被験者への光療法を提供するシステム及び方法
スリープマスクが被験者へ光療法を提供するように構成される。前記スリープマスクは、光療法のための快適な光輸送メカニズムを提供し、被験者が睡眠中、睡眠に入る際及び/又は目覚める際に、被験者に光を輸送することを可能とする。ひとつの実施態様において、前記スリープマスクは、ひとつ又はそれ以上のシールド、ストラップ、第一の光モデュール及び/又は第二の光モデュールを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2008年12月30日出願のUS仮特許出願No61/141273に基づき35USC119(e)の優先権を主張するものであり、当該内容は参照をもって本明細書の一部となる。
【0002】
本出願は、以下のUS特許出願と関連するものであり、これらは参照をもって本明細書の一部となる。U.S.特許出願No.61/141,274発明の名称「被験者への光療法提供のためのシステム及び方法」2008年12月30日出願、及びU.S.特許出願No.61/141,289発明の名称「光療法提供のためのシステム及び方法」2008年12が油30日出願、及びU.S.特許出願No.61/141,292発明の名称「光療法提供のためのシステム及び方法」2008年12月30日出願及びU.S.特許出願No.61/141,295発明の名称「光療法提供のためのシステム及び方法」12008年12月30日出願及びU.S.特許出願No.61/152,028発明の名称「被験者に被験者を提供するためのシステム及び方法」2009年2月12日出願。
【0003】
本発明は、被験者への光療法の提供に関する。
【背景技術】
【0004】
概日リズム障害及び/又は光欠損障害を持つ被験者に対して光放射治療を行うことは知られている。一般的に、これらの治療は、患者が目覚めている間、患者の目に直接光を照射することを含み、季節性情動障害(SAD)、概日睡眠障害及び時差ボケや交代勤務による睡眠障害を含む光欠損疾患を緩和、治癒する。
【0005】
現在2つの種類の光療法装置が利用可能である。ひとつのタイプの装置は、サイズが大きくて床又は机に設置され得るものである。これには、発光電球の光源又は発光ダイオードの配列が含まれる。これらはひとつの場所から他の場所へ動かすことはできるけれど、これらは通常ポータブルではなく、一日の稼動時間の間静置されるように時間的に計画がなされる必要がある。さらに、かかる光源は非常に壊れ易い。光療法の別のタイプの装置は、ヘッドマウントタイプである。これはアイグラス又はバイザとして構成される。これらはポータブルであり、通常公衆の前では患者に許容されるものではない。というのは、頭に設置する際に奇妙な外観を呈するからである。これら装置は一般的に、装置が睡眠中に機能するようには構成されていない。この第二のタイプの装置のほとんどは、焦点化光又は拡散光を患者の目に向けて高発光で直接照射するものである。
【0006】
さらに、この光は、患者が目覚めている際に、患者の目に光ビームを照射するように位置付けされている。この方法は治療の快適性に対して患者に影響を与え得る。
【発明の概要】
【0007】
本発明のひとつの側面は、被験者への光療法を提供するために構成されたスリープマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記スリープマスクは、シールド、ひとつ又はそれ以上の放射源及びひとつ又はそれ以上の放射拡散装置を含む。前記シールドは、前記スリープマスクをつけた被験者の目をカバーするように構成され、従って前記シールドが回りの光と被験者の目の間のバリアを提供する。前記ひとつ又はそれ以上の放射源は、光を放射するように構成され前記シールドに支持されている。前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置は、前記ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光を受け取るように構成され、前記ひとつ又はそれ以上の放射源により放射された光を拡散してひとつ又はそれ以上の放射フィールドを形成する。前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置は前記シールドに支持されており、かつ前記シールド上に位置づけされて、前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールドが、前記スリープマスクを付けている被験者の目に向けられる。
【0008】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供する方法に関する。ひとつの実施態様において、本方法は、前記スリープマスクを付ける被験者の目をカバーし、前記被験者の目と回りの光との間にバリアが提供されること;前記被験者の目と前記バリアの間に光を放射すること;及び前記放射された光を拡散してひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドとして、前記スリープマスクを付けている被験者の目に向ける、ことを含む。
【0009】
本発明の他の側面は、被験者の光療法のために構成されるマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記システムは、前記マスクをつけた被験者の目をカバーして前記被験者と回りの光との間にバリアを提供する手段と;前記被験者の目と前記バリアの間に光を放射する手段と;及び前記放射光を拡散して、ひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成して前記マスクを付けた被験者の目に向ける手段とを含む。
【0010】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供するためのスリープマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記スリープマスクは、シールドと、ひとつ又はそれ以上の放射源と、ひとつ又はそれ以上のフィルタを含む。前記シールドは、前記スリープマスクを付けた前記被験者の目をカバーして前記シールドが前記被験者の目と回りの放射との間のバリアを提供する。前記ひとつ又はそれ以上の放射源は、光を放射するように構成され、前記被験者に光療法を提供し、前記ひとつ又はそれ以上の放射源により放射された光が前記被験者の目に向けられるように前記シールドで支持されている。前記ひとつ又はそれ以上のフィルタは次のように構成されている。(i)回りの光が、前記被験者の目に到達して、ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法が干渉を受ける可能性がある場合にそれをブロックするため、さらに(ii)ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法を干渉しない回りの光を、前記シールドで形成されたバリアを通過させるためである。
【0011】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供する方法に関する。ひとつの実施態様において、本方法は、被験者の目を、被験者の目と回りの光との間にバリアを提供することでカバーし;前記バリアと前記被験者の目の間に光を放射し;回りの光が、前記被験者の目に到達して、ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法が干渉を受ける可能性がある場合にそれをブロックし;及びひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法を干渉しない回りの光を、前記シールドで形成されたバリアを通過させることを含む。
【0012】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供するように構成されたマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記マスクは、被験者の目を、前記被験者の目と回りの放射光との間にバリアを提供してカバーする手段と;前記バリアと前記被験者の目の間に光を放射する手段と;回りの光が、前記被験者の目に到達して、ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法が干渉を受ける可能性がある場合にそれをブロックする手段と;及びひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法を干渉しない回りの光を、前記シールドで形成されたバリアを通過させる手段とを含む。
【0013】
本発明の、これら及び他の目的、構成及び特徴は、関連する構成要素及び部材の組み合わせの操作及び機能、製造経済等と同様に、添付の図面を参照して、以下の記載及び特許請求の範囲を考慮して明らかとなる。図面は本明細書の一部であり、付される符号は、種々の図面で対応する部材を示す。本発明のひとつの実施態様において、ここで記載された構造上のコンポーネントは寸法に合わせて描かれている。しかし、次のことは明確に理解されなければならない。即ち、図面は説明目的であって本発明を限定する目的ではない。さらに、次の点理解されなければならない。ここで実施態様のひとつとして示され又は記載された構成上の事項は、他の実施態様においてもまた使用することができるということである。本明細書及び特許請求の範囲において、「ひとつの」及び「その」なる単数形には、明確に指示が記載されていない限り、複数の参照物をも含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図2】図2は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図3】図3は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図4A】図4Aは、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、照明モデュールを示す。
【図4B】図4Bは、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、照明モデュールを示す。
【図5】図5は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、照明モデュールを示す。
【図6】図6は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図7】図7は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図8】図8は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図9】図9は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図10】図10は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図11】図11は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1から3には、被験者へ光療法を提供するために構成されるスリープマスク10が示される。スリープマスク10は、光療法の快適な光輸送メカニズムを提供し、前記被験者は睡眠中、眠ろうとする際及び/又は眠りから目覚める際に被験者に光療法を提供することを可能とする。ひとつの実施態様において、スリープマスク10はひとつ又はそれ以上のシールド12、ストラップ14、第一の光モデュール16及び/又は第二の光モデュール18を含む。
【0016】
図1に示されるように、シールド12は、スリープマスク10を装着する被験者の目をカバーするように構成される。ひとつの実施態様において、シールド12は、第一の部分20及び第二の部分22を含む。第一のシールド部分20は、被験者の第一の目をカバーするように構成される。第二のシールド22は、被験者の第二の目をカバーするように構成される。被験者の前記第一及び第二の目を快適にカバーするために、第一シールド20及び第二シールド22は、被験者の目の開口部よりも実質的に大きい。
【0017】
ひとつの実施態様において、第一のシールド部分20及び第二のシールド部分22は、結合シールド部24で結合される。結合シールド部24は、被験者がスリープマスクを装着する際に被験者の鼻の少なくとも一部分(例えば鼻橋を横切り)上に位置するように構成される。ある場合には(示されていない)、結合シールド部24は図1から3で示される実施態様よりもより狭いか又はより厚くなり得る。
【0018】
ひとつの実施態様において、シールド12は柔軟材料から形成される。シールド12の柔軟性は、被験者への快適性を強化することができる。図3で示されるシールド12の側部は、使用の際には被験者の方に面している。この側で、ベース表面26は実質的に液体に対して非透過性として形成され得る。例えば非透過性ベース表面26は、例えばポリカーボネート、ポリエステル及び/又は他の材料から形成され得る。ベース表面26の非透過性は、シールド12内に支持されるスリープマスクの電子回路を湿気から保護することができる。
【0019】
ひとつの実施態様において、シールド12は、ベース表面26上に設けられるクッション層28を含む。クッション層28は、柔らかく弾力性のある材料から形成される。例えばクッション層28は、フォーム、繊維、繊維/フォームラミネート及び/又は他の材料等から形成され得る。使用の際には、クッション層28は被験者に対して最内側を提供し、被験者の顔に接する。従って、クッション層28の柔らかさが、被験者の顔にクッションを提供し、被験者のスリープマスク10への快適さを強化する。
【0020】
図1から3に基づくと、使用の際に、シールド12は、被験者の目と回りの光との間にバリアを提供する。ひとつの実施態様において、シールド12は不透明であり、回りに光放射をブロックし(少なくとも可視スペクトル内で)、従って回りの光放射から被験者の目をシールドする。
【0021】
ストラップ14は、シールド12を被験者の上の位置に保持するように構成される。図1から3に示されるように、ストラップ14は、第一のシールド部分20及び第二のシールド部分22のそれぞれに付着され、被験者の頭の周りに巻かれて、スリープマスク10を被験者の頭の上に位置させる。ストラップ14は長さが調節可能であってよい(例えば異なるサイズの頭に合わせて)。ストラップ14は弾力性材料(例えば弾性体)から形成され得る。従って使用者の頭のサイズに合わせてシールド12を位置させるために伸ばすことができる。留意すべきは、図1から3に示されるスリープマスク10の実施態様においてストラップ14を含むことは何ら限定することを意図するものではない、ということである。被験者の上にシード12を保持する他のメカニズムもまた適用可能である。例えばより精巧なヘッドギアを使用する、接着性の表面をシールド12に適用して被験者の皮膚に可動に接着させてシールド12を位置づける、固定又は柔軟なフレーム(例えばメガネ)及び/又は他のシールド12を保持して位置づけるメカニズムが適用され得る。
【0022】
図3を参照して、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18が第一のシールド部分20及び第二のシールド部分22にそれぞれ設けられ、被験者の顔及び/又は被験者の目の付近に光放射するように構成される。前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光は、被験者の光療法効果を持つ波長(又は複数の波長)を含み、有効な光療法計画に基づいて輸送される。ある例では、前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光は、被験者に関して相対的に均一な光強度を持つ放射フィールドで被験者の目の方に向けられる。例えばひとつの実施態様において、前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光の光強度は、それぞれの前記フィールドに渡りその量が変化する。目を開いて使用するためには、目を閉じて使用する場合に比べて、約100:1以下である。前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光の前記均一なフィールドのサイズは、被験者の目の大きさに依存し得る。
【0023】
図4A及び4Bは、本発明のひとつの実施態様における照明モデュール30を示す。照明モデュール30は、ある場合には、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18として、図1から3に示されるスリープマスク10の実施態様において使用され得る。図4A及び4Bで示される照明モデュール30の実施態様において、照明モデュール30は、ウェーブガイド32とひとつ又はそれ以上の放射源34を含む。
【0024】
ウェーブガイド32は、放射源34から放射される光を受け取り、受け取られた光の少なくとも一部を被験者の顔又は目の付近へ向ける。ウェーブガイド32は、フロントサイド36と前記フロントサイド36からウェーブガイド32の反対側にバックサイド38を持つ。使用に際し、フロントサイド36(図4Aに示される)は、被験者の顔に面する。さらに放射源30からの放射光はフロントサイド36から放射される。ひとつの実施態様において、いくらかの又はすべてのバックサイド38(図4Bに示される)は、反射表面でコーティングされ、ウェーブガイド32の内部にある放射光をウェーブガイド32からバックサイド32へ出ていかないようにされる。
【0025】
ひとつの実施態様において、ウェーブガイド32は、放射光がその中に拡散して広がる材料及び/又は構造から形成される。例えばウェーブガイド32はひとつ又はそれ以上のシリカガラス、アクリル系、ポリカーボネート及び/又は他の材料から形成され得る。ウェーブガイド内で放射光の拡散は、照明モデュール30のフロントサイド36から放射される光の前記フィールドが、その強度においてほぼ均一であることを保証する。さらに、放射光を拡散させてることに加えて、ウェーブガイド32は、放射源34から放射される光を適切な位置で被験者の顔(例えば目の付近)の上に向けるように形成される。
【0026】
図4A及び4Bに示されるように、ひとつの実施態様において、ウェーブガイド32は、ひとつ又はそれ以上のソースポート40を含む。ソースポート40はウェーブガイド32の周辺に設けられ、放射源34がウェーブガイド32の上に設けられることを可能にする。示される実施態様において、ソースポート40は、ウェーブガイド32に形成されるキャビティを含み、そこへ放射源34が挿入され得る。放射源34をウェーブガイド32に配置することにより、放射源34による放射光は直ぐにウェーブガイド32により受け取られる。これは、照明モデュール30内の光損失を低減することを可能とする。しかし、次に点は理解されなければならない。即ち、このことはなにも限定しないこと、及びいくつかの実施態様において、放射源34は、ウェーブガイド32とは別に照明モデュール30内に設けられてもよい、ということである。
【0027】
図5は、ウェーブガイド32の断面図であり、ソースポート40の形成及びその中に設けられる放射源34を示す。図5に示される照明モデュール30の実施態様において、放射源34は発光ダイオード(「LED」)、又は他の方向性の放射源であり、ある方向に相対的に狭いビームで光放射する傾向を有するものである。放射源34は、適切な治療計画により光放射を被験者に与えるならば、被験者に治療効果を持つ波長(又は複数の波長)を持つ光を放射するように構成される。
【0028】
図5に示される実施態様において、放射源34は、「側放射」構成でウェーブガイド32に設けられている。ここで使用する「側放射」構成は、放射源34の構成が、前記放射源が放射ビームを、使用者の顔に向かう放射フィールドが照明モデュール30から放射される方向に沿って横切る方向に放射する、ことを意味する。
【0029】
図5で示される放射源34の側放射構成において、放射源34は照明モデュール30に設けられ、きまった方向に相対的に狭い放射ビームを、被験者の目からはずれた光学パスに沿って放射する(使用の際)。ウェーブガイド32を形成するために使用される拡散的及び/又は反射的材料のおかげで、ウェーブガイド32は、被験者の目からはずれた光学パスに沿って放射源34により放射された光を受け取り、前記放射光を均一な放射フィールドに拡散させ、及び前記均一な放射フィールドを被験者の目に案内する。
【0030】
実施例の図4及び5に示されるように、側放射を含む放射源34は、なんら限定するものではない。照明モデュール30のバックライトをまた、他のソース及び/又は構成を用いて伴ってもよい。例えば、他のタイプの発光体が適用され得る。他の例として、ひとつの実施態様において、放射源34は、側放射構成で提供されるのではなく、その代わりに、バックサイド38にウェーブガイド32へ光を放射するために設けられる。これにおいて、及び他の構成において、ウェーブガイド32はさらに光を拡散させて、被験者の顔への照射モデュール30により放射される光がほぼ均一であることを保証する。
【0031】
さらに、ウェーブガイドは、その表面にインプリントされたレンズ又はミラー格子(例えばフレネルレンズ構造)を含み、目や瞼の表面へ望ましいエネルギの光へ反射及び/又は方向付けする。ひとつ又はそれ以上の表面部品が格子をインプリントされていてよい。ひとつ又はそれ以上の表面部品が、前記光フィールドの望ましい均一性や方向性を達成するために設計された、反射、透明、拡散、不透明反射又は不透明吸収領域を使用することができる。ウェーブガイドは、色透過性/吸収性/反射性フィルタ表面やフィルムを適用して、ウェーブガイドから又はウェーブガイドを通過する発散からの望ましくない波長を抑制することができる。
【0032】
図6は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様によるスリープマスク10の模式図である。図6からわかるように、図1から3及び上記で示されるコンポーネントのひとつ又はそれ以上に加えて、スリープマスク10は、電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48のひとつ又は両方を含みことができる。ひとつの実施態様において、電源42、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48はスリープマスク10のシールド12及び/又はストラップ14に支持される。この実施態様においては、ひとつ又はそれ以上の電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48は、移動可能にシールド12及びストラップ14に設けられ、かつスリープマスク10の残りの部分から脱着可能であってもよい。これによって、電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48を所与のシールド12及び/又はストラップ14から取り外し、他のシールド12及び/又はストラップ14に付けることが可能となる。このことはシールド12及び/又はストラップ14が長い時間経過及び/又は使用の結果劣化して交換しなければならない場合に有利である。同様に、ひとつの実施態様において、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18はまた、シールド12に対して脱着可能/交換可能である。電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48は、第一の照明モデュール16及び/又は第二の照明モデュール18を伴う放射源の操作を制御することができる。これについては以下に説明する。
【0033】
電源42は、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18及び/又はパワー電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48を伴う放射源を操作するための電力(パワー)を提供する。電源42は、ポータブル電源(例えば電池、燃料電池等)及び/又は非ポータブル電源(例えば、壁ソケット、大型発電装置等)を含むことができる。ひとつの実施態様において、電源42は、再充電可能なポータブル電源を含む。ひとつの実施態様において、電源42は、ポータブル電源及び非ポータブル電源の両方を含み、被験者がスリープマスク10にパワーを供給するために用いる電源を選択できる。
【0034】
ひとつの実施態様において、電子ストレージ44は、情報を電子的にストレージ可能な電子ストレージメディアを含む。電子ストレージ44の電子的にストレージするメディアには、スリープマスク10と共に一体化して提供されるシステムストレージ(即ち実質的取外し不可能)及び/又は取外し可能なストレージであって、例えばポート(例えばUSBポート、ファイアワイヤポート等)又はドライブ(例えばディスクドライブ等)を介してスリープマスク10と結合され得るシステムストレージのひとつ又は両方を含み得る。電子ストレージ44には、ひとつ又はそれ以上の光学読み込み可能なストレージメディア(例えば光学ディスク等)、磁気読み込み可能なストレージメディア(例えば磁気テープ、磁気ハードディスク、フロッピドライブ等)、電荷系ストレージ(例えばEEPROM、RAM等)、半導体ストレージメディア(例えばフラッシュドライブ等)及び/又は他の電子的に読み込み可能なストレージメディアが含まれる。電子ストレージメディア44は、ソフトアルゴリズム、プロセッサ48で決められた情報、ユーザインタフェース46を介して受け取られる情報及び/又はスリープマスク10を適切に機能させることができる他の情報を保存することができる。電子ストレージ44は、スリープマスク10内で別々のコンポーネントとして含みことができる。又はスリープマスク10のひとつ又はそれ以上の他のコンポーネント(例えばプロセッサ48)と一体化して提供されることができる。
【0035】
ユーザインタフェース46は、スリープマスク10と被験者との間にインタフェースを設け、それを通じて被験者(及び/又は介護者)が、スリープマスク10へ情報を提供しかつ受け取る。これにより、データ、結果及び/又は指示又は全ての他の通信事項(ここでは、「情報」とする)が、被験者とプロセッサ48の間で交信可能となる。インタフェース46に含まれる適切なインタフェース装置には、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、表示スクリーン、タッチスクリーン、スピーカ、マイクロホン、指示照明、音声アラーム及びプリンタが挙げられる。ひとつの実施態様において、以下さらに説明する機能について、ユーザインタフェース46は実際に、複数の別のインタフェースを含む。そのひとつはスリープマスク10に設けられ、別のインタフェースは、スリープマスク10から取り出された保存情報を参照及び/又は管理するためのである(例えば、ホストコンピュータによりスリープマスク10から情報が取り出される)。
【0036】
つぎのことが理解されるべきである。有線又は無線による他の通信技術もまた、本発明においてユーザインタフェース46として採用され得るということである。例えば、電子ストレージ44により提供される移動可能なストレージと一体化されたユーザインタフェース46を適用することができる。この例として、情報が移動可能なストレージ(例えばスマートカード、フラッシュドライブ、移動可能なディスク等)からスリープマスク10へ読み込まれ、これにより前記ユーザがスリープマスク10の使用をカスタマイズすることができる。他の例示的入力装置及びユーザインタフェース46としてスリープマスク10と共に使用可能な技術には、限定されないが、RS−232ポート、RFリンク、IRリンク、モデム(電話、ケーブル又はその他)が含まれる。即ち、スリープマスク10と情報交信のためのすべての技術が本発明においてユーザインタフェース46として適用することができる。
【0037】
プロセッサ48は、スリープマスク10において情報処理及び/又はシステム制御可能性を提供するように構成される。従って、プロセッサ48は、ひとつ又はそれ以上のデジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報処理用デジタル回路、情報処理用アナログ回路、ステートマシン及び/又は他の電子的に情報を処理するメカニズムを含む。ここでプロセッサ48に属する機能性を提供するために、プロセッサ48はひとつ又はそれ以上のモデュールを実行することができる。ひとつ又はそれ以上のモデュールは、ソフトウェア;ハードウェア;ファームウェア;ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの組み合わせが採用され得る;及び/又は他が採用され得る。図1ではプロセッサ48は単一体として示されているがこれは説明のためだけである。いくつかの実施態様において、プロセッサ48は、複数の処理ユニットを含み得る。これらの処理ユニットは、同一の装置(例えばスリープマスク10)内に物理的に設けられることも可能であり、又はプロセッサ48は複数の装置の機能の連動処理を表すこともできる。
【0038】
ひとつの実施態様において、プロセッサ48は、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18を、既定の光療法アルゴリズムに従って制御する。規定の光療法アルゴリズムは、被験者の顔又は目の付近へ第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18により放射される光の、タイミング、強度及び/又は波長を指示することができる。ひとつの実施態様において、規定の光療法アルゴリズムは、電子ストレージ44に保存され、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18の制御を介して実行するためにプロセッサ48に提供される。いくつかの例で、既定の光療法アルゴリズムは被験者に合わせてカスタマイズされてよい。既定の光療法アルゴリズムの調節及び/又はカスタマイズは、ユーザインタフェース46を介してスリープマスク10にインプットされ得る。ひとつの実施態様において、電子ストレージ44は、複数の異なる既定の光療法アルゴリズムを保存し、被験者が(及び/又は介護者)が被験者に適切な既定の光療法アルゴリズムを、ユーザインタフェース46を介して選択する。
【0039】
上で説明したように、ひとつの実施態様において、既定の光療法アルゴリズムは、スリープマスク10により被験者の光照射供与のタイミングを決めることができる。従って、この実施態様では、プロセッサ48は時計を含む。時計は、与えた事象の経過時間をモニターし及び/又は一日の時間をモニターすることができる。被験者(及び/又は介護者)は、プロセッサ48の時計で生成された一日の時間を、例えばユーザインタフェース46を介して訂正することができる。
【0040】
図7は、スリープマスク10のひとつの実施態様を示す。これは、ひとつ又はそれ以上の開口部50がシールド12に形成されシールド12を通して被験者が見ることができる。ひとつの実施態様において、スリープマスク10は、主に被験者が睡眠中、眠ろうとしているとき、又は眠りから目覚める際に装着するように設計される。しかし、被験者がスリープマスク10を装着する際に見たい(少なくともいくらかの制限された状態で)と思う時があり得る。従って、開口部50により被験者はいくらか限られた景色を見ることができる。
【0041】
特定の波長の放射光を受けることは、被験者の概日リズムに影響することは知られている。従って、スリープマスク10が、既定の光療法アルゴリズムに従って既定の強度及び/又は時間でこれらの波長で被験者に照射を提供する場合に、既定の光療法アルゴリズムによる光投与と同調していない時間でのかかる光放射(例えば回りの光)を受けることは、スリープマスク10の使用から被験者が得られる治療効果を削減させる結果となり得る。
【0042】
被験者の目に入射する回りの放射光のあり得る悪影響を低減するために、ひとつの実施態様において、スリープマスク10はその開口部50に設けたひとつ又はそれ以上のフィルタ52を含む。フィルタ52は、回りの放射光をブロックするように構成されている。これにより、かかる光が被験者の目に到達するなら、スリープマスク10による被験者に提供される光療法を邪魔する回りの光をブロックする。フィルタ52はさらに、スリープマスク10による被験者に提供される光療法を邪魔しない回りの光が、シールド12により形成されたバリアを通過できるように構成される。
【0043】
例えば、ひとつの実施態様において、フィルタ52は、パッシブフィルタを含む。前記パッシブフィルタは、既定波長の波長を持つ回りの光をブロックする。前記既定波長範囲は、スリープマスク10による被験者に提供される光療法を邪魔する回りの光の波長範囲である。限定しない例示によれば、ひとつの実施態様において、既定の波長範囲は、約580nm以下を含む。ひとつの実施態様において、既定の波長範囲は約580nmと約410nmの間の波長を含む。スリープマスク10による被験者に提供される光療法において回りの光の悪影響を低減する間、既定の光をブロックしても、なお被験者は開口部50を通して見ることができる。例えば既定波長範囲の外の可視スペクトル(例えば>580nm)の一部はフィルタ52を通過し、従って被験者は見ることができる。
【0044】
図7に示される実施態様において、開口部50は、第一のシールド部20及び第二のシールド部22に、被験者の目の部分の上に形成される。図8は、図7で示されるスリープマスク10の実施態様の内側側面を示す。図8で示されるように、開口部50はシールド12に形成されるだけでなく、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18にも形成され、それにより被験者が開口部50及びフィルタ52を介してシールド12を通して見ることができる。
【0045】
図9は、スリープマスク10の他の実施態様を示す。図9に示されるスリープマスク10の実施態様において、開口部50は、小さく形成されるというよりは、相対的にシールド12の中心に開口し、シールド12の前記下部により大きな開口部を持つように形成される。この実施態様において、図9では示されないが、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18を、シールド12の内側の開口部50の真上に位置することができる。場合により、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18はまた、その照明モデュールの本体をさらにアーク状にして、目の方向に望ましく(例えば目のより下部により多い照射を提供する)照射するために光へ開く窓開口部の下を取り囲むことができる。
【0046】
図10は、スリープマスク10のひとつの実施態様を模式的に示す。図10で示されるスリープマスク10の実施態様において、フィルタ52は、選択的に制御できる透過特性を持つ。例えばフィルタ52は、ひとつ又はそれ以上の既定波長での放射光をブロックするか又は透過させる(例えば約410nm及び約580nm、約580nmよりも下等)ように制御する、全ての(又は実質的に全ての)可視光波長をブロックするか又は透過させるように制御する、及び/又はその他を制御することができる。
【0047】
図10で示されるように、フィルタ52は、電源42及びプロセッサ48と交信しつつ操作される。従って、フィルタ52は、電源42で駆動され、プロセッサ48で制御される。プロセッサ48は、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光を制御するプロセッサ48に使用される同じ既定の光療法アルゴリズムにより指示されるタイミングにより制御することが可能である。プロセッサ48が、フィルタ52を制御して全ての可視波長をブロック(又は実質的にブロック)する場合、ユーザインタフェース46は被験者が既定の光療法アルゴリズムをオーバーライドすることができるオーバーライド制御を含むことができる。これにより、プロセッサ48は、フィルタ52を制御して、少なくとも一時的に開口部50のブロックを解除する。
【0048】
図11は、被験者に光療法を提供する方法54を示す。以下に説明される方法54の操作は、説明目的である。いくつかの実施態様において、方法54は、記載されていないひとつ又はそれ以上の追加の操作を伴ってよい。さらにここで説明されるひとつ又はそれ以上の操作を伴わなくてもよい。さらに、方法54の操作の手順が図11に記載されているが、以下の記載はなんらを限定するものではない。いくつかの実施態様において、ひとつ又はそれ以上の方法54は、スリープマスク10(図1から10に示され、上で記載された)と同じ又は類似のスリープマスクで実施され得る。しかし、いくつかの実施態様において、方法54は、スリープマスク10に基づいて記載されるシステム又及び/又は内容とは異なるシステム及び/又は内容により実施される。
【0049】
操作56で、被験者の目は、被験者の目と周りの放射光との間にバリアを設けてカバーされる。ひとつの実施態様において、操作56は、スリープマスク10(図1から3及び7から9で示され、上で記載される)と同じ又は類似のシールドを介して実施される。
【0050】
操作58で、被験者の目と操作56で設けられたバリアの間に光照射される。光照射は、既定の光療法アルゴリズムにより照射され得る。既定の光療法アルゴリズムに従に光放射するために、前記光放射のタイミング、強度、波長及び/又は他のパラメータが、自動的及び/又は手動的に制御され得る。ひとつの実施態様において、操作58での光照射は照射モデュールで実施される。前記モデュールは、前記第一の照明モデュール16、第二の照明モデュール18(図3、6、8及び10、及び上の記載)及び/又は照明モデュール30(図4A、4B及び5で示され、上で説明される)と同じ又は類似である。
【0051】
操作60で、操作58での光放射が拡散されて、ひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成する。かかるフィールドは前記スリープマスクを装着する被験者の目に向けられる。ひとつの実施態様において、操作60での放射光拡散は、前記第一の照明モデュール16、第二の照明モデュール18(図3、6、8及び10で示され、上に記載される)及び/又は照明モデュール30(図4A、4B及び5で示され、上で説明される)と同じ又は類似の照射モデュールで実施され得る。
【0052】
操作62で、回りの放射光が、前記バリアでブロックされる。回りの放射光は、被験者の目に到達する場合に、操作58での放射光により被験者に提供される光療法を邪魔する可能性がある。ひとつの実施態様において、操作62は、フィルタ52(図7から10に示され、上で記載された)と同じか類似のひとつ又はそれ以上のフィルタで実施され得る。
【0053】
操作64で、操作58での放射光により被験者に提供される光療法を邪魔しない回りの放射光を前記バリアを通過させる。ひとつの実施態様において、操作64は、フィルタ52(図7から10に示され、上で記載された)と同じか類似のひとつ又はそれ以上のフィルタで実施され得る。
【0054】
ここまで、本発明につき、現時点で最も実際的でかつ好ましい実施態様であると考えられるものに基づいて、説明することを目的として記載されてきた。しかし次のことが理解されるべきである。かかる詳細は説明目的であり、本発明は開示された実施態様に限定されるものではなく、むしろ本発明は、添付の特許請求の範囲の本質及び範囲内において、変更及び均等な構成を含むことを意図するものである。例えば、次のことが理解されるべきである。本発明は、可能な範囲で、全ての実施態様のひとつ又はそれ以上の構成を、他の全ての実施態様のひとつ又はそれ以上の構成と組み合わせて実施することができる。
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2008年12月30日出願のUS仮特許出願No61/141273に基づき35USC119(e)の優先権を主張するものであり、当該内容は参照をもって本明細書の一部となる。
【0002】
本出願は、以下のUS特許出願と関連するものであり、これらは参照をもって本明細書の一部となる。U.S.特許出願No.61/141,274発明の名称「被験者への光療法提供のためのシステム及び方法」2008年12月30日出願、及びU.S.特許出願No.61/141,289発明の名称「光療法提供のためのシステム及び方法」2008年12が油30日出願、及びU.S.特許出願No.61/141,292発明の名称「光療法提供のためのシステム及び方法」2008年12月30日出願及びU.S.特許出願No.61/141,295発明の名称「光療法提供のためのシステム及び方法」12008年12月30日出願及びU.S.特許出願No.61/152,028発明の名称「被験者に被験者を提供するためのシステム及び方法」2009年2月12日出願。
【0003】
本発明は、被験者への光療法の提供に関する。
【背景技術】
【0004】
概日リズム障害及び/又は光欠損障害を持つ被験者に対して光放射治療を行うことは知られている。一般的に、これらの治療は、患者が目覚めている間、患者の目に直接光を照射することを含み、季節性情動障害(SAD)、概日睡眠障害及び時差ボケや交代勤務による睡眠障害を含む光欠損疾患を緩和、治癒する。
【0005】
現在2つの種類の光療法装置が利用可能である。ひとつのタイプの装置は、サイズが大きくて床又は机に設置され得るものである。これには、発光電球の光源又は発光ダイオードの配列が含まれる。これらはひとつの場所から他の場所へ動かすことはできるけれど、これらは通常ポータブルではなく、一日の稼動時間の間静置されるように時間的に計画がなされる必要がある。さらに、かかる光源は非常に壊れ易い。光療法の別のタイプの装置は、ヘッドマウントタイプである。これはアイグラス又はバイザとして構成される。これらはポータブルであり、通常公衆の前では患者に許容されるものではない。というのは、頭に設置する際に奇妙な外観を呈するからである。これら装置は一般的に、装置が睡眠中に機能するようには構成されていない。この第二のタイプの装置のほとんどは、焦点化光又は拡散光を患者の目に向けて高発光で直接照射するものである。
【0006】
さらに、この光は、患者が目覚めている際に、患者の目に光ビームを照射するように位置付けされている。この方法は治療の快適性に対して患者に影響を与え得る。
【発明の概要】
【0007】
本発明のひとつの側面は、被験者への光療法を提供するために構成されたスリープマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記スリープマスクは、シールド、ひとつ又はそれ以上の放射源及びひとつ又はそれ以上の放射拡散装置を含む。前記シールドは、前記スリープマスクをつけた被験者の目をカバーするように構成され、従って前記シールドが回りの光と被験者の目の間のバリアを提供する。前記ひとつ又はそれ以上の放射源は、光を放射するように構成され前記シールドに支持されている。前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置は、前記ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光を受け取るように構成され、前記ひとつ又はそれ以上の放射源により放射された光を拡散してひとつ又はそれ以上の放射フィールドを形成する。前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置は前記シールドに支持されており、かつ前記シールド上に位置づけされて、前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールドが、前記スリープマスクを付けている被験者の目に向けられる。
【0008】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供する方法に関する。ひとつの実施態様において、本方法は、前記スリープマスクを付ける被験者の目をカバーし、前記被験者の目と回りの光との間にバリアが提供されること;前記被験者の目と前記バリアの間に光を放射すること;及び前記放射された光を拡散してひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドとして、前記スリープマスクを付けている被験者の目に向ける、ことを含む。
【0009】
本発明の他の側面は、被験者の光療法のために構成されるマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記システムは、前記マスクをつけた被験者の目をカバーして前記被験者と回りの光との間にバリアを提供する手段と;前記被験者の目と前記バリアの間に光を放射する手段と;及び前記放射光を拡散して、ひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成して前記マスクを付けた被験者の目に向ける手段とを含む。
【0010】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供するためのスリープマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記スリープマスクは、シールドと、ひとつ又はそれ以上の放射源と、ひとつ又はそれ以上のフィルタを含む。前記シールドは、前記スリープマスクを付けた前記被験者の目をカバーして前記シールドが前記被験者の目と回りの放射との間のバリアを提供する。前記ひとつ又はそれ以上の放射源は、光を放射するように構成され、前記被験者に光療法を提供し、前記ひとつ又はそれ以上の放射源により放射された光が前記被験者の目に向けられるように前記シールドで支持されている。前記ひとつ又はそれ以上のフィルタは次のように構成されている。(i)回りの光が、前記被験者の目に到達して、ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法が干渉を受ける可能性がある場合にそれをブロックするため、さらに(ii)ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法を干渉しない回りの光を、前記シールドで形成されたバリアを通過させるためである。
【0011】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供する方法に関する。ひとつの実施態様において、本方法は、被験者の目を、被験者の目と回りの光との間にバリアを提供することでカバーし;前記バリアと前記被験者の目の間に光を放射し;回りの光が、前記被験者の目に到達して、ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法が干渉を受ける可能性がある場合にそれをブロックし;及びひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法を干渉しない回りの光を、前記シールドで形成されたバリアを通過させることを含む。
【0012】
本発明の他の側面は、被験者に光療法を提供するように構成されたマスクに関する。ひとつの実施態様において、前記マスクは、被験者の目を、前記被験者の目と回りの放射光との間にバリアを提供してカバーする手段と;前記バリアと前記被験者の目の間に光を放射する手段と;回りの光が、前記被験者の目に到達して、ひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法が干渉を受ける可能性がある場合にそれをブロックする手段と;及びひとつ又はそれ以上の放射源による放射光による前記被験者に提供される光療法を干渉しない回りの光を、前記シールドで形成されたバリアを通過させる手段とを含む。
【0013】
本発明の、これら及び他の目的、構成及び特徴は、関連する構成要素及び部材の組み合わせの操作及び機能、製造経済等と同様に、添付の図面を参照して、以下の記載及び特許請求の範囲を考慮して明らかとなる。図面は本明細書の一部であり、付される符号は、種々の図面で対応する部材を示す。本発明のひとつの実施態様において、ここで記載された構造上のコンポーネントは寸法に合わせて描かれている。しかし、次のことは明確に理解されなければならない。即ち、図面は説明目的であって本発明を限定する目的ではない。さらに、次の点理解されなければならない。ここで実施態様のひとつとして示され又は記載された構成上の事項は、他の実施態様においてもまた使用することができるということである。本明細書及び特許請求の範囲において、「ひとつの」及び「その」なる単数形には、明確に指示が記載されていない限り、複数の参照物をも含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図2】図2は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図3】図3は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図4A】図4Aは、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、照明モデュールを示す。
【図4B】図4Bは、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、照明モデュールを示す。
【図5】図5は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、照明モデュールを示す。
【図6】図6は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図7】図7は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図8】図8は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図9】図9は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図10】図10は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するように構成されるスリープマスクを示す。
【図11】図11は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様による、被験者への光療法を提供するための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1から3には、被験者へ光療法を提供するために構成されるスリープマスク10が示される。スリープマスク10は、光療法の快適な光輸送メカニズムを提供し、前記被験者は睡眠中、眠ろうとする際及び/又は眠りから目覚める際に被験者に光療法を提供することを可能とする。ひとつの実施態様において、スリープマスク10はひとつ又はそれ以上のシールド12、ストラップ14、第一の光モデュール16及び/又は第二の光モデュール18を含む。
【0016】
図1に示されるように、シールド12は、スリープマスク10を装着する被験者の目をカバーするように構成される。ひとつの実施態様において、シールド12は、第一の部分20及び第二の部分22を含む。第一のシールド部分20は、被験者の第一の目をカバーするように構成される。第二のシールド22は、被験者の第二の目をカバーするように構成される。被験者の前記第一及び第二の目を快適にカバーするために、第一シールド20及び第二シールド22は、被験者の目の開口部よりも実質的に大きい。
【0017】
ひとつの実施態様において、第一のシールド部分20及び第二のシールド部分22は、結合シールド部24で結合される。結合シールド部24は、被験者がスリープマスクを装着する際に被験者の鼻の少なくとも一部分(例えば鼻橋を横切り)上に位置するように構成される。ある場合には(示されていない)、結合シールド部24は図1から3で示される実施態様よりもより狭いか又はより厚くなり得る。
【0018】
ひとつの実施態様において、シールド12は柔軟材料から形成される。シールド12の柔軟性は、被験者への快適性を強化することができる。図3で示されるシールド12の側部は、使用の際には被験者の方に面している。この側で、ベース表面26は実質的に液体に対して非透過性として形成され得る。例えば非透過性ベース表面26は、例えばポリカーボネート、ポリエステル及び/又は他の材料から形成され得る。ベース表面26の非透過性は、シールド12内に支持されるスリープマスクの電子回路を湿気から保護することができる。
【0019】
ひとつの実施態様において、シールド12は、ベース表面26上に設けられるクッション層28を含む。クッション層28は、柔らかく弾力性のある材料から形成される。例えばクッション層28は、フォーム、繊維、繊維/フォームラミネート及び/又は他の材料等から形成され得る。使用の際には、クッション層28は被験者に対して最内側を提供し、被験者の顔に接する。従って、クッション層28の柔らかさが、被験者の顔にクッションを提供し、被験者のスリープマスク10への快適さを強化する。
【0020】
図1から3に基づくと、使用の際に、シールド12は、被験者の目と回りの光との間にバリアを提供する。ひとつの実施態様において、シールド12は不透明であり、回りに光放射をブロックし(少なくとも可視スペクトル内で)、従って回りの光放射から被験者の目をシールドする。
【0021】
ストラップ14は、シールド12を被験者の上の位置に保持するように構成される。図1から3に示されるように、ストラップ14は、第一のシールド部分20及び第二のシールド部分22のそれぞれに付着され、被験者の頭の周りに巻かれて、スリープマスク10を被験者の頭の上に位置させる。ストラップ14は長さが調節可能であってよい(例えば異なるサイズの頭に合わせて)。ストラップ14は弾力性材料(例えば弾性体)から形成され得る。従って使用者の頭のサイズに合わせてシールド12を位置させるために伸ばすことができる。留意すべきは、図1から3に示されるスリープマスク10の実施態様においてストラップ14を含むことは何ら限定することを意図するものではない、ということである。被験者の上にシード12を保持する他のメカニズムもまた適用可能である。例えばより精巧なヘッドギアを使用する、接着性の表面をシールド12に適用して被験者の皮膚に可動に接着させてシールド12を位置づける、固定又は柔軟なフレーム(例えばメガネ)及び/又は他のシールド12を保持して位置づけるメカニズムが適用され得る。
【0022】
図3を参照して、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18が第一のシールド部分20及び第二のシールド部分22にそれぞれ設けられ、被験者の顔及び/又は被験者の目の付近に光放射するように構成される。前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光は、被験者の光療法効果を持つ波長(又は複数の波長)を含み、有効な光療法計画に基づいて輸送される。ある例では、前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光は、被験者に関して相対的に均一な光強度を持つ放射フィールドで被験者の目の方に向けられる。例えばひとつの実施態様において、前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光の光強度は、それぞれの前記フィールドに渡りその量が変化する。目を開いて使用するためには、目を閉じて使用する場合に比べて、約100:1以下である。前記第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光の前記均一なフィールドのサイズは、被験者の目の大きさに依存し得る。
【0023】
図4A及び4Bは、本発明のひとつの実施態様における照明モデュール30を示す。照明モデュール30は、ある場合には、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18として、図1から3に示されるスリープマスク10の実施態様において使用され得る。図4A及び4Bで示される照明モデュール30の実施態様において、照明モデュール30は、ウェーブガイド32とひとつ又はそれ以上の放射源34を含む。
【0024】
ウェーブガイド32は、放射源34から放射される光を受け取り、受け取られた光の少なくとも一部を被験者の顔又は目の付近へ向ける。ウェーブガイド32は、フロントサイド36と前記フロントサイド36からウェーブガイド32の反対側にバックサイド38を持つ。使用に際し、フロントサイド36(図4Aに示される)は、被験者の顔に面する。さらに放射源30からの放射光はフロントサイド36から放射される。ひとつの実施態様において、いくらかの又はすべてのバックサイド38(図4Bに示される)は、反射表面でコーティングされ、ウェーブガイド32の内部にある放射光をウェーブガイド32からバックサイド32へ出ていかないようにされる。
【0025】
ひとつの実施態様において、ウェーブガイド32は、放射光がその中に拡散して広がる材料及び/又は構造から形成される。例えばウェーブガイド32はひとつ又はそれ以上のシリカガラス、アクリル系、ポリカーボネート及び/又は他の材料から形成され得る。ウェーブガイド内で放射光の拡散は、照明モデュール30のフロントサイド36から放射される光の前記フィールドが、その強度においてほぼ均一であることを保証する。さらに、放射光を拡散させてることに加えて、ウェーブガイド32は、放射源34から放射される光を適切な位置で被験者の顔(例えば目の付近)の上に向けるように形成される。
【0026】
図4A及び4Bに示されるように、ひとつの実施態様において、ウェーブガイド32は、ひとつ又はそれ以上のソースポート40を含む。ソースポート40はウェーブガイド32の周辺に設けられ、放射源34がウェーブガイド32の上に設けられることを可能にする。示される実施態様において、ソースポート40は、ウェーブガイド32に形成されるキャビティを含み、そこへ放射源34が挿入され得る。放射源34をウェーブガイド32に配置することにより、放射源34による放射光は直ぐにウェーブガイド32により受け取られる。これは、照明モデュール30内の光損失を低減することを可能とする。しかし、次に点は理解されなければならない。即ち、このことはなにも限定しないこと、及びいくつかの実施態様において、放射源34は、ウェーブガイド32とは別に照明モデュール30内に設けられてもよい、ということである。
【0027】
図5は、ウェーブガイド32の断面図であり、ソースポート40の形成及びその中に設けられる放射源34を示す。図5に示される照明モデュール30の実施態様において、放射源34は発光ダイオード(「LED」)、又は他の方向性の放射源であり、ある方向に相対的に狭いビームで光放射する傾向を有するものである。放射源34は、適切な治療計画により光放射を被験者に与えるならば、被験者に治療効果を持つ波長(又は複数の波長)を持つ光を放射するように構成される。
【0028】
図5に示される実施態様において、放射源34は、「側放射」構成でウェーブガイド32に設けられている。ここで使用する「側放射」構成は、放射源34の構成が、前記放射源が放射ビームを、使用者の顔に向かう放射フィールドが照明モデュール30から放射される方向に沿って横切る方向に放射する、ことを意味する。
【0029】
図5で示される放射源34の側放射構成において、放射源34は照明モデュール30に設けられ、きまった方向に相対的に狭い放射ビームを、被験者の目からはずれた光学パスに沿って放射する(使用の際)。ウェーブガイド32を形成するために使用される拡散的及び/又は反射的材料のおかげで、ウェーブガイド32は、被験者の目からはずれた光学パスに沿って放射源34により放射された光を受け取り、前記放射光を均一な放射フィールドに拡散させ、及び前記均一な放射フィールドを被験者の目に案内する。
【0030】
実施例の図4及び5に示されるように、側放射を含む放射源34は、なんら限定するものではない。照明モデュール30のバックライトをまた、他のソース及び/又は構成を用いて伴ってもよい。例えば、他のタイプの発光体が適用され得る。他の例として、ひとつの実施態様において、放射源34は、側放射構成で提供されるのではなく、その代わりに、バックサイド38にウェーブガイド32へ光を放射するために設けられる。これにおいて、及び他の構成において、ウェーブガイド32はさらに光を拡散させて、被験者の顔への照射モデュール30により放射される光がほぼ均一であることを保証する。
【0031】
さらに、ウェーブガイドは、その表面にインプリントされたレンズ又はミラー格子(例えばフレネルレンズ構造)を含み、目や瞼の表面へ望ましいエネルギの光へ反射及び/又は方向付けする。ひとつ又はそれ以上の表面部品が格子をインプリントされていてよい。ひとつ又はそれ以上の表面部品が、前記光フィールドの望ましい均一性や方向性を達成するために設計された、反射、透明、拡散、不透明反射又は不透明吸収領域を使用することができる。ウェーブガイドは、色透過性/吸収性/反射性フィルタ表面やフィルムを適用して、ウェーブガイドから又はウェーブガイドを通過する発散からの望ましくない波長を抑制することができる。
【0032】
図6は、本発明のひとつ又はそれ以上の実施態様によるスリープマスク10の模式図である。図6からわかるように、図1から3及び上記で示されるコンポーネントのひとつ又はそれ以上に加えて、スリープマスク10は、電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48のひとつ又は両方を含みことができる。ひとつの実施態様において、電源42、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48はスリープマスク10のシールド12及び/又はストラップ14に支持される。この実施態様においては、ひとつ又はそれ以上の電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48は、移動可能にシールド12及びストラップ14に設けられ、かつスリープマスク10の残りの部分から脱着可能であってもよい。これによって、電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48を所与のシールド12及び/又はストラップ14から取り外し、他のシールド12及び/又はストラップ14に付けることが可能となる。このことはシールド12及び/又はストラップ14が長い時間経過及び/又は使用の結果劣化して交換しなければならない場合に有利である。同様に、ひとつの実施態様において、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18はまた、シールド12に対して脱着可能/交換可能である。電源42、電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48は、第一の照明モデュール16及び/又は第二の照明モデュール18を伴う放射源の操作を制御することができる。これについては以下に説明する。
【0033】
電源42は、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18及び/又はパワー電子ストレージ44、ユーザインタフェース46及び/又はプロセッサ48を伴う放射源を操作するための電力(パワー)を提供する。電源42は、ポータブル電源(例えば電池、燃料電池等)及び/又は非ポータブル電源(例えば、壁ソケット、大型発電装置等)を含むことができる。ひとつの実施態様において、電源42は、再充電可能なポータブル電源を含む。ひとつの実施態様において、電源42は、ポータブル電源及び非ポータブル電源の両方を含み、被験者がスリープマスク10にパワーを供給するために用いる電源を選択できる。
【0034】
ひとつの実施態様において、電子ストレージ44は、情報を電子的にストレージ可能な電子ストレージメディアを含む。電子ストレージ44の電子的にストレージするメディアには、スリープマスク10と共に一体化して提供されるシステムストレージ(即ち実質的取外し不可能)及び/又は取外し可能なストレージであって、例えばポート(例えばUSBポート、ファイアワイヤポート等)又はドライブ(例えばディスクドライブ等)を介してスリープマスク10と結合され得るシステムストレージのひとつ又は両方を含み得る。電子ストレージ44には、ひとつ又はそれ以上の光学読み込み可能なストレージメディア(例えば光学ディスク等)、磁気読み込み可能なストレージメディア(例えば磁気テープ、磁気ハードディスク、フロッピドライブ等)、電荷系ストレージ(例えばEEPROM、RAM等)、半導体ストレージメディア(例えばフラッシュドライブ等)及び/又は他の電子的に読み込み可能なストレージメディアが含まれる。電子ストレージメディア44は、ソフトアルゴリズム、プロセッサ48で決められた情報、ユーザインタフェース46を介して受け取られる情報及び/又はスリープマスク10を適切に機能させることができる他の情報を保存することができる。電子ストレージ44は、スリープマスク10内で別々のコンポーネントとして含みことができる。又はスリープマスク10のひとつ又はそれ以上の他のコンポーネント(例えばプロセッサ48)と一体化して提供されることができる。
【0035】
ユーザインタフェース46は、スリープマスク10と被験者との間にインタフェースを設け、それを通じて被験者(及び/又は介護者)が、スリープマスク10へ情報を提供しかつ受け取る。これにより、データ、結果及び/又は指示又は全ての他の通信事項(ここでは、「情報」とする)が、被験者とプロセッサ48の間で交信可能となる。インタフェース46に含まれる適切なインタフェース装置には、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、表示スクリーン、タッチスクリーン、スピーカ、マイクロホン、指示照明、音声アラーム及びプリンタが挙げられる。ひとつの実施態様において、以下さらに説明する機能について、ユーザインタフェース46は実際に、複数の別のインタフェースを含む。そのひとつはスリープマスク10に設けられ、別のインタフェースは、スリープマスク10から取り出された保存情報を参照及び/又は管理するためのである(例えば、ホストコンピュータによりスリープマスク10から情報が取り出される)。
【0036】
つぎのことが理解されるべきである。有線又は無線による他の通信技術もまた、本発明においてユーザインタフェース46として採用され得るということである。例えば、電子ストレージ44により提供される移動可能なストレージと一体化されたユーザインタフェース46を適用することができる。この例として、情報が移動可能なストレージ(例えばスマートカード、フラッシュドライブ、移動可能なディスク等)からスリープマスク10へ読み込まれ、これにより前記ユーザがスリープマスク10の使用をカスタマイズすることができる。他の例示的入力装置及びユーザインタフェース46としてスリープマスク10と共に使用可能な技術には、限定されないが、RS−232ポート、RFリンク、IRリンク、モデム(電話、ケーブル又はその他)が含まれる。即ち、スリープマスク10と情報交信のためのすべての技術が本発明においてユーザインタフェース46として適用することができる。
【0037】
プロセッサ48は、スリープマスク10において情報処理及び/又はシステム制御可能性を提供するように構成される。従って、プロセッサ48は、ひとつ又はそれ以上のデジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報処理用デジタル回路、情報処理用アナログ回路、ステートマシン及び/又は他の電子的に情報を処理するメカニズムを含む。ここでプロセッサ48に属する機能性を提供するために、プロセッサ48はひとつ又はそれ以上のモデュールを実行することができる。ひとつ又はそれ以上のモデュールは、ソフトウェア;ハードウェア;ファームウェア;ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの組み合わせが採用され得る;及び/又は他が採用され得る。図1ではプロセッサ48は単一体として示されているがこれは説明のためだけである。いくつかの実施態様において、プロセッサ48は、複数の処理ユニットを含み得る。これらの処理ユニットは、同一の装置(例えばスリープマスク10)内に物理的に設けられることも可能であり、又はプロセッサ48は複数の装置の機能の連動処理を表すこともできる。
【0038】
ひとつの実施態様において、プロセッサ48は、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18を、既定の光療法アルゴリズムに従って制御する。規定の光療法アルゴリズムは、被験者の顔又は目の付近へ第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18により放射される光の、タイミング、強度及び/又は波長を指示することができる。ひとつの実施態様において、規定の光療法アルゴリズムは、電子ストレージ44に保存され、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18の制御を介して実行するためにプロセッサ48に提供される。いくつかの例で、既定の光療法アルゴリズムは被験者に合わせてカスタマイズされてよい。既定の光療法アルゴリズムの調節及び/又はカスタマイズは、ユーザインタフェース46を介してスリープマスク10にインプットされ得る。ひとつの実施態様において、電子ストレージ44は、複数の異なる既定の光療法アルゴリズムを保存し、被験者が(及び/又は介護者)が被験者に適切な既定の光療法アルゴリズムを、ユーザインタフェース46を介して選択する。
【0039】
上で説明したように、ひとつの実施態様において、既定の光療法アルゴリズムは、スリープマスク10により被験者の光照射供与のタイミングを決めることができる。従って、この実施態様では、プロセッサ48は時計を含む。時計は、与えた事象の経過時間をモニターし及び/又は一日の時間をモニターすることができる。被験者(及び/又は介護者)は、プロセッサ48の時計で生成された一日の時間を、例えばユーザインタフェース46を介して訂正することができる。
【0040】
図7は、スリープマスク10のひとつの実施態様を示す。これは、ひとつ又はそれ以上の開口部50がシールド12に形成されシールド12を通して被験者が見ることができる。ひとつの実施態様において、スリープマスク10は、主に被験者が睡眠中、眠ろうとしているとき、又は眠りから目覚める際に装着するように設計される。しかし、被験者がスリープマスク10を装着する際に見たい(少なくともいくらかの制限された状態で)と思う時があり得る。従って、開口部50により被験者はいくらか限られた景色を見ることができる。
【0041】
特定の波長の放射光を受けることは、被験者の概日リズムに影響することは知られている。従って、スリープマスク10が、既定の光療法アルゴリズムに従って既定の強度及び/又は時間でこれらの波長で被験者に照射を提供する場合に、既定の光療法アルゴリズムによる光投与と同調していない時間でのかかる光放射(例えば回りの光)を受けることは、スリープマスク10の使用から被験者が得られる治療効果を削減させる結果となり得る。
【0042】
被験者の目に入射する回りの放射光のあり得る悪影響を低減するために、ひとつの実施態様において、スリープマスク10はその開口部50に設けたひとつ又はそれ以上のフィルタ52を含む。フィルタ52は、回りの放射光をブロックするように構成されている。これにより、かかる光が被験者の目に到達するなら、スリープマスク10による被験者に提供される光療法を邪魔する回りの光をブロックする。フィルタ52はさらに、スリープマスク10による被験者に提供される光療法を邪魔しない回りの光が、シールド12により形成されたバリアを通過できるように構成される。
【0043】
例えば、ひとつの実施態様において、フィルタ52は、パッシブフィルタを含む。前記パッシブフィルタは、既定波長の波長を持つ回りの光をブロックする。前記既定波長範囲は、スリープマスク10による被験者に提供される光療法を邪魔する回りの光の波長範囲である。限定しない例示によれば、ひとつの実施態様において、既定の波長範囲は、約580nm以下を含む。ひとつの実施態様において、既定の波長範囲は約580nmと約410nmの間の波長を含む。スリープマスク10による被験者に提供される光療法において回りの光の悪影響を低減する間、既定の光をブロックしても、なお被験者は開口部50を通して見ることができる。例えば既定波長範囲の外の可視スペクトル(例えば>580nm)の一部はフィルタ52を通過し、従って被験者は見ることができる。
【0044】
図7に示される実施態様において、開口部50は、第一のシールド部20及び第二のシールド部22に、被験者の目の部分の上に形成される。図8は、図7で示されるスリープマスク10の実施態様の内側側面を示す。図8で示されるように、開口部50はシールド12に形成されるだけでなく、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18にも形成され、それにより被験者が開口部50及びフィルタ52を介してシールド12を通して見ることができる。
【0045】
図9は、スリープマスク10の他の実施態様を示す。図9に示されるスリープマスク10の実施態様において、開口部50は、小さく形成されるというよりは、相対的にシールド12の中心に開口し、シールド12の前記下部により大きな開口部を持つように形成される。この実施態様において、図9では示されないが、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18を、シールド12の内側の開口部50の真上に位置することができる。場合により、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18はまた、その照明モデュールの本体をさらにアーク状にして、目の方向に望ましく(例えば目のより下部により多い照射を提供する)照射するために光へ開く窓開口部の下を取り囲むことができる。
【0046】
図10は、スリープマスク10のひとつの実施態様を模式的に示す。図10で示されるスリープマスク10の実施態様において、フィルタ52は、選択的に制御できる透過特性を持つ。例えばフィルタ52は、ひとつ又はそれ以上の既定波長での放射光をブロックするか又は透過させる(例えば約410nm及び約580nm、約580nmよりも下等)ように制御する、全ての(又は実質的に全ての)可視光波長をブロックするか又は透過させるように制御する、及び/又はその他を制御することができる。
【0047】
図10で示されるように、フィルタ52は、電源42及びプロセッサ48と交信しつつ操作される。従って、フィルタ52は、電源42で駆動され、プロセッサ48で制御される。プロセッサ48は、第一の照明モデュール16及び第二の照明モデュール18による放射光を制御するプロセッサ48に使用される同じ既定の光療法アルゴリズムにより指示されるタイミングにより制御することが可能である。プロセッサ48が、フィルタ52を制御して全ての可視波長をブロック(又は実質的にブロック)する場合、ユーザインタフェース46は被験者が既定の光療法アルゴリズムをオーバーライドすることができるオーバーライド制御を含むことができる。これにより、プロセッサ48は、フィルタ52を制御して、少なくとも一時的に開口部50のブロックを解除する。
【0048】
図11は、被験者に光療法を提供する方法54を示す。以下に説明される方法54の操作は、説明目的である。いくつかの実施態様において、方法54は、記載されていないひとつ又はそれ以上の追加の操作を伴ってよい。さらにここで説明されるひとつ又はそれ以上の操作を伴わなくてもよい。さらに、方法54の操作の手順が図11に記載されているが、以下の記載はなんらを限定するものではない。いくつかの実施態様において、ひとつ又はそれ以上の方法54は、スリープマスク10(図1から10に示され、上で記載された)と同じ又は類似のスリープマスクで実施され得る。しかし、いくつかの実施態様において、方法54は、スリープマスク10に基づいて記載されるシステム又及び/又は内容とは異なるシステム及び/又は内容により実施される。
【0049】
操作56で、被験者の目は、被験者の目と周りの放射光との間にバリアを設けてカバーされる。ひとつの実施態様において、操作56は、スリープマスク10(図1から3及び7から9で示され、上で記載される)と同じ又は類似のシールドを介して実施される。
【0050】
操作58で、被験者の目と操作56で設けられたバリアの間に光照射される。光照射は、既定の光療法アルゴリズムにより照射され得る。既定の光療法アルゴリズムに従に光放射するために、前記光放射のタイミング、強度、波長及び/又は他のパラメータが、自動的及び/又は手動的に制御され得る。ひとつの実施態様において、操作58での光照射は照射モデュールで実施される。前記モデュールは、前記第一の照明モデュール16、第二の照明モデュール18(図3、6、8及び10、及び上の記載)及び/又は照明モデュール30(図4A、4B及び5で示され、上で説明される)と同じ又は類似である。
【0051】
操作60で、操作58での光放射が拡散されて、ひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成する。かかるフィールドは前記スリープマスクを装着する被験者の目に向けられる。ひとつの実施態様において、操作60での放射光拡散は、前記第一の照明モデュール16、第二の照明モデュール18(図3、6、8及び10で示され、上に記載される)及び/又は照明モデュール30(図4A、4B及び5で示され、上で説明される)と同じ又は類似の照射モデュールで実施され得る。
【0052】
操作62で、回りの放射光が、前記バリアでブロックされる。回りの放射光は、被験者の目に到達する場合に、操作58での放射光により被験者に提供される光療法を邪魔する可能性がある。ひとつの実施態様において、操作62は、フィルタ52(図7から10に示され、上で記載された)と同じか類似のひとつ又はそれ以上のフィルタで実施され得る。
【0053】
操作64で、操作58での放射光により被験者に提供される光療法を邪魔しない回りの放射光を前記バリアを通過させる。ひとつの実施態様において、操作64は、フィルタ52(図7から10に示され、上で記載された)と同じか類似のひとつ又はそれ以上のフィルタで実施され得る。
【0054】
ここまで、本発明につき、現時点で最も実際的でかつ好ましい実施態様であると考えられるものに基づいて、説明することを目的として記載されてきた。しかし次のことが理解されるべきである。かかる詳細は説明目的であり、本発明は開示された実施態様に限定されるものではなく、むしろ本発明は、添付の特許請求の範囲の本質及び範囲内において、変更及び均等な構成を含むことを意図するものである。例えば、次のことが理解されるべきである。本発明は、可能な範囲で、全ての実施態様のひとつ又はそれ以上の構成を、他の全ての実施態様のひとつ又はそれ以上の構成と組み合わせて実施することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクであり、前記スリープマスクが:
前記スリープマスクを装着する被験者の目をカバーするように構成されるシールドであり、前記シールドが回りの放射光と前記被験者の前記目との間にバリアを提供する、シールドと;
放射光を放射するように構成されるひとつ又はそれ以上の光放射源であり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源が前記シールドで支持される、光放射源と;及び
前記ひとつ又はそれ以上の光放射源による光放射を受け取り、及び前記ひとつ又はそれ以上の光放射源により放射された光を拡散してひとつ又はそれ以上の放射フィールドを形成するように構成される、ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置とを含み、
前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置が前記シールドで支持され、及び前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールドが前記スリープマスクを装着する前記被験者の前記目に方向付けられる、スリープマスク。
【請求項2】
請求項1に記載のスリープマスクであり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源及び前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置が、第一のバックライトモデュールと第二のバックライトモデュールを形成し、前記第一のバックライトモデュールが前記スリープマスクを装着する前記被験者の第一の目にバックライトを放射し、前記第二のバックライトモデュールが前記スリープマスクを装着する前記被験者の第二の目にバックライトを放射する、スリープマスク。
【請求項3】
請求項1に記載のスリープマスクであり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源が、方向性であり、前記シールドに配置され、前記被験者の目から外れたひとつ又はそれ以上の光学的パスに光放射し、及び前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置が前記ひとつ又はそれ以上の光学的パス内に設けられ、及び前記放射光を受け取り、前記受け取った照射光を前記被験者の前記目に向けられる前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールドへ拡散する、スリープマスク。
【請求項4】
請求項3に記載のスリープマスクであり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源が側部照射源である、スリープマスク。
【請求項5】
請求項1に記載のスリープマスクであり、さらに、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源と結合されるプロセッサを含み、前記プロセッサが、既定の光療法アルゴリズムに従い前記ひとつ又はそれ以上の光放射源を制御する、スリープマスク。
【請求項6】
請求項5に記載のスリープマスクであり、前記プロセッサが選択的にかつ移動可能に前記ひとつ又はそれ以上の光放射源と結合されており、前記プロセッサが前記ひとつ又はそれ以上の光放射源から脱結合して他のスリープマスクと共に使用される、スリープマスク。
【請求項7】
請求項1に記載のスリープマスクであり、前記シールドが、前記被験者の第一の目をカバーするように構成される第一のシールド部分と前記被験者の第二の目をカバーするように構成される第二のシールド部分を含む、スリープマスク。
【請求項8】
被験者へ光療法を提供する方法であり:
回りの放射光と前記被験者の前記目との間にバリアを設けて前記スリープマスクを装着する被験者の目をカバーし;
前記バリアと前記目の間に光照射し;及び
前記放射光を拡散させて、前記スリープマスクを装着した前記被験者の前記目に向けられるひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成することを含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であり、前記光放射が、第一の拡散装置及び第二の拡散装置を含み、前記第一の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第一の目に向けられる第一のバックライトを形成し、及び前記第二の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第二の目に向けられる第一のバックライトを形成する、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であり、前記光放射がひとつ又はそれ以上の、前記被験者の前記目から外れる光学的パスを含み、及び前記放射光の拡散が、前記ひとつ又はそれ以上の光学的パス内に放射された光を受け取りかつ前記受け取った光を前記被験者の前記目に向けられた前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールド内に拡散する、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であり、前記光放射がひとつ又はそれ以上の側部照射源により実施される、方法。
【請求項12】
請求項8に記載の方法であり、さらに、既定の光療法アルゴリズムに従う前記光放射を制御することを含む、方法。
【請求項13】
請求項8に記載の方法であり、前記被験者の前記目をカバーすることが、第一のシールド部分で前記被験者の第一の目をカバーし、かつ第二のシールド部分で前記被験者の第二の目をカバーすることを含む、方法。
【請求項14】
被験者に光療法を提供するように構成されるシステムであり、前記システムが:
回りの放射光と前記被験者の前記目との間にバリアを設けて前記スリープマスクを装着する被験者の目をカバーする手段と;
前記バリアと前記目の間に光照射する手段と;及び
前記放射光を拡散させる手段であって、前記スリープマスクを装着した前記被験者の前記目に向けられるひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成する、拡散手段を含む、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであり、前記光照射のための手段が、第一の拡散装置及び第二の拡散装置に光放射する手段を含み、前記第一の拡散装置及び第二の拡散装置が前記拡散のための手段に含まれ、前記第一の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第一の目に向けられる第一のバックライトを形成し、及び前記第二の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第二の目に向けられる第一のバックライトを形成する、システム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであり、前記光放射のための手段がひとつ又はそれ以上の光学的パスに光放射する手段を含み、前記光学的パスが、前記被験者の前記目から外れ、及び前記放射光を拡散する手段が、前記ひとつ又はそれ以上の光学的パス内に放射された光を受け取る手段かつ前記受け取った光を前記被験者の前記目に向けられた前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールド内に拡散する手段を含む、システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムであり、前記光放射のための手段がひとつ又はそれ以上の側部照射源を含む、システム。
【請求項18】
請求項14に記載のシステムであり、さらに、既定の光療法アルゴリズムに従う前記光照射を制御する手段を含む、システム。
【請求項19】
請求項18に記載のシステムであり、前記制御する手段が、選択的にかつ取り外し可能に前記光放射のための手段に結合され、前記制御する手段が光放射のための手段から取り外されて他のマスクと共に使用される、システム。
【請求項20】
請求項14に記載のシステムであり、前記被験者の前記目をカバーする手段が、前記被験者の第一の目をカバーする第一のシールド部分を含み、かつ前記被験者の第二の目をカバーする第二のシールド部分を含む、システム。
【請求項1】
被験者へ光療法を提供するように構成されるスリープマスクであり、前記スリープマスクが:
前記スリープマスクを装着する被験者の目をカバーするように構成されるシールドであり、前記シールドが回りの放射光と前記被験者の前記目との間にバリアを提供する、シールドと;
放射光を放射するように構成されるひとつ又はそれ以上の光放射源であり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源が前記シールドで支持される、光放射源と;及び
前記ひとつ又はそれ以上の光放射源による光放射を受け取り、及び前記ひとつ又はそれ以上の光放射源により放射された光を拡散してひとつ又はそれ以上の放射フィールドを形成するように構成される、ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置とを含み、
前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置が前記シールドで支持され、及び前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールドが前記スリープマスクを装着する前記被験者の前記目に方向付けられる、スリープマスク。
【請求項2】
請求項1に記載のスリープマスクであり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源及び前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置が、第一のバックライトモデュールと第二のバックライトモデュールを形成し、前記第一のバックライトモデュールが前記スリープマスクを装着する前記被験者の第一の目にバックライトを放射し、前記第二のバックライトモデュールが前記スリープマスクを装着する前記被験者の第二の目にバックライトを放射する、スリープマスク。
【請求項3】
請求項1に記載のスリープマスクであり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源が、方向性であり、前記シールドに配置され、前記被験者の目から外れたひとつ又はそれ以上の光学的パスに光放射し、及び前記ひとつ又はそれ以上の放射拡散装置が前記ひとつ又はそれ以上の光学的パス内に設けられ、及び前記放射光を受け取り、前記受け取った照射光を前記被験者の前記目に向けられる前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールドへ拡散する、スリープマスク。
【請求項4】
請求項3に記載のスリープマスクであり、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源が側部照射源である、スリープマスク。
【請求項5】
請求項1に記載のスリープマスクであり、さらに、前記ひとつ又はそれ以上の光放射源と結合されるプロセッサを含み、前記プロセッサが、既定の光療法アルゴリズムに従い前記ひとつ又はそれ以上の光放射源を制御する、スリープマスク。
【請求項6】
請求項5に記載のスリープマスクであり、前記プロセッサが選択的にかつ移動可能に前記ひとつ又はそれ以上の光放射源と結合されており、前記プロセッサが前記ひとつ又はそれ以上の光放射源から脱結合して他のスリープマスクと共に使用される、スリープマスク。
【請求項7】
請求項1に記載のスリープマスクであり、前記シールドが、前記被験者の第一の目をカバーするように構成される第一のシールド部分と前記被験者の第二の目をカバーするように構成される第二のシールド部分を含む、スリープマスク。
【請求項8】
被験者へ光療法を提供する方法であり:
回りの放射光と前記被験者の前記目との間にバリアを設けて前記スリープマスクを装着する被験者の目をカバーし;
前記バリアと前記目の間に光照射し;及び
前記放射光を拡散させて、前記スリープマスクを装着した前記被験者の前記目に向けられるひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成することを含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であり、前記光放射が、第一の拡散装置及び第二の拡散装置を含み、前記第一の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第一の目に向けられる第一のバックライトを形成し、及び前記第二の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第二の目に向けられる第一のバックライトを形成する、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であり、前記光放射がひとつ又はそれ以上の、前記被験者の前記目から外れる光学的パスを含み、及び前記放射光の拡散が、前記ひとつ又はそれ以上の光学的パス内に放射された光を受け取りかつ前記受け取った光を前記被験者の前記目に向けられた前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールド内に拡散する、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であり、前記光放射がひとつ又はそれ以上の側部照射源により実施される、方法。
【請求項12】
請求項8に記載の方法であり、さらに、既定の光療法アルゴリズムに従う前記光放射を制御することを含む、方法。
【請求項13】
請求項8に記載の方法であり、前記被験者の前記目をカバーすることが、第一のシールド部分で前記被験者の第一の目をカバーし、かつ第二のシールド部分で前記被験者の第二の目をカバーすることを含む、方法。
【請求項14】
被験者に光療法を提供するように構成されるシステムであり、前記システムが:
回りの放射光と前記被験者の前記目との間にバリアを設けて前記スリープマスクを装着する被験者の目をカバーする手段と;
前記バリアと前記目の間に光照射する手段と;及び
前記放射光を拡散させる手段であって、前記スリープマスクを装着した前記被験者の前記目に向けられるひとつ又はそれ以上の均一な放射フィールドを形成する、拡散手段を含む、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであり、前記光照射のための手段が、第一の拡散装置及び第二の拡散装置に光放射する手段を含み、前記第一の拡散装置及び第二の拡散装置が前記拡散のための手段に含まれ、前記第一の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第一の目に向けられる第一のバックライトを形成し、及び前記第二の拡散装置が前記スリープマスクを装着する前記被験者の第二の目に向けられる第一のバックライトを形成する、システム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであり、前記光放射のための手段がひとつ又はそれ以上の光学的パスに光放射する手段を含み、前記光学的パスが、前記被験者の前記目から外れ、及び前記放射光を拡散する手段が、前記ひとつ又はそれ以上の光学的パス内に放射された光を受け取る手段かつ前記受け取った光を前記被験者の前記目に向けられた前記ひとつ又はそれ以上の放射フィールド内に拡散する手段を含む、システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムであり、前記光放射のための手段がひとつ又はそれ以上の側部照射源を含む、システム。
【請求項18】
請求項14に記載のシステムであり、さらに、既定の光療法アルゴリズムに従う前記光照射を制御する手段を含む、システム。
【請求項19】
請求項18に記載のシステムであり、前記制御する手段が、選択的にかつ取り外し可能に前記光放射のための手段に結合され、前記制御する手段が光放射のための手段から取り外されて他のマスクと共に使用される、システム。
【請求項20】
請求項14に記載のシステムであり、前記被験者の前記目をカバーする手段が、前記被験者の第一の目をカバーする第一のシールド部分を含み、かつ前記被験者の第二の目をカバーする第二のシールド部分を含む、システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−513801(P2012−513801A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542945(P2011−542945)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【国際出願番号】PCT/IB2009/055616
【国際公開番号】WO2010/076706
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【国際出願番号】PCT/IB2009/055616
【国際公開番号】WO2010/076706
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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