説明

表面検査装置および表面検査方法

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体ウエハ等物体の表面性状を検査する表面検査装置および表面検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウェハなどの表面に存在するパーティクルの検査は主に光学的手法を用いている。例えば特開平3−72248号公報に記載されているように、半導体ウェハ表面上に絞ったレーザ光を走査させ、その表面上に存在する微粒子によって生じた散乱反射光を検出してパーティクルの存在を確認する方法が代表的である。しかしながら、このような光散乱方式を利用した検査技術では、光物性による解像度限界があり、その面内分解能はおよそ800オングストロームといわれている。
【0003】一方、LSIの製造分野においては、高集積化に伴ってパターンの微細化が進み、特に64M以降では500オングストローム以下の微粒子でさえ半導体製造プロセスに影響を与え欠陥ICを作り出す要因となり得る。ところが、光散乱方式を主流とする現在のパーティクル検査装置では、上述の通り500オングストローム以下の分解能をもつものは存在しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、高精度な分解能を有する表面検査装置および表面検査方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を決するためになされたもので、検査物体を載置するステージと、このステージに向かって先端鋭利に伸びて表面が導電性を有する探針と、この探針と前記検査物体との間の静電容量を検出する容量検出手段と、前記被検査物体に対して相対的に前記探針を接離させる変位手段と、前記ステージの面内方向に前記被検査物体に対して相対的に前記探針を走査させる走査手段とを備えた表面検査装置において、誘電率が既知でε1である前記被検査物体の表面に当該被検査物体と異なる誘電率ε2の異物が存在する場合に、前記異物の誘電率ε2を次の2つの関係式C=ε1・A・log(B/d)C=ε2・A・log(B/d)ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境などによって決定される定数に基づいて求めるように構成されていることを特徴とする表面検査装置である。
【0006】また、本発明は被検査物体に向かって先端鋭利に伸びて表面が導電性を有する探針を前記被検査物体に対して相対的に接離させながら、前記探針を前記被検査物体の面内方向に前記被検査物体に対して相対的に走査させつつ前記探針と前記被検査物体との間の静電容量を測定し、前記被検査物体の表面の状態を検査する表面検査方法において、誘電率が既知でε1である前記被検査物体の表面に当該被検査物体と異なる誘電率ε2の異物が存在する場合に、前記異物の誘電率ε2を次の2つの関係式C=ε1・A・log(B/d)C=ε2・A・log(B/d)ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境などによって決定される定数に基づいて求めることを特徴とする表面検査方法である。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0008】図1は、本発明の実施例に係る表面検査装置の構成を示す図である。本装置は、ステージ部(110) と、探針(120) と、微動素子(130) と、容量検出回路(140) と、微動素子制御回路(150) と、ステージ制御回路(160) と、演算処理装置(170) とから構成されている。
【0009】ステージ部(110) は、検査対象であるウエハ(100) を真空吸着などによって載置固定するステージ(111) と、ウエハ(100) を面内方向に移動可能なXYテーブル(112) とから構成されている。
【0010】XYテーブル(112) は、例えばモータ(図示しない)に直結した2本の直交するボールねじ(図示しない)によって駆動されるようになっている。なお、ウエハ(100) 表面を全面走査できる構成であればXYテーブルである必要はなく、X,Yいずれか1軸のリニアテーブルとウエハ(100) の中心を軸として回転するロータリテーブルとの組合せであってもよい。
【0011】探針(120) は、ステージ部(100) に向かって伸びる先端鋭利な形状でタングステンなどの導電性の材料からなり、ステージ部(110) に載置されたウエハ(100) との間でコンデンサを構成するようになっている。なお、本検査装置の面内分解能は、コンデンサの面積、すなわち探針(120) の尖鋭度に依存するので、先端曲率径が数百オングストロームの探針を用いている。詳しい点は後述する。
【0012】微動素子(130) は、微小変位可能な素子で、上端は支持部材(131) に装着され下端は探針(120) を支持しており、印加電圧の変化によって探針(120) の先端を上下方向(Z方向)に変位させてウエハ(100) との距離dを調整できるようになっている。微動素子として圧電素子などを用いれば、電圧に対し線形性よく変位するので、精密な制御が可能である。なお、微動素子(130) は、ウエハ(100)と探針(120) との距離を変位できる機構を備えているものであれば特に限定されるものではなく、また探針(120) 側ではなくウエハ(100) 側を支持している構成であってもよい。
【0013】容量検出回路(140) は、探針(120) に電気的に接続されており、探針(120)とウエハ(100) との間で構成されるコンデンサの静電容量を測定して、その測定結果に応じた電気信号Vd を出力するようになっている。
【0014】微動素子制御回路(150) は、電気信号Vd を入力して演算処理し、Vd に応じたパルス電圧Vp を微動素子(130) に出力する構成であり、容量検出回路(140) によって検出される静電容量Cを一定に保つべく、微動素子(130) の変位、すなわちウエハ(100) と探針(120) との距離dをフィードバック制御できるようになっている。
【0015】図2及び図3に容量検出回路(140) の構成及びフィードバック制御の作用の一実施例を示している。図2はその回路構成であり、ウエハ(100) と探針(120)からなる可変コンデンサを含むRLC回路(210) と発振回路(220) とを並設した構成となっており、また、RLC回路(210) の出力電圧をモニタし、これを微動素子制御回路(150) に出力するようになっている。RLC回路(210) の共振周波数fr はコンデンサの静電容量CやコイルのインダクタンスLによって定まる値であり、発振回路(220) で発生する交流電圧の周波数fとRLC回路(210) の出力電圧Vd との関係は図3の実線で示すような曲線となる。探針(120) を走査中にウエハ(100) 表面のうねりによって両者間の距離がΔdだけ大きくなった場合、探針(120) の静電容量はΔCだけ減少して共振周波数はΔfだけ増大し、この結果、V−f曲線は図3R>3の破線で示すようにΔfだけ右側に平行移動する。ここで、ある特定の周波数帯域f0 における出力電圧Vd は、共振周波数の増大Δfに応じてΔVだけ上昇する。すなわち、f0 における出力電圧Vd の変動ΔVはウエハ(100) 表面の凹凸形状を反映したものとなる。微動素子制御回路(150) はΔVに応じたパルス電圧Vp を微動素子(130) に出力することによってウエハ(100) と探針(120) との距離dをフィードバック制御して静電容量Cを一定に保つことができるようになっている。
【0016】なお、容量検出回路(140) はコンデンサの静電容量を測定できるものであれば上記構成に限定されるものではない。例えば、ウエハ(100) と探針(120) からなる可変コンデンサに対して他に3つのコンデンサを接続して1対の交流ブリッジ回路を構成して、その平衡状態を保つように出力電圧Vd の変動をフィードバックして探針(120) の上下位置を制御するようにしてもよい。
【0017】ステージ制御回路(160) は、XYテーブル(112) を駆動するボールねじに直結される各モータと電気的に接続されており、各テーブルに隣接されるリニアスケールなどの位置測定手段(図示しない)から現在位置信号を受けながら各モータの回転量を制御することによって各テーブルを駆動制御できるようになっている。
【0018】演算処理装置(170) は、通常はマイクロコンピュータと各種ハードウエア回路とから構成されており、上記各部に電気的に接続されており、探針(120) の容量検出や微動素子の制御とXYテーブル(112) による探針(120) の走査とを同期させて行わせるようになっている。また、演算処理装置(170) は各走査線における容量検出回路(140) からの出力電圧Vd の波形を演算し合成することによって、ウエハ(100) の表面形状を3次元画像化することができるようになっている。なお、本実施例の演算処理装置にはコンソールなどの入力部(171) とCRTディスプレイなどの表示部(172) が接続されており、外部から指令を入力したり演算結果を外部に出力できるようになっている。次に、本発明の作用について説明する。
【0019】まず、検査対象であるウエハ(100) をステージ(111) 上に載置固定し、支持部材(131) を降下させて、探針(120) をウエハ(100) 表面に距離1μm以下まで接近させる。ステージ駆動制御回路(160) は制御信号を発してXYテーブル(112) を駆動させ、探針(120) を面内走査させる。一方、容量検出回路(140) は、各走査位置において探針(120) とウエハ(100) との間で形成されるコンデンサの静電容量Cを測定する。一般に、コンデンサの静電容量Cは、電極間の誘電率εと電極の面積S、電極間距離dに依存し、Cとdとの間には[数1]が成り立つ。
【0020】
【数1】


【0021】しかし、探針(120) を1μm以下までウエハ(100) 表面に接近させた場合には、探針(120) の側面で発生する電界の影響を受けるなどの理由から、図4(a)に示すように静電容量Cは急増する。このときのCはdの逆数の対数に比例することが実験的に判明しており、図4(b) に示すような線形的な関係となる。この結果、静電容量Cは電極間距離dの変化に対し敏感に反応することになる。したがって、容量検出回路(140) は、探針(120) を走査している際にウエハ(100) 表面の凹凸により生じる距離dのわずかな変化Δdを静電容量Cの急峻な変化ΔCとして検出し、これを電圧波形Vd に変換して微動素子制御回路(150) と演算処理装置(170) に出力する。微動素子制御回路(150) は、Vd の変化量ΔVを検出して、Vd を一定に保つために必要なパルス電圧Vp を算出し出力する。
【0022】微動素子(130) はVp を入力してその大きさに応じて変位する。この結果、ウエハ(100) と探針(120) との距離は−Δdだけ変化して、静電容量Cは一定に保たれる。
【0023】演算処理回路(170) は、ステージ駆動制御回路(160) によるXYテーブル(112) の動作を司るとともに、各走査位置における容量検出回路(140) の出力電圧Vd を入力して演算処理する。Vd の波形は走査線上のウエハ(100) 表面の凹凸に対応した図形となるので、これを増幅、デジタル化などを経て必要な演算処理を施し、走査座標上のウエハ(100) のうねりを算出して3次元形状を求める。また、この3次元形状を画像化してディスプレイ(172) に表示する。次に、本発明の第2の作用、すなわち、ウエハ表面上に存在する付着異物の検出方法について説明する。
【0024】先端が尖鋭な探針(120) をウエハ(100) に1μm以下まで接近させたときの静電容量Cは、上述の通りdの逆数の対数と比例関係にあり、静電容量Cと誘電率εと電極間距離dとの関係は[数2]のよう表すことができる。なお、A,Bは装置や測定環境によって決定される定数である。
【0025】
【数2】


【0026】いま、探針(120) の先端が異物の存在しないウエハ(100) 表面上においてステージ部(110) のXY座標位置が固定されているとする。微動素子制御回路(150) はパルス電圧Vp を変化させて探針(120) を上下方向(Z方向)に微動させる。ウエハ(100) の誘電率を既知の値ε1 とすると、容量検出回路(140) によって測定される静電容量Cは、[数3]に示す関係にある。
【0027】
【数3】


したがって、探針(120) の各Z座標位置における測定結果をプロットすることによって図5の破線に示すようなC−d曲線を描くことができる。また、測定結果に基づいてA,Bの値を求めることができる。
【0028】次いで、XYテーブル(112) を駆動させて探針(120) を走査する。平坦なウエハ(100) 表面を走査した場合は、容量検出回路(140) で測定される静電容量Cは[数3]で求められる一定値でありその出力電圧波形も一定となる。一方、走査線上に異物が付着していた場合、ウエハ(100) と異物(101) との誘電率の相違のため静電容量Cが変動して、その出力電圧波形は図6に示すように乱れる。
【0029】この出力電圧波形が乱れたXY座標位置にてXYテーブル(112)を固定し、微動素子制御回路(150)によってパルス電圧VPを変化させて探針(150)を上下に微動させる。異物(101)の誘電率をε2とおくと、静電容量Cは[数4]にしたがって変化し、測定結果をプロットすると図に実線で示すようなC−d曲線が得られる。
【0030】
【数4】


【0031】また、演算処理回路(170) は測定結果から誘電率ε2 を求めることができる。一般に誘電率ε2 は材料に固有の値であり、求めた誘電率から異物(101) の材質を同定することができる。次に、本発明の第3の作用について説明する。まず、大気中にて探針(120) を基板(310) から距離dの位置まで接近させ、探針(120) と基板(310) との電位差を測定する。
【0032】次いで物体(300) を探針(120) と基板(310) との間に挿入すると、物体(300) の静電誘導によって電位差が変動する。この電位差から物体(300) の誘電率を算出し、その材質を同定する。次に、本発明の第4の作用について説明する。
【0033】探針(120) を降下させ、ステージ(111) に載置された導電性の試料(400) 表面に接触させる。探針(120) に電圧を印加して試料(400) を流れる電流を読み取り、その導電率を測定する。導電率は材料に固有の値であるから、これによって試料の材質を同定することができる。次に、探針(120) の作用について説明する。
【0034】探針(120) に電圧を印加した場合、図7(a) に示すようにその表面からは電界強度ベクトルが伸び、とりわけ探針(120) の先端からは電界強度ベクトルが緻密に発生する。探針(120) 表面に沿った領域における単位面積当りの静電容量c[F/m2 ] は先端に近いほど大きく、cと探針(120) 先端からの距離lとの関係は図7R>7(b) に示す曲線のようになる。したがって、コンデンサとして実効的に働くのは探針(120) 先端の近傍rの範囲内である(但し、1/rは探針(120) 先端の曲率である。)。よって、探針(120) を尖鋭化することによって容易に面内分解能を向上させることができる。
【0035】なお、ウエハ(100) と探針(120) との距離をさらにΔdだけ近づけると電界強度は増大するが、図7R>7(a) ではその様子を破線で示している。また、このときのc−lの関係は図7(b) の破線のように変化し、曲線が急峻となり検出感度が向上することが分かる。
【0036】なお、先端鋭利な探針は、例えば電解研磨や電子ビームデポジションなどによって製造することができる。このうち電子ビームデポジションについて以下に略解する。
【0037】まず、真空チャンバー内に基板を設置してから真空引きする。ついで、WF6 やRe Ox などのガス分子を導入し、基板上の一点を電子ビームで連続照射する。すると、ガス分子は励起分解されW原子やRe 原子が照射点に堆積して、図8に示すように電子ビームのスポット径と略同一径の探針が形成される。電子ビームのスポット径を絞ることは容易であり微細な探針を作成することができる。探針先端の曲率直径は、通常スポット径の1/10程度であり、電子ビームを100オングストロームまで絞れば本検査装置の面内分解能は100オングストローム以下となる。なお、電子ビームデポジションは、真空チャンバーと電子銃とを備えた装置であれば可能であり、市販の走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などによっても容易に実現できる。
【0038】なお、上記実施例では探針と容量検出回路は各1個ずつであったが、これは説明の便宜上のためであって、各々を複数個具備するものであっても同様の効果を得ることができる。例えば、図9(c) に示すように、同一基板上に作製された探針と容量検出回路の1組を最小単位とする検出素子を直線状(同図(a) )にまたはマトリックス状(同図(b) )に多数個配列するものであってもよい。前者の場合、ラインセンサとして用いて素子の配列と直交方向に走査させればウエハ(100) 全面を検査することができる。また、後者の場合はエリアセンサとして用いれば大面積を一括して検査することができる。因みに、この場合の容量検出回路は、他に3つの基準コンデンサ素子を接続してなる交流ブリッジ回路などを、通常の半導体プロセス技術を用いて形成することによって容易に製造することができる。
【0039】また、容量検出回路として交流ブリッジ回路を応用した場合、図10に示すように、静電容量の異なる複数の基準コンデンサを並列し、スイッチング回路によって任意のコンデンサを選択できるような構成にしてもよい。探針と試料との距離dが小さいほど本装置の検出感度がよいことは図4より自明であるが、上記構成によれば、探針を比較的離した位置において測定する場合であってもdの増大に応じて静電容量Cs の小さな基準コンデンサに接続することにより、低感度状態でも測定可能となるのである。
【0040】また、このような薄膜状の容量検出回路を、例えば原子間力顕微鏡(AFM)のカンチレバー上に作製することによって、カンチレバー先端の挙動から、AFM本来の機能に併せて、上記作用により材料の同定などを行うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、検査物体表面の誘電率を算出して付着異物の材質を同定する表面検査を行うことができ、この表面検査は探針の尖鋭度に応じて容易に面内分解能を向上させることができるので高精度な分解能を有する表面検査が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る表面検査装置の構成を示す図である。
【図2】容量検出回路の一実施例を示す図である。
【図3】容量検出回路の作用を示す図である。
【図4】本発明の作用を示す図である。
【図5】本発明の作用を示す図である。
【図6】本発明の作用を示す図である。
【図7】本発明の作用を示す図である。
【図8】探針の製造方法を示す図である。
【図9】探針と容量検出回路の変形例を示す図である。
【図10】容量検出回路の変形例を示す図である。
【符号の説明】
100…ウエハ、111…ステージ、112…XYテーブル、120…探針、130…微動素子、140…容量検出回路、150…微動素子制御回路、160…ステージ制御回路、170…演算処理装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】被検査物体を載置するステージと、このステージに向かって先端鋭利に伸びて表面が導電性を有する探針と、この探針と前記被検査物体との間の静電容量を検出する容量検出手段と、前記被検査物体に対して相対的に前記探針を接離させる変位手段と、前記ステージの面内方向に前記被検査物体に対して相対的に前記探針を走査させる走査手段とを備えた表面検査装置において、誘電率が既知でε1である前記被検査物体の表面に当該被検査物体と異なる誘電率ε2の異物が存在する場合に、前記異物の誘電率ε2を次の2つの関係式C=ε1・A・log(B/d)C=ε2・A・log(B/d)ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境などによって決定される定数に基づいて求めるように構成されていることを特徴とする表面検査装置。
【請求項2】前記探針を複数設けてこれらの探針をライン状に配置し、前記容量検出手段は前記探針それぞれの静電容量を検出可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
【請求項3】前記探針を複数設けてこれらの探針をマトリックス状に配置し、前記容量検出手段は前記探針それぞれの静電容量を検出可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
【請求項4】被検査物体に向かって先端鋭利に伸びて表面が導電性を有する探針を前記被検査物体に対して相対的に接離させながら、前記探針を前記被検査物体の面内方向に前記被検査物体に対して相対的に走査させつつ前記探針と前記被検査物体との間の静電容量を測定し、前記被検査物体の表面の状態を検査する表面検査方法において、誘電率が既知でε1である前記被検査物体の表面に当該被検査物体と異なる誘電率ε2の異物が存在する場合に、前記異物の誘電率ε2を次の2つの関係式C=ε1・A・log(B/d)C=ε2・A・log(B/d)ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境などによって決定される定数に基づいて求めることを特徴とする表面検査方法。
【請求項5】前記探針を複数設け、前記探針それぞれの静電容量を検出することを特徴とする請求項に記載の表面検査方法。

【図3】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図8】
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【図9】
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【図4】
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【図5】
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【図10】
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【図7】
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【特許番号】特許第3068959号(P3068959)
【登録日】平成12年5月19日(2000.5.19)
【発行日】平成12年7月24日(2000.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−186517
【出願日】平成4年7月14日(1992.7.14)
【公開番号】特開平6−34314
【公開日】平成6年2月8日(1994.2.8)
【審査請求日】平成11年6月25日(1999.6.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【参考文献】
【文献】特開 平4−12547(JP,A)
【文献】特開 平2−93304(JP,A)
【文献】特開 昭56−96202(JP,A)
【文献】特開 昭56−107120(JP,A)