニュー画面や第1パラメータの訂正受付画面などの各種画像を表示する。
【0021】
通信部15は、USB(Universal Serial Bus)、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、イーサネット(登録商標)等の通信規格に準拠した通信インタフェースを有し、制御部11の制御の下、有線又は無線により接続されたPC20と通信を確立してデータのやりとりを行う。
【0022】
次に、PC20の構成について説明する。図3は、本実施形態に係るPC20において表示及び訂正制御処理を行うための構成を表わす図である。図3に示すように、PC20は、制御部21、記憶部22、表示部23、操作部24、及び通信部25を有する。
【0023】
制御部21は、CPU21aとROM及びRAMを含むメモリ21bを有する。CPU21aは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部21と接続されている各部を制御して表示及び訂正制御処理を行う。なお、表示及び訂正制御処理の詳細については後述する。
【0024】
記憶部22は、例えばハードディスク等の記憶媒体で構成される。記憶部22には、各画像形成処理の設定ファイルと、各画像形成処理において設定可能なパラメータの設定情報とが記憶されている。本実施形態におけるパラメータの種類は、第1パラメータと第2パラメータとがある。第1パラメータは、PC20においてパラメータの設定用操作画面上でユーザが設定することができるパラメータである。第2パラメータは、設定操作画面上でユーザが設定することができないパラメータ、つまり、ユーザによる設定が許可されていないパラメータである。
【0025】
ここで、設定情報及び設定ファイルの詳細について説明する。図4は、設定情報の構成及びデータの一例を示した図である。図4に示すように、設定情報220には、画像形成処理毎に設定可能なパラメータの制限値が記憶されており、このパラメータは、第1パラメータである。パラメータは、例えば、用紙のサイズ、用紙の質量、用紙一束の枚数、用紙の種類等である。この例において、例えば、処理21の「三つ折りB4」は、画像が形成されたB4サイズの用紙を三つ折りにして出力する処理であり、パラメータ2の下限値として85、上限値として95が設定されている。従って、パラメータ2の設定値としては85以上95以内の範囲内の数値が有効な値となる。
【0026】
図5は、設定ファイルを例示した図である。本実施形態では、設定用操作画面を介さずに設定ファイルのパラメータをユーザが変更する際、予め記憶されている設定ファイル(以下、第2設定ファイルと称する)を複製して別の設定ファイル(以下、第1設定ファイルと称する)を作成し、作成した設定ファイルのパラメータを編集する。図5(a)は、XML等で記載された第2設定ファイルの例示であり、図5(b)は、図5(a)の第2設定ファイルを複製して編集された第1設定ファイルを例示している。図5(a)(b)に示すように、各設定ファイルには、例えば、パラメータ1、パラメータ2等の第1パラメータの種別を<>内に記述し、<>で示されたタグで挟まれた要素がパラメータの値として記述されている。例えば、図5(a)(b)の例では、パラメータ1として「B4」が各設定ファイルに記述されており、パラメータ2として「87」と「900」が各設定ファイルに記述されている。また、第2設定ファイル及び第1設定ファイルにおける<ファイル情報>のタグの要素として「A1」と「A101」が記述されている。このファイル情報は、設定ファイルのファイルを一意に識別する情報であり、第1設定ファイルのファイル情報は、第2設定ファイルのファイル情報「A1」と数字「01」とを組み合わせたファイル情報が設定される。なお、以下の説明において、第1設定ファイルと第2設定ファイルを特に区別しないときは単に設定ファイルと称する。
【0027】
本実施形態では、ユーザが第2設定ファイルを複製して第1設定ファイルを生成したときに、第1設定ファイルと第2設定ファイルとの対応関係を示す対応情報として、第2設定ファイルのファイル情報を含むファイル情報が第1設定ファイルに記述され、コピー先とコピー元の設定ファイルの対応関係が認識できるように構成されている例を説明するが、このファイル情報は、ユーザ操作によって設定してもよい。また、第1設定ファイルの生成の際、第2設定ファイルのファイル名等、第2設定ファイルを識別できる情報を含むファイル名が対応情報として第1設定ファイルに設定されてもよい。なお、上記設定ファイルの例は、説明の便宜上、設定情報と対応するようにパラメータを表現したものであり、各画像形成処理のパラメータが定義された記述であればこの記述に限らない。なお、この設定ファイルでは図示していないが、設定ファイルには、対応する画像形成処理を識別する情報が含まれている。
【0028】
図3に戻り、PC20の構成の説明を続ける。表示部23は、ディスプレイを有し、制御部21の制御の下、設定ファイルを表示したり、画像形成装置10に第1設定ファイルを読み込ませる際の表示画面等を表示する。操作部24は、例えば、キーボードやマウス等の操作手段を有する。操作部24は、ユーザ操作を示す操作情報を制御部21に送出する。通信部25は、イーサネット等の通信規格に準拠した通信インタフェースを有し、制御部21の制御の下、通信インタフェースを介して接続された画像形成装置10と通信を確立してデータのやりとりを行う。
【0029】
次に、上記した制御部21の表示及び訂正制御処理について説明する。図6は、制御部21の表示及び訂正制御処理を行うためのブロック図を示している。図6に示すように、制御部21は、第1取得部211、第2取得部212、判断部213、訂正部214、読み出し部215、第3取得部216、表示制御部217、及び送出部218を有する。
【0030】
第1取得部211は、本発明に係る第1取得手段の一例である。第1取得部211は、操作部24を介したユーザ操作に応じて記憶部22から第1設定ファイルを取得する。第2取得部212は、本発明に係る第2取得手段の一例である。第2取得部212は、第1取得部211で取得された第1設定ファイルに対応する画像形成処理の設定情報を記憶部22から取得する。判断部213は、本発明に係る判断手段の一例である。判断部213は、第2取得部212が取得した設定情報に基づいて、第1取得部211で取得された第1設定ファイルの第1パラメータが適正であるか否かを判断すると共に、訂正部214で訂正された第1パラメータが適正であるか否かを判断する。
【0031】
訂正部214は、本発明に係る訂正手段の一例である。訂正部214は、操作部24を介して、第2取得部212が取得した設定情報に基づいて第1設定ファイルの第1パラメータを予め定められた値に自動訂正する訂正指示を受付けた場合には、当該訂正指示に基づいて当該パラメータを訂正する処理を行う。また、訂正部214は、操作部24を介して、第1設定ファイルの第1パラメータを他の値に変更する訂正指示を受付けた場合には、当該パラメータを訂正指示に基づいて訂正する処理を行う。
【0032】
読み出し部215は、本発明に係る読み出し手段の一例である。読み出し部215は、第1取得部が取得した第1設定ファイルと対応する第2設定ファイルとの対応関係を示すファイル情報を第1設定ファイルから読み出す。第3取得部216は、本発明に係る第3取得手段の一例である。第3取得部216は、操作部24を介したユーザ操作に応じて、読み出し部215が読み出した第1設定ファイルのファイル情報に基づいて第2設定ファイルを記憶部22から取得する。
【0033】
表示制御部217は、本発明に係る表示制御手段の一例である。表示制御部217は、判断部213で判断された第1パラメータの判断結果に応じた表示画面と、訂正部214で訂正された第1パラメータについて判断部213で判断された判断結果に応じた表示画面を表示部23に表示させる。送出部218は、本発明に係る送出手段の一例である。送出部218は、判断部213において第1パラメータが適正であると判断された設定ファイルを通信部25を介して画像形成装置10に送出する。
【0034】
(動作例)
次に、本実施形態に係る表示制御装置20の動作例について説明する。図7は、表示制御装置20の動作フローを示す図である。なお、本動作例では、第1設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる場合について説明するが、第2設定ファイルを読み込ませる場合も第1設定ファイルの場合と共通の処理である。PC20の制御部21は、画像形成装置10に第1設定ファイルを読み込ませるためのメニュー画面を表示部23に表示し、第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けるまで待機する(ステップS11:NO)。制御部21は、操作部24を介して指定された第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けると(ステップS11:YES)、記憶部22から指定された設定ファイルを取得する(ステップS12)。制御部21は、取得した第1設定ファイルに対応する画像形成処理の設定情報220を記憶部22から取得する(ステップS13)。制御部21は、ステップS13において取得した設定情報に基づいて、ステップS11で取得した第1設定ファイルの第1パラメータが適正であるか否かを判断する(ステップS14)。
【0035】
例えば、図5(b)に示す第1設定ファイルが読み込まれた場合において、当該第1設定ファイルに含まれる画像形成処理を示す情報が「処理21」を示しているとき、図4に示す設定情報220における「処理21:三つ折りB4」の設定情報に基づいて、当該第1設定ファイルの各第1パラメータが適正か否か判断される。即ち、本実施形態では、「処理21:三つ折りB4」のパラメータ1〜nと対応する第1設定ファイルの各第1パラメータが、パラメータ1〜nが示す各制限値の範囲内である場合に当該第1パラメータが適正であると判断され、制限値の範囲を超えている場合に当該第1パラメータが適正でないと判断される。
【0036】
制御部21は、取得した第1設定ファイルの第1パラメータのうち一つでも適正でないと判断した場合(ステップS15:NO)、第1パラメータが適正でない旨の表示画面として例えば図8の表示画面を表示部23に表示する(ステップS17)。図8に示すように、表示画面の表示領域231には、読み込まれた第1設定ファイルに対応する画像形成処理「処理21」を示す画像231aが表示され、表示領域232には、読み込まれた第1設定ファイルのファイル情報を示す画像232aと当該第1設定ファイルの各第1パラメータを示す画像232bと補助画面ボタン233と自動訂正ボタン234とが表示される。また、第1パラメータのうち、適正でないと判断された第1パラメータについては、適正であると判断された他の第1パラメータと区別できるように表示態様を変えて表示される。この例では、適正でない第1パラメータを太線枠232cで強調して表示されている。
【0037】
図7に戻り、説明を続ける。制御部21は、操作部24を介して、表示画面における自動訂正ボタン234を押下する訂正指示をユーザから受付けると(ステップS18:YES)、ステップS13で取得した設定情報に基づいて、適正でないと判断した第1パラメータを自動訂正する(ステップS19)。本実施形態では、設定ファイルの第1パラメータが設定情報で定められた上限値を超えている場合には、当該第1パラメータの値を当該上限値に置き換え、当該第1パラメータが設定情報で定められた下限値より小さい場合には、当該第1パラメータを当該下限値に置き換える処理を行う。図8の例では、処理21のパラメータ2の値が「900」であり、図4の設定情報における処理21のパラメータ2の制限値が「85以上95以内」と設定されているため、パラメータ2は「95」に置き換えられる。
【0038】
また、ステップS18において、制御部21は、操作部24を介して、表示画面における補助画面ボタン233を押下する操作をユーザから受付けると(ステップS18:NO,S20:YES)、取得した第1設定ファイルのファイル情報に基づいて当該第1設定ファイルに対応する第2設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS21)。図8の例では、第1設定ファイルのファイル情報「A101」の「A1」をファイル情報として有する図5(a)に示す第2設定ファイルが取得される。
【0039】
制御部21は、取得した第2設定ファイルの第1パラメータと第1設定ファイルの第1パラメータとが表示された図9に例示する補助画面を表示部23に表示する(ステップS22)。図9に示すように、表示領域235には補助画面を示す画像が表示され、複製元である第2設定ファイル「A1」の第1パラメータ群を示す画像236と、複製先である第1設定ファイル「A101」の第1パラメータ群を示す画像237とが並べて表示される。この表示により、複製元の第2設定ファイルに設定されている第1パラメータをユーザに確認させ、適正な値となるように第1設定ファイルの第1パラメータを訂正させる。
【0040】
図7に戻り、説明を続ける。制御部21は、操作部24を介して、第1設定ファイルの第1パラメータの値を訂正する訂正指示をユーザから受付けるまで待機し(ステップS23:NO)、訂正指示を受付けたときに(ステップS23:YES)、訂正指示に基づく値に当該第1パラメータの値を置き換え、当該第1パラメータの値が適正であるか否かをステップS14に戻って判断する。また、ステップS20において、制御部21は、操作部24を介して、補助画面ボタン233を押下する操作をユーザから受付けなかった場合には(ステップS20:NO)、上記ステップS23の処理を行う。
【0041】
また、制御部21は、ステップS15において第1設定ファイルの各第1パラメータが適正であると判断した場合(ステップS15:YES)、又は、ステップS19において第1設定ファイルの第1パラメータを自動訂正した場合(ステップS19)、当該第1設定ファイルを通信部25を介して画像形成装置10に送出する(ステップS16)。
【0042】
なお、上記動作例において第2設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる場合において、補助画面ボタン233を押下する操作がなされたとき(ステップS20)は、第2設定ファイルの複製元のファイルは記憶されていないため、補助画面を表示できない旨を表示してもよいし、当該第2設定ファイルに対応する第1設定ファイルの第1パラメータを表示するようにしてもよい。また、ステップS22において補助画面を表示し、ステップS23においてユーザによって訂正操作が行われた後、ステップS14において第1パラメータが適正でないと判断された場合、ステップS22の補助画面(複製元と訂正操作後の内容)を表示させてもよい。また、ステップS19において自動訂正を行った後、確認のためにステップ14において第1パラメータの適正の判断を行うようにしてもよい。
【0043】
上述した実施形態では、ユーザがPC20を用いて編集した第1設定ファイルを画像形成装置10に読み込ませる前に、当該第1設定ファイルの第1パラメータが予め定められた制限値内か否か判断されるため、制限値外の第1パラメータが画像形成装置10に誤って読み込まれることがない。また、適正でない第1パラメータの訂正処理として、予め定められた値に自動訂正する処理、又はユーザが設定した値に訂正する処理のいずれか一方の処理がユーザの選択によって行われる。
【0044】
<変形例>
以下、本発明の変形例について説明する。
【0045】
(1)上述した実施形態では、第1設定ファイルを読み込むファイル数が1つの例を説明したが、指定された複数の第1設定ファイルを読み込むように構成してもよい。この場合において、一括して読み込み可能な第1設定ファイルの数を制限するように構成してもよいし、指定された第1設定ファイルの全部を読み込むようにしてもよい。
指定された全部の第1設定ファイルを読み込む場合、例えば、予め決められた数単位に第1設定ファイルを分割して順次読み込む第1モードと、設定されているファイル数の閾値を変更して第1設定ファイルの全部を読み込む第2モードのいずれか一方をPC20に設定するように構成する。具体的には、PC20において、第1モードを0、第2モードを1とするフラグを記憶部22において設定し、フラグに応じたモードの処理を行う。なお、第1モードと第2モードの各設定操作はユーザが行えるように構成されていてもよい。また、読み込む設定ファイルは第1設定ファイルと第2設定ファイルが混在していてもよい。
【0046】
図10は、本変形例における第1設定ファイルの読み込み処理を示す動作フローを示している。制御部21は、操作部24を介して第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けるまで待機し(ステップS11:NO)、第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を操作部24を介して受付けると(ステップS11:YES)、指定された第1設定ファイルのファイル数が予め定められた閾値以上であるか否か判断する(ステップS110)。
【0047】
制御部21は、ファイル数が閾値以上であると判断した場合において(ステップS110:YES)、記憶部22に記憶されているフラグが0、即ち第1モードであるとき(ステップS111:YES)、予め定められた数単位に、指定された複数の第1設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS112)。
【0048】
また、ステップS111において、制御部21は、記憶部22に記憶されているフラグが1、即ち第2モードであるとき(ステップS111:NO)、指定された全部の第1設定ファイルを記憶部22から取得する。ステップS110において、第1設定ファイルのファイル数が閾値より小さい場合には(ステップS110:NO)、制御部21は、ステップS113の処理、即ち、指定された第1設定ファイルを記憶部22から取得する。
【0049】
(2)上述した実施形態では、複製・編集された第1設定ファイルの第1パラメータが適正か否かを判断する例について説明したが、PC20を用いて第1パラメータが編集されるときに、第2パラメータが誤って編集される場合があるため、第2パラメータが適正か否かを判断するように構成してもよい。この場合の動作フローを図11に示す。PC20の制御部21は、操作部24を介して第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を受付けるまで待機し(ステップS11:NO)、第1設定ファイルを読み込ませるユーザ操作を操作部24を介して受付けると(ステップS11:YES)、指定された第1設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS120)。
【0050】
制御部21は、取得した第1設定ファイルのファイル情報を参照し、当該第1設定ファイルに対応する第2設定ファイルを記憶部22から取得する(ステップS121)。そして、制御部21は、取得した第1設定ファイルと第2設定ファイルの各第2パラメータを照合し(ステップS122)、第1設定ファイルと第2設定ファイルの各第2パラメータが共通していない場合には(ステップS123:YES)、その照合結果を表示部23に表示する(ステップS124)。
【0051】
制御部21は、操作部24を介して、第2設定ファイルと共通しなかった第1設定ファイルにおける第2パラメータについて自動訂正する指示操作をユーザから受付けた場合には(ステップS125:YES)、当該第2パラメータを当該第2設定ファイルの第2パラメータに置き換える訂正処理を行う(ステップS126)。また、ステップS125において、制御部21は、自動訂正しない指示操作を受付けた場合には(ステップS125:NO)、当該第1設定ファイルを破棄することを指示する画像を表示部23に表示する(ステップS127)。
【0052】
制御部21は、ステップS123において第1設定ファイルと第2設定ファイルの各第2パラメータが共通する場合(ステップS123:NO)、又はステップS126の処理後、上述した図7のステップS13に移行し、第1設定ファイルにおける第1パラメータの適正について判断する処理を行う。
【0053】
(3)上述した実施形態において、補助画面を表示部23に表示した際に、補助画面に表示させた第2設定ファイルを複製元とする第1設定ファイルの一覧を表示部23に表示してもよい。この場合の表示画面の例を図12に示す。図12(a)に示すように、補助画面と共に履歴ボタン239を表示するように構成する。そして、例えば、操作部24を介してパラメータ2を選択する操作をユーザから受付けると共に、履歴ボタン239を押下する操作をユーザから受付けると、制御部21は、図12(b)に示すように、表示領域239aにおいて、補助画面に表示された第2設定ファイルのパラメータ2を表示する。また、制御部21は、当該第2設定ファイルを複製元とする第1設定ファイルのパラメータ2を記憶部22から読み出し、各第1設定ファイルを示すファイル情報及びパラメータ2を表示領域239bに表示する。
【0054】
(4)上述した実施形態及び変形例では、第1設定ファイルの第1パラメータ及び第2パラメータが適正か否かを判断した結果や訂正指示を受付ける表示画面をPC20の表示部23に表示させる例であったが、画像形成装置10の表示部14に当該表示画面を表示するようにしてもよいし、PC20と接続された他の外部装置の表示手段に当該表示画面を表示するようにしてもよい。また、PC20と接続された他の外部装置の操作手段で受付けられた第1パラメータの訂正指示をPC20において取得し、当該訂正指示に基づいて第1パラメータの訂正処理を行うようにしてもよい。また、PC20(表示制御装置)の機能が画像形成装置10に含まれていてもよい。
【0055】
(5)上述した実施形態及び変形例では、設定情報、第1設定ファイル、及び第2設定ファイルはPC20の記憶部22に記憶されている例を説明したが、設定情報、第1設定ファイル、及び第2設定ファイルの全部又はいずれかのファイルがPC20と接続された外部装置の記憶手段に記憶されていてもよい。
【0056】
(6)上述した実施形態では、第1設定ファイルの第1パラメータが適正でない場合に、適正であると判断された第1パラメータと適正でないと判断された第1パラメータとを区別しうる態様で表示画面に表示させる例を説明したが、適性であると判断された第1パラメータを表示せず、適正でないと判断された第1パラメータを適正でないことを示す態様で表示画面に少なくとも表示させるよう構成してもよい。
【0057】
(7)実施形態におけるCPU21aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネットなどの通信手段を用いてPC20にダウンロードさせてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1・・・画像形成システム、10・・・画像形成装置、11,21・・・制御部、11a,21a・・・CPU、11b,21b・・・メモリ、12・・・画像形成部、13,24・・・操作部、14,23・・・表示部、15,25・・・通信部、20・・・PC、211・・・第1取得部、212・・・第2取得部、213・・・判断部、214・・・訂正部、215・・・読み出し部、216・・・第3取得部、217・・・表示制御部、218・・・送出部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置における画像形成処理で用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、
前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、
前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段とを備え、
前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、
前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記判断手段によって判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータのうち、少なくとも適正でないと判断された前記第1パラメータについて適正でないことを示す表示態様で前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記第1設定ファイルは、当該第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理について予め定義された前記第1パラメータが記述された第2設定ファイルを複製して編集されたものであり、
前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルの対応関係を示す対応情報を読み出す読み出し手段と、
前記第1設定ファイルと対応する前記第2設定ファイルを前記読み出し手段が読み出した前記対応情報に基づいて取得する第3取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記判断手段によって前記第1設定ファイルの前記各第1パラメータが適正でないと判断された場合、当該第1設定ファイルの前記第1パラメータと共に前記第3取得手段が取得した前記第2設定ファイルの前記第1パラメータを前記表示画面に表示する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第1パラメータを表示させると共に前記訂正指示を受付ける前記表示画面を表示させ、
前記訂正手段は、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータを予め定められた値に変更することを指示する訂正指示、又は、ユーザが設定した値に訂正するユーザ訂正を当該第1パラメータについて行う訂正指示を受付け、受付けた前記訂正指示に基づいて当該第1パラメータを訂正し、
前記第1設定ファイル及び前記第2設定ファイルには、前記第1パラメータ群と前記表示画面に表示されない第2パラメータ群とが記述されており、
前記判断手段は、前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルにおける各第2パラメータとを照合し、前記第2設定ファイルと前記第1設定ファイルにおける前記第2パラメータが共通する場合には、前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの適正について判断し、
前記表示制御手段は、前記判断手段による前記第2パラメータと前記第1パラメータについて判断した判断結果に応じた前記表示画面を前記表示手段に表示させ、
前記判断手段によって前記第2設定ファイルの前記第2パラメータと共通すると判断されると共に、前記第1パラメータが適正であると判断された前記第1設定ファイルを前記画像形成装置に送出する送出手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
コンピュータを、
画像形成装置における画像形成処理において用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、
前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、
前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段として機能させ、
前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、
前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
画像形成装置における画像形成処理で用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、
前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、
前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段とを備え、
前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、
前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記判断手段によって判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータのうち、少なくとも適正でないと判断された前記第1パラメータについて適正でないことを示す表示態様で前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記第1設定ファイルは、当該第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理について予め定義された前記第1パラメータが記述された第2設定ファイルを複製して編集されたものであり、
前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルの対応関係を示す対応情報を読み出す読み出し手段と、
前記第1設定ファイルと対応する前記第2設定ファイルを前記読み出し手段が読み出した前記対応情報に基づいて取得する第3取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記判断手段によって前記第1設定ファイルの前記各第1パラメータが適正でないと判断された場合、当該第1設定ファイルの前記第1パラメータと共に前記第3取得手段が取得した前記第2設定ファイルの前記第1パラメータを前記表示画面に表示する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第1パラメータを表示させると共に前記訂正指示を受付ける前記表示画面を表示させ、
前記訂正手段は、前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータを予め定められた値に変更することを指示する訂正指示、又は、ユーザが設定した値に訂正するユーザ訂正を当該第1パラメータについて行う訂正指示を受付け、受付けた前記訂正指示に基づいて当該第1パラメータを訂正し、
前記第1設定ファイル及び前記第2設定ファイルには、前記第1パラメータ群と前記表示画面に表示されない第2パラメータ群とが記述されており、
前記判断手段は、前記第1設定ファイルと前記第2設定ファイルにおける各第2パラメータとを照合し、前記第2設定ファイルと前記第1設定ファイルにおける前記第2パラメータが共通する場合には、前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの適正について判断し、
前記表示制御手段は、前記判断手段による前記第2パラメータと前記第1パラメータについて判断した判断結果に応じた前記表示画面を前記表示手段に表示させ、
前記判断手段によって前記第2設定ファイルの前記第2パラメータと共通すると判断されると共に、前記第1パラメータが適正であると判断された前記第1設定ファイルを前記画像形成装置に送出する送出手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
コンピュータを、
画像形成装置における画像形成処理において用いられる第1パラメータ群が記述された少なくとも一の第1設定ファイルを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段で取得された前記第1設定ファイルに対応する前記画像形成処理において設定可能な各第1パラメータの設定情報を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段が取得した前記第1設定ファイルにおける前記各第1パラメータが適正か否かを、前記第2取得手段が取得した前記設定情報に基づいて判断する判断手段と、
前記判断手段によって適正でないと判断された前記第1設定ファイルの前記第1パラメータの訂正指示を受付け、当該訂正指示に基づいて前記第1パラメータを訂正する訂正手段と、
前記判断手段によって判断された判断結果に応じた表示画面を表示手段に表示させる表示制御手段として機能させ、
前記判断手段は、前記訂正手段で訂正された前記第1パラメータが適正か否かを前記設定情報に基づいて判断し、
前記表示制御手段は、前記訂正された前記第1パラメータの前記判断手段の判断結果に応じた表示画面を前記表示手段に表示させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−203878(P2012−203878A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71103(P2011−71103)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
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