説明

表示板

【課題】 ソーラセルの発電に充分な光量を供給し、ソーラセルの十字線や濃紫色が目に見えないようにすると共に、金属表示板と同様の金属感や、白さ、明るさのある鮮明な色彩が得られ、高級感のある外観品質を有する表示板を提供する。
【解決手段】 ソーラセル17と、該ソーラセル17の視認側に設ける少なくとも一つの光透過性基板16と複数の反射型偏光板11、12とを備え、該複数の反射型偏光板11、12のうち、少なくとも一つの反射型偏光板11の少なくとも一方の表面に凹凸状の模様を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計用文字板、時計用見切板、計器用文字板等を含む表示板に関し、特に下面側にソーラセルを備える表示板に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーラセル(太陽電池)を備えた表示板は受光した光を透過させてその下面側に配設したソーラセルに発電機能を起こさせるために光透過性が要求される。このためプラスチック、セラミック、ガラス等の透光性材料が使われる。特に、プラスチックは安価であること、成形や加工などが容易であること等から非常に多く使われている。
【0003】
図18は一般的なソーラセルを示す平面図である。図18に示すように一般的なソーラセルは4等分に分割された4面(A1、A2、A3、A4)に設けられていて、表示板の下面に配設される。そして、表示板を透過した透過光が4面(A1、A2、A3、A4)のそれぞれに均一量入射するのが最も発電効率を高める。このため、このソーラセルの上面側に配設される表示板は、ソーラセルの4面(A1、A2、A3、A4)に対応する部分、即ち、12−6時ラインと9−3時ラインで4等分割した4面がそれぞれ均一量の光を透過するよう設計することが必要とされている。
【0004】
しかしながら表示板の下面側に配設されるソーラセルは独特の濃紫色を示し、さらに4等分割したところの十字線が材質の違いなどから非常に目立って見える。このために美観的にも良い感じを与えないことから、この濃紫色を和らげたり、或いは、見えないようにするために従来から表示板に様々の工夫が行われてきた。
【0005】
以下、ソーラセルを備えた表示板の従来例について図を参照して説明する。図19は従来技術における表示板としてのソーラセルを備えた時計用文字板の構造を示す部分拡大断面図、図20は従来技術における表示板の構成部品で、複数の層が積層されてなる反射型偏光体を示す概略構成図である。図19に示すように、従来技術におけるソーラ時計用文字板100は、基材101と、基材101の太陽電池109と対向する面側に設けられた偏光体103と、基材101と偏光体103との間に配された拡散層102とから構成されていて、基材101上に時字、装飾文字、マーク等を設けた構造になっている。
【0006】
基材101はアクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等のプラスチック、ガラス等の光透過性材料からなっており、平板状の形状で厚さが300〜600μm程度のものが用いられている。また、太陽電池109の自色が透けて見えるのを防止するために、基材101上には塗装法、印刷法、湿式めっき法、乾式めっき法等による着色層が設けられる場合もある。この着色層は白色のものが好ましいことが開示されている。
【0007】
拡散層102は、入射した光を拡散する機能を有する拡散剤を含む材料で構成されている。拡散層102を構成する拡散剤としては、例えば、粒状・(粉末状)、鱗片状、針状等の形状のもので、シリカ、ガラス、樹脂等が用いられ、粘着性、接着性を有する材料で構成されているものが開示されている。
【0008】
反射型偏光体103は、入射した光を偏光させる機能を有し、所定方向に振動する第1の光を透過し、かつ、振動方向が第1の光の振動方向に対して垂直な第2の光を反射する機能を有するものである。図20に示すように反射型偏光体103は複数の層が積層された積層体で、異なる2種の層、すなわち、偏光性フイルム層(A層)131と、偏光性フイルム層(B層)132とが交互に複数層積層された構造をなしている。反射型偏光体103のA層131は、例えば、ポリエチレンナフタレートで横成されたフイルムを延伸したものが用いられ、B層132は、ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステルで構成されたものが開示されている。
【0009】
このように従来技術における表示板としてのソーラ時計用文字板100は、光透過性の基材101、拡散層102と反射型偏光体103とを有することにより、光透過性を十分に高いものとしつつ、太陽電池109の自色が透けて見えるのを防止することができると共に装飾性を有することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
【特許文献1】国際公開第WO2006/006390号公報(第5―11頁、図1−2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、従来技術における表示板は、金属表示板と同様の金属感や、白さ、明るさのある鮮明な色彩は得られず高級感のある外観品質を有する表示板を得ることが困難であり、デザインバリエーションに乏しいという問題があった。
【0012】
(目的)
本発明は上記課題に鑑みて成されたもので、ソーラセルの発電に充分な光量を供給し、ソーラセルの十字線や濃紫色が目に見えないようにすると共に、装飾性に優れた表示板を提供することを目的とする。また金属表示板と同様の金属感や、白さ、明るさのある鮮明な色彩が得られ、高級感のある外観品質を有する表示板を提供すると共に、表示板のデサインバリエーションの向上を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため本発明の表示板は、ソーラセルと、該ソーラセルの視認側に設ける少なくとも一つの光透過性基板と複数の反射型偏光板とを備え、該複数の反射型偏光板のうち、少なくとも一つの反射型偏光板の少なくとも一方の表面に凹凸状の模様を有することを特徴とする。
【0014】
また、複数の反射型偏光板は光反射軸と光透過容易軸とを有し、該光反射軸と平行な振動面を持つ直線偏光成分の光を反射し、該光透過容易軸と平行な振動面を持つ直線偏光成分の光を透過する特性を有することを特徴とする。
【0015】
また、複数の反射型偏光板は、それぞれの光透過容易軸の方向が互いに異なる方向となるように配置されていることを特徴とする。
【0016】
また、複数の反射型偏光板のうち、少なくとも一つの反射型偏光板は、少なくとも一方の表面に光透過性着色層または拡散層を有することを特徴とする。
【0017】
また、光透過性基板は少なくとも一方の表面に凹凸状の模様を有することを特徴とする。
【0018】
また、光透過性基板は、少なくとも一方の表面に光透過性着色層または拡散層を有することを特徴とする。
【0019】
また、光透過性基板は、着色材、拡散材の内少なくとも一つを含有することを特徴とする。
【0020】
また、複数の反射型偏光板は、ソーラセルと光透過性基板との間に配置されていることを特徴とする。
【0021】
また、光透過性基板は、前記ソーラセルと複数の反射型偏光板との間に配置されていることを特徴とする。
【0022】
また、複数の反射型偏光板のうち互いに対向する反射型偏光板同士を固定する固定部材が基材入り粘着剤であることを特徴とする。
【0023】
また、光透過性基板は、互いに対向する反射型偏光板の間に配置されていることを特徴とする。
【0024】
また、光透過性基板は、位相差板であることを特徴とする。
【0025】
また、凹凸状の模様はサークル、渦巻、ストライプ、放射状、砂目、梨地、石調、幾何学模様等からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明による表示板は、ソーラセルの視認側に複数の反射型偏光板と少なくとも一つの光透過性基板とを配置し、反射型偏光板の表面に凹凸状の模様を形成することによって、ソーラセルの発電に充分な光量を供給し、ソーラセルの十字線や濃紫色が目に見えないようにすると共に奥行きのある立体的な凹凸模様の表現が可能となりデサインバリエーションの向上を実現することができる。また、金属表示板と同様の金属感や、白さが得られると共に装飾性に優れ高級感のある表示板を実現することができる。さらに、複数の反射型偏光板のそれぞれの光透過容易軸の方向が互いに異なる方向となるように配置することによってソーラセルに供給する光量を容易に調整することができる。この結果、表示板に形成する金属色および白色がより強く現れるまでの調整が可能となる。
【0027】
また、反射型偏光板または光透過性基板に拡散層を設けることにより白さを増し、より高級感のある表示板を得ることができる。また、反射型偏光板または光透過性基板に光透過性着色層を設けることにより明るさのある鮮明な色彩を有する表示板を得ることができる。また、光透過性基板に着色材や拡散材を含有させることでも同様の効果が得られる。また、光透過性基板の表面に凹凸状の模様を形成することによって、より複雑な模様の表現が可能となりデサインバリエーションの向上を実現することができる。また、光透過性基板の厚さを変化させることで表示板の厚さを容易に調節することができる。また、光透過性基板としては、透明樹脂材料の他に、半透明カラー材料、位相差板を用いることができ、凹凸模様を有する反射型偏光板との組み合わせより金属色や明るさのある鮮明な色彩を有する表示板を得ることができる。さらに、複数の反射型偏光板のうち互いに対向する反射型偏光板同士を固定する固定部材として基材入り粘着剤を用いることで鮮明な色彩を有する表示板を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本実施形態における表示板はソーラセルと、このソーラセルの視認側に設ける光透過性基板と複数の反射型偏光板とを備えており、この複数の反射型偏光板のうちの少なくとも1枚の反射型偏光板の表面に凹凸状の模様を形成することによって、ソーラセルの発電に充分な光量を供給し、ソーラセルの十字線や濃紫色が目に見えないようにすると共に奥行きのある立体的な凹凸模様の表現が可能となり装飾性に優れた表示板を実現したものである。また、光透過性基板は透明な樹脂材料、ガラス、サファイヤ、セラミックス等の無機材料、半透明カラー材料等を用いることができ、鮮明な色彩を有する表示板を実現することができる。また、光透過性基板、反射型偏光板の表面に光透過性着色層、拡散層を設けることにより鮮明な色彩や高級感のある白さを有する表示板を実現することができる。また、光透過性基板に着色材や拡散材を含有させることでも同様の効果が得られる。さらに、複数の反射型偏光板のそれぞれの光透過容易軸の方向が互いに異なる方向となるように配置することによってソーラセルに供給する光量を容易に調整することを可能としたものである。
【0029】
また、光透過性基板は複数の反射型偏光板の下層、上層または互いに対向する2枚の反射型偏光板の間に配置することが可能である。実施例1から実施例4は互いに対向する2枚の反射型偏光板の間に光透過性基板を配置した例である。この例においては、光透過性基板にプリズム状の凹凸模様を形成し、この反射光によって金属色や明るさのある鮮明な色彩を有する表示板を実現することができる。特に光透過性基板として位相差板を用いることで所望の色彩を有する表示板を実現することが可能となる。
【0030】
実施例5から実施例7は光透過性基板を複数の反射型偏光板の下層、即ち、複数の反射型偏光板とソーラセルとの間に配置した例である。この例においても光透過性基板にプリズム状の凹凸模様を形成し、この反射光によって金属色や明るさのある鮮明な色彩を有する表示板を実現することができる。また、反射型偏光板同士を固定する固定部材として基材入りの粘着剤を用いることにより鮮明な色彩を有する表示板を実現することができる。
【0031】
実施例8から実施例11は光透過性基板を複数の反射型偏光板の上層、即ち最も視認側に配置した例である。この例においては、光透過性基板を通した反射型偏光板の凹凸模様が視認でき、奥行きのある立体的な表現ができる。また、本例においても反射型偏光板同士を固定する固定部材として基材入りの粘着剤を用いることにより鮮明な色彩を有する表示板を実現することができる。
【0032】
図1から図4は実施例1における表示板を説明するための図、図5は実施例2、図6は実施例3における表示板を示す図である。また、図7から図9は実施例4における表示板を説明するための図、図10、図11は実施例5における表示板を説明するための図である。また、図12は実施例6、図13は実施例7、図14は実施例8、図15は実施例9、図16は実施例10、図17は実施例11における表示板を示す図である。なお、各実施例において同様な構成要素については、同一番号を付与し説明は省略する。以下、本実施形態における表示板の具体的実施例について図1から図17を用いて説明する。
【実施例1】
【0033】
図1は実施例1における表示板を示し、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図である。図2は、反射型偏光板を示す斜視図、図3は表示板における光路図、図4は、第1、第2の反射型偏光板を示す斜視図である。図1に示すように実施例1における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板11、12と、第1の反射型偏光板11と第2の反射型偏光板12との間に配置される光透過性基板16とを備えている。第1の反射型偏光板11は最も視認側に配置され、第2の反射型偏光板12はソーラセル17と対向する側に配置されている。第1の反射型偏光板11の視認側の表面にはストライプ状をなす凹凸状の模様13が形成されており、さらに時字15やマーク等が取り付けられている。第2の反射型偏光板12には、模様は形成されておらず、表裏いずれの表面も平滑に仕上げられている。また、光透過性基板16の第2の反射型偏光板と対向する側の表面にはサークル状又は渦巻き状のプリズム状の模様18が形成されている。
【0034】
また、反射型偏光板11と光透過性基板16とは互いに全面で透明性の粘着材または接着剤等からなる固定部材19bで固定されており、光透過性基板16と第2の反射型偏光板12とは互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19aで固定されている。さらに、第2の反射型偏光板12とソーラセル17とは、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19で固定されている。なお、第1、第2の反射型偏光板11、12、光透過性基板16、ソーラセル17は、固定部材19、19a、19bを使用せずに、単に積層配置し時計用の中枠等で保持することもできる。また、第1、第2の反射型偏光板11、12、光透過性基板16については熱圧着して固定することもできる。
【0035】
光透過性基板16は透明なポリカーボネイト樹脂やアクリル樹脂などからなり、第1の反射型偏光板11と対向する側の表面は平滑に仕上げられており、第2の反射型偏光板12と対向する側の表面にはサークル状又は渦巻き状のプリズム状の模様18が形成されている。光透過性基板16の厚さとしては200から700μm程度のものが好ましく本実施例においては500μmとした。
【0036】
光透過性基板16は射出成形で成形するが、その時、プリズム反射面である凹凸状の模様18も金型から転写して同時に成形する。このプリズム反射面である凹凸状の模様18は三角形のプリズム形状をなしており、サークル模様状または渦巻き模様状に形成する。三角形の角度は、凹部、凸部共に75〜100度の範囲内に形成している。また、高さhの値は15〜100μm、ピッチpの値は略150μm位に形成している。この高さやピッチは金型の加工が容易で且つ目に見える程度の寸法に形成するのが好ましい。この光透過性基板16のプリズム反射面である凹凸状の模様18で反射される光や第2の反射型偏光板12及びソーラセル17からの反射光でプリズム反射面である凹凸状の模様18を透過する光は、プリズム反射面がサークル状や渦巻き状に形成されているので一様な方向への反射にならず、四方に分散・散乱した状態の反射光になって第1の反射型偏光板11を透過して外に放射される。
【0037】
第1、第2の反射型偏光板11、12の材料としての反射型偏光板基材は、偏光性が異なる2種類のフィルムを交互に複数層積層した積層体が好ましく本実施例においては、住友3M社製の商品名DBEF−Eを用いた。図2に示すようにDBEF−Eからなる反射型偏光板基材10は光反射軸Nと光透過容易軸Mを有していて、光反射軸Nと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光は反射し、光透過容易軸Mと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光は透過する特性を持っている。また、約50%の光を透過し、約50%の光を反射する特性を持っている。この反射型偏光板基材10の厚さtの値は160〜400μm程度のものが各種市販されており必要に応じて選択可能である。本実施例においては、厚さtの値が160μmの反射型偏光板基材10を用いた。本実施例においては、この反射型偏光板基材10の表面にストライプ状の凹凸状の模様13を形成し、その後表示板形状に打ち抜き図1に示す第1の反射型偏光板11としたものである。なお、第2の反射型偏光板12については、模様が形成されていない点が異なるだけで他は同様である。
【0038】
また、第1、第2の反射型偏光板11、12はそれぞれ光反射軸と光透過容易軸とを備えているが、本実施例においては図4に示すように、第1、第2の反射型偏光板11、12のそれぞれの光透過容易軸11a、12a及び光反射軸11b、12bの方向が互いに異なる方向となるように配置されている。この光透過容易軸11a、12aの交差角sの値を変化させることにより、第1、第2の反射型偏光板11、12の2枚の反射型偏光板を透過する光量を調整することができる。この交差角sの値は2枚の反射型偏光板を透過する光量を確保する必要から5度から45度の範囲に設定することが好ましい。本実施例においては交差角sの値を約20度に設定した。なお、本実施例における第1、第2の反射型偏光板11、12の形状は円形形状であるが図4においては説明を分かり易くするため模擬的に四辺形形状で描いたものである。
【0039】
第1の反射型偏光板11の表面に形成されているストライプ状の凹凸状の模様13は、切削加工等の機械加工によって彫刻して形成したものである。ストライプ状の凹凸状の模様13は、凹部の深さや幅、凸部の幅などは目に視認できる程度の大きさに形成してあり、上面側からははっきりと模様が視認できる。この切削加工による凹凸状の模様13の幅bの値は特に限定されるものではないが40〜60μmの範囲に設定することが好ましい。また、模様の深さdの値についても適宜設定できるが、10〜20μmの範囲に設定することが好ましい。
【0040】
本実施例の凹凸状の模様13はストライプ状に形成しているが、凹凸のある他のパターン模様を形成しても良い。例えば、サークル、渦巻、梨地模様、格子状模様、ピアジカット模様、幾何学模様、編目模様、石調模様、砂目模様、波紋模様、旭光目付等、色々な模様が選択でき、それぞれ求めるデザインに応じて選択することができる。また、ストライプ状の凹凸状の模様13は、切削加工等による機械加工で形成したが、この他、選択する模様によって熱転写加工、プレス加工、サンドブラスト加工等、様々な加工方法を用いることができる。また、凹凸状の模様の断面形状はV字状、U字状、角形形状等適宜選択することができる。
【0041】
前述のように加工された第1の反射型偏光板11と光透過性基板16とを互いに全面で透明性の粘着材または接着剤等からなる固定部材19bで固定する。このとき第1の反射型偏光板11の平滑面が光透過性基板16の平滑な表面と対向するように配置して固定する。その後、光透過性基板16のプリズム状の模様18が第2の反射型偏光板12と対向するように配置し互いの外周部で粘着材または接着剤等の固定部材19aで固定する。その後、光透過性基板16と一体化された第1、第2の反射型偏光板11、12と、ソーラセル17とを互いの外周部で粘着材または接着剤等の固定部材19で固定し図1に示すように本実施例における表示板を形成した。
【0042】
次に、第1、第2の反射型偏光板11、12の作用について図3、図4に基づいて説明する。第1の反射型偏光板11に入射した光P1のうち、第1の反射型偏光板11の光反射軸11bと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光は第1の反射型偏光板11から反射されて、反射光P2となって外に放射される。第1の反射型偏光板11の光透過容易軸11aと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光k1は第1の反射型偏光板11を透過して光透過性基板16に入射する。光透過性基板16に入射した光k1は光透過性基板16内で屈折して光透過性基板16を透過し、第2の反射型偏光板12に入射する。第2の反射型偏光板12に入射した光k1のうち、第2の反射型偏光板12の光反射軸12bと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光n1は第2の反射型偏光板12から反射されて、光透過性基板16、第1の反射型偏光板11を透過して反射光P3となって外に放射される。
【0043】
第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光m1は第2の反射型偏光板12を透過してソーラセル17に入射する。この第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aは前述のように第1の反射型偏光板11の光透過容易軸と互いに異なるように配置され、ソーラセル17に入射する光量が所望の大きさとなるように調節されている。ソーラセル17に入射した光は、そこで吸収される光と、そこから反射される光とに分けられる。ソーラセル17から反射される光は、その中の第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光m2が第2の反射型偏光板12、光透過性基板16、第1の反射型偏光板11を透過、屈折して反射光P4となって外に放射される。
【0044】
一方、第2の反射型偏光板12の光反射軸12bと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光n2は第2の反射型偏光板12から反射されて反射光P5となってソーラセル17側に戻ってくる。このことによって、第1の反射型偏光板11に入射した光で、ソーラセル17から反射されて第1の反射型偏光板11に戻ってくる光の量は非常に少なくなる。更に、第1の反射型偏光板11の表面には凹凸状の模様13が形成されているので、第1の反射型偏光板11の表面での反射光は一様な方向への反射にならず、四方に分散・散乱した状態の反射光になって外に放射される。また、ソーラセル17で反射し第2の反射型偏光板12、光透過性基板16を透過した反射光は、光透過性基板16の表面にプリズム反射面である凹凸状の模様18が形成されているので一様な方向への反射にならず、四方に分散・散乱した状態の反射光になって第1の反射型偏光板11に入射し、屈折されて外に放射される。このように、ソーラセル17からの反射光が少なくなること、さらに第1の反射型偏光板11の凹凸状の模様13、光透過性基板16の凹凸状の模様18の作用で散乱が生じることによってソーラセル17の十字線や濃紫色は完全に消し去られて全く視認されなくなる。
【0045】
以上のように本実施例の表示板によれば、ソーラセル17の視認側に第1、第2の反射型偏光板11、12を設け、第1の反射型偏光板11と第2の反射型偏光板12との間に光透過性基板16を配置し、第1の反射型偏光板11にストライプ状の凹凸状の模様13を設け、光透過性基板16にプリズム反射面である凹凸状の模様18を設けることにより、プリズム反射面である凹凸状の模様18の反射光によって第1の反射型偏光板11のストライプ模様と金属色感が明るく鮮明に視認されてくる。さらに、第1、第2の反射型偏光板11、12のそれぞれの光透過容易軸11a、12aの方向が互いに異なる方向となるように配置することによってソーラセル17に供給する光量を簡単、かつ容易に調整することができ製造コストを低減することができる。さらに、表示板に形成する金属色および白色がより強く現れるまでの調整が可能となる。また、ソーラセル17の十字線や濃紫色を完全に消し去ることができる。
【実施例2】
【0046】
図5は実施例2における表示板を示す概略断面図である。図5に示すように本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板11、12と、第1の反射型偏光板11と第2の反射型偏光板12との間に配置される光透過性基板26とを備えており、第1の反射型偏光板11のストライプ状の凹凸状の模様13が形成されている視認側の表面に光透過性着色層14が設けられ、第2の反射型偏光板12のソーラセル17のと対向する側の表面には拡散層24が設けられている。また、光透過性基板26は表裏両面が平滑な平面となっており、第1、第2の反射型偏光板11、12、光透過性基板26は全面で互いに熱圧着されている。その他の点は実施例1と同様である。
【0047】
本実施例における表示板の製造方法は、2枚の反射型偏光板基材の間に光透過性基板ブランク材を積層配置し、光透過性基板ブランク材と2枚の反射型偏光板基材とを熱圧着法によって圧着固定し一体化する。光透過性基板ブランク材及び反射型偏光板基材は、いずれも両面は平滑な平面に仕上げられているものを用いた。次に一体化されている第1の反射型偏光板基材の表面にストライプ状の凹凸状の模様13を形成し、その後、表示板形状に打ち抜き、一体化された第1、第2の反射型偏光板11、12と、光透過性基板26とを形成した。図5においては第1の反射型偏光板11と光透過性基板26及び第2の反射型偏光板12と光透過性基板26の熱圧着された領域20を分かり易くするために交差する斜線を施して示してある。このように平滑な平面同士の場合は、接着剤や粘着剤を用いずに熱圧着法によって圧着固定することができる。さらに一体化された第2の反射型偏光板12を、ソーラセル17と互いの外周部で粘着材または接着剤等の固定部材19で固定し図5に示すように本実施例における表示板を形成した。
【0048】
第1の反射型偏光板11の凹凸状の模様13の表面に設ける光透過性着色層14は、白色顔料を樹脂に混ぜ合わせ印刷方法で形成している。白色顔料を用いている理由は表示板に白色感を出すためで、膜厚を厚くすると白さは出るが透過率が悪くなる。従って、約7〜10μm程度の薄い膜厚にしてこれによる透過率が約10%程度低下する位にしてある。他の色を出したい場合は他の顔料を用いる。また、蒸着方法で非常に薄い金属膜を形成しても良く、求める色に応じて適宜選択するのが好ましい。
【0049】
また、第2の反射型偏光板12の表面に設けは拡散層24は、粘着剤、接着剤、樹脂(透明インキ、透明塗料)等に入射した光を拡散する機能を有する拡散剤を混入したもので、拡散剤の材料としては粒状、粉末状、鱗片状、針状等のシリカ、ガラス、樹脂等を用いることができる。また、本実施例においては、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aの交差角sの値を約15度に設定した。なお、その他の構成要素については、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0050】
このように、本実施例の表示板は、光透過性着色層14、拡散層24を設けることによりソーラセル17の色を完全に消し去ると共に白さが一層増し白色感が強調されストライプ状の凹凸状の模様13を鮮明に視認することができる。この結果、高級感のある表示板を得ることができる。また、ソーラセルの十字線や濃紫色は全く消し去られて視認されなくなる。なお、本実施例においても実施例1と同様にソーラセル17に供給する光量を簡単、かつ容易に調整することができ製造コストを低減することができると共に表示板に形成する金属色および白色がより強く現れるまでの調整が可能となる。
【実施例3】
【0051】
図6は実施例3における表示板を示す。図6に示すように、本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板21、12と、第1の反射型偏光板21と第2の反射型偏光板12との間に配置される光透過性基板16とを備えている。第1の反射型偏光板21の視認側の表面には梨地状の凹凸状の模様23が形成されており、光透過性基板と対向する側の表面にはストライプ状の凹凸状の模様13が形成されている。また、第1、第2の反射型偏光板21、12、光透過性基板16、ソーラセル17は固定部材を使用せずに積層配置し時計用の中枠等で保持されている。なお、本実施例における第1、第2の反射型偏光板21、12の光の透過と反射の作用は前述の実施例1で説明した第1、第2の反射型偏光板11、12と同様である。また、光透過性基板16は、第2の反射型偏光板12と対向する側の表面にプリズム反射面である凹凸状の模様18が形成されているが、第1の実施例と同様であるため説明を省略する。その他は実施例1と同様であり説明を省略する。
【0052】
本実施例における反射型偏光板21に設ける梨地状の凹凸状の模様23は凹凸の大きさを変化させることによって、表示板の金属色感や白色感を調整することができる。例えば、凹凸の大きさがサンドペーパの粗さを表示する#180番以上であると金属色感と白色感が半々に混ざり合った色感が得られ、#400番で白さの中に少し金属色が疎ら現れて綺麗な白色感が得られる。さらに凹凸の大きさを細かくするにしたがって白色感の効果が顕著になる。但し、#2000番を越えると模様が転写されず白色感よりも金属色感に曇りが生じたように視認される。また、#120では白色感より金属色感が強く現れてくる。したがって、白色感を得るためには凹凸の大きさを#180番から#2000番の粗さの範囲に設定することが好ましい。また、金属色感を強調したい場合は、凹凸の大きさを#120番の粗さより粗く設定することが好ましい。本実施例においては、白色感を得るためには凹凸の大きさを#600番の粗さに設定した。なお、金型に梨地模様を形成する場合、一般的に、砂などを高圧力で吹きかけるサンドブラスト法が用いられ、用いる砂の粒径の大きさを調整することによって梨地模様の粗さを選択することができる。
【0053】
以上のように本実施例の表示板によれば、光透過性基板16のプリズム反射面である凹凸状の模様18の反射光によって、第1の反射型偏光板21の光透過性基板と対向する側の表面に形成したストライプ状の凹凸模様13が明るく鮮明に視認されてくる。さらに、第1の反射型偏光板21の視認側の表面に梨地状の凹凸状の模様23を形成することによって、白さが一層増した白色感を有する表示板を得ることができる。また、本実施例においては第1の反射型偏光板21の視認側の表面に梨地状の凹凸状の模様23が形成されていることを考慮し透過光量を確保するために第1、第2の反射型偏光板21、12のそれぞれの光透過容易軸の交差角の値を約15度に設定した。これによって、ソーラセル17の色を完全に消し去ると共に白さが一層増し白色感を視認することができる。この結果、高級感のある表示板を得ることができる。また、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【実施例4】
【0054】
実施例4における表示板は、光透過性基板として位相差板を配置した例である。図7は実施例4における表示板を示す断面図、図8は実施例4における第1、第2の反射型偏光板及び位相差板の各光学軸の配置を示す平面図、図9は、実施例4における第1、第2の反射型偏光板及び位相差板の配置と表示板の表示色との関係を示す図である。図7に示すように、本実施例の表示板はソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板11、12と、第1の反射型偏光板11と第2の反射型偏光板12との間に配置される光透過性基板36としての位相差板とを備えている。また、反射型偏光板11と光透過性基板(位相差板)36とは互いに全面で透明性の粘着材または接着剤等からなる固定部材19bで固定されており、光透過性基板(位相差板)36と第2の反射型偏光板12とは互いに全面で粘着材または接着剤等の固定部材19bで固定されている。さらに、第2の反射型偏光板12とソーラセル17とは、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19で固定されている。
【0055】
第1、第2の反射型偏光板11、12は実施例1と同様であるため説明は省略するが、第1、第2の反射型偏光板11、12は、それぞれの光学軸(光透過容易軸、または光反射軸)を光透過性基板(位相差板)36の光学軸(進相軸または遅相軸)に対して所定の角度斜めにずらした状態で配置されている。図8は、表示板における第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12a及び光反射軸11b、12bと光透過性基板(位相差板)36の遅相軸36aとを示す平面図で模式的に示したものである。なお、図8における一点鎖線で示す直線は表示面の左右方向に沿う基準線Bであり説明のために設けたものである。
【0056】
図8においては、光透過性基板(位相差板)36の遅相軸36aを、基準線Bに対し所定の傾き角bで斜めに交差させており、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aは、それぞれ基準線Bに対し所定の傾き角a、cで斜めに交差させている。なお、光反射軸11b、12bの基準線Bに対する傾き角は、それそれ(a+90°)、(c+90°)となる。本実施例では、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aを互いにほぼ平行または直交するように配置するとともに、これらの第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aを、光透過性基板(位相差板)36の遅相軸36aに対して45°斜め方向にずらしている。
【0057】
本実施例の表示板は、光透過性基板(位相差板)36の偏光作用によって着色された表示色を得たものである。以下、簡単に光透過性基板(位相差板)36の偏光作用による着色について説明する。外部からの光(自然光または照明光源からの光)が第1の反射型偏光板11入射すると、光透過容易軸11aと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光は透過光し、光反射軸11bと平行な振動面を持つ直線偏光成分の光は反射する。第1の反射型偏光板11により直線偏光されて透過した光は、光透過容易軸11aに対し遅相軸40aがほぼ45°ずれている光透過性基板(位相差板)36に入射し、光透過性基板(位相差板)36を通る過程で、光透過性基板(位相差板)36のリタデーションRe の値に応じた偏光作用を受けて楕円偏光となる。
【0058】
光透過性基板(位相差板)36を出射した楕円偏光が第2の反射型偏光板12に入射すると、この楕円偏光のうち、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aに平行な振動面を持つ直線偏光成分の波長光が第2の反射型偏光板12を透過し、第2の反射型偏光板12を通った光(直線偏光)が着色光になる。また、第2の反射型偏光板12の光反射軸と平行な振動面を持つ直線偏光成分の波長光が第2の反射型偏光板12で反射され、この反射光も着色光となる。この第2の反射型偏光板12で反射された着色光が上述した光経路と逆の経路で表示板の上面側に出射するため、この着色された出射光の色による表示が得られ、この表示色が視認される。また、第2の反射型偏光板12を透過した着色光はソーラセル17に入射し、その一部が反射されて上述した光経路と逆の経路で表示板の上面側に向かうが、その光量は極めて少ないため、この着色光が視認されることはない。なお、光透過性基板(位相差板)36のリタデーションRe は、光透過性基板(位相差板)36のΔn・d(位相差板の屈折率異方性Δnと板厚dとの積)によって決まる。
【0059】
図9は、本実施例の表示板の表示色の例を示している。図9(a)は、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値が620nmと380nmとの2種類の位相差板のうちいずれか1枚の位相差板を配置した場合の例を示している。また、図9(b)は、リタデーションReの値が620nmと380nmとの2枚の位相差板を配置した例である。図9(a)、図9(b)における数値は、図8における基準線Bに対する第1、第2の反射型偏光板及び位相差板の光学軸の配置角度を示しており、配置角度とリタデーションReの値を変化させることにより所望の表示色を得ることができる。以下、表示色の具体例について図8、図9に基づいて説明する。
【0060】
図9(a)における例1は、第1の反射型偏光板11の光透過容易軸11aの配置角度aを基準線Bに対して0°に設定し、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値が620nmの位相差板を用い、その遅相軸36aの配置角度bを基準線Bに対して45°に設定し、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cを基準線Bに対して0°に設定した場合の例で、表示板の表示色は青色となる。例2は、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値を90°に設定した場合であり表示色は黄色となる。例3,例4は、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値が380nmの位相差板を用いた例を示しており、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値(0°または90°)に応じて表示色が黄色、青色と変化する。
【0061】
図9(b)における例1、例2は、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値が620nmの位相差板を2枚配置した例を示しており、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値(0°または90°)に応じて表示色が緑色、赤色と変化する。また、例3、例4は、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値が380nmの位相差板を2枚配置した例を示しており、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値(0°または90°)に応じて表示色が緑色、赤色と変化する。また、例5、例6は、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値が620nmと380nmとの位相差板を配置した例を示しており、第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値(0°または90°)に応じて表示色が赤色、緑色と変化する。このように、光透過性基板(位相差板)36としてリタデーションReの値、第1、第2の反射型偏光板または光透過性基板(位相差板)36の光学軸の配置角度を所定の値に設定することにより所望の表示色を有する表示板を得ることができる。
【0062】
以上のように本実施例における表示板は、光の入射方向に対して、第1の反射型偏光板11、光透過性基板(位相差板)36、第2の反射型偏光板の順序で積層して配設し、図8に示すように、第1、第2の反射型偏光板11、12のそれぞれの透過容易軸11a、12a、光透過性基板(位相差板)36の遅相軸36aを所定の角度をなすように配置することによって、第1の反射型偏光板11、光透過性基板(位相差板)36を透過して第2の反射型偏光板12に入射した光を第2の反射型偏光板12で反射し、この反射光を上述した光経路と逆の経路で第1の反射型偏光板11の上面側に出射し、この出射光の分光強度がピークを示す波長の表示色を得ることが出来る。この結果、所望の色に着色されたストライプ状の凹凸状の模様13を鮮明に視認することができ、高級感のある表示板を得ることができる。また、ソーラセルの十字線や濃紫色は全く消し去られて視認されなくなる。なお、光透過性基板(位相差板)の枚数などは任意である。さらに、第1、第2の反射型偏光板の光学軸、光透過性基板(位相差板)の光学軸などの配置は、図9に示す例に限定されず、任意に設定することができる。
【実施例5】
【0063】
実施例5における表示板は、互いに対向配置された第1、第2の反射型偏光板の間に所定の厚さの基材入り粘着材を介在させることによって表示板に所望の表示色を得た例である。図10は実施例5における表示板を示し、図10(a)は概略断面図、図10(b)は、第1の反射型偏光板と第2の反射型偏光板との間に介在させる透明性の基材入り粘着材の平面図、図10(c)は基材入り粘着材の断面図である。図11は、実施例5における第1、第2の反射型偏光板及び基材入り粘着材の配置と表示板の表示色との関係を示す図である。図10に示すように本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板11、12と、第2の反射型偏光板12とソーラセル17との間に配置される光透過性基板16とを備えている。第1の反射型偏光板11は、最も視認側に配置され、この第1の反射型偏光板11と第2の反射型偏光板12との間に透明性の基材入り粘着材を介在させ、この基材入り粘着材からなる固定部材19cで第1、第2の反射型偏光板11、12の全面が固定されている。第2の反射型偏光板12と光透過性基板16とは、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19aで固定されている。また、光透過性基板16とソーラセル17とは、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19で固定されている。なお、本実施例においては、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aの交差角sの値を約20度に設定した。ストライプ状の凹凸状の模様13を有する第1の反射型偏光板11、第2の反射型偏光板、プリズム状の模様18が形成されている光透過性基板16は、第1の実施例と同様であるため説明を省略する。
【0064】
基材入り粘着材からなる固定部材19cとしては、日東電工によって製造された両面テープ(#5603)25を2枚を用いて積層配置した。この両面テープ(#5603)25は、基材25aが透明性のポリエステルフィルムからなり、その両面に透明性を有するアクリル系の粘着材25b、25cが形成さている。なお、両面テープ(#5603)25の厚さfの値は30μmである。図11は、本実施例の表示板の表示色の例を示している。図11における数値は、図8における基準線Bに対する第1の反射型偏光板の光学軸の配置角度a及び第2の反射型偏光板の光学軸の配置角度cと、図10(b)における両面テープ(#5603)25の矢印aで示す長手方向の基準線Bに対する配置角度eを示している(図8には記載していない)。以下、表示板の表示色の具体例について図11に基づいて説明する。
【0065】
図11における例1、2は、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aの配置角度a、cを基準線Bに対して0°に設定し、両面テープ(#5603)25の長手方向の基準線Bに対する配置角度eを90°または0°に設定した場合の例で、表示板の表示色は、いずれも黄色となる。例3、4は、例1、例2に対して第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値を90°に設定した場合であり、表示色はいずれも青色となる。例5、6は、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aの配置角度a、cを基準線Bに対して、それぞれ0°、45°に設定し、両面テープ(#5603)25の長手方向の基準線Bに対する配置角度eを45°または−45°に設定した場合の例で、表示板の表示色は、いずれも黄色となる。例7、8は、例5、例6に対して第2の反射型偏光板12の光透過容易軸12aの配置角度cの値を−45°に設定した場合であり、表示色はいずれも青色となる。このように、両面テープ(#5603)25の長手方向の配置角度eの値、第1、第2の反射型偏光板11、12の光学軸の配置角度a、cを所定の値に設定することにより所望の表示色を有する表示板を得ることができる。
【0066】
以上のように本実施例における表示板は、固定部材19cとして両面テープ(#5603)25を2枚を積層して用い、第1、第2の反射型偏光板11、12の間に介在させることによって、第1、第2の反射型偏光板11、12の境界において複雑な屈折、反射が繰り返され種々の色に着色された表示色が得られる。この表示色は光透過性基板16のプリズム状の模様18の反射光により鮮明に視認される。この結果、鮮明に着色されたストライプ状の凹凸状の模様13を視認することができ、高級感のある表示板を簡単な方法で得ることができる。また、ソーラセルの十字線や濃紫色は全く消し去られて視認されなくなる。なお、本実施例においては、2枚の両面テープ(#5603)を用いた例で説明したが、この枚数に限定されるものではなく自由に選択できる。また、基材として他の透明性のフィルムを用いても良い。
【実施例6】
【0067】
図12は実施例6における表示板を示す概略断面図である。本実施例は第1、第2の反射型偏光板のそれぞれの表面に凹凸状の模様を形成した例を示す。図12に示すように本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板31、22と、第2の反射型偏光板22とソーラセル17との間に配置される光透過性基板16とを備えている。また、第1、第2の反射型偏光板31、22、光透過性基板16、ソーラセル17は固定部材を使用せずに積層配置し時計用の中枠等で保持されている。また、第1、第2の反射型偏光板31、22の光透過容易軸の交差角sの値は約20度に設定した。
【0068】
第1の反射型偏光板31は最も視認側に配置され、視認側の表面には格子状の凹凸状の模様33が形成され、さらに時字15やマーク等が取り付けられている。第2の反射型偏光板22は、第1の反射型偏光板31と対向する側の表面に同じ格子状の凹凸状の模様43が形成されている。これらの模様は、いずれも金型から転写して形成したものである。本実施例における第1、第2の反射型偏光板31、22の光の透過と反射の作用は、基本的に前述の実施例1で説明した第1、第2の反射型偏光板11、12と同様である。また、光透過性基板16のソーラセル17と対向する表面には凹凸状の模様18が形成されており、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0069】
第1の反射型偏光板31の格子状の凹凸状の模様33は凹部の深さや幅、凸部の幅などは目に視認できる程度の大きさに形成してあり、上面側からは、はっきりと模様が視認できる。また、第2の反射型偏光板22の格子状の凹凸状の模様43は、第1の反射型偏光板31の格子状の凹凸状の模様33と同じ大きさの格子が形成されている。また、第1の反射型偏光板31の凹凸状の模様33の凸部33aに対応する位置に第2の反射型偏光板22の凹凸状の模様43の凹部43aが配置されるように第1の反射型偏光板31と第2の反射型偏光板22とが積層配置されている。第1の反射型偏光板31の格子状の凹凸状の模様33の幅bの値は特に限定されるものではないが40〜60μmの範囲に設定することが好ましい。また、模様の深さdの値についても適宜設定できるが、10〜20μmの範囲に設定することが好ましい。なお第2の反射型偏光板22の格子状の凹凸状の模様43は前述の第1の反射型偏光板31の凹凸状の模様33と同様であるため説明は省略する。
【0070】
以上のように本実施例における表示板は、格子状の凹凸模様の深さが強調され立体感のある凹凸模様が視認され、より高級感のある表示板を得ることができる。また、第2の反射型偏光板22の反射光および光透過性基板16のプリズム反射面である凹凸状の模様18の反射光で全体的に金属色感が現れるように仕上げられている。また、ソーラセル17からの反射光が少なくなること、プリズム反射面である凹凸状の模様18の作用で散乱が生じることなどによってソーラセル17の濃紫色や十字線は完全に消し去られて視認されることはない。なお、本実施例の表示板は第1の反射型偏光板31と第2の反射型偏光板22とに同じ格子状の凹凸模様を形成した例で説明したが、第1の反射型偏光板と第2の反射型偏光板とのそれぞれの表面に互いに異なる模様を形成しても良い。この場合は、互いに異なる凹凸状の模様が重なって視認される。この結果、異なる二つの模様が組み合わされた複雑な模様が明るい金属色感を伴って表現され表示板のデザインバリエーションを拡大させることができる。
【実施例7】
【0071】
図13は実施例7における表示板を示す概略断面図である。図13に示すように本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける第1、第2の反射型偏光板41、12と、第2の反射型偏光板12とソーラセル17との間に配置される光透過性基板16とを備え、第1の反射型偏光板41の視認側の表面には光透過性着色層34が設けられている。また、第1の反射型偏光板41、第2の反射型偏光板12、光透過性基板16は互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19aで固定されている。さらに光透過性基板16、ソーラセル17は互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19で固定されている。なお、第1、第2の反射型偏光板41、12の光透過容易軸の交差角sの値は約15度に設定した。
【0072】
第1の反射型偏光板41の視認側の表面には石模様からなる凹凸状の模様53が形成されており、この凹凸状の模様53の表面に光透過性着色層34が設けられている。また、第1の反射型偏光板41の視認側の表面には光透過性着色層34を介して時字15、マーク等が設けられている。第1の反射型偏光板41の石模様からなる凹凸状の模様53は金型から転写して形成したものであり、凹凸状の模様53の幅、深さの値は特に限定されるものではないが10〜25μmの範囲に設定することが好ましい。本実施例における第1の反射型偏光板41の光の透過と反射の作用は前述の実施例1で説明した反射型偏光板11と同様である。第2の反射型偏光板12は平板状であり、実施例1と同様である。また、光透過性基板16は、ソーラセル17に対抗する側の表面にプリズム反射面である凹凸状の模様18を設けたものであり、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0073】
光透過性着色層34は透明性の青色の塗料を用いて第1の反射型偏光板41の石模様からなる凹凸状の模様53の凹部が完全に埋まる程度に塗装して厚塗膜層を形成し、その後、厚塗膜層の表面を研磨して平滑な表面を形成したものである。これによって、第1の反射型偏光板41の反射光と光透過性着色層34の青色と光透過性基板16のプリズム反射面である凹凸状の模様18との反射作用によって青色の石模様が明るく鮮明に現れてくる。
【0074】
このように本実施例の表示板は青色の石模様からなる凹凸状の模様53が視認側からはっきりと視認できる。また、光透過性着色層34の表面が平滑に研磨されているため、青色の石模様に奥行が生じ、高級感のある表示板を得ることができる。また、光透過性基板16のプリズム反射面である凹凸状の模様18の反射作用によって青色の石模様が明るく鮮明に現れてくる。また、第1、第2の反射型偏光板41、12の光透過容易軸の交差角sの値は約15度に設定したことにより、ソーラセル17の発電に充分な光量を供給することが出来る。さらにソーラセル17の濃紫色や十字線は全く消し去られて視認されることはない。
【実施例8】
【0075】
図14は、実施例8における表示板を示す概略断面図である。図14に示すように実施例8における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける光透過性基板26と、ソーラセル17と光透過性基板26との間に配置される第1、第2の反射型偏光板11、12とを備えている。光透過性基板26の視認側の表面には時字15やマーク等が取り付けられている。第1の反射型偏光板11は光透過性基板26と対向する側に配置され、第2の反射型偏光板12はソーラセル17と対向する側に配置されている。第1の反射型偏光板11の光透過性基板26と対向する側の表面にはストライプ状をなす凹凸状の模様13が形成されている。また、光透過性基板26、第1、第2の反射型偏光板11、12は、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19aで固定されている。さらに、第2の反射型偏光板12とソーラセル17とは、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19で固定されている。第1、第2の反射型偏光板11、12は実施例1と同様であるため説明は省略する。また、光透過性基板26は、前述の実施例2と同様であるため詳細な説明は省略するが、透明な樹脂材料からなり両表面が平滑に仕上げられている。なお、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸の交差角sの値は約25度に設定した。
【0076】
以上のように本実施例の表示板によれば光透過性基板26とソーラセル17との間に第1、第2の反射型偏光板11、12を配置することにより、光透過性基板26を通して第1の反射型偏光板11の凹凸状の模様13としてのストライプ模様が明るく鮮明に視認でき、奥行きのある立体的な表現が可能となる。また、ソーラセル17の十字線や濃紫色を完全に消し去ると共に金属表示板と同様の金属感のある鮮明な模様が視認されることから装飾性に優れた表示板を得ることができる。
【実施例9】
【0077】
図15は実施例9における表示板を示す概略断面図である。本実施例における表示板は、光透過性基板の第1の反射型偏光板と対向する側の表面に光透過性着色層を設けた点が実施例8と異なっており、その他は実施例8と同様である。図15に示すように、本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける光透過性基板26と、ソーラセル17と光透過性基板26との間に設ける第1、第2の反射型偏光板11、12とを備えており、光透過性基板26の第1の反射型偏光板11と対向する側の表面に光透過性着色層44が設けられている。第1、第2の反射型偏光板11、12は互いに熱圧着によって固定されている。この熱圧着された領域20は分かり易くするために交差する斜線を施して示してある。なお、熱圧着の方法については実施例2と同様であるため説明を省略する。光透過性基板26と第1の反射型偏光板11とは互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19aで固定されている。さらに、反射型偏光板12とソーラセル17とは、互いの外周部が粘着材または接着剤等の固定部材19で固定されている。なお、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸の交差角sの値は約15度に設定した。
【0078】
光透過性着色層44は、白色顔料を樹脂に混ぜ合わせ印刷方法で形成しているが、その詳細については、前述の実施例2おける光透過性着色層14と同様であるため説明を省略する。また、その他の構成要素については、実施例8と同様であるため説明を省略する。このように、本実施例の表示板は、ソーラセル17の色を完全に消し去ると共に白さが一層増し白色感が強調されストライプ状の凹凸状の模様13を鮮明に視認することができる。さらに、実施例8と同様にストライプ状の凹凸状の模様13の奥行きのある立体的な表現が可能となる。
【実施例10】
【0079】
図16は実施例10における表示板を示す概略断面図である。本実施例は第1の反射型偏光板に凹凸状の模様を形成する共に光透過性着色層を設けた例であり、その他の構成は実施例8と同様である。図16に示すように本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける光透過性基板26と、ソーラセル17と光透過性基板26との間に配置される第1、第2の反射型偏光板11、12とを備えている。第1の反射型偏光板11の光透過性基板26と対向する側の表面にストライプ状の凹凸状の模様13を形成し、この凹凸状の模様13の表面に光透過着色層54を設けたものである。光透過性着色層54は銅金属粉を透明なウレタン樹脂に混ぜ合わせてインク化し、印刷方法で第1の反射型偏光板11のストライプ状の凹凸状の模様13の表面に形成している。また、光透過性基板26、第1、第2の反射型偏光板11、12、ソーラセル17は固定部材を使用せずに積層配置し時計用の中枠等で保持されている。また、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸の交差角sの値は約15度に設定した。
【0080】
このように本実施例の表示板は、第1の反射型偏光板11の反射光および第2の反射型偏光板12の反射光と、光透過性着色層54との色とで全体的に金色感が現れるように仕上げられている。また、反射光によりストライプ状の凹凸状の模様13と金色感が明るく鮮明に視認される。さらに第1の反射型偏光板11のストライプ状の凹凸状の模様13が光透過性基板26の透明層を通して視認されることにより塗装風で、奥行きのある立体的な表現ができる。この結果、貴金属感を感じさせ、高級感のある表示板を得ることができる。また、ソーラセル17からの反射光が少なくなることにより、ソーラセル17の濃紫色や十字線は完全に消し去られて視認されることはない。
【実施例11】
【0081】
図17は実施例11における表示板を示す概略断面図である。本実施例は第2の反射型偏光板のソーラセルと対向する側の表面に拡散層を設けた例であり、その他の構成は実施例8と同様である。図17に示すように、本実施例における表示板は、ソーラセル17と、このソーラセル17の視認側に設ける光透過性基板26と、ソーラセル17と光透過性基板26との間に配置される第1、第2の反射型偏光板11、12とを備えている。第2の反射型偏光板12のソーラセル17と対向する側の表面に拡散層24が設けられている。拡散層24は粘着剤、接着剤、樹脂(透明インキ、透明塗料)等に入射した光を拡散する機能を有する拡散剤を混入したもので、拡散剤の材料としては粒状、粉末状、鱗片状、針状等のシリカ、ガラス、樹脂等を用いることができる。光透過性基板26、第1、第2の反射型偏光板11、12については実施例8と同様であり、これらを互いに固定する固定部材も実施例8と同様である。また、本実施例においては、第1、第2の反射型偏光板11、12の光透過容易軸11a、12aの交差角sの値を約15度に設定した。
【0082】
このように、本実施例の表示板は、第2の反射型偏光板12の反射光と拡散層24の反射光とで全体的に白さが一層増し白色感が強調されストライプ状の凹凸状の模様13を鮮明に視認することができる。さらに第1の反射型偏光板11のストライブ状の凹凸状の模様13が光透過性基板26の透明層を通して視認されることにより奥行きのある立体的な表現ができる。この結果、高級感のある表示板を得ることができる。また、ソーラセル17からの反射光が少なくなることにより、ソーラセル17の濃紫色や十字線は完全に消し去られて視認されることはない。
【0083】
なお、各実施例において光透過性基板の一方の表面に凹凸状の模様を設けた例で説明したが、表裏いずれの表面に凹凸状の模様を設けても良く、また両表面に設けても良い。
また、各実施例において、光透過性着色層または拡散層を反射型偏光板または光透過性基板の一方の表面に設けた例で説明したが、表裏いずれの表面に凹凸状の模様を設けても良く、また両表面に設けても良い。
また、光透過性基板に着色材、拡散材の内少なくとも一つを含有させても良く、光透過性着色層や拡散層を設けたものと同様の効果があることは言うまでもない。
また、各実施例においては、光透過性基板を一つ用いた例で説明したが、これに限定されるものではなく複数の光透過性基板を用いることもできる。
また、各実施例において同じ種類の反射型偏光板を2枚用いた例で説明したが、これに限定されるものではなく3枚以上の複数の反射型偏光板を用いることもできる。また、複数の異なる種類の反射型偏光板を組み合わせて用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施例1における表示板を示し、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図である。
【図2】本発明の実施例1における反射型偏光板基材を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例1における表示板の光路を示す光路図である。
【図4】本発明の実施例1における第1、第2の反射型偏光板を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例2における表示板を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例3における表示板を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例4における表示板の他の例を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例4における第1、第2の反射型偏光板及び位相差板の各光学軸の配置を示す平面図である。
【図9】本発明の実施例4における第1、第2の反射型偏光板及び位相差板の各光学軸の配置と表示色の関係を示す図である。
【図10】本発明の実施例5における表示板を示す図である。
【図11】本発明の実施例5における第1、第2の反射型偏光板の各光学軸の配置及び両面テープの長手方向の配置と表示色の関係を示す図である。
【図12】本発明の実施例6における表示板を示す断面図である。
【図13】本発明の実施例7における表示板を示す断面図である。
【図14】本発明の実施例8における表示板を示す断面図である。
【図15】本発明の実施例9における表示板を示す断面図である。
【図16】本発明の実施例10における表示板を示す断面図である。
【図17】本発明の実施例11における表示板を示す断面図である。
【図18】一般的なソーラセルを示す図である。
【図19】従来技術における表示板を示す概略断面図である。
【図20】従来技術における反射型偏光体を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0085】
10 反射型偏光板基材
11、21、31、41 第1の反射型偏光板
11a 第1の反射型偏光板の光透過容易軸
11b 第1の反射型偏光板の光反射軸
12、22 第2の反射型偏光板
12a 第2の反射型偏光板の光透過容易軸
12b 第2の反射型偏光板の光反射軸
13、23、33、53 第1の反射型偏光板の凹凸状の模様
14、34、44、54 光透過性着色層
15 時字
16、26 光透過性基板
17 ソーラセル
18 光透過性基板の凹凸状の模様
19、19a、19b 固定部材
19c 基材入り粘着材
20 熱圧着領域
24 拡散層
25 両面テープ
25a 基材
25b、25c 粘着剤
33a 凹凸状の模様の凸部
36 光透過性基板(位相差板)
36a 光透過性基板(位相差板)の遅相軸
43 第2の反射型偏光板の凹凸状の模様
43a 凹凸状の模様の凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラセルと、該ソーラセルの視認側に設ける少なくとも一つの光透過性基板と複数の反射型偏光板とを備え、該複数の反射型偏光板のうち、少なくとも一つの反射型偏光板の少なくとも一方の表面に凹凸状の模様を有することを特徴とする表示板。
【請求項2】
前記複数の反射型偏光板は光反射軸と光透過容易軸とを有し、該光反射軸と平行な振動面を持つ直線偏光成分の光を反射し、該光透過容易軸と平行な振動面を持つ直線偏光成分の光を透過する特性を有することを特徴とする請求項1記載の表示板。
【請求項3】
前記複数の反射型偏光板は、それぞれの光透過容易軸の方向が互いに異なる方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示板。
【請求項4】
前記複数の反射型偏光板のうち、少なくとも一つの反射型偏光板は、少なくとも一方の表面に光透過性着色層または拡散層を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項5】
前記光透過性基板は少なくとも一方の表面に凹凸状の模様を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項6】
前記光透過性基板は、少なくとも一方の表面に光透過性着色層または拡散層を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項7】
前記光透過性基板は、着色材、拡散材の内少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項8】
前記複数の反射型偏光板は、前記ソーラセルと前記光透過性基板との間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項9】
前記光透過性基板は、前記ソーラセルと前記複数の反射型偏光板との間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項10】
前記複数の反射型偏光板のうち互いに対向する反射型偏光板同士を固定する固定部材が基材入り粘着剤であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の表示板。
【請求項11】
前記光透過性基板は、互いに対向する反射型偏光板の間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の表示板。
【請求項12】
前記光透過性基板は、位相差板であることを特徴とする請求項11に記載の表示板。
【請求項13】
前記凹凸状の模様はサークル、渦巻、ストライプ、放射状、砂目、梨地、石調、幾何学模様等からなることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の表示板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−89330(P2008−89330A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−267747(P2006−267747)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000124362)シチズンセイミツ株式会社 (120)
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)